12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/09(月) 22:04:42.82 ID:UYUR2Qbg0

龍之介「旦那ぁー!今日はどこへ連れて行ってくれるのさー!?」

キャスター「ふふ……龍之介ェ、今日はとっておきの場所に龍之介を導きますよ」

龍之介「クゥ~~~~、楽しみだぜ旦那ぁ!!」

キャスター「ほらほら、解けてる靴紐を縛って……さぁ行きますよ!龍之介ェ!!」

龍之介「しゅっぱーつ!!」

―――――
―――
――

龍之介「旦那、ここが旦那のとっておきの場所か?」

キャスター「そうですよ龍之介ェ……ではさっそく……」

龍之介「?」

キャスター「ゴホン……」

ガララッ

キャスター「おばぢゃーん゙!!このジル・ド・レェ、再びやって参りましたァー!!」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/09(月) 22:10:03.38 ID:UYUR2Qbg0

お婆さん「……おやおや、いらっしゃい」

キャスター「お久しぶりです、駄菓子屋のおばちゃん…龍之介、挨拶を」

龍之介「あ、どうも……雨生龍之介っていいますー」

お婆さん「そうかい、若いねぇ」

キャスター「…では龍之介、早速ショッピングを開始しましょう」

龍之介「ショッピングゥ~?」

キャスター「えぇ……この100円玉で好きなだけ買いなさい」

龍之介「たったの100円!?そりゃ無いぜ旦那ぁ~……」

キャスター「お黙りなさい龍之介ぇ!!……龍之介、幼き頃を思い出してみなさい」

龍之介「うっ……そりゃあ小学校とかの遠足のおやつは100円までだったけどさぁ……」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/09(月) 22:16:22.18 ID:UYUR2Qbg0

キャスター「では龍之介、このワンコインを……」

龍之介「はいはい……さーてと、どれを買っおうっかなー♪」

お婆さん「ゆっくりしていってね……」

キャスター「ふふ、私は既に買う物を決めていますからね」

サッサッサッサッ!!

龍之介「……す、すげぇよ旦那ぁ!!駄菓子を取る手際の良さ…COOOOOL!超COOLだぜ!!」

キャスター「あーッ!駄菓子が私に食せと告げているのですよ龍之介ェ!!」

お婆さん「若い時を思い出すねぇ……」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/09(月) 22:22:08.25 ID:UYUR2Qbg0

キャスター「……ではおばちゃん、私のお会計を」

お婆さん「はいはい……あなたはほんとに練り飴が好きだねぇ」

キャスター「このジル・ド・レェは練り飴を気に入りました」

龍之介「んー、俺はどれにしようかなぁ……」

キャスター「悩む事は良い事です龍之介……存分に苦悩しなさい」

龍之介「100円だとこれじゃオーバーしちゃうし……」

龍之介「……よしっ!これで決めたぜ旦那ぁ!」

キャスター「あーッ!たらたらしてんじゃねえよですかァー!!」

龍之介「おばちゃーん、俺のも頼みまーす」

お婆さん「はいはい……」

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/09(月) 22:27:27.73 ID:UYUR2Qbg0

 ― 帰り道 ―

キャスター「ふふふ、食べるのが楽しみですねぇ、龍之介ェ」

龍之介「たまにはこういう買い物も良いよなぁー」

「おぉー!キャスター組ではないか!」

キャスター「あなたは……ライダーですか」

イスカンダル「どうだ?これから話し合いと酒を飲みに行くんだが、キャスター組も来ないか?」

キャスター「どうします?龍之介」

龍之介「んー、俺はどっちでもいいぜ?」

キャスター「……では、付き合いましょう」

イスカンダル「んふふ、そうこなくっちゃな!!」


45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/09(月) 22:32:56.14 ID:UYUR2Qbg0

――――
――


ウェイバー「おい!どうしてこいつらも呼んだんだよ!!」

イスカンダル「どうしてって…人数が多い方が良かろうが」

キャスター「あーッ!聖処女もいらしたのですねェ!!」

セイバー「黙れ下郎!何回も言うが、私を聖処女と呼ぶな」

ギルガメッシュ「それで、王の格付けだったか?それなら…」

キャスター「……」ネリネリネリネリ

龍之介「……」クチャクチャクチャ

ギルガメッシュ「……道化師共、王の前で何を食している?」


54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/09(月) 22:38:46.37 ID:UYUR2Qbg0

キャスター「アーチャーよ……これは駄菓子という食べ物ですよ」ネリネリ

ギルガメッシュ「駄菓子だと…?ハッ、雑種共がそれを食べ喜ぶ姿が目に浮かぶぞ」

キャスター「ふふふ、一つ食べてみてはどうでしょう……」ガサガサ

キャスター「これをどうぞ」

ウェイバー「え?え?こんなキャラだっけ?」

アイリ「……さぁ、私も状況がいまいち掴めないわ」

龍之介「……くぅ~~~!!5円チョコうめえよ旦那ぁ!!」

セイバー「……」ゴクリ

イスカンダル「ほほう……実に興味深いな」

ギルガメッシュ「酢ダコさん……だと?」

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/09(月) 22:44:18.81 ID:UYUR2Qbg0

キャスター「正式名は『酢ダコさん太朗』ですが……まぁ許容しましょう」ネリネリネリネリ

ギルガメッシュ「……」

ギルガメッシュ「こんな貧相な食べ物を、王であるこの我に食せと言うのか?」

キャスター「いかにも……ライダーにはこれを」ゴソゴソゴソ

キャスター「さぁ、これをお持ちなさい」

イスカンダル「んん?これは……?」

キャスター「蒲焼きさんです太朗です」ネリネリネリネリネリ

セイバー「あ、あの……私のは」

キャスター「あーッ!聖処女にはこれを差し上げましょお!!」

キャスター「私の二番目のお気に入り、にんじんポンです!」

73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/09(月) 22:49:47.11 ID:UYUR2Qbg0

イスカンダル「どれ、味見を……ん!こりゃあうまい!!」

セイバー「……」モグモグ

セイバー「……おいしい」モグモグ

キャスター「ふふ、そろそろ私の練り飴も食べ頃でしょう……」

キャスター「……」ペロッ

キャスター「あーッ!!これこそが私の求めていた練り飴です!!じぃつに素晴らしいィ!!」

ギルガメッシュ「……」ペリッ…

ギルガメッシュ「……」パクッ、モグモグ

ギルガメッシュ「……」

ギルガメッシュ「ク、―――――――クハハハハハ!!気に入ったぞ、酢だこさん!!」

キャスター「あーッ!!だから酢だこさん太朗って言ってるじゃないですかァ!!」

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/09(月) 22:54:27.87 ID:UYUR2Qbg0

龍之介「……」モグモグ

アイリ「……」

ウェイバー「……」

龍之介「ん、アンタらも食べる?」

アイリ「え……?いいの?」

龍之介「それが青髭の旦那がさぁ、駄菓子屋に戻って結構買っちゃったんだよね」

龍之介「『駄菓子屋の素晴らしさを伝えたい』とか言ってさ」ゴソゴソ

龍之介「ほら、こっち来て座りなよ」

ウェイバー「ぐっ……もう聖杯戦争は始まっているんだぞ……」

ライダー「堅い事を言ってないで、お前さんも行って来い」

バシッ

ウェイバー「うわぁああ!!」ドテッ

91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/09(月) 23:00:12.24 ID:UYUR2Qbg0

ウェイバー「うまい……これはなんて食べ物なんだ?」

龍之介「ん?あぁ、それはキャベツ太朗って言うんだ」

ウェイバー「へぇー……」モグモグ

アイリ「おいしい!こっちはなんて言う食べ物なの?」

龍之介「あぁ、それはうまい棒って言って…」

アサシン達「……」シュウン

ザワ ザワ ザワ ザワ

ウェイバー「あ、あれは……アサシン!!」

ギルガメッシュ「時臣め……下衆なマネを」

イスカンダル「んん?あやつら全員、手に袋を持っているぞ……?」


アサシンA「……自分達も、寄っちゃったんです///」

103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/09(月) 23:07:54.52 ID:UYUR2Qbg0

アサシンB「あー!!こいつ110円お菓子を買って来てるぞ!!」

アサシンD「ま、待て!仕方ないだろ!?ひもあめの魅力に耐えきれなかったんだ!」

アサシンC「いーけないんだ、いけないんだ!!マースターにー言ーつけよ!!」


キャスター「あーッ!!どうですこの刺激!!」

ギルガメッシュ「フハハハハッ!わさびのり太朗と言ったか!?鼻にツーンと来るが実に美味だ!!」

セイバー「……」ネルネルネルネルネル

バサァ

セイバー「あぁ!!2番の粉が……!」

イスカンダル「騎士王……」

「苦戦しているようだな、セイバー」

セイバー「ラ、ランサー!!」

116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/09(月) 23:13:24.51 ID:UYUR2Qbg0

ディルムッド「はぁ……仕方ない、俺のねるねるの2番の粉をやろう」

セイバー「ら、ランサー……」ウルウル

ディルムッド「俺にねるねるを作らせてくれ、セイバーだと心配だ」

セイバー「た、食べられるなら是非!!」

ディルムッド「……2番の粉を取り出し」ビリリッ

ディルムッド「……」ペリッ

ディルムッド「このゲイ・ジャルグで掻き混ぜる――――――ッ!!!」

ネーリネリネリネリネリネリネリネリ!!!!

イスカンダル「ほぉ!器用な奴じゃのう……」

セイバー「これは……ネル・ネルネ……!」

125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/09(月) 23:22:49.57 ID:UYUR2Qbg0

ディルムッド「ふっ……どうだセイバー」

セイバー「か、完敗です……」

イスカンダル「なぁセイバーよ、わしにも一口くれんか?」

セイバー「あげませんっ!!」


ギルガメッシュ「……道化師よ、明日は暇か?」ペロペロ

キャスター「暇ですが……はて、なにか用でしょうか?」

ギルガメッシュ「この駄菓子という食べ物を売っている場所に案内しろ」

キャスター「えぇ、いいでしょう……」

ギルガメッシュ「我の財で駄菓子を買い尽くしてやろう、感謝するんだな!!」

キャスター「……アーチャーよ、いけませんよ…そんな事をしては」

ギルガメッシュ「なに……?」

キャスター「次に来る、駄菓子を楽しみにしている子供達が可哀想ではありませんか」

138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/09(月) 23:32:05.43 ID:UYUR2Qbg0

ギルガメッシュ「―――――貴様、我が雑種共の為に引けという事か?」

キャスター「違います……アーチャーよ」

キャスター「駄菓子屋さんというのは、言わば子供たちのコミュニケーションの場です」

キャスター「なにを買い、どれを我慢し、そして何を食べたかを友達同士で話し合う……」

キャスター「……ですが、アーチャー…あなたは今、その場所を壊そうとしているんですよ?」

ギルガメッシュ「……」

キャスター「もう一度良くお考えを……」

ギルガメッシュ「……ふん、王であるこの我に指図するなど100年早い」ペロペロ

キャスター「ご理解されたようですね」ニコッ

150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/09(月) 23:41:29.19 ID:UYUR2Qbg0

ライダー「では、明日1時にまたここに集合だ!!また会おう!!」

ウェイバー「おい!聖杯戦争はどうするんだよ!?」

ギルガメッシュ「許される富は100円までだ!わかったか、雑種共!!」

ランサー「明日は我が主も連れてこよう……ではな」

セイバー(ゲイ・ボウで食べてたら舌切ったなんて言えません……お願いだから直ってください…!)

アイリ「私達も戻りましょう?セイバー」

セイバー「はい゙……では」

アサシン「あ、自分達は庭のゴミ掃除したら帰りますんで後は任せてください」

キャスター「そうですか……では龍之介、行きますよ」

龍之介「ん、それじゃー帰ろうぜ、旦那!!」

154: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/09(月) 23:47:22.66 ID:UYUR2Qbg0

キャスター「今日は皆さんに駄菓子の良さを理解してもらえて、良き日でしたね」

龍之介「COOOOOL!!食べ方を教える旦那、超COOLだったぜ!!」

キャスター「あーッ!!龍之介ぇ!言ってくれますねぇ!!」

龍之介「旦那、今日の晩飯はなににする?」

キャスター「そうですねぇ……今日は……」



― その頃 ―

ランスロット「■■■、■■■――――――!」
       (自分も行きたかったぁ!!いいなぁあいつら!!)

雁夜「やめろバーサーカー……ゴフッ!」


おわり

引用元: キャスター「あーッ!龍之介ェ!駄菓子屋さんに着きましたよぉ!!」