1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 03:57:34.18 ID:qAxMKPsm0
恒一「僕と契約して魔法少女になってよ!」

赤沢「バカバカしい!私は対策係の仕事で忙しいの!」

恒一「対策係って言っても何もしてない、役に立ってないじゃないか!」

赤沢「な、何ですって!」

恒一「そんなに怒らないでよ。これはむしろ対策係である赤沢さんが適任なんだよ」

赤沢「どういう意味よ」

恒一「このクラスに降りかかっている災厄、3年3組の呪い」

恒一「それは全部あいつらの、ゲンショウ王国の死者たちの仕業なんだ!」

赤沢「な、なんですって!?」


2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 04:06:13.20 ID:qAxMKPsm0
恒一「一般人には姿は見えないし、触ることもできない」

恒一「あいつらに対抗するには伝説の戦士ヨミキュアになって戦うしかないんだよ!」

恒一「僕だってもう誰かが死んで悲しむみんなの姿を見たくないんだ」

恒一「お願いだよ、赤沢さん!僕と契約してヨミキュアになって一緒に戦ってよ!!」

赤沢「マジで?」

恒一「うん」

赤沢「で、でも、私もう中3だし……。そういうのが許されるのって中2まででしょ?」

恒一「大丈夫。別の世界だけどちゃんと前例があるから」

赤沢「へ、変身とかするんだよね…?それは、ちょっと、恥ずかしい……」

恒一「大丈夫だよ!赤沢さんならきっと似合う、可愛いと思うよ!」

赤沢「そ、そうかな」テヘヘ


4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 04:12:00.53 ID:qAxMKPsm0
恒一「むっ!」キュピーン

赤沢「どうしたの、恒一くん?」

恒一「この気配……。ゲンショウ王国の死者だ!」

赤沢「え?敵が来たの!?」

恒一「うん、この学校で誰かが狙われている!急がないと!」

赤沢「で、でも、こっちにも心の準備ってもんが」

恒一「ぐずぐずしてる暇ないよ!また誰か死んじゃうよ!!対策係だろ!」

赤沢「そうだけど…」

恒一「えぇい!また無能って誹られてもいいのか!」

赤沢「い、嫌よッ!もう無能呼ばわりはたくさん!」

恒一「じゃあ覚悟を決めて!!行くよ!気配は向こうの階段の方だ!」

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 04:18:48.84 ID:qAxMKPsm0
恒一「あそこだ!誰かいる!」

赤沢「あ、あれはゆかり?」

恒一「まずいよ!死者が桜木さんを襲おうとしている!」

赤沢「助けなきゃ!ゆかりは絶対に死なせない!!」

赤沢「恒一君!私、契約する!契約してヨミキュアになるッ!!」

恒一「よし来た!変身だ!」

きゅあきゅあきゅわわわ~ん♪

赤沢「あ!体が光に包まれて衣裳が変わっていく!」

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 04:29:48.81 ID:qAxMKPsm0
ゆかり「きっと何かの間違いだよ、まさか、お母さんが…」タッタッタッ

ゆかり「早く、早く、病院へ行かないと」

ゴゴゴゴゴ

ゆかり「(何だろう、この気配…。この階段、何か途轍もなく嫌な感じがする)」

ゆかり「嫌だけど、早く病院へ行かないと」

タッタッタッ

??「よしよし、カモがやってきたぜ」

シサツ「俺の名前はゲンショウ四天王が一人・鋭利のシサツさま!」

シサツ「貴様の人生をデッドエンドで終わらせてやる!」

シサツ「出でよ!サイヤーク!」

ゴゴゴゴゴ

ゆかり「あれ?何か急に傘が重くなったような…」

サイヤーク(傘形態)「さいやああくうううう」

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 04:35:46.37 ID:qAxMKPsm0
シサツ「階段を滑りやすいようにしておいたぜ」

シサツ「後はカモが足を滑らせて落ちたところでサイヤークが一突きすれば刺殺体の出来上がりだ」

サイヤーク「さいやあああくううう」

ゆかり「何かヌルヌルする…きゃあッ!」

シサツ「まんまと滑りやがった!今だ!サイヤーク!咽喉を一突きにしてやれ!」

ゆかり「きゃあああああ」ドタドタドタ

サイヤーク「しさああああああつううううう」

??「そうはさせない!!」

カキーン

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 04:41:12.05 ID:qAxMKPsm0
シサツ「ああ?サイヤークが吹き飛ばされただと!?」

シサツ「誰だ邪魔をするやつは?」

??「わたしよ!」

シサツ「誰だ?貴様?どうして俺の姿が見えるんだ?声が聞こえるんだ!」

シサツ「ま、まさか、貴様…!伝説の戦士ヨミキュア!?」

恒一「ふふふ、そのまさかさ!さぁ赤沢さん!名乗りを上げるんだ!」

??「ええ?やらないと駄目なの、それ…」

恒一「当たり前だよ!契約書に書いてあったでしょ。今更文句言わないでよ」

??「知らないわよ、そんなこと…」

恒一「さぁ早く!」

??「マジか…。ゆかりが気絶しててよかったわ」

シサツ「なんだなんだ?」

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 04:50:37.83 ID:qAxMKPsm0
恒一「やい!ゲンショウ王国の死者!耳かっぽじってよく聞け!」

??「んんっ!あーあー。よし、じゃあ、やるわよ!やればいいんでしょ!」

シサツ「やるんなら早くしろ!」

??「うるさい!黙って見てなさい!」

きゅあきゅあきゅわわわ~ん♪

??「薫り高く味わい深き挽き立ての豆!」

ハワイコナ「キュアハワイコナ!」バーン

恒一「いやっふううううう!決まったね!赤沢さん!!」

ハワイコナ「ううう…やっぱり恥ずかしいよぉ」

シサツ「半泣きじゃねーか!突き殺せサイヤーク!」

サイヤーク「さいやあああああくううう」

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 04:55:29.42 ID:qAxMKPsm0
恒一「よし!もうめんどくさいから一気に決めよう!必殺技だ!」

ハワイコナ「おっけー!」

ハワイコナ「キュア・ハワイコナ・エクストラ・ファンシー!!」

サイヤーク「きゅわわわああああ」

シサツ「とんだ邪魔が入ったぜ!覚えてろよ!ヨミキュア!」サッ

恒一「どうやら撤退したみたいだね」

赤沢「ふぅ…、敵を倒したら元に戻ったわ」

恒一「お疲れ様、赤沢さん」

赤沢「ゆかりも無事みたいだし、よかった」

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/01(金) 05:02:13.27 ID:qAxMKPsm0
恒一「まだまだ油断はできない。僕たちが卒業するまで奴らは何度でも攻めてくるよ」

赤沢「わたし一人で皆を守れるかしら…」

恒一「大丈夫!この街にはまだヨミキュアの仲間がいるはずだから」

赤沢「じゃあ早いとこ探しましょう。戦力は一人でも多い方が良いわ」

赤沢「一人でやるのも恥ずかしいし。心当たりはあるの?」

恒一「まずはあの人に頼んでみようと思う」

赤沢「あの人って?」

恒一「ふふふ、それは……」ゴニョゴニョ

赤沢「えぇ!?まさか、あの人が魔法少女なの?」

恒一「たぶんね。さっそく契約しに行こうか。戦いはまだまだ続くんだから」

赤沢「そうね!私たちの災厄は始まったばかりだもの!」


                            ―了―