1: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/20(金) 22:36:06.93 ID:/PYn5/X6.net
午後9時15分。明日の予習を済ませ一息つきます。

机の引き出しを開けると可愛らしいシールのたくさん貼られた青い携帯ゲーム機があります。

小学生の頃に買ってもらった私の宝物。世間では新しいゲーム機が出ているようですが私にとっては宝物です。

海未「…あれ、もう電池がありませんね…」

電源コードをつなぎます。

海未「古くなったのでしょうか。この前充電したばかりなのに…」

赤いランプが点灯したのを確認して、電源を入れます。



―― ようこそ どうぶつさんの村 ――

      ボタンをおしてね!

4: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/20(金) 22:40:51.34 ID:/PYn5/X6.net
見慣れた画面が出てきます。戸惑うこともなくボタンを押して始めます。



海未「…ああ、草がしげっていますね。このところ少し忙しかったから…」

自分そっくりに作られた女の子を操作して、一本一本草を抜いて回ります。



海未「ふう、大分綺麗になりました。…花壇のお花も枯れかけていますね。」

『みんなのかだん』のお花に水をあげます。



私はこの、架空の村で生活するこのソフト以外のゲームは持っていません。

それでも、たまにこうして何年も前のゲームで息抜きをしています。

6: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/20(金) 22:46:01.52 ID:/PYn5/X6.net
海未「あっ、また…ほのくまは仕方ないですね。」

ゲームの村には動物を模したキャラクターが住んでいます。

この怠け者の熊の名前はほのくま。…本当は別の名前があったのですが、私がアダ名をつけてから忘れてしまいました。

海未「ふう、そろそろ現実の穂乃果の部屋も掃除しないといけませんね。」

ほのくまが散らかした部屋を片付けます。



海未「…ふふ。お礼のどんぐりはもういらないんですよ。」

もう欲しいアイテムはほとんど揃えてしまいました。


…ふと我に返って思います。μ'sのメンバーがこんな私の姿を見たらどう思うか。

ゲームなんて興味のなかった私がどうしてこんなものを持っているのか。

少しだけ長い、昔話になります。

9: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/20(金) 22:52:18.86 ID:/PYn5/X6.net
穂乃果「―――それでね!きのうはかっこいいワシさんが『ほむら』にひっこしてきたの!」

ことり「へえ~!」

穂乃果「ことりちゃん、ってなまえをつけてあげたの!これでうさぎさんの『うみちゃん』と3にんそろったね!」

ことり「え…?ことり、ワシさんなの?」

穂乃果「うん!きょううちにきたときにみせてあげるね!」

ことり「うん!『どうむら』もっていくね!」

海未「…あの、さっきからなんのおはなしをしているのですか?」

穂乃果「えっ?うみちゃんはもっていないの?『どうむら』!」

海未「はい、どう、むら…?」

ことり「そっか、うみちゃんゲームきもってないから…」

穂乃果「あっ、そうだったっけ!じゃあべつのおはなしね!きのうのよるゆきほがね…」



――その時は特に気にしてませんでした。うちが他と比べて少し古めかしい家だというのもなんとなくわかっていましたし。

そのことについて不満もありませんでしたから。

10: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/20(金) 22:57:35.36 ID:/PYn5/X6.net
海未「こんにちは。おじゃまします。」

ほのママ「あら~!海未ちゃんいらっしゃい!穂乃果達二階にいるからあがってちょうだい。あとでお饅頭持って行くわね。」

海未「いえ、おきづかいなく。」

そう言って穂乃果の家の階段をのぼると引き戸の向こうから楽しそうな声が聞こえました。


ことり「――ほら!みてみて!やっと『きのこのタンス』かったんだ~!」

穂乃果「ああ!いいないいなあ~!ほのかもかわいいのほしいよぉ~。」

どうしてでしょうか。少し、入るのをためらってしまいました。


「あら?海未ちゃんどうしたの?」

海未「あ、いえ…」

お饅頭を運んできてくださったおばさまに促されて中に入ります。


穂乃果「あっ!うみちゃんだ!」

穂乃果が顔をあげて笑いかけてくれました。

12: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/20(金) 23:02:51.63 ID:/PYn5/X6.net
ほのママ「穂乃果、ゲームは一日一時間まででしょ?」

穂乃果「うっ…いまはじめたばっかりだもん!」

ほのママ「はいはい…海未ちゃんが来たからお茶にしなさい。」

ことり「ありがとうございます!」

ほのママ「いいのよ~。」

穂乃果「げっ!またおまんじゅう?みんながきてるときはチョコレートにしてっていったじゃん!」

ほのママ「あらそう?じゃあ穂乃果の分はみんなで食べてね?」

穂乃果「おかーさん!」


それでも、3人で仲良くお饅頭を食べるといつもより何倍もおいしくて―

結局穂乃果もおかわりするのがいつものことでした。


穂乃果「ふう、ごちそうさま!じゃあ、なにしてあそぼっか?」

ことり「おにんぎょうさんごっこにする?さんにんでかぞくのやく!」

穂乃果「え~?ほのかあきちゃったよ~」

海未「あ、あの…」

穂乃果「?」


海未「…さ、さっきのゲームを、みせてくれませんか…?」

16: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/20(金) 23:12:08.70 ID:/PYn5/X6.net
どうしてそんなことを言い出したのか、よくわかりません。

ただ、さっき部屋の前で感じたモヤモヤした気もち。

穂乃果とことりが二人だけで楽しく遊んでいたこと。

それがひっかかっていたのかもしれません。



穂乃果「――でね?これがうさぎの『うみちゃん』なの。」

海未「…」

穂乃果の説明を聞きながら、私は食い入るように画面を見つめていました。

画面の中をこちゃこちゃと動きまわる、かわいいキャラクター達。

ことりからプレゼントしてもらったという奇妙な家具。

虫取り網をもって走り回ったり、魚釣りに興じるゲームの中の「ほのか」


もちろん、ゲームを見たのが初めてというわけではありません。

テレビでも目にしますし、穂乃果達のやっているのを横目で見ていたこともあります。

(私がつまらなそうにするのですぐにやめてくれるのですが。)


穂乃果「――うみちゃん、やってみる?」

17: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/20(金) 23:17:48.76 ID:/PYn5/X6.net
海未「えっ?そんな…わたしはいいです…」

なぜか、こういうものをするのはすごくいけない事のような気がして、私は触ったことすら、あまりありませんでした。

穂乃果「かんたんだよ?うみちゃんがきらいなたたかったりするやつじゃないし!」

ことり「あっ、じゃあことりといっしょにやろうよ!ほのかちゃんのむらにいくね~♪」


なかば押し付けられるようにして、穂乃果からシールがたっぷりと貼られたゲーム機を受け取ります。

海未「…けっこう、おもいんですね。」

穂乃果「えっとね、ここをこうもって…うん、そう。これではしるから、そしたらこれで…」

ドキドキしながら穂乃果の指示に従います。

ああ、どうしよう。おばさんが来ませんように。なぜかそんなことを考えてしまいます。


> ことり ちゃんがあそびにきたよ!

海未「えっ?」

穂乃果「あっ、うえのほうにいってみて!」

20: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/20(金) 23:21:53.46 ID:/PYn5/X6.net
穂乃果の指示通り画面の上を目指すと、そこにはことりそっくりの女の子が立っていました。

ことり >こんにちは うみちゃん


海未「えっ?どうしてわたしのなまえを?」

ことり「びっくりした?つうしんであそびにいってるんだよ!」

海未「??」

ことり「ふふ、それ、わたしがうごかしてるの。」

画面の中の女の子がクルクルとまわりました。まるで踊っているみたいです。

海未「…はあ、よくわかりませんが、すごいのですね…」



――それから、3人で夢中になって遊びました。

鬼ごっこをしたり、かくれんぼをしたり、魚釣り競争をしたり――



ゲームの中の話ですが。

23: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/20(金) 23:26:41.49 ID:/PYn5/X6.net
――夕暮れ、穂乃果の家から帰る途中、私はまだ夢を見ているみたいでした。

初めてあんなに夢中になってゲームで遊んだこと。

その中の村で穂乃果とことりは毎日遊んでいること。

なんでもインターネットを使って家にいてもお互いに遊びに行ったり来たりできるらしい、ということ。



海未「…ただいまもどりました。」

海未ママ「お帰りなさい海未さん。」

海未「っ!」

海未ママ「?どうかしたのですか?」

海未「あ…いえ、なんでも。」

何を恥じることがあるのでしょうか。しかし、今日のことは絶対に隠さないといけないような気がしてしまいます。


海未ママ「もうすぐごはんですよ。手を洗ってらっしゃい。」

25: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/20(金) 23:31:29.88 ID:/PYn5/X6.net
海未「はい、お父様。」

夕餉の前にお酒を召し上がるお父様に冷奴をお出しします。

海未パパ「ああ、ありがとう。」

お父様が大きな手で私の頭をなでてくれます。


――…動物さんとすごす 楽しい毎日  ようこそどうぶつさんの村 好評発売中


海未「あ…」

テレビから流れたCMに一瞬見入ってしまいました。

海未パパ「?」



海未ママ「あなた、そろそろ夕飯ですからテレビを消してください。」

海未パパ「ん?…ああ、うん。」

プツン、と音をたててテレビの電源が落ちました。

26: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/20(金) 23:34:43.10 ID:/PYn5/X6.net
海未ママ「海未さん。今日はきぃちゃんのおうちに遊びに行ったんですよね?何をしたんですか?」

海未「あ…えっと…おままごとを…」

海未ママ「まあ、私ときぃちゃんも幼いころはよく夫婦の役でおままごとをしたものです。あの頃は―」

海未「…」


一応、言っておきますが、おそらく一緒にゲームをした。と言っても何も咎められなかったでしょう。

子どもなりにおままごと、と答えたほうがよいだろうと考えた末の返答でした。


海未パパ「…」

29: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/20(金) 23:41:40.02 ID:/PYn5/X6.net
海未ママ「―はい。よいでしょう。今朝はここまで。」

海未「ありがとうございました。」

朝の稽古が終わり、お母様に手をついて礼をします。

海未ママ「そうそう、海未さん。今夜は私は少し出かけてきますので、お父様にお夕飯を作ってもらいなさい。」

海未「はい、わかりました。」

…ということはいつものメニューですね。



海未パパ「いいか、海未。チャーハンはな、」

海未「けむりがたつくらいにおなべをあつくする、ですね?」

海未パパ「そうだ、さすが海未だなあ!」

お父様が私の頭をわしゃわしゃと撫でます。

一緒に包んだ餃子を焼いて、お父様特製のチャーハンを食べます。

お母様とはまったく違う、豪快だけど優しいこの味が私は大好きでした。



海未「おかあさま、おそいですね。」

お父様とお茶を飲みながらつぶやきます。

海未パパ「ああ、久しぶりに高坂さんと会ってるから遅くなるんだろう。」

31: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/20(金) 23:47:34.95 ID:/PYn5/X6.net
それから、待ちくたびれた私が寝入ってしまってからお母様は帰ってきたみたいです。


海未ママ「――ふぅ…ああ、海未さん。よくできました。こっちへいらっしゃい。」

いつもより少し眠そうで、でも少し楽しそうなお母様の前で朝の稽古を済ませると、言われて通りに目の前に膝をつきます。

海未ママ「…毎日のお稽古。よく頑張っていますね。少し早いですが誕生日プレゼントです。」

そう言ってお母様は紫色の風呂敷を私の前に差し出しました。

海未「えっ…あ、ありがとうございます。」

驚きながらも手をついて頭を下げます。

海未ママ「どうぞ、開けてもいいですよ。」

海未「はい!」

浮き立つ心を抑えながら風呂敷をほどくと出てきたのは――


新品の青いゲーム機と「ようこそ どうぶつさんの村」のソフトでした。

35: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/20(金) 23:54:13.84 ID:/PYn5/X6.net
穂乃果「――え~!うみちゃんも『どうむら』かってもらったんだ!」

海未「はい!」

ことり「じゃあきょうのほうかごことりのうちでいっしょにやろうよ!」

海未「はい!」



――それから、穂乃果やことり達に教えてもらいながら、本当にたくさん遊びました。

私の村は『おとのきむら』と名付けられ、たくさんの花が植えられました。

ことりがきれいな模様をつけてくれました。穂乃果が珍しいアイテムをくれました。

3人のための「みんなのかだん」や「おとのきひろば」が作られました。

学校が終わってから、私達は校庭や誰かの家で遊んで、その遊びが終わってからもまたゲームの中で遊んで。

「おとのきむら」は私達の遊び場のひとつでした。

37: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/20(金) 23:57:53.17 ID:/PYn5/X6.net
しかし―

海未「ほのか、きのうはむらにあそびにこなかったんですね?」

穂乃果「えっ?ああ、ごめんね!あたらしいゲームがおもしろくって…」

ことり「ええ?ほのかちゃんあれかったの?」

海未「そう、なんですか…」




――あれだけにぎやかだった「おとのきむら」には誰も来ない日が1日、また1日と増えていき―


――とうとう、誰も訪れなくなりました。

39: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/21(土) 00:02:52.11 ID:2pI1osVR.net
海未「――…」

それから、私だけが訪れる人もいないこの村を、一人管理しているのです。

海未「駅を見てみましょうか。」

> ほむら いきのでんしゃはないよ!

> ちゅんちゅんむら いきのでんしゃはないよ!


海未「…まあ、しょうがないですよね。」

淡い期待をやっぱり、という言葉で打ち消して、掲示板のお知らせを読みます。

海未「何も…え!?」

思わず声が出てしまいました。そこには―



~ インターネットサービスしゅうりょうのおしらせ ~

42: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/21(土) 00:10:02.96 ID:2pI1osVR.net
海未「――はあ。」

穂乃果「あれ?海未ちゃんどうしたの?朝ごはん食べれなかったの?」

ことり「穂乃果ちゃん…違うと思うよ…?」

海未「あ、あの…」

穂乃果「ん?どしたの?パン食べる?」

ことり「穂乃果ちゃん…また怒られるよ?」

海未「…『どうぶつさんの村』って覚えてますか?」

穂乃果「ん?…あーあー!あったね!なつかしい~!」

ことり「3人でよくやったよね~。」

穂乃果「それで?『どうむら』がどうしたの?」

海未「…あ、いえ…なんでも…」


―いまだに子どもの頃のゲームをやってる。そんな風に思われたくなくて、ついごまかしてしまいました。


…こういうところはまるで成長していませんね。

45: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/21(土) 00:18:54.54 ID:2pI1osVR.net
海未「…」

もう、そろそろ卒業する頃なんでしょうか。

そう思いながら残り少ない時間を惜しむかのようにゲーム機の電源を入れます。


―いつか2人がまた来てくれたら。そう思っていたのですが――



海未「…しょうがないですよね。私達だっていつかは―」





> ことり ちゃんがあそびにきたよ!

海未「え?」

47: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/21(土) 00:23:30.62 ID:2pI1osVR.net
ことり> うみちゃん?

海未「え?え?」

思わず声が出てしまいました。


ことり> いないの?

海未「…あ!」

あわててキーボードを開きます。


うみ> こんばんは

ことり> いた!

うみ> どうして

ことり> きょう おはなしきいて

ことり> なつかしくなっちゃった

ことり> ゲームさがすの

ことり> たいへんだったよ~

うみ> ありがとうございます


…泣くアクションを選ぼうとしましたが、やめにしました。



> ほのか ちゃんがあそびにきたよ!

49: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/21(土) 00:26:15.17 ID:2pI1osVR.net
海未「…穂乃果!」

ほのか> やほー

ことり> ほのかちゃん!

うみ> ほのか!

ほのか> ひさしぶり!

ことり> きょうもがっこうで

ことり> あってるよ~

ほのか> あはは!そうだね

ほのか> きれい!

ことり> ?

うみ> ?

ほのか> おとのきむら!

51: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/21(土) 00:28:36.92 ID:2pI1osVR.net
うみ> いつかくるとおもって

うみ> まってました



ほのか> ・・・ごめんね

ことり> ごめんなさい

二人のキャラクターが同時にペコリ、とお辞儀しました。


海未「ふふ…いいんですよ。いいんです。」

どうしてでしょう、少しだけ涙が出てきます。

52: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/21(土) 00:35:02.03 ID:2pI1osVR.net
――それから、昔みたいに3人で目一杯遊びました。

鬼ごっこをして、かくれんぼをして、虫取りして、魚釣りをして…

「みんなのかだん」にも新しいお花を植えました。

「おとのきひろば」ではライブもしました。


ほのか> ねえねえ!

ことり> ?

ほのか> らいぶしようよ!

うみ> どうやって?

ほのか> こうだよ!


穂乃果のキャラクターがクルクルとまわりました。

それを見たことりがつづきます。


ことり> あいせーい

ほのか> へい! へい!

うみ> へいすたーとだっしゅ!


3人でくるくると動きまわります。

「おとのきむら」の動物たちが観客として集まってきてくれました。

54: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/21(土) 00:40:08.17 ID:2pI1osVR.net
――

――――


――――――


海未「―ん…ああ、いつの間にか寝てしまったのですね…」

ゲーム機には『つうしんエラー』の文字。



海未「…一足早いラストライブでしたね。」



外ではもう鳥達がさえずっています。

ラブライブに向けて今日も練習に向かわないと―


海未「…」

ゲーム機の電源を落として、そっと蓋を閉じます。

そのシールだらけの表面を一撫でしてから制服をとりました。

55: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/21(土) 00:45:27.30 ID:2pI1osVR.net
穂乃果「ふぁぁ~…」

ことり「うぅ…」

海未「…」


にこ「ちょっとアンタたち!たるんでるわよ!」

穂乃果「そんなこと言ったって…昨日はちょっと遊びすぎたねえ…」

ことり「そうかも…」

にこ「はあ!? …まさかアンタ達夜遊びなんてしてないでしょうね?」

海未「え!?そ、そんなことは…」

にこ「海未まで!?変な問題起こしたらラブライブ出場停止なのよ!わかってんの!?」

穂乃果「大丈夫大丈夫!絶対バレないところだから!ね?」

ことり「…ふふ、うん!」

海未「…そうですね。ふふ。」

にこ「ば、バレないところって…どういうことよ!」

56: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/21(土) 00:46:58.93 ID:2pI1osVR.net
それから少しして

海未「――あら?あれは…」



『 おかえり どうぶつさんの村 』 近日発売!



海未「…」

57: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2015/03/21(土) 00:51:21.35 ID:2pI1osVR.net
りん> わ~!やめてやめて!

うみ> わたしのいえのまわりに

うみ> おとしあななんてほるから

うみ> です!

ほのか> たすけて~!


ことり> はい、かよちゃん♪

>プレゼント

はなよ> ありがとう。ことりちゃん!


まき> ちょっと、おいかけないで

ここあ> あはは!

こたろ> ばっくだんさー

こころ> こたろう!やめなさい

にこ> まきちゃんまってにこ~


えり>はらしょう

のぞみ>えりちまちがってる




海未「…ふふ。」


~おわり~

引用元: 海未「ふう、ゲームでもしましょうか。」