1: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/03/11(水) 15:35:43.31 ID:MjnHp8RW.net
英玲奈「……」

ツバサ「一緒に遊園地に行った時の話なんだけどね」

英玲奈「ちょっと待て」

ツバサ「?」

英玲奈「遊園地に行ったのか? 高坂穂乃果と」

ツバサ「ええ、そうだけど」

英玲奈「2人だけで?」

ツバサ「そうね。チケットが2枚しか無かったから」

英玲奈「……少し軽率じゃないか?」

ツバサ「どういうこと?」

英玲奈「高坂穂乃果はμ'sのリーダーで、ツバサはA-RISEのリーダーだ」

英玲奈「そんな2人が人が大勢いる遊園地なんかに行ったらどうなると思う?」

ツバサ「別にどうもならないでしょ。私たちが有名なのはアキバやその周辺だけだし」

英玲奈「ほう。で、実際どうなった?」

ツバサ「うん、すごいパニックになった」

英玲奈「アホなのかお前は」

3: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/03/11(水) 15:45:21.45 ID:MjnHp8RW.net
ツバサ「いやー、正直自分たちの知名度を舐めてたわ」

ツバサ「まさか遊園地に入って5分で身動きが取れなくなるとは思わなかった」

英玲奈「日頃から外に出る時は変装しろと言っているのに、どうしてお前は……」

ツバサ「え、なんで私が変装してないって分かったの?」

英玲奈「お前が変装している姿を見た事がないからだ」

ツバサ「流石英玲奈ね、私のことをよく知ってる♪」

英玲奈「あのなぁ……」

ツバサ「だって可愛くないんだもん。せっかく穂乃果さんと遊びに行くのに、変な格好は見せられないわ」

英玲奈「全国レベルで知名度があるスクールアイドルで変装をしないのはお前くらいだぞ……」

ツバサ「そんなことないわ。穂乃果さんも変装なんてしてなかったし」

英玲奈「……頭が痛くなるな」

ツバサ「顔を一切隠す事無く私を待つ穂乃果さんを見つけた時は感動したわ」

ツバサ「やっと同じ価値観を持つ人に巡り会えた、って」

英玲奈「ツバサ、よく聞け。金輪際変装せずに外出するのは禁止だ」

ツバサ「え」

4: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/03/11(水) 15:54:09.56 ID:MjnHp8RW.net
英玲奈「自分の存在がどれだけ騒動を巻き起こすのか遊園地に行って分かっただろう」

ツバサ「で、でもあれは穂乃果さんも居たからで」

英玲奈「高坂穂乃果も例外じゃない。彼女にも変装を徹底するよう釘を刺しておけ」

英玲奈「今までは知名度が低かったから許されていたところもあるだろうが、μ'sはラブライブで優勝したんだ」

英玲奈「周囲の環境も大きく変わっているし彼女たちを知る人もそれだけ増えている」

英玲奈「交友があるならスクールアイドルの先輩としてその辺りの教育をちゃんとしておけ、分かったな?」

ツバサ「はーい……」

英玲奈「今日以降、SNS等でお前たち2人が一緒にいる画像を見つけようものなら……」

ツバサ「も、もう。英玲奈は心配性なんだから。大丈夫よ、大丈夫! あははー」

英玲奈(本当に分かっているのかこのアホは……)

ツバサ「で、何の話してたんだっけ?」

英玲奈「高坂穂乃果の話だろう」

ツバサ「そう! それ! 穂乃果さんってすごく可愛いの!」

6: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/03/11(水) 16:04:52.22 ID:MjnHp8RW.net
英玲奈「スクールアイドルなんだから可愛いのは当然じゃないのか」

ツバサ「もう、そういうことじゃなくて」

ツバサ「所作というか振る舞いというか、そういうものの1つ1つが愛くるしいの」

英玲奈「……」

ツバサ「例えばね、これは遊園地で大勢の人に囲まれた時のことなんだけど―――」




 『すごいすごい! A-RISEの綺羅ツバサにμ'sの高坂穂乃果よ!』

 『こんな豪華なツーショット見れるなんて……死んでもいいかも……』

 『あの2人ってプライベートでも交友あるんだね! これってすごいニュースじゃない!?』

 『わわわ、私、サイン貰って来て……』


ツバサ『ふふ、完全に囲まれちゃったわね』

穂乃果『ど、どうしようツバサさん、これじゃここから動けないです……』

ツバサ『別に気にすることないんじゃない?』

ツバサ『ちょっと通して貰って予定通りアトラクションを回りましょう』

穂乃果(こ、この状況に一切動じてない……大物だ……)

10: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/03/11(水) 16:16:03.28 ID:MjnHp8RW.net
ツバサ『ねえ、ちょっとそこ通ってもいい?』


 『ひゃ、ひゃい!!』


ツバサ『ほら、大丈夫よ。みんな優しいからちゃんと道を空けてくれてるわ』

穂乃果(ご、極道の整列みたいになってる……)

ツバサ『行きましょうか』ニギ

穂乃果『!!』


 『きゃあああああああ!!』

 『手! 手繋いでる!!」


穂乃果『つ、ツバサさん……』カァァ

ツバサ『この人だかりだし、はぐれるといけないから』

穂乃果『で、でも……すごい撮られて……』

ツバサ『気にしなかったらいいわ。手を繋ぐくらい普通なんだし』

穂乃果『そ、そうですよね……普通、ですよね……』

ツバサ『ええ、普通よ』

12: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/03/11(水) 16:26:41.69 ID:MjnHp8RW.net
穂乃果(普通、これくらい普通なんだよね……)

穂乃果(だって、私とツバサさんは……)

ツバサ(耳まで赤くなってる……ふふ、初心で可愛いなぁ……)

ツバサ(友達同士で手繋ぐくらい普通なのに……)



英玲奈「ちょっと待て」

ツバサ「もう、何よ。ここからが良いところなのに」

英玲奈「どうして手を繋いでるのか、何故撮影を止めないのか」

英玲奈「この辺りのツッコミはこの際だから全て置いておく」

英玲奈「1つだけ訊いていいか」

ツバサ「なんなりと」

英玲奈「お前たちは付き合っているのか?」

ツバサ「付き合う??」

英玲奈(この顔……本気で何も分かってない顔だな……)

15: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/03/11(水) 16:38:51.40 ID:MjnHp8RW.net
ツバサ「付き合うってどういうこと? 遊園地に行くのは付き合ったけど……」

英玲奈「すまない、訊き方が悪かった」

英玲奈「お前の鈍感と天然は理解しているつもりだが、何分こちらも理解が追いついていなくてな」

ツバサ「もう、さっきから何の話をしているの? 遊園地になら付き合ったわよ」

英玲奈「そうじゃない。その……お前と高坂穂乃果は恋愛関係にあるのか?」

ツバサ「恋愛関係?」

英玲奈「ああ」

ツバサ「私と穂乃果さんが?」

英玲奈「どうなんだ」

ツバサ「ふふ、あはは……何を言っているの英玲奈。私と穂乃果さんは同性よ?」

ツバサ「恋愛関係になんてなれるわけないじゃない」

英玲奈(ツバサにその気は無し……ここまでは良い。問題は……)

17: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/03/11(水) 16:49:31.99 ID:MjnHp8RW.net
ツバサ「私と穂乃果さんはただの親しい友人同士よ」

ツバサ「私からすればとっても可愛い妹みたいなものね」

英玲奈「妹、ね」

ツバサ「生まれ変わりでもしない限り、妹と恋人同士になるのは無理そうね」

英玲奈(高坂穂乃果もツバサを姉と思っていてくれたらいいが……)

ツバサ「さっきからどうしたの? 浮かない顔してるけど」

英玲奈「いや、なんでもない。話を続けてくれ」

ツバサ「えっと、人だかりから抜けた後だから……」

ツバサ「1つ目のアトラクションを終えて、次に向かっている時の話で―――」



ツバサ『凄かったわ!!』

穂乃果『そ、そうですね』

ツバサ『私感動しちゃった! 特にあの暗転した後、辺り一面がライトアップされた瞬間はもう……!』

穂乃果(ツバサさんとの距離がすごく近くて、アトラクションの内容何も覚えてない……)

穂乃果(あれってやっぱりカップル用だったんだよね、だからあんなにも密着して……)

20: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/03/11(水) 16:57:05.45 ID:MjnHp8RW.net
ツバサ『遊園地って初めて来たけど、とても良いものね!』

ツバサ『次のアトラクションも楽しみだわ』

穂乃果(ツバサさんって……)

ツバサ『ふふ、感動し過ぎて帽子買っちゃったー♪』

穂乃果(こんな小さい子供みたいに笑うんだ……)

穂乃果(ステージで踊ってるときはあんなにもカッコいいのに、今は……)

ツバサ『~♪』

穂乃果(ど、どうしよう、またドキドキして来ちゃった……)

穂乃果(私、ツバサさんのこと意識し過ぎて全然喋れてないよぉ……)

ツバサ『それにしても』

穂乃果『へっ?』

ツバサ『ずっと付いて来てるわね、あの子たち』


 『きゃー!』

 『こっち向いた!!』
 
 『ツバサ様ー! 穂乃果ちゃーん!』


穂乃果『わ、ホントだ……』

穂乃果(全然気付かなかった……あんなにもいっぱいいるのに……)

22: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/03/11(水) 17:08:48.43 ID:MjnHp8RW.net
ツバサ『まるで大名行列ね』

穂乃果『……気になりますか?』

ツバサ『私は全然気にならないけど、他のお客さんに迷惑にならないか心配ね』

穂乃果『そうですよね……』

穂乃果『100人くらいいるし、これからどんどん増えていったら……』

ツバサ『みんなには悪いけど、そろそろ撒きましょうか』

穂乃果『でもどうやって……?』

ツバサ『穂乃果さん、ちょっと』

穂乃果『?』

ツバサ『よっと』

穂乃果『きゃあっ!?』

ツバサ『うん、思った通り軽い。これならいけそうだわ』


 『きゃああああ!!』

 『お姫様抱っこ! お姫様抱っこしてる!!』


穂乃果『つつ、ツバサさん!!? いい、一体何を!!?』カァァ

24: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/03/11(水) 17:18:23.40 ID:MjnHp8RW.net
ツバサ『さっきのアトラクション、魔法使いがお姫様を抱えて空を飛んでたでしょ?』

穂乃果『そそ、それとこの状況に何の関係があるんですかっ!?』

ツバサ『こうやって帽子を被って穂乃果さんを担いでると、今の私も魔法使いっぽいと思わない?』

穂乃果『え、えっと……』

ツバサ『それにたぶん、こっちの方が速いと思うから』

穂乃果『も、もしかして……』

ツバサ『しっかり掴まっててね』

穂乃果『ちょ』

ツバサ『♪』ダッ

穂乃果『きゃあああ!!?』



英玲奈「…………」

ツバサ「あの時はすっっごく気持ち良かったわ!!」

ツバサ「全力で走ったのが久しぶりって言うのもあったけど、大勢の人に追われながら穂乃果さんを抱えて走ってるとね」

ツバサ「本当に魔法使いになって空を飛んでいるような気持ちになって……!」

英玲奈「ツバサ」

ツバサ「?」

英玲奈「今日から高坂穂乃果に会うのは禁止だ」

ツバサ「なっ」

26: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/03/11(水) 17:27:54.72 ID:MjnHp8RW.net
英玲奈「自分がしたことを反省し、二度と似たような過ちを繰り返さないと誓える時までだ」

ツバサ「なな、何を言ってるの英玲奈!?」

英玲奈「その様子だと自分がしでかしたことの重大さを理解していないな……?」

ツバサ「た、確かに目立ち過ぎたのはいけないことだと思うけど、だからと言ってそんな」

英玲奈「道理で校内の様子がおかしいわけだ……」

英玲奈「お前と歩いている時にはいつもの数倍の視線を感じるし、何故かお前のことについてやたらと訊かれるし……」

ツバサ「何の話……?」

英玲奈「ツバサ、家でネットサーフィンとかしないだろ?」

ツバサ「ええ、まったく」

英玲奈「だろうと思ったよ。私もそっち方面には疎いしあまり興味が無い」

英玲奈「だから今まで気付かなかったが……今世間はとんでもないことになってるぞ」

英玲奈「あんじゅのヤツ、さては面白がって黙っていたな……まったくアイツは……」

ツバサ「どういうこと? 世間がどうなってるって言うの?」

27: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/03/11(水) 17:35:32.29 ID:MjnHp8RW.net
英玲奈「……」

英玲奈「ほら、見てみろ。お前の名前と高坂穂乃果で調べただけでこれだ」


 『A-RISE綺羅ツバサとμ's高坂穂乃果、熱愛発覚!!?』
 
 『園内を掛け回る魔法使いとお姫様!!』


ツバサ「……」クス

英玲奈「笑い事じゃないぞ……」

ツバサ「良い写真ねこれ。あとで保存しましょう」

英玲奈「おいコラ」

ツバサ「心配しなくてもいいでしょ。こんなのすぐに忘れられるって」

英玲奈「何を根拠に言っているんだ! 一大スキャンダルだぞ!!」

ツバサ「どこがスキャンダルなのよ。私も穂乃果さんも女よ?」

ツバサ「A-RISEのリーダーとμ'sのリーダーが仲良い、ってだけの微笑ましいニュースじゃない」

28: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/03/11(水) 17:43:39.67 ID:MjnHp8RW.net
英玲奈「世間がそう見ているのなら熱愛発覚なんて言葉は踊らない」

ツバサ「巷で流行の百合ってヤツ? 穂乃果さんとなら悪い気はしないわね」

英玲奈「お前なぁ……」

ツバサ「別にいいじゃない。相手が男性ならまずいと思うけど、私たちならお互いのグループにも影響はないでしょ」

ツバサ「キスしたりホテルから出て来てるわけでもないんだし」

英玲奈「それはそうかもしれないが……」

ツバサ「むしろそういうのが好きな人たちに人気が出たりするんじゃないかしら」

英玲奈「はぁ……とにかく、熱りが冷めるまでは高坂穂乃果と会うのは禁止だ」

ツバサ「えー」

英玲奈「……いや甘いな。やはり一切の外出を禁止しよう」

ツバサ「ちょっ」

英玲奈「別に問題無いだろ。生活の全ては学院内の施設で事足りるはずだ」

英玲奈「そもそも普段のお前は寮から学院までの距離しか外に出ないはずだが」

29: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/03/11(水) 17:53:52.19 ID:MjnHp8RW.net
ツバサ「まあそうなんだけど……それでも流石に外出禁止って言うのはちょっと……」

英玲奈「引きこもりのお前が外に出て何をするつもりだ?」

ツバサ「穂むらにお饅頭を買いに行くわ」

英玲奈「……やはりまだ甘いな。24時間態勢の監視も付けよう」

ツバサ「ちょっ」

英玲奈「お前の軽率に軽卒を重ねた行動が招いた事態だ。よーく反省しろ」

ツバサ「あはは……冗談でしょ?」

英玲奈「冗談だといいな……」

ツバサ「え、英玲奈? ちょっと待って、どこ行くの」

英玲奈「理事長に事情を説明してくる」

ツバサ「ごめんなさい! 私が悪かったわ!」

ツバサ「反省するしこれからはちゃんと自重するから! だからあの人のところにだけは!!」

英玲奈「……」

ツバサ「英玲奈ぁ!!」

30: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/03/11(水) 18:02:52.88 ID:MjnHp8RW.net
     
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ツバサ「はぁ……」

あんじゅ「どうしたの? 何か悩み事?」

ツバサ「悩み事……そうね、とても悩ましいわ……」

あんじゅ「ツバサらしくないね。私で良ければ相談乗るよ?」

ツバサ「相談には乗らなくていいから、私を1人にしてくれないかしら」

あんじゅ「ごめん、それ無理♪」

ツバサ「はぁ……まさか部屋の中まで監視が付くなんて……」

あんじゅ「ツバサなら窓から飛び降りて逃げるくらいしそうだから」

ツバサ「そんなことしないわよ。たぶん」

あんじゅ「たぶんだと信用出来ないなぁ。ツバサには驚かされてばっかりだし」

ツバサ「プライベートな空間にまで誰か居るっていうのはちょっと嫌ね」

あんじゅ「私と2人きりは嫌?」

ツバサ「だってセクハラされそうだし」

あんじゅ「あはは、しちゃうかも」

31: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/03/11(水) 18:10:25.27 ID:MjnHp8RW.net
ツバサ「ねえ、いつまで私に監視が付くの? 今日でもう3日目なんだけど」

あんじゅ「うーん、いつまでだろうね」

あんじゅ「人の噂も75日って言うし、あと2ヶ月くらいじゃないかな?」

ツバサ「に、2ヶ月……」

あんじゅ「世間はまだまだ大盛り上がりだから」

ツバサ「2ヶ月も穂乃果さんに会えないなんて……」

あんじゅ「電話やメールは出来るんだから別にいいじゃない」

ツバサ「それはそうだけど……」

あんじゅ「英玲奈に感謝しなよ? 携帯も没収するつもりだった理事長を説得したのはあの子なんだから」

ツバサ「……」

あんじゅ「英玲奈の気持ちに応えるためにも変な気は起こさないこと。分かった?」

ツバサ「……善処するわ」

あんじゅ「ま、私的にはツバサが脱走してくれた方が面白いんだけどね♪」

ツバサ「あはは……」

33: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/03/11(水) 18:20:03.62 ID:MjnHp8RW.net
あんじゅ「どうせ何か企んでるんでしょ?」

ツバサ「……どうしてそう思うのかしら」

あんじゅ「すごく楽しそうな顔してるから」

ツバサ「ふふ、あんじゅには敵わないわね」

あんじゅ「今度は何をするつもりなの?」

ツバサ「そうね……」

ツバサ「魔法使いにはなれたから、次はお姫様にでもなってみようかな、って」

あんじゅ「……へえ」

ツバサ「彼女ならきっと攫いに来てくれるわ」


ツバサ「コンクリートのお城に囚われた私を」


あんじゅ「……」クス

35: 名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ 2015/03/11(水) 18:28:46.12 ID:MjnHp8RW.net
                  
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  
  
 ザッ

 
穂乃果(UTX学院……)
 
穂乃果「……」ピッ


 『受信メール』

 『From : ツバサさん』

 『無題』


 『助けて』


 『-End-」


穂乃果「……よし」

穂乃果「ファイトー……オー!!」



第1部 完

引用元: ツバサ「穂乃果さんって可愛いのよ?」