幼馴染「あんた…そこは普通聞こえないフリするでしょ」

弟「え？どうして？」

幼馴染「はぁ…まあ、いいわ」

幼馴染「あんたは魅力的だから大丈夫よ」

幼馴染「（本当にかわいいわよね…）」ｸﾞﾌﾌ

弟「（なんか…怖い…）」

幼馴染「どうしたの～？」

弟「ん？いや…なんでもないよ」

幼馴染「（あれ？若干引きつってるわ…どうしたのかしら？）」

弟「さてと、ボク用事あるからじゃあね」

幼馴染「うん、バイバイ～」

弟「友～」

友「あ、遅いってー」

弟「ごめんね」

友「さてと…じゃあ、行くか」

弟「何するの？」

友「ゲーセンで格ゲー」

弟「え…ボクこういうの下手なのに…」

友「そうか…だったらボコボコにしてやろう」ﾌｯﾌｯﾌ

友「どういうことだよぉぉ！！」

弟「アレ…勝っちゃった…」

友「てめえ…俺に嘘吐きやがったな！？」

弟「いや、嘘なんか吐いてないよ！だってボク姉や幼馴染には勝てないし」

友「いや、多分それその人たちが強いだけだって…つーか幼馴染ちゃん強いのか…」

弟「一回も勝てないレベルで…」ｱﾊﾊ

友「なら、違うゲームしようぜ」

弟「そうだね」

弟「あ、もうこんな時間…そろそろ帰ろうか」

友「あ？何言ってんだ…まだ４時だぞ？」

弟「家、そういうのちょっと厳しくてさ…」ｱﾊﾊ

友「ああ～そういやそうだったな」

友「じゃあ、帰るか」

弟「ごめんね」

友「別にお前が悪いわけじゃねぇしな」

弟「そういってもらえると助かるよ」ｱﾊﾊ

弟「じゃあ、ボクこっちだから」

友「おう…また明日な！」

弟「うん」

弟「～♪」

弟「ん？アレ幼馴染とお姉ちゃん？」

幼馴染「何よ！！」

姉「あら…そうかしら？」

弟「ケンカしてるの？」

姉「あ、弟くん…」

幼馴染「弟…」

姉「ち…違うのよ？」

幼馴染「そ、そうよ…」

弟「じゃあ…何してたの？」

幼馴染「…ただ、ちょっと口論になっただけよ」

姉「ええ…そうね」

姉「ちょっと幼馴染ちゃんが…しつこかったから」

弟「え？」

幼馴染「ちょっと！」

姉「あなたの部屋に勝手に入って…その…」

姉「監視カメラみたいのを取り付けてたのよ」

弟「え？…それどういうこと？」

姉「それで、口論にね…」

弟「う、嘘だよね」

弟「冗談はよしてよ…お姉ちゃん…」

姉「いいえ…全部本当よ」

幼馴染「ち…！違うわ！アレは別に監視カメラじゃなくて！」

弟「…そっか」

弟「それで…ボクの弱みを握ろうとしてたんだ！」

幼馴染「いや、違うのよ！それは本当に違う！」

弟「いいよ…嘘吐かなくて…ボクは幼馴染のこと好きだったのに…」

弟「そんなにボクのこと嫌いだったんだね…」

弟「ゴメン…もう近寄らないから」

弟「じゃあ…」

幼馴染「ちっ…ちがっ！」

弟「…」ﾊﾞﾀﾝ

姉「…終わりね」

幼馴染「！！」ｷﾞﾛ

幼馴染「アンタが…余計なことしなきゃ…」

幼馴染「アンタがアンタがアンタが！！！！！」

姉「私じゃなくて自業自得でしょ？」

幼馴染「うるさい…うるさいうるさいうるさいうるさい！！」

幼馴染「お前なんか…お前なんか！！！」ﾀﾞｯ

姉「…っ！！」ｸﾞｻｯ

幼馴染「フフ…フフフフフフ」

姉「…あ、あなた血迷ったの？」

弟「どうしたの！！？」ﾊﾞﾀﾝ

弟「え…お姉ちゃん！！？」

弟「あ…あ…」

幼馴染「フフフフフフフフ」

弟「は！早く救急車と警察に！！」

病院

弟「あの…姉は大丈夫ですか？」

医者「ええ、すぐに回復します…幸い、そこまで傷も深くなかったですし」

弟「ありがとうございます」

弟「…お姉ちゃん」

姉「あ、弟くん…どうしたの？元気ないわね」

弟「そりゃ、そうだよ…ボクを置いていかないでね？」ﾊﾊ

姉「当たり前でしょ？」

弟「……あ、幼馴染は今警察にいるから」

姉「そっか…」

弟「大丈夫？お姉ちゃん」

姉「ええ、もう心配ないみたい」

弟「そっか、よかった…」

姉「もう、終わったから。帰ろっか」

弟「う、うん」

家

弟「…」

姉「どうしたの？」

弟「いや…ボクのせいで…お姉ちゃんが…」

姉「弟くんのせいじゃないって」

姉「まったく、何を気にしてるかと思えば」

姉「まったく…」

弟「ボクが…ちゃんと幼馴染と話してさえいれば…やっぱり…ボクの」

姉「だ～か～ら…あれは同考えても事故みたいなもんでしょ？」

姉「誰も気に病む必要なしなのよ…」

姉「まあ、私もこんなに元気だし！」

姉「そんな風に言われると…私が気にしちゃうよ…」

弟「…わかったよ」

弟「…」

面会

弟「…」

幼馴染「どうしたの？」

弟「いや…なんで、こんなことしちゃったんだよ」

幼馴染「邪魔だったから…理由なんてそれしかないでしょ？」

弟「邪魔って…幼馴染とお姉ちゃん…仲良かったじゃないか…」

幼馴染「そんなことないわよ…向こうは知らないけど…私はずっと嫌いだった」

幼馴染「あいつさえ、いなければ…弟は…私を…」ﾎﾞｿｯ

弟「…別にボクはお姉ちゃんがいなくても…幼馴染のモノにはならないよ」

弟「…だから…諦めてほしい…」

幼馴染「なんでよ…なんでよ！！！」

弟「…ごめん」

弟「じゃあね」

弟「…」

弟「ボクが悪いのかな…」

弟「ボクが…」

弟「いや…もう考えるはよそう…」

弟「どうせ…結末は変えられないんだから…」

終わり