1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:01:14.51 ID:jfMurroS0
恭介「こんな夜更けに何のようだい?さやか」
さやか「あはは…恭介。こんな遅くにヴァイオリン弾いてるんだ」
恭介「うん。コンクールも近いしね」
さやか「そっかぁ…ねぇ、恭介。ヴァイオリン弾けるようになって良かった?」
恭介「…そうだね。もう二度と弾けないと告げられて。目の前のすべてが崩れ去って。…でも、今こうしてヴァイオリンが弾ける。良かったなんて言葉じゃ言い表せないぐらいだよ」
さやか「あはは…恭介。こんな遅くにヴァイオリン弾いてるんだ」
恭介「うん。コンクールも近いしね」
さやか「そっかぁ…ねぇ、恭介。ヴァイオリン弾けるようになって良かった?」
恭介「…そうだね。もう二度と弾けないと告げられて。目の前のすべてが崩れ去って。…でも、今こうしてヴァイオリンが弾ける。良かったなんて言葉じゃ言い表せないぐらいだよ」
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:02:05.94 ID:jfMurroS0
さやか「そう、よかったね。恭介」
恭介「…そんな事を言うために来たわけじゃないだろう?さやか」
さやか「よかったね、恭介」
恭介「いや…さやか?」
さやか「…ふふふ」
さやか「あははははははははははは!!」
恭介「…そんな事を言うために来たわけじゃないだろう?さやか」
さやか「よかったね、恭介」
恭介「いや…さやか?」
さやか「…ふふふ」
さやか「あははははははははははは!!」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:03:51.05 ID:jfMurroS0
さやか「いいよねぇ!自分だけ勝手に幸せになってさ!ヴァイオリンも弾けるようになって!仁美と一緒になって!もうあたしなんてどうでもいいってところ!?」
恭介「…落ち着いて。さやか」
さやか「うぅん?あたし今とっても落ち着いてるよ?ここに来る前に屑2人ぶちのめしてさぁ!すごい楽しかった!何かもう自分の何もかもがどうでもよくなるぐらいにさ!!」
恭介「…何を言っているんだ?」
さやか「今頃ニュースぐらいにはなってるんじゃないかな!あたしがめったぎったに切り刻んでやったから!死んでるかな、あの2人?死なない程度に痛めつけたつもりだったけど、やっぱうっかり死んでるかもしれないよね!」
さやか「…でもさぁ!それって恭介があたしの事かまってくれないからいけないんだよ!」
恭介「さやか!」
さやか「あはは!ねぇ知ってる?恭介のその左腕が治ったの、あたしのおかげなんだ!あたしが恭介の事が好きで!恭介の為に命を賭けて願い事をして!そして勝手に恭介に裏切られてさ!もう、あたしの寿命あと少ししかないんだよ!…ねぇ、仁美と今楽しい?」
恭介「…落ち着いて。さやか」
さやか「うぅん?あたし今とっても落ち着いてるよ?ここに来る前に屑2人ぶちのめしてさぁ!すごい楽しかった!何かもう自分の何もかもがどうでもよくなるぐらいにさ!!」
恭介「…何を言っているんだ?」
さやか「今頃ニュースぐらいにはなってるんじゃないかな!あたしがめったぎったに切り刻んでやったから!死んでるかな、あの2人?死なない程度に痛めつけたつもりだったけど、やっぱうっかり死んでるかもしれないよね!」
さやか「…でもさぁ!それって恭介があたしの事かまってくれないからいけないんだよ!」
恭介「さやか!」
さやか「あはは!ねぇ知ってる?恭介のその左腕が治ったの、あたしのおかげなんだ!あたしが恭介の事が好きで!恭介の為に命を賭けて願い事をして!そして勝手に恭介に裏切られてさ!もう、あたしの寿命あと少ししかないんだよ!…ねぇ、仁美と今楽しい?」
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:04:53.29 ID:jfMurroS0
恭介「…ちょっと待って!…寿命って、どういう意味?」
さやか「答えてくれないの?そんなの仁美が好き?」
恭介「さやか!僕の質問に…」
さやか「…そうだ。素直になれる魔法をかけてあげる」
ズン!
恭介「…え?」
さやか「どう、脇腹を刺された気分は?」
さやか「答えてくれないの?そんなの仁美が好き?」
恭介「さやか!僕の質問に…」
さやか「…そうだ。素直になれる魔法をかけてあげる」
ズン!
恭介「…え?」
さやか「どう、脇腹を刺された気分は?」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:05:27.60 ID:jfMurroS0
恭介「があああああああああああ!!」
さやか「ははは!いい悲鳴でなくじゃん!ヴァイオリンより最高!」
恭介「…待てよ」
さやか「何?」
恭介「僕のヴァイオリンより…こんな悲鳴がいい音だって?」
さやか「…あはは!プライドの高い恭介は傷ついちゃった?」
恭介「違う!…さやかは僕の音をそんな風に聞いていたのかい?」
さやか「…そうだよ。正直あんたのヴァイオリンの音とかわけわからなかったし」
恭介「そんな…」
さやか「あははは!そんな事で傷ついちゃうんだ!」
恭介「そんな事なんていうな!だってそれは…」
さやか「聞きたくないよ」ドカ!
恭介「がは!」
さやか「ははは!いい悲鳴でなくじゃん!ヴァイオリンより最高!」
恭介「…待てよ」
さやか「何?」
恭介「僕のヴァイオリンより…こんな悲鳴がいい音だって?」
さやか「…あはは!プライドの高い恭介は傷ついちゃった?」
恭介「違う!…さやかは僕の音をそんな風に聞いていたのかい?」
さやか「…そうだよ。正直あんたのヴァイオリンの音とかわけわからなかったし」
恭介「そんな…」
さやか「あははは!そんな事で傷ついちゃうんだ!」
恭介「そんな事なんていうな!だってそれは…」
さやか「聞きたくないよ」ドカ!
恭介「がは!」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:06:40.67 ID:jfMurroS0
さやか「あんたが!どんな想いで!ヴァイオリンを弾いてようが!そんな事もう!どうだっていいんだよ!」ドカ ドカ ドカ ドカ ドカ
恭介「…!!」
さやか「ねぇ痛い?あ、ごめん。さっき刺した脇腹蹴られてるんだから痛いにきまってるよね!痛いならもっと悲鳴をあげていいんだよ?」
恭介「あげない!あげるものか!」
さやか「じゃぁさ…足と腕、どっちがいい?」
恭介「…何だよ、それ」
さやか「斬られる順番選ばせてあげるって言ってるの。ヴァイオリンを弾く腕と、歩く為の足、どっちが大事かなぁって」クスクス
恭介「…!!」
さやか「ねぇ痛い?あ、ごめん。さっき刺した脇腹蹴られてるんだから痛いにきまってるよね!痛いならもっと悲鳴をあげていいんだよ?」
恭介「あげない!あげるものか!」
さやか「じゃぁさ…足と腕、どっちがいい?」
恭介「…何だよ、それ」
さやか「斬られる順番選ばせてあげるって言ってるの。ヴァイオリンを弾く腕と、歩く為の足、どっちが大事かなぁって」クスクス
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:07:26.76 ID:jfMurroS0
恭介「さやか…本気で言ってるんだよね…」
さやか「本気じゃないように恭介は聞こえるんだ」
恭介「…いや、聞こえない。そうだね…じゃぁ、腕から頼む」
さやか「…へぇ、ちょっと意外。ヴァイオリンが人生の恭介が最初に腕を失う事を選ぶなんて」
恭介「…意味がないんだよ」
さやか「え?」
恭介「さやかが好きじゃなかったなんて言うなら、もうヴァイオリンなんて弾く意味がないんだよ!!」
さやか「…え?」
さやか「本気じゃないように恭介は聞こえるんだ」
恭介「…いや、聞こえない。そうだね…じゃぁ、腕から頼む」
さやか「…へぇ、ちょっと意外。ヴァイオリンが人生の恭介が最初に腕を失う事を選ぶなんて」
恭介「…意味がないんだよ」
さやか「え?」
恭介「さやかが好きじゃなかったなんて言うなら、もうヴァイオリンなんて弾く意味がないんだよ!!」
さやか「…え?」
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:08:38.30 ID:jfMurroS0
さやか「恭介…何を言ってるの?」
恭介「…少し昔話をしてもいいかい?僕がヴァイオリンを弾き続ける事を決めた日のことだ」
さやか「…」
恭介「僕の傍にはいつもある女の子がいてね。その子はいつも笑っていたんだけど…僕がヴァイオリンを聴いている時のその子の笑顔が、僕は一番大好きだったんだ」
恭介「それを見ていて、こう思ったんだ。『この笑顔を見続ける為に、ヴァイオリンを弾こう』ってね」
さやか「…え?それって…」
恭介「…最初の頃、ヴァイオリンと一緒にギターも習ってたのは知ってるよね。多分あれをさやかが好きだって言ってたら、今頃、僕はヴァイオリンじゃなくてギターを弾いていたと思うよ」
恭介「…あぁ、後鹿目さんの影響で、さやかが演歌にはまり始めてた時、割と本気で演歌歌手に転向しようと思った。さやかがもう少し演歌漬けになってたら、危なかったね」
さやか「え…え…」
恭介「…少し昔話をしてもいいかい?僕がヴァイオリンを弾き続ける事を決めた日のことだ」
さやか「…」
恭介「僕の傍にはいつもある女の子がいてね。その子はいつも笑っていたんだけど…僕がヴァイオリンを聴いている時のその子の笑顔が、僕は一番大好きだったんだ」
恭介「それを見ていて、こう思ったんだ。『この笑顔を見続ける為に、ヴァイオリンを弾こう』ってね」
さやか「…え?それって…」
恭介「…最初の頃、ヴァイオリンと一緒にギターも習ってたのは知ってるよね。多分あれをさやかが好きだって言ってたら、今頃、僕はヴァイオリンじゃなくてギターを弾いていたと思うよ」
恭介「…あぁ、後鹿目さんの影響で、さやかが演歌にはまり始めてた時、割と本気で演歌歌手に転向しようと思った。さやかがもう少し演歌漬けになってたら、危なかったね」
さやか「え…え…」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:09:39.37 ID:jfMurroS0
恭介「…そりゃ多くの人に僕のヴァイオリンを聞いてもらいたい、自分のヴァイオリンの音を限界まで引き出したい…そんな想いも今はもてるようになったけどさ」
恭介「結局原点はそこだったし、今でもそれは変わらない。だから、さやかがいらないって言うなら、もうこんな腕は必要ない」
さやか「…はは!口だけならなんとでも」
恭介「そうだね。じゃぁ直接やった方がわかりやすいか」グイ
さやか「…!?恭介、近寄らないで!」
恭介「近寄らないと、うまく刺せないだろ?」
グシャ!
恭介「…痛!…ははは、覚悟しててもやっぱ…痛い…ね」
さやか「恭介!何やってるの!?」
恭介「結局原点はそこだったし、今でもそれは変わらない。だから、さやかがいらないって言うなら、もうこんな腕は必要ない」
さやか「…はは!口だけならなんとでも」
恭介「そうだね。じゃぁ直接やった方がわかりやすいか」グイ
さやか「…!?恭介、近寄らないで!」
恭介「近寄らないと、うまく刺せないだろ?」
グシャ!
恭介「…痛!…ははは、覚悟しててもやっぱ…痛い…ね」
さやか「恭介!何やってるの!?」
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:10:28.91 ID:jfMurroS0
恭介「何って…君に信じてもらう為に…」
さやか「いいから、ちょっと腕見せて」
サヤサヤー
恭介「腕が…治った…?」
さやか「…恭介、割と後先考えないんだね」
恭介「…そもそも、後先考えてたら、ヴァイオリンが人生とか絶対考えない。この世界、僕以上の天才が山ほどいるんだ」
さやか「そんな事ないよ…恭介は…」
恭介「多くの音楽を聞いているさやかならわかるはずだけど、この世界には数え切れないほどの天才を超えた天才がいる。彼らからみれば、僕だってただの凡才さ」
恭介「…でもまぁ、誰が一番さやかの為に弾けるかってところに限定するなら、負ける気はしないかな」
さやか「いいから、ちょっと腕見せて」
サヤサヤー
恭介「腕が…治った…?」
さやか「…恭介、割と後先考えないんだね」
恭介「…そもそも、後先考えてたら、ヴァイオリンが人生とか絶対考えない。この世界、僕以上の天才が山ほどいるんだ」
さやか「そんな事ないよ…恭介は…」
恭介「多くの音楽を聞いているさやかならわかるはずだけど、この世界には数え切れないほどの天才を超えた天才がいる。彼らからみれば、僕だってただの凡才さ」
恭介「…でもまぁ、誰が一番さやかの為に弾けるかってところに限定するなら、負ける気はしないかな」
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:11:51.07 ID:jfMurroS0
やか「いや!でもだって!…そうだよ!恭介は仁美と付き合ってるんだよね!」
恭介「…志筑仁美さんのこと?…えぇと、そういえば少し前に告白されたけど、『今はヴァイオリンの事しか考えられないし、そもそも恋愛ってのが何なのかわからない。悪いけど、付き合うことはできない』って答えたよ」
さやか「え…」
恭介「いやだって、ずっとヴァイオリンばっか弾いてきたし。友情は理解できるけど、恋愛とか全く分からないし…」
恭介「…ただまぁ、それを、『ドビュッシーが好き』ってのと同じ感覚で考えてはいけないってことぐらいはわかる」
さやか「恭介…それは腹パンされても文句言えない発言…」
恭介「う…とにかくよくわからないんだよ!それでも仁美さんは、好きになってくれるよう努力しますって言ってくれたけど…正直、仁美さんとヴァイオリンを秤にかけたら…」
さやか「恭介…それは、女子一同から腹パンくらっても文句言えない発言…」
恭介「…志筑仁美さんのこと?…えぇと、そういえば少し前に告白されたけど、『今はヴァイオリンの事しか考えられないし、そもそも恋愛ってのが何なのかわからない。悪いけど、付き合うことはできない』って答えたよ」
さやか「え…」
恭介「いやだって、ずっとヴァイオリンばっか弾いてきたし。友情は理解できるけど、恋愛とか全く分からないし…」
恭介「…ただまぁ、それを、『ドビュッシーが好き』ってのと同じ感覚で考えてはいけないってことぐらいはわかる」
さやか「恭介…それは腹パンされても文句言えない発言…」
恭介「う…とにかくよくわからないんだよ!それでも仁美さんは、好きになってくれるよう努力しますって言ってくれたけど…正直、仁美さんとヴァイオリンを秤にかけたら…」
さやか「恭介…それは、女子一同から腹パンくらっても文句言えない発言…」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:12:43.17 ID:jfMurroS0
恭介「とっとにかく!そういう恋愛関係の話は僕には全く理解できない。さやかだってかけがえのない親友という風に見ていたけど、これが恋かって話になったらさっぱりわからない」
恭介「…というか、さやかが僕の事を好きなんてこと、今日言われるまで全く気づけなかったし…大体さやか、僕の事ここ最近ずっと避けまくってたじゃないか…嫌いになったのかと思ってずっとへこんでたよ…」
さやか「それは!…そうじゃなくて、こんなゾンビみたいな体になったから…」
恭介「…願いとかゾンビとか、そもそも剣だってどこから出したのって感じだし…何より、さっき言ってた寿命ってのは何なの?…そろそろ、全てを話してくれてもいいんじゃないかな」
さやか「それは…」
恭介「頼むよさやか。これは僕の我侭だけど、知らないで後悔するより、知って後悔したい」
恭介「…というか、さやかが僕の事を好きなんてこと、今日言われるまで全く気づけなかったし…大体さやか、僕の事ここ最近ずっと避けまくってたじゃないか…嫌いになったのかと思ってずっとへこんでたよ…」
さやか「それは!…そうじゃなくて、こんなゾンビみたいな体になったから…」
恭介「…願いとかゾンビとか、そもそも剣だってどこから出したのって感じだし…何より、さっき言ってた寿命ってのは何なの?…そろそろ、全てを話してくれてもいいんじゃないかな」
さやか「それは…」
恭介「頼むよさやか。これは僕の我侭だけど、知らないで後悔するより、知って後悔したい」
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:14:29.80 ID:jfMurroS0
恭介「…僕も大概だけどさ。さやかだって全然後先考えてないよね」
さやか「あはは…返す言葉もないよ…」
恭介「いや…でも、考えてみれば全て僕の責任なんだよね。僕が変な八つ当たりさえしなければ、こんな事にはならなかった」
さやか「…それは違うよ。恭介。あたしは、恭介のヴァイオリンを、もっと多くの人に聞いてもらいたかった。だから魔法少女になったんだよ」
恭介「悲鳴以下のヴァイオリンをかい?」
さやか「…ごめん。あれはその場の勢い発言でした…」
恭介「…僕のほうこそごめん…ちょっと根に持ちすぎだよね…」
さやか「あはは…返す言葉もないよ…」
恭介「いや…でも、考えてみれば全て僕の責任なんだよね。僕が変な八つ当たりさえしなければ、こんな事にはならなかった」
さやか「…それは違うよ。恭介。あたしは、恭介のヴァイオリンを、もっと多くの人に聞いてもらいたかった。だから魔法少女になったんだよ」
恭介「悲鳴以下のヴァイオリンをかい?」
さやか「…ごめん。あれはその場の勢い発言でした…」
恭介「…僕のほうこそごめん…ちょっと根に持ちすぎだよね…」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:15:33.60 ID:jfMurroS0
恭介「ねぇさやか…ソウルジェムが濁りきって、それでさやかの寿命は終わってしまうってこと?」
さやか「そう思ってたけど…ちょっと違うみたい。…多分、ソウルジェムが濁りきることで、寿命は終わるわけじゃなくて…誰かの幸せを祈った分、最後に誰かを呪う事になる…おそらく、あたしは魔女になるんだと思う」
恭介「…魔女?」
さやか「あたし達の敵。人間に呪いをふりまき、絶望を与える存在。世の中の自殺や殺人事件ってかなりの確率で魔女の仕業なんだって」
恭介「…」
さやか「…もう、あたしは魔女になる。そしたら恭介にも迷惑がかかる。…だから、そろそろ行くね」
恭介「…うん。ちょっと待ってて、僕も仕度するから」
さやか「え?」
さやか「そう思ってたけど…ちょっと違うみたい。…多分、ソウルジェムが濁りきることで、寿命は終わるわけじゃなくて…誰かの幸せを祈った分、最後に誰かを呪う事になる…おそらく、あたしは魔女になるんだと思う」
恭介「…魔女?」
さやか「あたし達の敵。人間に呪いをふりまき、絶望を与える存在。世の中の自殺や殺人事件ってかなりの確率で魔女の仕業なんだって」
恭介「…」
さやか「…もう、あたしは魔女になる。そしたら恭介にも迷惑がかかる。…だから、そろそろ行くね」
恭介「…うん。ちょっと待ってて、僕も仕度するから」
さやか「え?」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:16:23.86 ID:jfMurroS0
恭介「…と言っても、ヴァイオリン一つあれば充分だね。準備はできた!さぁ行こう!」
さやか「いやいやいや!何でそうなるの!あたし魔女になるんだよ!恭介殺されちゃうよ!」
恭介「さやかに一番最初に殺されるのは僕でありたいってのは…我侭かな」
さやか「あたしが嫌だよ!そんなの!」
恭介「さやかだって僕に相談もせずに勝手に腕を治したんじゃないか!だったら僕の我侭ぐらい聞いてくれたっていいだろう!」
さやか「あたしが恭介の腕を治したのはこんな事になる為じゃない!」
恭介「僕はさやかが死んだら、ヴァイオリンをやめるよ!」
さやか「何で!…何でこんな時にそんな事、言うかな…」
恭介「…ごめん。さやか。…でもさ。もし仮に、無数の賞賛の声を手に入れることができたとしても、そこにさやかがいないんだったら、やっぱりそれは何の意味もないんだ」
さやか「恭…介…」
さやか「いやいやいや!何でそうなるの!あたし魔女になるんだよ!恭介殺されちゃうよ!」
恭介「さやかに一番最初に殺されるのは僕でありたいってのは…我侭かな」
さやか「あたしが嫌だよ!そんなの!」
恭介「さやかだって僕に相談もせずに勝手に腕を治したんじゃないか!だったら僕の我侭ぐらい聞いてくれたっていいだろう!」
さやか「あたしが恭介の腕を治したのはこんな事になる為じゃない!」
恭介「僕はさやかが死んだら、ヴァイオリンをやめるよ!」
さやか「何で!…何でこんな時にそんな事、言うかな…」
恭介「…ごめん。さやか。…でもさ。もし仮に、無数の賞賛の声を手に入れることができたとしても、そこにさやかがいないんだったら、やっぱりそれは何の意味もないんだ」
さやか「恭…介…」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:17:02.64 ID:jfMurroS0
さやか「…ソウルジェムがもう持たない…あたし、行くね」
恭介「…っつ!脇腹が!!」
さやか「え!?結構手加減したはずだったのに!」
ッギュ!
恭介「…あんだけ蹴っ飛ばしておいて手加減してたという事実に驚きだよ」
さやか「…嫌、恭介、離して…!」ドタバタ、サヤサヤ
恭介「…離す訳ないだろう?やっとさやかを捕まえたんだ。もう絶対に離さない」
恭介「お父さん、お母さんが丁度留守なのは本当に助かったよ。…ご近所の皆様には気の毒だけど、もう妥協してもらおう」
さやか「…馬鹿…」
パリーン
恭介「…っつ!脇腹が!!」
さやか「え!?結構手加減したはずだったのに!」
ッギュ!
恭介「…あんだけ蹴っ飛ばしておいて手加減してたという事実に驚きだよ」
さやか「…嫌、恭介、離して…!」ドタバタ、サヤサヤ
恭介「…離す訳ないだろう?やっとさやかを捕まえたんだ。もう絶対に離さない」
恭介「お父さん、お母さんが丁度留守なのは本当に助かったよ。…ご近所の皆様には気の毒だけど、もう妥協してもらおう」
さやか「…馬鹿…」
パリーン
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:18:11.88 ID:jfMurroS0
恭介「コンサートホール…!?…これはすごい。こんなところで弾くのが夢だったけど、まさかこんな形で実現するなんてね」
恭介「君がさやかかい?…ちょっと可愛いとは言えないかな。でもまぁ、造形的な美しさはあるよね」
恭介「ははは…傷ついたかい?ごめんごめん。お詫びに演奏をさせてもらうよ。…そうだね、最初はやっぱり君と僕の大好きな、この曲で…」
恭介「君がさやかかい?…ちょっと可愛いとは言えないかな。でもまぁ、造形的な美しさはあるよね」
恭介「ははは…傷ついたかい?ごめんごめん。お詫びに演奏をさせてもらうよ。…そうだね、最初はやっぱり君と僕の大好きな、この曲で…」
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:19:51.87 ID:jfMurroS0
-数日後-
QB「驚いたよ。まさか魔女の呪いをヴァイオリンで受け止めるなんてね」
恭介「…演奏の邪魔だ。出て行ってくれるかい」
QB「ちょっと話をしてもいいかい?」
恭介「…出て行け」
クォォォオオオオ!!!
QB「わっと!危ないじゃないか!…君も大分人間離れしているね?魔女の近くにずっといるせいかな?」
恭介「知らないし、知ったことじゃない。僕は、さやかに演奏を聞かせる為にここにいるんだ」
QB「…観客席に結構いろんな人たちが来ていたことを、君は知っているのかい?」
恭介「…気づいてはいたよ。鹿目さんに、暁美さんも来たね。知らない子もきてた…赤い子が来る度に、明らかにさやかの動きが変わったのは、ちょっと妬けたかな」
QB「本来、彼女は音楽を利用して人の魂を抜き出す、そういう類の魔女になるはずだった。でもそうはならなかった。その事実が結果として、魔法少女達に希望を産んだ」
QB「…ワルプルギスの夜という、最強の魔女がいたんだけどね。巴マミ・佐倉杏子・暁美ほむらの手によって倒されたよ」
QB「驚いたよ。まさか魔女の呪いをヴァイオリンで受け止めるなんてね」
恭介「…演奏の邪魔だ。出て行ってくれるかい」
QB「ちょっと話をしてもいいかい?」
恭介「…出て行け」
クォォォオオオオ!!!
QB「わっと!危ないじゃないか!…君も大分人間離れしているね?魔女の近くにずっといるせいかな?」
恭介「知らないし、知ったことじゃない。僕は、さやかに演奏を聞かせる為にここにいるんだ」
QB「…観客席に結構いろんな人たちが来ていたことを、君は知っているのかい?」
恭介「…気づいてはいたよ。鹿目さんに、暁美さんも来たね。知らない子もきてた…赤い子が来る度に、明らかにさやかの動きが変わったのは、ちょっと妬けたかな」
QB「本来、彼女は音楽を利用して人の魂を抜き出す、そういう類の魔女になるはずだった。でもそうはならなかった。その事実が結果として、魔法少女達に希望を産んだ」
QB「…ワルプルギスの夜という、最強の魔女がいたんだけどね。巴マミ・佐倉杏子・暁美ほむらの手によって倒されたよ」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:21:11.28 ID:jfMurroS0
QB「本来、魔法少女達は魔女という存在に対して絶望し、そのまま朽ち果てる、そういうシナリオだったんだ」
QB「でもね。君達という前例が希望を与えたんだよ。魔女になったとしても、必ずしも人々に絶望を撒き散らすわけではない。そう魔法少女達の間で理解されるようになったんだ」
QB「…そもそも君たちの存在自体が相当なイレギュラーなんだけど…まぁこれは君達の成果だ。誇っていい」
恭介「そうか。それは良かった。…いい加減に出て行かないと、本当に怒るよ」
QB「ひどいな。君にとって有益な話を持ってきたのに」
QB「恭介は、僕と契約して魔法少女になる気はないかい?」
QB「でもね。君達という前例が希望を与えたんだよ。魔女になったとしても、必ずしも人々に絶望を撒き散らすわけではない。そう魔法少女達の間で理解されるようになったんだ」
QB「…そもそも君たちの存在自体が相当なイレギュラーなんだけど…まぁこれは君達の成果だ。誇っていい」
恭介「そうか。それは良かった。…いい加減に出て行かないと、本当に怒るよ」
QB「ひどいな。君にとって有益な話を持ってきたのに」
QB「恭介は、僕と契約して魔法少女になる気はないかい?」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:21:40.96 ID:jfMurroS0
恭介「…僕は男だけど」
QB「前例はいくらでもある。…ちなみに、魔法少女ってのはあくまで言葉の定義としての話だし、君が嫌なら魔法少年と置き換えてもいいよ。…まぁ、大体魔法少女と同じような特性を持つことになるんじゃないかな。流石に衣装は考慮されるだろうけど」
恭介「…さやかを魔法少女にしたのも君なんだよね」ブン!
QB「そうだよって危ないなぁ!もう!いきなり使い魔をぶんなげないでくれないかい!?」
恭介「自業自得って言葉を君は覚えるべきだね」
QB「前例はいくらでもある。…ちなみに、魔法少女ってのはあくまで言葉の定義としての話だし、君が嫌なら魔法少年と置き換えてもいいよ。…まぁ、大体魔法少女と同じような特性を持つことになるんじゃないかな。流石に衣装は考慮されるだろうけど」
恭介「…さやかを魔法少女にしたのも君なんだよね」ブン!
QB「そうだよって危ないなぁ!もう!いきなり使い魔をぶんなげないでくれないかい!?」
恭介「自業自得って言葉を君は覚えるべきだね」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:22:46.45 ID:jfMurroS0
QB「その代わり、君の願いを一つだけ、何でも叶えてあげられる。美樹さやかを元に戻すことだって可能だよ」
恭介「…でも、何故僕を?」
QB「端的に言って邪魔だからさ。君の演奏を、その魔女がそのまま希望のエネルギーとして増幅しているせいで、最早ここはグリーフシードいらずの回復所扱いだ。さらにここ最近は魔女達が演奏で勝手に浄化されてる始末。これじゃぁ僕の回収作業もあがったりだよ」
恭介「…聞いておいて悪いけど、言ってる意味がさっぱりわからない」
QB「まぁそんな事は君にとってどうでもいい話だよね。…君はさやかを元に戻したいと考えている。それは間違えないだろう。なら、それは『魔法少女』になることで解決する。これは君にとって考えるまでもない選択じゃないのかい?」
恭介「…ふん。君のいう事に従うのは癪だけれど…」
恭介「…そうだね。もうさやかは充分に苦しんだ。もう解放されてもいいはずだ。だから…」
恭介「僕の記憶を全て忘れさせた上で、さやかを普通の少女に戻してあげてくれ、それが僕の願いだ」
QB「契約は成立だ。君の願いはエントロピーを凌駕した。さぁ…その力を示してごらん?」
恭介「…でも、何故僕を?」
QB「端的に言って邪魔だからさ。君の演奏を、その魔女がそのまま希望のエネルギーとして増幅しているせいで、最早ここはグリーフシードいらずの回復所扱いだ。さらにここ最近は魔女達が演奏で勝手に浄化されてる始末。これじゃぁ僕の回収作業もあがったりだよ」
恭介「…聞いておいて悪いけど、言ってる意味がさっぱりわからない」
QB「まぁそんな事は君にとってどうでもいい話だよね。…君はさやかを元に戻したいと考えている。それは間違えないだろう。なら、それは『魔法少女』になることで解決する。これは君にとって考えるまでもない選択じゃないのかい?」
恭介「…ふん。君のいう事に従うのは癪だけれど…」
恭介「…そうだね。もうさやかは充分に苦しんだ。もう解放されてもいいはずだ。だから…」
恭介「僕の記憶を全て忘れさせた上で、さやかを普通の少女に戻してあげてくれ、それが僕の願いだ」
QB「契約は成立だ。君の願いはエントロピーを凌駕した。さぁ…その力を示してごらん?」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:23:14.89 ID:jfMurroS0
さやか「…ここはどこだろう。確か…あれ?何か大事なことを忘れているような…」
恭介「どうしたんだい?」
さやか「あ、えぇとごめん。ちょっと道に迷っちゃったんだけど、ここどこかな?」
恭介「ここを説明するのは難しいけど、出口ならあっちに向かってずっと走っていけばいい。そうすれば出られるよ」
さやか「…ねぇ、あんた…どこかで会った気がするんだけど、気のせいかな?」
恭介「どうだろうね。僕はヴァイオリンが全てだから、いちいち会った人間の顔を覚えたりしないんだよ」
さやか「うわ、嫌な奴…まぁ礼は言っとく。ありがと!じゃぁね!」
恭介「どうしたんだい?」
さやか「あ、えぇとごめん。ちょっと道に迷っちゃったんだけど、ここどこかな?」
恭介「ここを説明するのは難しいけど、出口ならあっちに向かってずっと走っていけばいい。そうすれば出られるよ」
さやか「…ねぇ、あんた…どこかで会った気がするんだけど、気のせいかな?」
恭介「どうだろうね。僕はヴァイオリンが全てだから、いちいち会った人間の顔を覚えたりしないんだよ」
さやか「うわ、嫌な奴…まぁ礼は言っとく。ありがと!じゃぁね!」
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:23:48.10 ID:jfMurroS0
QB「僕が言うのもなんだけど…これで本当に良かったのかい?」
恭介「これでいいんだ。さやかは僕なんかに縛られちゃいけない。もっと自由に生きるべきなんだ」
恭介「それに…僕が『魔法少女』として生き続けることができて、演奏も続けていれば、いずれ誰かに評価される日がくるかもしれない。そうすれば、さやかの耳にも僕の演奏が届くかもしれない。…まぁ、悪くない選択だったと思うんだ」
恭介「これでいいんだ。さやかは僕なんかに縛られちゃいけない。もっと自由に生きるべきなんだ」
恭介「それに…僕が『魔法少女』として生き続けることができて、演奏も続けていれば、いずれ誰かに評価される日がくるかもしれない。そうすれば、さやかの耳にも僕の演奏が届くかもしれない。…まぁ、悪くない選択だったと思うんだ」
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:25:03.55 ID:jfMurroS0
QB「そうかい。…そういえば、一つ伝えていなかったことがあるんだけど」
QB「たとえ魔法少女なくても、少女っていうのは条理を覆す存在さ。魔女を少女に戻すのはともかく、あんな穴だらけの願いじゃ、条理は当然のように覆される」
恭介「…え?」
さやか「…恭介ぇ!!」
ダキィ
恭介「どう…して…?」
QB「むしろ僕が聞きたいよ。記憶というものは連続性の上で成り立っている。そんなピンポイントに『忘却』なんて実行したところで、他の記憶から想起されるに決まってるじゃないか。わけがわからないよ」
さやか「恭介!もう、絶対に離さないからね!絶対に!」
恭介「はは、これは…失敗…したかな…」
QB「たとえ魔法少女なくても、少女っていうのは条理を覆す存在さ。魔女を少女に戻すのはともかく、あんな穴だらけの願いじゃ、条理は当然のように覆される」
恭介「…え?」
さやか「…恭介ぇ!!」
ダキィ
恭介「どう…して…?」
QB「むしろ僕が聞きたいよ。記憶というものは連続性の上で成り立っている。そんなピンポイントに『忘却』なんて実行したところで、他の記憶から想起されるに決まってるじゃないか。わけがわからないよ」
さやか「恭介!もう、絶対に離さないからね!絶対に!」
恭介「はは、これは…失敗…したかな…」
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:26:14.32 ID:jfMurroS0
さやか「じゃぁ、キュウべぇ。いいよね」
QB「僕が断る理由はないね」
さやか「恭介を魔法少女から普通の少年に戻して!これがあたしの願い!」
QB「エントロピーは凌駕したよ。これで、君は改めて魔法少女だ」
恭介「な…さやか…!!」
さやか「ごめんね恭介。いろいろ言っちゃったけどさ。あたしは魔法少女を続けたいんだ。大切な友達、好きな人…そんな人たちがいる限り、この世界に守る価値はある…少し考えれば簡単に気づける話だったのにね」
さやか「もう迷わない。今度こそ、後悔なんてしない…つもりだけど、たまに泣きたくなったり、挫けたりする時はあるかもしれない。その時はそっと慰めてくれると嬉しいかな…」
QB「僕が断る理由はないね」
さやか「恭介を魔法少女から普通の少年に戻して!これがあたしの願い!」
QB「エントロピーは凌駕したよ。これで、君は改めて魔法少女だ」
恭介「な…さやか…!!」
さやか「ごめんね恭介。いろいろ言っちゃったけどさ。あたしは魔法少女を続けたいんだ。大切な友達、好きな人…そんな人たちがいる限り、この世界に守る価値はある…少し考えれば簡単に気づける話だったのにね」
さやか「もう迷わない。今度こそ、後悔なんてしない…つもりだけど、たまに泣きたくなったり、挫けたりする時はあるかもしれない。その時はそっと慰めてくれると嬉しいかな…」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:26:57.54 ID:jfMurroS0
恭介「…さやか…だから何で僕に相談もしないでそういう事を勝手に決めるんだよ!」
さやか「恭介だってあたしに何も相談しないで勝手に魔法少女になったじゃない!」
恭介「そもそもあの状態じゃまともにさやかと会話すらできなかったじゃないか!」
さやか「会話してたよ!ちょっと感情表現出すのが難しかったけど、たまにピースとかしてたよ!」
恭介「そんなのわかるか!!」
QB「仲いいなぁ…」
さやか「恭介だってあたしに何も相談しないで勝手に魔法少女になったじゃない!」
恭介「そもそもあの状態じゃまともにさやかと会話すらできなかったじゃないか!」
さやか「会話してたよ!ちょっと感情表現出すのが難しかったけど、たまにピースとかしてたよ!」
恭介「そんなのわかるか!!」
QB「仲いいなぁ…」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:28:05.01 ID:jfMurroS0
--とある魔女結界―
マミ「…使い魔が異様に多いわね…!」
杏子「ほむら!大丈夫か!」
ほむら「…もう私はいい。時間停止がなくなった以上、足手まといにしかならない。ここで終わらせて」
杏子「馬鹿な事言ってんじゃないよ!あんたが死んだら、それを理由にまどかが契約しちまうかもしれないよ!」
ほむら「…確かに!まだ死ぬわけにはいかない!」
マミ「とはいえ、こうも使い魔が多いと近づくことすら…」
?「その突破口はあたしが切り開く!」
あんほむマミ「え?」
マミ「…使い魔が異様に多いわね…!」
杏子「ほむら!大丈夫か!」
ほむら「…もう私はいい。時間停止がなくなった以上、足手まといにしかならない。ここで終わらせて」
杏子「馬鹿な事言ってんじゃないよ!あんたが死んだら、それを理由にまどかが契約しちまうかもしれないよ!」
ほむら「…確かに!まだ死ぬわけにはいかない!」
マミ「とはいえ、こうも使い魔が多いと近づくことすら…」
?「その突破口はあたしが切り開く!」
あんほむマミ「え?」
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:28:56.66 ID:jfMurroS0
?「必殺!スクワルタトーレ!」 ザシュゥ!!
?「今だよマミさん!」
マミ「え…えぇ!ティロ・フィナーレ!!」ズドォォォン
?「悪は去った!しかし第二第三の…」
ほむら「もうその『?』いらないじゃない?『美樹さやか』」
さやか「あー!折角名乗り口上とかしようと思ってたのにー!」
杏子「さやかぁあああああああああああああああ!!」
ほむら「…どの道こうなるわけだし」
?「今だよマミさん!」
マミ「え…えぇ!ティロ・フィナーレ!!」ズドォォォン
?「悪は去った!しかし第二第三の…」
ほむら「もうその『?』いらないじゃない?『美樹さやか』」
さやか「あー!折角名乗り口上とかしようと思ってたのにー!」
杏子「さやかぁあああああああああああああああ!!」
ほむら「…どの道こうなるわけだし」
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:30:24.17 ID:jfMurroS0
--コンサートホール--
QB「さやかが魔女になれば、恭介が契約する…恭介が魔女になればさやかが契約する…ちょっとした永久機関の誕生だね」
QB「まどかとの契約チャンスを逃したことはいろいろ思うことはあるけれど…大体、願い次第で宇宙が滅びかねない子と契約するなんて、ちょっとリスクが高すぎる」
QB「まぁ、焦る必要もない。ノルマなんてのんびり消化していけばいいさ。…ねぇ、恭介」
恭介「本番前なんだから、少し黙っててくれないか」
QB「きゅっぷい…」
25番 上条恭介さん よろしくお願いします
恭介「…流石に少し緊張するね…」
QB「僕には緊張というものが理解できないけど…あれを見たら、少しは落ち着くんじゃないかい?」
QB「さやかが魔女になれば、恭介が契約する…恭介が魔女になればさやかが契約する…ちょっとした永久機関の誕生だね」
QB「まどかとの契約チャンスを逃したことはいろいろ思うことはあるけれど…大体、願い次第で宇宙が滅びかねない子と契約するなんて、ちょっとリスクが高すぎる」
QB「まぁ、焦る必要もない。ノルマなんてのんびり消化していけばいいさ。…ねぇ、恭介」
恭介「本番前なんだから、少し黙っててくれないか」
QB「きゅっぷい…」
25番 上条恭介さん よろしくお願いします
恭介「…流石に少し緊張するね…」
QB「僕には緊張というものが理解できないけど…あれを見たら、少しは落ち着くんじゃないかい?」
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/27(土) 21:31:26.78 ID:jfMurroS0
さやか「恭介…頑張れ…頑張れ…」
仁美「心配しなくても、恭介さんなら大丈夫だと分かりつつ…やっぱり緊張します…」
杏子「ま、お手並み拝見といこうかねぇ」モグモグ
マミ「佐倉さん…前の席に足をかけないで。後、ホール内での飲食は厳禁よ」
まどか「上条君!がんばれー!」
さやか「な…まどか!?…なら私も!恭介―頑張れー!」
マミ「2人とも…つまみ出されたくなかったらもう少し静かにね♪」
さやまど「はい…」
ほむら「…まぁ、でもリラックスはできたみたいね」
恭介「(…そうだ。そんな難しく考える必要はない。いつもどおり、弾けばいい。聞かせたい人の為に。聞かせたい人の願いの為に)」
恭介「25番!上条恭介です!課題曲は…」
おしまい
仁美「心配しなくても、恭介さんなら大丈夫だと分かりつつ…やっぱり緊張します…」
杏子「ま、お手並み拝見といこうかねぇ」モグモグ
マミ「佐倉さん…前の席に足をかけないで。後、ホール内での飲食は厳禁よ」
まどか「上条君!がんばれー!」
さやか「な…まどか!?…なら私も!恭介―頑張れー!」
マミ「2人とも…つまみ出されたくなかったらもう少し静かにね♪」
さやまど「はい…」
ほむら「…まぁ、でもリラックスはできたみたいね」
恭介「(…そうだ。そんな難しく考える必要はない。いつもどおり、弾けばいい。聞かせたい人の為に。聞かせたい人の願いの為に)」
恭介「25番!上条恭介です!課題曲は…」
おしまい
引用元: ・さやか「この世界って守る価値あるの?」
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