1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:32:41.23 ID:TqKr6mUto
じゅうねんまえ!
梓(6)「~♪」テクテク
梓「うーんどりっびないっしゅてーれれーれっ♪」キャッキャ
梓「てれーれれれっ ないしゅてーれーれーっ♪」
梓「ただいまー ってあれ…」ガチャガチャ
梓(あ きょうお母さんおそいんだった)
梓「・・・」ごそごそ
梓「・・・・・」ごそごそ
梓(・・・・・・・・・あ)
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2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:33:38.15 ID:TqKr6mUto
梓(あれ、いつもランドセルにくっつけてたのに!)ゴソゴソ
梓(うそっどうしよ! このへん、おちてないかな…?)
ごそごそ
ごそごそ
梓(・・・なかった。ちゅう車じょうにも ポストのとこにもなかった)
梓(どうしよう。おこられる。夜までおうちに入れない・・・)グスッ
梓(・・・早くさがさなくちゃっ!)タタッ
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:34:14.46 ID:TqKr6mUto
梓(・・・・なかった)
梓(ゆうほ道を ぎゃくりゅうしたけど、なかった)
梓(文ぼうぐやさんの、ちゅう車じょうのとこにもなかった)
梓(学校までいって、うさぎ小やも見たけど やっぱなかった)
梓(もういちど さがさなきゃ! 夜になるまでに・・・ぜったいぜったい・・・)テクテク
梓「・・・うううう」グスッ
\ぼすん!/
梓「きゃっ?!」
??「あふんっ」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:34:50.81 ID:TqKr6mUto
?「うぅ・・・」
梓「いたた・・・あっ ごめんなさい!ごめんなさいっ!!」
?(・・・ふわぁ・・・・あの子 ちょーかわいい・・・・っ!!)
梓「・・・あの、その、ケガしてな――きゃっ!」
ぎゅうっ
?「えへへーあったかぁい!ちっちゃい!かわいいーっ!!
ねえね、何年生?どこの小学校?てんこーしてきたのっ?!」すりすりっ
梓「は、はなしてーっ!!」バシッ
?「はうっ?!」
梓「はあっ・・・はあっ・・・・いきなり変なことしないで!」
?「ごめんなさい・・・」
梓「って あなたこそ、だれなのっ?!」
唯(7)「わたし? ひらさわゆい! 7さい、小学2年生!」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:35:27.14 ID:TqKr6mUto
じゅっぷんご!
唯「そっかぁ あずさちゃんも 歌がすきなんだねぇ」テクテク
梓「うん おうちでずっと聞いてるよ。
レコードっていって しーでぃーよりおっきなので聞くの」
唯「へー! それって、こーーーんなにおっきいの?!」ピョンッ
梓「そんなにはおっきくないよー。こんど見せたげる・・・あっ。
ああそうだ だめなんだった・・・」
唯「どしたの?」
梓「さっき わたし、カギ落としちゃったの・・・」しゅん
唯「えっ? カギって、おうちの?」
梓「うん・・・ごめんね。わたしさがしてくるっ」
唯「じゃあいっしょにさがそうよ!」
梓「・・・・・ほんとっ?! ありがとう!」ぱあっ
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:36:03.47 ID:TqKr6mUto
唯「ないねえ・・・」
梓「うん・・・」
唯「ねえあずさちゃん。きょう学校から帰るとき、どうだったの?」
梓「いつもとおんなじだったよ。なんで?」
唯「あのね、のんちゃんが言ってたんだよ。
『落としものをしたら、落としたときのことをよく思い出すのよ』って。
あっのんちゃんってゆうのはね、わたしの友だちで、
すーっごくあたまがよくって、がっきゅういいん?ってやってて、
おとまりしたら、ぎゅうひ?あのやぁらかいやつ、いっぱいくれて、
あんまりいらなかったっけど、あんみつかけたらすーごくおいしくってね!」
梓(おとしたときのこと・・・むむむむ)
唯「それでねっ、わたしがさかあがりできなかったときも、
のんちゃんがせなかをばーん!ってやったら、てつぼうから落ちちゃって、
それからいっしょにおふろに入ってね、それで、、
って、きいてるのー?!」ゆさゆさ
梓「わわわっ・・・あっ、おもいだした。
うた、歌ってたの! こうやって、きゅう食とうばんのふくろを持って
うーんどりっび♪ないっしゅっ」
唯「あ、あんまりうまくないですね・・・」
梓「・・・」しゅん
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:36:39.78 ID:TqKr6mUto
唯「ないねえー・・・」きょろきょろ
梓「・・・うん。公えんの前までは、ちゃんとあったのに」
唯「うーん・・・あっ」
梓「!」
唯「ねぇみて、ボンド草いっぱいはえてる!
これクキのとこちぎるとボンドでてくるんだよっ!」
梓「カギじゃなくて?!」
唯「えへへ・・・ごめんごめん」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:37:16.11 ID:TqKr6mUto
唯「でも そろそろ公園ついちゃうね」
梓「ほんとになくなっちゃったのかな・・・・」
唯「うーん・・・」
梓「・・・・ぐすっ」
唯「だーいじょうぶだよー、いいこいいこ♪」なでなで
梓「・・・こどもあつかい しないでっ」ぎゅうっ
唯「よしよし♪ あっ そうだ。もっとみんなでさがそうよ!」
梓「みんな・・・?」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:37:52.42 ID:TqKr6mUto
唯「いつもこの公園にくるみんなだよ!
ういー、のんちゃんー、なおちゃん、あきちゃん、あやちゃん、あとあと、」
梓(あやちゃん・・・?)
唯「とにかくいーーーっぱいいるんだよ!
きっとみんな、カギさがし手つだってくれるよっ!」
梓「・・・ありがと」
唯「あーーーー!のんちゃんだぁ!!」
梓「ええっ?!」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:38:28.76 ID:TqKr6mUto
和(7)「はじめまして。まなべのどかです」ぺこり
梓「は、はじめまして」ぺこりっ
唯「でね、あずさちゃんのカギ、ねこのかざり?みたいなのついてるんだって、
ほら見てみてのんちゃーん、」
憂(6)「わたしはひらさわうい、お姉ちゃんの妹だよ。よろしくね!」
梓「あ・・・うん!」
憂「あずさちゃんは何年生?どこの小学校にいってるの?
もしかして、てんこうしてきたの?」にこにこ
梓(この二人、すっごいにてる・・・)
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:39:05.10 ID:TqKr6mUto
しばらくして!
梓「それでね、パパが『あずはレコードさわっちゃだめ!』って言って、」
憂「へー、大せつなものなんだねっ」
梓「すっごくきれいな曲なんだよっ! うーんどりっび♪」
憂「あ、あはは・・・・」
和「・・・・ねえ、ふたりとも! もう5時よ?」
ゆいうい「「あっ!」」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:39:41.41 ID:TqKr6mUto
梓「あ・・・・かえっちゃうの?」シュン
和「5時半すぎには おうちに帰らないと、お母さんが」
唯「・・・ごめんね、みつからなくって」
梓「ううん、ありがとう・・・・うぅう」
憂「あずさちゃん・・・・・ って、あれ?」
唯「あっ! ねぇうい、ちょっと行って よんでくる!!」
とみ「あらぁ、唯ちゃん?」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:40:17.73 ID:TqKr6mUto
とみ「――そうなのぉ、それは大変だったねぇ」なでなで
梓「う・・・ぐすっ」
とみ「よしよし。それじゃあ、もうちょっとだけ探そっか」
唯「ほんと?!」
とみ「唯ちゃんたちのお母さんには伝えておくからねぇ」にっこり
ゆいうい「「やったぁ!」」ハイタッチ
梓「あの、・・・ありがとうございます!!」ぺこりっ
和「それじゃあわたし、水道のところ見てくるね」
憂「わたしは、もういちど道をたどってみる!」
とみ「あらあら。車が危ないから、私もついていこうかしらね」
唯「だいじょうぶだよ、きっと見つかるからっ!」
梓「・・・・・うんっ!」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:40:54.04 ID:TqKr6mUto
――――――
――――
――
和「ごめんね、もうわたし、かえらなくちゃ」シュン
唯「そっかぁ・・・ じゃあ、わたしたちでさがすよっ」
梓「のんちゃん、ありがとね・・・うぅ」
憂「でももう6時だよ?おねえちゃんも、」
梓「・・・・っ」
とみ「そうだねえ・・・・それなら、梓ちゃんのお母さんには、私が、」
唯「――やっ! わたし、ぜったいカギみつけるっ!」たっ
梓「え、ええっ!?」
――――
――
和「ごめんね、もうわたし、かえらなくちゃ」シュン
唯「そっかぁ・・・ じゃあ、わたしたちでさがすよっ」
梓「のんちゃん、ありがとね・・・うぅ」
憂「でももう6時だよ?おねえちゃんも、」
梓「・・・・っ」
とみ「そうだねえ・・・・それなら、梓ちゃんのお母さんには、私が、」
唯「――やっ! わたし、ぜったいカギみつけるっ!」たっ
梓「え、ええっ!?」
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:41:30.37 ID:TqKr6mUto
唯「・・・・・」ゴソゴソ
梓「も、もういいよっ! だってみつかんないもんっ!」
憂「そうだよぉ、おねえちゃんも おうちに帰らないとっ、」
唯「・・・・でも、わたしがやめたら、あずちゃんが帰れないもん!」
梓「・・・」
唯「・・・ねえ、あずちゃんこれからどうする?」
梓「・・・おうちに帰って。あずが、じぶんで、ひとりで、」
唯「やっぱりさがすー!!」グイグイ
ういあず「「だめーーっ!!」」ぎゅー
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:42:06.69 ID:TqKr6mUto
唯「・・・はあっ、はあっ」
梓「ふうっ、ふう・・・・」
憂「・・・・お母さん、心配しちゃうよ・・・」
梓「そうだよ、おばあちゃんのとこ、もどろ?」
憂「あずちゃんもだよー」
梓「それはいいのっ」
唯「・・・あ!」
梓「?」
唯「うた、うたってたんだよねっ? なくしたとき!」
梓「? うん・・・」
唯「そのうた、なくした時みたいにうたおうよっ!!」
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:42:43.00 ID:TqKr6mUto
――――――
――――
――
梓「ぴんぽぱんぽ♪ ぴんぽぱんぽ♪ ででっ!」
唯「うーんどりっび♪ なっしゅーてーれれれーれっ♪」ピョコッ
憂「てれーれれれっ ないしゅてーれーれーっ♪」ピョコッ
梓「うーんどりっび♪ ないっしゅーてーれれーれっ♪」クルッ
唯「てれーれれれっ ないしゅってーれれーれっ♪」タッチ
唯「・・・・ねえ。このうた、あってるの?」
梓「ひどいー?!」ガーン
――――
――
梓「ぴんぽぱんぽ♪ ぴんぽぱんぽ♪ ででっ!」
唯「うーんどりっび♪ なっしゅーてーれれれーれっ♪」ピョコッ
憂「てれーれれれっ ないしゅてーれーれーっ♪」ピョコッ
梓「うーんどりっび♪ ないっしゅーてーれれーれっ♪」クルッ
唯「てれーれれれっ ないしゅってーれれーれっ♪」タッチ
唯「・・・・ねえ。このうた、あってるの?」
梓「ひどいー?!」ガーン
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:43:19.34 ID:TqKr6mUto
唯「・・・うーんどりっb ひゃっ!」コツン
憂「おねえちゃん だいじょうぶ?」
梓「どしたの・・・・・ 」
梓「・・・あぁあーーっ!!!!」
憂「え、まさか、もしかして・・・」
梓「そうっ それだよ、それがさがしてたやつ!!」
ゆいういあずさ「「「 ―― やったぁああああああ!!!」」」」
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:43:55.65 ID:TqKr6mUto
とみ「――そう、よかったねぇ・・・!」
梓「みんな、ありがとお! さがしてくれてっ!」
憂「めでたしめでたし、だねっ」
梓「うん! ういちゃんと、のんちゃんと、おばあちゃんのおかげっ!」
唯「もう、だめだよ? ちゃんと持ってなくちゃ」ぎゅっ
梓「うん、もうぜったいなくさないっ!」
唯「はい。どうぞ!」
梓「えへへ・・・・ゆいちゃん、ありがとおっ!」ぎゅー
――
――――
――――――
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:44:31.96 ID:TqKr6mUto
◆ ◆ ◆
梓(16)「……先輩、遅いなぁ」
梓「………」
梓(……このアルバム、もう聞き終わっちゃうよ)
梓(……なんか明るい曲でも流そ)
〔PLAY-SHUFFLE〕ピッ
〔The Beach Boys - Wouldn't It Be Nice〕ピッ
( https://www.youtube.com/watch?v=T0spkrwl9Qk
)
梓「・・・・♪」
梓(……あれ? そういえば。この感じ、昔、どこかで・・・)
?「だーれだっ」ぎゅうっ
梓「ひゃっ?!」
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:45:08.31 ID:TqKr6mUto
?「えへへーあずにゃーん」すりすりっ
梓「・・・唯先輩 何してたんですか」
唯(17)「ごめんね、CDみつかんなくて・・・はい、これ」
梓「はぁ・・・ありがとうございます。で、どれが気に入りました?
ディアハンターとシガーロス、あとケリーのソロでしたっけ、貸したの」
唯「みっつともよくわからなかったです!!」
梓「・・・ですよねー。ええと、私はこの5曲目の『Memory Boy』が最近、」
唯「わ。・・・んしょっ」ヒョイッ
梓「?」
唯「・・・このカギ、あずにゃんのだよね?」
梓「わわっ、すいません。いつの間に落としたんだろ・・・」
唯「はい。
もうっ、だめだよ?ちゃんと持ってなくちゃ。 はいっ」
梓「………あ…っ」
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:45:45.18 ID:TqKr6mUto
唯「?」
梓「………えへ……わあっ…」
唯「どったの? 何かいいことあったの?」
梓「・・・ねぇ、唯先輩。
前にもこんなことありませんでした?ねえせんぱいっ」
唯「ほえ? どんな?」
梓「……やっぱりいいです。
まーそうですよね。
記憶ってそんなもんですよね。 ちぇ」
唯「ええーなんだよー!おしえてよー!」
梓「いやです。
ていうか気にしなくていいですよ、ただの個人的な思い入れなんで」
唯「ええーっ気になるーー!けちーーー!!」
梓「内緒です。なんなら自力で思い出してください。小学生じゃないんだから」
唯「ちぇ。あずにゃんてそういうとこ変わんないよね」
23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/28(日) 04:46:21.48 ID:TqKr6mUto
梓「そうだ。唯先輩、
昔、大好きだった曲があるんですけど、一緒に聞きませんか?」
唯「えーなんかはぐらかされたー。でもあずにゃんが好きなら聞くー」
梓「ありがとうございます。イヤホン貸しますね」
唯「さんきゅ。むずかしいのじゃない?」
梓「大丈夫です。一応、小学校の1、2年生だって歌える曲ですから」ピッ
唯「ふぅん・・・あ、イントロいいね。かわいい」~♪
梓「ところで唯先輩」
梓「先輩って 運命とか信じるほうですか?」
おわり。
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