1 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/27(水) 22:26:46 L5uQKRDQ
勝己「死ねカス! 死ねカス!」
デク「うーん……もうこんな時間か」ポチッ
デク「かっちゃん目覚ましは効果てきめんだなあ」ゴシゴシ
……気温は30度を突破し、真夏日……
デク(特に目立ったニュースもなさそうだ)
デク「行ってきます」ガチャ
デク「あ」
"
"
2 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/27(水) 22:30:09 L5uQKRDQ
勝己「あ?」バッタリ
デク「おはようかっちゃん」
勝己「うるせえ」スタスタ
デク「……」
勝己「……」
デク(気まずい……)
勝己「おい」クルッ
デク「えっ? な、何か用!?」
勝己「ついてくんじゃねえ」
デク「いや、でも学校こっちだし……」
勝己「じゃあてめーが先歩け」
3 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/27(水) 22:34:07 L5uQKRDQ
デク「え、いいの?」
勝己「ストーカーみてえで気分悪いんだよ」
デク「じゃあ、お先に……」スタスタ
勝己「……」
勝己「やっぱムカつくから後ろ歩け」
デク「だよね」ホッ
勝己「……」
デク「……」
勝己「俺の後ろに立つな!」クルッ
デク「どうしろと!?」
4 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/27(水) 22:42:51 L5uQKRDQ
デク(結局遠回りしてしまった……)
デク「おはよう」ガチャ
お茶子「デクくんおはよう!」
飯田「おはよう。緑谷くんにしては遅いな」
デク「いや、色々あって……」
勝己「ふん」
上鳴「今日もクソ暑いよな。五月とか嘘だろ」
切島「もう真夏日だもんなー」
上鳴「轟とか溶けてるんじゃねえか」チラッ
轟「……」
上鳴「ガン無視いただきました~!」
5 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/27(水) 22:47:18 L5uQKRDQ
上鳴「俺暑いの嫌いなんだよな。早く冬になんねえかな」
轟「冬になったら夏がいいとか言い出すんだろ?」
上鳴「よく分かってんじゃねえか」
峰田「なんでだよ! 夏のほうがいいに決まってんだろ!」ガタッ
上鳴「落ち着け、今はまだ騒ぐべき時じゃない……」
葉隠「でもこう毎日暑いと大変だよね」ポイポイッ
尾白「葉隠さん!? 服着よう!?」
峰田「夏最高」グッ
デク「……」
"
"
6 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/27(水) 22:50:44 L5uQKRDQ
デク(普通だ……)
デク(そろそろ何か事件が起こってもよさそうなのに)
デク(誰か様子のおかしい人はいないかな?)キョロキョロ
青山「どうしたんだい? いくら僕が眩しいからって」
デク(誰か様子のおかしい人はいないかな?)キョロキョロ
お茶子「デクくん? どうしたの?」
デク「えっ? いや、なんでもないんだ」
デク(授業中に何かが起こるはずだ。かっちゃんが腱鞘炎になるとか)
7 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/27(水) 22:58:01 L5uQKRDQ
授業中
デク「あっ」
デク(鉛筆を忘れてきてしまった!!)
デク「かっ……」
デク「……」
デク「ちゃん、鉛筆貸してくれないかな……?」コソッ
勝己「あとで返せよ」スッ
デク「あ、ありがとう……大事に使うね、シャー芯……」
瀬呂「意地わりーなお前。ほらよ緑谷」スッ
デク「瀬呂くん……!」ウルッ
瀬呂「お、おう。泣くほどか?」
8 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/27(水) 23:04:30 L5uQKRDQ
峰田「あっ」コロコロ
峰田(消しゴムを落としちまった!!)
峰田「……」カガミ
峰田(なんてこった……)
峰田(この席じゃ女子のパンツが見えねえ……!!)
峰田(いや、耳郎がギリいけるか……?)ジーッ
八百万「峰田さん、消しゴムが見つからないんですか?」
八百万「これならなくす心配はありませんわ」ズシッ
峰田「ジャンボレーダーじゃねえか!! でもエロいから許す!」グッ
相澤「授業中に脱衣すんな」
9 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/27(水) 23:10:26 L5uQKRDQ
昼休み
デク(特に何も起こらなかった……!!)
デク「どうなってるんだ……まさか誰かの陰謀……?」ブツブツ
お茶子「今日のデクくん、何かヘンだよ?」モグモグ
飯田「休んだらどうだ? 疲れをためるのはよくないぞ」
デク「いや、全然大丈夫なんだ!!」
デク(大丈夫すぎると逆に不安になる!! 悪い癖だこれ……)
10 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/27(水) 23:17:05 L5uQKRDQ
上鳴「飯食い終わったら空き教室行ってモンハンやろうぜ」ヒソヒソ
瀬呂「おいおい、委員長にバレたらどうすんだよ」
上鳴「バレなきゃいいんだよ」
飯田「モンハンというのはなんだ?」
上鳴「えっ!? いやーその、すげえ知的な遊びだよ」
飯田「遊び!? 学校は遊ぶ場ではないぞ」
瀬呂「アホ! 墓穴掘ってんじゃねー」
切島「でも時には息抜きも必要だぜ」
飯田「確かにそれもそうだが……」
芦戸「じゃあみんなでUNOやろうよ!」
瀬呂「修学旅行か!!」
デク(UNOか……嵐の予感がするぞ……かっちゃんが深爪するとか)
11 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/27(水) 23:30:47 L5uQKRDQ
勝己「スキップ」
デク「え!? また!?」
飯田「ワイルドカードだが……色を変えるのはフェアではない!」
上鳴「マジメか!」
芦戸「はい! ドロー2だよ!」
青山「警戒されるのは実力者の宿命☆」
お茶子「なんか楽しいなー、こういうの!」
12 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/27(水) 23:38:01 L5uQKRDQ
勝己「スキップ」
デク「かっちゃん、スキップ何枚持ってるの?」
瀬呂「爆豪楽しんでんなー!」
勝己「UNOは遊びじゃねえんだよ」
切島「目がマジじゃねーか!」
青山「それでも勝つのは僕さ☆」
芦戸「ワイルドドローフォーカードだよ! 赤!」
青山「」
お茶子「困ったなあ、青と緑しか持ってへんわ」
上鳴「いや、言っちゃダメだろそれww」
勝己「スキップ」
デク「か、かっちゃん……」
13 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/27(水) 23:44:22 L5uQKRDQ
芦戸「楽しかったー! またやろうね!」
飯田「なかなか奥が深いゲームだな……」
上鳴「まさか麗日が一抜けるなんてなー」
勝己「次はぶっ殺す」
お茶子「こ、これでおあいこだね……!」
デク「……」
デク(な、何事もなく終わってしまった……!!)
デク(平和すぎる……いや、良いことなんだけど……)
14 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/27(水) 23:53:07 L5uQKRDQ
午後の授業
デク(訓練……確実に何かが起こるはずだ。かっちゃんが寝ちがえるとか)
飯田「先生! 今日はどんな訓練を行うのですか!?」
オールマイト「まさしく! 避難訓練さ!!」
一同「学校か!!」
オールマイト「避難訓練とて侮ってはいけないぞ!」
オールマイト「とっさの状況にうまく対応できるかどうかが運命を分けるのだ!」
耳郎「ハイ先生」スッ
オールマイト「何かな!?」ビシッ
耳郎「それ事前に予告しちゃ意味なくないすか?」
オールマイト「あっ」
15 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/27(水) 23:56:52 L5uQKRDQ
ジリリリリリリ
瀬呂「……んじゃ、張り切っていきますか~」
上鳴「ねみー」ファ-
飯田「押さない! 走らない! 喋らない!」キリッ
切島「お前が一番うるせーって!」
デク(なんだか、気が抜けるなあ……)
常闇「気を抜くな。危険は常に身近に潜んでいる」
デク「そ、そうだよね! これから何か起こるかもしれないし!」
常闇「期待しているのか?」
16 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/28(木) 00:12:03 Kp0lI4x.
掃除
デク(掃除の時間だって危ないぞ。かっちゃんがタンスの角に足の小指をぶつけるとか)
上鳴「ゴミを木に変える個性とかありゃ楽なんだけどな」
轟「テストの時には睡眠学習の個性が欲しくなるんだろ?」
上鳴「よく分かってんじゃねえか」
飯田「口を動かすより手を動かすんだ!」サッサッ
葉隠「すごいよ! 小さいおじさん見つけちゃった!」
尾白「え? どこに?」
葉隠「心の清い人しか見えないんだよ!」
尾白「俺には君が見えないよ葉隠さん」
デク(平和だ……)
17 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/28(木) 00:16:56 Kp0lI4x.
放課後
デク「……」
デク「結局何も起こらなかった!!!」
デク「そんな……かっちゃんが突き指ひとつしないなんて……」
梅雨「退屈しているのね緑谷ちゃん」
デク「あ……すぁ、っゆちゃん」
梅雨「努力は認めるわ」
デク「別に退屈とか、そういうわけじゃないけど……」
デク「今日は何もかも普通で……何というか、これでいいのかなあって思うんだ」
梅雨「そうかしら」
デク「えっ?」
18 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/28(木) 00:23:13 Kp0lI4x.
梅雨「むしろこういった日常のほうが貴重だとは思わない?」
梅雨「入学してからいろいろ大変だったでしょう」
梅雨「腕を折ったりヴィランに襲われたり指を折ったり足を折ったり……」
デク「た、確かに否定できない……」
梅雨「これからもきっと大変なことが起こると思うわ」
梅雨「だから、たまにはこんな日常があってもいいんじゃないのかしら」
デク(……そうだ、当たり前の日常……)
19 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/28(木) 00:30:47 Kp0lI4x.
デク「ありがとう。大事なこと忘れてたよ」
デク「何でもないようなことが、幸せなんだよね……!」
梅雨「妙に既視感がある台詞だわ」
デク「今日も平和でよかった。そう思わなくちゃ」
梅雨「ええ。変わったことがなくても毎日が大切なのよ」
梅雨「それじゃあ、私は障子ちゃんの尾行があるのでもう帰るわ」
デク「うん、また明日!」
20 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/05/28(木) 00:39:13 Kp0lI4x.
デク「あ、かっちゃん待って!」
勝己「待たねえ」スタスタ
デク「これ……シャー芯返すの忘れてたから」スッ
勝己「いらねえ」
デク「え!?!? くれるの!!?」
勝己「うるせえ」
デク(か、かっちゃんが僕に物をくれるなんて……)
デク「今日はとっても楽しかったね」
デク「明日はもっと楽しくなるよね、爆発さん太郎!」
勝己「死ねカス!」
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