ゆずこ「じゃーん！ 見てよこれ！」

唯「ん？珍しいな、ゆずこがファッション誌買うなんて」

ゆずこ「ふっふっふ、その理由はこの表紙を見れば一目瞭然！」

縁「あ！ 小日向美穂ちゃん！」

唯「あー……」

ゆずこ「あんなことがあったらチェックしない訳にはいかないもんねー」

縁「生歌聞いちゃったらねー」

唯「ほんと、よく歌ってくれたよなあの後……」

ゆずこ「アイドルと一緒にカラオケする機会なんて今後ないよね、きっと」

縁「美穂ちゃんのお友達もビックリしてたよねー、声そっくりだって」

唯「あの人たちもアイドルなんじゃないか、あたしらが知らないだけで」

ゆずこ「え、まじ？」

唯「いや、知らんけど」

縁「じゃあまた調べてみよっかー、アイドル」


【本日のテーマ：アイドル(二回目)】

ｶﾁｶﾁｯ

ゆずこ「やー何回見ても多いねー、シンデレラガールズさん」

縁「ねー」

ゆずこ「へっへっへ、旦那、今日はどの娘にしやしょうか」

唯「誰が旦那だ、何のキャラだそれは……あれ？」

ゆずこ「ん？ どったの？」

唯「またアイドル増えてる！！」

縁「えぇぇ！？」

ゆずこ「これ以上！？」

ｶﾁｶﾁｯ

唯「桐生つかささん、18歳、福井県出身。シンデレラガールズの200人目のアイドルだって」

ゆずこ「うぉぉぉ、この人もスタイルいいね」

唯「アイドルになる前は……アパレルブランドの社長！？」

縁「社長！？」

唯「この人のブランド、ギャルとか女子高生向けのブランドだってさ。ゆずこが持ってきた雑誌にも載ってるんじゃないか？」

ゆずこ「えーと、……あ、本当だ！」

縁「社長さんもアイドルやるんだねー」

唯「どういう経緯でアイドルやることになったんだこの人……」

ゆずこ「アイドルと社長と女子高生って両立できるのかな？」

唯「他のアイドルよりも大変そうだよなぁ」

縁「私たち女子高生と勉強両立させるのも大変なのにねー」

ゆずこ「ねー」

唯「……うん。うん？」

縁「アイドルでしかも社長ってことは、毎日パーティとかお呼ばれされてるのかなぁ」

ゆずこ「おぉー！ なんかセレブっぽい！」

唯「社長だからってお金持ちとは限らないだろう」

ゆずこ「見た目も派手派手だし、私生活も趣味も派手って言うのありそうじゃない？」

唯「……プロフィールの趣味の欄に糠床って書いてあるけど」

ゆずこ「庶民派！」

縁「庶民派だ！」

唯「あ、この人も比較的新人さんかな？ 依田芳乃さん」ｶﾁｶﾁ

縁「か～わい～！」

ゆずこ「なんか縁ちゃんみたいな子だね、ホワホワしてて！」

唯「な」

ゆずこ「お茶とお煎餅が好き……新人さんお婆ちゃんみたいな子多いね！」

唯「……偶然だろ」

縁「お婆ちゃんブームなのかな？」

唯「お婆ちゃんみたいな子探してきてる訳じゃないだろ」

ゆずこ「お婆ちゃんっ子？」

唯「意味合い変わってくるわ！」

縁「お婆ちゃんじゃないっ子？」

唯「あたしらもそうだろ……」

ゆずこ「お婆ちゃん？」

唯「アイドル！！」ｸﾜｯ

ゆずこ「特技は失せ物探し……失せ物？」ｶﾁｶﾁ

唯「プロフィールの写真といい、結構古風な人なのかもな」

縁「でもしゃべり方も声も可愛いし、私この子好きかも～！」

ゆずこ「小動物みたいな可愛さあるね！」

唯「……でもなんでほら貝持ってるんだ？」

ゆずこ「さぁ？」

縁「ぶぉー」

ゆずこ「お、この前美穂ちゃんと一緒にいたのこの人じゃない？ 五十嵐響子ちゃんと関裕美ちゃん」

唯「ホントだ。やっぱりアイドルだったんだ」

縁「ホントにアイドルの人とカラオケしてたんだー」

唯「今思うとなんであたしらはアイドルとカラオケするなんて状況になってたんだろうな……」

ゆずこ「数の上では互角だったけどね！」

唯「何の勝負なんだ何の」

ゆずこ「あいちゃん達いたら勝ってたね！」

唯「何に？」

縁「え～！？ この二人どっちも年下なんだ～！？」

ゆずこ「負けた！！」

唯「だから何に！？」

ゆずこ「五十嵐響子ちゃん、15歳、趣味特技は家事全般だって」

唯「確かにしっかりした子だったな」

縁「年下なのにすごいね～、お母さんみたい！」

ゆずこ「年下のお母さんだってさ……ちょっといけない感じでいいね」ﾆﾔﾆﾔ

唯「家庭環境が複雑すぎて気を使うわ」

ゆずこ「これは一回お母さんと対決させてみないとね！」

唯「お前はさっきから何を勝負させたいんだ」

ゆずこ「お母さんのお母さん力と響子ちゃんのお母さん力をぶつけ合います！」

縁「お～！」

唯「え？ え？？」

ゆずこ「お母さんのお母さんから引き継いだお母さん力と響子ちゃんのお姉さんの立場からランクアップしたお母さん力はお母さんに太刀打ちできるか見物だね！」

唯「お母さん言いすぎだろ……」

縁「でもゆずちゃん、お母さんのお母さん力はなかなか越えられないと思うよ？」

唯「えぇ？」

ゆずこ「分かんないよー？ もしかしたら響子ちゃんのお母さん力はお母さんのお母さん力以上のお母さん力かもしれないよ？」

唯「え、え、ちょ、禁止！ お前ら一旦お母さん禁止！！」

ｶﾁｶﾁｯ

ゆずこ「関裕美ちゃん、富山県出身の14歳」

縁「この子唯ちゃんの声聞いて一番びっくりしてたよね、目を真ん丸にして」

唯「それよりもいきなり出てきたあたし等に気を悪くしただけじゃないのか……？」

縁「悪いことしちゃったかなぁ？」

ゆずこ「あん時あたしらガチガチに緊張してたからねー」

唯「ゆずこはそうでもなかっただろ！ あんな状況でもからかってきて……！」

ゆずこ「いやーごめんごめん」ﾆﾔﾆﾔ

縁「でも関ちゃんもかわいいね～、ほら！ ウェディングドレス！」

唯「14歳でこの表情できるんだもんなぁ……すごいな」

ゆずこ「いいな～ウェディングドレス」

縁「ね～」

唯「やっぱ憧れるもんだよな」

ゆずこ「あ、でも唯ちゃんと結婚するときはどうするんだろ。二人ともドレスでもいいのかな？」

唯「おい」

縁「唯ちゃんに男装してもらうのもいいかもね～」

ゆずこ「それいい！」

唯「着ないからな」

ゆずこ「あーあ、いーなーアイドル」

唯「ん、ゆずこアイドルやりたいのか？」

ゆずこ「う～ん…………」

唯「……」

ゆずこ「唯ちゃんと縁ちゃんと一緒にいる時間減るだろうからいいや」ﾆﾍﾗ

縁「だね～」ﾆｺﾆｺ

唯「……だな」ｸｽｯ


【今日のまとめ：アイドルは、用法容量をまもって！】

縁「あー、なんかまたカラオケ行きたくなってきたー」

ゆずこ「おぉ？ じゃあ行っちゃう？ 今から」

縁「行っちゃう行っちゃう？」

唯「えぇぇ？ 今から？」

ゆずこ「まだ時間早いし、今日金曜日だし、行かない？」

縁「行こー？」

唯「うーん……疲れるから2時間だけな？」

縁「やったぁ！」

ゆずこ「また唯ちゃんにちゅっちゅわ歌ってもらわないとね！」

唯「もう歌わんわ！」

ゆずこ「またカラオケに美穂ちゃんいたらどうする？」

唯「いや、いないだろ流石に……」

縁「また一緒にカラオケしたいね～」

唯「カラオケ友達みたいに言ってるけど小日向さんアイドルだからな？」

【カラオケ店】

唯「あれ、結構混んでるな」

縁「やっぱ明日お休みだからかなぁ？」

ゆずこ「それか美穂ちゃんたちの目撃情報でも出たのかもね！」

唯「結構ありそうだなそれ……」

【カラオケ店】

唯「あれ、結構混んでるな」

縁「やっぱ明日お休みだからかなぁ？」

ゆずこ「それか美穂ちゃんたちの目撃情報でも出たのかもね！」

唯「結構ありそうだなそれ……」

ミスです。連投失礼しました。


ゆずこ「何歌おうっかな～♪ みくにゃんの新しい曲もう入ってるかな～？」

縁「ねぇ唯ちゃん、やっぱりもう一回唯ちゃんのちゅっちゅわ聞きたーい」

唯「えぇー……？」

ゆずこ「あ、ひどい唯ちゃん！ 私の時は即答で断ったのに！」

唯「いや……だってあたしには可愛い過ぎるんだもん」

唯「とにかく！ あたしはもう歌わないからな！ 絶対！」

ゆずこ「ちぇー、怒られちゃった」ｴﾍﾍ

縁「ねー」ｴﾍﾍｰ

唯「ったく……」

？「あれ？ 美穂ちゃん？」

唯「……ん？」

？「あれー、おっかしーなー……」

？「未央ちゃんどうしたにゃあ？」

未央「いやぁ、今美穂ちゃんの声聞こえた気がしたんだけど……みくにゃんも聞いたでしょ？」

みく「今日は美穂ちゃんPV撮影に出てるからここにいるはずないにゃあ」

未央「んー、言われてみればちょっと違ったような……でも確かに美穂ちゃんだったんだけど……」

ゆずこ「……」ﾎﾟｶｰﾝ

縁「……」ﾎﾟｶｰﾝ

唯「……」

唯「……えぇー…………」