1: ◆qEJgO2U6bM 2015/01/21(水) 17:42:11.58 ID:SYf6DQ/zO
ヘレン「…」
ヘレン「……」
タタッ
ヘレン「ん」
P「はー…」
P「す、すいませんヘレンさん。前の予定が長引いて…」
ヘレン「かまわないわ」
ヘレン「少し冷えたくらいよ。事務所に戻ったらケンプ摩擦しましょう」
P「ケンプ摩擦」
ヘレン「ケンプ摩擦」
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2: ◆qEJgO2U6bM 2015/01/21(水) 17:44:11.61 ID:w4LOnSIJo
P「あ」
P「そうだ。冷えたなら、帰りがけコーヒーでも買いましょうか。待たせたおわびにおごります」
ヘレン「……」
ヘレン「必要ないわ。急いで来てくれただけで十分よ」ポン
P(格好いいなこの人)アイカワラズ
P「…いや、でもほら、…。冷た」ソッ
ヘレン「きゃっ」
P「へ」
ヘレン「あ、いや…いえ」コホン
ヘレン「気のせいよ」
P「気のせい」
ヘレン「気のせい」
ヘレン「世界レベルよ」
P「世界レベル」
ヘレン「世界レベル」コク
3: ◆qEJgO2U6bM 2015/01/21(水) 17:44:54.06 ID:SYf6DQ/zO
P「いやいやいや」ニギ
P「冷たいですって。なんで手袋もしてないんですか…い、いや、待たせたおれが言うのもなんですけど…」
P「はい。おれので悪いですけど、とりあえず、どうぞ」
ヘレン「……」ブカブカ
ヘレン「…悪いわね」
P「いえ」
P「じゃあ行きましょう」
ヘレン「ええ」
ヘレン「……」
ヘレン「フッ。あなたも段々、そうね、心遣いの面では……そう!つまり世界レベルということね!」
P「あっ、すいませんちがいます」
ヘレン「えっ」
P「えっ」
4: ◆qEJgO2U6bM 2015/01/21(水) 17:45:44.03 ID:w4LOnSIJo
ヘレン「いえ!世界レベルの私が言うのだから間違いないわ!」
P「ど、どういう理屈ですか」
比奈「?」ぽてぽて
比奈(あっプロデューサー…と、あれは…ヘレンさん?)
\世界レベル!/
\ナイス世界!/
\セーカーイ!セーカーイ!/
<イ、イヤダカラソウイウコトジャナクテ…
ザワザワ
<ママー世界レベルッテナニー?
<シッモウイクワヨ
比奈「……」
比奈(こ、声かけるのはよしとくっスかね)ススス…
5: ◆qEJgO2U6bM 2015/01/21(水) 17:46:30.01 ID:SYf6DQ/zO
・・・・・
とことこ
ヘレン「……」
P「ついでに肉まんでも買いましょうか」
ヘレン「……」ニギニギ
P「…ヘレンさん?」
ヘレン「ヘーイ?」
P(返事にヘーイって嘘だろおい)
6: ◆qEJgO2U6bM 2015/01/21(水) 17:47:37.69 ID:w4LOnSIJo
P「なんだかぼうっとしてますけど」
P「風邪、引いたりしてませんよね?」
ヘレン「心配ないわ。体調管理には気を使っている」
P(…いろいろ説得力ないな)
ヘレン「なにかしら?あなたも世界レベルの体調管理に興味があるの?」
P「いえ、大丈夫です」
ヘレン「この時期はケンプ摩擦が――」
P「大丈夫です」
7: ◆qEJgO2U6bM 2015/01/21(水) 17:48:18.73 ID:SYf6DQ/zO
ヘレン「フッ」
ヘレン「そうね。あなたにはまだ早いかもしれない…」
P(そうなのか)
ヘレン「だから私のそばにいて学びなさい。いつだって、大切なのは、自分の目で確かめることよ」
P「……」
P「なるほど」
P「分かりました。そうします」
ヘレン「いい返事ね」
ヘレン「♪」ニギニギ
P(手袋がポイントなのかな?)フム
8: ◆qEJgO2U6bM 2015/01/21(水) 17:48:59.75 ID:w4LOnSIJo
・・・・・
P「はい。どうぞ」
ヘレン「サンクス」
ペリペリ
ヘレン「?」
P「…」パク
ヘレン「…」
ヘレン「らしくないわね、P。食べ歩きは関心しないわ」
P「へ?」モグ
P「あ、ああ。すいません。つい」
10: ◆qEJgO2U6bM 2015/01/21(水) 17:49:37.53 ID:SYf6DQ/zO
P「学生のころから…肉まんはこうやって食べるものだったので。部活の帰りとか」モグモグ
P「……なつかしいな」
ヘレン「ふぅん」
P「……」モグモグ…
P「…海の向こうにそういう習慣はないんですか?」
ヘレン「…。さあ。どうだったかしら」
P「…?」
ヘレン「…フッ」
11: ◆qEJgO2U6bM 2015/01/21(水) 17:51:23.01 ID:w4LOnSIJo
ヘレン「そう。私としたことが――」
ヘレン「それが肉まんの正しい食べ方なのね。分かった」ガサ
P「っと」
ヘレン「はむ――っ、あつ…!」
P「わ、大丈夫ですか?中は熱くなってるから気をつけて」
ヘレン「……しょにょにょうね」ヒリヒリ
P(可愛いな)
12: ◆qEJgO2U6bM 2015/01/21(水) 17:52:01.33 ID:SYf6DQ/zO
ヘレン「……」モグモグ
ヘレン「うん…、そうね」
P「どうですか?」
ヘレン「なつかしい味がするわ」
P「適当なこと言ってるでしょ」
ヘレン「そんなことないわ」モグモグ
P「…」クス
P「そうですか」
ヘレン「ええ」モキュモキュ
13: ◆qEJgO2U6bM 2015/01/21(水) 17:52:44.39 ID:w4LOnSIJo
・・・・・
ガチャ
P「ただいまー」
柚「Pサンだ!」ぴょんっ
P「ぐへ」
柚「肉まんだーっ」ガサー
P「興味を一瞬でシフトするの悲しいからやめてください」
柚「てへ?」
仁奈「ヘレンおねーさんおかえりなせー。おこたがあったかいですよ」モフモフ
ヘレン「グッイヴニン仁奈。私のことは世界レベルのおねーさんと呼びなさいと言っているでしょう?」モフモフ
P「仁奈にヘンなこと覚えさせないでもらえますかヘレンさん」
柚「仁奈チャンっあんまん食べ放題だよっ」
P「一人一個だぞー全部お前たちのじゃないぞー」
柚「あんまんに合うココアを入れよう!ぽっかぽか!」タタッ
仁奈「わーい!入れやがりますよー!」モフパタパタ
P「聞けよ。いやあんまんにココアは合わないだろ」
ヘレン「…」コタツコタツ
14: ◆qEJgO2U6bM 2015/01/21(水) 17:53:21.06 ID:SYf6DQ/zO
P「あ、」
P「ヘレンさん。こたつに入るまえに、手洗いうがい、ちゃんとしておいてくださいね。冷たいけど。それから、冷えた体をちゃんと暖かくしましょう」
ヘレン「…」モゾ…
ヘレン「そうね。分かったわ」
ヘレン「…やっぱり…あなたの心遣いは世界レベルよ!」
P「いやいや」
15: ◆qEJgO2U6bM 2015/01/21(水) 17:54:02.58 ID:w4LOnSIJo
ぽん
ヘレン「?」
P「おれが遣える気なんて、ただのおせっかいレベルくらいのもんです」
ヘレン「、…」
ヘレン「……。」
ヘレン「…フッ。ふふふ、ふふ」
ヘレン「そう。だけれど、世界レベルの私にかけるなら、ただのおせっかいも覚悟がいるわよ。付いて来れる?」
P「それはもちろ」
ヘレン「いえあなたなら心配ないわね。大丈夫よ」
P「いや言わせてくださいよ」
ヘレン「ふふふ」
16: ◆qEJgO2U6bM 2015/01/21(水) 17:54:40.63 ID:SYf6DQ/zO
ぽすん
P「…ん」
ヘレン「ありがとう、P」
ヘレン「甘えるわ。世界レベルで」
P「……」
P「いえ。こちらこそ」
P「…世界レベルはちょっと怖いですけど」
ヘレン「覚悟はあるんでしょう?」
P「い、一応」
ヘレン「あなたらしいわ」ニコ
17: ◆qEJgO2U6bM 2015/01/21(水) 17:55:11.37 ID:w4LOnSIJo
ばたばたっ
柚「あっヘレンさんPサンとくっついてる!いいなー柚もー」
P「こら、どたばたすると埃が舞うから…柚はさっきもくっついただろ」
柚「まあまあ♪ぴょんっ」ガシ
仁奈「ヘレンおねーさんとPは仲良しでやがりますね!」
ヘレン「世界レベルのおねーさんよ」
ヘレン「フッ、その通り。あなたたちも私にならいなさい。世界レベルにならうのよ。これが世界レベルの甘え方」スリスリ
P「ちょ、ヘレンさん」
柚「すりすりー♪」
仁奈「もふもふでやがります」
P「わーわー」
ヘレン「ふふ」
19: ◆qEJgO2U6bM 2015/01/21(水) 17:56:09.20 ID:SYf6DQ/zO
ヘレン「そして、そう」チラ
P「?」
ヘレン「…」ニコ
ヘレン「この甘え方はPから学んだの」
P「……」
P「…」ハァ
P「じゃあしょうがないですね」
ヘレン「ええ。しょうがないわ」
ヘレン「ふふふ」スリスリ
柚「えへー♪」
仁奈「あったかいです」
P「そうだな。あったかいから、…まあ、いいか……」
・・・・おしまい
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