1 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:20:03.08 ID:lwhfuaSD0.net[1/36]
ジュピターP「あぁ、三人だと少し広くてな」
翔太「確かにバックダンサーがいると迫力でるよね」
北斗「まあ、悪くないんじゃないかな」
ジュP「あと、バックダンサーの子達と合宿も行うからな」
冬馬「割と本格的だな」
翔太「合宿はどこでやんの?ハワイ?それともグアム?」
ジュP「そんな金はない。高知だ」
北斗「天使ちゃんは…」
ジュP「バックダンサーは全員スクールに通う男の子だ」
北斗「Oh…」
冬馬「燃えてきたぜ!」
3 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:21:37.08 ID:lwhfuaSD0.net[2/36]
―合宿地―
冬馬「まるっきり陸の孤島だな」
翔太「携帯の電波は入るみたいだね」
北斗「天使ちゃんは…いないか」
翔太「うわぁ…なんだか学校みたいでワクワクするね!」
冬馬「おいおい、はしゃぎすぎだぜ」ウズウズ
北斗「まったく、素直じゃないな」
冬馬「うるせぇ!」
ジュP「風光明媚で運動場も完備、楽しい合宿になりそうじゃないか」
4 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:22:15.69 ID:lwhfuaSD0.net[3/36]
女将「何にもないところだけどゆっくりしていってね」
ジュピター&P「よろしくおねがいしまーす!」
北斗「チャオ☆」
??「うわぁ…ほんとにジュピターだぁ、なんか緊張してきた…」
??「うん…」
8 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:23:38.12 ID:lwhfuaSD0.net[4/36]
ジュP「あの…そんなに緊張しなくていいから」
???「・・・」ドキドキ
ジュP「みんな本業は同じスクールに通うアイドル見習いだ。今回はダンサーとして特別に参加してもらう」
ジュP「はい、自己紹介」
モブ男「モブ男です!」
モブ太「モブ太です~」
モブ彦「も、モブ彦です」
モブ雄「モブ雄です」
モブ輝「モブ輝ですっ!」
おれ「お、おれです!」
全員「よろしくおねがいします!」
冬馬「よろしくな!」
俺「は、はい!が、頑張ります!」
翔太「なんだか面白くなりそうだね」
11 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:24:40.90 ID:lwhfuaSD0.net[5/36]
―レッスン場―
ジュP「じゃあレッスンを始めるぞ」
ジュP「その前に冬馬!代表として一言」
冬馬「なっ!俺かよ!?」
翔太「よっ!リーダー」
北斗「頼んだぜ、リーダー」
冬馬「チッ!まあ、なんだ、その…何かの縁で出会ったんだ、みんなで頑張ってライブを成功させようぜ!ダンサーも、俺たちと踊るからにはそれなりの実力を身につけてもらうぜ!」
ダンサー「はいっ!」
冬馬「よし!ライブまで全力で行くぜ!」
翔太「いやぁ、熱い演説だったねえ」
北斗「冬馬には敵わないな」
冬馬「だあ!うっせぇ!」
12 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:25:36.09 ID:lwhfuaSD0.net[6/36]
―レッスン後―
冬馬「いいレッスンだったぜ」
翔太「Pちゃんハリきってたね」
北斗「まっ、たまには悪くないんじゃないかな」
モブ群「ハァ…ハァ…すげぇ…」
おれ「コヒュー…コヒュー…ゲホッ」
13 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:26:41.52 ID:lwhfuaSD0.net[7/36]
―夕食―
ジュピター「いただきます!」
ダンサー「…いただきます」
女将「お口に合うかわからないけどたくさん用意してるからね」
ジュピター「はいっ!」
冬馬「ん?なんだお前ら食わねえのか?こんなに美味えのに」
モブ太「いえ…あの、どうも食欲湧かなくて」
モブ彦「み、皆さんはいつもあんな激しい練習されているんですか?」
北斗「まあ、今はライブ前だから少し多めにこなしてるな」
翔太「ちゃんと食べてないと明日がキツいよ!」
モブ男「ですよね!」
冬馬「ほら、お前も食えよ。この煮物なんかめちゃくちゃ美味いぜ」
女将「あらうれしいわね」
旦那「男の子はしっかりと食わねえとな!」
14 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:28:15.94 ID:lwhfuaSD0.net[8/36]
―食後―
ジュP「資料は渡ったか?」
冬馬「おう」
ジュP「今回はみんなの意見も積極的に取り入れたいと思っている。やりたいことがあればどんどん言ってみてくれ!」
翔太「ボクはバク転がしたいな!」
北斗「俺は天使ちゃんの近くで踊っていたいね☆」
冬馬「だーっ!お前らの意見はあてにならねえ!俺がまとめるぞ!」
翔太「(なんだかんだ世話焼きだね)」
北斗「(まったく、素直じゃないな)」
ジュP「(こいつら仲いいな~)」
15 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:29:18.51 ID:lwhfuaSD0.net[9/36]
―ダンサー部屋―
おれ「腕も~足も~動かない~♪上腕三頭筋が~大腿四頭筋が~♪」
モブ太「おれ~その歌やめてくれへん?余計しんどなるわ」
モブ雄「ここ一人部屋じゃないんだぜ?」
おれ「ジュピターっていいなぁ、なんか互いを信頼し合ってる感じっていうか」
モブ雄「別にそういうの関係なくね?ユニットとはいえ、プロってもっとドライなのかと思ってた」
TV『街は歪んだLabyrinth 君を見失う…』
ダンサー「うおぉ…」
モブ男「やっぱアイドルなんだな~」
モブ太「この人らが今上におる思たら、なんか変な感じやな」
おれ「ふわぁぁ…」
17 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:31:04.49 ID:lwhfuaSD0.net[10/36]
―合宿2日目―
ジュP「ワンツースリーフォー…ほらほら、動きなまってんぞ」
冬馬「くっ!」ハァハァ
ジュP「おら、キレよくしなやかに!」
翔太「はぁ、Pちゃん気合入ってるね」
北斗「まっ、俺たちには足りないくらいだけどな」
ジュP「翔太、ちょっと来てくれ」
翔太「なあに?Pちゃん」
ジュP「ちょっとバク宙してみてくれ」
翔太「うん、いいよ」クルーン
翔太「どう?」
ジュP「まあ、みんなこれはしなくてもいいけど、これくらいの勢いでがんばってくれ」
翔太「バク宙した意味は!?」
ジュP「それはあまりかんけーし」
翔太「ひどいよPちゃん!」
18 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:31:59.99 ID:lwhfuaSD0.net[11/36]
おれ「す、凄かったな」
モブ彦「うん…俺ダンスはあまりだから…アイドルなんて夢見すぎかなぁ」
おれ「いやバク宙は関係ないらしいし…」
冬馬「ほら、お前らも水分補給はこまめにしろよ」
おれ「あ、はい!」
冬馬「まっ、途中で倒れられても困るしな…」
19 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:32:31.53 ID:lwhfuaSD0.net[12/36]
―なんやかんやあって夕食―
ジュP「みんな、そのまま聞いてくれ。明日は取材が入るらしい」
冬馬「へへっ、注目されてんな」
北斗「いい感じに撮ってもらわないとな」
モブ彦「取材…」
おれ「…」
20 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:33:24.57 ID:lwhfuaSD0.net[13/36]
―次の日―
善澤「例のことはジュピターには伝えたのかい?」
ジュP「いえ、合宿中はレッスンに集中してほしくて、最後の夜に伝えようと思っています…」
北斗「きっと楽しいライブになりますよ。天使ちゃんたち、楽しみにしててくれっ☆」
記者「ライブに向けてどうですか?」
冬馬「今はパワーが溢れ出るようで…早くステージに立ちたいですね」
記者「ありがとうございました!」
善澤「僕からも一ついいかい」
冬馬「あんたは…ああ、いいぜ」
善澤「765プロについてはどう思っている?」
冬馬「765プロか…そうだな、挑戦状を叩きつけられて黙ってはいられねえぜ!」
善澤「はははっ、君は面白いことを言うね。なるほど、それもジュピターの強さの一つかな」
21 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:34:55.71 ID:lwhfuaSD0.net[14/36]
ジュP「ワンツースリーフォー」
ジュP「ほら、全体を意識して!もう一回!」
ジュピター「ハァハァ…おうっ!」
ジュP「ワンツースリーフォー」
モブ彦「ハァハァ…」チラッ
モブ彦「あっ…」グキッ
22 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:36:14.15 ID:lwhfuaSD0.net[15/36]
モブ彦「ハァハァ、すみません」
ジュP「気にするな」
ダンサー「ハァハァ」
モブ太「おれ、大丈夫か?ちょっと遅れてんで?」
おれ「ご、ごめん…」
冬馬「お前、いっつも一人なんだな」
モブ雄「同じ舞台にいる限りライバルなんじゃないんですか?無駄に仲良くするしたって、弱さが増えるだけじゃないんですか?」
冬馬「少し前の俺だったらそう言ってただろうな。まあ、俺は今でもライバルだと思ってるけどな」
冬馬「ほら、飲めよ」
モブ雄「あ、あざまっす…」
23 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:37:39.76 ID:lwhfuaSD0.net[16/36]
―休憩―
冬馬「ふぃ~疲れたぜ…ん?」
おれ「映像を~見てても見てても踊れない~踊れない~♪」
冬馬「おれか?」
おれ「あっ、冬馬さん!」サッ
冬馬「ダンスの映像でも見てたのか?熱心だな」
おれ「あ、いや…」
冬馬「どれ、見せてみろよ…ってお前これ…」
おれ「いや、その…これは」
冬馬「765プロのライブBD(しかも限定版)じゃねえか!」
おれ「これはですね…その…」
冬馬「ま、まあ俺たちのライバルの研究だしな。その…俺にも見せてくれよ」ウズウズ
おれ「っ!はいっ!」
25 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:40:32.51 ID:lwhfuaSD0.net[17/36]
冬馬「なかなかのボリュームだったな」
おれ「はいっ!俺、アイドルの映像見るのが好きなんです!」
冬馬「まあ、わかるぜ」
おれ「特に765プロや876プロが好きなんです!めちゃくちゃ!」
冬馬「へぇ…お前けっこう俺に似てんな」
おれ「…あの、俺まだ上手く踊れてないんです。せっかく先輩と一緒のステージに立てるのに、焦るばっかで…」
冬馬「…それを俺に言ってもどうしようもないぜ?結局は自分のことなんだしよ」
おれ「ですよね…」
冬馬「…まあ、趣味の合うお前には特別教えてやる。こいつには負けたくないって相手がいて、努力をすれば、必ず成長できるぜ」
おれ「負けたくない…ですか?」
冬馬「おう、だから…がんばれよ」
おれ「は、はいっ!」
27 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:41:28.31 ID:lwhfuaSD0.net[18/36]
―最終日―
ジュP「よしっ!だいぶ完成形に近づいたな」
冬馬「最後に合わせて終わるか!」
翔太「だねっ!」
「愛してる」「愛したい」
過去も未来もボクがキミに言えた時
GET YOU!!
おいで!!
さあおいで!!
どんな今日でもふたりならば恋を始めようよ~♪
ダンサー&地元観客「わぁ~」パチパチ
翔太「へへっ」
北斗「こんなステージも悪くないな」チャオ~
28 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:43:45.02 ID:lwhfuaSD0.net[19/36]
―夜―
翔太「へへっ、焼けたかな~」
北斗「おい冬馬、ピーマンも食えよ。好き嫌いしたら女の子にはもてないぞ」
冬馬「うっせぇ!」
おれ「あの、冬馬先輩!」
冬馬「んあ?」モグモグ
おれ「俺、冬馬さんに負けないよう…いつか勝てるようになりたいです!」
冬馬「なっ!」
おれ「だから俺…頑張りますっ」
翔太「冬馬君にライバル宣言とはやるね~」
北斗「こりゃ大変だな」
おれ「ライバルなんてそんな!」
冬馬「ふっ、いいぜ!俺も絶対お前に抜かれねえぜ!」
おれ「え、えぇ!?」
ジュP「みんな、話があるから集まってくれ」
ジュピター&ダンサー「?」
29 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:45:44.11 ID:lwhfuaSD0.net[20/36]
ジュP「俺は…このライブが終わったら…961プロに行こうと思っている」
ジュピター「………」
ダンサー「…」チラッ
パチンッ
翔太「えっ?961プロってどういうこと?」
北斗「引き抜きってやつか?」
冬馬「おい!どういうことだよ!」
ジュP「お前らが961プロを辞めてうちに来てから、本当に成長したし、楽しい時間だったよ。本音を言うならお前たちと一緒に頂上を目指してみたかった。」
冬馬「なら…なんで!?」
ジュP「お前たちがアイドルを続けていくために…としか言えないな」
ジュピター「…」
ジュP「すまんな…」
30 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:46:36.02 ID:lwhfuaSD0.net[21/36]
―ジュピター部屋―
冬馬「くそっ!俺たちが続けていくためってなんだよ!」
北斗「961プロってのが怪しいよな」
翔太「クロちゃん怒ってるのかな…僕たちが勝手に辞めちゃったから」
北斗「嫌がらせってのはありえるな」
冬馬「…」
ジュP『本音を言うならお前たちと一緒に頂上を目指してみたかった』
冬馬「チッ、仕方ねえ。あいつに見せてやろうぜ…最高のライブを!」
翔太「…うん、そうだね」ニカッ
北斗「臭い台詞だけど…乗っかってやるさ」
冬馬「よっしゃ!やるぜ!」
オーッ!!
31 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:47:13.81 ID:lwhfuaSD0.net[22/36]
―ダンサー部屋―
モブ彦「あんなことがあったのに、元気だね」
モブ男「やっぱりすごいなあ」
おれ「…うん」
32 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:47:43.20 ID:lwhfuaSD0.net[23/36]
―次の日―
ジュP「じゃあ、俺たちは一足先に戻るから、ここでお別れだ」
ダンサー「ありがとうございました!」
女将&旦那「みんな、頑張ってな!」
冬馬「ああ!」北斗「もちろんさ」
ジュP「前にも言ったが、ダンサーには本番までにステージに慣れてもらうために、次のミニライブに出演してもらうからな!」
ダンサー「はいっ」
33 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:48:48.32 ID:lwhfuaSD0.net[24/36]
―ミニライブ―
~♪
モブ太「(ぜんぜん思い通りにいかへん…)」
おれ「あっ」ドテーン
モブ輝「(うわっ)」ドテッ
おれ「ご、ごめん」ボソ
モブ雄「いいから早く立てよ」ボソボソ
おれ「う、うん…あっ」ドテーン
34 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:50:01.13 ID:lwhfuaSD0.net[25/36]
―ライブ後―
モブ太「ほんまもんのステージって音も大きいし熱うて、なんか凄かったわ」
モブ彦「頭が真っ白になって、全然練習どおりにはいかなかったな…」
モブ男「大丈夫なのかな…俺たち」
おれ「ほ、本番まで時間あるんだし、みんなで頑張ればきっと大丈夫だよ!」
35 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:50:31.86 ID:lwhfuaSD0.net[26/36]
モブ雄「お前が一番できてねえじゃねーか」
おれ「えっ?」
モブ雄「みんなでとか言う前に、お前のことを心配しろよ」
モブ太「おいっ!」
モブ輝「やめようぜ…」
モブ彦「そこまで言わなくてもいいだろ」
翔太「どうしたの?」
モブ太「いや、なんでも…」
翔太「車着てるから着替えたら出るよ~」
ダンサー「はい…」
冬馬「……」サッ
36 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:51:10.26 ID:lwhfuaSD0.net[27/36]
―廊下―
冬馬「おい、おれ…」
おれ「あ、その…今日はすいませんでした!俺、全然だめで…ステージめちゃくちゃにして…次はみんなで!…じゃなくて、俺、頑張りますから…」ダッ
冬馬「ちょ!おい!……チッ」
37 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:51:55.62 ID:lwhfuaSD0.net[28/36]
―事務所―
冬馬「どうしたんだよ、神妙な顔して」
ジュP「あぁ、なんだかダンサーが上手くいってないみたいでな」
翔太「こないだのライブが原因かなぁ」
北斗「小さい記事とはいえゴシップ誌にも載ってたからな」
ジュP「一度みんなで話し合ってみようか」
冬馬「俺たちにできることなんでほとんどないぜ?」
ジュP「まずは状況を知らないとな」
翔太「だね」
38 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:53:01.36 ID:lwhfuaSD0.net[29/36]
―次の日―
モブ太「で、そのミニライブで気まずい感じになってしもたから、みんなでやり直そう…ってことになったんですけど」
モブ輝「それ以来練習も上手くいかなくて…どうしたらいいのか」
モブ彦「俺が足を引っ張ってるから…」
モブ雄「できないなら、できるようになるまで努力しろよ」
翔太「まーまー、喧嘩はダメだよ」
冬馬「ん?そういや、おれがいねえな」
モブ太「おれ、ここ最近ずーっと来てなくて」
モブ輝「メールもしたんですけど、返ってこなくて」
39 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:53:31.78 ID:lwhfuaSD0.net[30/36]
ジュP「…よしっ!これからはみんな、レッスンを同じ時間にしよう」
モブ彦「でも…迷惑じゃ…」
ジュP「もっと意思疎通ができたほうが、いいステージになると思うんだ。本当は事務所で預かるって言えたらかっこいいんだが、そんな余裕はないからな。せめてレッスンだけでもな」
冬馬「まっ、そのほうがいいかもな」
ジュP「と、いうわけだ。みんなよろしくな」
ジュピター&ダンサー「はいっ!」
40 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:54:32.80 ID:lwhfuaSD0.net[31/36]
―レッスン場―
翔太「ここはスパーンって感じで!」
モブ彦「スパーンですか…」
北斗「チャオ☆を忘れずにな」
モブ輝「こうっすか?」チャオ~
冬馬「なぁ、今日もおれは…」
モブ男「はい…連絡はしているんですけど…」
モブ太「おれ、諦めるんやろか」
モブ男「練習、辛そうだったし」
モブ雄「戻って来ないなら来ないで、仕方ないんじゃないんすか?」
冬馬「憶測で判断はするなよ。おれが諦めたって言ったわけじゃないんだからよ」
41 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:56:00.56 ID:lwhfuaSD0.net[32/36]
―TV局廊下―
冬馬「嘘くせえなぁ」
翔太「ホントだって。二人とも一回行ってきたらいいよ」
春香「うわっ!」
冬馬「おっ…」
春香「ご、ごめんなさい」
冬馬「なんだ…、765プロじゃねーか」
春香「え? あっ、ジュピターの…」
北斗「チャオ☆ リボンちゃん」
翔太「こんにちは」
冬馬「ほんと、おまえいつもぼんやりしてんな」
春香「あ、あの、前のライブに誘って貰ったのに、お礼言いそびれて…。ありがとうございました」
42 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:56:32.92 ID:lwhfuaSD0.net[33/36]
冬馬「…まぁ、俺達の実力を見せつける良いチャンスだったからな。それに、また新しいライブもあるしな」
春香「そうなんですか?」
冬馬「うちのプロデューサー、案外できる奴なんでな」
翔太「それにバックダンサーだっているんだよ」
春香「凄いなぁ…」
冬馬「そういうお前らだってライブツアーの途中だろ?」
春香「知ってるんですか?」
冬馬「まあな…あー、そうだ、次はこの近郊が会場だったんだっけな。まあ、お前たちが俺達に差を見せつけてやるっていうなら、挑戦状、受けて立ってやる」
春香「え?」
44 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:57:29.24 ID:lwhfuaSD0.net[34/36]
翔太「今のを訳すと、チケット頂戴だよ」
北斗「素直じゃないな…、冬馬は」
冬馬「…っ、お前らなにいって…」
春香「あ、あの! 頼んでみます、チケット」
冬馬「おう…。じゃあな、ライブ成功させろよ」
春香「はいっ!皆さんもがんばってください!」
北斗「冬馬。レディにはもっと優しくしないとモテないぜ」
冬馬「ぐっ…うっせえ。お前と一緒にすんな!」
北斗「いいか? レディっていうのは…」
45 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:58:49.42 ID:lwhfuaSD0.net[35/36]
―レッスン場―
冬馬「そろそろ休憩にするか」
北斗「ふぅ、やっと休憩か」
―休憩室―
翔太「全体的に揃ってきたね」
北斗「ただ…このままじゃフォーメーションを変えないといけないかもな」
翔太「そしたら踊りも微妙に変わっちゃうよね」
冬馬「おれがいるのかいないのか…そろそろハッキリさせねえとな」
46 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/16(日) 23:59:40.62 ID:lwhfuaSD0.net[36/36]
―レッスン場―
冬馬「全体的に揃ってはきている。後はこのまま頑張ってりゃライブには間に合いそうだな」
ダンサー「……」
冬馬「まあ、事情によっては少し内容が変わるかも知れねえから、そこんところ頭に入れててくれ」
モブ太「あの…事情によっては、ってつまり…おれのことですよね…」
北斗「まあそうだな」
モブ雄「迷うことはないんじゃないんですか?少なくとも、勝手に辞めていったおれのこと気にかける理由はないと思います」
冬馬「まだおれから辞めるって聞いた覚えはないけどな」
47 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/17(月) 00:00:22.09 ID:/2ImMIG60.net[1/18]
モブ雄「そんな理屈で…いつまで待たせられればいいんですか!?もう時間がないんです!今進める人間だけでも進まないと、みんなだめになりますよ!?」
冬馬「ま、どっちにしろおれから結論を聞いてからだな」
モブ雄「話にならねえ…何であんたがリーダーなんすか?」
北斗「おい…それは少しいいすぎだぜ?お前の気持ちも、焦る気持ちも分かるけど、それは言ってほしくない言葉だぜ」
翔太「それに冬馬君はリーダーじゃないしね」
冬馬「心配すんなよ。答えはすぐに出るぜ?」
ジュP「おーい、そろそろ仕事の時間だぞ~準備しろ~」ガチャ
ジュピター「はい」
ダンサー「……」
48 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/17(月) 00:01:36.54 ID:/2ImMIG60.net[2/18]
―休日―
冬馬「765プロのライブ、今日だったな」
冬馬「まあ挑戦状を叩きつけられたんだ、受けないわけにはいかねえよな」
冬馬「サイリウムも人数分…ウルトラオレンジは2本…あるな」
冬馬「よし…開場だ!自分の席を確保!周りのPと交流を図る…」
冬馬「どもっ!あまとうPっす!」
冬馬「どうも!ってお前…」
おれ「あっ…」
49 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/17(月) 00:02:21.90 ID:/2ImMIG60.net[3/18]
冬馬「おれじゃねーか…」
おれ「ご、ごめんなさい」ダッ
冬馬「おいまてよ」ガシッ
冬馬「ここはライブ会場だ、最後まで応援すんのがPじゃねえのか?」
おれ「っ!はい…」
冬馬「説教とか、怒る気はねえ。楽しもうぜ!」
おれ「…はいっ!」
50 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/17(月) 00:03:45.26 ID:/2ImMIG60.net[4/18]
―ライブ中―
冬馬「ウオオオオオオオオオ」
おれ「ウオオオオオオオオオ」
冬馬「ハイ! ハイ! ハイ! ハイ! ハイ! ハイ! ハイ!」
おれ「ハイ! ハイ! ハイ! ハイ! ハイ! ハイ! ハイ!」
冬馬「ハーイハーイハイハイハイハイ!」
おれ「ハーイハーイハイハイハイハイ!」
冬馬「フゥフフゥー フゥフゥフゥフゥ!」
おれ「フゥフフゥー フゥフゥフゥフゥ!」
冬馬「アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!」
おれ「アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!」
冬馬「ウオオオオオオオオオ」
おれ「ウオオオオオオオオオ」
51 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/17(月) 00:04:48.94 ID:/2ImMIG60.net[5/18]
―ライブ後―
冬馬「ふぅ…良かったな」
おれ「ええ…」
冬馬「飯、食いに行くか」
おれ「…」
冬馬「語り尽くすまでがライブ…ってな」
おれ「…はい」
52 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/17(月) 00:06:28.28 ID:/2ImMIG60.net[6/18]
―ファミレス―
冬馬「あそこの天海の客煽りはさすがだったな」
冬馬「如月の歌声はやっぱすげえし」
冬馬「双海姉妹のMCは面白かったな~」
おれ「あの…」
冬馬「あん?」
おれ「何にも言わないんですか…俺。練習サボってライブに来てたのに…」
冬馬「今日は休みだからな、別に休日をどう過ごそうが人の勝手だ」
おれ「今日だけじゃなくて…もうずっと…」
冬馬「ライブまでに踊れてれば文句 はねえよ」
おれ「……」
54 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/17(月) 00:07:37.40 ID:/2ImMIG60.net[7/18]
冬馬「お前さ、今日の765のライブ見てどう思った?」
おれ「楽しかった…です」
冬馬「それだけじゃなくてよ、765の連中の様子とか」
おれ「…みんな、キラキラしてました。俺、あの姿に憧れてアイドルになろうって思ったんですよね」
おれ「でも…夢見過ぎてました、俺はキラキラしてない…765プロやジュピターみたいに…なれない…」
冬馬「お前が諦めたってんなら止めはしないぜ…でもその前に伝えときたい事がある」
おれ「伝えたいこと…?」
冬馬「まあ、それはまた今度だ。次の765のライブは1週間後だったな…もちろん来るよな?」
おれ「はい…」
冬馬「じゃあまたそん時だ。今日はたのしかったぜ、じゃあな」
おれ「はい…」
55 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/17(月) 00:09:12.53 ID:/2ImMIG60.net[8/18]
―次の日・事務所―
翔太「765プロのライブに行く?」
冬馬「あぁ…昨日、おれに会ったんだ」
北斗「おれはなんて?」
冬馬「自分はキラキラ出来ないってよ」
モブ雄「それと765プロのライブとどう関係が?」
冬馬「そこに…答えがあるんだよ」
モブ雄「俺たちの練習より何より…ライブの方が大切なんですか!?」
冬馬「大切だ…」
翔太「行こうよ、久々にお姉さんたちの姿を見てたいしね」
北斗「もちろん、おれも居るんだよな?」
冬馬「ああ」
ダンサー「…」
56 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/17(月) 00:09:59.43 ID:/2ImMIG60.net[9/18]
―ライブ当日―
ダンサー「うわぁぁ…」
翔太「広い会場だね」
冬馬「テンションあがってきたぜ」
観客「ウオオオオオオオオオオオオオ!」
モブ彦「始まったみたいですね」
春香『後ろの席まで、ちゃーんと見えてるからね~!!』
おれ「春香ちゃん…」
57 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/17(月) 00:11:27.60 ID:/2ImMIG60.net[10/18]
―ライブ中盤―
ダンサー「すごい…」
冬馬「…すげえライブだよな」
冬馬「765の連中も、観客も一つになって盛り上がってる」
冬馬「ライブってのはアイドルだけで作っていくもんじゃないんだよな、観客も、スタッフも、本当に多くの人が協力をしてくれて、初めてライブが完成するんだよ」
モブ雄「…」
冬馬「俺たちは一人でいるんじゃない、翔太、北斗、961のおっさん、765プロ、ジュピターP…他にもたくさんの人と出会って、俺はジュピターとしてやれてるんだなって思う」
冬馬「誰か一人でも欠けてたらたどり着けなかったんだなって思う。出会って、今一緒にいるってことは俺に、ジュピターにとってはそれくらい重要なことなんだよ」
58 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/17(月) 00:12:18.90 ID:/2ImMIG60.net[11/18]
冬馬「モブ太、モブ男、モブ輝、モブ彦、モブ雄…な?おれだって同じだ」
おれ「…」
冬馬「俺たちにそれを気付かせてくれたのも…765プロの連中だ。いまだって、ここに来るまでいろんな困難があったかも知れねえ。でも、どんな壁だって、あいつらは乗り越えてしまうんだよ…仲間と一緒にな」
59 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/17(月) 00:13:00.37 ID:/2ImMIG60.net[12/18]
おれ「…きたい」ボソ
おれ「一緒に、行きたいです」
冬馬「…」コクッ
おれ「俺も…一緒に」
冬馬「ああ」コクッ
おれ「諦めたくない…アイドル、諦めたくないんです!一緒にステージに立ちたい!」
モブ太「おれ…」
60 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/17(月) 00:13:36.83 ID:/2ImMIG60.net[13/18]
モブ輝「おれ!俺も諦めないぜ!まだ、みんなより少し遅れてるけど、最後まであきらめないことにしたんだ!」
モブ彦「最後まで…一緒に頑張ろうよ!」
モブ太「まだフォーメーションだってかえてないし…」
モブ男「みんなで頑張れば間に合うぜ!」
モブ雄「…」
北斗「君は言う事はないのか?」
モブ雄「あるはず…ないです。ステージは、今見ている場所は、俺が思ってたよりずっと、重たかったから」
観客「(こいつらうるせーな…)」オーイオーイオイオイオイオイ
61 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/17(月) 00:14:34.99 ID:/2ImMIG60.net[14/18]
―ライブ後―
モブ男「じゃあ、俺たちはこのままスクールに寄って帰ります」
モブ太「これから、みんなで挽回していきます」
モブ雄「あの…冬馬さん」
冬馬「ん?」
モブ雄「色々と、言葉が過ぎたと反省しています…すいませんでした」
冬馬「気にしちゃいねーよ。むしろ、それくらいで来てもらわねえとな」
モブ雄「俺には、冬馬さんのような考え方、まだ出来ないと思います。でも…ライブがどういうものかってのはわかった気がします」
冬馬「ああ、それで十分さ」
62 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/17(月) 00:15:55.27 ID:/2ImMIG60.net[15/18]
おれ「冬馬先輩!」
モブ雄「では…」サッ
おれ「俺、もう絶対あきらめません!みんなと一緒に頑張ります!」
冬馬「ああ」
おれ「それで、やっぱり思ったんです。俺、やっぱり冬馬さんに負けないようなアイドルになりたいって!」
冬馬「…そうか、じゃあ俺も、がんばるぜ」
―数日後―
翔太「なんやかんや上手くやってるみたいだね」
冬馬「だな」
北斗「はやく会場の天使ちゃん達に会いたいなあ」
63 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/17(月) 00:18:09.72 ID:/2ImMIG60.net[16/18]
―ライブ当日―
モブ太「よし、リハーサルも完璧や」
おれ「うぅ…よかったあ」グスッ
モブ雄「泣くのはまだ早いから…」
モブ男「ほら、ティッシュ」
翔太「Pちゃん!」
ジュP「おお、似合ってるな」
冬馬「ほらよ」
ジュP「これは…」
北斗「あんたはいつでも俺たちと一緒…だろ?」
ジュP「お前ら…」グスッ
冬馬「何泣いてるんだよ!」
ジュP「泣いてないだろぅ」グスッ
64 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/17(月) 00:19:09.93 ID:/2ImMIG60.net[17/18]
―ステージ裏―
冬馬「ま、色々あったけどようやくここまで来たんだ。楽しんで行こうぜ!」
北斗「天使ちゃん達に、最高のステージを見せてあげようぜ」
翔太「ダンサーもしっかりついてきてよね」
ダンサー「はいっ!」
冬馬「じゃあ、行くぜ!」
ダンサー&ジュピター「オーッ!!」
翔太「Pちゃん!ボクたちのライブ、ちゃんと見ててよね」
北斗「行ってくるぜ☆」
ジュP「(俺は忘れないぞ…今日のこのステージを…)」
ワアァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!
66 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/17(月) 00:20:00.73 ID:/2ImMIG60.net[18/18]
―後日―
ジュP「今日でこの事務所ともお別れか…」
冬馬「おい、黙って行くなんて水臭いじゃねーか」
ジュP「な…おまえら」
翔太「せっかくここまで一緒にやってきたんだからお見送りくらいさせてよ」
北斗「ここまでこれたのもあんたのおかげだしな」
ジュP「お前ら…」
冬馬「いつか…この事務所を大きくして、あんたを買い戻してやるからな!待ってろよ!」
翔太「事務所は違っても心は一つ…だよね?」
ジュP「ああ…俺はお前らのプロデューサーだからな!」
数年後、男性アイドルとしてアイドル界を引っ張ってゆくジュピターの陰の功労者としてほほ笑む、一人のプロデューサーがいたという
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