にこ「ね、ねえ絵里？」

絵里「ん？何？」ｶｷｶｷ

にこ「今何書いてるのよ？」

絵里「生徒会に提出する書類よ」ｶｷｶｷ

にこ「あっそう……」

にこ（って、会話終わりかいっ！）

にこ「み、皆遅いわねぇー」ｱｾﾀﾞﾗﾀﾞﾗ

絵里「今日は練習休みだからこないわよ」ｻﾗｯ

にこ「……」

にこ「はぁ！？」ｶﾞﾀｯ

絵里「……聞いてなかったの？」

にこ「聞いてないわよ！！」

絵里「それは聞いてないにこが悪いんでしょ」ﾊｧ

にこ「あーもう！じゃあ、にこも帰ろうっと」ｶﾞﾀｯ

絵里「あ、にこ」

にこ「なによ」

絵里「ちょっとこっちに来なさいよ」

にこ「はあ？嫌よ」

絵里「いいから来なさい」ｷﾞﾛﾘｯ

にこ「……ねえ」

絵里「ん？」

にこ「なんでにこは絵里に抱きつかれてるわけ？」ｷﾞｭｰ

絵里「にこって軽いわね」

にこ「何が言いたいわけ？」ｲﾗｯ

絵里「お人形みたいに柔らかくていい匂い……」ﾓｯｷﾞｭｰ

にこ「ちょっ！やめなさいよ！！」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

絵里「いいじゃない。減るもんじゃないでしょ？」

にこ「減るわ！！にこの何か大事な物が失われていくわ！！」

絵里「平気よ、安心しなさい」

にこ「全然平気じゃないんだけど……」

絵里「そういえばこっちの方はどうなの？」ﾜｼｯ

にこ「ひぃっ！？」ﾋﾞｸﾝ

絵里「……なんかごめん」

にこ「謝るなら触るんじゃないわよ！！」ｳﾜｰﾝ

絵里「ところでにこは何をパソコンに打ち込んだりしてたの？」

にこ「え？ああ、μ'sのブログを更新したのよ、写真とかつけてね」

絵里「ふーん」

にこ「興味ないなら聞かないでよ……」

絵里「写真ってどういうの？」

にこ「それは～にこに～の美貌がたあっぷり凝縮された♪」

絵里「そういうのいいから早く見せてよ」

にこ「せめて最後まで聞きなさいよ！」

絵里「この前の合宿の時の写真ね」ｱﾗ

にこ「そうよ、何か悪い？」ﾌﾝ

絵里「いい写真じゃない」

にこ「はいはい」

絵里「あら？本当のことよ」

にこ「当たり前でしょ？にこが取ったものなんだから」

絵里「そうね、そういうことにしといてあげる」

絵里「じゃあ、私帰るわね」ｶﾞﾀｯ

にこ「人の事捕まえといてあんたは帰るんかい」

絵里「じゃあ一緒に帰る？」

にこ「一人で帰りなさいよ」ﾊｧ

絵里「つれない言葉ね」

にこ「何よ？まさか寂しいとか言うんじゃないでしょうね」ﾆﾔﾘ

絵里「そんなことはないわよ」

にこ「じゃあ一人で帰りなさいよ」

絵里「わかったわよ」ｶﾞﾗｯ

にこ「はぁ、なんだったのかしら……」

絵里「あ、後」

にこ「うわぁ！？まだいたの！？」ﾋﾞｸｯ

絵里「机においてある箱、あなたにあげるわ」ｿﾚ

にこ「はぁ？」

絵里「じゃあね」ﾊﾞﾀﾝｯ

にこ「箱ねぇ……怪しい箱が置いてあるんだけど……」

にこ「まさか絵里からの素敵なプレゼント？」ﾊﾟｧｰ

にこ「中身は何かしらー……」ﾊﾟｶｯ

にこ「……何これ、マトリョーシカ？更に可愛くない顔してるわね……」

にこ「とりあえず人形を全部取り出したくなるわね」ﾊﾟｶﾊﾟｶ

にこ「あら？最後の人形から何か落ちてきたわね」ﾎﾟﾛｯ

にこ「手紙？えーっと何々？」ｶﾞｻｶﾞｻ

『お前を見ている』

にこ「……」

ガタンッ！！

にこ「ﾋﾞｸｩｯ！？」ｷｮﾛｷｮﾛ

にこ「……何してるのよ絵里」

絵里「……ｼﾞｰ」ｺｯｿﾘ

にこ「何の悪戯よ」

絵里「怖がるかなーっと思っただけよ」

にこ「子供かあんたは！！」ｶﾞｰ

絵里「ふふっ、冗談よ。じゃあもう帰るわね」

にこ「ま、待ちなさい！！」ｶﾞｼｯ

絵里「何よ」

にこ「に、にこも一緒に帰る……」

絵里「ええ、いいわよ」ﾆｺｯ

絵里（計画通り）ﾄﾞﾔｯ



おわり