1: lumberjack 2015/02/16(月) 21:53:31.55 ID:VujzivsT0

2: lumberjack 2015/02/16(月) 21:56:03.16 ID:VujzivsT0
美希「ねえねえ、え~っと……そこの青い人」

ヒカリ「ヒカリだ。私の名前は、ウルトラマンヒカリ。
    私は君のプロデューサーだぞ……で、どうしたんだ美希?」

美希「ヒカリは、何でここに居るの?」

ヒカリ「君のプロデューサーだからだ」

美希「じゃあ、何でミキのプロデューサーになろうと思ったの?」

ヒカリ「……わからん」

美希「? どういう事?」

ヒカリ「初めて君を見た時に、こう、
    何て言うか……ティンときた!というか」

3: lumberjack 2015/02/16(月) 21:57:01.99 ID:VujzivsT0
美希「良くわからないの」

ヒカリ「私にも良くわからない…
    だが、必ず君をトップアイドルにする。この気持ちに嘘偽りは無い」

美希「ふ~ん……律子みたく、ガミガミ言わない?」

ヒカリ「さすがにあそこまで言うつもりはないが……」

美希「それなら、今日はもうお昼寝して良いよね?」

ヒカリ「いや、これから営業があるんだが……」

美希「良いじゃん、減るもんじゃないし」

4: lumberjack 2015/02/16(月) 21:57:58.43 ID:VujzivsT0
ヒカリ「いやいや、さすがにそれはまずいだろ」

美希「さっき、ガミガミ言わないって言ったよね?
   それなら、ミキがお昼寝するの邪魔しないでよ」

ヒカリ「……この営業が終わったら、おにぎりを作ってあげよう」

美希「え!? 本当!?」

ヒカリ「おお、好きなだけ作ってあげるよ」

美希「そういう事なら、ミキ頑張っちゃうよ!」

ヒカリ「あ、ああ…」

5: lumberjack 2015/02/16(月) 21:58:50.81 ID:VujzivsT0
ヒカリ(ちょろすぎる……ちゃんと傍に居てあげないと危ないな)

美希「よ~し、それじゃあ早く行って、
   ぱっぱと終わらせちゃお! ひ……何だっけ?」

ヒカリ「ヒカリだ」

美希「ヒカリ、早く早く!」

ヒカリ「はあ、手間のかかる子だな……」

6: lumberjack 2015/02/16(月) 21:59:18.72 ID:VujzivsT0



『守る為の鎧』



7: lumberjack 2015/02/16(月) 22:00:39.60 ID:VujzivsT0
美希「あふぅ……あの青い人、
   今日はすぐ終わるって言ったのに……帰ってきたら、文句言ってやる!」

ヒカリ「美希……」

美希「むむ、やっと来た! 今日はすぐ終わるって言ったのに!」

ヒカリ「美希、今日はもう遅い……私が家まで送ろう……」

美希「え?」

8: lumberjack 2015/02/16(月) 22:01:17.93 ID:VujzivsT0
美希(何だろう、いつもと様子が違う……な、何だか危ない感じ……)

ヒカリ「美希、さあ行こう……」

美希「こ、来ないで!」

ヒカリ「……」

美希「だ、誰なの? ヒカリじゃない、よね?」

ヒカリ「何を言ってるんだ、悪ふざけも大概にしろ! 私はお前のプロデューサーだ!」

美希「ひっ!?」

9: lumberjack 2015/02/16(月) 22:02:18.25 ID:VujzivsT0
美希「ち、違う……ヒカリはもっと優しいもん!
   怒る事もたまにあるけど、そ、そんな風に怒ったりしないもん!」

ヒカリ?「ええい! つべこべ言わず来い!」

美希「いや! 助けて!」

?「ハア!!」

ヒカリ?「グオオ!?」

美希「あ…」

ヒカリ「大丈夫か? 美希」

ヒカリ「ひ、ヒカリ……」

10: lumberjack 2015/02/16(月) 22:03:06.00 ID:VujzivsT0
ヒカリ?「ちい! 邪魔者が来やがったか」

ヒカリ「貴様、性懲りもなくまた来たのか……ババルウ星人!!」

ヒカリ?「ふふふ、ばれちゃあ仕方がねえ。
     こうなったら貴様を倒し、美希ちゃんを手に入れてやるぜ!」


ババルウ星人「ぐははははは!!」


11: lumberjack 2015/02/16(月) 22:03:47.35 ID:VujzivsT0
ヒカリ「美希、下がっているんだ」

美希「う、うん!」

ヒカリ「来い!!」

ババルウ「ふん…おら!!」

ヒカリ「ぐっ!?」

ババルウ「おらおらあ!!」

ヒカリ「ぐおお!?」

美希「ヒカリ!?」

12: lumberjack 2015/02/16(月) 22:04:41.10 ID:VujzivsT0
ババルウ「ヒカリ、お前は弱くなった…」

ヒカリ「な、なに!?」

ババルウ「復讐の鎧を捨て去った貴様は、
     最早俺の敵ではない!怒りこそが力の根源、復讐こそ生の原動力なのだ!!」

ヒカリ「違う! そんな物は、本当の力ではない!!」

ババルウ「ならば俺を倒してみろ!! ふははははは!!」

13: lumberjack 2015/02/16(月) 22:05:20.56 ID:VujzivsT0
ヒカリ「くっ……でりゃあ!!」

ババルウ「甘いわあ!!」

ヒカリ「なっ!?」

ババルウ「死ねえい!!」

ヒカリ「ぐあああああ!!」

美希「ヒカリ!!」

14: lumberjack 2015/02/16(月) 22:06:34.09 ID:VujzivsT0
ヒカリ「ぐう……」

美希「ヒカリ、しっかりして!!」

ヒカリ「み、美希……は、早く逃げるんだ……」

美希「ひ、ヒカリも一緒に!」

ヒカリ「私は、ウルトラマンだ……逃げる訳にはいかない……!」

美希「どうして…どうしてそこまでして…」

ヒカリ「私はかつて、大切な物を守れなかった……
    そして怒りと復讐に、その身を支配されてしまった」

15: lumberjack 2015/02/16(月) 22:07:55.75 ID:VujzivsT0
美希「さっきの、事?」

ヒカリ「だが、今は違う。もう決して、復讐に囚われたりしない!
    復讐の為ではない……私は守る為に、この力を使うのだ!!」

ババルウ「ほざけ!!」

ヒカリ「ぐう!?」

美希「きゃあっ!?」

ヒカリ「美希!!」

16: lumberjack 2015/02/16(月) 22:09:43.82 ID:VujzivsT0
美希「いや! 離して!」

ヒカリ「き、貴様!!」

ババルウ「ぐふふ……そこでゆっくり見物しているが良い!
     美希ちゃんが、あんな事やこんな事をされている姿を……ぐははははは!!」

ヒカリ「美希!!」

美希「いやあああああ!!」


17: lumberjack 2015/02/16(月) 22:10:37.17 ID:VujzivsT0
ヒカリ(私は、もう何も失いたくないんだ……惑星アーブよ、この私に力を……)


ヒカリ「貸してくれ!!」

ババルウ「む!?」

ヒカリ「うおおおおおお!!」

ババルウ「な、なんだと!?」

18: lumberjack 2015/02/16(月) 22:11:49.03 ID:VujzivsT0
ハンターナイトツルギ「はあっ!!」


ババルウ「そ、その鎧は!?」

ツルギ「この鎧は、復讐の鎧ではない……大切な人を、守る為の鎧だ!!」

ツルギ「はあっ!!」

ババルウ「ぐおおおお!?」

美希「きゃあっ!?」

19: lumberjack 2015/02/16(月) 22:12:55.96 ID:VujzivsT0
ツルギ「美希!!」

美希「い、痛たた……」

ツルギ「大丈夫かい?」

美希「も、もう少し優しく助けてほしいの…」

ツルギ「ごめんな……
    そこに隠れていなさい。すぐに終わらせる」

美希「嘘じゃない?」

ツルギ「本当だ」

美希「約束、だよ……」

20: lumberjack 2015/02/16(月) 22:13:38.35 ID:VujzivsT0
ババルウ「ぐうう……ち、畜生!」

ツルギ「ババルウ星人、覚悟しろ!」

ババルウ「う、うるせえ!!」

ツルギ「はあ!! でりゃあ!!」

ババルウ「ぐはっ!? ぐへえ!?」

ツルギ「うおりゃあああ!!」

ババルウ「ぐぎゃああああ!?」

21: lumberjack 2015/02/16(月) 22:14:35.71 ID:VujzivsT0
ツルギ「これで終わりだ!!」

ツルギ「ナイトシュート!!! はああああああっ!!!」

ババルウ「ぐあああああ!? お、覚えていろ……必ず、必ずぅ!」

ババルウ「ぐぎゃああああああ!!」

ツルギ「……」

22: lumberjack 2015/02/16(月) 22:15:24.34 ID:VujzivsT0
ヒカリ「美希」

美希「ヒカリ……」

ヒカリ「終わったよ」

美希「約束、守ってくれたね」

ヒカリ「ああ……さあ、早く帰ろう。私が送って……ぐぅ!?」

美希「ヒカリ!? だ、大丈夫!?」

23: lumberjack 2015/02/16(月) 22:16:14.20 ID:VujzivsT0
ヒカリ「少し、ダメージを受け過ぎた……だが、これくらい」

美希「だ、ダメだよ無理しちゃ! み、美希が肩貸してあげる!」

ヒカリ「ご、ごめんな、こんな頼りないプロデューサーで……」

美希「た、頼りなくなんてないよ! だって……す、凄くかっこよかった……」

ヒカリ「ん?」

美希「な、何でもない!」

24: lumberjack 2015/02/16(月) 22:16:43.98 ID:VujzivsT0
ヒカリ「とりあえず、事務所まで行こう……
    親御さんには、遅くなると伝えておかなければ」

美希「……ヒカリ」

ヒカリ「なんだい?」

美希「今日は、ありがと…」

25: lumberjack 2015/02/16(月) 22:18:56.47 ID:VujzivsT0
~数日後~



美希「おはようハニー!!」

ヒカリ「ぶー!!」

美希「どうしたのハニー?」

ヒカリ「げほげほっ! な、何だその、は、ハニーってのは?」

美希「ヒカリは、美希の大切な人だから……だからハニーだよ!」

ヒカリ「は、はぁ……だ、だが、
    大声でそんな事を……今は誰も居ないから良いが……」

26: lumberjack 2015/02/16(月) 22:19:38.09 ID:VujzivsT0
美希「ハニー!今日はどこ行く? 一緒にデートしようよ~」

ヒカリ「ひ、人の話を聞け! そ、それに、
    プロデューサーとアイドルが、で、デートなんて…」

美希「ハニーはミキの事、嫌いなの?」 ウルウル

ヒカリ「き、嫌いだなんてとんでもない!」

美希「じゃあ、ミキの事好き?」

ヒカリ「む、むぅ……」

27: lumberjack 2015/02/16(月) 22:21:03.75 ID:VujzivsT0
ヒカリ「す、好きだが……」

美希「ミキもハニーの事、だいだいだーい好きだよ!!」

ヒカリ「こ、こら! くっつくんじゃない!」

美希「あ、そうだ。ハニー、今日は頼みたい事があるの」

ヒカリ「頼み?」

28: lumberjack 2015/02/16(月) 22:22:40.68 ID:VujzivsT0
美希「この前みたいな悪い宇宙人さんに、
   狙われたら危ないから、もしもの時の為に、訓練しておきたいなーって」

ヒカリ「確かに……わかった、やろう」

美希「それじゃあハニーは、今から悪い宇宙人さんなの。はい、笑って」

ヒカリ「私がやるのかよ……」

29: lumberjack 2015/02/16(月) 22:23:58.93 ID:VujzivsT0
ヒカリ「ぐ、ぐへへへへへっ!」

美希「うわーすごーい! 本物みたい!」

ヒカリ「は、はあ……」

美希「それじゃあ次は本番ね。
   ミキ、その手パシーッて掴んじゃうから!どっからでもかかってくるの!」

ヒカリ「わ、わかった……」

ヒカリ「えいっ!」

30: lumberjack 2015/02/16(月) 22:25:40.14 ID:VujzivsT0
美希「きゃん!?」

ヒカリ「あっ!?」

美希「ひ、ひどいよ……
   ミキの    、ほんとにさわるなんて……」

ヒカリ「いいいいやいや!!
    今のは決してわざとじゃないんだ!! ふ、不可抗力と言うかなんというか……」

美希「で、でも、今のすっごく速かったね。あれじゃどうやっても止められないよ……」

31: lumberjack 2015/02/16(月) 22:27:42.26 ID:VujzivsT0
美希「次は、もっとゆっくりたっぷり触ろうとして!」

ヒカリ「ま、まだやるの!?」

美希「うん! さ、早くして!」

ヒカリ「い、一体私は何をやっているんだ……
    だが、これは美希の願いなんだ……むげには出来ない……」

美希「早く早く~」

ヒカリ「わ、わかった……」

32: lumberjack 2015/02/16(月) 22:29:07.18 ID:VujzivsT0
ヒカリ「え、えい」 ムニ…ムニ…

美希「あ……んん……だ、だめぇ……」

ヒカリ「おーい!!」

美希「はぁ……はぁ……」

ヒカリ「何で防がないんだー!!」

美希「ご、ごめん……だって、
   ハニー相手だと、気合い入らないんだもん……」

ヒカリ「それなら何で私に頼んだんだ!? 訓練にならないでしょ!?」

33: lumberjack 2015/02/16(月) 22:30:11.71 ID:VujzivsT0
美希「こ、こんな事頼めるの、ハニーしか居ないから……」

ヒカリ「よ、喜んでいいのやら……」

美希「……ハニー」

ヒカリ「は、はい?」

美希「もう一回、しよ?」

ヒカリ「……」

美希「もう一回……ハニー……」

ヒカリ「え?ちょ、ちょっと美希さん、
    顔近くない? も、もう人も来ちゃう……」

34: lumberjack 2015/02/16(月) 22:33:52.45 ID:VujzivsT0
ヒカリ「はっ!?」

ゾフィー「……」

ヒカリ「ぞ、ゾフィー隊長!?」

ゾフィー「貴様あ……アイドルに何手え出しとんのじゃあー!!!」

ヒカリ「ま、待ってくれ、ご、誤解だ! 美希、君からも事情を……」

美希「む~! 折角ハニーと楽しくしてたのに……邪魔しないで!」

ゾフィー「あ、あろう事かアイドルにハニーと呼ばせ、
     しかも年端もいかない女の子の    を    くだと……
     私だって春香に「ハニー」って呼ばれて、春香の      たいわボケー!!」

35: lumberjack 2015/02/16(月) 22:34:43.00 ID:VujzivsT0
ヒカリ「うおおおー!!?? 隊長の変なスイッチが入ってしまったー!!」

ゾフィー「この俺が成敗してくれるわ! このロリコン野郎ー!!!」

ヒカリ「ひ、一先ず逃げるぞ美希!」

美希「きゃっ!?あ、あんまり強く引っ張らないで~!」

ゾフィー「待たんかー!!」

36: lumberjack 2015/02/16(月) 22:36:21.79 ID:VujzivsT0
美希「あ、でも、ハニーと二人っきりで逃げるなんて、何だか駆け落ちみたい……」

ヒカリ「ふ、ふざけるのも大概にしなさい!!」

美希「ミキ、ふざけてなんかないよ!」

美希「……ハニー」

ヒカリ「な、何だい?」

美希「ずっと、傍に居てくれるよね? だってハニーは、ミキのナイトだからね!」

ヒカリ「勝手にナイトにするんじゃない……でも、どんな事があっても守ってあげるよ」

美希「ハニー……嬉しい……」

37: lumberjack 2015/02/16(月) 22:37:34.58 ID:VujzivsT0
ゾフィー「何いちゃついてんじゃボケー!!
     俺も春香といちゃつきたいわこの野郎ー!!!」

ヒカリ「それもうただの逆恨みでしょうがー!!」

ゾフィー「うるさいわボケー!!」

美希「ふふ……」


美希「ハニー……だーい好きなの!!」


38: lumberjack 2015/02/16(月) 22:38:07.14 ID:VujzivsT0
終わりです。ありがとうございました

引用元: 美希「ハニー!!」 ウルトラマンヒカリ「み、美希!?」