1 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/06/05(金) 17:43:06 HCq1W3fM

勇次郎「いいなッッ!!」


御老公「ど、どうしたんじゃ急に・・・」


勇次郎「俺はある書物に感銘を受けてな・・・この世のあらゆる犯罪者を抹殺することに決めた」


御老公「はぁ!?」


勇次郎「善人だけが暮らす素晴らしい世界を作って、俺がその世界の神になる」


勇次郎「とりあえず、日本の警察が持つ犯罪者のデータをあるだけ用意しておけ」


御老公「いや・・・いきなりそんなこと言われても・・・」


勇次郎「いいから用意しろッッ!!」


御老公「ひぃッッ・・・」



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2 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/06/05(金) 17:55:05 HCq1W3fM

翌日


武神、愚地独歩とその息子克己はテレビの前で沈黙していた


滝クリ「昨晩、アメリカのアリゾナ州にある刑務所で受刑者が全員謎の死を遂げるという事件がありました」


滝クリ「米国防総省の発表によりますと、犯罪組織によるテロ行為の疑いがあるとのことです」


滝クリ「アリゾナ州立刑務所は通称ブラックペンタゴンと呼ばれ、アメリカ全土から凶悪な犯罪者達が・・・」



独歩「わかっちゃいねぇ・・・」


独歩「ビスケットオリバがいる刑務所を、いったいどんなテロ組織が襲撃できるっていうんでぃ」


克己「じゃあこれはいったい・・・」


独歩「そうだなぁ、、まあ徳川のじっちゃんにでも聞いてみるかね」



3 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/06/05(金) 18:09:37 HCq1W3fM

そしてその日の夕方、日本全国のテレビで衝撃的な放送が行われた

突然すべてのチャンネルがある男を映し出したのだ


???「私はMです」


刃牙「なんだぁこれ?」


M「私は探偵でして、昨晩のアリゾナ州刑務所の事件を捜査しています」


M「その結果、犯人は好きな時に好きな場所で好きな人物を殺すという特殊能力の持ち主であることが判明しました」


M「さらに、なんとなく犯人は日本人であるということもわかりましたので、犯人の名を仮にジロウと呼ぶことにします」


M「受刑者といえども、これはれっきとした殺人だ。ジロウ、お前のやっていることは悪だ」


M「悔しかったら、私を殺してみろジロウ」


勇次郎「ご希望とあれば遠慮なく・・・」ヌッ


テレビの画面に現れたもう一人の男を見て刃牙は絶句した


刃牙「え・・!? 親父!?」



4 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/06/05(金) 18:17:19 HCq1W3fM

勇次郎「神に逆らうやつは新世界には必要ない」ボコー


M「グハァッッ」


Mと名乗る男は勇次郎に殴られて動かなくなった


M「え・・・ちょ・・・まじスカ・・・え?」


しかし、Mと名乗った声はあいかわらず話し続けていた 


勇次郎「貴様・・・替え玉か。今俺が殴り倒した男は別人で、Mと名乗る男は別のところから機械を通してしゃべっていたというわけだな」


M「いやそれはそうなんだけど・・・名前と顔だけで人を殺せる能力があるとかじゃないんすか?」


勇次郎「そんな能力あるわけないだろ。どうやらお前の頭は少々いかれているようだな」


勇次郎「俺がじきじきに始末するまでもない」


M「・・・」シュン



5 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/06/05(金) 18:22:42 HCq1W3fM

刃牙「親父・・・何やってんだ・・・」


勇次郎「いい機会だから言っておくぞ」


勇次郎「テレビを見ている犯罪者のみんな、いい子にしないと殺しに行くからな」


勇次郎の放つオーラを見て、犯罪者たちは確信した

確実に殺される・・・と


そして日本中があっけにとられる中、放送は終了した


その日から日本の犯罪率は激減した


勇次郎がパトロールと称して東京を毎日見回ってもカツアゲ一つ行われていなかった


もう世界中で犯罪をする人間などいなくなった


と、そう思われた・・・



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6 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/06/05(金) 18:28:01 HCq1W3fM

勇次郎「おい貴様、その腰にぶら下げているのは何だ?」


武蔵「ふむ・・・刀だが?」


勇次郎「刀剣類の携帯は犯罪だということを知っているな?」ゴゴゴ


武蔵「なるほど、現代ではそうであったか」


勇次郎「まあいい知らないなら次から気をつけろ。その刀は没収だ」


武蔵「断る。この刀が欲しければ奪ってみればいい。力づくでな・・・くく」


勇次郎「なんだとぉ」ニヤァ


勇次郎「最近犯罪者が減って退屈していたところだ」


勇次郎「貴様を新世界の神である私が処罰してやろう」



7 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/06/05(金) 18:33:03 HCq1W3fM

その光景を一人の男が目撃していた


本部以蔵である


本部(まずい・・・武蔵と仲間たちを戦わせるわけにはいかん)


本部(たとえ勇次郎であっても・・・)


本部(こんなところでこの力を使いたくはなかったが、背に腹は代えられん)


本部は手にしたノートにある人物の名前を書き込んだ

宮本武蔵、と


本部(一分経過・・・これでよし)


武蔵「ぐ・・・があ・・・急に胸が苦し・・・」ガク


勇次郎「お・・・どうした?」


武蔵(仲間たちは私が守らねば)






10 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2015/06/05(金) 23:22:56 HCq1W3fM

そして後日


本部「私は仲間を守りたかっただけなのに・・・」


勇次郎「貴様のやったことはただの犯罪だ。神である私が成敗してくれよう」


本部「ふざけるなぁ。誰のために手を汚したと思っているッッ!」


本部「こうなったらお前も・・・」


スナイパーのおじさん「麻酔銃どーん」バスッ


本部「誰を撃ってるーーーーーーー・・・誰だーーーーーー・・・」ガクッ


勇次郎「こんなのノートは破いて捨ててやろう」ミリッ


烈「今だ撃てぇッッ!!」


おじさん「麻酔銃どーん」バスッバスッ


勇次郎「なにぃ・・・ぐ・・・ぐぅ・・・」ガクッ


烈「これで俺こそが新世界の神になるッッ。ふははははははははははははは」