4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/29(土) 18:33:10.96 ID:ItVMV5i90
~生徒会室~

西垣「おーい、ちょっと聞きたいんだが」ガチャッ

綾乃「何ですか?実験なら理科室でやって下さい」

西垣「そうじゃなくて……今ここを絶世の美少女が通らなかったか?」

りせ「………」フルフル

千歳「ここには誰も入ってないですけど…絶世の美少女?」

西垣「そうか…悪いな、邪魔したな」バタン

綾乃「……何しに来たんだろう」

千歳「さあ……?」

りせ「……?」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/29(土) 18:35:08.84 ID:ItVMV5i90
~ごらく部前~

??「いやー、やっと七森中に着いたー」

京子「……?(誰だアイツ……見ない顔だな……)」

??「着いたはいいけど……こんなところに茶室なんてあったっけな?」

京子「……おーい!!」

??「……?(誰だアイツ……見ない顔だな……)」

京子「あんた、うちの部活に何か用?」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/29(土) 18:37:26.98 ID:ItVMV5i90
??「うちの部活、っていうと、あんたは茶道部か何かの人?」

京子「いや、茶道部じゃなくて…ごらく部だよ」

??「ごらく部?」

京子「そう。毎日のんびりして過ごす部活」

??「へー……」

??(そんな部活あったっけな……?)

京子「んで、あんたの名前は?」

??「私?、私は西垣…西垣奈々(ニシガキ ナナ)ってもんだよろしくなー」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/29(土) 18:40:06.48 ID:ItVMV5i90
京子「……へっ?」

西垣「いやだから、西垣奈々だって」

京子「……いやいやいや」

京子(どう見たって私と同じくらいの体型だし、七森中の制服着てるし……)

京子「西垣ちゃんの親戚?」

西垣「だーかーら、私が西垣だっての」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/29(土) 18:42:26.70 ID:ItVMV5i90
京子「あーもう、よく分かんないから中で話しようか」

西垣「そうだな……ところでさ」

京子「んっ?」

西垣「この茶室っていつの間に出来たの?」

京子「いつの間にって……確か八年前にはあったはずだけど」

西垣「そっか……おかしいな」

京子「何が?」

西垣「いや、何でもない」

西垣(私の記憶が正しければ、茶道部は校外の部屋を借りて練習してたはずなんだけど……)

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/29(土) 18:44:59.22 ID:ItVMV5i90
~ごらく部~

あかり「この人が…」

ちなつ「西垣先生?」

西垣「いや、先生じゃなくてこの学校の生徒だよ」

結衣「教師と同姓同名の生徒なんてこの学校にいたっけな……?」

西垣「えっ、私と同じ名前の先生がこの学校にいるの?」

京子「えっ?」

西垣「えっ?」

結衣(……ダメだ、訳分からん)

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/29(土) 18:47:45.06 ID:ItVMV5i90
ちなつ「と、とりあえず、何年生なんですか?」

西垣「二年生だよ、科学部の部長やってるんだ」

京子「えっ、科学部なんてあったっけ?」

結衣「確か三年前に廃部になったはずじゃ……」

西垣「えっ?」

結衣「えっ?」

京子(……どういうことなの?これ)

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/29(土) 18:50:37.79 ID:ItVMV5i90
西垣「おーい、ちょっと聞きたいんだが……って」ガラッ

あかり「あっ、西垣先生丁度いいところに」

ちなつ「今先生と同姓同名の先輩がここにいるんですよー」

西垣「何だこんなところにいたのか……探したぞ、西垣」

西垣「……この美人教師が西垣先生?」

京子「うん、理科の西垣ちゃん」

西垣「ど、どうも……じゃなくって、ほら、行くぞ西垣」ガラガラ

西垣「えっ、ちょっ、引っ張んないで下さいよー」トテトテ

結衣「……何しに来たんだろ」

京子「さあ……?」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/29(土) 18:54:38.48 ID:ItVMV5i90
~生徒会室~

綾乃「……つまり、話をまとめると」

櫻子「タイムマシンを作ろうとしてたら何かおかしくなっちゃって」

向日葵「気付いたら過去の自分が現代にタイムスリップして来てた、と」

西垣(大)「いやーすまん、お騒がせして悪かったな」

千歳「でも本当にこの人、中学二年の西垣先生なん?」

西垣(小)「だから、私は西垣奈々だって何度言ったら……」

西垣(大)「まあまあ、とりあえず今は信じてくれないか」

綾乃「仕方ないですね…ひとまずそういうことにしておきます」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/29(土) 18:57:44.40 ID:ItVMV5i90
千歳「でも、このままにするわけやないんやろ?」

西垣(大)「もちろん。今からタイムマシンを修理してくるから、その間この可憐な美少女を見ていてくれるか?」

西垣(小)「そんな、私にもタイムマシン修理するとこ見せて!」

西垣(大)「またどこかに勝手に行ってもらったらたまらないからな、しばらく生徒会室でじっとしてろ」

西垣(小)「ちぇっ……」

西垣(大)「まっ、タイムスリップ出来ただけでもありがたく思え」

西垣(小)「分かったよ、未来の私」ムスゥ

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/29(土) 19:00:18.23 ID:ItVMV5i90
綾乃「それじゃあ早めに頼みますよ?」

西垣(大)「分かってる、夕方には終わるから安心しろ」

千歳「それじゃあ西垣さん、ゆっくりしてってなー」

西垣(小)「分かった…あっ、そうそう」

西垣(大)「どうした?」

西垣(小)「冷蔵庫の中のもの、食べていい?」

西垣(大)「ああ、構わないよ」

綾乃「ちょ」

西垣(小)「分かった、いっただっきまーす」パクッ

綾乃「あああああ!私のプリンがあああああ!」ガクッ

千歳「……綾乃ちゃん、ドンマイやで」ポン

西垣(小)「~♪」モグモグ

りせ「………」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/29(土) 19:00:56.22 ID:ItVMV5i90
ちょっと飯食ってきます
なるべく早く戻ります……

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/29(土) 19:24:04.23 ID:ItVMV5i90
向日葵「さて、仕事仕事」

櫻子「確かこの書類をまとめるんでしたよね、向日葵は邪魔だからすっこんでろ」

向日葵「なっ…あなたこそ、邪魔するくらいなら出てっていただけます?」

「「ぬぐぐぐぐ……!」」

綾乃「さて、この仕事を正確に素早くやった人を次期副会長候補にしよっかなー」

櫻子「……!この束もーらい」ヒョイ

向日葵「ななっ…じゃあ私はこの束ですわ!」ヒョイ

櫻子「うおおおおお」ババババ

向日葵「はあああああ」シュシュシュシュ

西垣(小)(いいカップルだこと)モクモク

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/29(土) 19:27:07.38 ID:ItVMV5i90
綾乃「あの二人がいるとはかどるわね」

千歳「そうやなー、だんだんうちらも二人の扱いが分かってきたような気がするなあ」

綾乃「そうね…あっ、生徒会長の書類も消えてる」

千歳「会長の仕事、無くなってもうたな」

りせ「………」スクッ

西垣(小)「……?」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/29(土) 19:29:57.23 ID:ItVMV5i90
りせ「………」

西垣(小)「あっ、それじゃあお言葉に甘えて……」トテトテ

綾乃「……あの二人何話してるんだろ」

千歳「さあ……?」

りせ「………」

西垣(小)「はい、楽しいです」

りせ「………」

西垣(小)「……そうですね、結構大変かも知れないです」

りせ「………」

西垣(小)「はい、頑張ってみます」

りせ「………」ニコッ

西垣(小)「……っ!」ドキッ

千歳「感じるで……百合の花の香りを……」タラー

綾乃「千歳、ティッシュは常備しておきなさいって何度言ったら……」ヒョイ

千歳「すまへんなー、綾乃ちゃん」フキフキ

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/29(土) 19:35:15.25 ID:ItVMV5i90
りせ「………」

西垣(小)「……へっ?」

りせ「………」

西垣(小)「そ、そんな、私まだ中二ですし……」カアア

りせ「………」

西垣(小)「いやいやいや!冗談きついですって!!」ブンブン

りせ「………」

西垣(小)「うっ……そんなに言うなら……」

千歳「ああ……何か知らんけど鼻血が止まらへん……」ドクドク

綾乃「誰か!輸血っ!!」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/29(土) 19:39:05.21 ID:ItVMV5i90
~小一時間後~

綾乃「それじゃあ私は帰るわね」

向日葵「私たちも帰りますわ」

櫻子「会長さん、戸締りよろしくお願いしまーす」

千歳「ほな、さいならー」バタン

りせ「………」

西垣(小)「……二人っきり、ですね」

りせ「………」コクッ

西垣(小)「………」

りせ「………」

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/29(土) 19:42:18.55 ID:ItVMV5i90
西垣(小)「……えっと」

りせ「………」

西垣(小)「そうですね、もうそろそろお別れですか」

りせ「………」

西垣(小)「…そう、かも知れないですね」

りせ「………」

西垣(小)「……いいですよ」

西垣(小)「会長のこと、ずっと忘れたくないですから」

西垣(小)「好きにして下さい」

りせ「………」ニコッ

ちゅっ

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/29(土) 19:48:28.70 ID:ItVMV5i90
西垣(大)「おーい、修理終わったぞー」ガチャッ

西垣(小)「あっ、未来の私」

りせ「………」

西垣(大)「今すぐに出発だ、帰るぞ私」

西垣(小)「分かった……それじゃあまたいつか、会長」

りせ「………」ニコッ

西垣(大)「何ボサっとしてるんだ、早く行くぞ」

西垣(小)「ちぇっ……待ってよ私ー」バタン

りせ「………」

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/29(土) 19:52:12.43 ID:ItVMV5i90
西垣「……終わったぞ、松本」ガチャッ

りせ「………」

西垣「ん、何だ?」

りせ「………」

西垣「ああ、お前達のことはずっと前から知ってた」

西垣「お前に会うために教師になったようなもんだしな」

りせ「………」

西垣「おう、もちろん今もだ」

西垣「お前のことは今までも、これからも、ずっと愛してるぞ」


おしまい

引用元: 京子「……?(誰だアイツ……見ない顔だな……)」