明石「鎮守府にこんなに女の子居るんですよ？誰かと過ごすのもいいんじゃないですか？」

提督「うーん、いいんだけどね…」

明石「提督って確か巨　好きでしたよね？」

提督「は？」

明石「執務室にあるソファー、その下に隠されてる地下室への扉…」

提督「やめよう、な？」

明石「わかり易すぎですよ…決まって私が執務室出た時に地下室ですもん」

提督「くっ…」

明石「まあ私が1日の最後の利用者なので…それで安心したんでしょうが」

提督「もうやめよう、頼む」ﾄﾞｹﾞｻﾞ

明石「はいはい、ってことで探してみては？」

提督「まあ…めぼしいやつには声かけたよ？」

明石「例えば？」

提督「浜風とか…浦風とか…」

明石「巨　好きで　　コンとか…」ﾄﾞﾝﾋﾞｷ

提督「違う！決して！」

明石「で、どうだったんですか？」

提督「陽炎型のみんなでクリスマスはご飯食べに行くんだと…」

明石「あー、あんまり全員が集まる機会はないですからね」

提督「そうそう…」

明石「他には？」

提督「んー、加賀とか…」

明石「大正義☆加賀さんですね」

提督「なんだよそれ」

明石「いやぁ、提督の持ってた本に似たような人が」

提督「え？」

明石「執務机の二番目の引き出し、秘匿書類」

提督「お前あれも見たのか…」

明石「なんか勘が良くて」ﾃﾍ

提督「こわい」

明石「結局どうだったんですか？」

提督「……赤城とディナーだとよ」

明石「あっちゃあ」

提督「赤城も誘おうとしたけどあのふたりをいっぺんにとなると俺の財布が消し飛ぶ」

明石「それはたしかに」

提督「まあ一応ほかの子にも声かけたけど…ね？」

明石「…ご愁傷様です」

提督「手を合わせるんじゃない！」

明石「じゃあ…本当に暇なんですね」

提督「ああ…」

明石「そ、そうなんですね…」

提督「ん？どうかしたか？」

明石「えっいえ？なんでも？」

提督「ふーん…」

明石「わっわ、私はクリスマス暇ですよ？一緒に食事でもかまいまs」

鈴谷「てーーーーーーーーとくーーーー！！！！」ﾊﾞｧﾝ!

提督「うわぁ！もっと静かに入ってこい！」

鈴谷「いーじゃんいーじゃん！ところでクリスマスって暇？」

提督「おう、暇だが？」

鈴谷「お！よかったぁ…鈴谷とデートしない？」

提督「え？」

明石「」

鈴谷「だめ？」

提督「もちろん行くよ！」

鈴谷「わかった！じゃあ詳しい話は明日ね！おやすみ！」ﾊﾞﾀﾝ

提督「おお！おやすみ！」

明石「」

提督「やったよ！鈴谷とデートだ！」ｳｷｳｷ

明石「」

提督「あれ？明石？さっきはなんて…」

明石「なんでもありません」

提督「お、おう…」

明石「…そろそろ寝ますね」

提督「お、おう…また明日」

明石「…」ﾊﾞﾀﾝ

明石「鈴谷さん…なんてタイミングで…」

鈴谷「お？明石じゃーん」

明石「っ！」

鈴谷「どしたの？」ﾆﾔﾆﾔ

明石「べ、別に？」

鈴谷「クリスマス」ﾎﾞｿｯ

明石「うっ」ｸﾞｻｯ

鈴谷「そんなことだろうなとは思ってたよ」ｹﾗｹﾗ

明石「…何がしたいんですかあなたは」

鈴谷「んー？私は提督とデートしたいだけだよ？」

明石「っ…そうですか」ｷﾞﾘｯ

鈴谷「まあ？誰かさんとは違って緊張せずに誘えるので？」

明石「～～～～～！！！」

鈴谷「さーて、クリスマス楽しみだなぁ！」

明石「もう、帰ります！」

鈴谷「…クリスマスなんて特別な日に、体調崩さなければいいなぁ」ﾎﾞｿｯ

明石「…！？」

鈴谷「体調崩さないように寝ないと！またね！」

明石「…」

明石「(なんだったのでしょう…さっきのは)」

明石「…深い詮索はよしましょう、早く寝ないと…」


数日後

～クリスマス当日～

明石「ああ…執務室入りたくない…」

明石「ん？、中から声が…」




執務室

提督「そうだったのか…」

鈴谷「うん…ごめんね？」

提督「いいや、姉妹艦が体調崩したのなら心配にもなるよ」

鈴谷「うん…ほんとごめんね、この埋め合わせは絶対するから！」

提督「大丈夫だよ、ほら…熊野が寂しがってるかもよ？」

鈴谷「うん…行ってくるね！」




明石「…！？」

ｶﾞﾁｬ

鈴谷「あ、明石じゃん」

明石「すっ、鈴谷さん…」ﾋﾞｸｯ

鈴谷「いやあ、体調崩さないようにしてたんだけどねえ…」

明石「…まさか！」

鈴谷「さあね？でも熊野が体調崩したのなら！心配だもんね！」

明石「…ありがとうございます」

鈴谷「誰も明石の為とか言ってないよ？…まあ、今がチャンスだよ」

明石「ありがとう…私…」

鈴谷「はぁ、こんな役回り嫌だなぁ…じゃね！」

明石「鈴谷…」

明石「よし…よし！」ｶﾞﾁｬ

提督「お、明石」

明石「てっ提督！今日はどうしたんですか？」

提督「いやあ、熊野が体調崩したらしくてな？鈴谷が心配っていうもんだからさ」

明石「キャンセル、と」

提督「そうそう、だから結局暇になった」ｹﾗｹﾗ

明石「…提督」

提督「ん？」

明石「今日は――――……」