1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/01(木) 02:26:45.16 ID:br0eVmJxo

「お蕎麦できましたわよ」

「はーい。それにしても、まさか千鶴の家で年を越すことになるなんてね」

「泊まりたいって言ったのは伊織ですわよ?」

「そうだけどね」

「七味いります?」

「私はそのままでいいわ」

「そう? ならわたくしだけ、パッパッと」

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2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/01(木) 02:27:51.46 ID:br0eVmJxo

「あっ、テレビでこのみたちが出てるわよ」

「本当ですわ。お酒を飲みながら今年を振り返る大暴走特番……大丈夫ですのこれ?」

「まぁ風花もいるし……それにプロデューサーもいるから大丈夫でしょう」

「大変そうですわねー」

「私たちなんで家で寛いでるのかしらね」

「わたくしたちは明日の朝から出演ですから」

「いいのかしらねー」

「いいんだと思いますわ」

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/01(木) 02:28:35.46 ID:br0eVmJxo

「……このお蕎麦おいしいわね」

「なら良かったですわ。それなりの物を買っておきましたのよ」

「へぇ……」

「ふぅ……ふぅ……」

「……初詣行く?」

「初詣なら明日番組内で行くはずじゃ?」

「そうじゃなくて、二人で行かないかってことよ」

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/01(木) 02:30:16.33 ID:br0eVmJxo

「えーめんどくさいですわー」

「……あんた家だといつも以上にキャラ変わるわね」

「こたつから出たくない……」

「何言ってんのよ。どうせ朝になったら出ることになるじゃない」

「それもそうですけど……出たくないですわー!」

「子どもじゃないんだから……それで? 行くの行かないの?」

「……行きますわ」

「まったく、最初から素直にそう言えばいいのに」

「普段のお返しですわ」

「うぐ……」

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/01(木) 02:33:02.97 ID:br0eVmJxo

「今日だって突然のセレブクイズでわたくしが困ってる時に助けてくれませんでしたし」

「そのほうがテレビ的においしいじゃない」

「わたくしがちょっと気を抜いているときにカメラ向いてると教えてくれなかったり」

「高級おせち料理に涎垂らしてる千鶴が悪いわね」

「帰ってくるときだって手を繋ごうともしないし!」

「手袋してたじゃない! それにいちいち手なんか繋いでらんないわよ」

6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/01(木) 02:34:10.70 ID:br0eVmJxo

「しくしく……昔のかわいい伊織はどこにいってしまったの?」

「あーお蕎麦おいしいなー」

「……伊織ちゃーん?」

「あはは、莉緒が服脱ごうとしてるわよ」

「大好きですわよー」

「……麗花もなに意味わからないこと言ってるのかしら」

「顔が赤いですわよ」

「……ふん! きっとお蕎麦で火照ったのよ」

「そういうことにしておきますわ!」

7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/01(木) 02:35:53.95 ID:br0eVmJxo

「ぐぬぬ、明日は覚えておきなさいよ。新年特番の恐怖をあんたに教えてあげるわ」

「な、何をするつもりですの?」

「そうねぇ……教えてあげないわ!」

「すごい不気味ですわね……」

「ふふふ、プロデューサーにも協力してもらわなきゃ」

「プロデューサーにまで!?」

「楽しみにしておくことね」

「不安でいっぱいですわ……」

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/01(木) 02:37:10.25 ID:br0eVmJxo

「ふぅ、ご馳走様。お腹いっぱいだわ」

「お粗末様でした。わたくしも最後の一飲み……」

「ふわぁ……なんか食べたら眠くなってきたわ」

「朝から動きっぱなしでしたからね。年越しは大忙しですわ」

「今年は去年よりもっともっと活躍しないとね」

「ふふっ、今年も忙しい年になりそうですわ」

9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/01(木) 02:37:37.30 ID:br0eVmJxo


「しっかり付いてきなさいよね!」

「もちろんですわ!」

「それじゃ、寝るわよ!」

「えっ!? 本当に寝るんですの!?」

「当り前じゃない。アイドルは体調管理も仕事の内よ」

「せっかくの泊りなんですしもう少しお話とか……」

「はいはい、うだうだ言ってないで片づけるわよ」

「ううぅ……勿体ないですわ……」

10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/01(木) 02:38:20.99 ID:br0eVmJxo

「なによ。今日じゃなくたってまた泊まりに来たときに話せばいいじゃない」

「あっ! それもそうですわね! おーっほっほっほっほゴホッゴホッ!」

「近所迷惑だから家でやるのはやめなさいよ!」

「えっ? 毎朝喉の調子を確かめるためにやってますけど」

「はぁ……その情報は知りたくなかったわね……」

「えっ? えっ?」

「あんたの家だって言ってるようなものじゃない……」

「そ、そうですわね」

「今後は事務所だけでやるのよ……」

「わかりましたわ……」

11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/01(木) 02:40:09.03 ID:br0eVmJxo

「歯も磨いた?」

「磨きましたわ」

「よし、それじゃ寝ましょうか」

「電気消しますわよー」

「それじゃお休みー」

「お休みなさいですわー」


「……って!! なんで一緒に布団入ってるのよ!」

12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/01(木) 02:40:45.25 ID:br0eVmJxo

「急に飛び出してどうしましたの? 布団も一つだけですし当然のことですわ」

「用意するとか何かないの!?」

「泊まるの決めたのは今日ですわよ?」

「そうだけど! 何を平然としてるのよ!」

「泊まるって聞いたときからこうなるだろうなと予想してましたから」

「い、い、な、さ、い、よ! 知ってれば新堂に電話して持ってきてもらえたのに!」

「まぁまぁ、入りなさいって」

「隣空いてるわよ、みたいに布団をポンポンしない!」

13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/01(木) 02:41:32.92 ID:br0eVmJxo

「明日も早いんですし、ここまで来たんですから。観念しなさい!」

「くぅ……本当に覚えておきなさいよね……」

「はぁ……伊織はあったかいですわねぇ」

「くっつかないでよ! 暑苦しいでしょ!」

「ジタバタしないの」

「もう……好きにすればいいじゃない……」

「もう満足しましたわ。伊織成分充電完了ですわ」

「何よそれ……」

「お休みですわ。伊織。今年もよろしくですわ」

「はいはいお休みお休み。こちらこそよろしくね」

引用元: 伊織「千鶴と過ごす年越し」【ミリマスSS】