1: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/21(木) 00:07:20.40 ID:eroYFbN6


ことり「いきなりですがクイズです!」 


の続き

前作から大体1ヶ月後です

4: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/21(木) 00:10:33.65 ID:eroYFbN6
ーー海未 自室

海未「ふう、やっと明日の準備ができました」

海未「ことりはどうなんでしょう……一応電話してみましょうか」ピッ


プルルル……プルルル……




ことり『は、はいっ!南ことりです!』

海未「ええ、今更自己紹介されなくてもわかっていますよ」フフッ

ことり『あはは……だよね……』

海未「もしかして、まだ緊張してるんですか?」

ことり『だって、明日のこと考えたら……』

海未「ふふっ」

ことり『わ、笑わないでよぉ~!』

5: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/21(木) 00:14:57.37 ID:eroYFbN6
海未「その調子だと、私を落とすのはまだまだ先のようですね」

ことり『こ、ことりはじっくり時間を掛ける派だから大丈夫だもん!』

海未「果たして、私がそれまで待っているでしょうか?」

ことり『えっ…… 』

海未「冗談ですよ」フフッ

ことり『海未ちゃ~ん……?』

海未「あれ……もしかして怒ってます?」

ことり『おこってますっ!』プンプン

海未「珍しいですね、ことりが怒るなんて」

ことり『海未ちゃんのせいだよっ!』

海未「まあ、そう怒らないでください」



海未「私も……同じですから」

7: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/21(木) 00:20:06.43 ID:eroYFbN6
ことり『ことりと一緒?』

海未「ええ」

海未「私だって緊張しているんですよ?」

ことり『えっ、海未ちゃんもなの!?』

海未「はい」

海未「まだはっきりと答えを出してないとはいえ、告白をされたんです」

海未「その状態でことりの事を意識するなという方が無理な話ですよ」

ことり『そっか……ことりだけじゃなかったんだ……えへへ』

ことり『ちょっと嬉しいかも』ボソッ

9: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/21(木) 00:25:51.98 ID:eroYFbN6
海未「ことり?」

ことり『ふえっ!?な、なんでもないよ?』

海未「そうですか?それならいいのですが」

ことり『そ、それより!他に何か用があるんじゃないの?』

海未「用?」

ことり『うん、だから電話してきたんじゃなかった?』

海未「……ああ、すみません。すっかり忘れてました」

ことり『海未ちゃんって偶に抜けてるよね』クスクス

海未「お恥ずかしい限りです」

ことり『でもそんな海未ちゃんも好きだったり♪』

11: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/21(木) 00:30:54.63 ID:eroYFbN6
海未「すっ……!」

海未「い、いいきなり何を言い出すんですか!!」

ことり『海未ちゃんが好きだから好きって言っただけだよ?』

海未「そ、それは知っていますが……」

ことり『ことりね』

ことり『もう隠さないって決めたから』

ことり『だからこれからはどんどんアタックしていきます!』

海未「はぁ……」

海未「まあ、私に止める権利はありませんからね」

海未「ただし!」

ことり『ただし?』

海未「あまりにも破廉恥なのは駄目です」

13: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/21(木) 00:37:28.87 ID:eroYFbN6
ことり『あまりにも破廉恥ってどんなの?』

海未「えっ?それは……えっと……」アタフタ

ことり『ねえねえ、海未ちゃん。ことり、海未ちゃんに教えて欲しいなぁ~』

海未「あ、あのですね……」

ことり『うんうん!』

海未「……以前のようにその」

ことり『その?』

海未「む、胸を見せつけるような行為等です……///」カアア

ことり『……』

海未「い、言いましたよ?」

14: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/21(木) 00:42:35.26 ID:eroYFbN6
ことり『もう一回言って!』

海未「何故ですか!?」

ことり『うーんとね……』

ことり『海未ちゃんはやっぱり恥ずかしがってる方が可愛いから♪』

海未「……」

海未「……ことり」

海未「もしや、私を恥ずかしがらせる為に言わせたわけじゃないですよね?」

ことり『……』

ことり『うんっ』

海未「今の間は何ですか?」

ことり『ナンデモナイデス』

16: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/21(木) 00:47:54.13 ID:eroYFbN6
海未「そうですか、でしたら」

海未「明日、覚悟しておいてくださいね」ウフフッ

ことり『な、なにを?』

海未「どうしてかは分かりませんが、急に明日登山をしたくなったんです」

海未「なので、明日のバードウォッチングは登山に変更してもいいですよね」ニッコリ

ことり『』

海未「言葉が出ないほど嬉しいんですか?」

海未「まあことりも初心者ですからね、まず最初は難易度の低い山から……」







ことり『ご、ごめんなさい!』

ことり『海未ちゃんの言う通り、恥ずかしがる声が聞きたかったから……』

17: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/21(木) 00:52:47.22 ID:eroYFbN6
海未「……いざはっきりと言われると反応に困りますね」

ことり『ごめんね……』シュン…

海未「い、いえ別に怒っていたわけではないですから」

海未「……とにかく!破廉恥な行為は謹んでくださいね?」

ことり『はいっわかりました!』




海未「では、そろそろ本題に入りましょうか」

ことり『明日のことについて?』

海未「ええ、そうです」

海未「私は既に準備を終えましたが、ことりの方はどうですか?」

18: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/21(木) 00:57:53.43 ID:eroYFbN6
ことり『うーん……バードウォッチングって初めてだから、何が必要かよく分からなくて』

海未「因みに、何を用意してるんですか?」

ことり『えっとね……』

ことり『取り敢えず、山に行くから服装は動きやすいのにしようかなって思ってるんだけど……』

ことり『こういう服装じゃないとダメッみたいな服装ってあるの?』

海未「いえ、特に服装についての決まりはありませんよ」

海未「ことりの考え通り、動きやすい格好でいいと思います」

19: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/21(木) 01:02:49.08 ID:eroYFbN6
海未「ただ、少しアドバイスをするとですね」

海未「鳥を刺激しないように派手目な服は避けること」

ことり『明るい色は避けた方がいい……と』フムフム

海未「後は、今は秋口ですので山の方は少し肌寒い可能性があります。なので、何か羽織れる物でも持っていくといいかもしれませんね」

ことり『カーディガンとかでも大丈夫かな?』

海未「最近は山用のカーディガンもあるみたいなので大丈夫でしょう」

海未「まあ、最初にも言った通りバードウォッチングにはこれといった服装があるわけではないので」

海未「さっき私が言ったことを守れば問題はない筈です」

27: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/21(木) 21:33:02.80 ID:E14JocLZ
ことり『おぉ~さすが海未ちゃん、物知りだねっ!』

海未「いえ、私も調べて得た知識ですので」

ことり『じゃあ持ち物は?』

海未「そうですね、まずは双眼鏡ですかね」

ことり『双眼鏡?』

海未「そうです。鳥は敏感ですから、あまり近づきすぎると逃げてしまうんです」

海未「なので、鳥を驚かせないように遠くから観察できるようにと」

ことり『そっか……確かにいきなり近づいてビックリさせるのはダメだよね』

28: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/21(木) 21:38:17.09 ID:E14JocLZ
海未「そしてなにより、肉眼で見るよりも鮮明に見ることができますから」

ことり『ふむふむ……』

ことり『あっ、でもことり双眼鏡持ってないかも……』

海未「そんなこともあろうかと」

ことり『……もしかして』

海未「ちゃんとことりの分も用意してあります」フフン

ことり『海未ちゃ~ん大好きっ!』

海未「はいはい、私も大好きですよ」

ことり『雑っ!?』

海未「慣れてきただけです。さあ話を進めますよ」

ことり『はぁい……』ブ-ブ-

29: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/21(木) 21:45:00.55 ID:E14JocLZ
ことり『まあ気を取り直して』

ことり『他には何を用意すればいいの?』

海未「次は、野鳥図鑑を……」

ことり『図鑑っておっきくて分厚い図鑑のことじゃ……』

海未「ことりはそれを背負って山に登りたいですか?」

海未「いいトレーニングにはなりそうですが」

ことり『えっと……出来れば遠慮したいかなぁ~』

海未「でしょうね。まあそこは心配する必要はありません」

30: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/21(木) 21:55:14.40 ID:E14JocLZ
ことり『じゃあどうすればいいの?』

海未「これを使います」スッ

ことり『……』

海未「……ことり?」

ことり『あの~海未ちゃん……これってどれ……?』

海未「ん?……ああっ、すみません!」

海未「つい面と向かって会話してると思い込んでしまって!」

ことり『海未ちゃんもしかして眠いんじゃ……』

31: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/21(木) 22:02:23.04 ID:E14JocLZ
海未「い、いえ!確かにいつもなら既に寝ている時間ですが大丈夫です!」

ことり『ほんと?無理しなくて大丈夫だからね?』

海未「はい、限界が来たらその時は休ませていただきますので」

ことり『それならおっけーです♪』


海未「で、話を戻しますと」

海未「私が言いたかったのは、今使っている携帯電話の事です」

ことり『携帯?これが図鑑にでもなるの?』

海未「その通りです、流石ですねことり」

ことり『えっ、当たってたんだ……』

32: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/21(木) 22:14:54.25 ID:E14JocLZ
海未「本来なら、ことりが言ったようなしっかりとした図鑑を使うのが良いのでしょうが……」

海未「私も流石に図鑑までは所持してないものでして」

ことり『それで携帯を使うんだ』

海未「はい、調べてみたところそのようなサイトが幾つかヒットしましたので」

海未「今回はそこを使わせていただきましょう」

ことり『海未ちゃんも手抜きとかするんだね~』ヘエ-

海未「手抜きとか言わないでください!仕方なくですからね?」

ことり『わかってるよ~♪』

海未「本当にわかってるんですか……全く」

海未「まあいいです。とにかく、図鑑は携帯を使いますので」

ことり『は~い!』

34: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/21(木) 22:29:54.61 ID:E14JocLZ
海未「では、これで全てですね」

ことり『もう終わり?』

海未「はい、夜遅くまでお付き合いさせてしまい申し訳ありませんでした」

ことり『全然そんなことないよ?』

ことり『ことりは海未ちゃんとお話出来たから』

ことり『寧ろありがたいですっ!』

海未「ふふっ、そう言っていただけるとこちらも救われます…………ふわぁ」

ことり『海未ちゃんそろそろ……』

35: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/21(木) 22:40:02.54 ID:E14JocLZ
海未「みたいですね……すみません……」

ことり『ううん、どうせまた明日会えるもん!』

海未「それでは、明日は忘れ物をしないように気をつけてください」

ことり『うん、海未ちゃんもね?』

海未「わかりました……それでは」

海未「お休みなさい……ことり」

ことり『おやすみなさ~い』


ピッ

36: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/21(木) 22:50:08.33 ID:E14JocLZ
海未「ふぅ……もうこんな時間でしたか」

海未「流石に……ねむいです……」ムニャムニャ

海未「……寝ましょう」



海未「おやすみなさい……」




ス-ス-……ス-ス-……


………

……


41: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/22(金) 22:54:14.19 ID:sHbAptAa
ーー翌日 海未ちゃん 自室


ガチャ


ことり「失礼しま~す……」

海未「」ス-ス-

ことり「海未ちゃんがまだ寝てる……珍しいかも」

海未「」ス-ス-

ことり「……」ジ-

海未「……ふふっ」ス-ス-

ことり「……えいっ」プニッ

海未「んにゅ……」

ことり「!」

ことり「……かわいい」

42: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/22(金) 23:05:33.01 ID:sHbAptAa
海未「……ん、んんっ」モゾモゾ

ことり「あ……」

海未「……ん?」パチッ

ことり「おはよう、海未ちゃんっ!」ニコッ

海未「……」ジ-

ことり「?」





海未「……こ、ことりぃ!?」ガバッ

ことり「はぁい、ことりです♪」

44: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/22(金) 23:15:07.93 ID:sHbAptAa
海未「な、何故ここに!?」

ことり「ちょっと早く来ちゃったんだけど、海未ちゃんのお母さんが上がって待っててって」

海未「お母さまぁ……」

ことり「海未ちゃんのかわいい寝顔が見られて得しちゃった♪」

海未「わ、忘れてください///」カアァ

ことり「って言っても今更恥ずかしがることないんじゃない?」

ことり「昔から見る機会も多かったんだから」

45: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/22(金) 23:24:47.56 ID:sHbAptAa
海未「そ、それはそうなのですが……なんと言いますか、その」

海未「今は少し、認識が違うと言うか……えーと……」オロオロ

ことり「ことりだから、恥ずかしいの?」

海未「……まあ、簡単に言うとそんな感じです」

ことり「なるほどなるほど……」

ことり「つまり、この調子でいけば海未ちゃんを落とせると」ボソッ

海未「ことり、聞こえてますよ?」

ことり「嘘っ!?」ビクッ

海未「言っておきますが、私はそんな事では落ちませんからね?」

ことり「こ、これは中々厳しいかも……」

46: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/22(金) 23:35:20.81 ID:sHbAptAa
海未「さあ、私も準備しますので少し居間の方で待っていてください」

ことり「はーい、急がなくていいからね?」

海未「ええ、ゆっくり準備させて頂きます」

ことり「じゃあ待ってるね」



バタンッ



海未「……行きましたか」

47: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/22(金) 23:45:30.88 ID:sHbAptAa
海未「さっきはことりに、ああ言いましたが……」スッ

海未(……)ドキドキ

海未「胸の動悸がこうして早まっているということは……」





海未「……いえ、今はそれより準備をしましょう」




………

……


48: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/22(金) 23:56:42.34 ID:sHbAptAa
ーー居間

海未「すみません、お待たせしました」

ことり「やっと来た~」

海未「では、行きましょうか」

ことり「あっ、待って!」

海未「……なにか?」

ことり「海未ちゃん朝ご飯食べてないでしょ?」

海未「え?まあ、先程起きたばかりですからね」

ことり「そんな海未ちゃんにこちら!」ハイ!

海未「これは……お結びですか?」

49: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/23(土) 00:05:45.38 ID:tjtJPgcP
ことり「うんっ、さっきちょっと台所借りて作らせてもらったの」

ことり「とは言っても、ただお塩付けて握っただけなんだけど……」

海未「ことり……」

ことり「ちなみに愛情はたっぷりつまってます♪」

海未「嬉しいです、ありがとうございます」フフッ

ことり「おおっ、海未ちゃんがやけに素直……」

海未「私はいつでも素直です」

ことり「じゃあ、ことりのこと好き?」

海未「……好き、ですよ?」

53: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/23(土) 21:48:05.40 ID:ZulYUufv
ことり「なんで疑問形なの~!」

海未「それは……勿論友人としては大好きなので」

海未「ことりの期待している方は、まだ分かりませんが……」

ことり「そっか……ことりはずっと待ってるから」

海未「ええ、答えは必ず出します」

海未「それまでは……」

ことり「焦らず、急がずでいいからね」

海未「当然です、大事なことですから……」









海未母「……」ゴホンッ!!

54: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/23(土) 21:55:45.57 ID:ZulYUufv
ことうみ『!!』ビクッ!!

海未「お、おおおお母様!?何時からそこに!?」

海未母「お結びの辺りからです」

ことり「それってほとんど最初じゃ!?」

海未「あ、あの……お母様これは……」

海未母「海未さん」

海未「は、はいっ!」

55: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/23(土) 22:04:09.62 ID:ZulYUufv
海未母「貴方が何に悩んでいるかは私には分かりません」

海未「えっ?お母様聞いていたんじゃ……」

海未母「ですが、これだけは言えます 」

海未母「自分勝手な憶測や世間の目には惑わされず」

海未母「自分の気持ちに正直になってください」

海未母「それだけです。……では、私はこれで」

57: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/23(土) 22:10:49.91 ID:ZulYUufv
ことり「行っちゃった……何だったんだろう」ポカ-ン

海未「……」

海未(……ありがとうございます)

海未「さあ、今度こそ私達も」

ことり「あっ、うん」

ことり「ねえ、海未ちゃん」

海未「はい?」

ことり「さっき、海未ちゃんのお母さんと何話してたの?」

海未「……今度、話しますね」

ことり「今度?よく分かんないけどわかりましたっ」

ことり「じゃあ、行こっか」

海未「そうですね」フフッ

…………

……

58: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/23(土) 22:18:34.89 ID:ZulYUufv
ーー音ノ木山

ことり「あっ、海未ちゃん!あの小鳥さんは?」

海未「ああ、あれはキクイタダキという鳥です」

ことり「ちっちゃ~い♪」

海未「日本で最小の鳥ですからね、とても小さいですよ」

ことり「そうなんだ~確かにスズメさんより小さいもんね」

ことり「それに、頭の黄色い部分がすっごく可愛いっ!」

海未「そう……ですか?」

59: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/23(土) 22:27:04.82 ID:ZulYUufv
ことり「うん!海未ちゃんは可愛いって思わない?」

海未「いえ、見た目は凄く愛らしいのですが、頭の部分が可愛いかと言われると……」

ことり「えぇ~可愛いと思うんだけどなぁ」

海未「ことりのセンスには偶に付いていけなくなります……」

海未「まあ、それはそれとして」

海未「キクイタダキは、あの頭の黄色い部分が菊を載せている様に見えることから、そう呼ばれているんですよ」

ことり「言われてみれば……それっぽいかも」

60: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/23(土) 22:34:17.92 ID:ZulYUufv
ことり「こんなに可愛いんだから、μ'sの皆にも見せてあげたいなぁ」

海未「そうですね、写真を撮れるとよかったんですけど……」

ことり「写真撮っちゃいけないの?」

海未「いえ、決して駄目なわけではないんです」

海未「昨日、鳥が敏感だということは説明しましたね?」

ことり「うん、あんまり近づいちゃうとビックリさせちゃうからこうやって双眼鏡で見てるんだよね」

61: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/23(土) 22:42:58.97 ID:ZulYUufv
海未「それの延長で行動だけでなく、光や大きな音にも鳥は驚いてしまうんです」

ことり「だから、写真は遠慮しておいた方がいいんだね」

海未「ええ、なので今は見るだけで我慢しましょう」

ことり「はいっ、わかりました!」ピシッ

海未「ことり、声を」

ことり「あ、そっか……小さく小さく」

ことり「コレグライデイイカナ?」コソコソ

海未「何もそこまでしなくても……」

62: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/23(土) 22:52:19.31 ID:ZulYUufv
海未「普段の喋り声ぐらいなら問題ありませんよ」

ことり「これぐらい?」

海未「それで大丈夫です」

ことり「よし、これでじっくりキクイタダキさんを……って、あれ?」



シ-ン……

ことり「いなくなってる……」

海未「どうやら、さっきので逃げてしまったようですね」

ことり「そんなぁ~」ガクッ

海未「そんなに落ち込まずとも、他にも小鳥はいますよ」

63: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/23(土) 23:03:53.18 ID:ZulYUufv
フィ-……フィ-……



海未「ん?この音は……」

ことり「口笛?」

ことり「他にも誰か来てるのかな?」

海未「あっちの方から聞こえてきますね」

ことり「行ってみようよ!」


タッタッタッ……


海未「あ、ことり待ってください!」ダッ

64: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/23(土) 23:16:08.22 ID:ZulYUufv
ことり「はあっ、はあっ……あれ~?」

海未「はあっ……あまり走ると危ないですよ」

ことり「ねえ、海未ちゃん。誰もいないよ?」

海未「えっ、そんな筈は……」



フィ-……フィ-……


海未「だってほら、近くで聞こえてます」

ことり「う~ん……」

65: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/23(土) 23:25:50.52 ID:ZulYUufv
ことり「ちょっと双眼鏡を使って探してみます……」スッ


キョロキョロ……


ことり「……あっ!」

海未「どうしました?」

ことり「海未ちゃん、あそこ見て」

海未「あそこ?ちょっと待ってください……」スッ



フィ-……フィ-……


海未「鳥、ですね」

ことり「さっきことり達が聞いた口笛と同じ鳴き声してる……」

ことり「ということは、あの小鳥さんが口笛の正体なのかな?」

68: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/24(日) 23:14:39.60 ID:JmfJE1Zk
海未「他にそれらしきものは見当たりませんし……恐らくそうでしょうね」

ことり「珍しい鳴き声だね~」

海未「ちょっと調べてみましょうか」

海未「……」フムフム

ことり「わかった?」

海未「ええ、どうやらあの鳥はウソらしいです」

ことり「嘘?」キョトン

海未「はい、ウソです」

69: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/24(日) 23:18:35.38 ID:JmfJE1Zk
ことり「それがあの小鳥さんの名前?」

海未「そうなりますね」

ことり「ほえぇ~……鳴き声だけじゃなくて名前も珍しいね」

海未「ですがウソという名前は嘘つきの嘘ではないようです」

ことり「他に意味があるの?」

海未「昔の言葉で口笛と言う意味だとか」

ことり「じゃあ昔の人にもウソさんの鳴き声は口笛に聞こえたってことだね」

海未「それだけ綺麗な鳴き声をしていますから、不思議なことではないでしょう」

70: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/24(日) 23:28:30.09 ID:JmfJE1Zk
ことり「今度は逃げられないように静かにしてないと……」

海未「普通にしていれば早々逃げられませんよ」

ことり「普通、普通……」



ことり「……そうだ!」

海未「どうしました?」

ことり「丁度いい時間だし、ここでお昼食べない?」

ことり「小鳥さんを眺めながら食べるお弁当って美味しそうだよ」

71: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/24(日) 23:35:35.30 ID:JmfJE1Zk
海未「お昼ですか?別に構いませんよ」

ことり「それじゃ、決まりだねっ」

海未「では、私は自分のお弁当を……」ゴソゴソ

海未「」ゴソゴソ

ことり「海未ちゃん?」

海未「まさか……」ゴソゴソ

ことり「えーと、もしかして?」





海未「申し訳ありません……家に忘れてきたようです」

ことり「あはは……やっぱり」

72: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/24(日) 23:45:44.38 ID:JmfJE1Zk
海未「……不覚です」ズ-ン

海未「ことりには、忘れ物をしない様にと偉そうなことを言っておきながら……」

海未「もう穴があったら入りたいです……」

ことり「まぁまぁ、誰でもそういうことはあるよ」

ことり「お弁当ならことりのを分けてあげるから」

海未「すみません……まさか、朝食だけでなく昼食までことりのお世話になるとは」

ことり「新婚さんみたいだねっ」

73: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/24(日) 23:52:56.89 ID:JmfJE1Zk
海未「何、変なこと言ってるんですか」

ことり「はい、あーん」スッ

海未「……それは一体?」

ことり「もうっ、言わなくても分かるでしょ?」

海未「分かりません……というより分かりたくないです」

ことり「あーん♪」

海未「あの……私の話、聞いていましたか?」

ことり「あーん♪」

74: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/25(月) 00:02:46.56 ID:FLEN+2nJ
海未「……」ハァ

海未「……あ、あーん」

パクッ

海未「」モグモグ

ことり「どうかな?」

海未「……んっ」ゴクン

海未「美味しいです……これはことりが?」

ことり「もちろんっ」

海未「流石ですね」

ことり「えへへ、それほどでも///」

78: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/25(月) 23:34:03.69 ID:tUwbvXNY
海未「さあ、私はいいですから先にことりが食べてください」

ことり「それはダメ、一緒に食べよ?」

海未「とは言いましても、元はことりのお弁当ですし……」

ことり「そんなお堅いことは言いっこなし!だよっ」

ことり「ことりとしてはせっかくの機会だから、海未ちゃんにお弁当もっと食べて欲しいな……」シュン

海未「そ、それはちゃんと頂きます!」

海未「ですが、まずはことりが食べてください」

海未「まだ先はありますので、きちんと栄養を付けておかないと途中で倒れてしまいますよ?」

79: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/25(月) 23:43:01.65 ID:tUwbvXNY
ことり「でも、それだったら海未ちゃんだって」

海未「私は慣れていますから、多少は我慢もできます」

海未「なので、先にことりからどうぞ」

ことり「……ちゃんと後で食べてね?」

海未「分かっています」フフッ

ことり「じゃあ、先にゴメンね?」

海未「ええ、よく噛んで食べるのですよ」

ことり「はぁ~い♪」

80: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/25(月) 23:51:24.75 ID:tUwbvXNY
ことり「……」モグモグ

海未「……」ジ-

ことり「……?」ニコッ

海未(こうして改めて見ると……ことりは本当に可憐ですね)

海未(勿論見た目は可愛いですし、仕草や性格だって私と違って女の子らしいです)

海未(その気になればどんな殿方ともお付き合い出来る筈)

海未(なのに何故私なんかを……)

81: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/25(月) 23:59:56.42 ID:tUwbvXNY
海未「……」

ことり「……」モグモグ

海未「ことり、すみませんが少し席を外してもいいですか?」

ことり「ふぇ?うん、大丈夫だよ~」

海未「余り遅くならないようにしますので」

ことり「いってらっしゃ~い」フリフリ



ことり「さて、海未ちゃんも言っちゃったし、ことりはウソさんでも眺めよっと」

ことり「ね?ウ~ソさんっ♪」


フィ-……パタパタッ

82: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/26(火) 00:04:25.53 ID:uHEQCbCG
ことり「ええっ!?なんでことりが見た瞬間飛んでいっちゃうのぉ!」


パタパタ……


ことり「ああっ!まってぇ~……」


ウソサ~ン!!


………

……


83: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/26(火) 00:20:45.45 ID:uHEQCbCG
海未「……はぁ」

海未「いけませんね、意識しないようにと思えば思うほど意識してしまいます」

海未「そもそも、これはことりに告白されたから意識し始めたのか」

海未「それとも、私自身がことりに惹かれ始めているのか」

海未「どちらなのでしょう……」



フィ-……

84: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/26(火) 00:28:08.03 ID:uHEQCbCG
海未「おや、此処にもウソが」

海未「……」

海未「……そういえば、貴方もことりと同じで小鳥ですね」

海未「ことりには話せませんが、貴方になら話せそうです」

海未「少し、私の話を聞いていただけませんか?」



フィ-……


海未「ふふっ、ありがとうございます」

91: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/27(水) 22:25:40.61 ID:SVe8KKq2
海未「あのですね、私この間告白をされたんですよ……幼い頃からずっと一緒だった幼馴染みに」

海未「その、凄く驚いてしまって」

海未「しかも、相手は女性だったので更にビックリしたのを覚えています」

海未「あっ、別にそういうのが嫌だってわけではないんですよ!?……って言ってもわかりませんよね」アハハ…

海未「その後、普通なら返事を返すべきだったのでしょうが……」

海未「何分いきなりだったものでして……返事を保留にしてもらったんです」

92: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/27(水) 22:30:08.66 ID:SVe8KKq2
海未「狡いですよね、ことりは勇気を振り絞って私に告白してくれたのにも関わらず……」

海未「それから、今日で丁度1ヶ月が過ぎました」



海未「この1ヶ月は、私の人生の中で最も長く感じた1ヶ月でしたね」

海未「何よりも考えたのは同性同士の恋愛という事についてです」

海未「先も言った通り、私は同性愛について否定はしません」

93: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/27(水) 22:36:02.35 ID:SVe8KKq2
海未「しかし、世間はそうはいかないでしょう」

海未「昔に比べれば、今は随分と同性愛への理解は深まりました」

海未「ですが、そうは言っても理解してくれない方の方が圧倒的に多いのが現状です」

海未「きっとこのまま進めば、厳しい未来が待っていることでしょう」

海未「私は、そんな茨の道をことりに歩いてほしくありません」

94: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/27(水) 22:41:04.76 ID:SVe8KKq2
海未「だから私を諦めてもらい」

海未「何処かの男性と普通の恋愛をしていただこうと考えました」










海未「が、それは間違いですね」フフッ

95: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/27(水) 22:56:30.27 ID:SVe8KKq2
海未「散々御託を並べましたが、それは全て私の勝手な思い込みです」

海未「現に、希や真姫、にこに絵里は同性愛について何も否定的な事を言いませんでした」

海未「寧ろ、私の背中を押してくれた程です」

海未「それに加えて、恐らくですがお母様も私達の関係に気付いています」

海未「そして、認めてくれた」

海未「……ならば後は、私が素直になるだけ」

96: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/27(水) 23:07:14.89 ID:SVe8KKq2
海未「答えはもう、見つけているんです」

海未「それを伝えるのが恥ずかしくて……」

海未「これまで、私は自分の気持ちに気付かない振りをしていただけだったのでしょう」


海未「……やっと覚悟が出来ました」

海未「この話が終わったら、今度は本物のことりに、この話をします」

海未「そして、あの時の返事も一緒に……」

海未「もう、気づかない振りにも疲れましたし」クスッ

海未「お母様の言葉通り、自分の気持ちに正直になります」

97: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/27(水) 23:14:45.47 ID:SVe8KKq2
フィ-…!!


海未「応援してくれているのですか?」


フィ-……


海未「なら、貴方の為にも頑張らなくてはいけませんね」

海未「長々と聞いていただき、ありがとうございました」ペコリ

海未「では、私はこれで」


フィ-……


「……」


………

……


98: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/27(水) 23:23:38.18 ID:SVe8KKq2
海未「すみませんことり、遅くなりました」

ことり「う、海未ちゃんっ!おかえりなさい」

海未「……どうかしました?」

ことり「えっ、な、なんでもないよ……?」

海未「なら、いいのですが……」

ことり「そ、それより!はいっ、お弁当!」

海未「半分も食べていないじゃないですか」

ことり「えっと……朝ご飯食べ過ぎてちょっとお腹いっぱいになっちゃった」エヘヘ

海未「……なら、仕方ありませんね」

99: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/27(水) 23:30:56.66 ID:SVe8KKq2
ことり「うん、だから残りは全部海未ちゃんが食べちゃって大丈夫だよ?」

海未「わかりました、では頂きます」パンッ

ことり「は~い、召し上がれ♪」

海未「……あむ」パク

海未「うん、やはり美味しいですね」

ことり「お口に合って何よりですっ」

海未「……」パクパク

ことり「……」ジ-

海未「……あの、ことり」

100: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/27(水) 23:40:12.12 ID:SVe8KKq2
ことり「な~に?」

海未「この昼食が終わったら、バードウォッチングはお休みして、少し歩きませんか?」

ことり「うん、いいよ~」

海未「それでは、もう少々待って下さいね」

ことり「わかりましたっ」ピシッ

―――

海未「……ふうっ、とても美味しかったです。ご馳走様でした」ペコッ

ことり「はいっ、お粗末さまでした♪」

海未「ことりはいいお嫁さんになりますね」

ことり「ど、どうしたのいきなり///」カアァ

105: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/28(木) 22:43:57.72 ID:amEyOuxj
海未「い、いえ、正直な気持ちを述べただけですよ///」

ことり「それって……」ゴクッ

海未「さあ、行きましょうか!」

ことり「海未ちゃん逃げた……」ジト-

海未「そ、そんなことないです」

ことり「まあ別にいいですけど~」プクゥ

海未「そう言う割には、頬が膨れていますよ」

ことり「海未ちゃんのせいですっ!」

海未「……それなら」



ギュッ…

106: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/28(木) 22:50:57.17 ID:amEyOuxj
海未「これで許してはいただけませんか?」

ことり「……手を握るだけ?」

海未「……今はこれで勘弁していただけると」

ことり「仕方ないなぁ」クスッ

海未「ありがとうございます」フフッ


―――

107: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/28(木) 22:56:25.76 ID:amEyOuxj
海未「ふぅ……山は空気が澄んでいて心が落ち着きますね」

ことり「ホントだねぇ、いつもの疲れが吹き飛んじゃうみたい」

ことり「何だか、海未ちゃんが山が好きな理由がちょっとだけわかったかも」

海未「少しでもそう思っていただけたなら嬉しいです」

ことり「また、一緒に来れるといいなぁ……」ボソッ

海未「じゃあ、来ましょうか」

ことり「えっ?」

海未「是非、また一緒に来ましょう」ニコッ










海未「今度は恋人として」

108: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/28(木) 23:07:34.04 ID:amEyOuxj
ことり「あ、うん……ん?」ピタッ

海未「こと「……ふええええぇぇ!?」ビクッ

ことり「どどどどういうことっ!?」

海未「そのままの意味ですが……」

ことり「そっ、そそそれはつまり……?」

海未「……」ゴホンッ

海未「ことり」

ことり「はひっ!」

海未「長い間、お待たせしてしまいましたね」

109: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/28(木) 23:20:49.27 ID:amEyOuxj
海未「色々と伝えたいことはありますが……この言葉で全て伝わるでしょう」

ことり「う、うん……」ドキドキ









海未「貴方の事が好きです」

海未「お付き合いしていただけませんか」

111: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/28(木) 23:28:43.03 ID:amEyOuxj
ことり「……」











ことり「……はいっ!」ニコッ

112: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/28(木) 23:40:11.27 ID:amEyOuxj
海未「……よかった」ハア…

ことり「ことりが断るとでも思ったの?」

海未「余りにも長く待たせてしまったので、もしかしたら……と」

ことり「そんなわけないよ!」

ことり「もし、そうだったら今日のバードウォッチングも断ってるはずでしょ?」

海未「それはそうですが……」

ことり「それにね、ことり聞いてたんだ」

海未「何をですか?」

ことり「さっき、海未ちゃんがウソさんに話してたこと」

海未「……えっ?」

113: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/28(木) 23:47:53.99 ID:amEyOuxj
ことり「あの……ね、海未ちゃんが行った後、ことりはウソさんを眺めながらお弁当を食べようと思ってたんだけど……」

ことり「いきなり、ウソさんが飛んでいっちゃったの」

ことり「……それで、ウソさんを追いかけたらそこに海未ちゃんが居て……」

ことり「だから、全部知ってたの」

海未「もしや、私が帰ってきた時に慌てていたのは……」

ことり「流石にあんな話聞いちゃったから……」

海未「……なるほど」

ことり「ごめんね?盗み聞きするつもりはなかったんだけど」

114: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/28(木) 23:56:53.61 ID:amEyOuxj
海未「いえ、元々ことりに伝えるべき内容でしたからお気になさらず」

ことり「そっか……ねえ、海未ちゃん一つだけ聞いてもいい?」

海未「何でしょうか?」

ことり「ことりの事、どれくらい好き?」

海未「……そんなこと、言わなくてもわかるでしょうに」

ことり「知りたいの、お願いっ!」

海未「そうですね……」



ダキッ


ことり「ひゃっ!?」

海未「これぐらい、ですかね」ボソッ

115: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/29(金) 00:07:54.83 ID:bTrwhCef
ことり「……ぁ///」プシュ-

海未「分かっていただけましたか?」パッ

ことり「///」コクコクッ

海未「なら良かったです」ナデナデ

ことり「……はうぅ///」モジモジ

海未「……」

ことり「……う、海未ちゃん?」

海未「……恥ずかしがることり、やはり可愛いですね」

ことり「海未ちゃんのxxx……」ジ-

116: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/29(金) 00:21:15.45 ID:bTrwhCef
海未「なっ……べ、別に変な意味で言っているわけではないです!」アタフタ

海未「そ、それに……」

ことり「それに?」

海未「恋人に可愛いと言うことぐらい、全然普通ではないですか!」

ことり「……」

ことり「……もうっ!なんでそんなこと平気で言えるかなぁ」

ことり「やっぱり海未ちゃんはズルいよ……」

海未「ええ、私もそう思います」クスッ

海未「嫌いになりましたか?」

117: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/29(金) 00:28:46.89 ID:bTrwhCef
ことり「……知ってて聞いてるでしょ」

海未「はい」ニコッ

ことり「ふんっ」プイッ

海未「おやおや、嫌われてしまいましたね」フフッ

ことり「いじわる……」ツ-ン







ことり「……でも大好き」ギュッ

118: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/29(金) 00:35:05.56 ID:bTrwhCef
海未「……っ!?」

海未「はぁ……貴方も大概狡いですね」

ことり「それがことりの武器だもん♪」

海未「そういえばそうでしたね……一体、何度ことりにやられてきたか」

ことり「えへへ~、これからもよろしくね」ニコッ

海未「ええ、こちらこそお願いします」ニコッ

127: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/29(金) 22:48:58.96 ID:p02zuMhZ
エピローグ


海未「さて、そろそろ帰りましょうか」

ことり「そうだね、暗くなってきちゃったし」

海未「今日は楽しんでいただけましたか?」

ことり「うんっ!」

ことり「海未ちゃんと、恋人になれたのは勿論だし」

ことり「色んな小鳥さんも見れて凄く楽しかったです!」

海未「そう言ってもらえて良かったです 」

128: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/29(金) 22:53:37.32 ID:p02zuMhZ
海未「ただ……」

ことり「何か不満があるの?」

海未「本当にことりに見ていただきたかった小鳥には会えませんでした……」

海未「それだけが心残りなんです」

ことり「それって前に言ってた小鳥さんのこと?」

海未「ええ、是非ことりと一緒に見たかったのですが……」シュン

ことり「まあまあ、海未ちゃん」

ことり「これからはいつでも一緒に見に行けるでしょ?」

ことり「ことり達はもう付き合ってるんだから♪」

129: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/29(金) 22:59:21.90 ID:p02zuMhZ
海未「……確かに、何も焦る必要はありませんでしたね」

海未「既に次の約束もしていますし」

ことり「次は海未ちゃんの分のお弁当も作ってくるね!」

海未「楽しみにしていますよ」

ことり「任せてくださいっ♪」

海未「なら、その次は私がお弁当を作りますね」

ことり「海未ちゃんの手作り料理!」

海未「腕によりをかけて作りますので、期待していて下さい」

130: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/29(金) 23:06:15.83 ID:p02zuMhZ
ことり「はぁ~い!」

海未「いい返事です」ナデナデ

ことり「ふわぁ~……」

海未「へ、変な声出さないでください///」

ことり「こ、ことりのせいじゃないよ!」

ことり「海未ちゃんがことりの頭を撫でるからだよ……///」

海未「さっきはそんな事なかったじゃないですか!」

ことり「だって、さっきと違って今は恋人同士だから……」

ことり「だから、ちょっとは海未ちゃんに甘えてもいいかなぁ……って」

131: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/29(金) 23:12:19.90 ID:p02zuMhZ
海未「……なるほど」

ことり「迷惑だったら……」

海未「でしたら、どんどん甘えてください」

ことり「えっ?」

海未「ことりに甘えられるのでしたら、迷惑な訳がありません」

海未「私でよければ、いくらでも甘えてください」

ことり「海未ちゃん……」

ことり「じゃあお言葉に甘えて!」ギュッ

海未「……おっと」

ことり「恋人っぽく腕組みです♪」

132: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/29(金) 23:18:29.17 ID:p02zuMhZ
海未「いくらでも甘えても、とは言いましたが、これは少し破廉恥では……」

ことり「え~……これが破廉恥だったらキスなんて出来ないよ?」

海未「キスっ!?」

ことり「そう、キス」

海未「そ、そんなの尚更無理です!」

ことり「でしょ?それに比べたら、腕組みなんて些細なことだと思うけどなぁ」

海未「まあ、確かにそうですけど……」

133: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/29(金) 23:21:56.33 ID:p02zuMhZ
ことり「決まりっ」ギュッ!

海未「はぁ、分かりました。そもそも言い出したのは私ですし……」チラッ


ことり「ふふ~♪」ギュ-

海未(それに、喜ぶことりが可愛いので仕方ありませんね)クスッ



―――

134: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/29(金) 23:27:24.77 ID:p02zuMhZ
ことり「……ねえ、海未ちゃん」

海未「はい?」

ことり「ことり達っていつまで一緒にいられるのかなぁ」

海未「いきなりどうしたんです?」

ことり「何だか、今があんまりにも幸せ過ぎちゃって……ちょっと不安になっちゃった」

ことり「絶対に何処かで離れ離れになっちゃうんだろうなって……」

海未「……」フム

海未「まあ、それはそうでしょうね。何時までも一緒だなんて、そんなの夢物語です」

135: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/29(金) 23:34:09.69 ID:p02zuMhZ
ことり「そう、だよね……寂しいな」

海未「ことりには、ことりの人生があり」

海未「私には、私の人生があります」

海未「今は同じ道を歩いていますが、必ず何処かで道が分かれるでしょう」

海未「ことりなら、服飾の道。私なら、武道、若しくは舞踊の道というように」

ことり「……ことり、海未ちゃんと離れたくないよ」ギュッ

海未「ええ……私もです。今のはまだ先の話、そんなに気にする事はありません」

ことり「……うん」

136: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/29(金) 23:42:02.45 ID:p02zuMhZ
海未「まだ、不安ですか?」

ことり「少しだけ……」

海未「では、元気になるおまじないをしてあげましょうか」

ことり「おまじない?」

海未「……ええ」スッ

ことり「?」







チュッ……

137: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/29(金) 23:49:55.31 ID:p02zuMhZ
海未「元気は出ましたか?」クスッ




ことり「………………」ボ-

ことり「…………ふぇっ、海未ちゃ//////!?」ボンッ








海未「ふふっ、大好きですよことり」ニコッ

138: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/05/29(金) 23:52:01.41 ID:p02zuMhZ
これで終わりです

今回は完全に、ことうみだったので前回の真姫ちゃん達を期待してた方はすみませんでした。

引用元: 海未「明日はことりとお出掛けですね」