1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 23:12:46.67 ID:dqQPvFE70
前川みく(15):みくにゃんぼいす!

バタバタバタッ……ガチャッ!

P「ただいまっ、みく! みくはいるか!?」

みく「にゃ? どうしたのかにゃ? Pチャンそんなに慌てて」

P「新しい仕事がきたぞ! しかも二つもだ!!」

みく「にゃ!? いっぺんに二つもかにゃ?」

P「あぁそうだ、一つは俺がとってきた仕事なんだが、もう一方は先方から是非とオファーがきたんだ」

P「俺がとってきた方はグラビア写真の仕事、もう一つは先方から声の仕事をどうだ、と」

みく「おぉー! 声優! ついにみくの時代がきたにゃ!!」エヘン

P「今日は誇っていいぞ! なんせうちの事務所では声の仕事なんてみくが初だからな」

みく「にゃっふっふ~、Pチャンもっと褒めて褒めて♪」

P「ふはは、よかろうよかろう」ナデナデ


――――――
―――――
――――



3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 23:15:55.63 ID:dqQPvFE70

-録音スタジオ-

みく「にゃっ! 到着にゃー」

P「うむ、今日は頑張るんだぞ、声の仕事というのは洋画の吹き替えだ」

みく「もしかして主役にあのアイドルが!? みたいにゃ?」

P「さすがにそこまでではないが、いくらか台詞のある脇役、だそうだ」

みく「はにゃー、みくなら主役の吹き替えもどんとこいにゃのに」

P「まぁそういうな、CDを聞いた担当の人がみくの声に惹かれてウチに頼んできただけでもあり難いだろうに」

P「この仕事でうまくいけばきっとそういう大役も回ってくるかもしれんさ」

みく「確かにそうかもにゃ、よーっし頑張るにゃー!」オー

P「おっし、その意気だ!」

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 23:18:28.09 ID:dqQPvFE70
~~~~~~~~
スタッフ「まず収録を始められる前にこちらを聞いて下さい」

スタッフ「既に吹き替えした別の方を参考にして頂くとイメージがし易いかと思います」

みく「ふむふむ……じゃあヘッドホンそうちゃ……にゃっ!?」ス……ガサッ

みく「み、耳にひっかかってつけられないに”ゃぁぁ」

P「ちょ、猫耳にひっかかって……っていうかヘッドホン猫耳につけないのか?」

みく「にゃ!? その手があったにゃ! ってんなわけあるかにゃあああ猫耳外すにゃああ!」バシーン!

P「おま、アイデンティティを……」

みく「それでもみくは曲げないよ!」



~~収録中~~
みく「・・・・――――! ――――・・・」

P(一応今の所順調に進んでってるな……特に噛んだりもしてないし)

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 23:22:24.72 ID:dqQPvFE70
 
みく「……残念だったにゃ、な……ここでおしまいにゃ、だ……」アセアセ


スタッフ「……はいカット。んー今の取り直しですね、にゃんこちゃんになってます」

\ドッ アハハハ/

P(あんのお馬鹿! 声のお仕事だから猫モードはいらんというに!)


みく(うにゃ……にゃんこにならない声のお仕事は難しいにゃ……はっ、そうだにゃ!)テテテッ

P(ん、みくがこっちに来るが……休憩でも入れてもらいたいのか?)


バターン!

みく「PチャンPチャン! みくいいこと思いついたにゃ!」

P「ん? うまいことミスせずに済む方法か?」

みく「違うにゃ!」

みく「みくネコの吹き替えやりたいにゃ!! そうすればにゃんこになってもダイジョーブにゃ!!」

P「……………………」

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 23:25:55.01 ID:dqQPvFE70
P「こんのお馬鹿あぁぁぁぁっ!」ベチッ!

みく「に”ゃぁぁぁ!? 台本で叩いたにゃああ! 痛いのにゃああああ!!」

P「きちんと仕事して物言えぇぇ!」

――――――
―――――
――――


みく「ふにゃあ……なんとか声のお仕事は終わったにゃ……ちょっと疲れたにゃ」

P「一時はどうなるかと思ったわ……まぁでも相手方にも仕事ぶりはおおむね好評だったし」

P「まあ次もあるかもしれんな」

みく「じゃあネコの……」

P「んん?」

みく「な、なんでもないにゃ……」

P「……ま、声の仕事のほうは次あったらもってくる」

P「とりあえずお次のグラビア撮影に向かうとするぞ」

みく「はいにゃ!」



9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 23:28:40.14 ID:dqQPvFE70
-撮影スタジオ-


みく「じゃんじゃじゃーん! せくしーみくにゃんにゃ!! 可愛いかにゃん?」

P「んむ、可愛いじゃないか。特にこの肉球が」プニプニ

みく「ちょっ、肉球だけにゃ!? みくも可愛いでしょ!!」

P「いやぁ今回の衣装はここに拘ったからな、その甲斐あって最高のさわり心地だ」プニプニ

みく「ちゃんとみく本体も見るにゃあ!」ポフッ

P「おー肉球パンチで痛くないな、むしろ気持ちいい」

P「みくはアイドルなんだから可愛いのは当たり前だろうに、まったく」

みく「にゃ……、あ、ありがとにゃ」

P「んむ、そして今日の撮影だが、いつもとちょっと違う」

みく「にゃ? どんな風に違うのかにゃ?」

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 23:31:44.59 ID:dqQPvFE70
P「なんと今日の撮影は本物の猫と一緒に撮影だ!」

みく「にゃっ! ホントかにゃ!?」

P「最近忙しくて猫カフェ巡りに行けないってことで、ここで猫とじゃれあってもらおう、と思ってな」

P「ついでにその姿もグラビアに……という一挙両得の企画だ」

みく「おおおお……! やったにゃ! Pチャンありがとにゃ!」ヤッター

P「撮影でポーズ決めてもらう必要はあるが、基本的に猫とじゃれあう姿でいいから、存分に楽しむといいさ」

みく「はいにゃ! 頑張ってじゃれあうにゃ!」

P(それだけではないがな……フフフ)

~~~~~~
-撮影中-

<ソワソワ……

カメラマン「はーいそこでポーズ取って~………イイヨイイヨォ」パシャッ! パシャッ!

みく「あらぶるにゃんこのポーズ!」ビシッ!

カメラマン「その顔いいねぇ……はい!」パシャッ!

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 23:34:33.83 ID:dqQPvFE70
カメラマン「……そこで猫を胸に抱きかかえて……一緒にー?」

みく「にゃーん♪」
猫<ニャー

カメラマン「んーいいねぇ!」パシャッ!

<ウズウズ………


カメラマン「んー、大体あと半分ぐらいかな。ちょっと休憩にしようか」

                      キュウケイハイリマース>
<! シュバッ!


みく「はーい、ちょっとお茶飲んで一息したいとこだったにゃ」

みく「って……Pチャン凄い勢いで飛んできてどうしたのかにゃ?」

P「…………」

みく「Pチャン……?」

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 23:36:34.97 ID:dqQPvFE70
P「………………ふふふ……ふはははは」

みく「にゃ?」

P「いよぉし貴様らぁ! 撮影で少し疲れただろう癒してやろう、そぉら!」ガバッ

猫<ニャーン!

みく「!?」

P「写真撮影は大変だからな、残りもう半分頑張れるように癒してやるぞふははははははは」ナデナデナデナデサワサワサワ

みく「p、Pチャンが壊れちゃったにゃ……」

みく「っていうかみくには何も無いのかにゃ!」

P「えぇい今俺はこいつらと遊ん……もとい癒してやって忙しいのだ! みくは休んでおけっ」

みく「に”ゃっ!? 今遊んでるとか言ったにゃ! ひーどーいーにゃー!」ポスポス

P「ええい肉球パンチはやめいっ」バッ

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 23:39:15.92 ID:dqQPvFE70
P「……ふはは三毛よ、アメショよ、そしてふてくされたヒマラヤンよ、たんと疲れを取ってやるからなぁふははは!」

P「まずはそこの三毛猫のミーちゃんよ! ほぅれ耳裏ぁ! 喉ぉ! そしてお腹ぁ!!」サワサワサワナデナデナデ

ミー<ニャーン♪

P「続いてそこで物欲しそうな顔をしているアメショのショウちゃん! そう焦るでないお前もこうしてくれるわ!」ナデナデナデナデ

ショウ<ウニャ……ゴロゴロゴロ



みく「う、うわぁ……Pチャンが緩みきった顔で一心不乱に猫を撫でまわしてるにゃ……」

みく「これみくの為にとってくれた仕事じゃなくてPチャンが猫と遊びたくてとってきたんじゃ……」



P「おっといかん忘れる所だった。そこで遠巻きにふて腐れてるヒマラヤンのマヤちゃん」

P「さっきから一言も鳴いてないが俺にはわかるぞぉ? 自分も相手しろとその顔が訴えかけてるのがなぁ! ふははは」

P「ほぅれ、ここかぁ? ここがええのんかぁ? んん?」サワサワサワ

マヤ<………


みく(あ、ヒマラヤンの子しっぽを床にぺしぺしして怒ってる……)

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 23:42:15.06 ID:dqQPvFE70
フシャー! バリッ!!

P「ぬおわぁぁ!?」

みく「………」



P「ふ、ふは、は……ついテンション上がってしまって猫が怒っているのに気づかなかった……」ヒリヒリ

みく「ふーんだ、猫ばっかりかまってみくになんもしてくれないPチャンが悪いにゃん」

P「くくく、だがまだ終わらぬ! 猫ともどもみくも可愛がってやろう……これでな!!」スチャッ


みく「!!」
猫's「!!」


P「どこでもいつでも何度でも! 猫にはこの猫じゃらしが最高そして至高!!」フリフリ

P「更に今回は一人と3匹……最初から全開でいくぞ! 六爪流じゃらし!!」ブワッ


みく「!!!」
猫's「!!!」


P「さぁどこからでもかかってくるがいい! ふははは!!」フリフリ、フリフリフリフリフリ、フリフリフリ


17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 23:45:37.82 ID:dqQPvFE70
みく「にゃらばこちらも……にゃんこ隊! 一斉に行けにゃ!!」
猫's「ニャー!!」バッ

みく「そしてみくも……とつげきにゃー!!」シュバーッ!


P「ふははははははははぁぁぁぁあああああ!?」

ドターン! バターン! ガシャーン!!


―――――
――――

カメラマン「セット散らかすのはやりすぎじゃないですかねぇ……」

P「あ、はい、申し訳ありません」


カメラマン「まぁみくちゃんも疲れなんて吹っ飛んで楽しそうに後半の撮影できたからいいですけど」

P「すいません……以後このようなことはしませんのでどうか……」

カメラマン「とりあえず、ちょっと中盤アレでしたけど一応無事終了ということで」

P「はい、その、ありがとうございます」

カメラマン「はいはい、できた写真は後日事務所へ送りますんで、今日はこれで」

P「はい、ありがとうございました!」

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/27(火) 23:48:06.15 ID:dqQPvFE70
 
みく「……Pチャン怒られた?」

P「ん……ちょっとだけ、な。みくが後半頑張ってくれたからそれで帳消しって感じにな」

みく「ちょっとみくも反省にゃ、ごめんねPチャン」

P「いやぁ構わんさ、仕事としては成功だしな。今日はこの後お祝いに猫カフェでもいこうか!」

みく「にゃ!? いくいく! ……でもPチャン今度はちゃんとみくに構ってね?」

P「……へいへい、みくは猫と遊べ。俺はみくで遊ぶ」ナデナデ

みく「みく『で』ってどういうことかにゃ!? みくおもちゃにされるの!?」

P「猫と遊ぶのも楽しいけどみくで遊ぶのが一番だからなぁ、ふはは」

みく「うにゃー!!」


-おしまい-