4 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/08(土) 18:14:34.29 ID:LE1xCkY30.net[1/12]
霧切「……伝える相手を間違っているんじゃない?」

舞園「違いますよう、こんなこと苗木くんには言えないに決まってるじゃないですか!」


6 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/08(土) 18:17:53.76 ID:LE1xCkY30.net[2/12]
霧切「だからと言って、私に言われても困るのだけど」

舞園「またまたあ、霧切さんはぎゅーっとしたくならないんですか?苗木くんのこと」


8 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/08(土) 18:24:02.81 ID:LE1xCkY30.net[3/12]
霧切「……ところで、舞園さんは」

舞園「どうして話をそらすんですか?私の質問に答えてくださいよう」

霧切「…………まあ、したくないといえば嘘になるわね」

舞園「やっぱり~。けどそこまで真顔で棒読みだと本心かどうかわからないですねえ」

霧切「?」

舞園「もっと、苗木くんをぎゅーっとしたいという感情を込めて言ってください!」


10 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/08(土) 18:32:44.24 ID:LE1xCkY30.net[4/12]
霧切「えっ?」

舞園「だから、もっと感情を豊かにして宣言してください!」

霧切「宣言って……舞園さん、あなた何がしたいの?」

舞園「私はただ、苗木くんをぎゅーっとしたいっていうこの気持ちに、同感してくれる人物がいるってことを確かめたいだけです!」

霧切「それなら、セレスさんや朝比奈さんでも良いんじゃないかしら?」

舞園「その方たちは霧切さんの気持ちを確かめた後です!」

12 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/08(土) 18:56:54.32 ID:LE1xCkY30.net[5/12]
霧切「まったく……で、具体的にどういった調子で言えば感情が込められていると言えるのかしら?」

舞園「相手に伝わった時に、素直に受け止めてくれるかどうかです!」

霧切「つまり、それは苗木くんを意識しろ。ということね?」

舞園「えっ、あ!はい!そうです!!」

霧切「……わかったわ舞園さん。けどその前に、あなたのお手本をもう一度だけ聞かせてもらえる?」

舞園「はい!苗木くんを、ぎゅーっと、ぎゅーっとしたいです!!じたばたする苗木くんが逃げられないくらいに、ぎゅーっとしたいです!!」

霧切「……ふふっ流石ね。確かに、それなら苗木くんに伝わった時に、素直に受け止めざるを得ないって勢いね」

舞園「どうして上から目線なのかはこの際気にしません!次は霧切さんの番ですよ!」

14 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/08(土) 19:04:54.08 ID:LE1xCkY30.net[6/12]
霧切「ええ、でも言葉を考えたいから少し時間が欲しいわ」

舞園「えっ……?あっ!はいわかりました!!なら考えついたら言ってください!」

霧切「ありがとう…………」

舞園「(霧切さん、予想以上に気合が入ってますね……正直なところビックリです)」

霧切「……うん、思いついたわ」

舞園「ぜひ聞かせてください!」

18 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/08(土) 19:16:25.94 ID:LE1xCkY30.net[7/12]
霧切「ええ。すぅぅ……」

舞園「どきどき」

霧切「苗木くん……私、あなたのことをぎゅっと抱きしめたい!きついとか、そんな君の勝手は気にせずに、思いのまま、私の気が済むまで力いっぱいにぎゅっとしたい!!…………ど、どうかしら?」

舞園「……」

霧切「……舞園さん?」

舞園「……すごい」

霧切「?」

舞園「どうしましょう、予想以上の出来栄えに、思わず私も霧切さんに抱きしめてもらいたい気分になってしまいました」

21 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/08(土) 19:34:40.46 ID:LE1xCkY30.net[8/12]
霧切「そこまで褒めてもらえると私も頑張ったかいがあるわね」

舞園「すごいです霧切さん!今のを直接、苗木くんに伝えましょうよ!!」

霧切「っ!?どうしてそうなるのよ」

舞園「今の……私だけ聞くのはもったい無さすぎます!ぜひ苗木君にも聞かせてあげましょう」

霧切「それはあなたが感情を込めてと言うから」

舞園「今すぐ苗木君を呼んできますね!」

霧切「待って、落ち着いて舞園さん」

舞園「落ち着いてたら他の方に苗木くんを取られるかもしれません!」

霧切「違う。この話の元を辿れば、舞園さんが苗木くんをぎゅーっとしたいということを私に話したことがキッカケのはず。なのに、どうして私が苗木くんに伝えるということになるのかしら?」

舞園「でも、苗木くんを抱きしめたいんでしょう?」

霧切「それとこれとは話が別……」

舞園「あっ!ちょうど良いところに苗木くんがいますよ!!さっすが超高校級の幸運です!」

霧切「ちょっ、舞園さん!」

23 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/08(土) 19:43:53.57 ID:LE1xCkY30.net[9/12]
舞園「苗木君!」

苗木「はい!……って舞園さんか、どうかしたの?」

舞園「はい!ちょっと私についてきてもらえますか?」

苗木「へっ?よ、よくわかんないけど、なにかあるの?」

舞園「こっちです!」

苗木「なにかあるの……って霧切さん!?霧切さんも舞園さんに呼ばれたの?」

霧切「……そうよ。舞園さんが苗木くんへのカミングアウトを私にしてきたの」

苗木「へっ?僕へのカミングアウト?」

舞園「もう、霧切さん!」

霧切「あっあなたが先に言えば私も言うわ」

舞園「むー!わかりました!」

苗木「?」

27 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/08(土) 19:55:24.26 ID:LE1xCkY30.net[10/12]
舞園「苗木くん!」

苗木「はっ、はい!」

舞園「苗木くんを、ぎゅーっとしたいです!!えいっ!」

苗木「へっ?…………むぐう!?」

苗木「ちょっと舞園さんいきなりどうし……むむー!!んー!」ジタバタ

霧切「舞園さん!?」

舞園「じたばたしても……きゃっ!!」

苗木「っはあ!はぁ、はぁ……いきなり、どうしたの、舞園さん……」

舞園「普通に解かれちゃいました……苗木君にも最低限の力はあるんですね」

苗木「そりゃあ、いきなり顔に覆い被さるように、ぎゅーっとされたら息苦しくもなるよ!」

舞園「すいません……霧切さんが私が先にしろと言うので、つい勢いが余りました!」

霧切「舞園さん、私のせいにしないで」

舞園「さっき上から目線がてんこ盛りだった仕返しです!」

30 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/08(土) 20:17:40.86 ID:LE1xCkY30.net[11/12]
霧切「あっ……」

苗木「まあまあ二人とも、ちょっと落ち着いて。僕はそこまで怒ってないしそれに……」

舞園「次は、霧切さんの番ですよ!」

苗木「あれっ、僕は無視?」

舞園「さっきと同じかそれ以上の気持ちをぶつけてください!!」

霧切「…………苗木くん」

苗木「はっ、はい」

霧切「わっ私も……苗木くんを……そ、その……ぎゅっと……ぎゅっとしたいな、なぁ……なんて……」

苗木「!!!」

舞園「霧切さん!さっきのクオリティはどこへ行ったんですか!」

苗木「あーっ……う、うん。霧切さん、別に、いいよ。でも、もう少しソフトにっていうか、あの……後ろからっていうか」

霧切「こう?」

苗木「~~!そ、そう!そんな感じで……」

霧切「意外と良い体つきしてる……」

苗木「あはは……」

32 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2014/11/08(土) 20:26:40.93 ID:LE1xCkY30.net[12/12]
舞園「……なんだかお二人ともずるいです!!私ももう一回ぎゅーっとさせてもらいます!!」

苗木「ちょっ、舞園さん!?」

舞園「安心してください!!今度は力を加えませんから!!えいっ!!」

苗木「そういう問題じゃなくって僕の身長的に……むぐぅっ!?」

舞園「やっぱり苗木くんはぎゅーっとしたくなるキャラクターです!!」

苗木「むぐー!んんんー!!」ジタバタ

霧切「もっ、もう少しだけ……」

はいおしまい
気持ち悪くってすまん