1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:04:36.66 ID:V8MGpOQ20
あずさ「…伊織ちゃんも、そう思わない?」

伊織「…まぁ…確かに、もうそんな時期かもしれないわね」

伊織「…って!そんなことよりも…!」

伊織「…どうして、私があずさの部屋にいるのよ!」

あずさ「………」

伊織「………」


2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:05:27.80 ID:V8MGpOQ20
あずさ「………」

伊織「………」

あずさ「……ほ、ほら、伊織ちゃん、まだ私のお家には来たこと無かったでしょう?」

あずさ「だから、二人でこうしてお鍋でも囲みたいなぁ~、って♪」

伊織「だからって何よアレ!あんなの、ほとんど誘拐よ?!」

あずさ「あ、あら、そうだったかしら~…?」

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:06:03.90 ID:V8MGpOQ20
数時間前

律子「お疲れ様、伊織。それじゃ、また明後日にね」

伊織「お疲れ様。えぇ、また明後日に…」

バタン

伊織「あー疲れた。…さて、それじゃあ迎えを呼」

あずさ「お疲れ様、伊織ちゃん」

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:06:37.58 ID:V8MGpOQ20
伊織「!あずさ…先に帰ったんじゃなかったの?」

あずさ「うふふ、えぇ…伊織ちゃんにちょっと用があって」

あずさ「伊織ちゃん…今日これから、お暇かしら?」

伊織「?暇と言えば暇だけど…今日は早く帰ってゆっくり」

あずさ「そう!良かった~!それなら安心ね!ささ、こっちへこっちへ~♪」

伊織「はぁ?なっ、ちょっ、どこに連れていくつもりよ!」

あずさ「いいからいいから~♪」うふふふ

伊織「あ~ず~さぁ~…!!!」ずりずり

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:07:12.64 ID:V8MGpOQ20
回想終わり

伊織「………」

あずさ「……;」

あずさ「…ま、まぁまぁ~、良いじゃない。明日もお仕事お休みなわけだし…」

伊織「そりゃあそうかもしれないけど…だからってあんたねぇ…」

伊織「……自分の家にぐらい、迷わずに連れていきなさいよ!!」

あずさ「あ、あら~…」

↑あれからしばらく迷子になった


9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:07:48.79 ID:V8MGpOQ20
伊織「…まぁいいわ。来ちゃったものはしょうがないし。それで?何鍋をするつもり?」

あずさ「そうねぇ、もつ鍋…なんてどうかしら」

伊織「へえ、もつ鍋か…悪くないわね」

あずさ「………」ぽかん



11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:08:21.90 ID:V8MGpOQ20
伊織「…?どうしたのよ」

あずさ「…え?あ、うんと、その、伊織ちゃんがもつ鍋を知ってたことが、少し意外だったから…」

伊織「なっ…!私を何だと思ってるわけ?!もつ鍋くらい知ってるわよ!」

伊織「…そりゃあ、確かに私が食べてそうなイメージは少ないかもしれないけど…」

伊織「なんなら、今から私の行きつけの美味しいお店に食べに行っても…」

あずさ「それは駄目っ!」

伊織「きゃっ?!」

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:09:39.49 ID:V8MGpOQ20
伊織「…ちょ、ちょっと!急に大きな声出さないでよ!びっくりするじゃない!」

あずさ「ごめんなさい。でも、今日のお鍋は…ここでやることに意味があるの」

伊織「…そ、そう…なの?」

あずさ「えぇ…」

あずさ「外で食べるのも、もちろん好きよ?好きだけど、私は今、伊織ちゃんと二人だけで…」

あずさ「こうして、まったりとお鍋を囲みたいなぁ…って♪」うふふ

伊織「……//」

伊織「……そっ、それならそれで、別にいい…けど…//」

あずさ「……♪」うふふ

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:10:14.95 ID:V8MGpOQ20
伊織「…えぇ、そう。だから今日は少し遅れるって伝えといて…うん。帰る頃にまた電話するから…」

ピッ

伊織「…ふぅ」

あずさ「…お家、大丈夫そう?」

伊織「えぇ。電話しておけば別に問題ないわ」

伊織「っていうか、誘拐まがいのことしておいて今更そんな心配いらないわよ」

あずさ「あ、あらあら…」

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:10:48.97 ID:V8MGpOQ20
伊織「それじゃあ、買い出しにでも出かける?材料…あるの?」

あずさ「えぇ…!今日の日の為に、ちゃ~んと用意して…」

伊織「何よ、初めっからやる気満々だったんじゃない…」

あずさ「え~っと確か~…」

伊織「それならちゃっちゃと作っちゃいましょう。わたしも手伝うから…」

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:12:53.44 ID:V8MGpOQ20
あずさ「………」

伊織「…?どうかした?」

あずさ「……もつ、買ってなかったみたい」

伊織「はぁ?!一番肝心なやつがないじゃない!」

あずさ「あら~…」

伊織「…仕方ないわね…ほら、そうとわかれば早速買いに行くわよ!」

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:14:00.90 ID:V8MGpOQ20
伊織「うわ、寒っ…もう完全に冬じゃない、これ…」

あずさ「そうねぇ…風邪をひかないように気をつけなくっちゃ」

伊織「ホントよ…変に風邪なんかひきでもしたら、律子に何て言われるか…」

あずさ「みんなに迷惑はかけられないものねぇ…」

伊織「あずさがおたふく風邪になった時はホントひやひやしたわよ」

あずさ「…あ、あの時はご迷惑をおかけしました~…」

伊織「まぁ、その時はなんとかなったから良かったけど」

伊織「次誰かがあんなことになったら…」

伊織「…!」ぴたっ

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:15:28.76 ID:V8MGpOQ20
あずさ「そうねぇ…」

伊織「………」

あずさ「…?伊織ちゃん?」

伊織「…ねぇ…あずさ。これ、もしかしてさっきの道に戻ってきてない?」

あずさ「えぇっ…?そ、そんなはずは…」

あずさ「………」

伊織「………」

あずさ「…あ、あら~…」

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:16:28.89 ID:V8MGpOQ20
伊織「ちょっと!ホントに道、こっちで合ってるんでしょうね!」

あずさ「え、えぇ…何回か行ったことはあるし…大丈夫だと思うんだけれど…」

伊織「ホントにぃ…?」

あずさ「………」

あずさ「…た、多分…?」

伊織「……はぁ。いいわよ、もう。ケータイのマップで探してみるから」

あずさ「ごめんなさいねぇ…伊織ちゃん」

伊織「別にもう慣れたからいいけど…ほら、こっちよ。ついてきて」ぐいっ

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:16:58.46 ID:V8MGpOQ20
あずさ「………」ほわわ

伊織「?どうしたのよ」

あずさ「…伊織ちゃん、かっこいい」

伊織「ーーッ?!//はぁ?//きゅ、急に何のつもりよ!」

あずさ「…うふふ、その、なんだか、すごく頼もしいなぁ…って思って」

あずさ「流石は、竜宮小町のリーダーねぇ~…♪」

伊織「かっ、からかうのも大概にしなさい!//」

あずさ「本心なのに…」

伊織「大体、普段からこんな調子で、一人で買い物する時とか大丈夫なわけ?」

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:17:59.08 ID:V8MGpOQ20
あずさ「そ、それは…」

伊織「仮にもアイドルなんだし…そんな一人で買い物もロクに出来ないようじゃ、何かと危ないじゃない…!」

あずさ「……心配、してくれるの?」

伊織「…っ//…べっ、別に…そんなんじゃないけど…//」

伊織「…これは忠告…そう!忠告よ、忠告!」

あずさ「…そうね、気をつけます」

伊織「ほっ、ホントによ?!」

あずさ「………」くすっ

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:19:14.54 ID:V8MGpOQ20
あずさ「………」ピーン

伊織「?」

あずさ「……うふふ、なんなら伊織ちゃんが」

伊織「な、何よ」

あずさ「……毎日、私の家へ面倒見に来てくれても良いのよ~…?なーんて」ふふ

伊織「……ばっ、馬鹿…//」

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:19:50.37 ID:V8MGpOQ20
伊織「なんとかたどり着けたわね…」

あずさ「お手数をおかけしました~…」

伊織「…ふ~ん、まぁまぁ大きいところじゃない」

あずさ「そうねぇ、なんだか色々と繋がっているから…」

伊織「…食料品は地下ね。行きましょ」

あずさ「はい~♪」

25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:21:31.05 ID:V8MGpOQ20
伊織「思ったより種類はあるみたいね…あずさ、あなた、どのホルモンが」

あずさ「………」こそこそ

伊織「……あずさ?」

あずさ「!」さっ

伊織「………」じーっ

あずさ「……そっ、そうねぇ…やっぱり、牛と豚をバランスよく…あとはハツとか~…」

伊織「…そうじゃなくて、その後ろ手に隠したものを出しなさい」

あずさ「…べ、別に隠してなんて…」

伊織「いいからさっさと出す!」

あずさ「あ~れぇ~…!」

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:22:06.71 ID:V8MGpOQ20
伊織「……これは?」

あずさ「……に、日本酒です……」

伊織「…あずさ~…」

あずさ「ちっ、違うの…!これはね?あの、その、うんと…そう!これは、今度お友達と遊ぶ時に飲もうかなって…」

伊織「本心は?」

あずさ「もつ鍋には熱燗がよく合うのよ~…♪」きゃっ


29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:27:48.50 ID:V8MGpOQ20
伊織「…んぬぁーにが「きゃっ」よ!お酒なんて駄目よ!絶対駄目!」

あずさ「えぇっ?ひ、酷いわ伊織ちゃん…私の楽しみを奪うだなんて…」

伊織「知らないわよ!大体、お酒を飲むなんて私聞いてないわよ!」

あずさ「大丈夫よ~、飲むのは私だけだから……多分」

伊織「そんなの当たり前…って、多分?!多分って何よ!飲ませる気満々じゃない!」

あずさ「私はもう二十歳なわけだし…」

伊織「私は未成年よ!!」

30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:28:45.48 ID:V8MGpOQ20
伊織「全く、何考えてるのよあずさったら…」←逃げてきた

伊織「……へぇ、今日は野菜が半額なのね……」

伊織「通りで人が多いわけ…」

どんっ

伊織「きゃっ?…っと、ごめんなさい…!少しよそ見をしてい」

伊織「て…」

やよい「………」

伊織「………」


32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:30:25.37 ID:V8MGpOQ20
伊織「やよい!やよいじゃない!」

やよい「うっうー!伊織ちゃん!こんばんはー!」

伊織「どうしたのよ!こんなところで…」

やよい「私はお夕飯の買い出しだよー!ここって、定期的にセールとかやってくれるから、いつもお世話になってるんだー!」

伊織「へぇ…そうなの」

やよい「伊織ちゃんはどうしてこんなところに?」

伊織「私?私はあずさと…」

伊織「!」ピーン

やよい「?」

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:31:22.69 ID:V8MGpOQ20
伊織「…私、これからあずさとお鍋をするんだけど…」

やよい「そうなんだー」良いなー

伊織「そう!だから、やよいも一緒にやりましょう?!そうよそれが良いわ!」

やよい「う、うー?」

伊織(流石にこれ以上二人っきりだと色々と不味い気がするし…やよいがいれば、流石のあずさもお酒は…)

やよい「で、でも、お家で長介達が…」

伊織「うっ…だ、だったら、私たちがやよいの家へ行くわ!」

やよい「え?」

伊織「ね?だから一緒に」

あずさ「………」

伊織「……;」

34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:32:02.89 ID:V8MGpOQ20
やよい「あずささんこんばんはー!」うっうー!

あずさ「あらあら、こんばんは~、やよいちゃん♪」

やよい「二人でお鍋するんですかー?」

あずさ「え、えぇ…」

あずさ「……ごめんなさい。今日は、伊織ちゃんと二人だけで飲…お食事をする、って約束していたから……」

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:32:44.91 ID:V8MGpOQ20
伊織「はぁ?そんな約束、聞いてないわよ!」

あずさ「そうよね?伊織ちゃん」

伊織「冗談じゃないわ!大体、あんた酒飲む気満々じゃ」

あずさ「……そうよね?」

伊織「………」

伊織「………はい」

やよい「う、うっうー…?」

36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:33:40.43 ID:V8MGpOQ20
あずさ「本当に今日はごめんなさいね…」

やよい「気にしないでください!私も今日は忙しかったですから!」

あずさ「また、やよいちゃんも一緒にお鍋、やりましょうね」

やよい「はい!楽しみにしてます!」うっうー!

あずさ「それじゃあまたね♪」

やよい「はい!また事務所で会いましょー!」

あずさ「さ、行きましょうか伊織ちゃん」

やよい「伊織ちゃんもばいばーい!」

伊織「うぅ、やよい…」

やよい「うー?」


40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:35:01.37 ID:V8MGpOQ20
伊織「…さて、買う物は大体こんなところかしらね」

あずさ「………」

伊織「…?どうしたのよ」

あずさ「…やっぱり…やよいちゃんに、少し悪かったかな、って…」

伊織「………」

あずさ「あんな大人げないこと言わずに、一緒に誘ってあげれば…」

伊織「………」ふう

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:36:40.06 ID:V8MGpOQ20
伊織「…今更、そんなこと言ったって仕方ないでしょ?」

あずさ「そ、それはそうなんだけど…」

伊織「それに、やよいも今日はホントに忙しそうな感じだったし、別にそんな気にしてないと思うわよ?」

あずさ「そ、そうかしら…」

伊織「そうよ。だから…ほらっ!いつまでもイジイジしてない!」

あずさ「……そうよね。うふふ、ありがとう、伊織ちゃん」

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:39:08.29 ID:V8MGpOQ20
伊織「で、会計はどうする?私が払ってもいいけど…」

あずさ「いいのいいの。私から誘ったんだから、ここは私に持たさせて?」

あずさ「それに…私じゃないと、お会計出来ないし♪」

伊織「?そ、そう…?」

あずさ「……♪」うふふ



44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:40:52.59 ID:V8MGpOQ20
あずさ「ふぅ、ふぅ…」

伊織「……なんか、そっちの袋だけやけに重そうね」

伊織「……そんなに重いような物、何か買ってたっけ?」

あずさ「お、お茶を買ったから、それじゃないかしら~…」

伊織「あぁ、お茶か…それなら重いのも…」

あずさ「………」じーっ

伊織「?」


46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:42:41.30 ID:V8MGpOQ20
伊織「…な、何?どしたの?」

あずさ「うふふ、伊織ちゃんのうさちゃんが、良い感じで袋から顔を出しているから…」

伊織「あぁ…こうでもしないと袋を持てないから…」

あずさ「伊織ちゃんはその子を本当に大事にしているわよねぇ~」

伊織「ま、まぁね…家族みたいなもんだし」

あずさ「私もペットとか飼ってみたいわ~」

伊織「この子はぬいぐるみだけどね…」

47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:43:21.93 ID:V8MGpOQ20
あずさ「最近、お家で一人っきりだと何だか寂しくって…」

あずさ「…そうだ、わんちゃんなんてどうかしら」

伊織「まぁ、飼いたきゃ飼えばいいんじゃない?」

伊織「……ただ、一人暮らしでペットを飼うと彼氏が出来ない、って聞いたことあるけど……」

あずさ「えっ?!…そ、そうなの…?!」

伊織「…ま、まぁ、飽くまで噂ではあるけど…」

伊織「それにうちでも飼ってるけど、ご飯とかお風呂いれたりだとか、結構大変よ?」

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:46:34.12 ID:V8MGpOQ20
伊織「それに響とか見てても…。…!」ぴたっ

あずさ「…?伊織ちゃん?」

伊織「……この道、さっきも見た……」

あずさ「え、えぇっ?」

伊織「…あーもうっ!油断したらすぐこーなる!!」きぃーっ

ケータイダスカラアンタチョットニモツモチナサイ!

エェッ?!コ、コレイジョウハモテナ…ガッシャー!!

チョッ、チョットォォ!!

ア、アラー…

ーーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー
ーー

49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:47:26.38 ID:V8MGpOQ20
あずさ「ただいま~」

伊織「あぁ疲れた…」

伊織「まさか買い物だけでこんな労力を使うとは…」

あずさ「あ、あらあら…」

あずさ「…そ、それじゃあモツも買えたことだし、早速始めちゃおうかしら~!」

伊織「………」

あずさ「…伊織ちゃん?」



51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:51:04.04 ID:V8MGpOQ20
伊織「…ちょっと…改めて見て気付いたけど、部屋の中、散らかしっ放しじゃない」

あずさ「なんだか最近片付ける暇がなくって~…」

伊織「…まぁ、私も最近掃除とかは使用人に任せっきりだったし、あんまり他人のこと言えないか…」

伊織「…もう、しょうがないわね…あ、こっちにもビールの空き缶が…」

伊織「まったく…このビニール袋借りるわよ?」がさがさ

あずさ「………」

52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:51:34.65 ID:V8MGpOQ20
あずさ「…伊織ちゃんて」

伊織「?何よ」

あずさ「意外に…とっても家庭的よねぇ~」

伊織「なっ…!//てか、意外にってどういう意味?!」

あずさ「きっと良いお嫁さんになるわ~」

53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:52:28.45 ID:V8MGpOQ20
伊織「ふ…ふん!そんなの当然でしょ!」

あずさ「私の家にお嫁に来て欲しいぐらい♪」

伊織「うっ、またあんたはそんなことを…//」

伊織「…そんなことより、まず自分がお嫁にいけるように頑張りなさいよ!」

あずさ「………」

伊織(あっ)


55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:54:01.65 ID:V8MGpOQ20
あずさ「………」

伊織「……あ、あずさ?」

あずさ「伊織ちゃん」

伊織「!な…なに?」

あずさ「私…頑張るわ」

伊織「そ、そうね…頑張って」

あずさ「わんちゃんは諦めるわね」

伊織(そこなの…?)



57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:54:53.46 ID:V8MGpOQ20
あずさ「さてそれではお料理を始めるわけなんだけど…」

あずさ「…私が作ってるから伊織ちゃんはゆっくりしててくれても良いのに~」

伊織「良いのっ。二人でやった方が早く終わるでしょ?」にひひっ

あずさ「…そうね。それじゃあ、お願いしようかしら」うふふ

58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:55:42.27 ID:V8MGpOQ20
あずさ「それじゃ、伊織ちゃんは長ネギとキャベツをお願いね」

伊織「はいはいー」

あずさ「私はモツの方を…よーく洗ってお鍋にいれて水をひたひたにして…」

あずさ「…そうだわ、さっき買ってきたお酒を」ごにょごにょ

伊織「?」ざくざくざく

59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:56:56.49 ID:V8MGpOQ20
伊織「出汁は取ってあるの?」ざくざく

あずさ「えぇ、鰹出汁を…あとお醤油とみりん…」ぐつぐつ

あずさ「そうだ、にんにくもお願いしていい?」

伊織「了解ー」とんとんとん

あずさ「…なんだか、こうして二人並んで台所に立つのってちょっと新鮮かも」

伊織「まぁ確かに…そうそうあることではないわよね」

あずさ「うふふ。なんだか楽しい」

あずさ「妹が出来たみたいで」

伊織「い、妹ってあんたねぇ…」


61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:58:13.64 ID:V8MGpOQ20
伊織「よーし、これで完成ね!」

あずさ「わ~♪」パチパチ

伊織「それじゃあ頂きましょ?貸して?先によそったげる」

あずさ「ありがとう♪…あ、そうだあっちもそろそろあったまるころ…」ぱたぱた

伊織「?」よそいよそい

62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 00:58:59.64 ID:V8MGpOQ20
伊織「…はい。それじゃ、今日はお仕事お疲れ様」

あずさ「お疲れ様でした~」

伊織「いただきまーす」

あずさ「かんぱーい♪」

伊織「?!」

63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 01:00:56.29 ID:V8MGpOQ20
伊織「あっ、あんたそれ…」

あずさ「んぅ~っ♪やっぱり熱燗ねぇ~っ♪」

伊織「…そうか、私にしか会計出来ないってそういうこと…くっ、油断したわ…」

あずさ「伊織ちゃんも一杯どう?」

伊織「いらないわよ!まったく…」ぱく

伊織「…うん、あちち、おいひいおいひい」

伊織「良い味、出てるわね」

あずさ「このお酒もたっぷりいれたもの~♪」

伊織「な、なるほどね」



66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 01:06:40.76 ID:V8MGpOQ20
あずさ「くふぅぅ~…♪あぁ、お酒によく合うわぁ~♪」

伊織「…そういうもんなの?よくわからないけど」

あずさ「それなら伊織ちゃんも飲んでみればいいじゃない」

伊織「えっ?!い、いいわよ私は…」

あずさ「私だけ飲んだってつまらないでしょ~?お願い、一口だけっ一口だけでいいから」

伊織「あんたもう既に酔ってない…?」

67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 01:07:40.81 ID:V8MGpOQ20
あずさ「ねぇねぇ、お願い、お願い~…」べたべた

伊織「わっ、わかったからそんなにひっつかないでっ!//」

あずさ「ホント?!じゃ~…はい、どうぞ♪」

伊織「………」おそるおそる

伊織「………」くいっ

あずさ「あら、良い飲みっぷり♪」

伊織「………」

あずさ「…気分はどう?伊織ちゃん」

伊織「……悪く、ない」ぽえー

あずさ「そう!良かった~」

68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 01:10:59.18 ID:V8MGpOQ20
伊織「ーーー大体あのラジオ、企画自体破綻してるのよ!構成作家が全然わかってない!」

あずさ「ず、ずいぶんとぶっちゃけるわねぇ、伊織ちゃん」

伊織「当たり前よ!あんなの完全にリスナー置いてけぼりじゃない!」

あずさ「た、確かにそうかもしれないけど…」

伊織「でしょ?!一度ディレクターにはガツンと言ってやらなきゃ…」

あずさ「でも~、そういうのは一度プロデューサーさんを通してからの方がいいんじゃ…」

69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 01:16:00.61 ID:V8MGpOQ20
伊織「むっかー!あぁ、思い出したらまたムカムカしてきた!あずさ、おかわり!」

あずさ「…お、お酒もいいけど、そろそろちゃんぽんでも作らない?」

伊織「ちゃんぽん?」

あずさ「えぇ」

伊織「ちゃんぽんなのはあんたの頭よっ!」

あずさ「えぇっ?!」伊織ちゃん酷いっ



72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 01:24:16.31 ID:V8MGpOQ20
伊織「大体あんたはいつもいつも…」

あずさ「……;」

あずさ(…少し、飲ませ過ぎちゃったかしら…)

あずさ「…とりあえずちゃんぽんの用意をしちゃいましょう」

あずさ「よいしょっ」ぽよん

伊織「!そこ!揺れてるわよ!」

あずさ「えぇ~っ?!」

73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 01:26:08.48 ID:V8MGpOQ20
伊織「………」ちゅるちゅる

あずさ「どう?美味しい?」

伊織「……美味しい」

あずさ「そう♪良かった」

伊織「    大きいくせに…」ちるちる

あずさ「あ、あら~…;」


78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 01:39:35.50 ID:V8MGpOQ20
伊織「………」すっく

あずさ「…!伊織ちゃん…?」

伊織「私のうさちゃんはどこ!」

あずさ「えっ?どこって…さっきからずっと抱きしめたままよ…?」

伊織「…もう帰る」

あずさ「かっ、帰るって…お家に電話しなくてもいいの?」

伊織「うっ、うるしゃい!そんなのわかってるわよ!誰に向かってめーれいしてんのよ!」

伊織「………」ぴっぴっぴっ

伊織「…もしもし新堂?私よ、伊織!早く来なさい!」

79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 01:41:24.41 ID:V8MGpOQ20
伊織「………」ぱたむ

あずさ「……;」

伊織「じゃあね」

あずさ「あ、ま、待って、下まで送っていくから」

伊織「あんたに送られたらまた迷っちゃうでしょ!」

あずさ「うぅっ酷い…で、でも…」

80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 01:41:54.69 ID:V8MGpOQ20
あずさ「そっちは壁…あっ」

伊織「………」ごちん

あずさ「…伊織ちゃん?」

伊織「…きゅぅ」ぱたり

あずさ「………」

あずさ「あ、あら~…」


83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 01:47:21.08 ID:V8MGpOQ20
伊織「……ってわけで、一昨日は大変だったのよ」

律子「そ、それはそれは、お疲れ様だったわね…」

伊織「ホントによ?!全く、あずさったらしょうがないんだから…」

伊織「大体一人だとホントそそっかしいっていうか…」ぶつぶつ

律子「………」くすっ

84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 01:48:25.98 ID:V8MGpOQ20
律子「…でも、楽しかったんでしょ?」

伊織「………」

伊織「……ま、まぁ…ちょっとは…ね」

律子「素直じゃないんだから」

伊織「なっ!//だっ、誰が…!//」

律子「あー、はいはい。すみませんでした」くすくす

伊織「だからぁっ…!//」

85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 01:49:05.25 ID:V8MGpOQ20
あずさ「おはようございますー」

律子「あずささん、おはようございます」

あずさ「ずいぶんと楽しそうでしたけど…何か面白い事でもあったんですか?」

律子「あ、いえ…別に大した話じゃ…あはは」

86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/19(月) 01:57:17.05 ID:V8MGpOQ20
あずさ「そう…ですか?」

律子「えぇ…。さぁほら、そんなことよりっ、今日もお仕事いっぱいですよ!頑張っていきましょう!」

あずさ「はいー♪…あ、そうだ、律子さん」

律子「…?何ですか?」


あずさ「……今日の夜って…お暇ですか?」うふふ