---
ダイヤ「──ということがありまして」
果南「よく受かったね」
千歌「でも米マイスターの子、うちのクラスに居ないもんね?あの子どうしたのかな」
善子「あんた達みたいなアホが居る学校に入りたくなかったんでしょうね」
ダイヤ「──ということがありまして」
果南「よく受かったね」
千歌「でも米マイスターの子、うちのクラスに居ないもんね?あの子どうしたのかな」
善子「あんた達みたいなアホが居る学校に入りたくなかったんでしょうね」
465: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/21(水) 22:05:44.93 ID:O5f7tfUa
鞠莉「スポーツドリンク買ってきたけど誰かいる?一応九本あるんだけど」
果南「素直に皆に買ってきたって言えば良くない……?」
善子「いや、まあ鞠莉先輩ってこういう人なんで……」
ダイヤ「あ、いくらでしたか?ルビィの分も払いますわ」
鞠莉「あ、大丈夫。私の家お金あるから」
果南「いや、それはどうなの?」
善子「…………いや、まあ……鞠莉先輩ってこういう人なんで……」
果南「うん……なんか、変わってるよね……」
千歌「皆人のこと言えないけどね~」ケラケラ
善子「あんたもね」
果南「素直に皆に買ってきたって言えば良くない……?」
善子「いや、まあ鞠莉先輩ってこういう人なんで……」
ダイヤ「あ、いくらでしたか?ルビィの分も払いますわ」
鞠莉「あ、大丈夫。私の家お金あるから」
果南「いや、それはどうなの?」
善子「…………いや、まあ……鞠莉先輩ってこういう人なんで……」
果南「うん……なんか、変わってるよね……」
千歌「皆人のこと言えないけどね~」ケラケラ
善子「あんたもね」
466: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/21(水) 22:06:00.78 ID:O5f7tfUa
ダイヤ「……そういえば、曜さんはどうしたんです?」
千歌「え?よーちゃんならそこに……ってあれ、居ない……」
花丸「曜ちゃん……そういえば、千歌先輩とダイヤ先輩の受験の時の話を聞いたときにはもう居ませんでした」
果南「曜から聞いたのに居なくなるってどういう……」
鞠莉「あ、曜ならさっき物凄い速さで走って行ったわよ」
善子「なんで???」
曜「先輩方っ、ヨーソロー!」ビシッ
善子「うわビックリした」
ダイヤ「何処に行っていたんですの?」
曜「走り足りなかったんで、もう一周走ってきました!」
果南「まあそんなことだろうと思ったけど……」
千歌「え?よーちゃんならそこに……ってあれ、居ない……」
花丸「曜ちゃん……そういえば、千歌先輩とダイヤ先輩の受験の時の話を聞いたときにはもう居ませんでした」
果南「曜から聞いたのに居なくなるってどういう……」
鞠莉「あ、曜ならさっき物凄い速さで走って行ったわよ」
善子「なんで???」
曜「先輩方っ、ヨーソロー!」ビシッ
善子「うわビックリした」
ダイヤ「何処に行っていたんですの?」
曜「走り足りなかったんで、もう一周走ってきました!」
果南「まあそんなことだろうと思ったけど……」
467: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/21(水) 22:06:15.28 ID:O5f7tfUa
鞠莉「そういえば梨子とルビィも居なくない?」
千歌「あ、言われてみれば確かに……」
花丸「あ、二人はあそこに……」👉
梨子「ルビィちゃん……ここ、風が気持ちいわね……」
ルビィ「はい……」
果南「黄昏ちゃってるよ」
ダイヤ「あそこは景色が良いですからね……」
千歌「あ、言われてみれば確かに……」
花丸「あ、二人はあそこに……」👉
梨子「ルビィちゃん……ここ、風が気持ちいわね……」
ルビィ「はい……」
果南「黄昏ちゃってるよ」
ダイヤ「あそこは景色が良いですからね……」
468: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/21(水) 23:45:26.46 ID:O5f7tfUa
善子「どうします?今日はもう解散とか……」
果南「……いや。まだやるよ」
果南「休憩おしまい、次はステップをやるから全員集まってー!」
鞠莉「…………果南って意外と……」
善子「……スパルタ気質……」
千歌「……だよねぇ……」
果南「早速始めるよー!」
果南「……いや。まだやるよ」
果南「休憩おしまい、次はステップをやるから全員集まってー!」
鞠莉「…………果南って意外と……」
善子「……スパルタ気質……」
千歌「……だよねぇ……」
果南「早速始めるよー!」
469: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/21(水) 23:50:46.43 ID:O5f7tfUa
----
果南「はーい、今日はこれでおしまい!皆お疲れ様!」
千歌「だあああっ……きつい……」グデッ
ダイヤ「千歌さん、果南先輩から集中攻撃受けてましたわね……」
千歌「私、ダンスとか好きなんだけど、実際そんなに上手くないんだよ……リズムがズレちゃうというか……」
千歌「スクールアイドルってこんなに厳しい世界なんだ……誘っちゃってごめんね皆……」スンスン…
梨子「絶対後悔させないって言ってくれた人の台詞とは思えないけど……」
果南「はーい、今日はこれでおしまい!皆お疲れ様!」
千歌「だあああっ……きつい……」グデッ
ダイヤ「千歌さん、果南先輩から集中攻撃受けてましたわね……」
千歌「私、ダンスとか好きなんだけど、実際そんなに上手くないんだよ……リズムがズレちゃうというか……」
千歌「スクールアイドルってこんなに厳しい世界なんだ……誘っちゃってごめんね皆……」スンスン…
梨子「絶対後悔させないって言ってくれた人の台詞とは思えないけど……」
470: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/21(水) 23:51:05.79 ID:O5f7tfUa
花丸「オラ、今日自力で帰れないずらぁ……」プルプル
ルビィ「る、ルビィも……」プルプル
善子「ふたりとも平気?……って、汗凄いじゃない。熱中症にならないようちゃんと水分摂っておきなさいよ」パタパタ
るびまる「「はぁい……」」
曜「あ、飲み物無くなっちゃった……私、なんか買ってきますけど、先輩方何か要りますか!」
果南「うーん、取り敢えず全員分のスポーツドリンクもう一回買ってこれる?」
曜「はぁい。このクーラーボックス借りますねー!」
善子「あ、曜。お金は鞠莉先輩から貰いなさい」
曜「えっ、いいんです?」
善子「九人分の飲み物なんて高いでしょ。あの人なら払ってくれるから」
鞠莉「なんで決めつけるのよ。良いけど」
鞠莉「……あ、折角だし一緒に買いに行きましょうか」
曜「いいんですか!?」パアァッ
鞠莉「ええ。ひとりじゃ重いでしょ。手伝うわ」
曜「わーい!ありがとうございます!」
ルビィ「る、ルビィも……」プルプル
善子「ふたりとも平気?……って、汗凄いじゃない。熱中症にならないようちゃんと水分摂っておきなさいよ」パタパタ
るびまる「「はぁい……」」
曜「あ、飲み物無くなっちゃった……私、なんか買ってきますけど、先輩方何か要りますか!」
果南「うーん、取り敢えず全員分のスポーツドリンクもう一回買ってこれる?」
曜「はぁい。このクーラーボックス借りますねー!」
善子「あ、曜。お金は鞠莉先輩から貰いなさい」
曜「えっ、いいんです?」
善子「九人分の飲み物なんて高いでしょ。あの人なら払ってくれるから」
鞠莉「なんで決めつけるのよ。良いけど」
鞠莉「……あ、折角だし一緒に買いに行きましょうか」
曜「いいんですか!?」パアァッ
鞠莉「ええ。ひとりじゃ重いでしょ。手伝うわ」
曜「わーい!ありがとうございます!」
472: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/22(木) 00:01:48.14 ID:oimp+qDN
ダイヤ「……と言っても、全員で揃えてみたらかなり酷かったですわね……」
ルビィ「バラバラ、というか……なんというか……」
花丸「ひとりひとり見たらそんなに違和感無いけど、全員で合わせてみたらどうしてもバラけて見えるずら……」
果南「これをステージの上で披露するんだよね、……今のままじゃ笑いモノにされちゃえよ」
梨子「どうにかしないと、ですよね……」
曜「どうしたらいいんだろう……」
善子「うわビックリした速いわね」
曜「えへへ、鞠莉先輩とふたりでどっちが早く買って帰れるか競走してきたんです!」
梨子「その鞠莉先輩は何処行ったの?」
曜「転んじゃったとこまでは見ました!」
千歌「いや助けてあげなよそれ」
ルビィ「バラバラ、というか……なんというか……」
花丸「ひとりひとり見たらそんなに違和感無いけど、全員で合わせてみたらどうしてもバラけて見えるずら……」
果南「これをステージの上で披露するんだよね、……今のままじゃ笑いモノにされちゃえよ」
梨子「どうにかしないと、ですよね……」
曜「どうしたらいいんだろう……」
善子「うわビックリした速いわね」
曜「えへへ、鞠莉先輩とふたりでどっちが早く買って帰れるか競走してきたんです!」
梨子「その鞠莉先輩は何処行ったの?」
曜「転んじゃったとこまでは見ました!」
千歌「いや助けてあげなよそれ」
473: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/22(木) 00:02:12.22 ID:oimp+qDN
果南「あ。そういえば、学校近くの神社のお祭り、ステージ発表募集してたなぁ……」
鞠莉「そこで一旦ステージの要領掴んでみる?」ヌッ
果南「うわビックリした」
善子「なんで曜といい鞠莉先輩といい、こう、突然出てくるんですか」
千歌「それいい!だってお祭りってことは沢山の人が見てくれるってことだよね。浦の星も注目されるし、興味持ってくれる人がいるかも!」
果南「じゃあ取り敢えず八月のお祭りに向けてやってみようか。千歌は作詞、鞠莉は作曲、衣装は時間が掛かるから作らない方向で考えようか」
ちかまり「「えっ?」」
果南「え?何か問題あった?」
千歌「い、いやー……私が作詞なんだっていう……」
鞠莉「なんで私が作曲??」
果南「出来そうだったから。ほら、千歌が前、鞠莉は金持ちだからピアノとか弾けそうって」
鞠莉「ピアノなんて全然弾けないわよ。精々オルガンかヴァイオリンくらいかしら」
善子「金持ちヤッバ」
鞠莉「そこで一旦ステージの要領掴んでみる?」ヌッ
果南「うわビックリした」
善子「なんで曜といい鞠莉先輩といい、こう、突然出てくるんですか」
千歌「それいい!だってお祭りってことは沢山の人が見てくれるってことだよね。浦の星も注目されるし、興味持ってくれる人がいるかも!」
果南「じゃあ取り敢えず八月のお祭りに向けてやってみようか。千歌は作詞、鞠莉は作曲、衣装は時間が掛かるから作らない方向で考えようか」
ちかまり「「えっ?」」
果南「え?何か問題あった?」
千歌「い、いやー……私が作詞なんだっていう……」
鞠莉「なんで私が作曲??」
果南「出来そうだったから。ほら、千歌が前、鞠莉は金持ちだからピアノとか弾けそうって」
鞠莉「ピアノなんて全然弾けないわよ。精々オルガンかヴァイオリンくらいかしら」
善子「金持ちヤッバ」
476: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/22(木) 23:53:42.56 ID:oimp+qDN
果南「じゃあ他に居る?作詞出来そうな人と何か音楽が出来る人」
ルビィ「マルちゃんは?」
花丸「えっ、オラ?」
ルビィ「うん、マルちゃん、いつも本読んでるから何か書けないかなって……」
花丸「書けなくは無いけど……オラが書くとすれば作詞じゃなくて作詩になってしまいそうずら」
果南「そっちの詩じゃないもんねぇ……」
曜「梨子先輩は作詞とか出来ないんですか!?」キラキラ
梨子「む、無理無理……そういうの全くやった事ないし……」
ルビィ「マルちゃんは?」
花丸「えっ、オラ?」
ルビィ「うん、マルちゃん、いつも本読んでるから何か書けないかなって……」
花丸「書けなくは無いけど……オラが書くとすれば作詞じゃなくて作詩になってしまいそうずら」
果南「そっちの詩じゃないもんねぇ……」
曜「梨子先輩は作詞とか出来ないんですか!?」キラキラ
梨子「む、無理無理……そういうの全くやった事ないし……」
477: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/22(木) 23:53:54.89 ID:oimp+qDN
ダイヤ「まあ出来る出来ない関係無く、やはり一曲目は言い出しっぺである千歌さんが作詞すべきだと思いますわ」
千歌「私かああぁ……」ガクッ
果南「嫌なら無理強いはしないよ?」
千歌「……んん……嫌とかじゃないけど……」
千歌「作詞ってほら、自分の気持ちをそのまま歌にするようなものでしょ?だから恥ずかしくて……」
梨子「……ん?でも待って、千歌ちゃんこの間私とダイヤちゃんに歌詞見せてくれ──」
千歌「わー!!!言わないでー!!!」
鞠莉「そうなの?」
ダイヤ「ええ。千歌さんらしい真っ直ぐ素直な曲でしたわ。ええっと、タイトルは確か……」
千歌「ちょ!!!言わないでってば!?!?」
千歌「私かああぁ……」ガクッ
果南「嫌なら無理強いはしないよ?」
千歌「……んん……嫌とかじゃないけど……」
千歌「作詞ってほら、自分の気持ちをそのまま歌にするようなものでしょ?だから恥ずかしくて……」
梨子「……ん?でも待って、千歌ちゃんこの間私とダイヤちゃんに歌詞見せてくれ──」
千歌「わー!!!言わないでー!!!」
鞠莉「そうなの?」
ダイヤ「ええ。千歌さんらしい真っ直ぐ素直な曲でしたわ。ええっと、タイトルは確か……」
千歌「ちょ!!!言わないでってば!?!?」
480: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/23(金) 19:26:43.54 ID:A+FCQ8Pl
果南「へぇ~?なになに、千歌、歌詞書いてたの?」ニヤニヤ
善子「千歌が歌詞ねぇ」ニヤニヤ
千歌「うっざいなぁもう!善子ちゃんだって真っ黒なノートに変なこと書いてたの知ってるからね!?」
善子「いつ見たのよそれ!!」
千歌「廊下に落ちてたやつチカが善子ちゃんの教室まで届けたよ!!!!」
善子「凄い助かるけど!!!!中見んじゃないわよ!!!」
曜「千歌ちゃん歌詞書けるなんて凄いじゃん!どうしてそんなに嫌なの?」
千歌「は、恥ずかしいんだよ~……」
鞠莉「じゃあ取り敢えず千歌っちにはお祭り用にまた別の歌詞を書いてもらって、……結局作曲は私なの?」
果南「鞠莉がしてくれた方が助かるかも、音楽経験者居ないもんね。出来そう?」
鞠莉「出来なくはないけど……んん、じゃあ頑張ってみる」
善子「千歌が歌詞ねぇ」ニヤニヤ
千歌「うっざいなぁもう!善子ちゃんだって真っ黒なノートに変なこと書いてたの知ってるからね!?」
善子「いつ見たのよそれ!!」
千歌「廊下に落ちてたやつチカが善子ちゃんの教室まで届けたよ!!!!」
善子「凄い助かるけど!!!!中見んじゃないわよ!!!」
曜「千歌ちゃん歌詞書けるなんて凄いじゃん!どうしてそんなに嫌なの?」
千歌「は、恥ずかしいんだよ~……」
鞠莉「じゃあ取り敢えず千歌っちにはお祭り用にまた別の歌詞を書いてもらって、……結局作曲は私なの?」
果南「鞠莉がしてくれた方が助かるかも、音楽経験者居ないもんね。出来そう?」
鞠莉「出来なくはないけど……んん、じゃあ頑張ってみる」
482: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/23(金) 22:44:36.36 ID:A+FCQ8Pl
ルビィ「あ、あの……さっき衣装は作らないって言ってたのにこんなこと言うのはちょっと違うかもしれないんですけど……」
ダイヤ「どうしたんですの?」
ルビィ「……はっぴ、作ってみたいなって……折角のお祭りだし……お揃いの……」
曜「わ!いいねそれ!デザイン科コンビの腕の見せどころだ~!」
ルビィ「ど、どうかな……?」
花丸「うん。オラもお祭りと言ったらはっぴだと思ってたし、ルビィちゃんと曜ちゃんの負担にならないなら全然作っていいと思うよ」
梨子「私も賛成。でも無理はしないようにしないとダメよ?」
ルビィ「は、はいっ……果南先輩、良いですか……?」ウルッ
果南「うっ!」💘
果南「……い、良いよ……でも梨子ちゃんの言う通り無理しちゃダメだからね」瀕死
曜「なんで震えてるの?寒いの?」
花丸「曜ちゃん……察してあげるずら。果南先輩は可愛い女の子に目が無いずら」
果南「語弊があるんじゃないかな?その言い方」
キーンコーンカーンコーン
ダイヤ「あっ、門が閉まりますわよ!」
果南「あ、本当だもうそんな時間……早く着替えて出ちゃおう!お疲れ様でした!」
ダイヤ「どうしたんですの?」
ルビィ「……はっぴ、作ってみたいなって……折角のお祭りだし……お揃いの……」
曜「わ!いいねそれ!デザイン科コンビの腕の見せどころだ~!」
ルビィ「ど、どうかな……?」
花丸「うん。オラもお祭りと言ったらはっぴだと思ってたし、ルビィちゃんと曜ちゃんの負担にならないなら全然作っていいと思うよ」
梨子「私も賛成。でも無理はしないようにしないとダメよ?」
ルビィ「は、はいっ……果南先輩、良いですか……?」ウルッ
果南「うっ!」💘
果南「……い、良いよ……でも梨子ちゃんの言う通り無理しちゃダメだからね」瀕死
曜「なんで震えてるの?寒いの?」
花丸「曜ちゃん……察してあげるずら。果南先輩は可愛い女の子に目が無いずら」
果南「語弊があるんじゃないかな?その言い方」
キーンコーンカーンコーン
ダイヤ「あっ、門が閉まりますわよ!」
果南「あ、本当だもうそんな時間……早く着替えて出ちゃおう!お疲れ様でした!」
485: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/24(土) 22:44:18.88 ID:0wCM1Ack
--------
-----
---
七月
緑化棟 調整室
ビリビリッ……
千歌「…………」ソッ…
千歌「せんせー!これも腐ってるー!!」
山崎「あーあ。梅雨明けは毎回ブドウが腐るな」
梨子「うわっ……先生、これ……」スッ…
山崎「うわぁ……もうぐちょぐちょやな……中でブドウが割れたんやろうね」
ダイヤ「先生……これしか残りませんでしたわ……」
山崎「もうダメやな……今年はあんまり出来なさそう……」
千歌「せんせー!これ病気!」
山崎「切って」
-----
---
七月
緑化棟 調整室
ビリビリッ……
千歌「…………」ソッ…
千歌「せんせー!これも腐ってるー!!」
山崎「あーあ。梅雨明けは毎回ブドウが腐るな」
梨子「うわっ……先生、これ……」スッ…
山崎「うわぁ……もうぐちょぐちょやな……中でブドウが割れたんやろうね」
ダイヤ「先生……これしか残りませんでしたわ……」
山崎「もうダメやな……今年はあんまり出来なさそう……」
千歌「せんせー!これ病気!」
山崎「切って」
486: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/25(日) 00:07:55.01 ID:iRxvp5WO
---
梨子「……全部で11パック……」
山崎「少ないっちゃ少ないけど……まあ仕方ないやろ」
千歌「せんせー!この余ったやつ食べてもいいですか?」
山崎「そこに置いてあるの全部病気になってたり割れてたりするけど、……食えそうなやつがあれば食っていいぞ」
千歌「やったー!梨子ちゃんダイヤちゃん食べよ~!」ヒョイ パクッ
梨子「えっ!?だ、大丈夫なのそれ!?」
千歌「うん!美味しいよ!梨子ちゃんも食べて食べて!はい、あーん!」
梨子「あ、あむ……」パクッ…モグモグ…
千歌「美味しい?」
梨子「うん、美味し──」ガリッ…
梨子「ぅえっ……ちょ、種あるの先に教えて欲しかったな……」
千歌「わー!ごめん!ペってして?」
梨子「ええ……」
梨子「……全部で11パック……」
山崎「少ないっちゃ少ないけど……まあ仕方ないやろ」
千歌「せんせー!この余ったやつ食べてもいいですか?」
山崎「そこに置いてあるの全部病気になってたり割れてたりするけど、……食えそうなやつがあれば食っていいぞ」
千歌「やったー!梨子ちゃんダイヤちゃん食べよ~!」ヒョイ パクッ
梨子「えっ!?だ、大丈夫なのそれ!?」
千歌「うん!美味しいよ!梨子ちゃんも食べて食べて!はい、あーん!」
梨子「あ、あむ……」パクッ…モグモグ…
千歌「美味しい?」
梨子「うん、美味し──」ガリッ…
梨子「ぅえっ……ちょ、種あるの先に教えて欲しかったな……」
千歌「わー!ごめん!ペってして?」
梨子「ええ……」
487: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/25(日) 00:40:10.30 ID:iRxvp5WO
ダイヤ「このブドウはジベレリン処理してませんから、種があるままなんですの」モグモグ
ダイヤ「……あ、それと皮は食べない方がいいので気をつけてくださいね」
梨子「千歌ちゃんもダイヤちゃんも、どうしてそんなに大切なことを先に言わないの……というか、千歌ちゃん種とか皮取ってる?食べちゃってない?」
千歌「んー?」ボリッ ゴリッ
梨子「ストップストップストップ!!食べてる!食べてるわよ!!」アワアワ
千歌「こんなのお腹に入っちゃったら全部一緒だよ~」
ダイヤ「ちょっと引きますわ……」
ダイヤ「……あ、それと皮は食べない方がいいので気をつけてくださいね」
梨子「千歌ちゃんもダイヤちゃんも、どうしてそんなに大切なことを先に言わないの……というか、千歌ちゃん種とか皮取ってる?食べちゃってない?」
千歌「んー?」ボリッ ゴリッ
梨子「ストップストップストップ!!食べてる!食べてるわよ!!」アワアワ
千歌「こんなのお腹に入っちゃったら全部一緒だよ~」
ダイヤ「ちょっと引きますわ……」
489: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/25(日) 01:43:53.05 ID:iRxvp5WO
千歌「あ、それよりね、この間話したお祭りの話なんだけど、歌詞書けたの!お昼休み見て欲しいなって!」
梨子「も、もう書けたの!?まだ数日しか経ってないのに……」
千歌「うん!なんかね、最初はちょっと嫌だったんだけどなんか筆が進む~といいますか?」
ダイヤ「まあそれは良いことですわね」
山崎「あ、もうこんな時間や。緑化教室に戻って感想書いたやつから帰っていいぞー」
千歌「よっしゃー!お昼だお昼!早く戻ろ!」タッ
梨子「ま、待って待って!早いわよ千歌ちゃん!」タッ
ダイヤ「お待ちなさい二人とも!調整バサミは片付けたんですの!?」
梨子「も、もう書けたの!?まだ数日しか経ってないのに……」
千歌「うん!なんかね、最初はちょっと嫌だったんだけどなんか筆が進む~といいますか?」
ダイヤ「まあそれは良いことですわね」
山崎「あ、もうこんな時間や。緑化教室に戻って感想書いたやつから帰っていいぞー」
千歌「よっしゃー!お昼だお昼!早く戻ろ!」タッ
梨子「ま、待って待って!早いわよ千歌ちゃん!」タッ
ダイヤ「お待ちなさい二人とも!調整バサミは片付けたんですの!?」
491: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/25(日) 19:24:18.70 ID:iRxvp5WO
---
緑化棟 更衣室
千歌「じゃーん!これが出来た歌詞です!」バーン!
ダイヤ「えっと……『サンシャインぴっかぴか音頭』」
ダイりこ「「……………………」」
千歌「やっぱりお祭りと言ったらこういう感じじゃない?私ったら才能あると思うんだよね~!」
梨子「……これは……酷いわね……」
ダイヤ「なんですかお祭りなのにすいすいって……」
梨子「千歌ちゃん、これ眠い時に書いたでしょ?」
千歌「ひどーい!!私は真面目に書いたのに!!」
緑化棟 更衣室
千歌「じゃーん!これが出来た歌詞です!」バーン!
ダイヤ「えっと……『サンシャインぴっかぴか音頭』」
ダイりこ「「……………………」」
千歌「やっぱりお祭りと言ったらこういう感じじゃない?私ったら才能あると思うんだよね~!」
梨子「……これは……酷いわね……」
ダイヤ「なんですかお祭りなのにすいすいって……」
梨子「千歌ちゃん、これ眠い時に書いたでしょ?」
千歌「ひどーい!!私は真面目に書いたのに!!」
493: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/25(日) 21:48:13.60 ID:iRxvp5WO
梨子「あ、でも私この歌詞好きかも。
『しらなかった かった 場所だけど
ほらきれいな大空が おしえてくれるのは
おいしい空気 いいな いいな』ってとこ」
千歌「あー、そこはね、梨子ちゃんに歌って欲しくて!」
梨子「え?私……?」
千歌「うん!梨子ちゃん、空気が美味しいとか言うじゃん?だから書いてみたの!」
梨子「そう、だったんだ……」
『しらなかった かった 場所だけど
ほらきれいな大空が おしえてくれるのは
おいしい空気 いいな いいな』ってとこ」
千歌「あー、そこはね、梨子ちゃんに歌って欲しくて!」
梨子「え?私……?」
千歌「うん!梨子ちゃん、空気が美味しいとか言うじゃん?だから書いてみたの!」
梨子「そう、だったんだ……」
497: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/26(月) 01:14:15.27 ID:C7j196FV
ダイヤ「貴女、歌って欲しい人のパートのことまで考えていたのです?」
千歌「うん!だからね、歌って欲しい人の名前を書いて、それで鞠莉先輩に提出しようと思って!」
千歌「私の歌詞はダメダメでも、きっと鞠莉先輩ならいいもの作り上げてくれるって、そう信じてるんだ!」
千歌「私のサンシャインぴっかぴか音頭が何処までお祭りっぽくなるのかは鞠莉先輩次第なんだけどね」ニシシ
梨子「………………」
梨子「(千歌ちゃんって、やっぱり何も考えてないみたいで、何処か皆よりも多くのことを見て、感じて……沢山考えているように見える)」
梨子「(私と、千歌ちゃんが……少し離れて見えちゃうのは、その所為なのかな……)」
梨子「(少しだけ、千歌ちゃんが羨ましく感じるの)」
千歌「うん!だからね、歌って欲しい人の名前を書いて、それで鞠莉先輩に提出しようと思って!」
千歌「私の歌詞はダメダメでも、きっと鞠莉先輩ならいいもの作り上げてくれるって、そう信じてるんだ!」
千歌「私のサンシャインぴっかぴか音頭が何処までお祭りっぽくなるのかは鞠莉先輩次第なんだけどね」ニシシ
梨子「………………」
梨子「(千歌ちゃんって、やっぱり何も考えてないみたいで、何処か皆よりも多くのことを見て、感じて……沢山考えているように見える)」
梨子「(私と、千歌ちゃんが……少し離れて見えちゃうのは、その所為なのかな……)」
梨子「(少しだけ、千歌ちゃんが羨ましく感じるの)」
498: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/26(月) 01:14:35.41 ID:C7j196FV
-------
----
--
放課後
浦の星農業高校 体育館裏
果南「今日は歌の練習をするよ!」
花丸「果南先輩、部活は無いんですか?」
果南「毎日あるよ!でも大丈夫!皆との練習に集中したくて休み貰ったんだ」
曜「そんなこと言って、梨子先輩と会いたいだけじゃない──」
果南「ふんっ」スパーンッッ!
曜「い、痛い!どうしてぶつの!?」
果南「う、うるさい……なんでもいいでしょ。……ええと、こほん」
果南「そこに全員並んで。……えっと、……千歌、こっち来て」
千歌「え?なんでチカ?」
果南「いいからいいから」
----
--
放課後
浦の星農業高校 体育館裏
果南「今日は歌の練習をするよ!」
花丸「果南先輩、部活は無いんですか?」
果南「毎日あるよ!でも大丈夫!皆との練習に集中したくて休み貰ったんだ」
曜「そんなこと言って、梨子先輩と会いたいだけじゃない──」
果南「ふんっ」スパーンッッ!
曜「い、痛い!どうしてぶつの!?」
果南「う、うるさい……なんでもいいでしょ。……ええと、こほん」
果南「そこに全員並んで。……えっと、……千歌、こっち来て」
千歌「え?なんでチカ?」
果南「いいからいいから」
499: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/26(月) 01:14:49.64 ID:C7j196FV
千歌「……ん、なぁに?何するの?」
果南「私と千歌の位置と、並んでもらった皆からは大体10メートルくらいあるんだけど」
果南「今から一人ずつこの距離で皆にしっかり歌詞が聞き取れるようなハッキリした大きな声で校歌を歌ってもらうよ」
「「「「「「「「え??」」」」」」」」
果南「本番マイクがあっても、やっぱり練習で出来ないと意味無いからね。歌に自信が無い子は取り敢えず音程とかは気にせず大きな声で歌う意識を付けて欲しいんだ」
ルビィ「そ、そんなぁっ……」ガーン
善子「歌苦手?」
ルビィ「う、歌は……あんまり自信は無いですけど……でも、大きい声出すのが苦手で……」
花丸「ルビィちゃんは昔から声が小さかったですし、ちょっとだけ厳しいかもしれないです」
善子「……なるほどね。千歌、シャキッとしなさい。一年生にカッコイイとこ見せなさいよ」
千歌「いやチカもこういうの苦手なんだけど!」
果南「私と千歌の位置と、並んでもらった皆からは大体10メートルくらいあるんだけど」
果南「今から一人ずつこの距離で皆にしっかり歌詞が聞き取れるようなハッキリした大きな声で校歌を歌ってもらうよ」
「「「「「「「「え??」」」」」」」」
果南「本番マイクがあっても、やっぱり練習で出来ないと意味無いからね。歌に自信が無い子は取り敢えず音程とかは気にせず大きな声で歌う意識を付けて欲しいんだ」
ルビィ「そ、そんなぁっ……」ガーン
善子「歌苦手?」
ルビィ「う、歌は……あんまり自信は無いですけど……でも、大きい声出すのが苦手で……」
花丸「ルビィちゃんは昔から声が小さかったですし、ちょっとだけ厳しいかもしれないです」
善子「……なるほどね。千歌、シャキッとしなさい。一年生にカッコイイとこ見せなさいよ」
千歌「いやチカもこういうの苦手なんだけど!」
500: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/26(月) 01:15:05.26 ID:C7j196FV
ダイヤ「でも千歌さんは測量競技大会の時誰よりも大きな声でFFJの歌、歌ってましたわよね」
千歌「何でそういうこと言っちゃうかなぁ!?!?」💢
鞠莉「あら、千歌っちFFJの歌、歌えるの?」
ダイヤ「農業高校生なのですし、歌えなくちゃいけないですわよね……」
果南「え。私聞いたことすらないんだけど……」
善子「去年生徒総会で流れてましたよ……」
果南「と、とにかく千歌!一回やってみよっか!」
千歌「も、もうっ!こうなったらやけくそだぁ!」ムンッ
千歌「何でそういうこと言っちゃうかなぁ!?!?」💢
鞠莉「あら、千歌っちFFJの歌、歌えるの?」
ダイヤ「農業高校生なのですし、歌えなくちゃいけないですわよね……」
果南「え。私聞いたことすらないんだけど……」
善子「去年生徒総会で流れてましたよ……」
果南「と、とにかく千歌!一回やってみよっか!」
千歌「も、もうっ!こうなったらやけくそだぁ!」ムンッ
501: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/26(月) 01:21:44.63 ID:C7j196FV
千歌「♪──!♪──っ!」ハキハキ
梨子「す、すごい……意外と声出るわね、千歌ちゃん」
ダイヤ「……千歌さんの歌っている時の声、なんだか可愛らしいですわよね」コソッ
善子「ああわかる。なんか小さい子供か歌ってるみたいで可愛いのよね」コソッ
梨子「え、二人とも、今何て──」
ダイよし「「──!」」ハッ
ダイヤ「な、なんでもないですの!今すぐ忘れてください!」アワアワ
善子「そ、そうよ!それと絶対千歌には言わないでよ!?わかった!?」ユサユサ
梨子「わ、わかったっ……わかったからぁ!」アワアワ
梨子「す、すごい……意外と声出るわね、千歌ちゃん」
ダイヤ「……千歌さんの歌っている時の声、なんだか可愛らしいですわよね」コソッ
善子「ああわかる。なんか小さい子供か歌ってるみたいで可愛いのよね」コソッ
梨子「え、二人とも、今何て──」
ダイよし「「──!」」ハッ
ダイヤ「な、なんでもないですの!今すぐ忘れてください!」アワアワ
善子「そ、そうよ!それと絶対千歌には言わないでよ!?わかった!?」ユサユサ
梨子「わ、わかったっ……わかったからぁ!」アワアワ
502: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/26(月) 01:22:03.26 ID:C7j196FV
鞠莉「どう?合格点あげられそう?」
果南「うーん……」ムムム…
果南「千歌、ストップ」
千歌「合格っ!?」パアァッ
果南「ううん、もう一回」
千歌「ゑ」
果南「まだまだ声出せる。お腹から出さないでどうするの。歌詞も間違え過ぎ。ちゃんと覚えないと本番恥ずかしい思いするのは千歌だよ」
果南「それにリズムもズレてる。音程もあやふや。よくそんなんでリーダーやりますって言えたね」ズバズバ
千歌「ひ、ひいぃ……」
花丸「か、完全にスパルタずら……」
ルビィ「る、ルビィお家帰りたい……」
曜「果南ちゃんって一度スイッチ入ったらああなっちゃうから……」
果南「うーん……」ムムム…
果南「千歌、ストップ」
千歌「合格っ!?」パアァッ
果南「ううん、もう一回」
千歌「ゑ」
果南「まだまだ声出せる。お腹から出さないでどうするの。歌詞も間違え過ぎ。ちゃんと覚えないと本番恥ずかしい思いするのは千歌だよ」
果南「それにリズムもズレてる。音程もあやふや。よくそんなんでリーダーやりますって言えたね」ズバズバ
千歌「ひ、ひいぃ……」
花丸「か、完全にスパルタずら……」
ルビィ「る、ルビィお家帰りたい……」
曜「果南ちゃんって一度スイッチ入ったらああなっちゃうから……」
503: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/26(月) 01:32:05.20 ID:C7j196FV
千歌「や、やってやるよおおぉ!!!」
梨子「な、なんか燃え始めちゃった……」
曜「ち、千歌ちゃんも一度スイッチ入ったらああなっちゃうんで……」
千歌「♪──!♪──っ!!!」
果南「もう一回!」
千歌「♪────っ!!!♪────っ!!!」
果南「もう一回!!」
千歌「────っ!!!!────っ!!!!!」
果南「まだまだぁ!腹から声出せ千歌ァ!」
梨子「な、なんか燃え始めちゃった……」
曜「ち、千歌ちゃんも一度スイッチ入ったらああなっちゃうんで……」
千歌「♪──!♪──っ!!!」
果南「もう一回!」
千歌「♪────っ!!!♪────っ!!!」
果南「もう一回!!」
千歌「────っ!!!!────っ!!!!!」
果南「まだまだぁ!腹から声出せ千歌ァ!」
504: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/26(月) 01:32:23.02 ID:C7j196FV
ちかなん「「…………」」ゼェハァ ゼェハァ……
ちかなん「「…………」」🤝 ギュッ
梨子「いや意味わかんないから!」
果南「よく頑張った千歌」
千歌「果南ちゃん……これでチカは合格……?」
果南「…………皆が歌い終わったら最後もう一回歌って」
千歌「なんでだよおおぉっ!合格するパターンだろこれぇ!!」床ダンッ
ちかなん「「…………」」🤝 ギュッ
梨子「いや意味わかんないから!」
果南「よく頑張った千歌」
千歌「果南ちゃん……これでチカは合格……?」
果南「…………皆が歌い終わったら最後もう一回歌って」
千歌「なんでだよおおぉっ!合格するパターンだろこれぇ!!」床ダンッ
505: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/26(月) 01:32:47.31 ID:C7j196FV
果南「それじゃあ……次、梨子ちゃん行ってみよっか」
梨子「えっ、わ、私ですか……?」
善子「が、頑張って梨子……」
ダイヤ「絶対生きて帰ってくるんですのよ……」
鞠莉「果南をなんだと思ってるのよ?」
果南「はい、いつでもいいよ」
梨子「(正直校歌なんて歌う機会なくてあんまり覚えられてないのよね……少し不安だけど……やるしかない、のよね!)」グッ
梨子「♪──っ……──っ……」メイ*> _ <リ💦
果南「梨子ちゃん、合格」スンッ
千歌「いや贔屓でしょ!絶対果南ちゃんが個人的に梨子ちゃんが大好きだから合格させたんでしょそれ!!」
果南「だって、梨子ちゃんかわいいもん!!!」
千歌「こどもか!!!!」
梨子「えっ、わ、私ですか……?」
善子「が、頑張って梨子……」
ダイヤ「絶対生きて帰ってくるんですのよ……」
鞠莉「果南をなんだと思ってるのよ?」
果南「はい、いつでもいいよ」
梨子「(正直校歌なんて歌う機会なくてあんまり覚えられてないのよね……少し不安だけど……やるしかない、のよね!)」グッ
梨子「♪──っ……──っ……」メイ*> _ <リ💦
果南「梨子ちゃん、合格」スンッ
千歌「いや贔屓でしょ!絶対果南ちゃんが個人的に梨子ちゃんが大好きだから合格させたんでしょそれ!!」
果南「だって、梨子ちゃんかわいいもん!!!」
千歌「こどもか!!!!」
507: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/26(月) 22:43:54.34 ID:C7j196FV
鞠莉「まあ、ね?贔屓は良くないわよね」
果南「贔屓じゃないもんん!!梨子ちゃんかわいいもん!!」ジタバタ
鞠莉「あ、そう」スンッ
善子「諦めないでくださいよ……」
ダイヤ「面倒臭い人とは関わりたくないという鞠莉先輩の性格が現れましたね……」
花丸「果南先輩、贔屓はダメずら」
果南「鞠莉もマルも贔屓するから!今回は許して!」
善子「もっとダメなやつじゃない!」
果南「贔屓じゃないもんん!!梨子ちゃんかわいいもん!!」ジタバタ
鞠莉「あ、そう」スンッ
善子「諦めないでくださいよ……」
ダイヤ「面倒臭い人とは関わりたくないという鞠莉先輩の性格が現れましたね……」
花丸「果南先輩、贔屓はダメずら」
果南「鞠莉もマルも贔屓するから!今回は許して!」
善子「もっとダメなやつじゃない!」
510: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/27(火) 00:40:54.75 ID:vkpb9Wtl
ルビィ「あ、あの……ルビィ、ちょっと果南先輩に相談が……」
曜「ああそうそう!私とルビィちゃんではっぴ作ることになったじゃん?その布買いに行きたくて!」
梨子「良いじゃない。親睦も兼ねて皆で行ってみますか……?」
梨子以外「「「「「「「「…………」」」」」」」」ジーッ
梨子「え、ええっ!?ご、ごめんなさいっ……変なこと言っちゃいましたか……?」アワアワ
ダイヤ「ふふ、寧ろ逆ですわ」
花丸「お、オラも皆で何処か行きたいなって思ってました!」
善子「ええ、私も思ってた。ちゃんと私達が集まってゆっくりお茶したのとか農販会の打ち上げくらいだったしね」
千歌「うんうん!私ももう一回やりたいなーって思ってた!」
果南「梨子ちゃん……っ、私は嬉しいよ……」ウルウル
鞠莉「どんだけ好きなのよ」
鞠莉「……あ、それならウチに来る?広いし、お菓子も用意するし」
曜「えー!鞠莉先輩のお家に行けるんですか!?」
ルビィ「で、でも鞠莉先輩のお家ってあそこの淡島ホテル、ですよね……?」
梨子「ホテル!?家が!?」
鞠莉「?……そんなに驚くことなの?」
曜「ああそうそう!私とルビィちゃんではっぴ作ることになったじゃん?その布買いに行きたくて!」
梨子「良いじゃない。親睦も兼ねて皆で行ってみますか……?」
梨子以外「「「「「「「「…………」」」」」」」」ジーッ
梨子「え、ええっ!?ご、ごめんなさいっ……変なこと言っちゃいましたか……?」アワアワ
ダイヤ「ふふ、寧ろ逆ですわ」
花丸「お、オラも皆で何処か行きたいなって思ってました!」
善子「ええ、私も思ってた。ちゃんと私達が集まってゆっくりお茶したのとか農販会の打ち上げくらいだったしね」
千歌「うんうん!私ももう一回やりたいなーって思ってた!」
果南「梨子ちゃん……っ、私は嬉しいよ……」ウルウル
鞠莉「どんだけ好きなのよ」
鞠莉「……あ、それならウチに来る?広いし、お菓子も用意するし」
曜「えー!鞠莉先輩のお家に行けるんですか!?」
ルビィ「で、でも鞠莉先輩のお家ってあそこの淡島ホテル、ですよね……?」
梨子「ホテル!?家が!?」
鞠莉「?……そんなに驚くことなの?」
511: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/27(火) 02:14:37.08 ID:vkpb9Wtl
善子「これだから金持ちは……」
果南「そうだね……お金が全てじゃないんだよ……」
果南「うん、でも良い提案だったね!流石梨子ちゃん!!」👏👏
果南「じゃあ今週の土曜日皆で沼津に行って、布を選んで買って、その後淡島まで行って鞠莉の家でお茶しよう!」
果南「あっ。淡島ってことは……梨子ちゃん、ウチ来る!?わかめの味噌汁作ってあげるよ!」
梨子「え、えええっ!?」アワアワ
善子「ちゃっかりナンパしないで貰えます……?」
果南「そうだね……お金が全てじゃないんだよ……」
果南「うん、でも良い提案だったね!流石梨子ちゃん!!」👏👏
果南「じゃあ今週の土曜日皆で沼津に行って、布を選んで買って、その後淡島まで行って鞠莉の家でお茶しよう!」
果南「あっ。淡島ってことは……梨子ちゃん、ウチ来る!?わかめの味噌汁作ってあげるよ!」
梨子「え、えええっ!?」アワアワ
善子「ちゃっかりナンパしないで貰えます……?」
512: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/27(火) 02:14:49.70 ID:vkpb9Wtl
千歌「そうだそうだ!梨子ちゃんは私のモノだぞ~!」
ダイヤ「何を言っているんです!?梨子さんは私が!」
花丸「あ、じゃあオラも」
鞠莉「なら私も~」
ルビィ「る、ルビィも……」
曜「私も私も~!梨子先輩は私のモノだ~っ!」
梨子「ええええぇっ!?!?どういう状況!?」
果南「なんでさ!皆今まで梨子ちゃんの可愛さに気付いてなかったくせに!」
千歌「梨子ちゃんの可愛さを果南ちゃんに教えたのは私です~っ!」
果南「こいつぅ!!」
ダイヤ「何を言っているんです!?梨子さんは私が!」
花丸「あ、じゃあオラも」
鞠莉「なら私も~」
ルビィ「る、ルビィも……」
曜「私も私も~!梨子先輩は私のモノだ~っ!」
梨子「ええええぇっ!?!?どういう状況!?」
果南「なんでさ!皆今まで梨子ちゃんの可愛さに気付いてなかったくせに!」
千歌「梨子ちゃんの可愛さを果南ちゃんに教えたのは私です~っ!」
果南「こいつぅ!!」
513: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/27(火) 02:15:21.27 ID:vkpb9Wtl
鞠莉「あ、土曜日泊まっていく?それなら日曜日も続けて練習出来るしいいんじゃない?」
果南「えっ、梨子ちゃんとホテルに泊まるなんてそんな……」ポッ
善子「うわ最低ねこの人」
花丸「でもそれ良いと思います。オラは賛成」
ルビィ「ルビィもその!……み、皆でお泊まりとか……してみたかったから……」
ルビィ「……でもお父さんとお母さん、許してくれるかなぁ……」
曜「ルビィちゃん家厳しいもんね……」
ダイヤ「……はぁ、それなら私から行っておきますわ」
ダイヤ「私が一緒ならあまり言われないはずでしょうし」
ルビィ「お姉ちゃん……っ!」パアァッ
千歌「じゃあ土曜日にお買い物して、その後に鞠莉先輩家に泊まるってことで!決定!!」
梨子「そ、そんないきなりぃ……っ!」アワアワ
善子「もしかして都合悪い?」
梨子「そ、そうじゃないけど……突然こんな大人数で押しかけちゃって、……迷惑じゃないですか?」
鞠莉「全然平気よ。賑やかなのは楽しいから」
果南「えっ、梨子ちゃんとホテルに泊まるなんてそんな……」ポッ
善子「うわ最低ねこの人」
花丸「でもそれ良いと思います。オラは賛成」
ルビィ「ルビィもその!……み、皆でお泊まりとか……してみたかったから……」
ルビィ「……でもお父さんとお母さん、許してくれるかなぁ……」
曜「ルビィちゃん家厳しいもんね……」
ダイヤ「……はぁ、それなら私から行っておきますわ」
ダイヤ「私が一緒ならあまり言われないはずでしょうし」
ルビィ「お姉ちゃん……っ!」パアァッ
千歌「じゃあ土曜日にお買い物して、その後に鞠莉先輩家に泊まるってことで!決定!!」
梨子「そ、そんないきなりぃ……っ!」アワアワ
善子「もしかして都合悪い?」
梨子「そ、そうじゃないけど……突然こんな大人数で押しかけちゃって、……迷惑じゃないですか?」
鞠莉「全然平気よ。賑やかなのは楽しいから」
514: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/27(火) 02:15:47.34 ID:vkpb9Wtl
曜「……賑やかなのは、楽しい……」
-
鞠莉『……大人数なんて、そんなに好きじゃないんだけど……』
-
曜「……っふふ」
果南「どうかした?」
曜「ううん、何でもない」
千歌「あ!じゃあじゃあ、土曜日の予定決めちゃお!あ、皆LINEやってます?交換してグループ作るんで、そこで話し合いましょー!」
-
鞠莉『……大人数なんて、そんなに好きじゃないんだけど……』
-
曜「……っふふ」
果南「どうかした?」
曜「ううん、何でもない」
千歌「あ!じゃあじゃあ、土曜日の予定決めちゃお!あ、皆LINEやってます?交換してグループ作るんで、そこで話し合いましょー!」
515: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/27(火) 17:32:40.55 ID:vkpb9Wtl
--------
-----
--
土曜日
沼津某所 待ち合わせ場所
ミーンミンミンミンミン… ミーンミンミンミンミン……
千歌「おでかけおでかけうれしいな~♪」
千歌「助けたカメに~連れられて~♪」
善子「絶対違うでしょその歌詞」
千歌「分かんないよ!?おでかけしたはずだったのに、いつの間にか助けたカメに連れ去られることだってあるかもしれないじゃん!!」
善子「意味分かんないわよ」
梨子「しかもその曲おでかけ、じゃなくておべんとうの歌だし」
千歌「え?そうなの?じゃあこういうこと?」
千歌「おべんとおべんとうれしいな~♪助けたカメに~連れられて~♪」
善子「何で毎回カメに連れ去られるのよ」
-----
--
土曜日
沼津某所 待ち合わせ場所
ミーンミンミンミンミン… ミーンミンミンミンミン……
千歌「おでかけおでかけうれしいな~♪」
千歌「助けたカメに~連れられて~♪」
善子「絶対違うでしょその歌詞」
千歌「分かんないよ!?おでかけしたはずだったのに、いつの間にか助けたカメに連れ去られることだってあるかもしれないじゃん!!」
善子「意味分かんないわよ」
梨子「しかもその曲おでかけ、じゃなくておべんとうの歌だし」
千歌「え?そうなの?じゃあこういうこと?」
千歌「おべんとおべんとうれしいな~♪助けたカメに~連れられて~♪」
善子「何で毎回カメに連れ去られるのよ」
516: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/27(火) 17:33:15.74 ID:vkpb9Wtl
千歌「皆来ないね」
梨子「ええ。それにしても暑いわね……」
千歌「もう七月だからね~。夏本番!って感じだよ~……」
善子「そうね……」
梨子「……よっちゃん、もしかして元気ない……?」
善子「ぅぐ、……そ、そんなこと……」メソラシ
千歌「ダメだよ!何かあったらすぐ言わないと!私達そういう仲だし!」
善子「そ、そういう仲ではなくない?相談とか全くしないし……」
梨子「何かあったの……?」
善子「んー……悩んでも仕方ないことなんだけど……」
善子「……動物科の二年生って、毎年一人一羽、ヒヨコを飼育するのよ」
千歌「え!いいなぁ!」
梨子「ええ。それにしても暑いわね……」
千歌「もう七月だからね~。夏本番!って感じだよ~……」
善子「そうね……」
梨子「……よっちゃん、もしかして元気ない……?」
善子「ぅぐ、……そ、そんなこと……」メソラシ
千歌「ダメだよ!何かあったらすぐ言わないと!私達そういう仲だし!」
善子「そ、そういう仲ではなくない?相談とか全くしないし……」
梨子「何かあったの……?」
善子「んー……悩んでも仕方ないことなんだけど……」
善子「……動物科の二年生って、毎年一人一羽、ヒヨコを飼育するのよ」
千歌「え!いいなぁ!」
517: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/27(火) 17:33:36.13 ID:vkpb9Wtl
善子「……でも、ニワトリに成長したら自分達の手で命を頂いて、皆で食べなくちゃいけないのよね」
梨子「自分達の手でって……」
善子「……ええ。屠畜っていうんだけどね」
善子「それがついこの間、あったばかりで……少し憂鬱なのよ」
善子「……まだ手には、あの子にナイフを刺した時の感覚も残ってて、毎晩夢にあの子が出てくるの」
梨子「そんな授業があるのね……一体どうして……」
千歌「…………でも、その授業って悪いものじゃないよね」
千歌「命の大切さを学べるのは勿論だけど、ちゃんと”いただきます”と”ごちそうさま”を言おうって意識にも繋がるし、屠畜する前は生き物を愛することってこういう事なんだって思えるでしょ?」
千歌「だから私は、決して悪いものじゃないって思うんだ」
梨子「千歌ちゃん……」
梨子「自分達の手でって……」
善子「……ええ。屠畜っていうんだけどね」
善子「それがついこの間、あったばかりで……少し憂鬱なのよ」
善子「……まだ手には、あの子にナイフを刺した時の感覚も残ってて、毎晩夢にあの子が出てくるの」
梨子「そんな授業があるのね……一体どうして……」
千歌「…………でも、その授業って悪いものじゃないよね」
千歌「命の大切さを学べるのは勿論だけど、ちゃんと”いただきます”と”ごちそうさま”を言おうって意識にも繋がるし、屠畜する前は生き物を愛することってこういう事なんだって思えるでしょ?」
千歌「だから私は、決して悪いものじゃないって思うんだ」
梨子「千歌ちゃん……」
518: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/27(火) 17:33:51.74 ID:vkpb9Wtl
千歌「で、でも私が善子ちゃんの立場だったら同じことになってたかも……」アハハ…
善子「……今思えば、鞠莉先輩も同じようなことになってた時期、あったわよね」
千歌「えー?あったっけ?」
善子「あったあった。同好会の仕事、サボってばっかだったのに丁度一年前くらいからサボるの辞めて毎日来るようになったじゃない」
千歌「あ、そういえば……私、それで鞠莉先輩と顔合わせる機会が多くなったのがきっかけで鞠莉先輩と仲良くなったし」
梨子「ま、鞠莉先輩って同好会サボったりするんだ!?」
千歌「意外?」
梨子「ええ、少し……学校行事とか、授業は来てないことがあるって聞いたことあるけど……何がなんでも同好会は行く人だと思ってたから」
善子「……今思えば、鞠莉先輩も同じようなことになってた時期、あったわよね」
千歌「えー?あったっけ?」
善子「あったあった。同好会の仕事、サボってばっかだったのに丁度一年前くらいからサボるの辞めて毎日来るようになったじゃない」
千歌「あ、そういえば……私、それで鞠莉先輩と顔合わせる機会が多くなったのがきっかけで鞠莉先輩と仲良くなったし」
梨子「ま、鞠莉先輩って同好会サボったりするんだ!?」
千歌「意外?」
梨子「ええ、少し……学校行事とか、授業は来てないことがあるって聞いたことあるけど……何がなんでも同好会は行く人だと思ってたから」
519: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/27(火) 17:34:03.06 ID:vkpb9Wtl
千歌「ふふ、まあそこが鞠莉先輩らしいというか」
鞠莉「私がなんだって?」
梨子「きゃっ!?って、ま、鞠莉先輩!?」ビクッ
果南「梨子ちゃんっ!」ギュッ
梨子「か、果南先輩も!」
鞠莉「私と果南、淡島に住んでるから一緒に来たのよ。船乗って、それからうちの車で」
善子「電車じゃなかったんですか?」
鞠莉「果南がどうしてもお金無いってグズってね。仕方ないからうちの車で行くことにしたのよ」
果南「ま、……まあそういう時もあるよね!」
鞠莉「私がなんだって?」
梨子「きゃっ!?って、ま、鞠莉先輩!?」ビクッ
果南「梨子ちゃんっ!」ギュッ
梨子「か、果南先輩も!」
鞠莉「私と果南、淡島に住んでるから一緒に来たのよ。船乗って、それからうちの車で」
善子「電車じゃなかったんですか?」
鞠莉「果南がどうしてもお金無いってグズってね。仕方ないからうちの車で行くことにしたのよ」
果南「ま、……まあそういう時もあるよね!」
520: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/28(水) 01:15:20.49 ID:2QA8G+FO
ダイヤ「おまたせしましたわ!」タッ
花丸「遅くなってしまってすみません~」タッ
ルビィ「ごめんなさあああいっ……」タッ
果南「いちにぃ……うん、全員揃ったね」
善子「いや曜が来てないですよ」
果南「あ、ほんとだ。ごめんごめん、忘れてて」アハハ
鞠莉「単純に数数えられなかっただけでしょ」
千歌「よーちゃん寝坊かな?」
曜「あ、いたいた!おーい!」タッ
梨子「よ、曜ちゃん!……あれ、なんか凄い汗かいてない?」
曜「ああ、はい!待ち合わせ場所、学校かと思っててずっと待ってたんですけど、良く考えたら沼津だったー!と思って、学校から走ってきました!」ビシッ
ダイヤ「学校から走ってきたんですの!?相当距離あったでしょう?」
曜「そうですけど、私、運動大丈夫なんで!」
花丸「……これが俗に言う脳筋ずら……」
ルビィ「うん……」
花丸「遅くなってしまってすみません~」タッ
ルビィ「ごめんなさあああいっ……」タッ
果南「いちにぃ……うん、全員揃ったね」
善子「いや曜が来てないですよ」
果南「あ、ほんとだ。ごめんごめん、忘れてて」アハハ
鞠莉「単純に数数えられなかっただけでしょ」
千歌「よーちゃん寝坊かな?」
曜「あ、いたいた!おーい!」タッ
梨子「よ、曜ちゃん!……あれ、なんか凄い汗かいてない?」
曜「ああ、はい!待ち合わせ場所、学校かと思っててずっと待ってたんですけど、良く考えたら沼津だったー!と思って、学校から走ってきました!」ビシッ
ダイヤ「学校から走ってきたんですの!?相当距離あったでしょう?」
曜「そうですけど、私、運動大丈夫なんで!」
花丸「……これが俗に言う脳筋ずら……」
ルビィ「うん……」
523: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/28(水) 22:51:31.03 ID:2QA8G+FO
千歌「まあまあ、全員揃ったことだし、れっつごー!」タッ
梨子「あ、千歌ちゃん!お店の場所分かるの?」
千歌「全然わかんない!」
ダイヤ「じゃあ一体何処に走り出そうとしたのですか!」
曜「あ!案内するから待って~!」
梨子「あ、千歌ちゃん!お店の場所分かるの?」
千歌「全然わかんない!」
ダイヤ「じゃあ一体何処に走り出そうとしたのですか!」
曜「あ!案内するから待って~!」
524: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/29(木) 01:04:48.57 ID:qhSz/7v2
-----
---
-
数時間後
小原家 淡島ホテル
千歌「うおおおおお!広い!広いひろーいっ!!」キラキラ
曜「みてみてみて!海!海だよー!!!」
善子「海なんか毎日見てるでしょ!」
果南「ちょっと、静かにね……?」
鞠莉「あ、荷物はその辺置いていいわよ」
花丸「あ、はい……!」
ドサドサッ… ドサ……
花丸「はぁ~っ……荷物重かったずらぁ……」グデッ
梨子「そうね……腕ちぎれちゃうかと思ったわ……」
---
-
数時間後
小原家 淡島ホテル
千歌「うおおおおお!広い!広いひろーいっ!!」キラキラ
曜「みてみてみて!海!海だよー!!!」
善子「海なんか毎日見てるでしょ!」
果南「ちょっと、静かにね……?」
鞠莉「あ、荷物はその辺置いていいわよ」
花丸「あ、はい……!」
ドサドサッ… ドサ……
花丸「はぁ~っ……荷物重かったずらぁ……」グデッ
梨子「そうね……腕ちぎれちゃうかと思ったわ……」
525: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/29(木) 01:05:22.98 ID:qhSz/7v2
ルビィ「……こんなに沢山買って貰っちゃって良かったんですか……?」
鞠莉「ええ。その代わり、今日は楽しい夜にしましょう」
善子「その台詞、なんか嫌なんだけど……」
鞠莉「ああ、嫌といえば、千歌っちから貰った歌詞に曲付けてみたわよ」
千歌「どうしてそれで思い出すんですか……」
ルビィ「これがルビィ達がスクールアイドルとして活動する一曲目……!」キラキラ
花丸「サンシャイン、ぴっかぴか音頭……?」
果南「お、お祭りらしいタイトルだね……」
鞠莉「ええ。その代わり、今日は楽しい夜にしましょう」
善子「その台詞、なんか嫌なんだけど……」
鞠莉「ああ、嫌といえば、千歌っちから貰った歌詞に曲付けてみたわよ」
千歌「どうしてそれで思い出すんですか……」
ルビィ「これがルビィ達がスクールアイドルとして活動する一曲目……!」キラキラ
花丸「サンシャイン、ぴっかぴか音頭……?」
果南「お、お祭りらしいタイトルだね……」
526: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/29(木) 01:05:44.96 ID:qhSz/7v2
鞠莉「じゃあ流すわよ」カチッ
♪~サンシャインぴっかぴか音頭(ヘビメタver.)
果南「うーん、音頭って知ってる?????」
鞠莉「この部分は振り付けにヘッドバンキング入れたらいいと思うんだけど、果南はどう思う?」
果南「音頭って知ってる?????????」
鞠莉「え~なんで?皆こういうの嫌い?」
梨子「嫌いってわけじゃないけど……」
善子「単純に馴染みがない、というか」
ダイヤ「私は個人的にはまあ、好きな方ですが、これではお祭りで歌えませんわ……」
♪~サンシャインぴっかぴか音頭(ヘビメタver.)
果南「うーん、音頭って知ってる?????」
鞠莉「この部分は振り付けにヘッドバンキング入れたらいいと思うんだけど、果南はどう思う?」
果南「音頭って知ってる?????????」
鞠莉「え~なんで?皆こういうの嫌い?」
梨子「嫌いってわけじゃないけど……」
善子「単純に馴染みがない、というか」
ダイヤ「私は個人的にはまあ、好きな方ですが、これではお祭りで歌えませんわ……」
527: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/29(木) 01:05:59.31 ID:qhSz/7v2
花丸「もっとお祭りみたいにじゃんじゃか太鼓の音とか入れたいですね」
ルビィ「太鼓といえば……」チラ
果南「え、私?」
ルビィ「果南先輩、太鼓部だから……」
果南「まあ何とか出来なくもないけど……鞠莉は?」
鞠莉「え?別にいいわよ?これはこれで私が楽しむ用に取っておくから問題ナシ♪」
果南「よし、じゃあもう少しお祭りっぽく編曲してみるよ」
ルビィ「太鼓といえば……」チラ
果南「え、私?」
ルビィ「果南先輩、太鼓部だから……」
果南「まあ何とか出来なくもないけど……鞠莉は?」
鞠莉「え?別にいいわよ?これはこれで私が楽しむ用に取っておくから問題ナシ♪」
果南「よし、じゃあもう少しお祭りっぽく編曲してみるよ」
528: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/29(木) 01:22:25.08 ID:qhSz/7v2
鞠莉「これパソコンね。これで色々できるからやってみて」
果南「わかった。頼りになるよ」パソコン カタカタ…
鞠莉「ありがとう。なら果南が編曲してる間にそれぞれの部屋に案内するわ」
曜「おおおおお!ついに!!!!」
鞠莉「あ、悪いけど……二人一部屋ね。その代わりタダにするから多めに見て頂戴」
鞠莉「ええっと、まず千歌っちと梨子がこの部屋ね」
千歌「え!梨子ちゃんと同じ部屋だって!やったやったー!!!」
梨子「うん、やったね千歌ちゃん」ニコ
千歌「枕投げしようね!!!!」
梨子「うーん」
果南「わかった。頼りになるよ」パソコン カタカタ…
鞠莉「ありがとう。なら果南が編曲してる間にそれぞれの部屋に案内するわ」
曜「おおおおお!ついに!!!!」
鞠莉「あ、悪いけど……二人一部屋ね。その代わりタダにするから多めに見て頂戴」
鞠莉「ええっと、まず千歌っちと梨子がこの部屋ね」
千歌「え!梨子ちゃんと同じ部屋だって!やったやったー!!!」
梨子「うん、やったね千歌ちゃん」ニコ
千歌「枕投げしようね!!!!」
梨子「うーん」
529: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/29(木) 01:22:46.81 ID:qhSz/7v2
鞠莉「次にダイヤとルビィ」
ダイヤ「予想通りですわね」
ルビィ「お姉ちゃんと一緒で良かったぁ……」ホッ
鞠莉「花丸と善子」
花丸「えっ」
善子「…………っ」ニコ
花丸「~~っ!?!?」カアァッ
花丸「??……???」バクバク
鞠莉「それから……果南と曜」
曜「やったー!果南ちゃんと同じ部屋だってー!!!」ユサユサ
果南「んー」パソコン カタカタ…
鞠莉「私は自分の部屋があるから、何かあったら私よ部屋に来て。それぞれの部屋に移動したら疲れてると思うし、各々でやりたいことしながらゆっくりしてって」
「「「「「「「はーい」」」」」」」
パタン…
ダイヤ「予想通りですわね」
ルビィ「お姉ちゃんと一緒で良かったぁ……」ホッ
鞠莉「花丸と善子」
花丸「えっ」
善子「…………っ」ニコ
花丸「~~っ!?!?」カアァッ
花丸「??……???」バクバク
鞠莉「それから……果南と曜」
曜「やったー!果南ちゃんと同じ部屋だってー!!!」ユサユサ
果南「んー」パソコン カタカタ…
鞠莉「私は自分の部屋があるから、何かあったら私よ部屋に来て。それぞれの部屋に移動したら疲れてると思うし、各々でやりたいことしながらゆっくりしてって」
「「「「「「「はーい」」」」」」」
パタン…
530: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/29(木) 01:22:59.46 ID:qhSz/7v2
果南「…………」カタカタ…
鞠莉「……あら、自分の部屋行かなくていいの?」
果南「曜が居ると集中出来ないからね。もう少しだけ鞠莉の部屋貸して」
鞠莉「良いけど……なんかいる?紅茶とか」
果南「あ、お願いしてもいい?あとイヤホンからヘッドフォン欲しいかも」
鞠莉「分かった、聞いてくる。ちょっと待ってて」
果南「うん、ありがとう」
鞠莉「こちらこそ」
鞠莉「……あら、自分の部屋行かなくていいの?」
果南「曜が居ると集中出来ないからね。もう少しだけ鞠莉の部屋貸して」
鞠莉「良いけど……なんかいる?紅茶とか」
果南「あ、お願いしてもいい?あとイヤホンからヘッドフォン欲しいかも」
鞠莉「分かった、聞いてくる。ちょっと待ってて」
果南「うん、ありがとう」
鞠莉「こちらこそ」
531: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/29(木) 01:23:33.23 ID:qhSz/7v2
----
一時間後
カチッ……
果南「ふぅ……こんなもんかな」
鞠莉「出来た?」
果南「うん、どう?」イヤホン スッ…
鞠莉「────うん、良いんじゃない」
果南「ありがと。他の皆は?」
鞠莉「取り敢えずさっき様子見に行ってみたんだけど、多分疲れて寝ちゃったわね」
一時間後
カチッ……
果南「ふぅ……こんなもんかな」
鞠莉「出来た?」
果南「うん、どう?」イヤホン スッ…
鞠莉「────うん、良いんじゃない」
果南「ありがと。他の皆は?」
鞠莉「取り敢えずさっき様子見に行ってみたんだけど、多分疲れて寝ちゃったわね」
536: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/29(木) 22:32:09.51 ID:qhSz/7v2
果南「大荷物だったもんね~」
鞠莉「でも大体の素材は買えたんでしょ?お祭りの分と、文化祭の分で」
果南「そうみたい。何か青系の布多かったね」
鞠莉「それは私も思った。どんだけ青系好きなのよって思ったけど、まあ、衣装係に曜が居るしね」
果南「あ、そうだ。鞠莉、試しにこれ歌ってみてくれない?」
果南「皆にこんな感じなんだって雰囲気掴んで欲しいし、お手本があった方が歌いやすいしね」
鞠莉「えーなんでよ、果南が歌ったら?」
果南「私は歌そんなに上手くないし……」
鞠莉「んん……まあ、いいけど」
鞠莉「でも大体の素材は買えたんでしょ?お祭りの分と、文化祭の分で」
果南「そうみたい。何か青系の布多かったね」
鞠莉「それは私も思った。どんだけ青系好きなのよって思ったけど、まあ、衣装係に曜が居るしね」
果南「あ、そうだ。鞠莉、試しにこれ歌ってみてくれない?」
果南「皆にこんな感じなんだって雰囲気掴んで欲しいし、お手本があった方が歌いやすいしね」
鞠莉「えーなんでよ、果南が歌ったら?」
果南「私は歌そんなに上手くないし……」
鞠莉「んん……まあ、いいけど」
537: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/29(木) 22:32:23.71 ID:qhSz/7v2
果南「ありがと、じゃあここの……鞠莉のパートから歌ってみて」
鞠莉「わかった……」スゥ…
鞠莉「自由に吹いてる風まかせーっ!!」⚠︎シャウト
果南「ストップ。違う違う違う」
果南「シャウトじゃなくて、ね?それだとヘビメタバージョンのぴっかぴか音頭みたいになっちゃうから」
果南「もう少しこぶし入れて歌ってみて」
鞠莉「分かった」
鞠莉「♪ン自由~に吹いてる かっぜ まっかせェ~~~」
果南「何故最初からそれをやらないのか」
鞠莉「わかった……」スゥ…
鞠莉「自由に吹いてる風まかせーっ!!」⚠︎シャウト
果南「ストップ。違う違う違う」
果南「シャウトじゃなくて、ね?それだとヘビメタバージョンのぴっかぴか音頭みたいになっちゃうから」
果南「もう少しこぶし入れて歌ってみて」
鞠莉「分かった」
鞠莉「♪ン自由~に吹いてる かっぜ まっかせェ~~~」
果南「何故最初からそれをやらないのか」
538: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/29(木) 23:57:43.31 ID:qhSz/7v2
果南「まあちゃんと歌えてるしいっか。このまま全パート歌って欲しいだけど……いい?」
鞠莉「いい?……というか、私しか居ないんでしょ。付き合うわよ」
果南「ありがとう鞠莉……なんかさ、鞠莉って案外優しいんだね」
鞠莉「優しくないように見えてた……?」
果南「ううん、そういう訳じゃないんだけど……」
果南「鞠莉ってさ、一人が好きって言ってたじゃん?」
果南「……だからさ、私達みたいにワイワイ騒ぐのとか好きじゃないのかなって思ってて、実は少し距離置いてたんだ」
鞠莉「いい?……というか、私しか居ないんでしょ。付き合うわよ」
果南「ありがとう鞠莉……なんかさ、鞠莉って案外優しいんだね」
鞠莉「優しくないように見えてた……?」
果南「ううん、そういう訳じゃないんだけど……」
果南「鞠莉ってさ、一人が好きって言ってたじゃん?」
果南「……だからさ、私達みたいにワイワイ騒ぐのとか好きじゃないのかなって思ってて、実は少し距離置いてたんだ」
539: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/29(木) 23:58:00.35 ID:qhSz/7v2
果南「だからかな。その分、千歌が鞠莉を引っ張り出してくれたのが嬉しかったんだ。実は泣き虫だとか、皆で居る時優しく笑ったりとか、ロックな曲が好きだとか、歌が上手かったりとか……鞠莉の知らなかった一面も見れて」
果南「私、もっと鞠莉のこと知りたくなっちゃったよ」ニッ
鞠莉「……っふふ、何?口説いてるつもり?」クスッ
鞠莉「……その、ありがと」ポソ
果南「あ、照れてる?」
鞠莉「照れてないし。ま、……改めて同じ3年生同士よろしくね、果南」
果南「うん、よろしく鞠莉」
果南「私、もっと鞠莉のこと知りたくなっちゃったよ」ニッ
鞠莉「……っふふ、何?口説いてるつもり?」クスッ
鞠莉「……その、ありがと」ポソ
果南「あ、照れてる?」
鞠莉「照れてないし。ま、……改めて同じ3年生同士よろしくね、果南」
果南「うん、よろしく鞠莉」
541: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/30(金) 01:47:18.32 ID:3mvnnPeq
----
夕方
バタンッッ
千歌「あーっ!!!ちょっともー!!寝ちゃってたじゃん!!どうして起こしてくれなかったの~!!」
梨子「気が付いたら外も暗くなってるし!」
善子「あ、起きた?おはよ」
千歌「もう夜じゃん!ご飯は?もう食べちゃった?」
善子「ううん、今からよ。今鞠莉先輩と果南先輩とダイヤが作ってるわ」
千歌「良かったぁ……」ホッ
善子「あ、そうだ。一年生がまだ部屋で寝てると思うから起こしに行ってあげて」
千歌「じゃあ私起こしてくるー!」タッ
梨子「皆寝ちゃってたんだ……」
善子「ええ。私もさっき起きたとこ。鞠莉先輩と果南先輩はずっと起きてたみたいだけどね」
梨子「ずっと!?先輩達も疲れてるはずなのに……」
夕方
バタンッッ
千歌「あーっ!!!ちょっともー!!寝ちゃってたじゃん!!どうして起こしてくれなかったの~!!」
梨子「気が付いたら外も暗くなってるし!」
善子「あ、起きた?おはよ」
千歌「もう夜じゃん!ご飯は?もう食べちゃった?」
善子「ううん、今からよ。今鞠莉先輩と果南先輩とダイヤが作ってるわ」
千歌「良かったぁ……」ホッ
善子「あ、そうだ。一年生がまだ部屋で寝てると思うから起こしに行ってあげて」
千歌「じゃあ私起こしてくるー!」タッ
梨子「皆寝ちゃってたんだ……」
善子「ええ。私もさっき起きたとこ。鞠莉先輩と果南先輩はずっと起きてたみたいだけどね」
梨子「ずっと!?先輩達も疲れてるはずなのに……」
542: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/30(金) 01:47:43.98 ID:3mvnnPeq
花丸「…………オハヨウゴザイマス……」グシグシ
梨子「わっ、おはよう花丸ちゃん」
花丸「……もう夜なんですね……オラ、こんなに寝ちゃったら夜眠れなさそう……」
善子「気持ちは分からなくもないわね……あ、寝癖……」サッサッ…
花丸「ありがとうございます……」ムニャ…
ルビィ「……おはようございまぁす……」
梨子「ルビィちゃんもおはよう。ゆっくり休めた?」
ルビィ「はい……っ、元気いっぱいです」ムンッ
梨子「ふふ、それは良かった。って、曜ちゃんは?」
善子「……見てあれ」
千歌「ほらよーちゃん自分で歩いて」グイグイ
曜「んん……まだ眠たいよぉ……」ズルズル
千歌「もーっ、そろそろご飯だよー」
曜「ごはん?ごはん、ごはん……」ムニャ… グシグシ…
善子「千歌がお姉ちゃんしてるわ……」
梨子「ほんとね……珍しい……」
ダイヤ「ご飯出来ましたわよー」
果南「皆今から外行くよー。準備してー」
梨子「な、何で外!?」
果南「それは行ってからのお楽しみだよ!さぁ行こ!」
梨子「わっ、おはよう花丸ちゃん」
花丸「……もう夜なんですね……オラ、こんなに寝ちゃったら夜眠れなさそう……」
善子「気持ちは分からなくもないわね……あ、寝癖……」サッサッ…
花丸「ありがとうございます……」ムニャ…
ルビィ「……おはようございまぁす……」
梨子「ルビィちゃんもおはよう。ゆっくり休めた?」
ルビィ「はい……っ、元気いっぱいです」ムンッ
梨子「ふふ、それは良かった。って、曜ちゃんは?」
善子「……見てあれ」
千歌「ほらよーちゃん自分で歩いて」グイグイ
曜「んん……まだ眠たいよぉ……」ズルズル
千歌「もーっ、そろそろご飯だよー」
曜「ごはん?ごはん、ごはん……」ムニャ… グシグシ…
善子「千歌がお姉ちゃんしてるわ……」
梨子「ほんとね……珍しい……」
ダイヤ「ご飯出来ましたわよー」
果南「皆今から外行くよー。準備してー」
梨子「な、何で外!?」
果南「それは行ってからのお楽しみだよ!さぁ行こ!」
543: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/30(金) 02:16:10.36 ID:3mvnnPeq
---
淡島ホテル 外
鞠莉「あ、来た来た。もう設置出来てるわよ」
千歌「な、なにこれ……」
ルビィ「……ご、ごくり……」
曜「これってもしかして……!」
ドォォォォォォォォォォォォン!!!
「「「「「「「流しそうめん!?!?」」」」」」」
果南「正解!私が鞠莉にやりたいってグズったら、鞠莉がしてくれるって言ったから!」
鞠莉「私も一度流しそうめんはやってみたかったし、せっかく皆居るんだから丁度いいと思ってね」
ダイヤ「鞠莉先輩達がナタを振り回しているのを見た時はどうなることかと思いましたけど……なんとか形になって良かったですわ」
果南「やっぱ緑化科は竹の扱いに慣れてるからいいね」
千歌「そりゃ、去年の文化祭は竹垣とししおどし作ったし……」
梨子「ここ最近の実習も造園技能士の資格取得に向けて竹垣ばっかり作ってるし……」
ダイヤ「辛い実習を思い出してきてしまいましたね……」
淡島ホテル 外
鞠莉「あ、来た来た。もう設置出来てるわよ」
千歌「な、なにこれ……」
ルビィ「……ご、ごくり……」
曜「これってもしかして……!」
ドォォォォォォォォォォォォン!!!
「「「「「「「流しそうめん!?!?」」」」」」」
果南「正解!私が鞠莉にやりたいってグズったら、鞠莉がしてくれるって言ったから!」
鞠莉「私も一度流しそうめんはやってみたかったし、せっかく皆居るんだから丁度いいと思ってね」
ダイヤ「鞠莉先輩達がナタを振り回しているのを見た時はどうなることかと思いましたけど……なんとか形になって良かったですわ」
果南「やっぱ緑化科は竹の扱いに慣れてるからいいね」
千歌「そりゃ、去年の文化祭は竹垣とししおどし作ったし……」
梨子「ここ最近の実習も造園技能士の資格取得に向けて竹垣ばっかり作ってるし……」
ダイヤ「辛い実習を思い出してきてしまいましたね……」
546: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/30(金) 21:59:48.67 ID:3mvnnPeq
善子「まあ実習のことも忘れて楽しみましょ」
花丸「そうですね……!皆それぞれ実習だったりで忙しかったですし、偶にはこういうのも良いですね。ね、ルビィちゃん」
ルビィ「うんっ、ルビィ、流しそうめんやってみたかったんだぁ!」
鞠莉「よーっし、それじゃお箸と汁配って!早速始めるわよ~!」
千歌「……なんか、鞠莉先輩少し明るくなった?」コソッ
果南「ああ見えて少し人見知りしてた部分もあるだろうし、漸く打ち解けたみたいだね」コソッ
曜「鞠莉先輩鞠莉先輩!私、そうめん流したいです!」
鞠莉「良いわねぇ。こっちおいで曜」
曜「やったー!!!」
花丸「そうですね……!皆それぞれ実習だったりで忙しかったですし、偶にはこういうのも良いですね。ね、ルビィちゃん」
ルビィ「うんっ、ルビィ、流しそうめんやってみたかったんだぁ!」
鞠莉「よーっし、それじゃお箸と汁配って!早速始めるわよ~!」
千歌「……なんか、鞠莉先輩少し明るくなった?」コソッ
果南「ああ見えて少し人見知りしてた部分もあるだろうし、漸く打ち解けたみたいだね」コソッ
曜「鞠莉先輩鞠莉先輩!私、そうめん流したいです!」
鞠莉「良いわねぇ。こっちおいで曜」
曜「やったー!!!」
547: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/06/30(金) 22:25:42.46 ID:3mvnnPeq
ダイヤ「脚立危ないから気をつけるんですのよ」
曜「はぁい」ヨイショ ヨイショッ…
鞠莉「水流すわよ~」
果南「ほら!皆竹の周りに集まって!そうめん流すよ!」
梨子「は、はいっ……!」
ルビィ「楽しみだなぁ……」キラキラ
花丸「な、流しそうめんってどうすれば良いずらぁっ!?」
善子「流れてきたそうめんをお箸で掬って取ればいいの。自分で掬ったやつは今持ってるお汁に潜らせて食べたらいいわ」
花丸「な、なるほど……」
善子「取り敢えず……聞くより慣れろってやつね」
曜「いきまーす!!!」
曜「とりゃあぁーっ!!」ドバドバドバ
千歌「ちょっ!?一気に全部!?」
ダイヤ「少しずつ流すものでは無いのですか!?」
梨子「と、取り敢えず取るしかないわよ!」
千歌「が、頑張るぞみんなぁ!」アワ
ドドドドドドドドドドッッ!!!!!
「「「「「「「わああああああぁーッ!!」」」」」」」
曜「あ、あれぇ……?」
鞠莉「曜。出禁ね」
曜「えっ」
曜「はぁい」ヨイショ ヨイショッ…
鞠莉「水流すわよ~」
果南「ほら!皆竹の周りに集まって!そうめん流すよ!」
梨子「は、はいっ……!」
ルビィ「楽しみだなぁ……」キラキラ
花丸「な、流しそうめんってどうすれば良いずらぁっ!?」
善子「流れてきたそうめんをお箸で掬って取ればいいの。自分で掬ったやつは今持ってるお汁に潜らせて食べたらいいわ」
花丸「な、なるほど……」
善子「取り敢えず……聞くより慣れろってやつね」
曜「いきまーす!!!」
曜「とりゃあぁーっ!!」ドバドバドバ
千歌「ちょっ!?一気に全部!?」
ダイヤ「少しずつ流すものでは無いのですか!?」
梨子「と、取り敢えず取るしかないわよ!」
千歌「が、頑張るぞみんなぁ!」アワ
ドドドドドドドドドドッッ!!!!!
「「「「「「「わああああああぁーッ!!」」」」」」」
曜「あ、あれぇ……?」
鞠莉「曜。出禁ね」
曜「えっ」
559: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/03(月) 01:14:23.77 ID:a75djC+E
------
数時間後…
千歌「…………」ゴクリ
千歌「…………」スッ…
シュワアアァァッ…!
千歌「おおおおおおっ!見て花火!!!花火だあああぁっ!!」キラキラ
果南「うおっ危な」
ダイヤ「振り回さないでください!!」
曜「千歌ちゃん千歌ちゃん!私にも火分けて!」
千歌「いいよいいよーっ!ほら!」ジュウゥ……
曜「おおおおおおーっ!!!見て!皆見てー!」シュワアアァァッ…!
梨子「綺麗ね……」
ルビィ「ですね……」
数時間後…
千歌「…………」ゴクリ
千歌「…………」スッ…
シュワアアァァッ…!
千歌「おおおおおおっ!見て花火!!!花火だあああぁっ!!」キラキラ
果南「うおっ危な」
ダイヤ「振り回さないでください!!」
曜「千歌ちゃん千歌ちゃん!私にも火分けて!」
千歌「いいよいいよーっ!ほら!」ジュウゥ……
曜「おおおおおおーっ!!!見て!皆見てー!」シュワアアァァッ…!
梨子「綺麗ね……」
ルビィ「ですね……」
560: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/03(月) 01:14:50.29 ID:a75djC+E
花丸「ルビィちゃん。こっちおいで。オラと一緒に花火やろう」チョイチョイ
ルビィ「ええっ!る、ルビィは……」
善子「良いから良いから。梨子も来なさいよ」
梨子「わ、ま、待ってよ~!」タッ
花丸「……はい、善子先輩」
善子「ありがとう花丸。これロウソクね。気をつけて」
花丸「……はい」スッ…
花丸「……わぁ、綺麗……」シュワアアァァッ……
善子「火貰うわね」スッ…
花丸「ぁ……はい……」
ルビィ「ええっ!る、ルビィは……」
善子「良いから良いから。梨子も来なさいよ」
梨子「わ、ま、待ってよ~!」タッ
花丸「……はい、善子先輩」
善子「ありがとう花丸。これロウソクね。気をつけて」
花丸「……はい」スッ…
花丸「……わぁ、綺麗……」シュワアアァァッ……
善子「火貰うわね」スッ…
花丸「ぁ……はい……」
561: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/03(月) 01:15:07.76 ID:a75djC+E
善子「……高校にはもう慣れた?」
花丸「だいぶ……ですかね。でもまだ実習棟に行く時の移動が間に合わなくて…いつも怒られちゃってます……」
善子「体力無いときついわよね……」
花丸「……あの。善子先輩はどうして農業高校に入ったんですか?」
善子「……んー……何でだろう……」
善子「私ね、元々動物ってそんなに好きじゃなかったのよ。何考えてんだか分かんないから意思疎通なんて出来ないし、噛むし、引っ掻くし……」
善子「……でも、中学生の時に子猫を拾ってね」
善子「雨の日に大きな木の下に、本当に小さい……生まれたばかりなんじゃないかってくらいちっちゃい黒猫だったわ」
花丸「だいぶ……ですかね。でもまだ実習棟に行く時の移動が間に合わなくて…いつも怒られちゃってます……」
善子「体力無いときついわよね……」
花丸「……あの。善子先輩はどうして農業高校に入ったんですか?」
善子「……んー……何でだろう……」
善子「私ね、元々動物ってそんなに好きじゃなかったのよ。何考えてんだか分かんないから意思疎通なんて出来ないし、噛むし、引っ掻くし……」
善子「……でも、中学生の時に子猫を拾ってね」
善子「雨の日に大きな木の下に、本当に小さい……生まれたばかりなんじゃないかってくらいちっちゃい黒猫だったわ」
562: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/03(月) 01:15:28.55 ID:a75djC+E
花丸「その猫ちゃんは善子先輩が飼ってるんですか……?」
善子「ううん、今はもう居ないわ」フルフル
善子「……死んじゃったのよ。小さいうちに」
善子「私が子猫の保護の仕方とか全く知らなくて、気が付いたら段々冷たくなってきちゃってて、……そのまま死んじゃってたわ」
善子「それで、自分の不甲斐なさに気がついたの。だからその子猫のような子達を今度こそ救えるようにって動物科に入学したわ」
善子「……ごめんね、暗い話しちゃって」
花丸「……いえ、オラの方こそ何も知らずに聞いてしまってすみません……」
善子「いいのいいの。気にしないで?」
善子「ううん、今はもう居ないわ」フルフル
善子「……死んじゃったのよ。小さいうちに」
善子「私が子猫の保護の仕方とか全く知らなくて、気が付いたら段々冷たくなってきちゃってて、……そのまま死んじゃってたわ」
善子「それで、自分の不甲斐なさに気がついたの。だからその子猫のような子達を今度こそ救えるようにって動物科に入学したわ」
善子「……ごめんね、暗い話しちゃって」
花丸「……いえ、オラの方こそ何も知らずに聞いてしまってすみません……」
善子「いいのいいの。気にしないで?」
563: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/03(月) 01:15:45.26 ID:a75djC+E
善子「だから、私は今度こそ間違えない。次こそ、小さい命を救うの」
花丸「……善子先輩……なんだかヒーローみたいですね」
善子「えっ!?ヒーロー!?」
花丸「はい、どうしてか……そう思いました」
善子「ひ、ヒーローねぇ……」
善子「(……あの子は救えなかったけど、その経験が今に繋がっているわけだし……ヒーローと言えばあの子猫な気もするんだけど……)」
善子「(……でも、悪い気はしない、かも……)」フニャリ…
花丸「あ、バケツ持ってきますね」
善子「あっ、う、うん、ありがとう」
梨子「ルビィちゃん、そーっとよ。そーっと……」
ルビィ「……は、はひぃ……」アワアワ
善子「……ん?」チラッ
花丸「……善子先輩……なんだかヒーローみたいですね」
善子「えっ!?ヒーロー!?」
花丸「はい、どうしてか……そう思いました」
善子「ひ、ヒーローねぇ……」
善子「(……あの子は救えなかったけど、その経験が今に繋がっているわけだし……ヒーローと言えばあの子猫な気もするんだけど……)」
善子「(……でも、悪い気はしない、かも……)」フニャリ…
花丸「あ、バケツ持ってきますね」
善子「あっ、う、うん、ありがとう」
梨子「ルビィちゃん、そーっとよ。そーっと……」
ルビィ「……は、はひぃ……」アワアワ
善子「……ん?」チラッ
566: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/03(月) 20:32:50.06 ID:a75djC+E
梨子「きゃっ!?き、気を付けてルビィちゃん!火傷しちゃうわ!!」ギュッ
ルビィ「わあぁんっ……怖くて火付けられないよぉ……」ウユウユ
鞠莉「何してるの?」
ルビィ「まりしぇんぱぁい……これぇ……」ウユウユ
鞠莉「っぷ!なになに、二人揃って火付けられなかったの!?」
鞠莉「なにそれかっわいい~っ!!!もう貸して!この鞠莉先輩が火付けてあげるわ!」バッ!
梨子「あっ、鞠莉先輩それ置き花火──」
ルビィ「わあぁんっ……怖くて火付けられないよぉ……」ウユウユ
鞠莉「何してるの?」
ルビィ「まりしぇんぱぁい……これぇ……」ウユウユ
鞠莉「っぷ!なになに、二人揃って火付けられなかったの!?」
鞠莉「なにそれかっわいい~っ!!!もう貸して!この鞠莉先輩が火付けてあげるわ!」バッ!
梨子「あっ、鞠莉先輩それ置き花火──」
567: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/03(月) 20:33:03.05 ID:a75djC+E
ザアアアアァァァッ!!!
鞠莉「あっっつ!?!?」ドッシーン!
果南「ちょ!?ちょっと大丈夫!?」
ダイヤ「凄い勢いで吹き出してますわっ……ちょっと誰かバケツバケツ!」
千歌「バケツ?ここここ!」
曜「こっちにもあります!」アワアワ
千歌「とりゃあぁー!」バシャーン!
善子「いや鞠莉先輩に水かけてどうすんのよ!?」
鞠莉「せ、セーフ……」ビチョビチョ…
果南「…………お風呂、入ろっか」
鞠莉「……ええ」
鞠莉「あっっつ!?!?」ドッシーン!
果南「ちょ!?ちょっと大丈夫!?」
ダイヤ「凄い勢いで吹き出してますわっ……ちょっと誰かバケツバケツ!」
千歌「バケツ?ここここ!」
曜「こっちにもあります!」アワアワ
千歌「とりゃあぁー!」バシャーン!
善子「いや鞠莉先輩に水かけてどうすんのよ!?」
鞠莉「せ、セーフ……」ビチョビチョ…
果南「…………お風呂、入ろっか」
鞠莉「……ええ」
570: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/03(月) 22:19:41.30 ID:a75djC+E
----
千歌・梨子の部屋
千歌「皆おやすみー!」
パタンッ…
梨子「皆に挨拶しちゃったけど……昼間寝ちゃったからそんなに眠くないわね……」
千歌「そうだねぇ……少し夜更かししちゃうっ?」
梨子「明日は練習よ……?」
千歌「いいじゃんいいじゃん。ちょっとくらいお話しようよ!」
梨子「もう……じゃあ、ちょっとだけよ?」
千歌「うん!何話そっかなぁ」
千歌「……あ。そうだ、ねぇねぇ梨子ちゃんに私が浦の星に来た理由教えてあげるね!」
梨子「教えてくれるの?」
千歌「うん!特別だよ!」
千歌・梨子の部屋
千歌「皆おやすみー!」
パタンッ…
梨子「皆に挨拶しちゃったけど……昼間寝ちゃったからそんなに眠くないわね……」
千歌「そうだねぇ……少し夜更かししちゃうっ?」
梨子「明日は練習よ……?」
千歌「いいじゃんいいじゃん。ちょっとくらいお話しようよ!」
梨子「もう……じゃあ、ちょっとだけよ?」
千歌「うん!何話そっかなぁ」
千歌「……あ。そうだ、ねぇねぇ梨子ちゃんに私が浦の星に来た理由教えてあげるね!」
梨子「教えてくれるの?」
千歌「うん!特別だよ!」
571: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/03(月) 22:20:00.14 ID:a75djC+E
千歌「私ね、実は勉強やりたくなくて農業高校に来たんだ」
千歌「中学生の時もテストの順位は下から数えた方が早くて……授業にも全然着いて行けなくって……」
千歌「このままじゃ行く高校が無い~ってなってた時にね、果南ちゃんが農業高校へ進学するって言ってきたんだ」
梨子「果南先輩が?」
千歌「そうだよ~、何も言わず突然進路決めちゃって!」
千歌「……それでね、あとでどうして農業高校にしたのー?って聞いたら……果南ちゃん、なんて言ったと思う?」
梨子「うーん……なんだろう……」
千歌「中学生の時もテストの順位は下から数えた方が早くて……授業にも全然着いて行けなくって……」
千歌「このままじゃ行く高校が無い~ってなってた時にね、果南ちゃんが農業高校へ進学するって言ってきたんだ」
梨子「果南先輩が?」
千歌「そうだよ~、何も言わず突然進路決めちゃって!」
千歌「……それでね、あとでどうして農業高校にしたのー?って聞いたら……果南ちゃん、なんて言ったと思う?」
梨子「うーん……なんだろう……」
572: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/03(月) 22:20:15.69 ID:a75djC+E
千歌「……『千歌がのびのび通える学校に、私も居たかったから』……なんて言ったんだよ!あの果南ちゃんが!」
千歌「高校って、自分の夢を叶える為に物凄く大切な選択だと思うの。それなのに果南ちゃん……自分の事じゃなくて私の事を考えててくれてて……」
千歌「私、すっっごい嬉しかったの!果南ちゃんが入学した後もずっと浦の星のこと話してくれて、私、浦の星がだーいすきになったんだ!」
千歌「あれだけ不安だった高校選びも、果南ちゃんのお陰で即決だったし!それに、ワクワクしながら受験にも、入学式にも行けて……」
千歌「それから、ダイヤちゃんに出会って、善子ちゃんに出会って、鞠莉先輩に出会って……」
千歌「梨子ちゃんにも、皆にも出会えた!これってとっても素敵なことじゃない?奇跡みたいな事じゃない!?」
梨子「……っふふ、そうね」クスッ
千歌「高校って、自分の夢を叶える為に物凄く大切な選択だと思うの。それなのに果南ちゃん……自分の事じゃなくて私の事を考えててくれてて……」
千歌「私、すっっごい嬉しかったの!果南ちゃんが入学した後もずっと浦の星のこと話してくれて、私、浦の星がだーいすきになったんだ!」
千歌「あれだけ不安だった高校選びも、果南ちゃんのお陰で即決だったし!それに、ワクワクしながら受験にも、入学式にも行けて……」
千歌「それから、ダイヤちゃんに出会って、善子ちゃんに出会って、鞠莉先輩に出会って……」
千歌「梨子ちゃんにも、皆にも出会えた!これってとっても素敵なことじゃない?奇跡みたいな事じゃない!?」
梨子「……っふふ、そうね」クスッ
573: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/03(月) 22:20:29.93 ID:a75djC+E
梨子「……千歌ちゃんは、浦の星が大好きなのね」
千歌「うんっ!だーいすき!」ニコ
千歌「……無くなっちゃうのは悲しいけど、でも、その前に皆でいっぱい思い出作るんだ。学科も、学年もバラバラな皆で!」
梨子「……うん、一緒に頑張ろうね」
千歌「うん!」
梨子「……あ、もうこんな時間……明日に響くからもう寝ましょうか」
千歌「えーっ、もう……?」
梨子「…………じゃあ、……枕投げでもする?」
千歌「えっ!いいの!?」パアァッ
梨子「バレないように、こっそりよ」
千歌「~っ!!うん!」
千歌「うんっ!だーいすき!」ニコ
千歌「……無くなっちゃうのは悲しいけど、でも、その前に皆でいっぱい思い出作るんだ。学科も、学年もバラバラな皆で!」
梨子「……うん、一緒に頑張ろうね」
千歌「うん!」
梨子「……あ、もうこんな時間……明日に響くからもう寝ましょうか」
千歌「えーっ、もう……?」
梨子「…………じゃあ、……枕投げでもする?」
千歌「えっ!いいの!?」パアァッ
梨子「バレないように、こっそりよ」
千歌「~っ!!うん!」
576: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/04(火) 22:57:44.15 ID:1WqtUp6F
-------
-----
--
翌日
果南「さーて、今日は練習するよー!」
ちかりこ「「………………」」ゲッソリ…
善子「うわっ。あんた達クマヤバいわよ」
ダイヤ「もしかして寝てないんですの?」
千歌「……梨子ちゃんが燃えちゃって……」
梨子「どうして私の所為にするのよ!?千歌ちゃんだって負けを認めなかったじゃない!」
千歌「だって梨子ちゃんズルした!」
梨子「枕投げにズルなんてないでしょ!?」
果南「それじゃ、早速練習を──」
果南「と言いたいところなんだけど……」
果南「今日から曜とルビィちゃんが衣装作りを始めるから、二人は取り敢えずそっちを優先してやってもらうよ。残りの人達はそのまま練習で!」
-----
--
翌日
果南「さーて、今日は練習するよー!」
ちかりこ「「………………」」ゲッソリ…
善子「うわっ。あんた達クマヤバいわよ」
ダイヤ「もしかして寝てないんですの?」
千歌「……梨子ちゃんが燃えちゃって……」
梨子「どうして私の所為にするのよ!?千歌ちゃんだって負けを認めなかったじゃない!」
千歌「だって梨子ちゃんズルした!」
梨子「枕投げにズルなんてないでしょ!?」
果南「それじゃ、早速練習を──」
果南「と言いたいところなんだけど……」
果南「今日から曜とルビィちゃんが衣装作りを始めるから、二人は取り敢えずそっちを優先してやってもらうよ。残りの人達はそのまま練習で!」
577: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/04(火) 22:58:03.84 ID:1WqtUp6F
曜「任せて~!私達がとっておきの衣装作っちゃうよ~!」ビシッ
ルビィ「が、頑張りますっ……!」ムンッ
花丸「オラもそっちが良かったずらぁ……」ショモ
果南「マル、そんな事言わないで?私が居るじゃん!」
花丸「絶妙に嬉しくならないんですよ……」
果南「…………じゃ、じゃあ、それ以外はランニングから──」
鞠莉「果南。千歌っち借りてもいい?」
果南「え?良いけど……なにかするの?」
鞠莉「このタイミングで文化祭の曲も話し合っておこうと思って。もう作詞してるらしいし、どんな感じにしたいか、みたいなね」
果南「なるほどね。でも千歌は我儘だし根気強くいかないと大変だよ~?」
千歌「そうだぞ~!」ムッ
果南「千歌のことだから突然 吸わせてとか言うよ」
千歌「そうだぞ~!」
千歌「……って言わないよそんなこと!!!言ったことないでしょうが!!!!」
鞠莉「まあどうでもいいけど。取り敢えず千歌っちは借りるわよ」
果南「うん、おっけー」
ルビィ「が、頑張りますっ……!」ムンッ
花丸「オラもそっちが良かったずらぁ……」ショモ
果南「マル、そんな事言わないで?私が居るじゃん!」
花丸「絶妙に嬉しくならないんですよ……」
果南「…………じゃ、じゃあ、それ以外はランニングから──」
鞠莉「果南。千歌っち借りてもいい?」
果南「え?良いけど……なにかするの?」
鞠莉「このタイミングで文化祭の曲も話し合っておこうと思って。もう作詞してるらしいし、どんな感じにしたいか、みたいなね」
果南「なるほどね。でも千歌は我儘だし根気強くいかないと大変だよ~?」
千歌「そうだぞ~!」ムッ
果南「千歌のことだから突然 吸わせてとか言うよ」
千歌「そうだぞ~!」
千歌「……って言わないよそんなこと!!!言ったことないでしょうが!!!!」
鞠莉「まあどうでもいいけど。取り敢えず千歌っちは借りるわよ」
果南「うん、おっけー」
578: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/04(火) 22:58:26.75 ID:1WqtUp6F
善子「ランニングって、何処走るんです?」
果南「淡島を一周かな。途中で淡島神社でお参りしていく予定だよ!」
ダイヤ「え、淡島神社ですか!?」
梨子「淡島神社?」
善子「めちゃくちゃ長い階段登らないといけないのよ。それをランニングの途中に挟むって……」
花丸「終わったずら……遺書を書いてくるべきだったずら……」トオイメ
梨子「は、花丸ちゃん!?帰ってきて~っ!」ユサユサ
果南「それじゃ行くよ~!出発~!」タッ
果南「淡島を一周かな。途中で淡島神社でお参りしていく予定だよ!」
ダイヤ「え、淡島神社ですか!?」
梨子「淡島神社?」
善子「めちゃくちゃ長い階段登らないといけないのよ。それをランニングの途中に挟むって……」
花丸「終わったずら……遺書を書いてくるべきだったずら……」トオイメ
梨子「は、花丸ちゃん!?帰ってきて~っ!」ユサユサ
果南「それじゃ行くよ~!出発~!」タッ
584: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/06(木) 22:49:02.42 ID:wwJR/ep3
------
淡島ホテル
鞠莉の部屋
千歌「ねー、鞠莉先輩~。ねむーい……」
鞠莉「もう……昨日千歌っち達の部屋からドタドタ聞こえると思ったのよね。……自業自得」
千歌「そうだけどーっ!」
鞠莉「ほら、どんな感じがいいとかないの?」
千歌「ない!」
鞠莉「千歌っち」
千歌「やだやだやだやだーっ!チカも皆と練習したーい!」ジタバタ
鞠莉「……ふんっ」バチーンッ!
千歌「ぎゃっ!?い、痛!?どうしてチカをぶつんですか!?」
鞠莉「……千歌っち、右の頬をぶたれたら、左の頬は差し出すんでしょう?」
千歌「ひゃ……ひゃい…………」
淡島ホテル
鞠莉の部屋
千歌「ねー、鞠莉先輩~。ねむーい……」
鞠莉「もう……昨日千歌っち達の部屋からドタドタ聞こえると思ったのよね。……自業自得」
千歌「そうだけどーっ!」
鞠莉「ほら、どんな感じがいいとかないの?」
千歌「ない!」
鞠莉「千歌っち」
千歌「やだやだやだやだーっ!チカも皆と練習したーい!」ジタバタ
鞠莉「……ふんっ」バチーンッ!
千歌「ぎゃっ!?い、痛!?どうしてチカをぶつんですか!?」
鞠莉「……千歌っち、右の頬をぶたれたら、左の頬は差し出すんでしょう?」
千歌「ひゃ……ひゃい…………」
585: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/06(木) 22:49:16.17 ID:wwJR/ep3
鞠莉「歯食いしばりなさい」スッ…
千歌「……っ」キュッ
千歌「っておかしくないですか!?何でチカもう一発行かれそうになってるんですか!?」
鞠莉「いけそうだったから」
千歌「サイテー!」
鞠莉「……はぁ、もう適当にやっちゃうわよ」
千歌「またヘビメタになるじゃないですかー!」
鞠莉「もーっ、我儘ねぇ」
鞠莉「……おやつ食べる?」
千歌「え!おやつ!?」キラキラ
鞠莉「マカロンとかケーキとか沢山あるわよ」
千歌「食べたい食べたい!」ピョンピョン
鞠莉「分かったわ。じゃあ曜とルビィ呼んでおいて。用意してくるから」
千歌「やったやったー!私皆と一緒にランニングじゃなくて良かった~!」
千歌「……っ」キュッ
千歌「っておかしくないですか!?何でチカもう一発行かれそうになってるんですか!?」
鞠莉「いけそうだったから」
千歌「サイテー!」
鞠莉「……はぁ、もう適当にやっちゃうわよ」
千歌「またヘビメタになるじゃないですかー!」
鞠莉「もーっ、我儘ねぇ」
鞠莉「……おやつ食べる?」
千歌「え!おやつ!?」キラキラ
鞠莉「マカロンとかケーキとか沢山あるわよ」
千歌「食べたい食べたい!」ピョンピョン
鞠莉「分かったわ。じゃあ曜とルビィ呼んでおいて。用意してくるから」
千歌「やったやったー!私皆と一緒にランニングじゃなくて良かった~!」
586: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/07(金) 02:14:05.45 ID:UuDv0AYe
-----
一方その頃……
花丸「はぁ……はぁ……死ぬ……死ぬずら……」ゼェゼェ
梨子「私ももうダメ……朝ごはん出てきちゃいそう……」ゼェゼェ
ダイヤ「ふたりとも……頑張るんですわ……もっと気合い入れて……」ゼェゼェ
善子「果南せんぱーい。花丸と梨子とダイヤが萎れてます」タッタッ…
果南「えー、もう?」タッタッ…
善子「少し休憩しないと梨子死にますよ」
果南「それは困るなぁ」ピタッ
善子「最低ですよ貴女……」
一方その頃……
花丸「はぁ……はぁ……死ぬ……死ぬずら……」ゼェゼェ
梨子「私ももうダメ……朝ごはん出てきちゃいそう……」ゼェゼェ
ダイヤ「ふたりとも……頑張るんですわ……もっと気合い入れて……」ゼェゼェ
善子「果南せんぱーい。花丸と梨子とダイヤが萎れてます」タッタッ…
果南「えー、もう?」タッタッ…
善子「少し休憩しないと梨子死にますよ」
果南「それは困るなぁ」ピタッ
善子「最低ですよ貴女……」
587: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/07(金) 02:14:20.50 ID:UuDv0AYe
おじいさん「すみません」
果南「あ、はーい。どうしましたか?」
おじいさん「淡島神社はどちらにありますか?」
果南「あー、神社ならこの階段を登った先にあります。私達も今行ってきたばかりなんですよ」
おじいさん「かなり長い階段ですねぇ。お嬢ちゃん達はこれ登ってきたの?偉いねぇ」
果南「最初は大変ですけど……やりがいがあって、達成感があって、気持ちがいいんです」ニッ
おじいさん「ありがとうねぇ。またね」フリフリ
果南「はい、お気をつけて。無理なさらず」フリフリ
果南「あ、はーい。どうしましたか?」
おじいさん「淡島神社はどちらにありますか?」
果南「あー、神社ならこの階段を登った先にあります。私達も今行ってきたばかりなんですよ」
おじいさん「かなり長い階段ですねぇ。お嬢ちゃん達はこれ登ってきたの?偉いねぇ」
果南「最初は大変ですけど……やりがいがあって、達成感があって、気持ちがいいんです」ニッ
おじいさん「ありがとうねぇ。またね」フリフリ
果南「はい、お気をつけて。無理なさらず」フリフリ
588: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/07(金) 02:14:38.51 ID:UuDv0AYe
果南「…………私、おじいちゃん好きだなぁ」
ダイヤ「どうしたんですの?突然……」
果南「なんかさ、農業高校とかっておじいちゃん先生が多いじゃん?だから自然に、おじいちゃんと話すと安心感があるというか……」
花丸「……オラも分かります。どの先生もじいちゃんみたいに優しくて、大好きなんです」
善子「……言われてみれば私も、若い先生よりおじいちゃん先生の方が話しやすいかも」
ダイヤ「……まあ、私もですが……」
梨子「み、皆も?」
果南「もしかして~、梨子ちゃんもっ?」
梨子「はい、浦の星に来てからですけど……」
ダイヤ「どうしたんですの?突然……」
果南「なんかさ、農業高校とかっておじいちゃん先生が多いじゃん?だから自然に、おじいちゃんと話すと安心感があるというか……」
花丸「……オラも分かります。どの先生もじいちゃんみたいに優しくて、大好きなんです」
善子「……言われてみれば私も、若い先生よりおじいちゃん先生の方が話しやすいかも」
ダイヤ「……まあ、私もですが……」
梨子「み、皆も?」
果南「もしかして~、梨子ちゃんもっ?」
梨子「はい、浦の星に来てからですけど……」
589: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/07(金) 02:14:51.16 ID:UuDv0AYe
果南「やっぱり皆好きなんだねぇ。おじいちゃん」
果南「…………もう一回神社行こっか。あのおじいちゃん、ちゃんと登り切れるか心配だし」
ダイヤ「同意見ですわ」
花丸「オラもずら!」
善子「ふふ、そうね。梨子もいけそう?」
梨子「……うん、頑張ってみる」
果南「…………もう一回神社行こっか。あのおじいちゃん、ちゃんと登り切れるか心配だし」
ダイヤ「同意見ですわ」
花丸「オラもずら!」
善子「ふふ、そうね。梨子もいけそう?」
梨子「……うん、頑張ってみる」
591: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/07(金) 22:50:44.83 ID:UuDv0AYe
-------
淡島ホテル ロビー
果南「ただいまぁ」
千歌「あー!ルビィちゃん曜ちゃん!こっちにケーキあるよケーキ!」
ルビィ「わあぁっ、いちごがたくさんっ!」パァッ
鞠莉「チョコレートフォンデュも用意する?」
ようちかるび「「「するするーっ!」」」
ダイヤ「……皆さん、随分と楽しそうですわね」ニッコリ
千歌「そうそう、鞠莉先輩が沢山お菓子用意してくれてね!それで皆でお菓子パーティを──」チラッ
千歌「ひっ!?ダイヤちゃん!?それに皆も!?いつの間に帰ってきたの!?」ビクッ
花丸「こんなこと有り得るんかぁ……信じて送り出してくれた友達がオラを裏切ってお菓子パーティしてるなんてぇ……」グスッ
善子「誰が発端?」
千歌「い、いやぁ……鞠莉先輩が、ね?」チラッ
鞠莉「千歌っちが機嫌悪かったから」
善子「千歌は赤ちゃんか何かなの?」
淡島ホテル ロビー
果南「ただいまぁ」
千歌「あー!ルビィちゃん曜ちゃん!こっちにケーキあるよケーキ!」
ルビィ「わあぁっ、いちごがたくさんっ!」パァッ
鞠莉「チョコレートフォンデュも用意する?」
ようちかるび「「「するするーっ!」」」
ダイヤ「……皆さん、随分と楽しそうですわね」ニッコリ
千歌「そうそう、鞠莉先輩が沢山お菓子用意してくれてね!それで皆でお菓子パーティを──」チラッ
千歌「ひっ!?ダイヤちゃん!?それに皆も!?いつの間に帰ってきたの!?」ビクッ
花丸「こんなこと有り得るんかぁ……信じて送り出してくれた友達がオラを裏切ってお菓子パーティしてるなんてぇ……」グスッ
善子「誰が発端?」
千歌「い、いやぁ……鞠莉先輩が、ね?」チラッ
鞠莉「千歌っちが機嫌悪かったから」
善子「千歌は赤ちゃんか何かなの?」
593: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/08(土) 23:05:28.33 ID:TylTq67y
ルビィ「ご、ごめんなさい……」シュン
千歌「ええっ!る、ルビィちゃんは悪くないよぅ……」アワアワ
梨子「千歌ちゃん……」
千歌「ご、ごめんってばああぁっ!!」アワアワ
鞠莉「まあ、ほら。曲は出来たわよ」
果南「え!?出来たの!?こんな短時間で!?」
曜「私達がお菓子食べてる間に!!」
鞠莉「取り敢えず聞いてみて」
カチッ…
♪~~
梨子「す、凄い……これ、鞠莉先輩が?」
鞠莉「ええ。どう?」
ダイヤ「凄くいいと思いますわ。千歌さんの素直で明るい歌詞にも合いそうですし」
ルビィ「…………すごい……」キラキラ
曜「なんかダンスしたくなっちゃうねぇ!」
果南「ダンスしちゃう!?」
ようかな「「らんらんらーん!」」クネクネ
梨子「ぜ、絶対そのダンスは違うと思うけど……」
善子「……これが、スクールアイドルの曲……」
花丸「かっこいいずら……」キラキラ
鞠莉「ま。そういう訳で、これに歌を合わせて、ダンスを付けて衣装を作って。文化祭へ備えましょ」
千歌「ええっ!る、ルビィちゃんは悪くないよぅ……」アワアワ
梨子「千歌ちゃん……」
千歌「ご、ごめんってばああぁっ!!」アワアワ
鞠莉「まあ、ほら。曲は出来たわよ」
果南「え!?出来たの!?こんな短時間で!?」
曜「私達がお菓子食べてる間に!!」
鞠莉「取り敢えず聞いてみて」
カチッ…
♪~~
梨子「す、凄い……これ、鞠莉先輩が?」
鞠莉「ええ。どう?」
ダイヤ「凄くいいと思いますわ。千歌さんの素直で明るい歌詞にも合いそうですし」
ルビィ「…………すごい……」キラキラ
曜「なんかダンスしたくなっちゃうねぇ!」
果南「ダンスしちゃう!?」
ようかな「「らんらんらーん!」」クネクネ
梨子「ぜ、絶対そのダンスは違うと思うけど……」
善子「……これが、スクールアイドルの曲……」
花丸「かっこいいずら……」キラキラ
鞠莉「ま。そういう訳で、これに歌を合わせて、ダンスを付けて衣装を作って。文化祭へ備えましょ」
594: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/08(土) 23:09:17.30 ID:TylTq67y
千歌「………………」ポカーン
梨子「あれ、……千歌ちゃん?おーい、千歌ちゃーん……」ユサユサ
千歌「すごい……凄いです鞠莉先輩!私、感動しちゃいました!」
千歌「これなら絶対浦の星の皆に凄いって言って貰えるし、皆に思い出残せると思います!!!」
千歌「鞠莉先輩!貴女は天才ですよ!」ガシッ
鞠莉「そ、そう?ありがとう??」アワアワ
千歌「はいっ、天才です!!!」ズイッ
鞠莉「ちょ、ちょっと近いんだけど……」
千歌「今すぐ歌詞合わせましょう!!なんならチカが今ここで!」
鞠莉「あ……えと……」←詰め寄られるのは慣れてない
果南「落ち着きなってば千歌ぁ!!鞠莉困ってるから!!」アワアワ
梨子「あれ、……千歌ちゃん?おーい、千歌ちゃーん……」ユサユサ
千歌「すごい……凄いです鞠莉先輩!私、感動しちゃいました!」
千歌「これなら絶対浦の星の皆に凄いって言って貰えるし、皆に思い出残せると思います!!!」
千歌「鞠莉先輩!貴女は天才ですよ!」ガシッ
鞠莉「そ、そう?ありがとう??」アワアワ
千歌「はいっ、天才です!!!」ズイッ
鞠莉「ちょ、ちょっと近いんだけど……」
千歌「今すぐ歌詞合わせましょう!!なんならチカが今ここで!」
鞠莉「あ……えと……」←詰め寄られるのは慣れてない
果南「落ち着きなってば千歌ぁ!!鞠莉困ってるから!!」アワアワ
599: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/09(日) 23:35:16.15 ID:F/vXDJzo
--------
------
---
翌日
緑化棟 緑化教室
授業:課題研究
山崎「今日課題研究の前に寒冷紗付けるの手伝ってくれんか」
千歌「嫌です」
山崎「おい」
梨子「寒冷紗?」
千歌「日除けだよ~、ぜっんぜん効果無いけど」
ダイヤ「文句言わずに手伝わないと熱中症になるのは貴女ですよ」
千歌「あーもーっ!わかったわかった!やればいいんでしょ!」ガタッ
梨子「結局やるんだ!?」
千歌「熱中症、すーっごい辛いんだよ!!今年は去年よりも暑いって毎年言ってるし、今度こそ死人出るよ!」ズイッ
梨子「そ、それもそうね……」
千歌「さぁ早く行こう!今日も暑いんだから!」
山崎「いきなりやる気になるなぁ、あいつ」
ダイヤ「ですね……」
------
---
翌日
緑化棟 緑化教室
授業:課題研究
山崎「今日課題研究の前に寒冷紗付けるの手伝ってくれんか」
千歌「嫌です」
山崎「おい」
梨子「寒冷紗?」
千歌「日除けだよ~、ぜっんぜん効果無いけど」
ダイヤ「文句言わずに手伝わないと熱中症になるのは貴女ですよ」
千歌「あーもーっ!わかったわかった!やればいいんでしょ!」ガタッ
梨子「結局やるんだ!?」
千歌「熱中症、すーっごい辛いんだよ!!今年は去年よりも暑いって毎年言ってるし、今度こそ死人出るよ!」ズイッ
梨子「そ、それもそうね……」
千歌「さぁ早く行こう!今日も暑いんだから!」
山崎「いきなりやる気になるなぁ、あいつ」
ダイヤ「ですね……」
600: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/09(日) 23:54:57.70 ID:F/vXDJzo
----
造園技能士 実技試験練習場
千歌「せ、せんせー?……これ、3メートルはあるんじゃ……」
山崎「だから脚立持って来いって言ったやろ」
千歌「言ってたけど!」
梨子「どうしたらいいんですか?ボロボロの寒冷紗は付いてますけど……」
山崎「まず今付いてる寒冷紗を下ろしてからやな。そっから、この綺麗な寒冷紗を屋根に付けよう」
ダイヤ「分かりましたわ。千歌さん、去年もしましたわよね」
千歌「またこの作業かあ……」
梨子「……えっと……」
山崎「梨子はゆっくりで良いから、見ながらやってみて。無理そうやったらダイヤとか千歌に聞いてな」
山崎「ちょっとサツマイモ圃場のところ見てくるから、お前ら落ちるなよ~」
ちかダイりこ「「「はぁい」」」
造園技能士 実技試験練習場
千歌「せ、せんせー?……これ、3メートルはあるんじゃ……」
山崎「だから脚立持って来いって言ったやろ」
千歌「言ってたけど!」
梨子「どうしたらいいんですか?ボロボロの寒冷紗は付いてますけど……」
山崎「まず今付いてる寒冷紗を下ろしてからやな。そっから、この綺麗な寒冷紗を屋根に付けよう」
ダイヤ「分かりましたわ。千歌さん、去年もしましたわよね」
千歌「またこの作業かあ……」
梨子「……えっと……」
山崎「梨子はゆっくりで良いから、見ながらやってみて。無理そうやったらダイヤとか千歌に聞いてな」
山崎「ちょっとサツマイモ圃場のところ見てくるから、お前ら落ちるなよ~」
ちかダイりこ「「「はぁい」」」
601: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/09(日) 23:55:11.40 ID:F/vXDJzo
千歌「ふふふーん、ふーんふーん♪」
梨子「千歌ちゃん昨日からずっとそれ歌ってる」クスッ
千歌「曲が出来るとやっと動き始めたって感じがしない?」
梨子「……それもそうね」クスッ
ダイヤ「それにしても……曲が付くと改めて良い曲なのだと実感しますわね」
梨子「そうね、千歌ちゃんの歌詞、本当に素敵だわ」
千歌「えへへぇ、そう?」フニャ
千歌「いやーでも!?やっぱりチカ天才だったって言うかぁ!──って、うおおぉっ!?」ガタッ
ダイヤ「あっ!」タッ
梨子「危ない!」ガシッ
千歌「あ、あっぶなぁ……脚立の上で暴れると危険だねぇ……」バクバク
ダイヤ「当たり前でしょ!気を付けなさいな」
千歌「は、はぁい……」
梨子「千歌ちゃん昨日からずっとそれ歌ってる」クスッ
千歌「曲が出来るとやっと動き始めたって感じがしない?」
梨子「……それもそうね」クスッ
ダイヤ「それにしても……曲が付くと改めて良い曲なのだと実感しますわね」
梨子「そうね、千歌ちゃんの歌詞、本当に素敵だわ」
千歌「えへへぇ、そう?」フニャ
千歌「いやーでも!?やっぱりチカ天才だったって言うかぁ!──って、うおおぉっ!?」ガタッ
ダイヤ「あっ!」タッ
梨子「危ない!」ガシッ
千歌「あ、あっぶなぁ……脚立の上で暴れると危険だねぇ……」バクバク
ダイヤ「当たり前でしょ!気を付けなさいな」
千歌「は、はぁい……」
619: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/11(火) 16:43:51.25 ID:pVgM4YDU
----
数十分後
山崎「お前ら終わったか〜」
山崎「……うん。ちゃんと出来てるな」
千歌「あ、先生!どうです?上手く貼れたでしょ!?」
山崎「ああ、ありがとう」
山崎「でもお前んとこ、寒冷紗全く意味無いぞ」
千歌「ああホントだ!?!?チカのとこ全っ然日除けになってない!!!これじゃ熱中症になっちゃうんですけどー!」
ダイヤ「そこは貴女がつけたところでしょう?自己責任ですわ」
千歌「何でそんなこと言うんだあああ!ダイヤちゃんは私が熱中症になってもいいの!?」
ダイヤ「良くは無いですが……しっかり対策すれば予防することは出来るはずです」
千歌「完全には出来ないでしょ!」
ダイヤ「だから!」
梨子「ちょ、ちょっと二人とも落ち着いて!」アワアワ
数十分後
山崎「お前ら終わったか〜」
山崎「……うん。ちゃんと出来てるな」
千歌「あ、先生!どうです?上手く貼れたでしょ!?」
山崎「ああ、ありがとう」
山崎「でもお前んとこ、寒冷紗全く意味無いぞ」
千歌「ああホントだ!?!?チカのとこ全っ然日除けになってない!!!これじゃ熱中症になっちゃうんですけどー!」
ダイヤ「そこは貴女がつけたところでしょう?自己責任ですわ」
千歌「何でそんなこと言うんだあああ!ダイヤちゃんは私が熱中症になってもいいの!?」
ダイヤ「良くは無いですが……しっかり対策すれば予防することは出来るはずです」
千歌「完全には出来ないでしょ!」
ダイヤ「だから!」
梨子「ちょ、ちょっと二人とも落ち着いて!」アワアワ
620: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/11(火) 16:44:23.00 ID:pVgM4YDU
千歌「……はっ!……ま、また暑くて機嫌悪くなっちゃった……ごめんねダイヤちゃん」
ダイヤ「いえ、私こそ言い過ぎてしまいました……」
梨子「な、なんかデジャブ……」
山崎「それじゃ少し休憩しとけ。水分補給は忘れるなよ」
ちかダイりこ「「「はぁい」」」
千歌「なんかさー、アレだよね。農業って楽しいけど、大変だし身体中痛いし上手くいかないことが多いからつい人に当たっちゃうよね」
ダイヤ「そうですね……いくら二年目とはいえ筋肉痛が酷い日もありますし……」
千歌「善子ちゃんなんか腰壊してるのに毎日作業してて偉いよね」
梨子「えっ、よっちゃん腰悪いの……?」
千歌「うーん、元々悪いわけじゃないらしいんだけどね。やっぱり農業って屈んだり重いものを持ち上げたりする作業が多いじゃない?」
千歌「それで腰に負担が掛かって、今はコルセット生活らしいよ。あ、そうだ!今度善子ちゃんの腰触ってみたらいいよ!硬いよ!!」
梨子「し、知らなかった……」
ダイヤ「いえ、私こそ言い過ぎてしまいました……」
梨子「な、なんかデジャブ……」
山崎「それじゃ少し休憩しとけ。水分補給は忘れるなよ」
ちかダイりこ「「「はぁい」」」
千歌「なんかさー、アレだよね。農業って楽しいけど、大変だし身体中痛いし上手くいかないことが多いからつい人に当たっちゃうよね」
ダイヤ「そうですね……いくら二年目とはいえ筋肉痛が酷い日もありますし……」
千歌「善子ちゃんなんか腰壊してるのに毎日作業してて偉いよね」
梨子「えっ、よっちゃん腰悪いの……?」
千歌「うーん、元々悪いわけじゃないらしいんだけどね。やっぱり農業って屈んだり重いものを持ち上げたりする作業が多いじゃない?」
千歌「それで腰に負担が掛かって、今はコルセット生活らしいよ。あ、そうだ!今度善子ちゃんの腰触ってみたらいいよ!硬いよ!!」
梨子「し、知らなかった……」
621: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/11(火) 16:44:52.48 ID:pVgM4YDU
ダイヤ「心配掛けたくないならと、言っていませんでしたものね。恐らく私と千歌さん、それから梨子さん以外は知りませんよ」
千歌「果南ちゃんは気付いてそうだけどね、ストレッチ中の動きとか見てるから」
ダイヤ「それで言うと……鞠莉先輩にも言っているのでしょうか?腰に爆弾を抱えてれば出来ない作業もあるでしょうし」
梨子「あ、そういえば……作業は基本鞠莉先輩と分担してるって……」
千歌「じゃあやっぱり話してそうだね。鞠莉先輩も意外と優しいから善子ちゃんがキツいことは変わってあげてるのかも」
ダイヤ「鞠莉先輩、最初は何考えてるのかさっぱり分からなくて恐怖でしか無かったですよね」
梨子「あ、ダイヤちゃんも?……私も最初は鞠莉先輩のこと怖かったのよね……クールだったし」
千歌「今はぜーんぜんクールじゃないけどね!脛ぶつけて泣いちゃうくらいだし!」
ダイヤ「ええ。思っていたよりずっと子どもらしくて安心しましたわ」
梨子「淡島合宿した時だって、……なんかワンちゃんみたいだったよね、鞠莉先輩。構って欲しそうにこっち見てたりするところとか」クスッ
ダイヤ「シベリアンハスキーに似てますよね、鞠莉先輩は」
千歌「分かる分かる!クールな見た目とは裏腹にあの甘えたなところとか!くぅ〜っ、一回撫で回してみたいなぁ!」
梨子「辞めなさいよ?先輩としての尊厳が奪われて泣いちゃうかも……」
ダイヤ「それとも照れて真っ赤になるのでは……」
千歌「考えれば考えるほど赤ちゃんだ……鞠莉先輩って……」
千歌「果南ちゃんは気付いてそうだけどね、ストレッチ中の動きとか見てるから」
ダイヤ「それで言うと……鞠莉先輩にも言っているのでしょうか?腰に爆弾を抱えてれば出来ない作業もあるでしょうし」
梨子「あ、そういえば……作業は基本鞠莉先輩と分担してるって……」
千歌「じゃあやっぱり話してそうだね。鞠莉先輩も意外と優しいから善子ちゃんがキツいことは変わってあげてるのかも」
ダイヤ「鞠莉先輩、最初は何考えてるのかさっぱり分からなくて恐怖でしか無かったですよね」
梨子「あ、ダイヤちゃんも?……私も最初は鞠莉先輩のこと怖かったのよね……クールだったし」
千歌「今はぜーんぜんクールじゃないけどね!脛ぶつけて泣いちゃうくらいだし!」
ダイヤ「ええ。思っていたよりずっと子どもらしくて安心しましたわ」
梨子「淡島合宿した時だって、……なんかワンちゃんみたいだったよね、鞠莉先輩。構って欲しそうにこっち見てたりするところとか」クスッ
ダイヤ「シベリアンハスキーに似てますよね、鞠莉先輩は」
千歌「分かる分かる!クールな見た目とは裏腹にあの甘えたなところとか!くぅ〜っ、一回撫で回してみたいなぁ!」
梨子「辞めなさいよ?先輩としての尊厳が奪われて泣いちゃうかも……」
ダイヤ「それとも照れて真っ赤になるのでは……」
千歌「考えれば考えるほど赤ちゃんだ……鞠莉先輩って……」
622: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/11(火) 16:45:13.69 ID:pVgM4YDU
千歌「はぁ〜……それにしても暑いねぇ……」
梨子「そうね……梅雨も終わって、カラッとした暑さになったからより暑く感じるわ……」
ダイヤ「今日も40度近く上がりますしね……」
千歌「これじゃ死人出るよ〜……でもまだ誰も熱中症で倒れてないの凄くない?」
梨子「確かに……実習服長袖だし、最初の頃は絶対倒れると思ってたのに、意外と平気よね」
ダイヤ「夏用の実習服は生地が薄いですからね。それもあるんでしょうけど、……透けますよね。夏用の実習服」
千歌「ああ分かる。透けるんだよね〜これ。下にTシャツ着とかないと下着見えちゃうもん」
梨子「でもこのTシャツが暑いのよね……余計な布って感じで……」
ミーンミンミンミンミン…… ミーンミンミンミンミン……
千歌「やば、暑過ぎない?避難する?」
ダイヤ「しましょう……」
梨子「そうね……梅雨も終わって、カラッとした暑さになったからより暑く感じるわ……」
ダイヤ「今日も40度近く上がりますしね……」
千歌「これじゃ死人出るよ〜……でもまだ誰も熱中症で倒れてないの凄くない?」
梨子「確かに……実習服長袖だし、最初の頃は絶対倒れると思ってたのに、意外と平気よね」
ダイヤ「夏用の実習服は生地が薄いですからね。それもあるんでしょうけど、……透けますよね。夏用の実習服」
千歌「ああ分かる。透けるんだよね〜これ。下にTシャツ着とかないと下着見えちゃうもん」
梨子「でもこのTシャツが暑いのよね……余計な布って感じで……」
ミーンミンミンミンミン…… ミーンミンミンミンミン……
千歌「やば、暑過ぎない?避難する?」
ダイヤ「しましょう……」
624: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/11(火) 22:24:38.34 ID:pVgM4YDU
-------
-----
--
放課後
動物科 畜産棟
善子「よっこらせっと……」
善子「鞠莉先輩ー、この堆肥もう片付けちゃっても良いですかー?」
鞠莉「良いわよー」
🐶「キャンキャン!!」
鞠莉「ああ、散歩ね。ちょっとあんこの散歩行ってくるけど、それ変わらなくて大丈夫?」
善子「このくらい負担のうちに入りませんよ。大丈夫です。行ってきてください」
鞠莉「……わかった。無理しないこと」
善子「はぁい」
-----
--
放課後
動物科 畜産棟
善子「よっこらせっと……」
善子「鞠莉先輩ー、この堆肥もう片付けちゃっても良いですかー?」
鞠莉「良いわよー」
🐶「キャンキャン!!」
鞠莉「ああ、散歩ね。ちょっとあんこの散歩行ってくるけど、それ変わらなくて大丈夫?」
善子「このくらい負担のうちに入りませんよ。大丈夫です。行ってきてください」
鞠莉「……わかった。無理しないこと」
善子「はぁい」
625: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/11(火) 22:24:59.55 ID:pVgM4YDU
善子「(……いたた……ちょっと最近無理し過ぎてるかも……)」トントンッ
善子「(前に倒すのは出来るけど……)」グッグッ グッグッ
善子「いたたたっ!?!?」グッ
善子「……後ろには反れないのよねぇ……」
善子「(文化祭に向けての活動も、本格的になり始めたし……そろそろ何とかしないとよね……)」
鞠莉「善子」
善子「は、はいっ!」ビクッ
善子「……って、鞠莉先輩。散歩に行ったんじゃ……?」
鞠莉「あんこが早く帰りたいって言うから戻ってきたのよ。……腰、今までよりも負担掛かってるんじゃないの?」
鞠莉「……文化祭、大丈夫なの?」
善子「………………」
善子「(前に倒すのは出来るけど……)」グッグッ グッグッ
善子「いたたたっ!?!?」グッ
善子「……後ろには反れないのよねぇ……」
善子「(文化祭に向けての活動も、本格的になり始めたし……そろそろ何とかしないとよね……)」
鞠莉「善子」
善子「は、はいっ!」ビクッ
善子「……って、鞠莉先輩。散歩に行ったんじゃ……?」
鞠莉「あんこが早く帰りたいって言うから戻ってきたのよ。……腰、今までよりも負担掛かってるんじゃないの?」
鞠莉「……文化祭、大丈夫なの?」
善子「………………」
626: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/11(火) 22:25:32.47 ID:pVgM4YDU
善子「……どう、ですかね……」
善子「でも腰を壊してるのは今に始まったことじゃないし、ステージ発表に向けて皆で練習する時間は好きなんです。……だから、好きだからこそ無理していたいと言いますか」
善子「……とにかく、確かに今は忙しいですけど決してそれが負担になったりはしていませんよ」
鞠莉「それならいいけど……果南とかには言ってあるの?」
善子「いえ、果南先輩には……千歌とダイヤは知ってるんですけど」
鞠莉「なるほどね。それならそこ経由で梨子も知ってそうね。……一年生には?」
善子「……言えないですよ。かっこ悪い先輩だと思われちゃうから……」
鞠莉「そう……」
善子「でも腰を壊してるのは今に始まったことじゃないし、ステージ発表に向けて皆で練習する時間は好きなんです。……だから、好きだからこそ無理していたいと言いますか」
善子「……とにかく、確かに今は忙しいですけど決してそれが負担になったりはしていませんよ」
鞠莉「それならいいけど……果南とかには言ってあるの?」
善子「いえ、果南先輩には……千歌とダイヤは知ってるんですけど」
鞠莉「なるほどね。それならそこ経由で梨子も知ってそうね。……一年生には?」
善子「……言えないですよ。かっこ悪い先輩だと思われちゃうから……」
鞠莉「そう……」
627: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/11(火) 22:25:59.78 ID:pVgM4YDU
鞠莉「あ、満咲にご飯あげなきゃ」スッ…
🐶「わふ!」ポスッ
善子「……よしよし……」ナデナデ
鞠莉「ほーら満咲。ご飯よー」
🐢「…………」モグモグ
鞠莉「……ねぇ、善子。よく聞いて」
善子「は、はい……?」
鞠莉「貴女はカッコ悪くなんか無いわ。怪我如きで今更善子のことを嫌いになる人なんか居ない。これだけは覚えておいて欲しいの」
鞠莉「それに……後輩の前で泣いたり逃亡したりしたことがある私よりもずっとカッコイイわよ」フッ…
鞠莉「だから自信持ちなさい」ポンポン
善子「鞠莉先輩……」
善子「っふふ、なんですかそれ。今の先輩の方がカッコイイですよ」
鞠莉「あ、今揶揄ったでしょ」
善子「別に〜?」ソッポムキ…
善子「やっぱ揶揄ったかも!」タッ
鞠莉「あ!ほらやっぱり!こら待ちなさい!」タッ
🐶「わふ!」ポスッ
善子「……よしよし……」ナデナデ
鞠莉「ほーら満咲。ご飯よー」
🐢「…………」モグモグ
鞠莉「……ねぇ、善子。よく聞いて」
善子「は、はい……?」
鞠莉「貴女はカッコ悪くなんか無いわ。怪我如きで今更善子のことを嫌いになる人なんか居ない。これだけは覚えておいて欲しいの」
鞠莉「それに……後輩の前で泣いたり逃亡したりしたことがある私よりもずっとカッコイイわよ」フッ…
鞠莉「だから自信持ちなさい」ポンポン
善子「鞠莉先輩……」
善子「っふふ、なんですかそれ。今の先輩の方がカッコイイですよ」
鞠莉「あ、今揶揄ったでしょ」
善子「別に〜?」ソッポムキ…
善子「やっぱ揶揄ったかも!」タッ
鞠莉「あ!ほらやっぱり!こら待ちなさい!」タッ
633: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/13(木) 17:24:09.34 ID:/ok7ZkgQ
----------
------
---
一週間後
造園技能士 筆記試験当日
沼津某所
千歌「んーと、……あ、あそこだ」
梨子「あ、本当だ。あの会場みたいね」
ダイヤ「一般の受験者も居ますから、静かにね」
ちかりこ「「はーい」」
梨子「あっ、白津先生だ……おはようございます」
白津「おお、高海、桜内、黒澤。ちゃんと来れたか」
千歌「そうなんです!ダイヤちゃんが乗る電車とか降りる駅とかバスとかずっと教えてくれてて、迷子にならずに何とか辿り着けました!」
白津「良かったなぁ。高海一人だけだと迷子になるしな」
千歌「先生は私の事赤ちゃんだと思ってるんですか?」
------
---
一週間後
造園技能士 筆記試験当日
沼津某所
千歌「んーと、……あ、あそこだ」
梨子「あ、本当だ。あの会場みたいね」
ダイヤ「一般の受験者も居ますから、静かにね」
ちかりこ「「はーい」」
梨子「あっ、白津先生だ……おはようございます」
白津「おお、高海、桜内、黒澤。ちゃんと来れたか」
千歌「そうなんです!ダイヤちゃんが乗る電車とか降りる駅とかバスとかずっと教えてくれてて、迷子にならずに何とか辿り着けました!」
白津「良かったなぁ。高海一人だけだと迷子になるしな」
千歌「先生は私の事赤ちゃんだと思ってるんですか?」
634: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/13(木) 17:24:30.49 ID:/ok7ZkgQ
ダイヤ「それにしても……一般の方は勿論ですが、他の農業高校の方も居るんですね」
白津「そうやね。やっぱり同じ農業高校生として同じことを学んでいる学科も多いですし、測量の時に分かったと思いますけど、私達がやっていない範囲もやっている学校もありますし」
ダイヤ「なるほど……」
白津「筆記の方は大丈夫そうですか?」
梨子「私とダイヤちゃんは何度も復習してきたので。……千歌ちゃんはずっと寝てましたけど……」
千歌「いやいやいや!バッチリですよバッチリ!だって筆記試験って正誤問題でしょ?たった二択じゃないですか!」
白津「黒澤、桜内。こういう人ほどね、受かるんですよ」
ダイヤ「そんな……」
梨子「私達が落ちて千歌ちゃんだけ受かったら殴り殺しちゃうかも……」
千歌「何言ってんの!?!?物騒だよ!!!?!」
白津「桜内変わったなぁ」ウンウン
千歌「いや別にそこ納得するとこじゃないですし変わり方ヤバいですよ!!!!殴り殺しそうとか言ってますよこの人!!!」
ダイヤ「千歌さん、お静かに」
千歌「私が悪いのこれ!?!?」
白津「まあ今日の筆記試験を頑張れば一段落着きますからね。三人とも頑張ってくださいね」
ちかダイりこ「「「はい」」」
白津「そうやね。やっぱり同じ農業高校生として同じことを学んでいる学科も多いですし、測量の時に分かったと思いますけど、私達がやっていない範囲もやっている学校もありますし」
ダイヤ「なるほど……」
白津「筆記の方は大丈夫そうですか?」
梨子「私とダイヤちゃんは何度も復習してきたので。……千歌ちゃんはずっと寝てましたけど……」
千歌「いやいやいや!バッチリですよバッチリ!だって筆記試験って正誤問題でしょ?たった二択じゃないですか!」
白津「黒澤、桜内。こういう人ほどね、受かるんですよ」
ダイヤ「そんな……」
梨子「私達が落ちて千歌ちゃんだけ受かったら殴り殺しちゃうかも……」
千歌「何言ってんの!?!?物騒だよ!!!?!」
白津「桜内変わったなぁ」ウンウン
千歌「いや別にそこ納得するとこじゃないですし変わり方ヤバいですよ!!!!殴り殺しそうとか言ってますよこの人!!!」
ダイヤ「千歌さん、お静かに」
千歌「私が悪いのこれ!?!?」
白津「まあ今日の筆記試験を頑張れば一段落着きますからね。三人とも頑張ってくださいね」
ちかダイりこ「「「はい」」」
641: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/14(金) 19:03:17.04 ID:KuQCrGCE
----
試験会場
梨子「(広いホールみたいなところに机と椅子が並べられてる……意外と受ける人居るのね……)」
梨子「(受験番号が貼ってある席に座ったけど……ダイヤちゃんも千歌ちゃんも少し離れたところにいる……てっきり出席番号順かと思ってたけど、そんなこと無かったな)」
梨子「(国家資格だって言われてたから、緊張するかと思ってたけど……不思議。全然緊張してない)」
梨子「(それよりも……)」チラッ
千歌「………………」キョロキョロ アワアワ
梨子「(千歌ちゃんの方が緊張してるじゃない)」クスッ
ダイヤ「………………」ペラッ… ペラッ…
梨子「(ダイヤちゃんはギリギリまで復習してる……偉いなぁ……)」
梨子「(私は何となく確認する気にならないな……今はこうして千歌ちゃんやダイヤちゃんのこと見てた方が落ち着く──)」
梨子「(って、私、いつの間にこんな二人のこと大好きになっちゃったの)」ハッ
梨子「(……来て良かったな、浦の星)」
「それでは試験を始めますので、受験票と筆記用具以外の持ち物は鞄などにお入れ下さい」
梨子「(……よし、頑張らなくちゃ)」グッ
試験会場
梨子「(広いホールみたいなところに机と椅子が並べられてる……意外と受ける人居るのね……)」
梨子「(受験番号が貼ってある席に座ったけど……ダイヤちゃんも千歌ちゃんも少し離れたところにいる……てっきり出席番号順かと思ってたけど、そんなこと無かったな)」
梨子「(国家資格だって言われてたから、緊張するかと思ってたけど……不思議。全然緊張してない)」
梨子「(それよりも……)」チラッ
千歌「………………」キョロキョロ アワアワ
梨子「(千歌ちゃんの方が緊張してるじゃない)」クスッ
ダイヤ「………………」ペラッ… ペラッ…
梨子「(ダイヤちゃんはギリギリまで復習してる……偉いなぁ……)」
梨子「(私は何となく確認する気にならないな……今はこうして千歌ちゃんやダイヤちゃんのこと見てた方が落ち着く──)」
梨子「(って、私、いつの間にこんな二人のこと大好きになっちゃったの)」ハッ
梨子「(……来て良かったな、浦の星)」
「それでは試験を始めますので、受験票と筆記用具以外の持ち物は鞄などにお入れ下さい」
梨子「(……よし、頑張らなくちゃ)」グッ
643: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/14(金) 22:07:07.75 ID:KuQCrGCE
-----
---
-
試験後 沼津郊外
千歌「はぁ〜〜〜っ…………」
梨子「さっきから溜息ばっかり……思うように解けなかったの?」
千歌「いや?寧ろ自信ある方だよ」
ダイヤ「だったら何故そんなに溜息ばっかりつくのです?」
千歌「だってさぁ……こんな楽な筆記試験が終わったってことは、本格的に実技試験の練習に入るってことでしょ?」
千歌「こーんな炎天下の中で何時間も作業するのはちょっと……気が滅入るというか……」
ダイヤ「……まあ、気持ちも分かりますわ……」
梨子「実際、ここまで耐えてるのが奇跡だもの……」
---
-
試験後 沼津郊外
千歌「はぁ〜〜〜っ…………」
梨子「さっきから溜息ばっかり……思うように解けなかったの?」
千歌「いや?寧ろ自信ある方だよ」
ダイヤ「だったら何故そんなに溜息ばっかりつくのです?」
千歌「だってさぁ……こんな楽な筆記試験が終わったってことは、本格的に実技試験の練習に入るってことでしょ?」
千歌「こーんな炎天下の中で何時間も作業するのはちょっと……気が滅入るというか……」
ダイヤ「……まあ、気持ちも分かりますわ……」
梨子「実際、ここまで耐えてるのが奇跡だもの……」
644: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/14(金) 22:07:30.31 ID:KuQCrGCE
ミーンミンミンミン… ミーンミンミンミン……
千歌「あーっ!ダメだ!考えたら考えただけ暑くなる!!」
梨子「そのまま帰る?」
ダイヤ「どうせなら何処かで遊んでいきますか?」
梨子「えっ、いいの?」
ダイヤ「ええ。良い機会ですし」
千歌「それいい!ダイヤちゃんからそんなこと言ってくれる日が来るなんて思わなかったよ!だってダイヤちゃん一年生の時、私の胸ぐら掴ん──
セミ「ミーンミンミンミン……」
千歌「あーもー!セミうっさい!」
ダイヤ「セミにキレても仕方ないでしょう?短い命なんですから許してあげてください」
梨子「そうよ。どうせあと三日もすれば地面に落ちてるんだから」
千歌「そうだけどー!」
千歌「あーっ!ダメだ!考えたら考えただけ暑くなる!!」
梨子「そのまま帰る?」
ダイヤ「どうせなら何処かで遊んでいきますか?」
梨子「えっ、いいの?」
ダイヤ「ええ。良い機会ですし」
千歌「それいい!ダイヤちゃんからそんなこと言ってくれる日が来るなんて思わなかったよ!だってダイヤちゃん一年生の時、私の胸ぐら掴ん──
セミ「ミーンミンミンミン……」
千歌「あーもー!セミうっさい!」
ダイヤ「セミにキレても仕方ないでしょう?短い命なんですから許してあげてください」
梨子「そうよ。どうせあと三日もすれば地面に落ちてるんだから」
千歌「そうだけどー!」
645: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/14(金) 22:10:37.91 ID:KuQCrGCE
ダイヤ「あ、近くにショッピングモールがありますよ。きっと冷房が効いていて涼しいのでは無いですか?」
千歌「確かに!早く行こ二人とも!」グイッ
梨子「わっ、引っ張らないでよーっ!」
千歌「良いから良いから!早く涼みに行こ!」グシャッ…
ダイヤ「ち、千歌さん。今何か踏みませんでした?」
梨子「う、うん……何か潰れる音したけど……」
千歌「やだやだやだやだやだやだ!!!チカ踏んだもの分かっちゃった!!!絶対下見たくない!!!」
千歌「…………っ、」チラッ
セミ「」
千歌「ほらやっぱりいぃぃぃぃぃ!!!!!!!」
千歌「確かに!早く行こ二人とも!」グイッ
梨子「わっ、引っ張らないでよーっ!」
千歌「良いから良いから!早く涼みに行こ!」グシャッ…
ダイヤ「ち、千歌さん。今何か踏みませんでした?」
梨子「う、うん……何か潰れる音したけど……」
千歌「やだやだやだやだやだやだ!!!チカ踏んだもの分かっちゃった!!!絶対下見たくない!!!」
千歌「…………っ、」チラッ
セミ「」
千歌「ほらやっぱりいぃぃぃぃぃ!!!!!!!」
647: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/14(金) 22:31:56.32 ID:KuQCrGCE
-----
数十分後
ショッピングモール ゲームセンター プリクラ機前
梨子「見てごらん、この千歌ちゃん凄い盛れてるよ」
千歌「わ!ほんとだ!この梨子ちゃんとダイヤちゃんも可愛い!スマホに送る写真コレにしよ!」
ダイヤ「プリクラは凄いですね。こんなに自然に目が大きくなるなんて……」
梨子「でも意外だったな。ダイヤちゃん、こういうのあんまり好きじゃないタイプかと思ってた」
ダイヤ「まあ……実際あまり良い印象は無いですが……私も一度プリクラというもので写真を撮ってみたいと思っていたので」
梨子「今まで撮ったことなかったの?」
ダイヤ「ええ、私の両親がこういうものをあまり良く思っていなくて……誘ってくれる友達も居ませんでしたし……」
ちかりこ「「………………」」カオミアワセ
千歌「なぁに言ってるの!今は私達が居るじゃん!」
梨子「うんっ、ダイヤちゃんがプリクラ撮りたいって言ったら私達いつでも撮るから。気軽に言って」
ダイヤ「千歌さん……梨子さん……」ウルウル
千歌「よーっし!じゃあもっかい撮ろ!!」
梨子「そうね!」
ダイヤ「次は千歌さんが200円払ってくださいね」
千歌「なんでだよおおおおおっ!!!!」
数十分後
ショッピングモール ゲームセンター プリクラ機前
梨子「見てごらん、この千歌ちゃん凄い盛れてるよ」
千歌「わ!ほんとだ!この梨子ちゃんとダイヤちゃんも可愛い!スマホに送る写真コレにしよ!」
ダイヤ「プリクラは凄いですね。こんなに自然に目が大きくなるなんて……」
梨子「でも意外だったな。ダイヤちゃん、こういうのあんまり好きじゃないタイプかと思ってた」
ダイヤ「まあ……実際あまり良い印象は無いですが……私も一度プリクラというもので写真を撮ってみたいと思っていたので」
梨子「今まで撮ったことなかったの?」
ダイヤ「ええ、私の両親がこういうものをあまり良く思っていなくて……誘ってくれる友達も居ませんでしたし……」
ちかりこ「「………………」」カオミアワセ
千歌「なぁに言ってるの!今は私達が居るじゃん!」
梨子「うんっ、ダイヤちゃんがプリクラ撮りたいって言ったら私達いつでも撮るから。気軽に言って」
ダイヤ「千歌さん……梨子さん……」ウルウル
千歌「よーっし!じゃあもっかい撮ろ!!」
梨子「そうね!」
ダイヤ「次は千歌さんが200円払ってくださいね」
千歌「なんでだよおおおおおっ!!!!」
650: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/15(土) 22:18:19.61 ID:eFq+bijT
---------
------
---
数日後
造園技能検定 実技試験練習場
授業:造園技術
造園技能士 講習実習
白津「えー、今日はですね、プロの造園士をお呼びしたので、プロの方々に実習を指導してもらいましょう」
白津「よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
千歌「……今日絶対熱中症になる人出そうじゃない?」コソッ
ダイヤ「……ええ、今年一番の暑さになるらしいですし、……実技講習となると普段の実習よりも休憩時間が無さそうですわね……」コソッ
千歌「死人出るよね絶対」
ダイヤ「ええ……」
------
---
数日後
造園技能検定 実技試験練習場
授業:造園技術
造園技能士 講習実習
白津「えー、今日はですね、プロの造園士をお呼びしたので、プロの方々に実習を指導してもらいましょう」
白津「よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
千歌「……今日絶対熱中症になる人出そうじゃない?」コソッ
ダイヤ「……ええ、今年一番の暑さになるらしいですし、……実技講習となると普段の実習よりも休憩時間が無さそうですわね……」コソッ
千歌「死人出るよね絶対」
ダイヤ「ええ……」
657: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/16(日) 22:05:58.69 ID:QPm8M6um
白津「それじゃ、昨日の続きから各自進めていってくださいね」
ちかダイ「「はーい」」
千歌「梨子ちゃんも行こー!」
梨子「う、うんっ……!」
梨子「…………」
梨子「(……今日、あんまり眠れなかったし……朝ご飯も寝坊しちゃって食べられなかったんだよね……)」
梨子「(熱中症、ならないといいけど……)」
ちかダイ「「はーい」」
千歌「梨子ちゃんも行こー!」
梨子「う、うんっ……!」
梨子「…………」
梨子「(……今日、あんまり眠れなかったし……朝ご飯も寝坊しちゃって食べられなかったんだよね……)」
梨子「(熱中症、ならないといいけど……)」
658: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/16(日) 22:26:19.29 ID:QPm8M6um
---
梨子「………………」
梨子「(頭、痛い…………)」
講師「……うん、よく出来てますね」
梨子「ぁ……ありがとうございます」ペコリ
講師「でももう少し丁寧にやらないといけないですね」
講師「ここを、こう……」グッ
梨子「はぁ……はぁっ……」ポタリッ…
梨子「(あれ……汗が止まんない……それに段々吐き気もしてきた……これ、もしかして熱中症……?)」ハァハァ…
講師「それから、ここはもっとこうしないといけませんね」ググッ
梨子「……ふぅ、……っはぁ……」ヨロッ
講師「…………どうしてさっきから返事しないんですか?」
梨子「……ぇ?」
梨子「………………」
梨子「(頭、痛い…………)」
講師「……うん、よく出来てますね」
梨子「ぁ……ありがとうございます」ペコリ
講師「でももう少し丁寧にやらないといけないですね」
講師「ここを、こう……」グッ
梨子「はぁ……はぁっ……」ポタリッ…
梨子「(あれ……汗が止まんない……それに段々吐き気もしてきた……これ、もしかして熱中症……?)」ハァハァ…
講師「それから、ここはもっとこうしないといけませんね」ググッ
梨子「……ふぅ、……っはぁ……」ヨロッ
講師「…………どうしてさっきから返事しないんですか?」
梨子「……ぇ?」
659: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/16(日) 22:26:40.04 ID:QPm8M6um
梨子「……それは、……ご、ごめんなさい……体調、悪くて……それで……」ポロッ
梨子「ご、ごめんなさい……せっかく教えて頂いてるのに……」ポロポロ
千歌「!」ハッ
千歌「せんせー!梨子ちゃん具合悪いみたいです!」
白津「!」
山崎「大丈夫か、梨子」タッ
梨子「ごめんなさい……」ポロポロ
山崎「……白津先生、保健室の先生呼んできてもらってもいいですか」
白津「分かりました。すみません、講師の方、今日はここで……」
講師「分かりました。……体調悪かったのに気が付かなくてすみません」
千歌「梨子ちゃん大丈夫?」パタパタ
ダイヤ「梨子さんの水筒持ってきましたわ!これで水分補給してください」
梨子「……二人ともありがとう……」グスン
山崎「千歌、ダイヤ。ちょっと梨子を見とってやって。OS-1持ってくる」
千歌「分かりました」
ダイヤ「梨子さんは任せてください」
梨子「ご、ごめんなさい……せっかく教えて頂いてるのに……」ポロポロ
千歌「!」ハッ
千歌「せんせー!梨子ちゃん具合悪いみたいです!」
白津「!」
山崎「大丈夫か、梨子」タッ
梨子「ごめんなさい……」ポロポロ
山崎「……白津先生、保健室の先生呼んできてもらってもいいですか」
白津「分かりました。すみません、講師の方、今日はここで……」
講師「分かりました。……体調悪かったのに気が付かなくてすみません」
千歌「梨子ちゃん大丈夫?」パタパタ
ダイヤ「梨子さんの水筒持ってきましたわ!これで水分補給してください」
梨子「……二人ともありがとう……」グスン
山崎「千歌、ダイヤ。ちょっと梨子を見とってやって。OS-1持ってくる」
千歌「分かりました」
ダイヤ「梨子さんは任せてください」
660: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/16(日) 22:27:12.52 ID:QPm8M6um
----
職員室前
果南「──はい。失礼しました」
ガララッ
パタン
果南「あー、寝坊して超遅刻した……最悪〜……」
白津「…………」タッ
果南「おっ、あれ緑化の先生じゃん。あんなに走って何処行くんだろ」
果南「…………ま、どうせ今から授業行っても出席にならないし」タッ
果南「……ん、あそこ……保健室?」
果南「誰か倒れたのかな……」チラッ
職員室前
果南「──はい。失礼しました」
ガララッ
パタン
果南「あー、寝坊して超遅刻した……最悪〜……」
白津「…………」タッ
果南「おっ、あれ緑化の先生じゃん。あんなに走って何処行くんだろ」
果南「…………ま、どうせ今から授業行っても出席にならないし」タッ
果南「……ん、あそこ……保健室?」
果南「誰か倒れたのかな……」チラッ
661: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/16(日) 22:27:42.68 ID:QPm8M6um
ガララッ
白津「西木野先生、すみません」
西木野「あ、白津先生。どうかしましたか?」
白津「緑化科の生徒の桜内が熱中症で倒れまして……」
西木野「分かりました。今向かいます」ガタッ
白津「作業場までは少し距離があるので車で……」タッ
西木野「分かりました」タッ
果南「ぅおっ、危な……」サッ
果南「桜内って……梨子ちゃんじゃない!?」
果南「だ、大丈夫かなぁ……」
キーンコーンカーンコーン…
果南「やば。チャイムなっちゃった……」
園芸科生徒「あっ、果南じゃん!」タッ
園芸科生徒「こんなところで何してるの?もしかして、具合悪かったとか!?」
果南「えっ?あ、あー……そうなんだよ〜っ、具合悪くってさぁ」
園芸科生徒「あはは!寝坊したのかと思ってたー!」
果南「(まあ全然具合悪くないしめっちゃ寝坊してきてるんだけどね)」
園芸科生徒「もう昼休みだし早くお昼食べいこー」
果南「え、あ、あー、うん!」
果南「(爆速で食べて梨子ちゃんの様子見に来よう……)」
白津「西木野先生、すみません」
西木野「あ、白津先生。どうかしましたか?」
白津「緑化科の生徒の桜内が熱中症で倒れまして……」
西木野「分かりました。今向かいます」ガタッ
白津「作業場までは少し距離があるので車で……」タッ
西木野「分かりました」タッ
果南「ぅおっ、危な……」サッ
果南「桜内って……梨子ちゃんじゃない!?」
果南「だ、大丈夫かなぁ……」
キーンコーンカーンコーン…
果南「やば。チャイムなっちゃった……」
園芸科生徒「あっ、果南じゃん!」タッ
園芸科生徒「こんなところで何してるの?もしかして、具合悪かったとか!?」
果南「えっ?あ、あー……そうなんだよ〜っ、具合悪くってさぁ」
園芸科生徒「あはは!寝坊したのかと思ってたー!」
果南「(まあ全然具合悪くないしめっちゃ寝坊してきてるんだけどね)」
園芸科生徒「もう昼休みだし早くお昼食べいこー」
果南「え、あ、あー、うん!」
果南「(爆速で食べて梨子ちゃんの様子見に来よう……)」
662: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/16(日) 22:28:05.73 ID:QPm8M6um
-------
-----
---
昼休み
保健室
果南「梨子ちゃん!!愛しの梨子ちゃん!!」バァンッッ
西木野「あら」
果南「あっ」
西木野「………………」
果南「………………」
果南「あ、あのぅ……桜内梨子ちゃんは……」
西木野「体調不良で帰ったわよ」
果南「あっ……そうですか……」
西木野「………………」
果南「………………」
西木野「貴女、そういうキャラだったのね」
果南「待って誤解です」
-----
---
昼休み
保健室
果南「梨子ちゃん!!愛しの梨子ちゃん!!」バァンッッ
西木野「あら」
果南「あっ」
西木野「………………」
果南「………………」
果南「あ、あのぅ……桜内梨子ちゃんは……」
西木野「体調不良で帰ったわよ」
果南「あっ……そうですか……」
西木野「………………」
果南「………………」
西木野「貴女、そういうキャラだったのね」
果南「待って誤解です」
666: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/17(月) 21:06:50.44 ID:sq+0QhyO
------
----
--
数日後
ガララッ
梨子「おはよう、千歌ちゃん、ダイヤちゃん」
ちかダイ「「…………」」ヒシッ
梨子「な、何!?どうしたの!?」
千歌「……梨子ちゃん死んだかと思った……」ギュッ
ダイヤ「数日間お休みだったので心配でした……」ギュッ
梨子「お、大袈裟だよ……」
千歌「もう元気……?」ウルッ
ダイヤ「今日はよく眠れましたか?朝ご飯は食べましたか?」ウルッ
梨子「うっ……」💘 グサッ
梨子「ふ、二人とも、本当に大丈夫だから。ねっ?」
千歌「ほんとっ!?」
ダイヤ「よかったです……!」
梨子「二人心配掛けてごめんね」
ダイヤ「気にしないでください。あ、梨子さんがお休みしていた間のノート、私が取ってあるので……」
梨子「わ、ありがとう!凄い助かる……」
千歌「私は梨子ちゃんがお休みしてた間の消しカスでおっきい練り消し作ったよ!」
梨子「そ、それは要らないかな……」
----
--
数日後
ガララッ
梨子「おはよう、千歌ちゃん、ダイヤちゃん」
ちかダイ「「…………」」ヒシッ
梨子「な、何!?どうしたの!?」
千歌「……梨子ちゃん死んだかと思った……」ギュッ
ダイヤ「数日間お休みだったので心配でした……」ギュッ
梨子「お、大袈裟だよ……」
千歌「もう元気……?」ウルッ
ダイヤ「今日はよく眠れましたか?朝ご飯は食べましたか?」ウルッ
梨子「うっ……」💘 グサッ
梨子「ふ、二人とも、本当に大丈夫だから。ねっ?」
千歌「ほんとっ!?」
ダイヤ「よかったです……!」
梨子「二人心配掛けてごめんね」
ダイヤ「気にしないでください。あ、梨子さんがお休みしていた間のノート、私が取ってあるので……」
梨子「わ、ありがとう!凄い助かる……」
千歌「私は梨子ちゃんがお休みしてた間の消しカスでおっきい練り消し作ったよ!」
梨子「そ、それは要らないかな……」
668: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/17(月) 22:06:42.20 ID:sq+0QhyO
千歌「あっ、そういえばね、今日の放課後果南ちゃんが部活休みみたいだから連絡したいって言ってたんだけど……梨子ちゃん来れそう?」
梨子「うん、行けるよ」
ダイヤ「大丈夫なんですか?」
梨子「うん、実は昨日から熱下がって元気だったんだけどね。お母さんが念の為休んだ方がいいって言うから休んでただけなの」
千歌「それなら良かった〜!果南ちゃん、すっごい心配してたから顔出してあげたらすっごい喜ぶよ!」
ダイヤ「萎れてましたもんね」
千歌「うん!しわしわだったよね!」
ダイヤ「しわしわと言うよりは乾燥わかめみたいな……」
梨子「どういう状況?」
梨子「うん、行けるよ」
ダイヤ「大丈夫なんですか?」
梨子「うん、実は昨日から熱下がって元気だったんだけどね。お母さんが念の為休んだ方がいいって言うから休んでただけなの」
千歌「それなら良かった〜!果南ちゃん、すっごい心配してたから顔出してあげたらすっごい喜ぶよ!」
ダイヤ「萎れてましたもんね」
千歌「うん!しわしわだったよね!」
ダイヤ「しわしわと言うよりは乾燥わかめみたいな……」
梨子「どういう状況?」
670: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/17(月) 23:14:19.18 ID:sq+0QhyO
------
----
--
放課後
浦の星農業高校 体育館裏
千歌「あっ、果南ちゃーん!」タッ
果南「お、千歌。授業終わったの?」
千歌「うん!実習だったから少し遅くなっちゃった」
果南「いいよいいよ。曜とルビィちゃんは畑の水やり当番で、鞠莉と善子ちゃんは同好会で餌やりしてから来るって。マルも実習」
千歌「皆忙しいねぇ。あ、ダイヤちゃんは生徒会の資料を先生に渡しに行ったよ。梨子ちゃんは──」
果南「梨子ちゃん学校来てるの!?!?」クワッ
千歌「えっ、あ、来てるよ?」
果南「ぃよっしゃああああああっ!!!!!」ガッツポーズ
千歌「怖……」
果南「で!梨子ちゃんは何処!?!?」
千歌「に、日直だから日誌職員室に出しに行ったけど……」
果南「良し!!よしよしよし!!!」
千歌「怖〜、この人」
果南「この人呼び辞めて」
----
--
放課後
浦の星農業高校 体育館裏
千歌「あっ、果南ちゃーん!」タッ
果南「お、千歌。授業終わったの?」
千歌「うん!実習だったから少し遅くなっちゃった」
果南「いいよいいよ。曜とルビィちゃんは畑の水やり当番で、鞠莉と善子ちゃんは同好会で餌やりしてから来るって。マルも実習」
千歌「皆忙しいねぇ。あ、ダイヤちゃんは生徒会の資料を先生に渡しに行ったよ。梨子ちゃんは──」
果南「梨子ちゃん学校来てるの!?!?」クワッ
千歌「えっ、あ、来てるよ?」
果南「ぃよっしゃああああああっ!!!!!」ガッツポーズ
千歌「怖……」
果南「で!梨子ちゃんは何処!?!?」
千歌「に、日直だから日誌職員室に出しに行ったけど……」
果南「良し!!よしよしよし!!!」
千歌「怖〜、この人」
果南「この人呼び辞めて」
671: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/17(月) 23:14:44.89 ID:sq+0QhyO
果南「あ、じゃあ皆が来る前に振り付けの相談に乗ってくれない?」
千歌「振り付け?良いけど……」
果南「ここの、二番サビが終わった後なんだけど……割と時間があるからここで何かパフォーマンスしたいなって思ってて」
千歌「あー、ここかぁ……確かに時間空くもんね」
千歌「あ!そうだ!馬跳び入れようよ!」
果南「えっ馬跳び……?」
千歌「うんっ!農業高校らしくってなんか良くない!?」
果南「…………千歌、試しにやってみようか」
千歌「うん!!」
果南「はい、おいで」
千歌「……よっと!」スタッ
果南「……ね?振り付けにするにはだいぶダサ──」
千歌「これいい!」
果南「」
千歌「早く皆来ないかな〜、早く教えたい!この馬跳びの良さを!」
果南「………………」
果南「(ダメだこりゃ……)」
千歌「振り付け?良いけど……」
果南「ここの、二番サビが終わった後なんだけど……割と時間があるからここで何かパフォーマンスしたいなって思ってて」
千歌「あー、ここかぁ……確かに時間空くもんね」
千歌「あ!そうだ!馬跳び入れようよ!」
果南「えっ馬跳び……?」
千歌「うんっ!農業高校らしくってなんか良くない!?」
果南「…………千歌、試しにやってみようか」
千歌「うん!!」
果南「はい、おいで」
千歌「……よっと!」スタッ
果南「……ね?振り付けにするにはだいぶダサ──」
千歌「これいい!」
果南「」
千歌「早く皆来ないかな〜、早く教えたい!この馬跳びの良さを!」
果南「………………」
果南「(ダメだこりゃ……)」
672: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/17(月) 23:15:46.41 ID:sq+0QhyO
梨子「果南先輩!お疲れ様です」タッ
果南「あ!!梨子ちゃん!!!」タッ
果南「会いたかった〜〜!!!!」ハグッッ
果南「ううぅ……心配だったよぉ……大好き梨子ちゃん……愛してるうぅ……」スリスリ
梨子「わ、……私も好きですよ……?」コテリ
果南「ミ°」パアァンッッ
千歌「あーっ!!果南ちゃんが破裂したー!!!!」
果南「あ!!梨子ちゃん!!!」タッ
果南「会いたかった〜〜!!!!」ハグッッ
果南「ううぅ……心配だったよぉ……大好き梨子ちゃん……愛してるうぅ……」スリスリ
梨子「わ、……私も好きですよ……?」コテリ
果南「ミ°」パアァンッッ
千歌「あーっ!!果南ちゃんが破裂したー!!!!」
676: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/18(火) 19:59:08.30 ID:sPy20ZBm
善子「お疲れ様です」タッ
鞠莉「あら、まだ千歌っちと梨子だけ?」
千歌「ああ、果南ちゃんならさっき破裂しました」
善子「何で?????」
千歌「でも大丈夫大丈夫。果南ちゃんは水掛けると出てくるから」チョロロロ……
果南「あ、善子ちゃん、鞠莉。やっほー」ヌッ
善子「いやどうやって復活したんですか……」
千歌「まあまあ、果南ちゃんってそういうとこあるから」
梨子「訳分かんないんだけど……」
鞠莉「あら、まだ千歌っちと梨子だけ?」
千歌「ああ、果南ちゃんならさっき破裂しました」
善子「何で?????」
千歌「でも大丈夫大丈夫。果南ちゃんは水掛けると出てくるから」チョロロロ……
果南「あ、善子ちゃん、鞠莉。やっほー」ヌッ
善子「いやどうやって復活したんですか……」
千歌「まあまあ、果南ちゃんってそういうとこあるから」
梨子「訳分かんないんだけど……」
677: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/18(火) 19:59:40.05 ID:sPy20ZBm
果南「で、何の話してたんだっけ?」
千歌「振り付け振り付け」
果南「ああ、振り付けか」
果南「でも馬跳び……いいかも……」ポソ
果南「んー、善子ちゃん。ちょっと馬になって」
善子「え?わかりました」スッ…
千歌「え?いや待って果南ちゃん、善子ちゃんは腰が悪──」
果南「よっ」ヒョイッ
千歌「ぎゃああああああああああああ!!!!善子ちゃんが死ぬー!!!!!」
梨子「だ、大丈夫!?よっちゃん!」
善子「え?いや平気よ?何?」キョト
梨子「こ、腰悪いんじゃ……」
善子「あー……確かにコルセット付けてるけど、馬跳びが出来ないほど酷くは無いし大丈夫」
果南「えっ!善子ちゃんコルセット付けてたの!?」
千歌「気付いてたと思ってたよ!!」
果南「背筋バキなのかと……」ハワ…
千歌「そんなわけないでしょこんな綺麗な体つきしてるのに!!!!」
善子「何故突然褒める」
千歌「振り付け振り付け」
果南「ああ、振り付けか」
果南「でも馬跳び……いいかも……」ポソ
果南「んー、善子ちゃん。ちょっと馬になって」
善子「え?わかりました」スッ…
千歌「え?いや待って果南ちゃん、善子ちゃんは腰が悪──」
果南「よっ」ヒョイッ
千歌「ぎゃああああああああああああ!!!!善子ちゃんが死ぬー!!!!!」
梨子「だ、大丈夫!?よっちゃん!」
善子「え?いや平気よ?何?」キョト
梨子「こ、腰悪いんじゃ……」
善子「あー……確かにコルセット付けてるけど、馬跳びが出来ないほど酷くは無いし大丈夫」
果南「えっ!善子ちゃんコルセット付けてたの!?」
千歌「気付いてたと思ってたよ!!」
果南「背筋バキなのかと……」ハワ…
千歌「そんなわけないでしょこんな綺麗な体つきしてるのに!!!!」
善子「何故突然褒める」
678: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/18(火) 20:00:07.23 ID:sPy20ZBm
果南「ま、まあこっちは置いといて…………」
果南「鞠莉、千歌跳べる?」
鞠莉「え、私が千歌っちを跳ぶの?」
果南「無理?」
鞠莉「無理じゃないけど……絵面的にどうなのそれ」
果南「いいんじゃない?私達が二年生を跳んで、私達三年生を曜に跳んでもらったら面白そうじゃん!」
千歌「確かに!」
梨子「果南先輩と鞠莉先輩の上を曜ちゃんが跳ぶんですか?どうやって……」
果南「鞠莉、背中合わせになろ」ギュッ
鞠莉「え、ええ……」ピトッ
果南「そしてこう!腰曲げて鞠莉!」ボッ
鞠莉「ちょ、おしりで攻撃しないでくれる?」
果南「どう!?これで跳べそうじゃない!?」
梨子「ま、まあ跳べなくもなさそうですけど……」
千歌「かなり足開かないと転びそう……」
果南「千歌!千歌!!!跳んで千歌!!!カモン!!!」
千歌「えー無理」
果南「いいから早く!」
千歌「わ、わかった!」タッ
千歌「てりゃあぁっ!!」ヒョイッ
鞠莉「痛ッッッ!!」ガッッ
果南「ぐへっ!!」ガッッ
かなまり「「」」チーン…
千歌「ぎゃー!!!果南ちゃん鞠莉先輩ごめんなさあぁい!!頭蹴っちゃった!!!」
果南「鞠莉、千歌跳べる?」
鞠莉「え、私が千歌っちを跳ぶの?」
果南「無理?」
鞠莉「無理じゃないけど……絵面的にどうなのそれ」
果南「いいんじゃない?私達が二年生を跳んで、私達三年生を曜に跳んでもらったら面白そうじゃん!」
千歌「確かに!」
梨子「果南先輩と鞠莉先輩の上を曜ちゃんが跳ぶんですか?どうやって……」
果南「鞠莉、背中合わせになろ」ギュッ
鞠莉「え、ええ……」ピトッ
果南「そしてこう!腰曲げて鞠莉!」ボッ
鞠莉「ちょ、おしりで攻撃しないでくれる?」
果南「どう!?これで跳べそうじゃない!?」
梨子「ま、まあ跳べなくもなさそうですけど……」
千歌「かなり足開かないと転びそう……」
果南「千歌!千歌!!!跳んで千歌!!!カモン!!!」
千歌「えー無理」
果南「いいから早く!」
千歌「わ、わかった!」タッ
千歌「てりゃあぁっ!!」ヒョイッ
鞠莉「痛ッッッ!!」ガッッ
果南「ぐへっ!!」ガッッ
かなまり「「」」チーン…
千歌「ぎゃー!!!果南ちゃん鞠莉先輩ごめんなさあぁい!!頭蹴っちゃった!!!」
679: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/18(火) 20:00:27.22 ID:sPy20ZBm
梨子「よ、曜ちゃんでも跳べるのこれ……?」
千歌「よ、よーちゃんなら大丈夫なはず……」
果南「いったた……ま、まあこれはやるかどうかは置いといて……」
果南「取り敢えず鞠莉は千歌を跳んで」
鞠莉「わ、わかった……」サスサス…
果南「それで私が跳ぶ人なんだけど……」
果南「流石に一年生馬にするわけにはいかないし……善子ちゃんも腰が心配だしなぁ……」
梨子「あ、なら私が馬になります」
全員「「「「「えっ!?」」」」」」
果南「む、無理無理無理無理無理!!!私なんかが乗ったら梨子ちゃんぺちゃんこになっちゃう!!!!!」ゾッ
果南「誰か!!!誰か私に戒めをおおおおおっ!!!!」
鞠莉「落ち着きなさいよ」
鞠莉「……それを言うなら私だって、千歌っちに乗ったら千歌っちがみかんジュースになっちゃうわよ」
千歌「え?みかんジュース??」
鞠莉「うん、みかんジュース」
千歌「よ、よーちゃんなら大丈夫なはず……」
果南「いったた……ま、まあこれはやるかどうかは置いといて……」
果南「取り敢えず鞠莉は千歌を跳んで」
鞠莉「わ、わかった……」サスサス…
果南「それで私が跳ぶ人なんだけど……」
果南「流石に一年生馬にするわけにはいかないし……善子ちゃんも腰が心配だしなぁ……」
梨子「あ、なら私が馬になります」
全員「「「「「えっ!?」」」」」」
果南「む、無理無理無理無理無理!!!私なんかが乗ったら梨子ちゃんぺちゃんこになっちゃう!!!!!」ゾッ
果南「誰か!!!誰か私に戒めをおおおおおっ!!!!」
鞠莉「落ち着きなさいよ」
鞠莉「……それを言うなら私だって、千歌っちに乗ったら千歌っちがみかんジュースになっちゃうわよ」
千歌「え?みかんジュース??」
鞠莉「うん、みかんジュース」
680: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/18(火) 20:00:43.18 ID:sPy20ZBm
果南「り、梨子ちゃん!嘘だよね!?嘘って言って!!!!」
梨子「私じゃダメですか……?」ウルウル
果南「ミ°」パアァンッッ
千歌「もー!!ほらー!!軽率に果南ちゃんを破裂させないでよー!!!!」
梨子「私じゃダメですか……?」ウルウル
果南「ミ°」パアァンッッ
千歌「もー!!ほらー!!軽率に果南ちゃんを破裂させないでよー!!!!」
681: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/18(火) 20:01:31.37 ID:sPy20ZBm
-----
数時間後
果南「今日の練習はこれでおしまい!お疲れ様!」
「「「「「「「「お疲れ様でした~」」」」」」」」
善子「段々形になってきたわね」
花丸「そうですね……オラは着いて行くのに必死で、全然ですけど……」
曜「あの、少しいいですか~!」
曜「まずは~、はっぴが出来上がりました~!」ジャーン!
千歌「わ!可愛い!」
曜「内浦の海をイメージした青色のはっぴです!どうぞ!」
鞠莉「ありがとう」
梨子「凄い……本格的なはっぴじゃない」
果南「どう!?似合う!?」
善子「早速着てるし……」
ダイヤ「こんな短時間で作れるなんて……凄いですね……」
曜「一年生三人で頑張りました!」
花丸「お、オラは仮縫いしただけだけど……」
数時間後
果南「今日の練習はこれでおしまい!お疲れ様!」
「「「「「「「「お疲れ様でした~」」」」」」」」
善子「段々形になってきたわね」
花丸「そうですね……オラは着いて行くのに必死で、全然ですけど……」
曜「あの、少しいいですか~!」
曜「まずは~、はっぴが出来上がりました~!」ジャーン!
千歌「わ!可愛い!」
曜「内浦の海をイメージした青色のはっぴです!どうぞ!」
鞠莉「ありがとう」
梨子「凄い……本格的なはっぴじゃない」
果南「どう!?似合う!?」
善子「早速着てるし……」
ダイヤ「こんな短時間で作れるなんて……凄いですね……」
曜「一年生三人で頑張りました!」
花丸「お、オラは仮縫いしただけだけど……」
682: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/18(火) 20:01:55.79 ID:sPy20ZBm
ルビィ「そ、それからひとつお願いがあって……」
ルビィ「文化祭に向けて衣装を製作するので、皆さんを採寸したいんですけど……」
果南「採寸。そうだ、採寸。はっぴの時はしなかったけど、それは大丈夫なの?」
ルビィ「は、はい。はっぴはフリーサイズより少し大きいくらいの大きさで作ってるので大丈夫だと思います」
鞠莉「採寸って今から?」
ルビィ「いえ、明日昼休みか放課後を使って被服室に来て欲しいなって……そしたらルビィ達が採寸するので、サイズを測ったらそのまま実習とか練習とか」
鞠莉「なるほどね。今ここで脱ぐのかと思った」
梨子「大胆過ぎません?」
千歌「でもでも、お祭りに向けてはっぴも出来たし、曲も良い感じに皆歌えるようになってきてるし、良い調子じゃない!?」
果南「そうだねぇ」
曜「お祭りまであと一ヶ月も無いんだよ!楽しみだなあ~♪」
千歌「そうだね!私も楽しみ!」
千歌「それじゃあ皆、改めて……」
千歌「練習頑張るぞ~っ!!!」
「「「「「「「「「お~っ!!!」」」」」」」」」
鞠莉「……って、練習終わったあとに言う?これ」
善子「鞠莉先輩も円陣終わった後に言いますかそれ……」
ルビィ「文化祭に向けて衣装を製作するので、皆さんを採寸したいんですけど……」
果南「採寸。そうだ、採寸。はっぴの時はしなかったけど、それは大丈夫なの?」
ルビィ「は、はい。はっぴはフリーサイズより少し大きいくらいの大きさで作ってるので大丈夫だと思います」
鞠莉「採寸って今から?」
ルビィ「いえ、明日昼休みか放課後を使って被服室に来て欲しいなって……そしたらルビィ達が採寸するので、サイズを測ったらそのまま実習とか練習とか」
鞠莉「なるほどね。今ここで脱ぐのかと思った」
梨子「大胆過ぎません?」
千歌「でもでも、お祭りに向けてはっぴも出来たし、曲も良い感じに皆歌えるようになってきてるし、良い調子じゃない!?」
果南「そうだねぇ」
曜「お祭りまであと一ヶ月も無いんだよ!楽しみだなあ~♪」
千歌「そうだね!私も楽しみ!」
千歌「それじゃあ皆、改めて……」
千歌「練習頑張るぞ~っ!!!」
「「「「「「「「「お~っ!!!」」」」」」」」」
鞠莉「……って、練習終わったあとに言う?これ」
善子「鞠莉先輩も円陣終わった後に言いますかそれ……」
686: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/18(火) 22:02:29.39 ID:sPy20ZBm
-------
----
--
八月
夏休み
緑化棟 実技試験練習所
白津「はい、休憩~」
梨子「はぁ……やっと休憩……腰が痛いわ……」
ダイヤ「寒冷紗を付けているとはいえ、8月は暑いですわ……」
千歌「……っふぅ、……」グシッ
梨子「千歌ちゃん、まだやってる……」
ダイヤ「千歌さん、日陰に来て休憩しないと死にますわよ」
千歌「うん。あと少しで終わるからちょっと待って」サッサッ…
ダイヤ「もう……」
梨子「千歌ちゃんのところ、全然日陰になってないね……」
ダイヤ「ですね……」
----
--
八月
夏休み
緑化棟 実技試験練習所
白津「はい、休憩~」
梨子「はぁ……やっと休憩……腰が痛いわ……」
ダイヤ「寒冷紗を付けているとはいえ、8月は暑いですわ……」
千歌「……っふぅ、……」グシッ
梨子「千歌ちゃん、まだやってる……」
ダイヤ「千歌さん、日陰に来て休憩しないと死にますわよ」
千歌「うん。あと少しで終わるからちょっと待って」サッサッ…
ダイヤ「もう……」
梨子「千歌ちゃんのところ、全然日陰になってないね……」
ダイヤ「ですね……」
687: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/18(火) 22:05:27.88 ID:sPy20ZBm
千歌「終わったー!見て!足跡ひとつも残さない私の技術!凄すぎない!?」
梨子「お疲れ様、千歌ちゃん。ちゃんとお水飲んで」
千歌「ありがとう、梨子ちゃ──」グラッ
千歌「…………っ、」ドサッ……
梨子「千歌ちゃん!?」
ダイヤ「ちょ、ちょっと大丈夫ですの!?」
千歌「ぁ……れ……今一瞬頭が真っ白に……」
梨子「もしかして……熱中症!?山崎先生ー!千歌ちゃんが!」
山崎「何や、倒れたと?お前水分摂ってたか?」タッ
千歌「ううぅ……あとちょっと、って思ってばっかりで……全然……」グッタリ
山崎「やろうな。ちょっと動けなさそうやけん、ダイヤは日陰作ってやって。梨子はタオルかなんかで扇いでやっといて」
ダイりこ「「わかりました」」
山崎「ちょっとOS-1持ってくるけん、待っとって」
梨子「お疲れ様、千歌ちゃん。ちゃんとお水飲んで」
千歌「ありがとう、梨子ちゃ──」グラッ
千歌「…………っ、」ドサッ……
梨子「千歌ちゃん!?」
ダイヤ「ちょ、ちょっと大丈夫ですの!?」
千歌「ぁ……れ……今一瞬頭が真っ白に……」
梨子「もしかして……熱中症!?山崎先生ー!千歌ちゃんが!」
山崎「何や、倒れたと?お前水分摂ってたか?」タッ
千歌「ううぅ……あとちょっと、って思ってばっかりで……全然……」グッタリ
山崎「やろうな。ちょっと動けなさそうやけん、ダイヤは日陰作ってやって。梨子はタオルかなんかで扇いでやっといて」
ダイりこ「「わかりました」」
山崎「ちょっとOS-1持ってくるけん、待っとって」
688: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/18(火) 22:05:48.51 ID:sPy20ZBm
----
緑化教室
千歌「……ん、」ゴク
千歌「ぁ、おいしい」
山崎「はい、病院な」
千歌「えっ、なんで」
ダイヤ「経口補水液を美味しいと感じるのは相当やばいらしいですわよ」
梨子「脱水症状を起こしてるのよ。経口補水液って、本当は強い塩分が入ってるからしょっぱいのよ?」
千歌「え、そうなの?すっごい美味しいんだけど……」ゴクゴク
山崎「…………」ピタッ
千歌「わ、な、なんです!?おでこに手当てて……」
山崎「お前やっぱり熱もあるな。ぐったりしてるし、今日はもう帰った方がいいぞ。親に連絡ておくから送ってもらえ」
千歌「ぇ……で、でも今週試験だし……」
ダイヤ「今週試験があるからこそ、今日は家に帰って休んだ方がいいと言っているのですわ」
梨子「うん、私も今日は帰った方がいいと思う」
千歌「んん……わかった……」コクリ
緑化教室
千歌「……ん、」ゴク
千歌「ぁ、おいしい」
山崎「はい、病院な」
千歌「えっ、なんで」
ダイヤ「経口補水液を美味しいと感じるのは相当やばいらしいですわよ」
梨子「脱水症状を起こしてるのよ。経口補水液って、本当は強い塩分が入ってるからしょっぱいのよ?」
千歌「え、そうなの?すっごい美味しいんだけど……」ゴクゴク
山崎「…………」ピタッ
千歌「わ、な、なんです!?おでこに手当てて……」
山崎「お前やっぱり熱もあるな。ぐったりしてるし、今日はもう帰った方がいいぞ。親に連絡ておくから送ってもらえ」
千歌「ぇ……で、でも今週試験だし……」
ダイヤ「今週試験があるからこそ、今日は家に帰って休んだ方がいいと言っているのですわ」
梨子「うん、私も今日は帰った方がいいと思う」
千歌「んん……わかった……」コクリ
689: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/18(火) 22:06:06.93 ID:sPy20ZBm
山崎「それじゃ連絡してくるからそこで待っとき。扇風機は使っていいから」ガララッ
ダイヤ「ありがとうございます」
梨子「お願いします」
パタン…
千歌「…………」ポフリッ…
ダイヤ「……大丈夫ですの……?」パタパタ…
千歌「んー…………」
梨子「大丈夫?暑くない?」パタパタ…
千歌「……んん……」モゾッ
梨子「……ち、千歌ちゃんがここまで弱ってるの珍しいわね……」コソッ
ダイヤ「普段は体力有り余ってる人ですからね……熱中症恐るべしですわ……」コソッ
梨子「そういえばダイヤちゃんはまだ熱中症なってないの?」
ダイヤ「私はきちんと予防をしてしますから。と言っても、予防をしていても熱中症になることはありますし、熱中症になってしまったから悪い、という訳ではありませんの」
梨子「なるほどね……」
千歌「──っ!」ガタッ
千歌「…………っ、」ダッ
梨子「えっ!?ちょ、ちょっと千歌ちゃん!?」
ダイヤ「何処に行くんですの!?」
梨子「と、取り敢えず追いかけよう」タッ
ダイヤ「ええ」タッ
ダイヤ「ありがとうございます」
梨子「お願いします」
パタン…
千歌「…………」ポフリッ…
ダイヤ「……大丈夫ですの……?」パタパタ…
千歌「んー…………」
梨子「大丈夫?暑くない?」パタパタ…
千歌「……んん……」モゾッ
梨子「……ち、千歌ちゃんがここまで弱ってるの珍しいわね……」コソッ
ダイヤ「普段は体力有り余ってる人ですからね……熱中症恐るべしですわ……」コソッ
梨子「そういえばダイヤちゃんはまだ熱中症なってないの?」
ダイヤ「私はきちんと予防をしてしますから。と言っても、予防をしていても熱中症になることはありますし、熱中症になってしまったから悪い、という訳ではありませんの」
梨子「なるほどね……」
千歌「──っ!」ガタッ
千歌「…………っ、」ダッ
梨子「えっ!?ちょ、ちょっと千歌ちゃん!?」
ダイヤ「何処に行くんですの!?」
梨子「と、取り敢えず追いかけよう」タッ
ダイヤ「ええ」タッ
690: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/18(火) 22:06:26.60 ID:sPy20ZBm
--
実習棟 女子トイレ
千歌「はぁっ……はぁ……」ゼェゼェ
千歌「……ごめん、ふたりとも……汚いとこ、みせちゃって……」
梨子「ち、千歌ちゃん……大丈夫よ、ゆっくり。ゆっくりね……」サスサス…
梨子「……ダイヤちゃん、ちょっと白津先生呼んできて貰える?……これ、かなり重症かも……」
ダイヤ「分かりましたわ。すぐ来てもらうよう言っておきます」タッ
千歌「……はぁ、……はぁっ……」
梨子「大丈夫、……大丈夫……」
西木野「ちょっと、平気?」
梨子「あ……保健室の……」
西木野「さっきすれ違った生徒にトイレで吐いてる子が居るから早く行ってって言われたのよ。熱中症?」
梨子「はい。さっき実習中に倒れて、OS-1飲みながら涼しいところで休憩してたんですけど……突然トイレに駆け込んで……」
西木野「そのまま吐いたってことね。OK、ありがとう。大丈夫?喋れる?」
千歌「は、はい……だいぶ落ち着いてきました……」
実習棟 女子トイレ
千歌「はぁっ……はぁ……」ゼェゼェ
千歌「……ごめん、ふたりとも……汚いとこ、みせちゃって……」
梨子「ち、千歌ちゃん……大丈夫よ、ゆっくり。ゆっくりね……」サスサス…
梨子「……ダイヤちゃん、ちょっと白津先生呼んできて貰える?……これ、かなり重症かも……」
ダイヤ「分かりましたわ。すぐ来てもらうよう言っておきます」タッ
千歌「……はぁ、……はぁっ……」
梨子「大丈夫、……大丈夫……」
西木野「ちょっと、平気?」
梨子「あ……保健室の……」
西木野「さっきすれ違った生徒にトイレで吐いてる子が居るから早く行ってって言われたのよ。熱中症?」
梨子「はい。さっき実習中に倒れて、OS-1飲みながら涼しいところで休憩してたんですけど……突然トイレに駆け込んで……」
西木野「そのまま吐いたってことね。OK、ありがとう。大丈夫?喋れる?」
千歌「は、はい……だいぶ落ち着いてきました……」
691: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/18(火) 22:06:49.73 ID:sPy20ZBm
西木野「そう、良かった。今日朝ご飯は食べた?」
千歌「……今日は寝坊しちゃって、朝ご飯食べる時間無くて……」
西木野「昨日は何時に寝たの?」
千歌「ま、漫画読み始めたら止まらなくなっちゃって……多分、3時半くらい……」
西木野「実習中水分摂ってた?」
千歌「あ、あんまり……」
養護教諭「……中身は?」
千歌「きょ、今日は緑茶だったかなぁ……」
西木野「ふぅん……」
梨子「水筒の中身も何か関係があるんですか?」
西木野「ええ。勿論。熱中症対策ならスポーツドリンクが一番お勧めだけど、お茶なら麦茶ね。麦茶の中にひとつまみの塩とか入れたりすると予防出来るわ」
梨子「麦茶に塩ですか!?想像出来ない……」
梨子「……先生、やっぱり保健室の先生なだけあって詳しいですね」
西木野「……そんなことないわよ」
白津「おお、大丈夫か高海」
梨子「あっ、白津先生!」
千歌「……はい、少し楽になりました」
白津「そうかそうか。お姉さんが迎えに来てくれとるみたいですから、移動出来るようなら涼しいところに移動しましょうか」
西木野「立てる?」
千歌「はい」
西木野「じゃあ移動しましょ」
千歌「……今日は寝坊しちゃって、朝ご飯食べる時間無くて……」
西木野「昨日は何時に寝たの?」
千歌「ま、漫画読み始めたら止まらなくなっちゃって……多分、3時半くらい……」
西木野「実習中水分摂ってた?」
千歌「あ、あんまり……」
養護教諭「……中身は?」
千歌「きょ、今日は緑茶だったかなぁ……」
西木野「ふぅん……」
梨子「水筒の中身も何か関係があるんですか?」
西木野「ええ。勿論。熱中症対策ならスポーツドリンクが一番お勧めだけど、お茶なら麦茶ね。麦茶の中にひとつまみの塩とか入れたりすると予防出来るわ」
梨子「麦茶に塩ですか!?想像出来ない……」
梨子「……先生、やっぱり保健室の先生なだけあって詳しいですね」
西木野「……そんなことないわよ」
白津「おお、大丈夫か高海」
梨子「あっ、白津先生!」
千歌「……はい、少し楽になりました」
白津「そうかそうか。お姉さんが迎えに来てくれとるみたいですから、移動出来るようなら涼しいところに移動しましょうか」
西木野「立てる?」
千歌「はい」
西木野「じゃあ移動しましょ」
692: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/18(火) 22:53:18.48 ID:sPy20ZBm
------
チャリンチャリン
善子「あ、緑化棟にめちゃくちゃ人居ますよ」🚲
鞠莉「千歌っち達、実技試験が終わるまでほぼ毎日実習って言ってたわよ」🚲
善子「緑化は大変ですね……」🚲
鞠莉「ウチもウチで毎日学校に来てるのもおかしいけどね」🚲
善子「確かに……」🚲
鞠莉「あれ。あそこに囲まれてるの千歌っちじゃない?」🚲
善子「え?どこ──っぎゃああぁ!?!?」ガターンッッ!!!
鞠莉「あーあ、水路に落ちた」
善子「ま、鞠莉先輩が余所見させるから……」
鞠莉「これぞ堕天使ってねw」
善子「は?」
チャリンチャリン
善子「あ、緑化棟にめちゃくちゃ人居ますよ」🚲
鞠莉「千歌っち達、実技試験が終わるまでほぼ毎日実習って言ってたわよ」🚲
善子「緑化は大変ですね……」🚲
鞠莉「ウチもウチで毎日学校に来てるのもおかしいけどね」🚲
善子「確かに……」🚲
鞠莉「あれ。あそこに囲まれてるの千歌っちじゃない?」🚲
善子「え?どこ──っぎゃああぁ!?!?」ガターンッッ!!!
鞠莉「あーあ、水路に落ちた」
善子「ま、鞠莉先輩が余所見させるから……」
鞠莉「これぞ堕天使ってねw」
善子「は?」
693: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/18(火) 22:53:52.68 ID:sPy20ZBm
「そんなところで何してるの?」
よしまり「「ぎゃっ!?」」ビクッ
鞠莉「ん……ぁ、園芸科の先生」
高坂「そうだよーっ、園芸科の高坂だよ!」
高坂「水路に落ちちゃったの?」
善子「は、はい……この人が余所見させたせいで」👉
鞠莉「いや違います。この人が勝手に落ちたんです」👈
高坂「あはは!二人は仲良しさんだねぇ」
鞠莉「先生はこんなところで何してるんですか?」
高坂「生徒が倒れたって聞いて、一応様子見に来たんだ。二人は、えっと……」
善子「同好会です。動物同好会」
高坂「あー!入ってる子、二人しか居ないって聞いてたけど貴女達だったんだ!」
善子「……やっぱり、もうすぐ廃校になるから、皆入りたがらないのかな……」
鞠莉「善子……」
よしまり「「ぎゃっ!?」」ビクッ
鞠莉「ん……ぁ、園芸科の先生」
高坂「そうだよーっ、園芸科の高坂だよ!」
高坂「水路に落ちちゃったの?」
善子「は、はい……この人が余所見させたせいで」👉
鞠莉「いや違います。この人が勝手に落ちたんです」👈
高坂「あはは!二人は仲良しさんだねぇ」
鞠莉「先生はこんなところで何してるんですか?」
高坂「生徒が倒れたって聞いて、一応様子見に来たんだ。二人は、えっと……」
善子「同好会です。動物同好会」
高坂「あー!入ってる子、二人しか居ないって聞いてたけど貴女達だったんだ!」
善子「……やっぱり、もうすぐ廃校になるから、皆入りたがらないのかな……」
鞠莉「善子……」
694: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/18(火) 22:54:10.66 ID:sPy20ZBm
高坂「……大丈夫っ!学校は無くなっても、思い出は残るし、全部が全部無くなるわけじゃないと思うんだ」
善子「……高坂先生……」
高坂「あっ!そうだ!倒れた生徒の様子見に行くんだった!善子ちゃん……だっけ、立てそう?」
善子「あ、はい。鞠莉先輩に引っ張ってもらうので大丈夫です」
鞠莉「何でよ。良いけど……」
高坂「じゃあ……鞠莉ちゃん?あとはよろしくね!」タッ
鞠莉「…………ほら、善子」スッ…
善子「……ん」ギュッ
鞠莉「……よっと。……ふぅ」グッ
善子「ありがとうございます、鞠莉先輩」
鞠莉「良いわよ」
善子「……高坂先生って、なんか……」
鞠莉「……うん、似てるわね……」
善子「……高坂先生……」
高坂「あっ!そうだ!倒れた生徒の様子見に行くんだった!善子ちゃん……だっけ、立てそう?」
善子「あ、はい。鞠莉先輩に引っ張ってもらうので大丈夫です」
鞠莉「何でよ。良いけど……」
高坂「じゃあ……鞠莉ちゃん?あとはよろしくね!」タッ
鞠莉「…………ほら、善子」スッ…
善子「……ん」ギュッ
鞠莉「……よっと。……ふぅ」グッ
善子「ありがとうございます、鞠莉先輩」
鞠莉「良いわよ」
善子「……高坂先生って、なんか……」
鞠莉「……うん、似てるわね……」
697: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/19(水) 22:39:47.01 ID:EwjEVSSV
--------
-----
--
造園技能試験 実技試験 植物鑑定試験 当日
緑化棟 実技試験練習場
千歌「外あっつ!!」
ダイヤ「また倒れないでよ?」
千歌「分かってる分かってる!」
梨子「どうしよう……植物全然覚えられてない……」
千歌「私も全然覚えてないよ。ちらーっと見ただけだし」
ダイヤ「私も適当ですよ」
梨子「ダイヤちゃんの適当と千歌ちゃんのちらーっとは差が凄すぎて信用出来ないなぁ……」
白津「道具揃ってるか確認したかー」
千歌「あ、ダブルスコップ出すの忘れた。ちょっと取ってくる」
梨子「あ、私も忘れた」
ダイヤ「私もですわ……」
山崎「何してんだお前ら……」
-----
--
造園技能試験 実技試験 植物鑑定試験 当日
緑化棟 実技試験練習場
千歌「外あっつ!!」
ダイヤ「また倒れないでよ?」
千歌「分かってる分かってる!」
梨子「どうしよう……植物全然覚えられてない……」
千歌「私も全然覚えてないよ。ちらーっと見ただけだし」
ダイヤ「私も適当ですよ」
梨子「ダイヤちゃんの適当と千歌ちゃんのちらーっとは差が凄すぎて信用出来ないなぁ……」
白津「道具揃ってるか確認したかー」
千歌「あ、ダブルスコップ出すの忘れた。ちょっと取ってくる」
梨子「あ、私も忘れた」
ダイヤ「私もですわ……」
山崎「何してんだお前ら……」
700: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/20(木) 20:17:52.99 ID:XXf5Iz+1
----
約二時間後…
千歌「っしゃ、終わった……!」バッ
白津「お、高海終わったか」
千歌「はい!ちゃんと整地もしたし敷石と柱の水平も何度も確認したしバッチリです!」
白津「そうか、よく頑張ったなぁ」
白津「それじゃあ高海も終了で。道具倉庫の中に扇風機がありますから、全員終わるまで涼んでいてくださいね」
千歌「はぁーい!」タッ
約二時間後…
千歌「っしゃ、終わった……!」バッ
白津「お、高海終わったか」
千歌「はい!ちゃんと整地もしたし敷石と柱の水平も何度も確認したしバッチリです!」
白津「そうか、よく頑張ったなぁ」
白津「それじゃあ高海も終了で。道具倉庫の中に扇風機がありますから、全員終わるまで涼んでいてくださいね」
千歌「はぁーい!」タッ
701: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/20(木) 20:18:11.92 ID:XXf5Iz+1
千歌「梨子ちゃんダイヤちゃんお待たせー!」
梨子「お疲れ様、千歌ちゃん。お水飲んだ?」
千歌「あ、そういえばもう無くなっちゃってたんだった……冷水機行ってくる!」タッ
ダイヤ「走ると転びますわよー」
梨子「……まさか千歌ちゃんがこの中で一番遅かったなんて意外ね」
ダイヤ「まあ……今週倒れましたから無理は出来なかったんでしょう……」
梨子「私が倒れた時より酷そうだったもんね」
ダイヤ「そうですね、……千歌さん、時々私達でも分からないようなところで無理しているみたいですし」
梨子「スクールアイドルのこととか……?」
ダイヤ「ん、……そうですね。それに……大好きな学校が無くなってしまうことが、千歌さんにとっては物凄くストレスになるのでしょうね」
梨子「……そっか」
ダイヤ「千歌さんは私達が思っているよりもこの学校が好きですから……」
梨子「お疲れ様、千歌ちゃん。お水飲んだ?」
千歌「あ、そういえばもう無くなっちゃってたんだった……冷水機行ってくる!」タッ
ダイヤ「走ると転びますわよー」
梨子「……まさか千歌ちゃんがこの中で一番遅かったなんて意外ね」
ダイヤ「まあ……今週倒れましたから無理は出来なかったんでしょう……」
梨子「私が倒れた時より酷そうだったもんね」
ダイヤ「そうですね、……千歌さん、時々私達でも分からないようなところで無理しているみたいですし」
梨子「スクールアイドルのこととか……?」
ダイヤ「ん、……そうですね。それに……大好きな学校が無くなってしまうことが、千歌さんにとっては物凄くストレスになるのでしょうね」
梨子「……そっか」
ダイヤ「千歌さんは私達が思っているよりもこの学校が好きですから……」
702: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/20(木) 20:18:23.17 ID:XXf5Iz+1
千歌「おまたせー、って二人とも暗い顔してる!具合悪いの!?」
梨子「ううん、平気だよ」
ダイヤ「……千歌さん、梨子さん、終わったらご飯食べに行きますか」
千歌「えー!!行きたい行きたい!!」
梨子「何食べに行く?」
千歌「ハンバーグとか!?!?」
ダイヤ「さわやか?」
梨子「ちょっと遠くない?」
千歌「後で調べてみよ!行ける範囲だったら行こ!!」
白津「はーい、次は植物鑑定に移るので緑化教室に戻ってくださーい」
ちかダイりこ「「「はーい」」」
梨子「ううん、平気だよ」
ダイヤ「……千歌さん、梨子さん、終わったらご飯食べに行きますか」
千歌「えー!!行きたい行きたい!!」
梨子「何食べに行く?」
千歌「ハンバーグとか!?!?」
ダイヤ「さわやか?」
梨子「ちょっと遠くない?」
千歌「後で調べてみよ!行ける範囲だったら行こ!!」
白津「はーい、次は植物鑑定に移るので緑化教室に戻ってくださーい」
ちかダイりこ「「「はーい」」」
704: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/20(木) 21:34:45.47 ID:XXf5Iz+1
--------
------
---
数日後
浦の星農業高校 体育館裏
千歌「あ」
善子「あ」
千歌「なぁんだ、まだ善子ちゃんだけかぁ」
善子「嫌なら帰れば?」
千歌「やぁだ辛辣~」
千歌「隣座ってもいい?」
善子「好きにして」
千歌「…………」
善子「…………」
善子「……はい、これ」スッ…
千歌「なに?これ」
善子「技能試験あったんでしょ?お疲れ様って意味のお菓子よ。要らないなら私が食べるけど」
千歌「いるいるいる!やった!もらっていいの!?」
善子「いいわよ」
千歌「よっしゃー!!!」
------
---
数日後
浦の星農業高校 体育館裏
千歌「あ」
善子「あ」
千歌「なぁんだ、まだ善子ちゃんだけかぁ」
善子「嫌なら帰れば?」
千歌「やぁだ辛辣~」
千歌「隣座ってもいい?」
善子「好きにして」
千歌「…………」
善子「…………」
善子「……はい、これ」スッ…
千歌「なに?これ」
善子「技能試験あったんでしょ?お疲れ様って意味のお菓子よ。要らないなら私が食べるけど」
千歌「いるいるいる!やった!もらっていいの!?」
善子「いいわよ」
千歌「よっしゃー!!!」
705: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/20(木) 21:35:01.82 ID:XXf5Iz+1
千歌「……食べていい?」
善子「ん、好きにすれば」
千歌「いただきまーす!」ヒョイ パクッ
千歌「う、うまいっ!!!!」モゴモゴ
善子「……倒れたって聞いたけど」
千歌「…………あー……まあね」
千歌「……でも倒れたのは私だけじゃないよ」
善子「……梨子もでしょ?」
千歌「んー、最近暑いからねぇ」
善子「ちゃんと水飲んどきなさいよ」
千歌「わかってるわかってる。……って、お菓子って言ってたのに塩分チャージしか入ってないじゃん!」
善子「熱中症予防よ」
千歌「やだー!お菓子が良かった~!」
ブロロロロロ……
千歌「あ、車だ。先生かな?」
善子「いや……なんか黒塗りっぽくない……?もしかしてヤクザとか?」
千歌「え、ヤクザ?どうしよう……チカ達殺されるかな……」
ガチャッ
ちかよし「「ひいぃっ!!!」」ビクッ
善子「ん、好きにすれば」
千歌「いただきまーす!」ヒョイ パクッ
千歌「う、うまいっ!!!!」モゴモゴ
善子「……倒れたって聞いたけど」
千歌「…………あー……まあね」
千歌「……でも倒れたのは私だけじゃないよ」
善子「……梨子もでしょ?」
千歌「んー、最近暑いからねぇ」
善子「ちゃんと水飲んどきなさいよ」
千歌「わかってるわかってる。……って、お菓子って言ってたのに塩分チャージしか入ってないじゃん!」
善子「熱中症予防よ」
千歌「やだー!お菓子が良かった~!」
ブロロロロロ……
千歌「あ、車だ。先生かな?」
善子「いや……なんか黒塗りっぽくない……?もしかしてヤクザとか?」
千歌「え、ヤクザ?どうしよう……チカ達殺されるかな……」
ガチャッ
ちかよし「「ひいぃっ!!!」」ビクッ
710: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/21(金) 20:38:10.89 ID:93gWLebo
ルビィ「先輩こんにちは~」
ダイヤ「お待たせしました」
千歌「……え、ダイヤちゃん家ってヤク──」
善子「それ以上言うと消されるわよ」
ダイヤ「お待たせしました」
千歌「……え、ダイヤちゃん家ってヤク──」
善子「それ以上言うと消されるわよ」
711: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/21(金) 23:15:31.56 ID:93gWLebo
ルビィ「千歌先輩の衣装が出来たので、ちょっと着てみて欲しくて……」
千歌「え!もう出来たの!?着たい着たい!!」ピョンピョコ
ダイヤ「千歌さんと梨子さんと曜さんの分は出来上がったそうですわ。昨日曜さんがウチに泊まりに来て、二人で完成させたみたいです」
千歌「すごい!えらーい!早く着たい早く着たい!」ピョンピョコ
善子「もーっ、ぴょんぴょんぴょんぴょん鬱陶しい!あんたはウサギか!」
善子「そういえば……泊まりなのに、曜は一緒じゃないの?」
ルビィ「曜ちゃんは走って来るって行ってました」
善子「何で止めてあげないのよ??」
千歌「え!もう出来たの!?着たい着たい!!」ピョンピョコ
ダイヤ「千歌さんと梨子さんと曜さんの分は出来上がったそうですわ。昨日曜さんがウチに泊まりに来て、二人で完成させたみたいです」
千歌「すごい!えらーい!早く着たい早く着たい!」ピョンピョコ
善子「もーっ、ぴょんぴょんぴょんぴょん鬱陶しい!あんたはウサギか!」
善子「そういえば……泊まりなのに、曜は一緒じゃないの?」
ルビィ「曜ちゃんは走って来るって行ってました」
善子「何で止めてあげないのよ??」
712: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/22(土) 00:22:19.98 ID:DXeokWza
ブロロロロロ…
千歌「今度はおっきい車だぁ……」
ダイヤ「あれは多分……」
ガチャッ
鞠莉「チャオ~」
果南「いやー、助かった助かった。ってか外暑」
曜「鞠莉先輩の車いつ乗っても良い匂いするなぁ」
ルビィ「あ、曜ちゃん!走って来てたんじゃなかったの?」
曜「途中で鞠莉先輩家の車に会ってさ、乗せてもらったの!」
果南「こんな炎天下の中走ってたら死ぬよ」
鞠莉「そうよ。自殺行為だから」
ダイヤ「命拾いしましたね……」
梨子「すみません、遅くなりました」タッ
花丸「お疲れ様です、……あぁ……暑いずらぁ……」パタリ
果南「みんな揃ったけど……この暑さだしね……ちょっと休憩してから練習始めよっか」
「「「「「「「「はぁい」」」」」」」」
千歌「今度はおっきい車だぁ……」
ダイヤ「あれは多分……」
ガチャッ
鞠莉「チャオ~」
果南「いやー、助かった助かった。ってか外暑」
曜「鞠莉先輩の車いつ乗っても良い匂いするなぁ」
ルビィ「あ、曜ちゃん!走って来てたんじゃなかったの?」
曜「途中で鞠莉先輩家の車に会ってさ、乗せてもらったの!」
果南「こんな炎天下の中走ってたら死ぬよ」
鞠莉「そうよ。自殺行為だから」
ダイヤ「命拾いしましたね……」
梨子「すみません、遅くなりました」タッ
花丸「お疲れ様です、……あぁ……暑いずらぁ……」パタリ
果南「みんな揃ったけど……この暑さだしね……ちょっと休憩してから練習始めよっか」
「「「「「「「「はぁい」」」」」」」」
714: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/22(土) 16:57:16.46 ID:DXeokWza
-----
職員室
小泉「(…………暑い……)」
小泉「(喉乾いたなぁ……というか何で私夏休みもこうして出勤してるんだろう……)」
小泉「(……ちょっと飲み物買ってこよう……)」ガタッ
「あら、小泉先生、どこか行くの?」
小泉「ひっ!?あ、絢瀬先生っ!!」ビクッ
絢瀬「そ、そんなに驚かなくてもいいんじゃないかしら……」
小泉「すみません……あの、飲み物を買いに……」
絢瀬「あ、そうだったの。ごめんなさいね、驚かせてしまって……」
小泉「い、いえ、大丈夫です……あの……何か買ってきましょうか……?」
絢瀬「え!いいのっ!?」パアァッ
小泉「(!?……か、可愛い……)」キュン
職員室
小泉「(…………暑い……)」
小泉「(喉乾いたなぁ……というか何で私夏休みもこうして出勤してるんだろう……)」
小泉「(……ちょっと飲み物買ってこよう……)」ガタッ
「あら、小泉先生、どこか行くの?」
小泉「ひっ!?あ、絢瀬先生っ!!」ビクッ
絢瀬「そ、そんなに驚かなくてもいいんじゃないかしら……」
小泉「すみません……あの、飲み物を買いに……」
絢瀬「あ、そうだったの。ごめんなさいね、驚かせてしまって……」
小泉「い、いえ、大丈夫です……あの……何か買ってきましょうか……?」
絢瀬「え!いいのっ!?」パアァッ
小泉「(!?……か、可愛い……)」キュン
715: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/22(土) 16:57:28.99 ID:DXeokWza
絢瀬「……あっ」ハッ
絢瀬「や、やだごめんなさい……ちょっと、ね?私も水筒の中身がもう無くて……喉が渇いていたからつい……」
小泉「いえ、でも何だか意外でした。絢瀬先生、そんな可愛い顔で笑うんだ」クスッ
絢瀬「っ!も、もう!辞めてください!」アワアワ
絢瀬「……はい、えっと……コーヒー、は苦くて飲めないか……」ポソ
小泉「?」キョトン
絢瀬「……い、いえ。カフェオレ的なやつをお願いします」
小泉「500円は少し多いんじゃ……」
絢瀬「……これで小泉先生の飲み物も買ってください。買って来てくれるから、そのお礼というか……」
小泉「そんなこと気にしなくても……」
小泉「分かりました、カフェオレですね。ちょっと行ってきます」
絢瀬「ええ、よろしくね」
絢瀬「や、やだごめんなさい……ちょっと、ね?私も水筒の中身がもう無くて……喉が渇いていたからつい……」
小泉「いえ、でも何だか意外でした。絢瀬先生、そんな可愛い顔で笑うんだ」クスッ
絢瀬「っ!も、もう!辞めてください!」アワアワ
絢瀬「……はい、えっと……コーヒー、は苦くて飲めないか……」ポソ
小泉「?」キョトン
絢瀬「……い、いえ。カフェオレ的なやつをお願いします」
小泉「500円は少し多いんじゃ……」
絢瀬「……これで小泉先生の飲み物も買ってください。買って来てくれるから、そのお礼というか……」
小泉「そんなこと気にしなくても……」
小泉「分かりました、カフェオレですね。ちょっと行ってきます」
絢瀬「ええ、よろしくね」
716: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/22(土) 22:52:49.52 ID:DXeokWza
--
浦の星農業高校 体育館裏 自販機前
小泉「意外と種類あるなぁ……どうしよう……」ムムム…
♪~
小泉「え、音楽?……誰から?」キョロキョロ
「ワンツー、ツリーフォー!」
小泉「え、カウントしてる……でもウチにダンス部なんて無いし……」
小泉「……なんだろう……」ソッ…
浦の星農業高校 体育館裏 自販機前
小泉「意外と種類あるなぁ……どうしよう……」ムムム…
♪~
小泉「え、音楽?……誰から?」キョロキョロ
「ワンツー、ツリーフォー!」
小泉「え、カウントしてる……でもウチにダンス部なんて無いし……」
小泉「……なんだろう……」ソッ…
717: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/22(土) 22:53:07.26 ID:DXeokWza
果南「千歌、ズレてるよ」
千歌「うそ?!」
果南「うん、リズム違う」
果南「あっ!鞠莉、曜!ポジションズレてる!」
ようまり「「はぁい」」
果南「ルビィちゃん、マル、もっと動き大きく!」
るびまる「「は、はいぃっ……」」
果南「善子ちゃん、ダイヤ!もっと大きな声で歌わないと聞こえないよ!」
ダイよし「「はい!」」
果南「梨子ちゃん!!今日も可愛いよ!!!」
梨子「えっ!?」
千歌「コラ」
小泉「高海さんだ……何やってるんだろう……」コソッ…
花丸「ん……あ、先輩、先生が……」
果南「嘘やば!?ちょっとスマホ隠して!」
鞠莉「いやもう手遅れでしょ」
千歌「ちちちち違うんです!あの、スマホ禁止なのにスマホ使ったりしてるとかそんなんじゃ!!」
小泉「お、落ち着いて…?スマホは取り上げないから…」
千歌「うそ?!」
果南「うん、リズム違う」
果南「あっ!鞠莉、曜!ポジションズレてる!」
ようまり「「はぁい」」
果南「ルビィちゃん、マル、もっと動き大きく!」
るびまる「「は、はいぃっ……」」
果南「善子ちゃん、ダイヤ!もっと大きな声で歌わないと聞こえないよ!」
ダイよし「「はい!」」
果南「梨子ちゃん!!今日も可愛いよ!!!」
梨子「えっ!?」
千歌「コラ」
小泉「高海さんだ……何やってるんだろう……」コソッ…
花丸「ん……あ、先輩、先生が……」
果南「嘘やば!?ちょっとスマホ隠して!」
鞠莉「いやもう手遅れでしょ」
千歌「ちちちち違うんです!あの、スマホ禁止なのにスマホ使ったりしてるとかそんなんじゃ!!」
小泉「お、落ち着いて…?スマホは取り上げないから…」
720: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/23(日) 23:21:11.17 ID:Ngnu3F05
小泉「えっと……こんなところで何してたの?夏休みなのに学校着てこんな暑いところで集まって……」
梨子「そ、それは……その……」アワアワ
小泉「?」キョトン
ダイヤ「それは、ね?善子さん」ニッコリ
善子「なっ、こっち見るんじゃないわよ。あんたが言いなさいよ!」コソッ
ダイヤ「嫌ですわ!口が裂けてもスクールアイドルの練習をしていたなんて言いたくないですわ!!」コソッ
ダイよし「「!」」バッ
梨子「……ご、ごめん私も嫌……」苦笑
果南「と、とにかくスマホ使ってたことは他の先生に言わないで貰えますか……?」
曜「そうですそうです!お願い先生!」
梨子「そ、それは……その……」アワアワ
小泉「?」キョトン
ダイヤ「それは、ね?善子さん」ニッコリ
善子「なっ、こっち見るんじゃないわよ。あんたが言いなさいよ!」コソッ
ダイヤ「嫌ですわ!口が裂けてもスクールアイドルの練習をしていたなんて言いたくないですわ!!」コソッ
ダイよし「「!」」バッ
梨子「……ご、ごめん私も嫌……」苦笑
果南「と、とにかくスマホ使ってたことは他の先生に言わないで貰えますか……?」
曜「そうですそうです!お願い先生!」
721: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/23(日) 23:21:28.84 ID:Ngnu3F05
小泉「え、ええっ……まあ、そういうことなら──」
「ダメよ」
小泉「え?」クルッ
矢澤「……スマホ禁止っていう校則でしょ。甘やかしちゃダメ」ドン
ようるび「「や、矢澤先生っ……!!」」
鞠莉「誰?」コソッ
善子「デザイン科の先生ですよ」コソッ
矢澤「そこ!コソコソしない!」ビシッ
矢澤「貸しさない。没収です」スッ…
果南「ぅぐぐ……」ギリッ…
果南「あーっ!!!野生のイルカだーっ!!!!」ビシッ
小泉「えっ!?」バッ
矢澤「は、はあぁっ!?」バッ
果南「今だみんな!逃げろーっ!!」ダッ
花丸「どうしてこうなるずらぁっ!」ダッ
ルビィ「ま、待ってよマルちゃんーっ!」ダッ
曜「千歌ちゃん何処に逃げる!?」ダッ
千歌「と、取り敢えず緑化教室の方に行こ!梨子ちゃんもダイヤちゃんも!」ダッ
ダイヤ「分かりましたわ」ダッ
梨子「了解っ」ダッ
鞠莉「あっちに自転車置いてるし、自転車で移動しましょ」
善子「分かりました」
矢澤「あっ、待ちなさーい!!」
キャーキャー ワーワー!
小泉「な、なんだったんだろう……」グルグル
「ダメよ」
小泉「え?」クルッ
矢澤「……スマホ禁止っていう校則でしょ。甘やかしちゃダメ」ドン
ようるび「「や、矢澤先生っ……!!」」
鞠莉「誰?」コソッ
善子「デザイン科の先生ですよ」コソッ
矢澤「そこ!コソコソしない!」ビシッ
矢澤「貸しさない。没収です」スッ…
果南「ぅぐぐ……」ギリッ…
果南「あーっ!!!野生のイルカだーっ!!!!」ビシッ
小泉「えっ!?」バッ
矢澤「は、はあぁっ!?」バッ
果南「今だみんな!逃げろーっ!!」ダッ
花丸「どうしてこうなるずらぁっ!」ダッ
ルビィ「ま、待ってよマルちゃんーっ!」ダッ
曜「千歌ちゃん何処に逃げる!?」ダッ
千歌「と、取り敢えず緑化教室の方に行こ!梨子ちゃんもダイヤちゃんも!」ダッ
ダイヤ「分かりましたわ」ダッ
梨子「了解っ」ダッ
鞠莉「あっちに自転車置いてるし、自転車で移動しましょ」
善子「分かりました」
矢澤「あっ、待ちなさーい!!」
キャーキャー ワーワー!
小泉「な、なんだったんだろう……」グルグル
724: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/24(月) 17:06:34.02 ID:qzJlR+c/
----
緑化科 女子更衣室
矢澤「あ け な さ い~っ!!!」グググッ…
果南「いやだあああぁっ!!!」グググッ…
梨子「ま、まさかここまで追い掛けて来るなんて……」
ルビィ「矢澤先生はデザイン科で一番厳しい先生で……」
曜「授業中とかスマホ使ってる子が居ると地獄の底まで追い掛けて行くんです……」
善子「お、恐ろしいわね……」
花丸「地獄の万人ずらぁ……」
矢澤「どぅわぁれが地獄の万人よっ!!!!」
花丸「ひいぃっ!」
緑化科 女子更衣室
矢澤「あ け な さ い~っ!!!」グググッ…
果南「いやだあああぁっ!!!」グググッ…
梨子「ま、まさかここまで追い掛けて来るなんて……」
ルビィ「矢澤先生はデザイン科で一番厳しい先生で……」
曜「授業中とかスマホ使ってる子が居ると地獄の底まで追い掛けて行くんです……」
善子「お、恐ろしいわね……」
花丸「地獄の万人ずらぁ……」
矢澤「どぅわぁれが地獄の万人よっ!!!!」
花丸「ひいぃっ!」
725: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/24(月) 17:06:46.75 ID:qzJlR+c/
果南「誰かいい脱出方法ないの!?私が力尽きたら私のスマホ取り上げられちゃうんだけど!!」
千歌「……ひとつだけ」
千歌「……ひとつだけだけど、方法はあるよ」
梨子「こんな狭い更衣室はここしか出口無いじゃない!」
ダイヤ「一体どうやって脱走を!?」
千歌「あそこ」👆
ダイヤ「……天井、ですか?」
善子「違うわ、よく見て」
ルビィ「あっ!別の部屋と繋がってる!」
千歌「うん。隣は動物科の更衣室なんだ」
千歌「ちょっと危ないけど……この棚を登って、そっちに行けば動物科の方の更衣室に行けるでしょ?そこから出ちゃえば後はこっちのもんだよ!」
果南「誰でもいいから早く脱出してよーっ!!」グググッ…
千歌「……ひとつだけ」
千歌「……ひとつだけだけど、方法はあるよ」
梨子「こんな狭い更衣室はここしか出口無いじゃない!」
ダイヤ「一体どうやって脱走を!?」
千歌「あそこ」👆
ダイヤ「……天井、ですか?」
善子「違うわ、よく見て」
ルビィ「あっ!別の部屋と繋がってる!」
千歌「うん。隣は動物科の更衣室なんだ」
千歌「ちょっと危ないけど……この棚を登って、そっちに行けば動物科の方の更衣室に行けるでしょ?そこから出ちゃえば後はこっちのもんだよ!」
果南「誰でもいいから早く脱出してよーっ!!」グググッ…
728: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/24(月) 23:05:52.29 ID:qzJlR+c/
善子「よっ、……と」ヒョイ
梨子「わっ!?よっちゃんいつの間に!?」
善子「私が引っ張るから登って。千歌は下で皆が怪我しないように受け止めてあげて」
千歌「分かった」ヒョイ
善子「落ちるんじゃないわよ」
千歌「わかってるわかってる」タッ
千歌「いいよ!おいで~!」
矢澤「なっ!あんた達裏から脱走しようとしてるでしょ!」
果南「やば!バレた!!!」
梨子「わっ!?よっちゃんいつの間に!?」
善子「私が引っ張るから登って。千歌は下で皆が怪我しないように受け止めてあげて」
千歌「分かった」ヒョイ
善子「落ちるんじゃないわよ」
千歌「わかってるわかってる」タッ
千歌「いいよ!おいで~!」
矢澤「なっ!あんた達裏から脱走しようとしてるでしょ!」
果南「やば!バレた!!!」
729: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/24(月) 23:06:04.58 ID:qzJlR+c/
矢澤「ちょっと待ってなさい──っうわぁ!?」ドンッ
矢澤「いったた……何処見て歩いてんのよ!」
絢瀬「貴女こそ、生徒と一緒に何をしているんですか?」
矢澤「げっ……絢瀬先生……」
小泉「ご、ごめんなさい……高海さん達が心配で……」
ガララッ
果南「あ、小泉先生だ。千歌ー、小泉先生が絢瀬先生呼んでくれたってよー」
千歌「え、ちょ、ちょっと回ってくるー」
絢瀬「もう、これは一体何の騒ぎ?」
果南「あ"っ……」
矢澤「いったた……何処見て歩いてんのよ!」
絢瀬「貴女こそ、生徒と一緒に何をしているんですか?」
矢澤「げっ……絢瀬先生……」
小泉「ご、ごめんなさい……高海さん達が心配で……」
ガララッ
果南「あ、小泉先生だ。千歌ー、小泉先生が絢瀬先生呼んでくれたってよー」
千歌「え、ちょ、ちょっと回ってくるー」
絢瀬「もう、これは一体何の騒ぎ?」
果南「あ"っ……」
730: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/24(月) 23:06:22.46 ID:qzJlR+c/
果南「ね、ねぇ。私がここでスマホ使ってましたーって言ったら怒られるよね……絢瀬先生、生徒指導の先生だし……」コソッ
鞠莉「そうね。早く言いなさい」
果南「無理無理無理っ、鞠莉ぃ……何とかしてよぉ……」
鞠莉「何とかって言われても……」チラッ
鞠莉「…………ぁ、」
絢瀬「ほら、早く説明しなさい。一体何なの?」
矢澤「この人達、学校でスマートフォンを使って音楽を流していたんです。それは小泉先生も見ているはず──」
鞠莉「いえ、スマートフォンは誰一人使っていません」
梨子「えっ?」
善子「は、はぁ?何言い出してるんです?鞠莉先輩」
鞠莉「そうね。早く言いなさい」
果南「無理無理無理っ、鞠莉ぃ……何とかしてよぉ……」
鞠莉「何とかって言われても……」チラッ
鞠莉「…………ぁ、」
絢瀬「ほら、早く説明しなさい。一体何なの?」
矢澤「この人達、学校でスマートフォンを使って音楽を流していたんです。それは小泉先生も見ているはず──」
鞠莉「いえ、スマートフォンは誰一人使っていません」
梨子「えっ?」
善子「は、はぁ?何言い出してるんです?鞠莉先輩」
731: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/24(月) 23:06:40.76 ID:qzJlR+c/
鞠莉「……ラジカセです。このラジカセで音楽を流していました」
千歌「あ、そのラジオ……」
ダイヤ「……前から更衣室に置いてあったラジカセですわ」
カチッ
♪~
鞠莉「ほら、きちんと音が鳴るでしょう?」
矢澤「なっ!?あんた達、スマートフォンを使ってたんじゃ!?」
鞠莉「いえ。このラジカセを使って音楽を流して踊っていただけです。スマートフォンは使用していません」
花丸「ま、鞠莉先輩……」
ルビィ「カッコイイ……」キラキラ
矢澤「ぜ、絶対嘘です!こいつ!こいつがスマートフォンを隠そうと……」🫵
鞠莉「ならボディーチェックでもしてみますか?」
矢澤「は、はぁ?」
果南「ど、どうぞ?」スッ…
矢澤「…………っ、この……」サワサワ…
矢澤「……本当だ……何も入ってない……」
果南「…………」バクバク チラッ
曜「……!」ウインク
千歌「あ、そのラジオ……」
ダイヤ「……前から更衣室に置いてあったラジカセですわ」
カチッ
♪~
鞠莉「ほら、きちんと音が鳴るでしょう?」
矢澤「なっ!?あんた達、スマートフォンを使ってたんじゃ!?」
鞠莉「いえ。このラジカセを使って音楽を流して踊っていただけです。スマートフォンは使用していません」
花丸「ま、鞠莉先輩……」
ルビィ「カッコイイ……」キラキラ
矢澤「ぜ、絶対嘘です!こいつ!こいつがスマートフォンを隠そうと……」🫵
鞠莉「ならボディーチェックでもしてみますか?」
矢澤「は、はぁ?」
果南「ど、どうぞ?」スッ…
矢澤「…………っ、この……」サワサワ…
矢澤「……本当だ……何も入ってない……」
果南「…………」バクバク チラッ
曜「……!」ウインク
732: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/24(月) 23:06:58.23 ID:qzJlR+c/
鞠莉「それに矢澤先生、……それから小泉先生。お二人は松浦さんのスマートフォンを直接目にしましたか?」
小泉「わ、私は見てないけど……」
矢澤「……っ、私も見てないわ」
絢瀬「…………」ハァ
絢瀬「これで解決ということにしましょう。仮にスマートフォンを使っていたとしても、私達教師が目にしていなければ没収することは出来ません」
絢瀬「矢澤先生も。生徒と一緒になってこんなバカみたいなことをするのは辞めなさい」
矢澤「ぅぐ……ご、ごめんなさい……」
絢瀬「全く、貴女達もよ?ただでさえ更衣室が古いんだから、あんまり暴れないの。そこ、棚に登らない。ちゃんと降りなさい。怪我するわよ」
善子「は、はい……」
絢瀬「夏休みなんだし、楽しいのは分かるけど程々にね」
絢瀬「小泉先生、矢澤先生。仕事に戻りますよ」
小泉「は、はぁい……」
矢澤「ふんっ……」
千歌「あ!小泉先生!」タッ
小泉「ん、どうしたの高海さん」
千歌「ありがとうございます、先生のお陰で助かりました」ニッ
小泉「……うん、どういたしまして」ニコ
小泉「いつも助けてあげられる訳じゃないから、校内でのスマートフォンの使用は程々にしてね」
千歌「はぁい。ありがとうございました!」ペコ
小泉「わ、私は見てないけど……」
矢澤「……っ、私も見てないわ」
絢瀬「…………」ハァ
絢瀬「これで解決ということにしましょう。仮にスマートフォンを使っていたとしても、私達教師が目にしていなければ没収することは出来ません」
絢瀬「矢澤先生も。生徒と一緒になってこんなバカみたいなことをするのは辞めなさい」
矢澤「ぅぐ……ご、ごめんなさい……」
絢瀬「全く、貴女達もよ?ただでさえ更衣室が古いんだから、あんまり暴れないの。そこ、棚に登らない。ちゃんと降りなさい。怪我するわよ」
善子「は、はい……」
絢瀬「夏休みなんだし、楽しいのは分かるけど程々にね」
絢瀬「小泉先生、矢澤先生。仕事に戻りますよ」
小泉「は、はぁい……」
矢澤「ふんっ……」
千歌「あ!小泉先生!」タッ
小泉「ん、どうしたの高海さん」
千歌「ありがとうございます、先生のお陰で助かりました」ニッ
小泉「……うん、どういたしまして」ニコ
小泉「いつも助けてあげられる訳じゃないから、校内でのスマートフォンの使用は程々にしてね」
千歌「はぁい。ありがとうございました!」ペコ
733: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/24(月) 23:19:07.79 ID:qzJlR+c/
果南「ま"り"い"ぃ"ぃぃぃっ…………!!!」ギュー!
鞠莉「ちょ、ちょっと離れなさいよ……」グイグイ
果南「だいすきあいしてるうぅぅぅっ……」ギュー!
鞠莉「果南が一番好きなのは梨子なんでしょ」グイ
果南「鞠莉も好きだもん!」ギュー!
鞠莉「はいはい」
果南「……ねー、鞠莉……」
鞠莉「……何よ」
果南「……ありがとう」
鞠莉「っ!」バシッ
果南「え……な、何でぶたれたの今……」
鞠莉「(~っ……?……!?!?)」バクバク
善子「(乙女か……)」
梨子「(乙女だ……)」
ダイヤ「(乙女ですわ……)」
鞠莉「ちょ、ちょっと離れなさいよ……」グイグイ
果南「だいすきあいしてるうぅぅぅっ……」ギュー!
鞠莉「果南が一番好きなのは梨子なんでしょ」グイ
果南「鞠莉も好きだもん!」ギュー!
鞠莉「はいはい」
果南「……ねー、鞠莉……」
鞠莉「……何よ」
果南「……ありがとう」
鞠莉「っ!」バシッ
果南「え……な、何でぶたれたの今……」
鞠莉「(~っ……?……!?!?)」バクバク
善子「(乙女か……)」
梨子「(乙女だ……)」
ダイヤ「(乙女ですわ……)」
736: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/25(火) 23:15:30.83 ID:9kWLgbVw
---------
------
---
お祭り 前日
果南「千歌、振り付け違う」
千歌「嘘」
果南「一旦ストップで~!」
鞠莉「どうなの?」ヒョコ
果南「うーん、なんか正面から見ると配置がなぁ……」
鞠莉「配置変えたら?」
果南「うぅーん……」
鞠莉「もー、面倒臭いわね」
------
---
お祭り 前日
果南「千歌、振り付け違う」
千歌「嘘」
果南「一旦ストップで~!」
鞠莉「どうなの?」ヒョコ
果南「うーん、なんか正面から見ると配置がなぁ……」
鞠莉「配置変えたら?」
果南「うぅーん……」
鞠莉「もー、面倒臭いわね」
739: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/26(水) 17:13:20.24 ID:7AHuUmfw
果南「ま、どうせ明日リハあるよね。そこで何とかしようかな」
鞠莉「面倒臭いわりに単純」
果南「あと一回通したら解散しよっか」
花丸「もう終わりですか?まだ午前中なのに……」
果南「今日はお祭り前夜だからね。しっかり身体休めてないと明日大変なことになるぞ~っ!」ワキワキ
千歌「明日は出番まで自由にしてていいみたいだし、沢山周れるんじゃないかな」
ルビィ「…花丸ちゃん、明日一緒に周る?」
花丸「……うーん……」チラッ
善子「……?」キョト
花丸「い、いや……ルビィちゃん、一緒にいい?」
ルビィ「良いけど……良かったの?」コソッ
花丸「うん、大丈夫ずら」
鞠莉「面倒臭いわりに単純」
果南「あと一回通したら解散しよっか」
花丸「もう終わりですか?まだ午前中なのに……」
果南「今日はお祭り前夜だからね。しっかり身体休めてないと明日大変なことになるぞ~っ!」ワキワキ
千歌「明日は出番まで自由にしてていいみたいだし、沢山周れるんじゃないかな」
ルビィ「…花丸ちゃん、明日一緒に周る?」
花丸「……うーん……」チラッ
善子「……?」キョト
花丸「い、いや……ルビィちゃん、一緒にいい?」
ルビィ「良いけど……良かったの?」コソッ
花丸「うん、大丈夫ずら」
740: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/26(水) 20:25:25.20 ID:7AHuUmfw
果南「はーい、じゃあ最後に一回通して──」
曜「ねぇ見て!見てみて果南ちゃん!!」バーン!
梨子「これは……おっきいうちわ?」
ダイヤ「何に使うんですのこれ……」
曜「お祭りで使いたくって!昨日作ったんです!どう!?どうです!?」
梨子「う、うーん……どうだろう……」
鞠莉「いくらなんでも……大き過ぎるんじゃない……?」
善子「私もそう思います。……ね、千歌──」
千歌「それいいじゃん!お祭りでぶん回したら!?」
果南「うんっ!すっごく良い!」
曜「でしょでしょー!?これで決まりだー!」
よしりこまり「「「……はぁ……」」」
曜「ねぇ見て!見てみて果南ちゃん!!」バーン!
梨子「これは……おっきいうちわ?」
ダイヤ「何に使うんですのこれ……」
曜「お祭りで使いたくって!昨日作ったんです!どう!?どうです!?」
梨子「う、うーん……どうだろう……」
鞠莉「いくらなんでも……大き過ぎるんじゃない……?」
善子「私もそう思います。……ね、千歌──」
千歌「それいいじゃん!お祭りでぶん回したら!?」
果南「うんっ!すっごく良い!」
曜「でしょでしょー!?これで決まりだー!」
よしりこまり「「「……はぁ……」」」
741: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/26(水) 20:25:53.80 ID:7AHuUmfw
----
果南「今日はここまで。皆お疲れ様~」
「「「「「「「「お疲れ様でした~」」」」」」」」
果南「あ、そうだ。皆明日は制服で着てね」
曜「えーっ!浴衣じゃダメなの?」
果南「浴衣だとはっぴ着れないでしょ?」
鞠莉「どうしても浴衣着たいなら出番終わったら着替えたら?」
善子「着替えてる間にお祭り終わりそうですけど……」
花丸「それ以前に着付け出来る人が居ないんじゃ……」
ダイヤ「私は出来なくもないですわ」
ルビィ「る、ルビィもちょっとだけならっ!」
果南「じゃあ二人に分担してもらって、浴衣着たい人は着るっていうのは?」
果南「今日はここまで。皆お疲れ様~」
「「「「「「「「お疲れ様でした~」」」」」」」」
果南「あ、そうだ。皆明日は制服で着てね」
曜「えーっ!浴衣じゃダメなの?」
果南「浴衣だとはっぴ着れないでしょ?」
鞠莉「どうしても浴衣着たいなら出番終わったら着替えたら?」
善子「着替えてる間にお祭り終わりそうですけど……」
花丸「それ以前に着付け出来る人が居ないんじゃ……」
ダイヤ「私は出来なくもないですわ」
ルビィ「る、ルビィもちょっとだけならっ!」
果南「じゃあ二人に分担してもらって、浴衣着たい人は着るっていうのは?」
742: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/26(水) 20:26:13.33 ID:7AHuUmfw
ダイヤ「ルビィ、貴女全然出来ないでしょう……?」
ルビィ「ででで出来るよぅ!」
ダイヤ「ルビィに任せたらきっと──」
ルビィ「お、お姉ちゃん、ここはどうやって……」
ルビィ「お姉ちゃん、結び方忘れちゃったよぅ……」
ルビィ「もうお姉ちゃんがやってえええぇっ……」ビエエェッ
ダイヤ「こうなるに決まってますわ!」
ルビィ「ううぅ……確かにああ言ったものの全然着付けの仕方覚えてなかったけどぉ!」
ルビィ「ででで出来るよぅ!」
ダイヤ「ルビィに任せたらきっと──」
ルビィ「お、お姉ちゃん、ここはどうやって……」
ルビィ「お姉ちゃん、結び方忘れちゃったよぅ……」
ルビィ「もうお姉ちゃんがやってえええぇっ……」ビエエェッ
ダイヤ「こうなるに決まってますわ!」
ルビィ「ううぅ……確かにああ言ったものの全然着付けの仕方覚えてなかったけどぉ!」
743: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/26(水) 23:30:53.78 ID:7AHuUmfw
---------
------
---
お祭り 当日
果南「さっ、リハも無事終わったし、自由行動にしよっか!」
鞠莉「いいの?思い思いにフラフラしちゃって」
果南「いいのいいの。あ、出番の30分前には必ずここに戻って来てね」
祭り運営「松浦さーん」
果南「あ、はーい!今行きまーす!」タッ
花丸「や、やったぁ!ルビィちゃん!自由行動だって!」
ルビィ「何処行く?ルビィはわたあめ買いたいなぁ」
------
---
お祭り 当日
果南「さっ、リハも無事終わったし、自由行動にしよっか!」
鞠莉「いいの?思い思いにフラフラしちゃって」
果南「いいのいいの。あ、出番の30分前には必ずここに戻って来てね」
祭り運営「松浦さーん」
果南「あ、はーい!今行きまーす!」タッ
花丸「や、やったぁ!ルビィちゃん!自由行動だって!」
ルビィ「何処行く?ルビィはわたあめ買いたいなぁ」
744: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/26(水) 23:31:12.86 ID:7AHuUmfw
曜「果南ちゃん千歌ちゃん、一緒まわろー!」
千歌「いいよいいよ。梨子ちゃん達はどうする?」
善子「あ、私は鞠莉先輩と周ることにしてるから」
千歌「なんで??」
鞠莉「何故かは分からないけど……日頃のお返しがしたいんだって」
千歌「何のお返しなの???」
鞠莉「さぁ?」
梨子「うーん……じゃあ私は、ダイヤちゃん良ければ一緒に周りたいんたけど……」
ダイヤ「!ぜ、是非!」パアァッ
千歌「いいよいいよ。梨子ちゃん達はどうする?」
善子「あ、私は鞠莉先輩と周ることにしてるから」
千歌「なんで??」
鞠莉「何故かは分からないけど……日頃のお返しがしたいんだって」
千歌「何のお返しなの???」
鞠莉「さぁ?」
梨子「うーん……じゃあ私は、ダイヤちゃん良ければ一緒に周りたいんたけど……」
ダイヤ「!ぜ、是非!」パアァッ
745: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/26(水) 23:31:29.53 ID:7AHuUmfw
花丸「ルビィちゃん、行くずらー!」タッ
ルビィ「あっ、待ってよマルちゃーん!」タッ
ダイヤ「あ、ルビィ!無駄遣いするんじゃないですよー!」
ルビィ「はぁーい!」
梨子「じゃあ私達も行こっか」
ダイヤ「ええ。それではお先に」ペコ
千歌「うんっ、また後でね」
善子「なら私達も行きましょう、鞠莉先輩。何食べたいです?」
鞠莉「えー……ちょっと待って、選ばせて」
果南「あっ……皆もう居ないし……」
千歌「私達も行こっか」
果南「だねー」
曜「………………」
ルビィ「あっ、待ってよマルちゃーん!」タッ
ダイヤ「あ、ルビィ!無駄遣いするんじゃないですよー!」
ルビィ「はぁーい!」
梨子「じゃあ私達も行こっか」
ダイヤ「ええ。それではお先に」ペコ
千歌「うんっ、また後でね」
善子「なら私達も行きましょう、鞠莉先輩。何食べたいです?」
鞠莉「えー……ちょっと待って、選ばせて」
果南「あっ……皆もう居ないし……」
千歌「私達も行こっか」
果南「だねー」
曜「………………」
746: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/26(水) 23:31:48.43 ID:7AHuUmfw
曜「ねーねー、果南ちゃん、千歌ちゃん」クイクイ
果南「どうした?」
千歌「なぁによーちゃん、どうしたの?」
曜「あのねー、大したことじゃないんだけどねー」
果南「何さ、ハッキリ言ってみな?」
曜「えへへ、はっぴ忘れちゃった」
ちかなん「「」」
果南「ち、千歌!今すぐ美渡さんか志満さんに電話掛けて!」
千歌「今してる!」
果南「曜、何処に忘れた?」ガシッ
曜「た、多分家……」
果南「千歌、家だって」
千歌「わかった。……あ、もしもし美渡ねぇ?よーちゃんの家にはっぴ取りに行って欲しいんだけど……うん、沼津の……」
千歌「……出番まであと二時間あるか無いかくらいなんだけど、間に合いそう?……うん、わかった」
千歌「美渡ねぇ来てくれるって!」
果南「まあ……一安心だね」
曜「え、えっと……」オロオロ
果南「曜。美渡さん来てくれるから、ちゃんと頭下げてお礼するんだよ」
曜「うぅ……うううぅ……」ウルウル
果南「どうした?」
千歌「なぁによーちゃん、どうしたの?」
曜「あのねー、大したことじゃないんだけどねー」
果南「何さ、ハッキリ言ってみな?」
曜「えへへ、はっぴ忘れちゃった」
ちかなん「「」」
果南「ち、千歌!今すぐ美渡さんか志満さんに電話掛けて!」
千歌「今してる!」
果南「曜、何処に忘れた?」ガシッ
曜「た、多分家……」
果南「千歌、家だって」
千歌「わかった。……あ、もしもし美渡ねぇ?よーちゃんの家にはっぴ取りに行って欲しいんだけど……うん、沼津の……」
千歌「……出番まであと二時間あるか無いかくらいなんだけど、間に合いそう?……うん、わかった」
千歌「美渡ねぇ来てくれるって!」
果南「まあ……一安心だね」
曜「え、えっと……」オロオロ
果南「曜。美渡さん来てくれるから、ちゃんと頭下げてお礼するんだよ」
曜「うぅ……うううぅ……」ウルウル
749: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/27(木) 18:05:01.12 ID:PIVrTVp7
----
善子「はい、たこせんで良かったですよね」
鞠莉「うん、ありがと。お金足りた?」
善子「流石に一万円もあれば……はい、これお釣りです」
鞠莉「はい、確かに。……食べていい?」
善子「食べないとこの暑さですし腐りますよ」
鞠莉「いただきます。……ん、おいしい」パリッ モグモグ
善子「鞠莉先輩も庶民の食べ物食べるんですね」
鞠莉「やぁだやめて。別に私だってお祭りで普通に食べたりするんだけど」
善子「はい、たこせんで良かったですよね」
鞠莉「うん、ありがと。お金足りた?」
善子「流石に一万円もあれば……はい、これお釣りです」
鞠莉「はい、確かに。……食べていい?」
善子「食べないとこの暑さですし腐りますよ」
鞠莉「いただきます。……ん、おいしい」パリッ モグモグ
善子「鞠莉先輩も庶民の食べ物食べるんですね」
鞠莉「やぁだやめて。別に私だってお祭りで普通に食べたりするんだけど」
750: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/27(木) 18:05:14.20 ID:PIVrTVp7
善子「ふぅん……あ、やっぱり美味しそう……一口くださいよ」
鞠莉「えー、いいけど」
善子「ありがとうございます。……はむっ、……あ、美味しい」モグモグ
鞠莉「美味しいわよね。まあ家でも作れそうだけど」
善子「それ言ったら全部そうでしょ」
曜「ぅええええっん……ごめんなさあああいっ……」ビエエェッ
善子「それで……どうしてあっちで曜泣いてるんです?」
鞠莉「自分の愚かさに気づいたんだって」
善子「はぁ?」ポカーン
鞠莉「えー、いいけど」
善子「ありがとうございます。……はむっ、……あ、美味しい」モグモグ
鞠莉「美味しいわよね。まあ家でも作れそうだけど」
善子「それ言ったら全部そうでしょ」
曜「ぅええええっん……ごめんなさあああいっ……」ビエエェッ
善子「それで……どうしてあっちで曜泣いてるんです?」
鞠莉「自分の愚かさに気づいたんだって」
善子「はぁ?」ポカーン
751: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/27(木) 18:05:32.55 ID:PIVrTVp7
ルビィ「あっ!鞠莉先輩、善子先輩!」タッ
ルビィ「お隣いいですか?」
鞠莉「良いわよ。おいで」ポンポン
ルビィ「えへへ、やったぁ」トテトテ…
ルビィ「じゃあお言葉に甘えてっ……」ポフリ…
鞠莉「えっ」
よしまる「「えっ!?」」
花丸「るるるるるルビィちゃん!?どうして鞠莉先輩の膝に乗ってるずらぁ!?い、今すぐ降りないと失礼だよ!」アワアワ
ルビィ「えへへ、鞠莉先輩なら許してくれる気がして」フニャ
鞠莉「なぁにそれ!かわいい!」
鞠莉「でもほら、今はたこせん食べてるから……ソースとか付いちゃうわよ」
ルビィ「はぁい」
ルビィ「お隣いいですか?」
鞠莉「良いわよ。おいで」ポンポン
ルビィ「えへへ、やったぁ」トテトテ…
ルビィ「じゃあお言葉に甘えてっ……」ポフリ…
鞠莉「えっ」
よしまる「「えっ!?」」
花丸「るるるるるルビィちゃん!?どうして鞠莉先輩の膝に乗ってるずらぁ!?い、今すぐ降りないと失礼だよ!」アワアワ
ルビィ「えへへ、鞠莉先輩なら許してくれる気がして」フニャ
鞠莉「なぁにそれ!かわいい!」
鞠莉「でもほら、今はたこせん食べてるから……ソースとか付いちゃうわよ」
ルビィ「はぁい」
752: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/27(木) 18:05:44.56 ID:PIVrTVp7
善子「び、びっくりしたわ……そんなに懐かれてるんですか鞠莉先輩」
鞠莉「さぁ?」
善子「あ、花丸、隣良いわよ」ポンポン
花丸「は、はい……」ストン…
鞠莉「……善子の膝じゃなくていいの?」
花丸「のっ、乗りませんからっ!!!」
善子「別に良いのに」
花丸「(……もしかしてルビィちゃん、オラと善子先輩が仲良くなれるように気を遣って……?)」ハッ
ルビィ「……♪」テヘペロ
花丸「あざと過ぎるにも程があるずらぁ!!!」
善子「うわビックリした」
鞠莉「何?どうしたの?」
鞠莉「さぁ?」
善子「あ、花丸、隣良いわよ」ポンポン
花丸「は、はい……」ストン…
鞠莉「……善子の膝じゃなくていいの?」
花丸「のっ、乗りませんからっ!!!」
善子「別に良いのに」
花丸「(……もしかしてルビィちゃん、オラと善子先輩が仲良くなれるように気を遣って……?)」ハッ
ルビィ「……♪」テヘペロ
花丸「あざと過ぎるにも程があるずらぁ!!!」
善子「うわビックリした」
鞠莉「何?どうしたの?」
764: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/30(日) 21:43:54.45 ID:Q0FsATk+
梨子「あ、鞠莉先輩。それによっちゃん達も」
ダイヤ「隣、座りますわよ」スッ…
鞠莉「何買ってきたの?」
梨子「焼きそばと焼き鳥とたこ焼きです。皆で食べようと思って」
善子「焼き過ぎでしょ」
ダイヤ「隣、座りますわよ」スッ…
鞠莉「何買ってきたの?」
梨子「焼きそばと焼き鳥とたこ焼きです。皆で食べようと思って」
善子「焼き過ぎでしょ」
767: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/31(月) 00:12:59.77 ID:rYEO9MFF
ルビィ「あ、焼き鳥貰っていいですか?」
梨子「いいわよ。何がいい?」
ルビィ「ルビィは豚バラがいいなぁ♪」
善子「いやそこは鳥行きなさいよ鳥」
花丸「な、なんで焼き鳥に豚……??」
ダイヤ「福岡の方が出している焼き鳥屋さんなのですわ。福岡全域では焼き鳥という概念の中に豚バラが存在するようで……」
鞠莉「焼き"鳥"って言ってるのにね。しかも人気なんでしょ?豚バラって」
善子「福岡の人は鳥と豚の見分けすらつかないわけ……?」
花丸「福岡の人……恐るべしずらぁ……」
梨子「いいわよ。何がいい?」
ルビィ「ルビィは豚バラがいいなぁ♪」
善子「いやそこは鳥行きなさいよ鳥」
花丸「な、なんで焼き鳥に豚……??」
ダイヤ「福岡の方が出している焼き鳥屋さんなのですわ。福岡全域では焼き鳥という概念の中に豚バラが存在するようで……」
鞠莉「焼き"鳥"って言ってるのにね。しかも人気なんでしょ?豚バラって」
善子「福岡の人は鳥と豚の見分けすらつかないわけ……?」
花丸「福岡の人……恐るべしずらぁ……」
769: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/31(月) 00:43:02.03 ID:rYEO9MFF
----
ブロロロロロ…
ガチャッ
美渡「はい。曜ちゃん家から持ってきたからね」
曜「うわああああんっ……美渡ねぇぇ……」ギューッ
果南「違うでしょ曜。それとは別に言うことあるでしょ?」
曜「はっぴ忘れてごめんなさあああい……」ビエェッ
千歌「違うよねよーちゃん。ありがとうでしょ?」
曜「ありがとうございますううぅ……」ビエエエッ
美渡「あ、あんた達二人がかりで曜ちゃんを虐めないであげてよ?」
志満「曜ちゃん、あと何十分かしたら出番なんでしょ?頑張ってね、応援してるから」
曜「志満ねぇぇ……!」ビエエエッ
ブロロロロロ…
ガチャッ
美渡「はい。曜ちゃん家から持ってきたからね」
曜「うわああああんっ……美渡ねぇぇ……」ギューッ
果南「違うでしょ曜。それとは別に言うことあるでしょ?」
曜「はっぴ忘れてごめんなさあああい……」ビエェッ
千歌「違うよねよーちゃん。ありがとうでしょ?」
曜「ありがとうございますううぅ……」ビエエエッ
美渡「あ、あんた達二人がかりで曜ちゃんを虐めないであげてよ?」
志満「曜ちゃん、あと何十分かしたら出番なんでしょ?頑張ってね、応援してるから」
曜「志満ねぇぇ……!」ビエエエッ
770: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/07/31(月) 00:43:14.39 ID:rYEO9MFF
美渡「千歌、曜ちゃん何とかしなよ?あと30分も無いんだから」
千歌「あー、もうわかってる!曜ちゃん、いいこいいこ」ナデナデ
果南「子どもじゃないんだから……」
『ラムネ早飲み競走の参加者を募集してまーす』
曜「!ラムネ!千歌ちゃん!ラムネだって!」
千歌「今早飲みなんてしたらゲーでちゃうでしょ!?」
曜「千歌ちゃん、お願い……」ウルウル
千歌「ぅ……」
千歌「も、もー!よーちゃんのばかー!」
千歌「あー、もうわかってる!曜ちゃん、いいこいいこ」ナデナデ
果南「子どもじゃないんだから……」
『ラムネ早飲み競走の参加者を募集してまーす』
曜「!ラムネ!千歌ちゃん!ラムネだって!」
千歌「今早飲みなんてしたらゲーでちゃうでしょ!?」
曜「千歌ちゃん、お願い……」ウルウル
千歌「ぅ……」
千歌「も、もー!よーちゃんのばかー!」
794: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/04(金) 12:54:42.87 ID:16th9iWN
-----
「ラムネ早飲み競走の勝者は~、浦の星農業高校一年、渡辺曜さんでーす!」
曜「やったー!!!」バンザーイ!バンザーイ!
千歌「ぉえっ……まってほんと……ゲーでちゃう……」
善子「あんた勝つ気ないならゆっくり飲めば良かったじゃない……」
千歌「待ってその手があったじゃん……」
梨子「二人ともお疲れ様。ほら、もう出番だからはっぴ着ときなさい」
曜「はぁい」
千歌「え!?で、出番!?今から!?」
梨子「ぼちぼちじゃなかった?」
果南「吐けるようなら吐いてきたら?」
千歌「軽っ。そんな簡単に吐けないでしょ……」
「ラムネ早飲み競走の勝者は~、浦の星農業高校一年、渡辺曜さんでーす!」
曜「やったー!!!」バンザーイ!バンザーイ!
千歌「ぉえっ……まってほんと……ゲーでちゃう……」
善子「あんた勝つ気ないならゆっくり飲めば良かったじゃない……」
千歌「待ってその手があったじゃん……」
梨子「二人ともお疲れ様。ほら、もう出番だからはっぴ着ときなさい」
曜「はぁい」
千歌「え!?で、出番!?今から!?」
梨子「ぼちぼちじゃなかった?」
果南「吐けるようなら吐いてきたら?」
千歌「軽っ。そんな簡単に吐けないでしょ……」
807: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/07(月) 21:22:32.15 ID:hIBr7/yL
鞠莉「果南、果南居る?」キョロキョロ
果南「おっ、鞠莉どうしたの?」
鞠莉「やぐら登っていいって」
果南「あ、ほんと?太鼓も叩いていいって?」
鞠莉「うん」
果南「おっ、鞠莉どうしたの?」
鞠莉「やぐら登っていいって」
果南「あ、ほんと?太鼓も叩いていいって?」
鞠莉「うん」
808: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/07(月) 21:22:46.57 ID:hIBr7/yL
ダイヤ「果南先輩。先程先生方と会いまして……学校の宣伝も兼ねて各学科の特産物を、と……」
果南「な、なにこれ……花はウチのでしょ……このパンは?」
花丸「オラの食品科ですかね……?多分先生が焼いてきてくれたやつです」
果南「で、これは?」
ルビィ「ルビィと曜ちゃんのデザイン科のクッキーと服……?」
曜「何この野菜みたいな服……」
果南「で、このウマとウシのぬいぐるみは?」
善子「多分動物科じゃないですか?」
果南「……で、緑化は?」
鞠莉「緑化だけ何にも貰えなかったのよ」
ダイヤ「…………ま、まあ……緑化って特別これといった特産物なんてありませんし……」
千歌「ほんとそういうとこなんだよね……緑化……」
梨子「何にもないもんね……」
善子「あんた達どうして緑化に入ったのよ……」
果南「な、なにこれ……花はウチのでしょ……このパンは?」
花丸「オラの食品科ですかね……?多分先生が焼いてきてくれたやつです」
果南「で、これは?」
ルビィ「ルビィと曜ちゃんのデザイン科のクッキーと服……?」
曜「何この野菜みたいな服……」
果南「で、このウマとウシのぬいぐるみは?」
善子「多分動物科じゃないですか?」
果南「……で、緑化は?」
鞠莉「緑化だけ何にも貰えなかったのよ」
ダイヤ「…………ま、まあ……緑化って特別これといった特産物なんてありませんし……」
千歌「ほんとそういうとこなんだよね……緑化……」
梨子「何にもないもんね……」
善子「あんた達どうして緑化に入ったのよ……」
809: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/07(月) 21:23:00.47 ID:hIBr7/yL
「浦の星農業高校の皆さん、スタンバイお願いしまーす!」
曜「あ!千歌ちゃん、果南ちゃん!そろそろだって!」
果南「そうだね。よし、皆はっぴ着てー」
曜「あ、果南ちゃーん」
果南「もー!曜いい加減にして!次はなに?」
曜「えへへ一瞬だけ射的やって来てもいい?」
果南「…………曜」
曜「ごめんなさい……」
曜「あ!千歌ちゃん、果南ちゃん!そろそろだって!」
果南「そうだね。よし、皆はっぴ着てー」
曜「あ、果南ちゃーん」
果南「もー!曜いい加減にして!次はなに?」
曜「えへへ一瞬だけ射的やって来てもいい?」
果南「…………曜」
曜「ごめんなさい……」
812: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/07(月) 23:36:17.40 ID:hIBr7/yL
「浦の星農業高校の皆さん、出番です!」
千歌「は、はい!今行きます!」タッ
善子「足元気をつけなさいよ」タッ
ルビまる「「は、はぁいっ……!」」タッ
千歌「あ、あーっ……皆さんこんにちは!お祭り楽しんでますかーっ!?」🎤
千歌「私達は内浦にある割と大きい学校、浦の星農業高校の生徒でーす!」🎤
千歌「今日はうちの学校の宣伝を兼ねて、各学科の特産物も持ってきました~!」🎤
ルビィ「!」🍪フリフリ
曜「見てー!お野菜の服だよー!」🍆🍅🫑フリフリ
果南「あ、あはは……」⸜ 🌷 ⸝
鞠莉「なんか、恥ずかしいわね……」🐴フリフリ
善子「ですね……」🐮フリフリ
花丸「そもそもこんなやぐらに居るのに見えてるのかも分からないずら……」🍞フリフリ
梨子「緑化に至っては何も無いし……」
ダイヤ「箱庭でも作ってくるべきでしたか……?」
梨子「無理だよ、変な箱持ってる人になっちゃうし……」
千歌「は、はい!今行きます!」タッ
善子「足元気をつけなさいよ」タッ
ルビまる「「は、はぁいっ……!」」タッ
千歌「あ、あーっ……皆さんこんにちは!お祭り楽しんでますかーっ!?」🎤
千歌「私達は内浦にある割と大きい学校、浦の星農業高校の生徒でーす!」🎤
千歌「今日はうちの学校の宣伝を兼ねて、各学科の特産物も持ってきました~!」🎤
ルビィ「!」🍪フリフリ
曜「見てー!お野菜の服だよー!」🍆🍅🫑フリフリ
果南「あ、あはは……」⸜ 🌷 ⸝
鞠莉「なんか、恥ずかしいわね……」🐴フリフリ
善子「ですね……」🐮フリフリ
花丸「そもそもこんなやぐらに居るのに見えてるのかも分からないずら……」🍞フリフリ
梨子「緑化に至っては何も無いし……」
ダイヤ「箱庭でも作ってくるべきでしたか……?」
梨子「無理だよ、変な箱持ってる人になっちゃうし……」
813: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/07(月) 23:36:43.58 ID:hIBr7/yL
千歌「浦の星農業高校は緑化科、動物科、園芸科、食品科、デザイン科の5つの学科から成り立つ伝統ある学校ですが、なんと……再来年度には廃校になってしまうのです!」🎤
千歌「そんな浦の星を私達が救いたい!残り少ない期間で何とか思い出を作りたい!という思いで、学科も学年もバラバラな私達が集まりました!」🎤
千歌「また、浦の星には農産物販売会、通称農販会と呼ばれる校内の販売所において実習で収穫した野菜や果物、栽培したお花、飼育した鶏の卵、製造したパンや加工品などを販売しています!」🎤
千歌「夏休み中にもあと一回農販会があるので機会がありましたら是非お越しください!」🎤
千歌「それでは浦の星農業高校の私達が作った曲でもっともっと盛り上がっていきましょー!」🎤
果南「……」スッ… 🥁
千歌「それでは聞いてください!『サンシャインぴっかぴか音頭』!」🎤
千歌「そんな浦の星を私達が救いたい!残り少ない期間で何とか思い出を作りたい!という思いで、学科も学年もバラバラな私達が集まりました!」🎤
千歌「また、浦の星には農産物販売会、通称農販会と呼ばれる校内の販売所において実習で収穫した野菜や果物、栽培したお花、飼育した鶏の卵、製造したパンや加工品などを販売しています!」🎤
千歌「夏休み中にもあと一回農販会があるので機会がありましたら是非お越しください!」🎤
千歌「それでは浦の星農業高校の私達が作った曲でもっともっと盛り上がっていきましょー!」🎤
果南「……」スッ… 🥁
千歌「それでは聞いてください!『サンシャインぴっかぴか音頭』!」🎤
814: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/07(月) 23:42:37.75 ID:hIBr7/yL
--------
-----
--
始業式当日
教室棟 緑化科教室
ガララッ
千歌「おはよー。あっ、冷房効いてるじゃん!ラッキー!」
むつ「あ、千歌おはよ。夏祭り見たよ~、あれ千歌が作詞したんでしょ?」
千歌「なっ!?誰から聞いたのそれ!?」
いつき「果南先輩から聞いたよ。多分もう浦の星の子は殆ど知ってると思うけど……」
千歌「マジかーっ!あとから思ったんだけど、アレは無いよね」
むつ「ま、まあほら千歌らしくて良かったんじゃない?」
いつき「それにしてもあの小道具!はっぴは可愛かったんだけどさぁ……」
よしみ「何にも無かったね~、緑化」
千歌「し、仕方なく無い!?なんにも無い学科なんだからさぁ!」
-----
--
始業式当日
教室棟 緑化科教室
ガララッ
千歌「おはよー。あっ、冷房効いてるじゃん!ラッキー!」
むつ「あ、千歌おはよ。夏祭り見たよ~、あれ千歌が作詞したんでしょ?」
千歌「なっ!?誰から聞いたのそれ!?」
いつき「果南先輩から聞いたよ。多分もう浦の星の子は殆ど知ってると思うけど……」
千歌「マジかーっ!あとから思ったんだけど、アレは無いよね」
むつ「ま、まあほら千歌らしくて良かったんじゃない?」
いつき「それにしてもあの小道具!はっぴは可愛かったんだけどさぁ……」
よしみ「何にも無かったね~、緑化」
千歌「し、仕方なく無い!?なんにも無い学科なんだからさぁ!」
816: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/08(火) 18:11:38.69 ID:0TkS+kpb
--------
------
---
九月
タッタッタッタッ…
千歌「梨子ちゃん早く早くー!実習間に合わないよー!」
梨子「今行くーっ」タッ
ザーッ…
梨子「えっ……トイレ、真っ暗なのに……」
千歌「最近多いよ。誰も居ないのに水だけ流れてるの。蛇口じゃなくて自動の水道なのに……」
ダイヤ「何か居るのでしょうか……?」
梨子「ちょっっっやめてよダイヤちゃん!」ビクッッ
ダイヤ「す、すみません……そんなに驚くとは……」
------
---
九月
タッタッタッタッ…
千歌「梨子ちゃん早く早くー!実習間に合わないよー!」
梨子「今行くーっ」タッ
ザーッ…
梨子「えっ……トイレ、真っ暗なのに……」
千歌「最近多いよ。誰も居ないのに水だけ流れてるの。蛇口じゃなくて自動の水道なのに……」
ダイヤ「何か居るのでしょうか……?」
梨子「ちょっっっやめてよダイヤちゃん!」ビクッッ
ダイヤ「す、すみません……そんなに驚くとは……」
817: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/08(火) 23:19:07.28 ID:0TkS+kpb
千歌「あ、ごめん実習服ロッカーだったわ」ピタッ
ダイヤ「何してるんですのもう……」
梨子「早く取りに行こ……?」
ダイヤ「あ、次の授業緑化棟じゃなくてパソコン室じゃなかったです……?」
梨子「そうだ。確か時間割入れ替わってるもんね」
千歌「じゃあ実習服要らな……ああ、ファイルも忘れた」
梨子「私もファイルロッカーに入れっぱなしだ」
ダイヤ「もう……二人とも何してるんですの……」
ダイヤ「何してるんですのもう……」
梨子「早く取りに行こ……?」
ダイヤ「あ、次の授業緑化棟じゃなくてパソコン室じゃなかったです……?」
梨子「そうだ。確か時間割入れ替わってるもんね」
千歌「じゃあ実習服要らな……ああ、ファイルも忘れた」
梨子「私もファイルロッカーに入れっぱなしだ」
ダイヤ「もう……二人とも何してるんですの……」
818: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/08(火) 23:26:26.05 ID:0TkS+kpb
--
教室前 ロッカー
ズザアアァッ…
千歌「んあーっ……見てこれ。雪崩起きたよ」
梨子「ちゃんと教科書丁寧に入れないからでしょ」ガサゴソ
ダイヤ「千歌さんは無駄なプリントが多過ぎます……ほら、ちゃんと自分でなさい」
千歌「はぁい」ガサゴソ
梨子「ほら、あと千歌ちゃん待ちよ」
千歌「分かってる、分かってるって」ガサゴソ
梨子「全く……」
ダイヤ「…………り、梨子さん」クイクイ
梨子「ん?どうしたのダイヤちゃん」
ダイヤ「……階段下に貼ってあるアレ……御札、ですよね……」ユビサシ
ちかりこ「「えっ?」」
千歌「うわほんとだ……あれ御札じゃん……」
梨子「やだやだやだ怖い怖い怖い」
キーンコーンカーンコーン
千歌「あ、やばチャイム鳴った!」
ダイヤ「い、急いで授業に向かいましょう!」ダッ
教室前 ロッカー
ズザアアァッ…
千歌「んあーっ……見てこれ。雪崩起きたよ」
梨子「ちゃんと教科書丁寧に入れないからでしょ」ガサゴソ
ダイヤ「千歌さんは無駄なプリントが多過ぎます……ほら、ちゃんと自分でなさい」
千歌「はぁい」ガサゴソ
梨子「ほら、あと千歌ちゃん待ちよ」
千歌「分かってる、分かってるって」ガサゴソ
梨子「全く……」
ダイヤ「…………り、梨子さん」クイクイ
梨子「ん?どうしたのダイヤちゃん」
ダイヤ「……階段下に貼ってあるアレ……御札、ですよね……」ユビサシ
ちかりこ「「えっ?」」
千歌「うわほんとだ……あれ御札じゃん……」
梨子「やだやだやだ怖い怖い怖い」
キーンコーンカーンコーン
千歌「あ、やばチャイム鳴った!」
ダイヤ「い、急いで授業に向かいましょう!」ダッ
819: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/08(火) 23:41:30.30 ID:0TkS+kpb
----
授業:農業情報技術
場所:パソコン室
ちかダイりこ「「「………………」」」ゼェゼェ…
山崎「お前ら何しよったと?なんか遅かったけど」
ダイヤ「い、いえ……別に……」
梨子「ま、間違えて緑化棟まで行っちゃっただけです……ね、千歌ちゃん」
千歌「うんうんうんうん。そうなんです、そうなんですよぉ!!」
山崎「は、早く席つけ……」
山崎「気づいてる奴は居ると思うけど、夏休みから白津先生が体調不良で学校に来れていません」
山崎「緑化に人が少なくなってしまうので、助っ人の先生をお呼びしました。先生、お願いします」
千歌「助っ人?」
東條「初めまして、東條です!よろしくお願いします!」ペコリ
千歌「いや若っ」
ダイヤ「しかも女性」
梨子「しかも可愛い」
千歌「農業高校には中々居ないよ……あのダイナマイト の持ち主……」
ダイヤ「やめなさい」
千歌「はい」
授業:農業情報技術
場所:パソコン室
ちかダイりこ「「「………………」」」ゼェゼェ…
山崎「お前ら何しよったと?なんか遅かったけど」
ダイヤ「い、いえ……別に……」
梨子「ま、間違えて緑化棟まで行っちゃっただけです……ね、千歌ちゃん」
千歌「うんうんうんうん。そうなんです、そうなんですよぉ!!」
山崎「は、早く席つけ……」
山崎「気づいてる奴は居ると思うけど、夏休みから白津先生が体調不良で学校に来れていません」
山崎「緑化に人が少なくなってしまうので、助っ人の先生をお呼びしました。先生、お願いします」
千歌「助っ人?」
東條「初めまして、東條です!よろしくお願いします!」ペコリ
千歌「いや若っ」
ダイヤ「しかも女性」
梨子「しかも可愛い」
千歌「農業高校には中々居ないよ……あのダイナマイト の持ち主……」
ダイヤ「やめなさい」
千歌「はい」
823: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/09(水) 01:19:47.78 ID:maAQ2ZrF
東條「なんでも気軽に相談してなー、ウチはちゃんと教員免許持ってるから山崎先生より地位は上よ~」
山崎「ちょっと」
千歌「あははははは!」
山崎「コラ高海コラ」
東條「それじゃあ表計算の例題やってくでー。それぞれの列の先頭の人はテキストを列の人数持ってってなー」
千歌「はい、ダイヤちゃんよろしくね~」
ダイヤ「出席番号順で黒澤、桜内、高海、で並んでますからね……仕方ないです……」ガタッ
東條「今回は表計算2級の18やってくでー」
東條「セル1に名前入れるんよー」
東條「それじゃ始めるで。よーいっ、スタート!」ピッ
山崎「ちょっと」
千歌「あははははは!」
山崎「コラ高海コラ」
東條「それじゃあ表計算の例題やってくでー。それぞれの列の先頭の人はテキストを列の人数持ってってなー」
千歌「はい、ダイヤちゃんよろしくね~」
ダイヤ「出席番号順で黒澤、桜内、高海、で並んでますからね……仕方ないです……」ガタッ
東條「今回は表計算2級の18やってくでー」
東條「セル1に名前入れるんよー」
東條「それじゃ始めるで。よーいっ、スタート!」ピッ
824: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/09(水) 01:50:11.39 ID:maAQ2ZrF
--
休み時間
千歌「……ねぇ、最近おかしいと思わない?」
千歌「階段下に貼られた御札、トイレの怪奇現象、……色々おかしいよ」
梨子「……ねぇ、よっちゃんから聞いたんだけど……」
千歌「なーに!怖い!やめて!」
梨子「違う違う。ほら、緑化棟の更衣室の前にトイレあるじゃない?そのトイレの正面のシャワー室……」
梨子「あれ何年も使われてなくて鍵も閉まってるはずなのに、この間鍵が開いてたんだって」
ダイヤ「何故分かったのです?」
梨子「よっちゃん入ったって」
千歌「何で入っちゃうの……」
東條「あっ、御三方~。廊下で何してるん?」
梨子「あ、東條先生」
ダイヤ「千歌さんが食堂でチキン買ったので、食べ終わるまで廊下で待ってたんです」
東條「なるほどなぁ。パソコン室は飲食禁止やし」
東條「それで、なんか興味深い話もしとったやろ?」ニマ
千歌「実は────、」
休み時間
千歌「……ねぇ、最近おかしいと思わない?」
千歌「階段下に貼られた御札、トイレの怪奇現象、……色々おかしいよ」
梨子「……ねぇ、よっちゃんから聞いたんだけど……」
千歌「なーに!怖い!やめて!」
梨子「違う違う。ほら、緑化棟の更衣室の前にトイレあるじゃない?そのトイレの正面のシャワー室……」
梨子「あれ何年も使われてなくて鍵も閉まってるはずなのに、この間鍵が開いてたんだって」
ダイヤ「何故分かったのです?」
梨子「よっちゃん入ったって」
千歌「何で入っちゃうの……」
東條「あっ、御三方~。廊下で何してるん?」
梨子「あ、東條先生」
ダイヤ「千歌さんが食堂でチキン買ったので、食べ終わるまで廊下で待ってたんです」
東條「なるほどなぁ。パソコン室は飲食禁止やし」
東條「それで、なんか興味深い話もしとったやろ?」ニマ
千歌「実は────、」
825: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/09(水) 01:53:36.33 ID:maAQ2ZrF
東條「ふむふむ。勝手に水が流れるトイレに、階段下の御札かぁ」
千歌「はい、怖くないですか?」
東條「確かに怖いけど、まだ何も見た訳じゃないんよな?」
ダイヤ「ま、まあ?」
東條「なら平気やって!水道もただの誤作動かもしれないし、御札も昔の人がふざけてそれっぽいのを貼ってるだけかもしれないよ?」
東條「そんなに気になるんやったら調べてみるのが一番良いと思うけどね。なんせ、今は情報の授業やし♪」
キーンコーンカーンコーン
東條「あ、チャイム鳴ってしまったわ。三人も早く席につきなね」
ちかダイりこ「「「……………………」」」
千歌「はい、怖くないですか?」
東條「確かに怖いけど、まだ何も見た訳じゃないんよな?」
ダイヤ「ま、まあ?」
東條「なら平気やって!水道もただの誤作動かもしれないし、御札も昔の人がふざけてそれっぽいのを貼ってるだけかもしれないよ?」
東條「そんなに気になるんやったら調べてみるのが一番良いと思うけどね。なんせ、今は情報の授業やし♪」
キーンコーンカーンコーン
東條「あ、チャイム鳴ってしまったわ。三人も早く席につきなね」
ちかダイりこ「「「……………………」」」
826: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/09(水) 01:53:50.80 ID:maAQ2ZrF
千歌「ちょっと調べてみよう」カタカタ…
ダイヤ「何ですの?そのサイトは……」
千歌「事故物件が分かるサイトだよ。もしかしたら浦の星も100年以上続いてるんだし、何かあるかも……」
千歌「──ぇ、で、出てきた……」
梨子「えっ……う、嘘でしょ……?」
ダイヤ「……な、何て書いてあるんですの……?」
千歌「教室で首吊り自殺……へ、平成25年だって……」ガタガタ
梨子「割と最近じゃない!?!?」
ダイヤ「ち、千歌さん!今すぐそのサイト閉じなさい!」
千歌「う、うん!」
ちかダイりこ「「「………………」」」
千歌「…………何も、見てないね」
東條「何してるん?」ヒョコッ
ちかダイりこ「「「と、東條先生!」」」ビクッッ
梨子「な、なんでもないんですなんでも!」サッ
ダイヤ「そ、そう!なんでもないんですの!」サッ
千歌「変なこと調べてないですからぁ!」サッ
東條「ふぅん?」
東條「(ま、生徒が何してるかは見れるんやけど。何か見ちゃいけないものでも見ちゃったんやな♪)」
ダイヤ「何ですの?そのサイトは……」
千歌「事故物件が分かるサイトだよ。もしかしたら浦の星も100年以上続いてるんだし、何かあるかも……」
千歌「──ぇ、で、出てきた……」
梨子「えっ……う、嘘でしょ……?」
ダイヤ「……な、何て書いてあるんですの……?」
千歌「教室で首吊り自殺……へ、平成25年だって……」ガタガタ
梨子「割と最近じゃない!?!?」
ダイヤ「ち、千歌さん!今すぐそのサイト閉じなさい!」
千歌「う、うん!」
ちかダイりこ「「「………………」」」
千歌「…………何も、見てないね」
東條「何してるん?」ヒョコッ
ちかダイりこ「「「と、東條先生!」」」ビクッッ
梨子「な、なんでもないんですなんでも!」サッ
ダイヤ「そ、そう!なんでもないんですの!」サッ
千歌「変なこと調べてないですからぁ!」サッ
東條「ふぅん?」
東條「(ま、生徒が何してるかは見れるんやけど。何か見ちゃいけないものでも見ちゃったんやな♪)」
827: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/09(水) 02:01:44.96 ID:maAQ2ZrF
--------
-----
---
デザイン科 実習被服室
矢澤「出来た人から────」
ルビィ「……よし……出来た」
曜「ルビィちゃんルビィちゃん、出来た?」トントン
ルビィ「うん、出来たよ。曜ちゃんは?」
曜「私も出来た」
曜「……ルビィちゃん、先生にバレないうちに衣装進めちゃおう」
ルビィ「…………うんっ」
ようルビ「「………………」」コソコソ
矢澤「あんた達ねぇ、さっきからなぁにコソコソやってんのよ。丸見えだって──」ヌッ
矢澤「……っ!」ハッ
矢澤「……それ……」
-----
---
デザイン科 実習被服室
矢澤「出来た人から────」
ルビィ「……よし……出来た」
曜「ルビィちゃんルビィちゃん、出来た?」トントン
ルビィ「うん、出来たよ。曜ちゃんは?」
曜「私も出来た」
曜「……ルビィちゃん、先生にバレないうちに衣装進めちゃおう」
ルビィ「…………うんっ」
ようルビ「「………………」」コソコソ
矢澤「あんた達ねぇ、さっきからなぁにコソコソやってんのよ。丸見えだって──」ヌッ
矢澤「……っ!」ハッ
矢澤「……それ……」
828: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/09(水) 02:01:58.14 ID:maAQ2ZrF
ルビィ「す、スクールアイドルの衣装です……」
曜「……すみません、授業中なのに……」ショモ
矢澤「スクールアイドル……へぇ、貴女達、スクールアイドルが好きなの?」
ルビィ「は、はいっ!……だいすき、です……」
曜「えへへ、先生、耳貸してください!」
矢澤「ん、なぁに?」スッ…
曜「私達、文化祭でスクールアイドルになるんです」コソッ
矢澤「!……そうなの?」
曜「はいっ!」ニパッ
曜「……すみません、授業中なのに……」ショモ
矢澤「スクールアイドル……へぇ、貴女達、スクールアイドルが好きなの?」
ルビィ「は、はいっ!……だいすき、です……」
曜「えへへ、先生、耳貸してください!」
矢澤「ん、なぁに?」スッ…
曜「私達、文化祭でスクールアイドルになるんです」コソッ
矢澤「!……そうなの?」
曜「はいっ!」ニパッ
830: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/09(水) 17:15:30.35 ID:maAQ2ZrF
ルビィ「……まだ内緒なんですけど、衣装とか、曲とか……全部自分達で作ってるんですよ」
矢澤「全部、自分達で……」
矢澤「そっかぁ。凄いわね、貴女達」
曜「凄いですか!?」パアァッ
矢澤「ええ。……私も、アイドルを目指していた時期があったのよ。だからその気持ち分かるわ」
矢澤「応援してる。何かあったら言いなさいよ。生徒指導の絢瀬先生に虐められた~とか」
矢澤「……それから……レッスンのこととか……」ポソッ
矢澤「な、なぁんて。取り敢えず授業中はしまっときなさいよ。休み時間なら幾らでもしていいから」
矢澤「全部、自分達で……」
矢澤「そっかぁ。凄いわね、貴女達」
曜「凄いですか!?」パアァッ
矢澤「ええ。……私も、アイドルを目指していた時期があったのよ。だからその気持ち分かるわ」
矢澤「応援してる。何かあったら言いなさいよ。生徒指導の絢瀬先生に虐められた~とか」
矢澤「……それから……レッスンのこととか……」ポソッ
矢澤「な、なぁんて。取り敢えず授業中はしまっときなさいよ。休み時間なら幾らでもしていいから」
831: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/09(水) 17:17:19.80 ID:maAQ2ZrF
曜「……あの、先生!」
曜「衣装も、レッスンも、どっちもよろしくお願いしますね!」
矢澤「……ええ。任せなさい」ニッ
矢澤「はーい、キリのいいところまで行った人から休み時間にしていいわよー!」
ルビィ「……矢澤先生、あんまり怖い人じゃなかったね」
曜「そうだねぇ。先生、何だか夢を見てる子どもみたいで、可愛かったねぇ」
ルビィ「うんっ。……矢澤先生の為にも、良いもの作りたいね」
曜「うんっ!頑張ろうルビィちゃん!」
曜「あ、ルビィちゃんとがんばる……がんばるルビィちゃん……」ポソポソ
曜「頑張ルビィ!なんつって!」
ルビィ「………………え?」
矢澤「渡辺」
曜「は、はぁい。すみませ~ん……」
曜「衣装も、レッスンも、どっちもよろしくお願いしますね!」
矢澤「……ええ。任せなさい」ニッ
矢澤「はーい、キリのいいところまで行った人から休み時間にしていいわよー!」
ルビィ「……矢澤先生、あんまり怖い人じゃなかったね」
曜「そうだねぇ。先生、何だか夢を見てる子どもみたいで、可愛かったねぇ」
ルビィ「うんっ。……矢澤先生の為にも、良いもの作りたいね」
曜「うんっ!頑張ろうルビィちゃん!」
曜「あ、ルビィちゃんとがんばる……がんばるルビィちゃん……」ポソポソ
曜「頑張ルビィ!なんつって!」
ルビィ「………………え?」
矢澤「渡辺」
曜「は、はぁい。すみませ~ん……」
832: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/09(水) 17:19:13.51 ID:maAQ2ZrF
--------
----
--
一週間後
緑化科 教室
ドタドタドタドタ
バンッッ
千歌「遂に、遂に出たよ!文化祭ステージ発表の詳細が!」
千歌「私はこの日を待ち続けてたよ……待ち続けてかれこれ4ヶ月!こんなに仕上げてきたんだもんね!!」
梨子「お、落ち着いて千歌ちゃん……」
ダイヤ「ええっと……1組5分以内。衣装製作、購入は禁止……」
ちかダイりこ「「「」」」
----
--
一週間後
緑化科 教室
ドタドタドタドタ
バンッッ
千歌「遂に、遂に出たよ!文化祭ステージ発表の詳細が!」
千歌「私はこの日を待ち続けてたよ……待ち続けてかれこれ4ヶ月!こんなに仕上げてきたんだもんね!!」
梨子「お、落ち着いて千歌ちゃん……」
ダイヤ「ええっと……1組5分以内。衣装製作、購入は禁止……」
ちかダイりこ「「「」」」
833: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/09(水) 17:19:28.72 ID:maAQ2ZrF
千歌「えっ!?衣装作っちゃダメなの!?」
ダイヤ「恐らく金銭面でのトラブルが起こる可能性が高いから、らしいですわ」
梨子「ど、どうするの?曜ちゃん達、作り始めてるんでしょ?」
千歌「ば、バレなきゃ何とかなるよ。私が言い訳考えておくから」
ダイヤ「千歌さん、ここ。グループ名の記載がありますわ」トントン
千歌「……名前……名前かぁ……」
梨子「パンフレットに載るって言ってたし、変な名前にはしちゃダメよ?」
千歌「分かってるって。んー……農業高校っぽいのがいいよね……」
千歌「あっ!こういうのはどう!?作物を育てながら、自分達も育っていく……『Glow up!』とか!」
ダイヤ「却下」
梨子「ごめん、無し」
千歌「なんで!?」
ダイヤ「恐らく金銭面でのトラブルが起こる可能性が高いから、らしいですわ」
梨子「ど、どうするの?曜ちゃん達、作り始めてるんでしょ?」
千歌「ば、バレなきゃ何とかなるよ。私が言い訳考えておくから」
ダイヤ「千歌さん、ここ。グループ名の記載がありますわ」トントン
千歌「……名前……名前かぁ……」
梨子「パンフレットに載るって言ってたし、変な名前にはしちゃダメよ?」
千歌「分かってるって。んー……農業高校っぽいのがいいよね……」
千歌「あっ!こういうのはどう!?作物を育てながら、自分達も育っていく……『Glow up!』とか!」
ダイヤ「却下」
梨子「ごめん、無し」
千歌「なんで!?」
834: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/09(水) 17:20:37.22 ID:maAQ2ZrF
ダイヤ「それはなんと言うか……」
梨子「あまりにも、ダサくて……」
千歌「じゃあ二人が考えてよー!」
ダイヤ「メンバーは九人居るのですからわざわざ私達だけで決める必要はないでしょう?」
千歌「ああ、そうだった。あ、見て。担当の先生の名前だって」
梨子「顧問みたいな人ってこと……?」
ダイヤ「ええ、恐らく……どうします?」
梨子「それなら話しやすいし、山崎先せ──」
ダイヤ「却下」
千歌「ごめん、絶対嫌」
梨子「なんで!?」
梨子「あまりにも、ダサくて……」
千歌「じゃあ二人が考えてよー!」
ダイヤ「メンバーは九人居るのですからわざわざ私達だけで決める必要はないでしょう?」
千歌「ああ、そうだった。あ、見て。担当の先生の名前だって」
梨子「顧問みたいな人ってこと……?」
ダイヤ「ええ、恐らく……どうします?」
梨子「それなら話しやすいし、山崎先せ──」
ダイヤ「却下」
千歌「ごめん、絶対嫌」
梨子「なんで!?」
835: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/09(水) 17:20:59.32 ID:maAQ2ZrF
千歌「練習見て欲しいし、どうせなら農業の先生じゃない人が良いな……ということで、残業山崎は却下で」
ダイヤ「千歌さん、珍しく妥当な判断ですわ」
梨子「そんなに嫌?」
千歌「まあ……ちょっとね」
ダイヤ「それなら国語科の小泉先生はどうでしょうか。小泉先生、確か今流行りのスクールアイドル、好きでしたよね」
千歌「確かに!それいい!早速勧誘しに行かなくちゃ!」
ダイヤ「千歌さん、珍しく妥当な判断ですわ」
梨子「そんなに嫌?」
千歌「まあ……ちょっとね」
ダイヤ「それなら国語科の小泉先生はどうでしょうか。小泉先生、確か今流行りのスクールアイドル、好きでしたよね」
千歌「確かに!それいい!早速勧誘しに行かなくちゃ!」
838: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/10(木) 22:21:12.32 ID:8/v+WC1S
----
小泉「スクールアイドルの、顧問?」
千歌「はい!先生、確かスクールアイドルとか好きって言ってましたよね!」
小泉「あ、あんまり大きな声で言わないで?……恥ずかしいし……その、なんか犯罪臭が漂っちゃうから……」
梨子「それで、先生……その、どうですか?」
小泉「…………うん、良いんじゃないかな。スクールアイドル」
小泉「高海さん達が踊ってるところ、私も見たいし応援させて欲しいな」
千歌「~~っ!!せんせーっ!!」ギュー!
小泉「わわっ!?く、苦しいよ~っ!」アワアワ
小泉「スクールアイドルの、顧問?」
千歌「はい!先生、確かスクールアイドルとか好きって言ってましたよね!」
小泉「あ、あんまり大きな声で言わないで?……恥ずかしいし……その、なんか犯罪臭が漂っちゃうから……」
梨子「それで、先生……その、どうですか?」
小泉「…………うん、良いんじゃないかな。スクールアイドル」
小泉「高海さん達が踊ってるところ、私も見たいし応援させて欲しいな」
千歌「~~っ!!せんせーっ!!」ギュー!
小泉「わわっ!?く、苦しいよ~っ!」アワアワ
839: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/10(木) 22:21:25.08 ID:8/v+WC1S
千歌「ええっと、それじゃ小泉先生の印鑑と、担任の印鑑と……それから……」
千歌「せ、生徒指導の絢瀬先生の印鑑……っ!」
梨子「絢瀬先生って、この間の?」
ダイヤ「そうですね、あの美人の絢瀬先生ですわ」
小泉「それに高海さん、その前にグループ名考えないといけないですからね」
千歌「ああそうだった……先生は何か案ありますか……?」
小泉「う、うーん……そうだなぁ……」
千歌「せ、生徒指導の絢瀬先生の印鑑……っ!」
梨子「絢瀬先生って、この間の?」
ダイヤ「そうですね、あの美人の絢瀬先生ですわ」
小泉「それに高海さん、その前にグループ名考えないといけないですからね」
千歌「ああそうだった……先生は何か案ありますか……?」
小泉「う、うーん……そうだなぁ……」
840: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/10(木) 22:56:21.45 ID:8/v+WC1S
小泉「……高海さん達が考えた名前なら、どんなグループ名でも素敵だと思うよ」
梨子「先生……」
ダイヤ「それって……」
千歌「面倒臭かっただけですよね……?」ジト
小泉「ち、違うよ!私も考えようとしたけど!」アワアワ
小泉「取り敢えず、メンバー皆で話し合ってみてね」
梨子「先生……」
ダイヤ「それって……」
千歌「面倒臭かっただけですよね……?」ジト
小泉「ち、違うよ!私も考えようとしたけど!」アワアワ
小泉「取り敢えず、メンバー皆で話し合ってみてね」
841: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/10(木) 22:56:35.02 ID:8/v+WC1S
小泉「それから……この衣装っていうのは……?」
小泉「衣装は購入、制作禁止のはずだけど……」
千歌「先生っ!何とかなりませんかねぇ!?」
小泉「私に押し付けるの!?」
小泉「う、うん……じゃあ、絢瀬先生には納得してもらえる形で私も動いてみるね」
千歌「ありがとうございます!早くて今日の放課後、絢瀬先生に判子貰いにくるんで、その時よろしくお願いしますね!」
千歌「行こ!梨子ちゃんダイヤちゃん!」タッ
梨子「あっ、待ってよ千歌ちゃん!」タッ
ダイヤ「小泉先生、失礼しました」ペコリ
ダイヤ「こら二人とも!廊下は走るんじゃありませんわ!」タッ
千歌「ダイヤちゃんだって走ってるくせに~!」タッ
小泉「………………い、行っちゃった……」
小泉「相変わらず元気だなぁ、高海さん」クスッ
小泉「衣装は購入、制作禁止のはずだけど……」
千歌「先生っ!何とかなりませんかねぇ!?」
小泉「私に押し付けるの!?」
小泉「う、うん……じゃあ、絢瀬先生には納得してもらえる形で私も動いてみるね」
千歌「ありがとうございます!早くて今日の放課後、絢瀬先生に判子貰いにくるんで、その時よろしくお願いしますね!」
千歌「行こ!梨子ちゃんダイヤちゃん!」タッ
梨子「あっ、待ってよ千歌ちゃん!」タッ
ダイヤ「小泉先生、失礼しました」ペコリ
ダイヤ「こら二人とも!廊下は走るんじゃありませんわ!」タッ
千歌「ダイヤちゃんだって走ってるくせに~!」タッ
小泉「………………い、行っちゃった……」
小泉「相変わらず元気だなぁ、高海さん」クスッ
842: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/10(木) 23:15:44.23 ID:8/v+WC1S
-------
-----
---
昼休み
浦の星農業高校 体育館裏 階段
果南「ほう、グループ名」
千歌「そうなの。何か案あったりする?」
曜「制服少女隊とか!?」
梨子「衣装は制服じゃないでしょ……あ、千歌ちゃん、この事も言わないと……」
千歌「ああそうだった……実は今朝知ったんだけど、衣装の制作と購入は禁止だったみたいで……」
ルビィ「えっ……ど、どうするんですか……?」
花丸「ルビィちゃん達、頑張ってたのに……」
千歌「うん。だから私が最強の言い訳を考えて、生徒指導部の絢瀬先生に勝負しようと思う。だから絶対納得してもらえる言い訳を考えてるとこ!」
善子「……ま、衣装に関しては千歌に任せて大丈夫そうだけど……問題はグループ名ね」
-----
---
昼休み
浦の星農業高校 体育館裏 階段
果南「ほう、グループ名」
千歌「そうなの。何か案あったりする?」
曜「制服少女隊とか!?」
梨子「衣装は制服じゃないでしょ……あ、千歌ちゃん、この事も言わないと……」
千歌「ああそうだった……実は今朝知ったんだけど、衣装の制作と購入は禁止だったみたいで……」
ルビィ「えっ……ど、どうするんですか……?」
花丸「ルビィちゃん達、頑張ってたのに……」
千歌「うん。だから私が最強の言い訳を考えて、生徒指導部の絢瀬先生に勝負しようと思う。だから絶対納得してもらえる言い訳を考えてるとこ!」
善子「……ま、衣装に関しては千歌に任せて大丈夫そうだけど……問題はグループ名ね」
843: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/10(木) 23:15:57.48 ID:8/v+WC1S
ダイヤ「何か良い案はありますでしょうか……」
ルビィ「うーん……普通に浦の星スクールアイドルとかは?」
花丸「流石にそれはちょっと……」
曜「あ!じゃあじゃあ、UAGとか!?」
ダイヤ「何ですかそれ」
果南「どっから出てきたのさ。UAGは」
梨子「もしかして……Uが浦の星、Aが農業高校っていうことで、AgricultureのA。Gが、Girls?」
曜「梨子先輩大正解!!」ビシッ
千歌「いくらなんでもダサすぎるよ!DAIGOもビックリだよそれ!」
ルビィ「うーん……普通に浦の星スクールアイドルとかは?」
花丸「流石にそれはちょっと……」
曜「あ!じゃあじゃあ、UAGとか!?」
ダイヤ「何ですかそれ」
果南「どっから出てきたのさ。UAGは」
梨子「もしかして……Uが浦の星、Aが農業高校っていうことで、AgricultureのA。Gが、Girls?」
曜「梨子先輩大正解!!」ビシッ
千歌「いくらなんでもダサすぎるよ!DAIGOもビックリだよそれ!」
844: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/10(木) 23:16:20.92 ID:8/v+WC1S
善子「どうします?鞠莉先輩」
鞠莉「んー」
善子「そんな一人だけ木に登ってご飯食べてますけど、ちゃんと話聞いてます~?」
鞠莉「…………海」
善子「海ぃ?」
鞠莉「……うん、ここから海が綺麗に見えるの。だから、海に関することを入れたい」
千歌「うーん……海……海……みず……」
鞠莉「んー」
善子「そんな一人だけ木に登ってご飯食べてますけど、ちゃんと話聞いてます~?」
鞠莉「…………海」
善子「海ぃ?」
鞠莉「……うん、ここから海が綺麗に見えるの。だから、海に関することを入れたい」
千歌「うーん……海……海……みず……」
845: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/10(木) 23:16:35.42 ID:8/v+WC1S
千歌「アクア!アクアは!?」
果南「アクア?」
梨子「そ、そのまんまね……」
ダイヤ「アクア、ですか……」
ルビィ「そ、それならっ……!」メモメモ…
ルビィ「こ、こういう表記はどうかなぁ?」コテ
花丸「『Aqours』……?」
曜「良いじゃん良いじゃん!!」
善子「私も賛成」
鞠莉「うん、いいと思う」
ルビィ「えへへ……」
千歌「それじゃあグループ名はAqoursに決定!」カキカキ…
千歌「放課後、私と梨子ちゃんとダイヤちゃんで絢瀬先生に提出してくるから、皆期待してて!」
果南「アクア?」
梨子「そ、そのまんまね……」
ダイヤ「アクア、ですか……」
ルビィ「そ、それならっ……!」メモメモ…
ルビィ「こ、こういう表記はどうかなぁ?」コテ
花丸「『Aqours』……?」
曜「良いじゃん良いじゃん!!」
善子「私も賛成」
鞠莉「うん、いいと思う」
ルビィ「えへへ……」
千歌「それじゃあグループ名はAqoursに決定!」カキカキ…
千歌「放課後、私と梨子ちゃんとダイヤちゃんで絢瀬先生に提出してくるから、皆期待してて!」
846: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/10(木) 23:17:02.46 ID:8/v+WC1S
-------
-----
--
放課後
職員室
コンコンコンッ
ガララッ
千歌「し、失礼しま~す…………」
千歌「あのぉ、絢瀬先生はいらっしゃいますかぁ」ニコォ…
園田「あら。高海さん、こんにちは」
千歌「あ!園田先生!この間部活サボってごめんなさい」
園田「私は構いませんが……そろそろ顔を出さないと文化祭の作品が間に合わないので気を付けてくださいね」
千歌「はぁい」
梨子「あ、あの人は……?」コソッ
ダイヤ「国語科の園田先生ですわ。それに、千歌さんの所属している書道部の顧問です」コソッ
梨子「なるほど……凄い美人さんね……」
-----
--
放課後
職員室
コンコンコンッ
ガララッ
千歌「し、失礼しま~す…………」
千歌「あのぉ、絢瀬先生はいらっしゃいますかぁ」ニコォ…
園田「あら。高海さん、こんにちは」
千歌「あ!園田先生!この間部活サボってごめんなさい」
園田「私は構いませんが……そろそろ顔を出さないと文化祭の作品が間に合わないので気を付けてくださいね」
千歌「はぁい」
梨子「あ、あの人は……?」コソッ
ダイヤ「国語科の園田先生ですわ。それに、千歌さんの所属している書道部の顧問です」コソッ
梨子「なるほど……凄い美人さんね……」
847: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/10(木) 23:17:14.05 ID:8/v+WC1S
園田「それで……絢瀬先生に用事でしたね。何か悪いことでもしたのですか?」
千歌「い、いえそんな!チカは何も……!」
絢瀬「あの、何か?」ヌッ
園田「ああ。絢瀬先生。高海さんが用事がある
と」
絢瀬「…………」チラッ
千歌「…………」アワアワ
絢瀬「……文化祭の有志の紙ね。良いわ、こっちにおいで」
千歌「は、はいっ……失礼します」
千歌「い、いえそんな!チカは何も……!」
絢瀬「あの、何か?」ヌッ
園田「ああ。絢瀬先生。高海さんが用事がある
と」
絢瀬「…………」チラッ
千歌「…………」アワアワ
絢瀬「……文化祭の有志の紙ね。良いわ、こっちにおいで」
千歌「は、はいっ……失礼します」
848: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/10(木) 23:17:36.88 ID:8/v+WC1S
--
絢瀬「ふむ……スクールアイドル」
千歌「は、はい。最近流行ってますよね。それを私達もやりたくて」
絢瀬「曲は?」
千歌「皆で協力して、一から作っています」
絢瀬「皆というのは、ここに書かれた人達で?」
千歌「はい」
絢瀬「……ふぅん。この九人は学年も学科も違うみたいだけど、それはどうして?」
千歌「浦の星で全学年揃うのは今年で最後になると思うんですけど、その大事な年にバラバラの皆が力を合わせて、何かひとつのことをやり遂げたいと思い、結成しました!」
千歌「(よし!掴みは完璧でしょこれ!)」グッ
絢瀬「ふむ……スクールアイドル」
千歌「は、はい。最近流行ってますよね。それを私達もやりたくて」
絢瀬「曲は?」
千歌「皆で協力して、一から作っています」
絢瀬「皆というのは、ここに書かれた人達で?」
千歌「はい」
絢瀬「……ふぅん。この九人は学年も学科も違うみたいだけど、それはどうして?」
千歌「浦の星で全学年揃うのは今年で最後になると思うんですけど、その大事な年にバラバラの皆が力を合わせて、何かひとつのことをやり遂げたいと思い、結成しました!」
千歌「(よし!掴みは完璧でしょこれ!)」グッ
849: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/10(木) 23:17:51.52 ID:8/v+WC1S
絢瀬「なるほど……それで、ひとつ気になったんだけど──」
千歌「…………」ゴクリ
絢瀬「この衣装、というのは?」トントン
千歌「(や、やっぱり来たぁ……)」
ダイりこ「………………」ゴクリ
絢瀬「衣装は購入禁止、制作禁止と書いてあったでしょ?」
千歌「い、いえ!買ったり、作ったのではなくて……」
千歌「わ、私!趣味でコスプレするんです!!!」バーン!
ダイりこ「「…………は?」」
千歌「…………」ゴクリ
絢瀬「この衣装、というのは?」トントン
千歌「(や、やっぱり来たぁ……)」
ダイりこ「………………」ゴクリ
絢瀬「衣装は購入禁止、制作禁止と書いてあったでしょ?」
千歌「い、いえ!買ったり、作ったのではなくて……」
千歌「わ、私!趣味でコスプレするんです!!!」バーン!
ダイりこ「「…………は?」」
850: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/10(木) 23:18:08.11 ID:8/v+WC1S
千歌「ほっっっんとにコスプレが大好きで!!!今流行りのスクールアイドル!?それに憧れて自分で衣装作っちゃったりなんかしてて!!!」
千歌「た、たまたま九つあったからそれを皆に貸してあげようかなぁみたいな!!!!」
千歌「いいですよね!?ねっ!?!?」
絢瀬「………………」
絢瀬「(絶対嘘としか思えないけど……)」チラッ
小泉「………………」アワアワ ハラハラ
絢瀬「…………はぁ……」
絢瀬「あのね、高海さん。よく聞いて」
千歌「は、はい……」
千歌「(やっぱりダメかな……ごめん曜ちゃん、ルビィちゃん……)」ショモ
千歌「た、たまたま九つあったからそれを皆に貸してあげようかなぁみたいな!!!!」
千歌「いいですよね!?ねっ!?!?」
絢瀬「………………」
絢瀬「(絶対嘘としか思えないけど……)」チラッ
小泉「………………」アワアワ ハラハラ
絢瀬「…………はぁ……」
絢瀬「あのね、高海さん。よく聞いて」
千歌「は、はい……」
千歌「(やっぱりダメかな……ごめん曜ちゃん、ルビィちゃん……)」ショモ
851: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/10(木) 23:18:26.71 ID:8/v+WC1S
絢瀬「貴女がこの学校の為にと思って活動を始めてくれたことは、とても誇りに思うわ。楽曲制作や……衣装の制作を行った貴女の行動力はとても素晴らしいと思う」
絢瀬「でもね、衣装を作ったことを他の生徒……特に、デザイン科の生徒に知られてしまうと『私達も衣装作れたよね。作れるなら作りたかったよね』と思われてしまうかもしれない」
絢瀬「ズルをしているわけではないけど、そう思われてしまうことだってある」
千歌「…………はい」
絢瀬「……今回は、特別に高海さんのグループの衣装は、高海さんの所有物だった。ということにしておきます」
ダイりこ「「えっ」」
千歌「えっ!?」
絢瀬「でもね、衣装を作ったことを他の生徒……特に、デザイン科の生徒に知られてしまうと『私達も衣装作れたよね。作れるなら作りたかったよね』と思われてしまうかもしれない」
絢瀬「ズルをしているわけではないけど、そう思われてしまうことだってある」
千歌「…………はい」
絢瀬「……今回は、特別に高海さんのグループの衣装は、高海さんの所有物だった。ということにしておきます」
ダイりこ「「えっ」」
千歌「えっ!?」
852: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/10(木) 23:18:38.36 ID:8/v+WC1S
絢瀬「他の生徒に何か言われたら、私が何とかしておきます。その為にも保護者の方に印鑑を貰ったりすることがあるかもしれないけど、それは仕方ないことだと思って」
千歌「わ、わかりました!」
絢瀬「………………そういうことで、」ポンッ
絢瀬「この書類はもう私に提出するということでいい?」
千歌「はい!ありがとうございます!」
絢瀬「……ええ、高海さん達の……Aqoursの活躍を期待してるわ」フッ
千歌「~っ!」パアァッ
千歌「はい!」
千歌「わ、わかりました!」
絢瀬「………………そういうことで、」ポンッ
絢瀬「この書類はもう私に提出するということでいい?」
千歌「はい!ありがとうございます!」
絢瀬「……ええ、高海さん達の……Aqoursの活躍を期待してるわ」フッ
千歌「~っ!」パアァッ
千歌「はい!」
854: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/11(金) 15:12:39.43 ID:OToLrhFI
----
浦の星農業高校 体育館裏
果南「え!?そんな理由で承諾してもらったの!?」
千歌「そんな理由とか言わないでよ!」
梨子「でも優しい人で良かったね、絢瀬先生」
千歌「うん!」
ダイヤ「本当に……今回は絢瀬先生に救われましたね」
花丸「遅れてすみませ~んっ……」タッ
曜「あ!花丸ちゃん来た!」
善子「実習?」
花丸「はいぃ……畑仕事が思った以上に長引いちゃって……」
鞠莉「それは大変だったわね。お疲れ様」
花丸「ありがとうございます……っ」ペコリ
浦の星農業高校 体育館裏
果南「え!?そんな理由で承諾してもらったの!?」
千歌「そんな理由とか言わないでよ!」
梨子「でも優しい人で良かったね、絢瀬先生」
千歌「うん!」
ダイヤ「本当に……今回は絢瀬先生に救われましたね」
花丸「遅れてすみませ~んっ……」タッ
曜「あ!花丸ちゃん来た!」
善子「実習?」
花丸「はいぃ……畑仕事が思った以上に長引いちゃって……」
鞠莉「それは大変だったわね。お疲れ様」
花丸「ありがとうございます……っ」ペコリ
855: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/11(金) 15:12:52.29 ID:OToLrhFI
ルビィ「これで全員揃いましたね」
果南「そうだね。じゃ、練習始めようか」
千歌「行けそう?」
善子「……うん、今なら誰も居ないんじゃない?」
千歌「じゃあ早速スマホで音源流して練習始め──」
矢澤「あ」
千歌「あっっっ」
果南「そうだね。じゃ、練習始めようか」
千歌「行けそう?」
善子「……うん、今なら誰も居ないんじゃない?」
千歌「じゃあ早速スマホで音源流して練習始め──」
矢澤「あ」
千歌「あっっっ」
856: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/11(金) 15:13:09.47 ID:OToLrhFI
曜「矢澤先生!」パアァッ
曜「もしかして練習見に来てくれたんですか!?」ギューッ
矢澤「違うわよ、もう帰ろうと思ってたの」
曜「えーっ!そんなこと言わずに!」グイグイ
曜「ルビィちゃんも矢澤先生に練習見てもらいたいよね!」
ルビィ「う、うんっ。……ダメですか、先生……」
矢澤「うっ……し、仕方ないわねーっ!」フンスッ
鞠莉「…………なんかあの先生丸くなってない?」コソッ
善子「ですね」コソッ
矢澤「ふんっ、渡辺と黒澤だけ特別よ」
ダイヤ「えっ?」
矢澤「ああ、あんたも黒澤か……」
矢澤「妹!黒澤妹だけよ!」
ルビィ「く、黒澤妹ならルビィって呼んで欲しいですけど……」
矢澤「ルビィ黒澤」
ルビィ「なんか嫌だなぁそれ……」
曜「もしかして練習見に来てくれたんですか!?」ギューッ
矢澤「違うわよ、もう帰ろうと思ってたの」
曜「えーっ!そんなこと言わずに!」グイグイ
曜「ルビィちゃんも矢澤先生に練習見てもらいたいよね!」
ルビィ「う、うんっ。……ダメですか、先生……」
矢澤「うっ……し、仕方ないわねーっ!」フンスッ
鞠莉「…………なんかあの先生丸くなってない?」コソッ
善子「ですね」コソッ
矢澤「ふんっ、渡辺と黒澤だけ特別よ」
ダイヤ「えっ?」
矢澤「ああ、あんたも黒澤か……」
矢澤「妹!黒澤妹だけよ!」
ルビィ「く、黒澤妹ならルビィって呼んで欲しいですけど……」
矢澤「ルビィ黒澤」
ルビィ「なんか嫌だなぁそれ……」
857: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/11(金) 15:13:25.91 ID:OToLrhFI
曜「それで、本当に練習見てくれるんですか!?」
矢澤「………………」チラッ
ルビィ「……」ウルウル
曜「……!」キラキラ
矢澤「はぁ……全く……」
矢澤「こっそりスマホ使うならまずこの場所は辞めなさい。色々な先生が車停めてたりするし、生徒の出入りも激しい。簡単に見つかるわよ」
千歌「それじゃ何処ならいいって言うんですかーっ!」
矢澤「あんた、そんなことも分かんないの?」
千歌「ご、ごめんなさぁい……」
矢澤「……もう……案内するから着いてきて。ついでに練習も見てあげるわよ」
曜「!」パアァッ
曜「先生!大好きーっ!」ギューッ
矢澤「こら曜!離れなさいよ!」
矢澤「………………」チラッ
ルビィ「……」ウルウル
曜「……!」キラキラ
矢澤「はぁ……全く……」
矢澤「こっそりスマホ使うならまずこの場所は辞めなさい。色々な先生が車停めてたりするし、生徒の出入りも激しい。簡単に見つかるわよ」
千歌「それじゃ何処ならいいって言うんですかーっ!」
矢澤「あんた、そんなことも分かんないの?」
千歌「ご、ごめんなさぁい……」
矢澤「……もう……案内するから着いてきて。ついでに練習も見てあげるわよ」
曜「!」パアァッ
曜「先生!大好きーっ!」ギューッ
矢澤「こら曜!離れなさいよ!」
862: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/12(土) 20:06:23.18 ID:Ee425ywi
----
果南「もーっ、酷いよあの先生。『あんた仕切ってるくせにダンス下手すぎ!』だって」
鞠莉「でも直ぐ上達してたじゃない」
果南「そうだけどさぁ!」
花丸「フォーメーションとかしっかり見てくれたから、バランスもバッチリずら」
曜「矢澤先生優しくて良かったね!」
ルビィ「うんっ、練習はちょっと厳しかったけど……」
果南「もーっ、酷いよあの先生。『あんた仕切ってるくせにダンス下手すぎ!』だって」
鞠莉「でも直ぐ上達してたじゃない」
果南「そうだけどさぁ!」
花丸「フォーメーションとかしっかり見てくれたから、バランスもバッチリずら」
曜「矢澤先生優しくて良かったね!」
ルビィ「うんっ、練習はちょっと厳しかったけど……」
863: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/12(土) 20:06:35.33 ID:Ee425ywi
ダイヤ「それにしてもフォーメーションを千歌さんセンターからダブルセンターにしたのが驚きでしたね」
梨子「うんうん…まさか私に来るとは……」
果南「矢澤先生に梨子ちゃんゴリ押しして良かったぁ」
鞠莉「あれはやり過ぎだけど」
千歌「今日は何だか……濃い一日だったね」
ダイヤ「……疲れましたか?」
千歌「ううん、楽しかった!」ニッ
ダイヤ「……ええ」クスッ
梨子「うんうん…まさか私に来るとは……」
果南「矢澤先生に梨子ちゃんゴリ押しして良かったぁ」
鞠莉「あれはやり過ぎだけど」
千歌「今日は何だか……濃い一日だったね」
ダイヤ「……疲れましたか?」
千歌「ううん、楽しかった!」ニッ
ダイヤ「……ええ」クスッ
866: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/13(日) 20:07:22.82 ID:tF+DebvI
---------
------
---
十月
東條「手袋した人から鎌持ってハウス入ってなー」
千歌「東條せんせー!あのね、チカねー」
梨子「千歌ちゃん、余所見してると電気柵に当たっちゃうよ」
千歌「ぅわ、ほんとだ危ない……」
東條「高海さん、その電線触ってみな」
千歌「えー!怖いですよ!興味あるけど!」
千歌「…………」スッ…
千歌「!!!」バチンッッ
千歌「ぎゃははははは!!!!!なにこれおもしろーい!!!」バチン! バチン!
ダイヤ「何やってるんです……」
梨子「痛くないの!?」
東條「黒澤さん、桜内さん。これがバカっていうんよ」
------
---
十月
東條「手袋した人から鎌持ってハウス入ってなー」
千歌「東條せんせー!あのね、チカねー」
梨子「千歌ちゃん、余所見してると電気柵に当たっちゃうよ」
千歌「ぅわ、ほんとだ危ない……」
東條「高海さん、その電線触ってみな」
千歌「えー!怖いですよ!興味あるけど!」
千歌「…………」スッ…
千歌「!!!」バチンッッ
千歌「ぎゃははははは!!!!!なにこれおもしろーい!!!」バチン! バチン!
ダイヤ「何やってるんです……」
梨子「痛くないの!?」
東條「黒澤さん、桜内さん。これがバカっていうんよ」
867: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/13(日) 20:09:55.12 ID:tF+DebvI
梨子「大丈夫なんですかこれ?」
ダイヤ「ウチの電気柵はあまり強い電気を流していないから大丈夫ですよ」
ダイヤ「指を近付けてもこう……」バチンッ!
ダイヤ「少し指が弾かれるくらいですわ」
梨子「へぇ……意外と大丈夫なのね」
東條「ビックリしたやろ?」
梨子「本当ですよ。千歌ちゃんビリビリになって骨見えちゃうかと思いました」
東條「な、なんか表現が古いなぁ」
ダイヤ「ウチの電気柵はあまり強い電気を流していないから大丈夫ですよ」
ダイヤ「指を近付けてもこう……」バチンッ!
ダイヤ「少し指が弾かれるくらいですわ」
梨子「へぇ……意外と大丈夫なのね」
東條「ビックリしたやろ?」
梨子「本当ですよ。千歌ちゃんビリビリになって骨見えちゃうかと思いました」
東條「な、なんか表現が古いなぁ」
870: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/14(月) 20:21:35.55 ID:pFZk/kcK
東條「まあいいか、今日はブドウハウスの後片付けをするよー。雑草を鎌で刈ったり、落ちてるブドウの葉っぱを皆で集めてゴミバックに入れてな」
千歌「東條せんせー、東條せんせー!」クイクイ
東條「もー、高海ちゃんなぁに?」
千歌「えへへぇ、なんでもない」
梨子「千歌ちゃん、先生困ってるでしょ?」
ダイヤ「すみません先生。農業高校は若い女性の先生が少ないですから、東條先生が緑化に来てくれて千歌さんは嬉しいんですわ」
東條「そんなん言っても絢瀬先生とかは若いやろ?」
千歌「違うのー!チカは緑化に若い先生が居ないことが問題だって言ってるの!」
東條「山崎先生も十分若いやん」
千歌「ノーカンでしょあの人は!!」
千歌「東條せんせー、東條せんせー!」クイクイ
東條「もー、高海ちゃんなぁに?」
千歌「えへへぇ、なんでもない」
梨子「千歌ちゃん、先生困ってるでしょ?」
ダイヤ「すみません先生。農業高校は若い女性の先生が少ないですから、東條先生が緑化に来てくれて千歌さんは嬉しいんですわ」
東條「そんなん言っても絢瀬先生とかは若いやろ?」
千歌「違うのー!チカは緑化に若い先生が居ないことが問題だって言ってるの!」
東條「山崎先生も十分若いやん」
千歌「ノーカンでしょあの人は!!」
871: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/14(月) 20:21:47.55 ID:pFZk/kcK
梨子「それにしても……昨日雨だったからハウスの中が、ちょっと……」
千歌「ね、じめじめしててなんか臭いよね」
ダイヤ「多分この落ちてる葉にも原因はあるかと……」
ダイヤ「あ、千歌さん。カタツムリ居ますよ」
千歌「あー!ほんとだ!かわいー!」
ダイヤ「梨子さんもカタツムリ見ますか──」
梨子「…………」ジリッ…
ダイヤ「ああ、そういえば苦手でしたね、虫」
梨子「もう浦の星に来て半年経ったけど……虫だけはホント無理」
千歌「そんなんじゃ農家として生きていけないよー?」
梨子「別に農家目指してるわけじゃないから!」
千歌「ね、じめじめしててなんか臭いよね」
ダイヤ「多分この落ちてる葉にも原因はあるかと……」
ダイヤ「あ、千歌さん。カタツムリ居ますよ」
千歌「あー!ほんとだ!かわいー!」
ダイヤ「梨子さんもカタツムリ見ますか──」
梨子「…………」ジリッ…
ダイヤ「ああ、そういえば苦手でしたね、虫」
梨子「もう浦の星に来て半年経ったけど……虫だけはホント無理」
千歌「そんなんじゃ農家として生きていけないよー?」
梨子「別に農家目指してるわけじゃないから!」
872: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/14(月) 23:16:26.88 ID:pFZk/kcK
----
昼休み
千歌「お昼ここでいい?」
梨子「いいわよ」
ダイヤ「更衣室は三年生がご飯食べてましたし……こっちの方が風もあっていいかもしれませんね」
千歌「だねぇ」
善子「やっほー千歌、梨子、ダイヤ」フリフリ
千歌「あれ、善子ちゃんじゃん!」
梨子「善子ちゃんも実習終わり?」
善子「そ。緑化はもうあんた達以外居ないの?」
ダイヤ「ええ。皆さん速攻更衣室に行きましたわ」
善子「なるほどね。まぁ、丁度良かったわ」
千歌「なんかくれるの?」
善子「ウチの学科で作ったスイカ。今鞠莉先輩と先生が切って来てるから待ってて」
梨子「スイカなんて作ってたんだ」
ダイヤ「時期はもう過ぎていそうですけど……」
善子「いいのいいの。気にしないで食べて」
昼休み
千歌「お昼ここでいい?」
梨子「いいわよ」
ダイヤ「更衣室は三年生がご飯食べてましたし……こっちの方が風もあっていいかもしれませんね」
千歌「だねぇ」
善子「やっほー千歌、梨子、ダイヤ」フリフリ
千歌「あれ、善子ちゃんじゃん!」
梨子「善子ちゃんも実習終わり?」
善子「そ。緑化はもうあんた達以外居ないの?」
ダイヤ「ええ。皆さん速攻更衣室に行きましたわ」
善子「なるほどね。まぁ、丁度良かったわ」
千歌「なんかくれるの?」
善子「ウチの学科で作ったスイカ。今鞠莉先輩と先生が切って来てるから待ってて」
梨子「スイカなんて作ってたんだ」
ダイヤ「時期はもう過ぎていそうですけど……」
善子「いいのいいの。気にしないで食べて」
873: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/14(月) 23:16:41.61 ID:pFZk/kcK
オーイ!
善子「あ、ほら来たわよ」
オーイ! ヨシコチャーン! スイカキッテキタヨー!
梨子「あれ先生?」
ダイヤ「ええ。畜産科の星空先生ですわね」
星空「お待たせ善子ちゃん!それに緑化科の三人!」
鞠莉「あら、三人だけ?」
ダイヤ「他の皆さんはもう教室に帰ってしまって……」
鞠莉「なるほど。まあ大きいスイカでもないしこのくらいが丁度良いわね」
千歌「善子ちゃんと似たようなこと言ってる」
星空「ほら、おっきめに切ってきたんだ!食べて食べて!」>ω</ 🍉
ちかダイりこ「「「ありがとうございます」」」
善子「いただきまーす」シャクッ…
鞠莉「ん、おいしい」シャクッ
千歌「んーっ!美味しい!先生、これ美味しいです!」
星空「ほんと!?やったー!先生頑張ったんだぁ!」
梨子「……うん、甘いね」モグモグ
ダイヤ「意外と十月でも美味しく食べられるんですね」モグモグ
善子「あ、ほら来たわよ」
オーイ! ヨシコチャーン! スイカキッテキタヨー!
梨子「あれ先生?」
ダイヤ「ええ。畜産科の星空先生ですわね」
星空「お待たせ善子ちゃん!それに緑化科の三人!」
鞠莉「あら、三人だけ?」
ダイヤ「他の皆さんはもう教室に帰ってしまって……」
鞠莉「なるほど。まあ大きいスイカでもないしこのくらいが丁度良いわね」
千歌「善子ちゃんと似たようなこと言ってる」
星空「ほら、おっきめに切ってきたんだ!食べて食べて!」>ω</ 🍉
ちかダイりこ「「「ありがとうございます」」」
善子「いただきまーす」シャクッ…
鞠莉「ん、おいしい」シャクッ
千歌「んーっ!美味しい!先生、これ美味しいです!」
星空「ほんと!?やったー!先生頑張ったんだぁ!」
梨子「……うん、甘いね」モグモグ
ダイヤ「意外と十月でも美味しく食べられるんですね」モグモグ
874: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/14(月) 23:19:47.44 ID:pFZk/kcK
星空「畜産科皆で心を込めて作ったスイカだもん。美味しく無いわけないよね!」
千歌「でも何でこの時期にスイカが出来たんです?収穫時期ってもっとほら、七月とか八月じゃなかったっけ?」
鞠莉「ああ、星空先生が時期を間違えて種植えてね」
善子「絶対誰も夏に間に合うとは思ってなくて、案の定このザマよ」
星空「い、言わないでよぉ!美味しく食べれたんだしいいでしょ!?ねっ!?」
ダイヤ「おっちょこちょいなのですね、星空先生」
梨子「ちょっと可愛い……」
星空「やーめーてーよーっ!恥ずかしいよーっ!」
千歌「でも何でこの時期にスイカが出来たんです?収穫時期ってもっとほら、七月とか八月じゃなかったっけ?」
鞠莉「ああ、星空先生が時期を間違えて種植えてね」
善子「絶対誰も夏に間に合うとは思ってなくて、案の定このザマよ」
星空「い、言わないでよぉ!美味しく食べれたんだしいいでしょ!?ねっ!?」
ダイヤ「おっちょこちょいなのですね、星空先生」
梨子「ちょっと可愛い……」
星空「やーめーてーよーっ!恥ずかしいよーっ!」
875: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/14(月) 23:27:11.19 ID:pFZk/kcK
千歌「せんせー、種……」モゴ…
星空「えっ!?種!?えっと……えっとぉ……の、飲んじゃって!?」
善子「いや無理でしょ」
千歌「んっ……」ゴクッ
善子「コラ!種を飲むなあんたは!」ユサユサ
鞠莉「お腹で芽が生えて鼻からツル出てくるわよ」
千歌「やだ!なんで飲んじゃったんだろ!!」
梨子「東條先生か山崎先生から袋貰ってくる?」
ダイヤ「……いえ、そこら辺に飛ばしましょう」
ちかよしりこまり「「「「!?!?」」」」
星空「えっ!?種!?えっと……えっとぉ……の、飲んじゃって!?」
善子「いや無理でしょ」
千歌「んっ……」ゴクッ
善子「コラ!種を飲むなあんたは!」ユサユサ
鞠莉「お腹で芽が生えて鼻からツル出てくるわよ」
千歌「やだ!なんで飲んじゃったんだろ!!」
梨子「東條先生か山崎先生から袋貰ってくる?」
ダイヤ「……いえ、そこら辺に飛ばしましょう」
ちかよしりこまり「「「「!?!?」」」」
876: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/14(月) 23:27:22.62 ID:pFZk/kcK
善子「どうしたのダイヤ!?あんたがそんなこと言うなんて!!」
梨子「飛ばすって!?ぷぷぷーって飛ばすの!?」
千歌「えー!チカやりたい!」
鞠莉「辺り一面スイカ畑になるわよ」
星空「まあでも飲み込むよりはいいかもだし?誰が一番遠くまで飛ばせるか競走だーっ!」
梨子「飛ばすって!?ぷぷぷーって飛ばすの!?」
千歌「えー!チカやりたい!」
鞠莉「辺り一面スイカ畑になるわよ」
星空「まあでも飲み込むよりはいいかもだし?誰が一番遠くまで飛ばせるか競走だーっ!」
877: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/14(月) 23:41:12.36 ID:pFZk/kcK
---
五時間目
開始十五分経過
星空「すみませんでした」
ちかダイりこ「「「…………」」」
小泉「え、えっと……」
善子「なんで私達まで…………」コソッ
鞠莉「星空先生が一緒に謝りに行くからーって止められたからでしょ」コソッ
小泉「何してたんですか……?」
星空「ごめん!ほっっんとにごめん!!わたしが皆を止めてスイカの種飛ばし競走してたの!!!」
小泉「星空先生……」
星空「ごめん!ほんとにごめん!代わりに謝るからこの子達は怒らないであげて!」
小泉「わ、分かったけど……もうしちゃダメですよ?」
星空「はぁい……」
小泉「それに皆も、ちゃんと自分で時間を見て行動すること。先生の言ってるとこが全てでは無いですからね」
ちかダイりこ「「「はい……」」」
小泉「それじゃあ高海さん達は大丈夫だから。その子達のところにちゃんと謝りに行くんだよ?」
星空「分かってるよ。またね」フリフリ
小泉「……うん」フリフリ
五時間目
開始十五分経過
星空「すみませんでした」
ちかダイりこ「「「…………」」」
小泉「え、えっと……」
善子「なんで私達まで…………」コソッ
鞠莉「星空先生が一緒に謝りに行くからーって止められたからでしょ」コソッ
小泉「何してたんですか……?」
星空「ごめん!ほっっんとにごめん!!わたしが皆を止めてスイカの種飛ばし競走してたの!!!」
小泉「星空先生……」
星空「ごめん!ほんとにごめん!代わりに謝るからこの子達は怒らないであげて!」
小泉「わ、分かったけど……もうしちゃダメですよ?」
星空「はぁい……」
小泉「それに皆も、ちゃんと自分で時間を見て行動すること。先生の言ってるとこが全てでは無いですからね」
ちかダイりこ「「「はい……」」」
小泉「それじゃあ高海さん達は大丈夫だから。その子達のところにちゃんと謝りに行くんだよ?」
星空「分かってるよ。またね」フリフリ
小泉「……うん」フリフリ
878: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/14(月) 23:41:28.16 ID:pFZk/kcK
星空「行こ。善子ちゃん鞠莉ちゃん」
よしまり「「はーい」」
星空「二人は五時間目の教科なに?数学とか?」
善子「あ、いえ。二、三年合同で世界史です」
鞠莉「社会科教室で絢瀬先生の教科です」
星空「」
星空「ねぇまって嘘でしょ?絢瀬先生?しかも善子ちゃんも鞠莉ちゃんも?なんで二、三年合同で世界史やってるの?」汗ダラダラ
善子「うちの学校人数少ないので」
鞠莉「というか実習も基本的には学年で合同じゃないですか」
星空「……ねぇ、やっぱり今から畜産棟戻──」
よしまり「「戻らないです」」
星空「だよねぇ……」
よしまり「「はーい」」
星空「二人は五時間目の教科なに?数学とか?」
善子「あ、いえ。二、三年合同で世界史です」
鞠莉「社会科教室で絢瀬先生の教科です」
星空「」
星空「ねぇまって嘘でしょ?絢瀬先生?しかも善子ちゃんも鞠莉ちゃんも?なんで二、三年合同で世界史やってるの?」汗ダラダラ
善子「うちの学校人数少ないので」
鞠莉「というか実習も基本的には学年で合同じゃないですか」
星空「……ねぇ、やっぱり今から畜産棟戻──」
よしまり「「戻らないです」」
星空「だよねぇ……」
879: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/14(月) 23:41:42.57 ID:pFZk/kcK
星空「……はぁ……しょうがない……先生の所為だもんね……謝りに行かなきゃだもんね……」ズーン
鞠莉「嫌いなんです?絢瀬先生のこと」
星空「嫌いって言うか……ちょっと怖い……」
絢瀬「どんなところが怖いんです?」
星空「なんと言うか、威圧感?みたいの感じるし、生徒指導の先生ってあんまりいい思い出ないから先生から距離を置いちゃうというか……というか絢瀬先生と先生って、普通教科と農業の専門教科だから関わりないし……」
絢瀬「ふぅん?」
星空「ひぃっ!?絢瀬先生!?!?」
星空「(助けて二人とも!)」バッ
よしまり「「(ご愁傷さまです)」」スンッ
星空「(酷いよ二人とも!)」ガーン
絢瀬「遅れた理由、きちんと聞かせてもらってもいいかしら?星空先生」ニコ
星空「あ、あははは……」
鞠莉「嫌いなんです?絢瀬先生のこと」
星空「嫌いって言うか……ちょっと怖い……」
絢瀬「どんなところが怖いんです?」
星空「なんと言うか、威圧感?みたいの感じるし、生徒指導の先生ってあんまりいい思い出ないから先生から距離を置いちゃうというか……というか絢瀬先生と先生って、普通教科と農業の専門教科だから関わりないし……」
絢瀬「ふぅん?」
星空「ひぃっ!?絢瀬先生!?!?」
星空「(助けて二人とも!)」バッ
よしまり「「(ご愁傷さまです)」」スンッ
星空「(酷いよ二人とも!)」ガーン
絢瀬「遅れた理由、きちんと聞かせてもらってもいいかしら?星空先生」ニコ
星空「あ、あははは……」
881: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/15(火) 23:20:01.73 ID:fiMsEEwZ
--------
-----
---
一週間後
千歌「ふんふんふーん♪」
ダイヤ「今日は何だか機嫌がいいですね」
千歌「うん!だって今日はお芋掘りの日だよ!嬉しいよ~!」
梨子「幼稚園の子が来るんだっけ」
千歌「そうそう!」
ダイヤ「梨子さんは小さい子は得意ですか?」
梨子「うーん……あんまり?どうしたらいいのか分かんなくなっちゃうから、ちょっと不安かも……」
千歌「大丈夫大丈夫!きっと皆いい子だよ!」
梨子「そうだといいけど……」
-----
---
一週間後
千歌「ふんふんふーん♪」
ダイヤ「今日は何だか機嫌がいいですね」
千歌「うん!だって今日はお芋掘りの日だよ!嬉しいよ~!」
梨子「幼稚園の子が来るんだっけ」
千歌「そうそう!」
ダイヤ「梨子さんは小さい子は得意ですか?」
梨子「うーん……あんまり?どうしたらいいのか分かんなくなっちゃうから、ちょっと不安かも……」
千歌「大丈夫大丈夫!きっと皆いい子だよ!」
梨子「そうだといいけど……」
882: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/16(水) 01:53:55.84 ID:A/NMVm+f
東條「ほら実習始めるよ~」
ちかダイりこ「「「はぁい」」」
東條「今日は皆も知ってると思うけど、幼稚園の子どもたちがウチにやってきて、お芋掘りをします」
東條「まだ年少さんのちっちゃい子ばかりだから後ろを見ないで下がったりすると、子どもを転ばせてしまうことがあるかもしれません。そこは気をつけるように」
東條「それから、子どもたちが来るまで30分くらい時間があるので、最初に皆でスコップを使って、おいもさんをある程度掘り出します」
東條「どうして掘り出すのかっていうと、今は土が硬い状態なのでその土を解したり、畑に今どのくらいの量、大きさのおいもさんがあるのか確認するためです」
東條「だからスコップを入れる時はおいもさんを傷つけないよう慎重にお願いします」
東條「ということで、皆スコップ持って~。おいもさんチェックするよ~」
ちかダイりこ「「「はぁい」」」
東條「今日は皆も知ってると思うけど、幼稚園の子どもたちがウチにやってきて、お芋掘りをします」
東條「まだ年少さんのちっちゃい子ばかりだから後ろを見ないで下がったりすると、子どもを転ばせてしまうことがあるかもしれません。そこは気をつけるように」
東條「それから、子どもたちが来るまで30分くらい時間があるので、最初に皆でスコップを使って、おいもさんをある程度掘り出します」
東條「どうして掘り出すのかっていうと、今は土が硬い状態なのでその土を解したり、畑に今どのくらいの量、大きさのおいもさんがあるのか確認するためです」
東條「だからスコップを入れる時はおいもさんを傷つけないよう慎重にお願いします」
東條「ということで、皆スコップ持って~。おいもさんチェックするよ~」
891: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/17(木) 20:33:28.91 ID:8oGHu2p9
千歌「よっと!」ザッ
ガッ!
千歌「あ、やば」
ダイヤ「千歌さん、今おいも切ったでしょう?」
千歌「いやいやいや見ないと分かんないから!?」
梨子「きゃあああっ!!!」
ダイヤ「梨子さん!どうしました!?」ダッ
梨子「みみみみみ見て気持ち悪い虫!これ何とかして!!!!」🫵
千歌「あー、これ右向け左向けだよー」
梨子「何その名前!?」
ダイヤ「これはスズメガの蛹ですね」
🐛「」クネクネ
梨子「ねぇこれほんと気持ち悪い何とかして千歌ちゃん」
千歌「何で名指しなの???」
千歌「まあいっか。手袋付けてたら何でも触れるもんね~♪」ヒョイッ
梨子「ぎゃああああああああっ!!!」ダッ
千歌「やめてチカから離れていかないで」
ガッ!
千歌「あ、やば」
ダイヤ「千歌さん、今おいも切ったでしょう?」
千歌「いやいやいや見ないと分かんないから!?」
梨子「きゃあああっ!!!」
ダイヤ「梨子さん!どうしました!?」ダッ
梨子「みみみみみ見て気持ち悪い虫!これ何とかして!!!!」🫵
千歌「あー、これ右向け左向けだよー」
梨子「何その名前!?」
ダイヤ「これはスズメガの蛹ですね」
🐛「」クネクネ
梨子「ねぇこれほんと気持ち悪い何とかして千歌ちゃん」
千歌「何で名指しなの???」
千歌「まあいっか。手袋付けてたら何でも触れるもんね~♪」ヒョイッ
梨子「ぎゃああああああああっ!!!」ダッ
千歌「やめてチカから離れていかないで」
896: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/18(金) 22:26:08.60 ID:Vi+nAS6L
千歌「でもこれ不思議じゃない?サナギって中身ドロドロなんでしょ?何で動いてるんだろうこれ」
ダイヤ「さぁ?」
梨子「ほんとやめてそんなこと考えないで」
千歌「………………」✂ スッ…
ダイヤ「コラ!流石によしなさい!」
千歌「はぁい」
東條「ほらそこ三人、ふざけてないではよ進めんと園児来てしまうよ」
ちかダイ「「はい」」
梨子「……私サツマイモ圃場の実習ダメかも……」
ダイヤ「さぁ?」
梨子「ほんとやめてそんなこと考えないで」
千歌「………………」✂ スッ…
ダイヤ「コラ!流石によしなさい!」
千歌「はぁい」
東條「ほらそこ三人、ふざけてないではよ進めんと園児来てしまうよ」
ちかダイ「「はい」」
梨子「……私サツマイモ圃場の実習ダメかも……」
897: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/18(金) 22:36:34.32 ID:Vi+nAS6L
--
三十分後
ブロロロロロ…
東條「おっ、良い時間に来た」
千歌「わー!かわいー!手振ってるよ!手振ってる!」ブンブン
ダイヤ「落ち着きなさい。可笑しい人だと思われますわよ」
梨子「ええっと……人、人、人……」スッスッ…
ダイヤ「そこまで緊張してるんですの……?」
三十分後
ブロロロロロ…
東條「おっ、良い時間に来た」
千歌「わー!かわいー!手振ってるよ!手振ってる!」ブンブン
ダイヤ「落ち着きなさい。可笑しい人だと思われますわよ」
梨子「ええっと……人、人、人……」スッスッ…
ダイヤ「そこまで緊張してるんですの……?」
898: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/18(金) 22:36:53.06 ID:Vi+nAS6L
「こんにちは~」トテトテ
東條「……あれ、もしかして……ことりちゃん?」
南「あっ、先輩!高校ぶりですね!」
東條「見ない間に大人っぽくなったなぁ、保育士さんになったんや。すっごく似合ってるよ」
南「ありがとうございますっ、先輩こそ浦の星に勤務していたんですね!」
東條「ウチの学校は割と音ノ木出身の先生多いよ。絢瀬先生とか矢澤先生とか……あとは小泉先生と星空先生と、養護教諭の西木野先生も音ノ木だったかな」
南「同窓会か何かですか?」
東條「ウチも最近ここに赴任したんやけど毎日楽しいよ」
ダイヤ「先生、知り合いですか?」
東條「うん、高校一緒だったんよ。えーっと……園芸科の高坂先生と国語科の園田先生分かるやろ?その先生達の幼馴染や」
ちかダイりこ「「「高坂先生と園田先生の幼馴染!?」」」
東條「……あれ、もしかして……ことりちゃん?」
南「あっ、先輩!高校ぶりですね!」
東條「見ない間に大人っぽくなったなぁ、保育士さんになったんや。すっごく似合ってるよ」
南「ありがとうございますっ、先輩こそ浦の星に勤務していたんですね!」
東條「ウチの学校は割と音ノ木出身の先生多いよ。絢瀬先生とか矢澤先生とか……あとは小泉先生と星空先生と、養護教諭の西木野先生も音ノ木だったかな」
南「同窓会か何かですか?」
東條「ウチも最近ここに赴任したんやけど毎日楽しいよ」
ダイヤ「先生、知り合いですか?」
東條「うん、高校一緒だったんよ。えーっと……園芸科の高坂先生と国語科の園田先生分かるやろ?その先生達の幼馴染や」
ちかダイりこ「「「高坂先生と園田先生の幼馴染!?」」」
899: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/18(金) 22:37:10.97 ID:Vi+nAS6L
千歌「てか高坂先生と園田先生、幼馴染だったんだ!?」
南「よろしくお願いしますね」ニコ
千歌「か、可愛い……!」キュン
南「そろそろ園児達がやってくると思うので、転ばないように見ててあげてください」
ちかダイりこ「「「はい」」」
👧「わーっ!」ドテドテ
千歌「早速走ってるし!?」
梨子「ああほらダメよ、走っちゃケガするでしょ?」
👧「やだ!」ドテドテ
梨子「あっ……そう……」ズーン
千歌「諦めんの早っ」
南「よろしくお願いしますね」ニコ
千歌「か、可愛い……!」キュン
南「そろそろ園児達がやってくると思うので、転ばないように見ててあげてください」
ちかダイりこ「「「はい」」」
👧「わーっ!」ドテドテ
千歌「早速走ってるし!?」
梨子「ああほらダメよ、走っちゃケガするでしょ?」
👧「やだ!」ドテドテ
梨子「あっ……そう……」ズーン
千歌「諦めんの早っ」
900: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/18(金) 22:37:25.43 ID:Vi+nAS6L
🧒「せんせぇ、みてぇ」
ダイヤ「あら、綺麗な石拾ったんですか?」スッ…
🧒「せんせぇにあげる」
ダイヤ「ありがとうございます、大事にしますね」ニコ
南「ひまわり組の皆~、ここに並ぶよ~」
👧🧒「「はぁーい」」
南「全員並んでるかな~?……うん、全員揃ったね」
東條「じゃあ始めよっか」
南「そうですね」コク
ダイヤ「あら、綺麗な石拾ったんですか?」スッ…
🧒「せんせぇにあげる」
ダイヤ「ありがとうございます、大事にしますね」ニコ
南「ひまわり組の皆~、ここに並ぶよ~」
👧🧒「「はぁーい」」
南「全員並んでるかな~?……うん、全員揃ったね」
東條「じゃあ始めよっか」
南「そうですね」コク
901: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/18(金) 22:37:36.19 ID:Vi+nAS6L
南「はじめまして、浦の星農業高校緑化科の皆さん。サンシャイン幼稚園のひまわり組です。よろしくお願いします~」
ダイヤ「サンシャイン幼稚園のひまわり組の皆さん、こんにちは~」
ダイヤ「今からお姉さん達とおいもを掘るんですけど、その説明をするので静かーに聞いてくださいね~」
千歌「なんかダイヤちゃん可愛くない?」コソッ
梨子「言いたいことは分かるわよ」コソッ
ダイヤ「サンシャイン幼稚園のひまわり組の皆さん、こんにちは~」
ダイヤ「今からお姉さん達とおいもを掘るんですけど、その説明をするので静かーに聞いてくださいね~」
千歌「なんかダイヤちゃん可愛くない?」コソッ
梨子「言いたいことは分かるわよ」コソッ
912: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/22(火) 00:50:48.60 ID:0Udk+zv/
ダイヤ「このくらいの大きさの茎が土に埋まってます」👊
ダイヤ「土を掘ってから、よいしょっと抜くと、おいもさんが出てきますよ~」
ダイヤ「おっきいおいもさんも隠れているので、お姉さん達と一緒においもさんを掘りましょうね~」
ダイヤ「それでは皆さん、早速おいもさんを掘りましょう~!立ってくださーい!」
園児たち「はーい!」
千歌「ダイヤちゃんすごい!」👏
梨子「子ども相手にあんなこと出来るなんて」👏
ダイヤ「私はルビィが居ますから」
梨子「る、ルビィちゃんってもう高校生よね……??」
千歌「ルビィちゃん可愛いよね~!」
梨子「いや可愛いけど」
ダイヤ「土を掘ってから、よいしょっと抜くと、おいもさんが出てきますよ~」
ダイヤ「おっきいおいもさんも隠れているので、お姉さん達と一緒においもさんを掘りましょうね~」
ダイヤ「それでは皆さん、早速おいもさんを掘りましょう~!立ってくださーい!」
園児たち「はーい!」
千歌「ダイヤちゃんすごい!」👏
梨子「子ども相手にあんなこと出来るなんて」👏
ダイヤ「私はルビィが居ますから」
梨子「る、ルビィちゃんってもう高校生よね……??」
千歌「ルビィちゃん可愛いよね~!」
梨子「いや可愛いけど」
913: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/22(火) 00:51:07.91 ID:0Udk+zv/
👧「せんせー、いっしょにほろー」トテトテ
千歌「お!よっしゃ!お姉さんに任せて~っ!」💪
千歌「えっと……あ!ほらここに茎があるでしょ?」
千歌「土さんをこう……優しくやさしく退かして、おいもを探すの!」サッサッ…
千歌「できる?」
👧「うん!」ザッザッ…
千歌「すごいすごい!上手だよ!」👏
梨子「……千歌ちゃんも案外子どもと関わるのが上手いのよね……」
千歌「お!よっしゃ!お姉さんに任せて~っ!」💪
千歌「えっと……あ!ほらここに茎があるでしょ?」
千歌「土さんをこう……優しくやさしく退かして、おいもを探すの!」サッサッ…
千歌「できる?」
👧「うん!」ザッザッ…
千歌「すごいすごい!上手だよ!」👏
梨子「……千歌ちゃんも案外子どもと関わるのが上手いのよね……」
914: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/22(火) 00:51:23.91 ID:0Udk+zv/
👦「…………」ポツン
梨子「あっ、大丈夫?一緒においも取りに行こっか」スッ…
👦「……」コク ギュッ
梨子「!」
梨子「(手出したら握ってきた……なに、可愛いんだけど……っ)」
梨子「あ、ほら。ここにおいもさんあるでしょ?掘ってごらん」
👦「…………」ザッザッ…
梨子「(……っふふ、可愛いな)」
👦「せんせぇ」
梨子「ん?どうしたの?おいもさん見つけた?」
👦「……むし」🐛ウネウネ
梨子「ミ°ッッッッッッッッ」
梨子「あっ、大丈夫?一緒においも取りに行こっか」スッ…
👦「……」コク ギュッ
梨子「!」
梨子「(手出したら握ってきた……なに、可愛いんだけど……っ)」
梨子「あ、ほら。ここにおいもさんあるでしょ?掘ってごらん」
👦「…………」ザッザッ…
梨子「(……っふふ、可愛いな)」
👦「せんせぇ」
梨子「ん?どうしたの?おいもさん見つけた?」
👦「……むし」🐛ウネウネ
梨子「ミ°ッッッッッッッッ」
915: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/22(火) 00:55:12.20 ID:0Udk+zv/
ダイヤ「あら、虫を見つけたんですか?」ヒョコッ
👦「うん、むし」
ダイヤ「虫さんもおいもさんが好きなんですね。虫さんの為においもさんを探してみましょうか」
👦「わかった」ザッザッ…
梨子「ありがとう……ダイヤちゃんありがとう……」ポロポロ
ダイヤ「いえ、苦手なら仕方ないですわ。梨子さん、この子をお願いできますか?」
🧒「……」ポツン
梨子「うん、分かった。こっちおいで」
👦「うん、むし」
ダイヤ「虫さんもおいもさんが好きなんですね。虫さんの為においもさんを探してみましょうか」
👦「わかった」ザッザッ…
梨子「ありがとう……ダイヤちゃんありがとう……」ポロポロ
ダイヤ「いえ、苦手なら仕方ないですわ。梨子さん、この子をお願いできますか?」
🧒「……」ポツン
梨子「うん、分かった。こっちおいで」
916: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/22(火) 00:55:23.56 ID:0Udk+zv/
🧒「……あのね、おいもほってね、おうちでたべるの」
梨子「おいも食べるの?いいね、家族みんなで食べるの?」
🧒「うん、おかあさんがね、おいもすきなの」
梨子「じゃあお母さんが喜ぶようにたくさんおいも掘らないとだね」
🧒「うん」
東條「……意外に皆子どもの扱い上手いですね」
山崎「意外と何でも出来ますからね、あいつら」
梨子「おいも食べるの?いいね、家族みんなで食べるの?」
🧒「うん、おかあさんがね、おいもすきなの」
梨子「じゃあお母さんが喜ぶようにたくさんおいも掘らないとだね」
🧒「うん」
東條「……意外に皆子どもの扱い上手いですね」
山崎「意外と何でも出来ますからね、あいつら」
917: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/22(火) 00:59:47.18 ID:0Udk+zv/
---
保育者「ひまわり組のみなさーん、お写真撮りますよー!こっちに並んでくださーい!」
園児「はーい!」
南「……あれっ、もうおいも無さそう?」
梨子「は、はい……この二列だと、もう……」
南「…………」ムムム…
南「今のうちに埋めちゃえ!」ザッザッ
梨子「えっ、それ、さっきあの子達が掘ってた……」
南「うんっ、大丈夫だよ。どんなおいも掘ったかなんて覚えてないからね。どんどん埋めちゃって!ほら、生徒さんも!」ザッザッ
梨子「は、はいっ……!」ザッザッ
千歌「ほう……流石東條先生とか高坂先生とかと面識があったーって感じの大胆さだね」コソッ
ダイヤ「そうですね……真逆のタイプだと思っていましたが、意外と似ているのかもしれません」コソッ
梨子「二人も手伝ってよーっ!」ザッザッ
保育者「ひまわり組のみなさーん、お写真撮りますよー!こっちに並んでくださーい!」
園児「はーい!」
南「……あれっ、もうおいも無さそう?」
梨子「は、はい……この二列だと、もう……」
南「…………」ムムム…
南「今のうちに埋めちゃえ!」ザッザッ
梨子「えっ、それ、さっきあの子達が掘ってた……」
南「うんっ、大丈夫だよ。どんなおいも掘ったかなんて覚えてないからね。どんどん埋めちゃって!ほら、生徒さんも!」ザッザッ
梨子「は、はいっ……!」ザッザッ
千歌「ほう……流石東條先生とか高坂先生とかと面識があったーって感じの大胆さだね」コソッ
ダイヤ「そうですね……真逆のタイプだと思っていましたが、意外と似ているのかもしれません」コソッ
梨子「二人も手伝ってよーっ!」ザッザッ
918: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/22(火) 01:18:27.99 ID:0Udk+zv/
------
-----
---
放課後
緑化棟 緑化教室
梨子「あー……つかれた……小さい子って可愛いけど疲れるわね……」グデッ
千歌「そう?私は楽しかったけどなー」
梨子「千歌ちゃんはだってほら……良い意味で小さい子と意気投合出来てたじゃない。ダイヤちゃんは?疲れなかった?」
ダイヤ「いえ、私はルビィが居ますから」
梨子「ルビィちゃんって赤ちゃんだったっけ??」
-----
---
放課後
緑化棟 緑化教室
梨子「あー……つかれた……小さい子って可愛いけど疲れるわね……」グデッ
千歌「そう?私は楽しかったけどなー」
梨子「千歌ちゃんはだってほら……良い意味で小さい子と意気投合出来てたじゃない。ダイヤちゃんは?疲れなかった?」
ダイヤ「いえ、私はルビィが居ますから」
梨子「ルビィちゃんって赤ちゃんだったっけ??」
919: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/22(火) 01:18:40.62 ID:0Udk+zv/
ガラララッ
曜「あー!居た!千歌ちゃん、梨子先輩、ダイヤ先輩!実習お疲れ様でーす!」
ルビィ「ジュース買ってきましたよ!」
千歌「わー!よーちゃん、ルビィちゃん!ありがとう!」
梨子「ああ……かわいい……やっぱり一個下くらいが一番可愛いわね……」
ダイヤ「あまり歳が離れ過ぎていると難しいですよね……」
ルビィ「それにしてもこう集まるのって久しぶりですね」
梨子「言われてみれば……練習も週末しか出来てないし、あんまり会えてなかったね」
ルビィ「ルビィ、先輩達に会いたかったので会えて嬉しいです」ニコ
梨子「!ルビィちゃん……」
梨子「最初はあんなにオドオドしてたのに……こんなに大きくなっちゃって……」ギュッ…
ルビィ「???り、梨子先輩??」
千歌「あー気にしないで?梨子ちゃん今おかしいから」
曜「あー!居た!千歌ちゃん、梨子先輩、ダイヤ先輩!実習お疲れ様でーす!」
ルビィ「ジュース買ってきましたよ!」
千歌「わー!よーちゃん、ルビィちゃん!ありがとう!」
梨子「ああ……かわいい……やっぱり一個下くらいが一番可愛いわね……」
ダイヤ「あまり歳が離れ過ぎていると難しいですよね……」
ルビィ「それにしてもこう集まるのって久しぶりですね」
梨子「言われてみれば……練習も週末しか出来てないし、あんまり会えてなかったね」
ルビィ「ルビィ、先輩達に会いたかったので会えて嬉しいです」ニコ
梨子「!ルビィちゃん……」
梨子「最初はあんなにオドオドしてたのに……こんなに大きくなっちゃって……」ギュッ…
ルビィ「???り、梨子先輩??」
千歌「あー気にしないで?梨子ちゃん今おかしいから」
920: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/22(火) 01:18:54.68 ID:0Udk+zv/
ガラララッ
花丸「お疲れ様です」
果南「やっほー!」
千歌「えっ花丸ちゃんに果南ちゃんまで!」
果南「さっきマルと会ってさ、緑化教室に行くって言うから着いてきたんだ」
果南「何だかんだこの時期忙しくて中々集まれてないしね。生徒会選挙ももう直ぐだし、文化祭の準備とかテストとか。あ、あとクラスマッチもあるか」
花丸「そういえば……ダイヤ先輩、生徒会長に立候補してるって本当ですか?」
ダイヤ「ええ、残された時間が限られている浦の星を皆さんが楽しく通えるような学校にしたいと考えていますから」
曜「はへー、すごいなぁ」
梨子「曜ちゃんも副会長とか立候補してみたら?」
曜「いやいや!私は向いてないですよー!」
花丸「お疲れ様です」
果南「やっほー!」
千歌「えっ花丸ちゃんに果南ちゃんまで!」
果南「さっきマルと会ってさ、緑化教室に行くって言うから着いてきたんだ」
果南「何だかんだこの時期忙しくて中々集まれてないしね。生徒会選挙ももう直ぐだし、文化祭の準備とかテストとか。あ、あとクラスマッチもあるか」
花丸「そういえば……ダイヤ先輩、生徒会長に立候補してるって本当ですか?」
ダイヤ「ええ、残された時間が限られている浦の星を皆さんが楽しく通えるような学校にしたいと考えていますから」
曜「はへー、すごいなぁ」
梨子「曜ちゃんも副会長とか立候補してみたら?」
曜「いやいや!私は向いてないですよー!」
921: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/22(火) 01:33:43.78 ID:0Udk+zv/
千歌「善子ちゃんも農ク会長立候補してるって言ってたなぁ。現農ク会長の鞠莉先輩と原稿作ってるって聞いたよ」
果南「あ、そうなの?善子ちゃんって自分から進んで何かやるタイプじゃないと思ってた」
千歌「善子ちゃんって鞠莉先輩のこと大好きだからさ。ずっと二人で同好会とかやって来てるから、やっぱり鞠莉先輩の仕事は自分が引き継ごうとしてるのかな」
ダイヤ「善子さんと鞠莉先輩、元々親しいと思っていましたが、善子さんがそんなこと思っていたなんて……」
梨子「意外ときちんとしてるわよね、善子ちゃん」
果南「うんうん、鞠莉の相棒にピッタリ!って感じだよね」
曜「でも鞠莉先輩が卒業しちゃったら善子先輩、どうなっちゃうんだろう……」
果南「あ、そうなの?善子ちゃんって自分から進んで何かやるタイプじゃないと思ってた」
千歌「善子ちゃんって鞠莉先輩のこと大好きだからさ。ずっと二人で同好会とかやって来てるから、やっぱり鞠莉先輩の仕事は自分が引き継ごうとしてるのかな」
ダイヤ「善子さんと鞠莉先輩、元々親しいと思っていましたが、善子さんがそんなこと思っていたなんて……」
梨子「意外ときちんとしてるわよね、善子ちゃん」
果南「うんうん、鞠莉の相棒にピッタリ!って感じだよね」
曜「でも鞠莉先輩が卒業しちゃったら善子先輩、どうなっちゃうんだろう……」
926: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/23(水) 00:11:28.21 ID:YqZ/vjs0
千歌「案外、何にもならないと思うよ」
千歌「善子ちゃんは寂しがり屋さんで怖がりな真面目さんだけど、鞠莉先輩が卒業して今までの仕事を放り出したりすることは絶対ないと思う」
曜「千歌ちゃん……善子先輩のことならなんでも知ってるんだね!」
千歌「もっちろん!チカは善子ちゃんの大親友だからね!」エッヘン
ガラララッ
鞠莉「お、居た居た」
果南「あれ、鞠莉じゃん。どうしたの?」
鞠莉「野菜。取りすぎたから皆にお裾分けに来たのよ。どうせ緑化教室に集まってるだろうと思ってね」
ルビィ「す、凄い、なんでも知ってるんだぁ……」
千歌「善子ちゃんは寂しがり屋さんで怖がりな真面目さんだけど、鞠莉先輩が卒業して今までの仕事を放り出したりすることは絶対ないと思う」
曜「千歌ちゃん……善子先輩のことならなんでも知ってるんだね!」
千歌「もっちろん!チカは善子ちゃんの大親友だからね!」エッヘン
ガラララッ
鞠莉「お、居た居た」
果南「あれ、鞠莉じゃん。どうしたの?」
鞠莉「野菜。取りすぎたから皆にお裾分けに来たのよ。どうせ緑化教室に集まってるだろうと思ってね」
ルビィ「す、凄い、なんでも知ってるんだぁ……」
927: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/23(水) 00:11:44.07 ID:YqZ/vjs0
鞠莉「ま、凄いのは私じゃなくて善子だけど」
善子「ちょっと!なんで言うんです!」
花丸「!善子先輩……!」パアッ
梨子「もしかしてずっと居たの!?」
善子「ふんっ、千歌達が芋堀実習してるの見てたから。実習で疲れてる時は大体緑化教室でダラダラしてんでしょ。分かんのよ、千歌のことくらい」
曜「大親友だからですか?」ニンマリ
善子「……そうよ。私は千歌の大親友だから」
千歌「あ、ぇ……」
千歌「な、なんか照れ臭いなぁ……」アワアワ
善子「何であんたが照れんのよ!」
千歌「だ、だってぇ!」
果南「おっ、丁度全員揃ったし久々に週末以外の練習しちゃう?」
花丸「オラ、今日制服しかないですけど……」
果南「いいじゃんいいじゃん。どうせ本番はスカートなんだから、今スカートで踊ってどんな感じか見てみよ!」
果南「それじゃ、皆あと一ヶ月練習頑張ろ~!」
「「「「「「「「おーっ!!」」」」」」」」
善子「ちょっと!なんで言うんです!」
花丸「!善子先輩……!」パアッ
梨子「もしかしてずっと居たの!?」
善子「ふんっ、千歌達が芋堀実習してるの見てたから。実習で疲れてる時は大体緑化教室でダラダラしてんでしょ。分かんのよ、千歌のことくらい」
曜「大親友だからですか?」ニンマリ
善子「……そうよ。私は千歌の大親友だから」
千歌「あ、ぇ……」
千歌「な、なんか照れ臭いなぁ……」アワアワ
善子「何であんたが照れんのよ!」
千歌「だ、だってぇ!」
果南「おっ、丁度全員揃ったし久々に週末以外の練習しちゃう?」
花丸「オラ、今日制服しかないですけど……」
果南「いいじゃんいいじゃん。どうせ本番はスカートなんだから、今スカートで踊ってどんな感じか見てみよ!」
果南「それじゃ、皆あと一ヶ月練習頑張ろ~!」
「「「「「「「「おーっ!!」」」」」」」」
928: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/23(水) 00:39:29.81 ID:YqZ/vjs0
---------
-------
----
数日後
クラスマッチ当日
浦の星農業高校 グラウンド
ダイヤ「今年も学年合同クラス対抗ドッジボールですか……」ゲッソリ
梨子「ダイヤちゃん、ドッジボール嫌い?」
ダイヤ「いえ、ドッジボール自体はそんなことないのですが……去年、三年生と対戦した際に全滅してしまいまして」
梨子「うっっわ……容赦ないわね三年生……」
ダイヤ「しかも私は最後まで残ってしまって……」
梨子「最悪じゃない。トラウマよそれ」
ダイヤ「なのでクラスマッチのドッジボールはあまり……」
梨子「今年の三年生も強そうだもんね。果南先輩とか特に」
-------
----
数日後
クラスマッチ当日
浦の星農業高校 グラウンド
ダイヤ「今年も学年合同クラス対抗ドッジボールですか……」ゲッソリ
梨子「ダイヤちゃん、ドッジボール嫌い?」
ダイヤ「いえ、ドッジボール自体はそんなことないのですが……去年、三年生と対戦した際に全滅してしまいまして」
梨子「うっっわ……容赦ないわね三年生……」
ダイヤ「しかも私は最後まで残ってしまって……」
梨子「最悪じゃない。トラウマよそれ」
ダイヤ「なのでクラスマッチのドッジボールはあまり……」
梨子「今年の三年生も強そうだもんね。果南先輩とか特に」
929: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/23(水) 00:39:44.54 ID:YqZ/vjs0
千歌「ごめんお待たせ~!」タッタッ
梨子「あ、おかえり千歌ちゃん。水筒あった?」
千歌「うん、ロッカーに置きっぱなしだった」
ダイヤ「気をつけなさいよ?」
千歌「はぁい。あ!もう一試合目の整列だって!早く行こ!」タッ
ダイヤ「一試合目って何処でしたっけ?」
梨子「えっと……確か同じ二年生だったんだけど……」キョロキョロ
梨子「あっ」
善子「げっ」
千歌「あー!善子ちゃんじゃん!第一回戦目から善子ちゃんと一緒なんて嬉しいな~!」ブンブン
善子「最っ悪!よりによって緑化!?」
千歌「善子ちゃん、チカからの愛受け取ってね……♡」
善子「やかましい」
梨子「あ、おかえり千歌ちゃん。水筒あった?」
千歌「うん、ロッカーに置きっぱなしだった」
ダイヤ「気をつけなさいよ?」
千歌「はぁい。あ!もう一試合目の整列だって!早く行こ!」タッ
ダイヤ「一試合目って何処でしたっけ?」
梨子「えっと……確か同じ二年生だったんだけど……」キョロキョロ
梨子「あっ」
善子「げっ」
千歌「あー!善子ちゃんじゃん!第一回戦目から善子ちゃんと一緒なんて嬉しいな~!」ブンブン
善子「最っ悪!よりによって緑化!?」
千歌「善子ちゃん、チカからの愛受け取ってね……♡」
善子「やかましい」
930: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/23(水) 00:39:58.70 ID:YqZ/vjs0
梨子「敵同士なの寂しいな……」
ダイヤ「そうですね、同じチームでしたらもっと楽しくドッジボールが出来たと思うのですが……」
善子「良いじゃない、敵同士でも。ずっと味方同士よりは面白くなるんだしね」
ピピーッ!
「これより動物科対緑化の対戦を始めます。気をつけ、礼」
「お願いしまーす」
千歌「よーっし!チカ頑張っちゃうぞ~!」
梨子「…………」ズーン
千歌「あれどうしたの梨子ちゃん」
梨子「外野じゃんけん負けた……私はもう駄目かも……」
ダイヤ「わ、私が盾になりますから……そんな顔しないでください」
千歌「そーだよ!チカ達が守ってあげるからね!」
ダイヤ「そうですね、同じチームでしたらもっと楽しくドッジボールが出来たと思うのですが……」
善子「良いじゃない、敵同士でも。ずっと味方同士よりは面白くなるんだしね」
ピピーッ!
「これより動物科対緑化の対戦を始めます。気をつけ、礼」
「お願いしまーす」
千歌「よーっし!チカ頑張っちゃうぞ~!」
梨子「…………」ズーン
千歌「あれどうしたの梨子ちゃん」
梨子「外野じゃんけん負けた……私はもう駄目かも……」
ダイヤ「わ、私が盾になりますから……そんな顔しないでください」
千歌「そーだよ!チカ達が守ってあげるからね!」
931: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/23(水) 00:40:12.13 ID:YqZ/vjs0
クラスメイト「あ、ダイヤちゃん、ジャンプボール頼んでもいい?」
ダイヤ「ええ、分かりました」
善子「!あんたがジャンプボール?」
ダイヤ「あら、善子さんでしたか」
善子「強制的によ。ダイヤは身長?」
ダイヤ「そうみたいですね」
善子「ふーん……まあ、負けないわよ」スッ…
ダイヤ「私こそ」スッ…
体育委員「……」ポイ(ノ˙˙)ノ⌒🏐
善子「!」バッ ダイヤ「!」バッ
ダイヤ「ええ、分かりました」
善子「!あんたがジャンプボール?」
ダイヤ「あら、善子さんでしたか」
善子「強制的によ。ダイヤは身長?」
ダイヤ「そうみたいですね」
善子「ふーん……まあ、負けないわよ」スッ…
ダイヤ「私こそ」スッ…
体育委員「……」ポイ(ノ˙˙)ノ⌒🏐
善子「!」バッ ダイヤ「!」バッ
936: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/24(木) 01:52:59.03 ID:REewCH/r
善子「(……っく……やっぱり身長の高いダイヤには敵わない……っ)」
ダイヤ「(黒澤家にふさわしいのは、常に勝利のみ……!)」ボッ
千歌「やった!ダイヤちゃんナイス!」
千歌「おりゃーっ!」ブンッ
善子「うわっ!?なんで私に投げんのよ!?」バッ
千歌「善子ちゃんのことが大好きだからだよ……♡」
善子「やかましい」
ダイヤ「(黒澤家にふさわしいのは、常に勝利のみ……!)」ボッ
千歌「やった!ダイヤちゃんナイス!」
千歌「おりゃーっ!」ブンッ
善子「うわっ!?なんで私に投げんのよ!?」バッ
千歌「善子ちゃんのことが大好きだからだよ……♡」
善子「やかましい」
937: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/24(木) 01:53:20.89 ID:REewCH/r
善子「てりゃ!」ブンッ
むつ「うわっ!」ボコォッ
千歌「あー!むっちゃーん!」
むつ「ごめん千歌、当たっちゃった」
千歌「いいよいいよ!その代わりすぐ戻ってきてね、なぁんて!」ゲラゲラ
ダイヤ「ボールは何処行きました?」
梨子「あ、動物科の方に転がってっちゃったみたい」
千歌「ほんとだ。おーい!ボールもら──」
モブ「!」(っ'-')╮=͟͟͞͞🏐
ボコォッ!!
千歌「──~~っ!?!?」ズキズキ
むつ「うわっ!」ボコォッ
千歌「あー!むっちゃーん!」
むつ「ごめん千歌、当たっちゃった」
千歌「いいよいいよ!その代わりすぐ戻ってきてね、なぁんて!」ゲラゲラ
ダイヤ「ボールは何処行きました?」
梨子「あ、動物科の方に転がってっちゃったみたい」
千歌「ほんとだ。おーい!ボールもら──」
モブ「!」(っ'-')╮=͟͟͞͞🏐
ボコォッ!!
千歌「──~~っ!?!?」ズキズキ
938: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/24(木) 01:53:33.67 ID:REewCH/r
千歌「いっ、……たぁ……っ!?」ギュッ
梨子「ち、千歌ちゃん大丈夫!?」
千歌「う、うん……ちょっとボール当たって突き指しちゃっただけだから……」アハハ…
ダイヤ「当たったチームからのボールというルールでしたでしょう?きちんとルールを把握してくださいね」
モブ「わ、分かりました……ごめんなさい」
千歌「う、ううん!大丈夫大丈夫!へっちゃらだから気にしないで!」
千歌「あ、ダイヤちゃん次投げていーよ!」
ダイヤ「えっ?……ありがとうございます」
千歌「(……とは言ったものの──)」
千歌「…………」ズキン ズキン
千歌「(めちゃくちゃ痛い~~~~っ!!!)」😫
梨子「ち、千歌ちゃん大丈夫!?」
千歌「う、うん……ちょっとボール当たって突き指しちゃっただけだから……」アハハ…
ダイヤ「当たったチームからのボールというルールでしたでしょう?きちんとルールを把握してくださいね」
モブ「わ、分かりました……ごめんなさい」
千歌「う、ううん!大丈夫大丈夫!へっちゃらだから気にしないで!」
千歌「あ、ダイヤちゃん次投げていーよ!」
ダイヤ「えっ?……ありがとうございます」
千歌「(……とは言ったものの──)」
千歌「…………」ズキン ズキン
千歌「(めちゃくちゃ痛い~~~~っ!!!)」😫
939: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/24(木) 01:54:17.97 ID:REewCH/r
千歌「(嘘!?突き指ってこんなに痛かったっけ!?というかこれ突き指!?骨折れてんじゃないの!?!?)」
千歌「(文化祭まであと少ししか時間無いのに、こんな時に怪我なんて出来ないよ……)」
モブ「!」ブンッ
千歌「(!……やば、当たるっ……!)」サッ…
千歌「(ダメだ、痛みで手に力入んなくて──)」ズキズキ
千歌「ぅあっ!?」ボコッ
ダイヤ「!……千歌さん、大丈夫ですの?」
千歌「あ、あっははぁ。当たっちゃったぁ。ちょっと外野行ってくるねぇ」
千歌「(ど、どうしよう……指、痛過ぎる……今までしてきた突き指より痛みが酷い気がする……っ、やっぱり骨折!?!?)」ズキズキ
千歌「(い、痛い……痛いよぉ……)」ズキズキ
千歌「(文化祭まであと少ししか時間無いのに、こんな時に怪我なんて出来ないよ……)」
モブ「!」ブンッ
千歌「(!……やば、当たるっ……!)」サッ…
千歌「(ダメだ、痛みで手に力入んなくて──)」ズキズキ
千歌「ぅあっ!?」ボコッ
ダイヤ「!……千歌さん、大丈夫ですの?」
千歌「あ、あっははぁ。当たっちゃったぁ。ちょっと外野行ってくるねぇ」
千歌「(ど、どうしよう……指、痛過ぎる……今までしてきた突き指より痛みが酷い気がする……っ、やっぱり骨折!?!?)」ズキズキ
千歌「(い、痛い……痛いよぉ……)」ズキズキ
940: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/24(木) 01:54:35.13 ID:REewCH/r
梨子「!」ハッ
梨子「ダイヤちゃん、見て。千歌ちゃん……指抑えてしゃがみこんでるわ」
ダイヤ「そんなに酷い怪我なんですの!?早く保健室へ連れていかないと……」
よしみ「千歌ー!パース!」
千歌「えっ」
千歌「(このタイミングで!?)」
千歌「よ、よっと……」ポッ
千歌「~~っ……っい、たぁ……」ズキッ
千歌「へ、へいパース!」ブンッ
千歌「(ああああこれ以上は無理ほんとに死んじゃう指折れちゃうぅ~……)」ズキズキ
梨子「ダイヤちゃん、見て。千歌ちゃん……指抑えてしゃがみこんでるわ」
ダイヤ「そんなに酷い怪我なんですの!?早く保健室へ連れていかないと……」
よしみ「千歌ー!パース!」
千歌「えっ」
千歌「(このタイミングで!?)」
千歌「よ、よっと……」ポッ
千歌「~~っ……っい、たぁ……」ズキッ
千歌「へ、へいパース!」ブンッ
千歌「(ああああこれ以上は無理ほんとに死んじゃう指折れちゃうぅ~……)」ズキズキ
941: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/24(木) 01:55:27.50 ID:REewCH/r
ピピー!
善子「(……千歌、突き指……?)」
善子「(それにしては相当痛そうだったけど、まさか骨折?)」
善子「(取り敢えずこの試合が終わったら速攻保健室に連れて──)」
モブA「善子ちゃん!ウチのチーム勝ったんじゃない!?」ギュッ
善子「えっ!?あ、そ、そうなの?」
モブB「善子ちゃんいっぱいボールキャッチしてたもんね!」
モブA「うんうん!善子ちゃんカッコ良かったもん!」
モブB「勝てたの絶対善子ちゃんのお陰だよ!」
「整列してくださーい」
モブA「あ!行こう善子ちゃん!」タッ
善子「ええ」タッ
善子「(……千歌、突き指……?)」
善子「(それにしては相当痛そうだったけど、まさか骨折?)」
善子「(取り敢えずこの試合が終わったら速攻保健室に連れて──)」
モブA「善子ちゃん!ウチのチーム勝ったんじゃない!?」ギュッ
善子「えっ!?あ、そ、そうなの?」
モブB「善子ちゃんいっぱいボールキャッチしてたもんね!」
モブA「うんうん!善子ちゃんカッコ良かったもん!」
モブB「勝てたの絶対善子ちゃんのお陰だよ!」
「整列してくださーい」
モブA「あ!行こう善子ちゃん!」タッ
善子「ええ」タッ
942: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/24(木) 01:55:43.37 ID:REewCH/r
「16対12で、動物科の勝利です。気をつけ、礼」
「ありがとうございましたー」
善子「千歌──」
モブA「善子ちゃん!あっちで同好会の先輩試合してるみたいだよ!一緒に見に行こうよ!」
善子「ぇ、いや、私は──」
モブB「行こいこ~!」ギュッ
善子「……え、ええ……」
善子「(あと三週間足らずで文化祭本番だし、骨折だったら絶対間に合わないわよね……)」
善子「(……大丈夫かしら、千歌……)」
「ありがとうございましたー」
善子「千歌──」
モブA「善子ちゃん!あっちで同好会の先輩試合してるみたいだよ!一緒に見に行こうよ!」
善子「ぇ、いや、私は──」
モブB「行こいこ~!」ギュッ
善子「……え、ええ……」
善子「(あと三週間足らずで文化祭本番だし、骨折だったら絶対間に合わないわよね……)」
善子「(……大丈夫かしら、千歌……)」
943: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/24(木) 01:55:57.07 ID:REewCH/r
梨子「千歌ちゃん!」タッ
ダイヤ「指!大丈夫ですの!?」タッ
千歌「あ、あはは……これ相当痛いや……」
梨子「……少し腫れてきてるわよ……」スッ…
千歌「痛っ……!あ、あんまり触らないで!?お願い!!」涙目
ダイヤ「もう……重症ではないですか!保健室行きますわよ」
千歌「うぅ……まだ一試合目なのにぃ……」
ダイヤ「指!大丈夫ですの!?」タッ
千歌「あ、あはは……これ相当痛いや……」
梨子「……少し腫れてきてるわよ……」スッ…
千歌「痛っ……!あ、あんまり触らないで!?お願い!!」涙目
ダイヤ「もう……重症ではないですか!保健室行きますわよ」
千歌「うぅ……まだ一試合目なのにぃ……」
944: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/24(木) 01:58:16.94 ID:REewCH/r
----
保健室
西木野「あら。熱中症以来ね」
千歌「その節はどうもぉ~」ペコ
千歌「って違う!!!突き指!!突き指したんです!!!」
西木野「突き指ねぇ。いつどこで、どんな感じで?」
千歌「えーっと……10分前くらいに、グラウンドでドッチボールしてて……」
ダイヤ「ドッジボールのルールを勘違いしていた生徒に至近距離からボールを投げられてしまい、そのまま指に当たったようですわ」
梨子「その後も指を抑えてしゃがみこんだりしていて……多分、こんなヘラヘラしてますけど相当痛いんだと思います……」
西木野「……なるほど。ここ、痛い?」グッ
千歌「ぎゃあああっ!!痛い!痛いです!!!絶対骨折ですこれ!!」
西木野「んー、全く大袈裟ね……」
保健室
西木野「あら。熱中症以来ね」
千歌「その節はどうもぉ~」ペコ
千歌「って違う!!!突き指!!突き指したんです!!!」
西木野「突き指ねぇ。いつどこで、どんな感じで?」
千歌「えーっと……10分前くらいに、グラウンドでドッチボールしてて……」
ダイヤ「ドッジボールのルールを勘違いしていた生徒に至近距離からボールを投げられてしまい、そのまま指に当たったようですわ」
梨子「その後も指を抑えてしゃがみこんだりしていて……多分、こんなヘラヘラしてますけど相当痛いんだと思います……」
西木野「……なるほど。ここ、痛い?」グッ
千歌「ぎゃあああっ!!痛い!痛いです!!!絶対骨折ですこれ!!」
西木野「んー、全く大袈裟ね……」
945: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/24(木) 01:58:50.79 ID:REewCH/r
西木野「いい?保健室はあくまで可能性しか分からないの。私が貴女の指を見て、折れてます~とは判断出来ない。養護教諭って、そういう仕事なのよ」
西木野「だから取り敢えず固定したり、氷を渡したりとか、そういう処置しか出来ない。今すぐ病院に行ってもいいけど……どうする?」
千歌「……いえ、クラスマッチやりたいです」
ダイりこ「「何で!?」」
千歌「だってドッチボール楽しいんだもーん!」
西木野「大馬鹿者ね……ほら、指出して」
西木野「……貴女、このまま試合に出て、指悪化しましたーって言われても自己責任だからね」
千歌「は、はぁい……」
西木野「折れてる可能性があるから、ちゃんとクラスマッチが終わったら病院に行くこと。あと今日はあんまりボールは触っちゃダメよ。トドメ刺されるわよ、分かった?」
千歌「わかりました」
西木野「…………」ジイィッ…
千歌「いや疑わないでくださいよ!?私だってここまで痛かったらボール触らないしちゃんと病院行きますから!!?」
西木野「だから取り敢えず固定したり、氷を渡したりとか、そういう処置しか出来ない。今すぐ病院に行ってもいいけど……どうする?」
千歌「……いえ、クラスマッチやりたいです」
ダイりこ「「何で!?」」
千歌「だってドッチボール楽しいんだもーん!」
西木野「大馬鹿者ね……ほら、指出して」
西木野「……貴女、このまま試合に出て、指悪化しましたーって言われても自己責任だからね」
千歌「は、はぁい……」
西木野「折れてる可能性があるから、ちゃんとクラスマッチが終わったら病院に行くこと。あと今日はあんまりボールは触っちゃダメよ。トドメ刺されるわよ、分かった?」
千歌「わかりました」
西木野「…………」ジイィッ…
千歌「いや疑わないでくださいよ!?私だってここまで痛かったらボール触らないしちゃんと病院行きますから!!?」
946: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/24(木) 02:08:36.01 ID:REewCH/r
西木野「あなた、テンション上がったら何でもしちゃいそうで怖いのよね。絶対次の試合でボール投げるわよ」
ダイヤ「ああ……分かります、千歌さんならやりかねないですわ……」
梨子「うんうん……ダメって言ってもヘラヘラしてボール投げてそう……」
千歌「やめてよ!?確かに今ヘラヘラしてるかもしれないけど相当痛いよこれ!?絶対骨折れてるよこれ!?!?」
西木野「折れてないことを願ってるわ。ほら、もうすぐ次の試合でしょ?ちゃんと見守ってあげて」
ダイヤ「分かりました、西木野先生ありがとうございます。千歌さんのことは私達に任せてください」
西木野「ん。あ、あと氷溶けてきたらちゃんと保健室で替えの氷貰いに来なさいよ」
千歌「はぁーい。じゃあね先生!」ブンブン
西木野「はいはい、またね。そんな腕振ってたらそっちの指も折れるわよ」
梨子「いやそれだと骨脆すぎません??」
ダイヤ「ああ……分かります、千歌さんならやりかねないですわ……」
梨子「うんうん……ダメって言ってもヘラヘラしてボール投げてそう……」
千歌「やめてよ!?確かに今ヘラヘラしてるかもしれないけど相当痛いよこれ!?絶対骨折れてるよこれ!?!?」
西木野「折れてないことを願ってるわ。ほら、もうすぐ次の試合でしょ?ちゃんと見守ってあげて」
ダイヤ「分かりました、西木野先生ありがとうございます。千歌さんのことは私達に任せてください」
西木野「ん。あ、あと氷溶けてきたらちゃんと保健室で替えの氷貰いに来なさいよ」
千歌「はぁーい。じゃあね先生!」ブンブン
西木野「はいはい、またね。そんな腕振ってたらそっちの指も折れるわよ」
梨子「いやそれだと骨脆すぎません??」
958: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/26(土) 23:39:44.12 ID:4nPy9Q3A
----
浦の星農業高校グラウンド
善子「千歌!」タッ
千歌「あ!善子ちゃん!見てみてー!テーピングしてもらったんだー!」
善子「大丈夫だったの!?もう帰る?病院行くの?」
千歌「ううん、一応クラスマッチ最後までさせてもらうことになった!」
善子「バカじゃないの??」
千歌「あ!そういえばあっちで鞠莉先輩と果南ちゃんが戦ってるんだよね!見に行こ!」タッ
善子「あっ!?もう……」タッ
浦の星農業高校グラウンド
善子「千歌!」タッ
千歌「あ!善子ちゃん!見てみてー!テーピングしてもらったんだー!」
善子「大丈夫だったの!?もう帰る?病院行くの?」
千歌「ううん、一応クラスマッチ最後までさせてもらうことになった!」
善子「バカじゃないの??」
千歌「あ!そういえばあっちで鞠莉先輩と果南ちゃんが戦ってるんだよね!見に行こ!」タッ
善子「あっ!?もう……」タッ
959: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/26(土) 23:53:39.45 ID:4nPy9Q3A
-
ザッ……
果南「……鞠莉、こんな所で争うことになるなんてね」
鞠莉「い、いや別に私は争うつもりとか無いし……というかこれ、ただのクラスマッチでしょ?何そんなに本気になってるのよ……」
果南「関係無いよ!私はどうしても動物科に負けたくないの!」
鞠莉「なんでよ?」
果南「動物科って……動物も居るし、野菜もお米も作ってるし……卵も堆肥も販売してるじゃん!!浦農の経済力は動物科が補ってるようなものだし、私は園芸科として許せないの!」
果南「千歌から聞いたよ……校外学習、緑化と動物科でバスの大きさが全然違ったって……」
鞠莉「いや、まあ……緑化は何売ってるのか分からないし……」
果南「だからって同じ20人くらいなのに緑化だけぎゅうぎゅうに詰まって乗るのは可笑しいんじゃない!?そっちは修学旅行ですかーみたいな大きさのバス乗ってさぁ!」
鞠莉「良いから早くボール投げなさいよ」
ザッ……
果南「……鞠莉、こんな所で争うことになるなんてね」
鞠莉「い、いや別に私は争うつもりとか無いし……というかこれ、ただのクラスマッチでしょ?何そんなに本気になってるのよ……」
果南「関係無いよ!私はどうしても動物科に負けたくないの!」
鞠莉「なんでよ?」
果南「動物科って……動物も居るし、野菜もお米も作ってるし……卵も堆肥も販売してるじゃん!!浦農の経済力は動物科が補ってるようなものだし、私は園芸科として許せないの!」
果南「千歌から聞いたよ……校外学習、緑化と動物科でバスの大きさが全然違ったって……」
鞠莉「いや、まあ……緑化は何売ってるのか分からないし……」
果南「だからって同じ20人くらいなのに緑化だけぎゅうぎゅうに詰まって乗るのは可笑しいんじゃない!?そっちは修学旅行ですかーみたいな大きさのバス乗ってさぁ!」
鞠莉「良いから早くボール投げなさいよ」
963: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/27(日) 00:52:07.77 ID:zbUwbvkb
ピピー!
体育委員「あの、時間稼ぎはちょっと……」
果南「あ、すいません……」
鞠莉「ほら、貰うわよボール」
果南「覚えときなよ」
鞠莉「何でよ。さ、投げるわよ」スッ…
梨子「ま、鞠莉先輩、がんばれーっ」
ダイヤ「鞠莉先輩、頑張ってくださーい」
鞠莉「あら、可愛い子からのエール貰っちゃった」
果南「ふざけるなあああああああっ!!私よりも先に梨子ちゃんからエール貰ってて許せないよ!!」
鞠莉「もう!いい加減にして果南!」バッ!
果南「ぐはぁっ!!」ボコォッ!
鞠莉「…………果南……」
果南「…………い、いやー、流石動物科だねっ」
鞠莉「やかましいわ」
体育委員「あの、時間稼ぎはちょっと……」
果南「あ、すいません……」
鞠莉「ほら、貰うわよボール」
果南「覚えときなよ」
鞠莉「何でよ。さ、投げるわよ」スッ…
梨子「ま、鞠莉先輩、がんばれーっ」
ダイヤ「鞠莉先輩、頑張ってくださーい」
鞠莉「あら、可愛い子からのエール貰っちゃった」
果南「ふざけるなあああああああっ!!私よりも先に梨子ちゃんからエール貰ってて許せないよ!!」
鞠莉「もう!いい加減にして果南!」バッ!
果南「ぐはぁっ!!」ボコォッ!
鞠莉「…………果南……」
果南「…………い、いやー、流石動物科だねっ」
鞠莉「やかましいわ」
967: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/28(月) 19:49:49.40 ID:fUvKn71K
---
一方その頃…
花丸「ルビィちゃん……覚悟するずらぁ!」バッ!
ルビィ「ひいぃっ!?」涙目
曜「大丈夫!ルビィちゃんは私が守る!」バッ!
花丸「曜ちゃん……負けないずらよぉ!てりゃ!」ブンッ
ヘロヘロヘロ…
曜「あ、転がってきた……」ヒョイ
曜「はい!ルビィちゃん投げてみて!」
ルビィ「ええぇっ!?るるるるルビィは無理だよぉ……っ!」ウユウユ
クラスメイト「(何この癒し空間)」
一方その頃…
花丸「ルビィちゃん……覚悟するずらぁ!」バッ!
ルビィ「ひいぃっ!?」涙目
曜「大丈夫!ルビィちゃんは私が守る!」バッ!
花丸「曜ちゃん……負けないずらよぉ!てりゃ!」ブンッ
ヘロヘロヘロ…
曜「あ、転がってきた……」ヒョイ
曜「はい!ルビィちゃん投げてみて!」
ルビィ「ええぇっ!?るるるるルビィは無理だよぉ……っ!」ウユウユ
クラスメイト「(何この癒し空間)」
968: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/28(月) 20:01:32.88 ID:fUvKn71K
-------
-----
--
帰宅後…
整形外科
看護師「じゃあレントゲンの結果が出るまで待っててくださいね」
千歌「はぁい……」
千歌「(折れてませんように折れてませんように折れてませんように…………)」
千歌「(もしも折れてたら……私は全校の皆の前で包帯ぐるぐる巻きで出ないといけなくなるんだ……)」
千歌「(文化祭だけじゃない。実習だって絶対不便になるし、文化祭で販売する用の苔玉作ってる課題研究は足を引っ張ることになる……)」
千歌「(折れてたら、どうしよう……)」
看護師「高海さーん、高海千歌さーん」
千歌「は、はぁい!」タッ
-----
--
帰宅後…
整形外科
看護師「じゃあレントゲンの結果が出るまで待っててくださいね」
千歌「はぁい……」
千歌「(折れてませんように折れてませんように折れてませんように…………)」
千歌「(もしも折れてたら……私は全校の皆の前で包帯ぐるぐる巻きで出ないといけなくなるんだ……)」
千歌「(文化祭だけじゃない。実習だって絶対不便になるし、文化祭で販売する用の苔玉作ってる課題研究は足を引っ張ることになる……)」
千歌「(折れてたら、どうしよう……)」
看護師「高海さーん、高海千歌さーん」
千歌「は、はぁい!」タッ
969: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/28(月) 20:02:22.60 ID:fUvKn71K
医師「レントゲンを見る限り、骨に異常は無さそうですね」
千歌「よ、良かったぁ……中学生の時身長伸ばそうとして牛乳いっぱい飲んでてほんと良かった……」ホッ
医師「少し、触って見てみましょうか」スッ…
千歌「は、はい……」スッ…
医師「これ。痛いですか?」グリグリ
千歌「痛い痛い痛い痛い痛い!!!!!やめて!やめてええええぇっ!!!」ガタッ
看護師「だ、大丈夫!?そんなに痛かった?」
千歌「はい!とっても!!!」涙目
医師「靭帯損傷しているかもしれませんね」
千歌「えっ靭帯損傷??」
千歌「よ、良かったぁ……中学生の時身長伸ばそうとして牛乳いっぱい飲んでてほんと良かった……」ホッ
医師「少し、触って見てみましょうか」スッ…
千歌「は、はい……」スッ…
医師「これ。痛いですか?」グリグリ
千歌「痛い痛い痛い痛い痛い!!!!!やめて!やめてええええぇっ!!!」ガタッ
看護師「だ、大丈夫!?そんなに痛かった?」
千歌「はい!とっても!!!」涙目
医師「靭帯損傷しているかもしれませんね」
千歌「えっ靭帯損傷??」
970: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/28(月) 20:02:35.32 ID:fUvKn71K
医師「はい、固定しましょうか」
千歌「えっ」
千歌「あ、あのぉ……固定って、大体何週間くらい……」
医師「最低三週間ですね」
千歌「三週間!?」
看護師「何かあるんですか?」
千歌「……あの、三週間後に文化祭があるんです。そこで全校の前でダンスを踊ったりするんですけど……」
医師「包帯で出るしかないですね」
千歌「」
千歌「えっ」
千歌「あ、あのぉ……固定って、大体何週間くらい……」
医師「最低三週間ですね」
千歌「三週間!?」
看護師「何かあるんですか?」
千歌「……あの、三週間後に文化祭があるんです。そこで全校の前でダンスを踊ったりするんですけど……」
医師「包帯で出るしかないですね」
千歌「」
971: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/28(月) 20:04:29.41 ID:fUvKn71K
------
LINEグループ:Aqours(9)
千歌:動物科、優勝おめでとうございます!!
果南:👏( ˘ω˘ )
曜:よくやった
千歌:あ、違う。言いたかったのこれじゃない
千歌:ごめんなさい。今日のクラスマッチで左手の薬指を怪我してしまい、三週間ほど固定することになりました。文化祭に間に合うかは分かりません……😭
鞠莉:包帯ぐるぐる巻きセンター
鞠莉:大丈夫?骨折?
千歌:靭帯損傷かもって。今の私より、指が左右にぐにゃんぐにゃん動いてると手術レベルらしいです
善子:やば。千歌の指、手術直前ってこと?
千歌:そうみたい。危なかった。というかめちゃくちゃ痛かった
LINEグループ:Aqours(9)
千歌:動物科、優勝おめでとうございます!!
果南:👏( ˘ω˘ )
曜:よくやった
千歌:あ、違う。言いたかったのこれじゃない
千歌:ごめんなさい。今日のクラスマッチで左手の薬指を怪我してしまい、三週間ほど固定することになりました。文化祭に間に合うかは分かりません……😭
鞠莉:包帯ぐるぐる巻きセンター
鞠莉:大丈夫?骨折?
千歌:靭帯損傷かもって。今の私より、指が左右にぐにゃんぐにゃん動いてると手術レベルらしいです
善子:やば。千歌の指、手術直前ってこと?
千歌:そうみたい。危なかった。というかめちゃくちゃ痛かった
972: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/28(月) 20:04:41.06 ID:fUvKn71K
果南:当たったの見てたよ。痛そうだった
千歌:あのね。当たった時も痛かったけど、一番痛かったのは診察の時
千歌:お医者さん私の指、ぐりぐり動かすから痛過ぎて泣いた
善子:ヒェッ……
曜:千歌ちゃん大丈夫?
千歌:大丈夫ではないけど大丈夫
千歌:画像
善子:グロ
千歌:あのね。当たった時も痛かったけど、一番痛かったのは診察の時
千歌:お医者さん私の指、ぐりぐり動かすから痛過ぎて泣いた
善子:ヒェッ……
曜:千歌ちゃん大丈夫?
千歌:大丈夫ではないけど大丈夫
千歌:画像
善子:グロ
980: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/31(木) 01:46:29.44 ID:oRlnazg6
--------
-----
---
二週間後
緑化棟
授業:課題研究
千歌「んぐぐぐっ……伸びろ、伸びろぉ……」ギチギチ
梨子「……千歌ちゃん、やっぱり無理しない方が……」
千歌「よーし、こんだけ伸ばして左手だけビニール手袋してれば、包帯してても苔玉作れるでしょ!」ノビノビ…
ダイヤ「いくらなんでも伸ばしすぎでは?」
千歌「いけるいける。せんせーっ!チカもやりますー!」
山崎「大丈夫か、そんな指で」
千歌「だって私がやらないと文化祭まで間に合わないじゃないですか。まだ15個くらい作らないと行けないんですよね。あと一週間も無いのに」
山崎「……無理すんなよ」
千歌「はーい!」
千歌「そうだ!梨子ちゃんダイヤちゃん!誰が一番早くて上手く作れるか競走しよー!」
ダイヤ「大丈夫です?そんな指で」
千歌「もう!大丈夫だってば!」
-----
---
二週間後
緑化棟
授業:課題研究
千歌「んぐぐぐっ……伸びろ、伸びろぉ……」ギチギチ
梨子「……千歌ちゃん、やっぱり無理しない方が……」
千歌「よーし、こんだけ伸ばして左手だけビニール手袋してれば、包帯してても苔玉作れるでしょ!」ノビノビ…
ダイヤ「いくらなんでも伸ばしすぎでは?」
千歌「いけるいける。せんせーっ!チカもやりますー!」
山崎「大丈夫か、そんな指で」
千歌「だって私がやらないと文化祭まで間に合わないじゃないですか。まだ15個くらい作らないと行けないんですよね。あと一週間も無いのに」
山崎「……無理すんなよ」
千歌「はーい!」
千歌「そうだ!梨子ちゃんダイヤちゃん!誰が一番早くて上手く作れるか競走しよー!」
ダイヤ「大丈夫です?そんな指で」
千歌「もう!大丈夫だってば!」
981: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/31(木) 01:46:45.13 ID:oRlnazg6
山崎「ほら、やるならちゃっちゃとしちゃえ。測っとくから。よーい、どん」
梨子「(ウチの課題研究の苔玉は、まずお椀に25cm×25cmの大きさで切った麻布を敷いて……)」
ダイヤ「(苗から外した植物に付いている土を綺麗に落としてから根を露出させて)」
千歌「(敷いた麻布に軽く赤玉土と培養土を混ぜた土をかけて、根を露出させた植物を真ん中に入れる)」
梨子「(おにぎりみたいに優しく麻布で包み込みながら周りに土を被せて、円を描くように天糸を巻き付けて麻布を固定し、形を整える)」
ダイヤ「(次にバケツで水に浸しておいたミズゴケを取り、麻布を覆うようにミズゴケを貼る。再度天糸を巻き付け、ミズゴケを固定させたら完成ですわ!)」
千歌作苔玉:怪我のハンデもある為、形は少し崩れてしまっているが、初期に比べればだいぶ上手くなった。
梨子作苔玉:お手本のような丸さと大きさ。千歌やダイヤに比べると目立つところは少ないが、商品として何処か目を引く。
ダイヤ作苔玉:職人。もういっそその道に行くべき。
梨子「(ウチの課題研究の苔玉は、まずお椀に25cm×25cmの大きさで切った麻布を敷いて……)」
ダイヤ「(苗から外した植物に付いている土を綺麗に落としてから根を露出させて)」
千歌「(敷いた麻布に軽く赤玉土と培養土を混ぜた土をかけて、根を露出させた植物を真ん中に入れる)」
梨子「(おにぎりみたいに優しく麻布で包み込みながら周りに土を被せて、円を描くように天糸を巻き付けて麻布を固定し、形を整える)」
ダイヤ「(次にバケツで水に浸しておいたミズゴケを取り、麻布を覆うようにミズゴケを貼る。再度天糸を巻き付け、ミズゴケを固定させたら完成ですわ!)」
千歌作苔玉:怪我のハンデもある為、形は少し崩れてしまっているが、初期に比べればだいぶ上手くなった。
梨子作苔玉:お手本のような丸さと大きさ。千歌やダイヤに比べると目立つところは少ないが、商品として何処か目を引く。
ダイヤ作苔玉:職人。もういっそその道に行くべき。
982: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/31(木) 01:47:00.85 ID:oRlnazg6
千歌「皆5分以内には作れるようになったね……!」
梨子「千歌ちゃん、その指でも5分以内に作れるなんて凄いわね……」
千歌「コツを掴んだら結構早く作れるようになったからね!指怪我してなければ3分くらいで作れると思うよ!」
ダイヤ「千歌さんもだいぶ上手くなりましたしね。前まではあんなに巨大な苔玉を作っていたのに」
千歌「これはほら、努力の成果じゃん?」
山崎「……よし、あと4個ずつだな。このペースなら今日中に終わりそうで良かったな」
千歌「苔玉は、ですけどね。あと一週間で箱庭も作らないとです」
梨子「千歌ちゃん、その指でも5分以内に作れるなんて凄いわね……」
千歌「コツを掴んだら結構早く作れるようになったからね!指怪我してなければ3分くらいで作れると思うよ!」
ダイヤ「千歌さんもだいぶ上手くなりましたしね。前まではあんなに巨大な苔玉を作っていたのに」
千歌「これはほら、努力の成果じゃん?」
山崎「……よし、あと4個ずつだな。このペースなら今日中に終わりそうで良かったな」
千歌「苔玉は、ですけどね。あと一週間で箱庭も作らないとです」
983: 名無しで叶える物語(八つ橋) 2023/08/31(木) 01:47:14.34 ID:oRlnazg6
ダイヤ「でもまだ箱庭で良かったですわ。展示するのが校舎前で造る枯山水式庭園だったら絶対間に合いませんでしたし」
梨子「白津先生、体調不良~ってなってからまだ戻ってきて無いもんね……」
千歌「でもいいの?ダイヤちゃん、枯山水見て造園に興味持ったんでしょ?やっぱり造りたくなかった?」
ダイヤ「良いのですわ。その代わり、箱庭のテーマは枯山水式庭園にしましょう!」
千歌「おー!いいねいいね!絶対楽しい!!」
梨子「私も賛成。三人で一つの小さな庭園を造るなんてワクワクするね」
山崎「お前ら、話さんでちゃっちゃかやり」
ちかダイりこ「「「はーい」」」
梨子「白津先生、体調不良~ってなってからまだ戻ってきて無いもんね……」
千歌「でもいいの?ダイヤちゃん、枯山水見て造園に興味持ったんでしょ?やっぱり造りたくなかった?」
ダイヤ「良いのですわ。その代わり、箱庭のテーマは枯山水式庭園にしましょう!」
千歌「おー!いいねいいね!絶対楽しい!!」
梨子「私も賛成。三人で一つの小さな庭園を造るなんてワクワクするね」
山崎「お前ら、話さんでちゃっちゃかやり」
ちかダイりこ「「「はーい」」」
引用元: ・千歌「浦の星農業高校へようこそ!」
コメントする
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。