1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/17(日) 21:28:37.65 ID:UcmRsgSL0
アリババ「えっ」

アラジン「えっ」

モルジアナ「えっ」

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/17(日) 21:36:24.08 ID:UcmRsgSL0
アラジン「いやいや、それは無理があるよモルさん」

モルジアナ「な、何故です」

アラジン「そういうのはもっと柔らかそうなおねえさんじゃないとできないよ」

アラジン「わかりやすくいうと、    が大きくないとダメじゃないかな」

モルジアナ「……」

アリババ(モルジアナ顔こわっ)

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/17(日) 21:48:35.02 ID:UcmRsgSL0
アラジン「例えば、ヤムさんが敵に鎧をはがされたことあったでしょ?」

モルジアナ「?」

アリババ「ザガン攻略の後だろ? そのとき、モルジアナ気絶してたから……」

アラジン「あ、そっか……」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/17(日) 21:56:20.54 ID:UcmRsgSL0
アラジン「結局はがされた鎧が魔力蓄積装置で~ってオチだったんだけど」

アリババ「師匠の必殺技をオチとか言うなよ……」

アラジン「モルさん、君にそんな美味しい展開が作れるとでも言うのかい?」

モルジアナ「……」ギリッ

アラジン「残念だけど、無理だよね?」

モルジアナ「……」ギリリッ

アリババ(殺伐として参りました)

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/17(日) 22:10:36.36 ID:UcmRsgSL0
モルジアナ「や、ヤムライハさんにかなわないのはわかりました。しかし、です」

アラジン「?」

モルジアナ「それにしても私にも薄い本的な価値は少なからずあるはずです」

アラジン「ううーん……」

アラジン「微妙なとこだねぇ」

モルジアナ「……何故です」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/17(日) 22:18:37.68 ID:UcmRsgSL0
アラジン「今の君じゃあ、ピスティさんにも勝てないんじゃないかな」

モルジアナ「……」ドガッ

アリババ「」ビクッ

モルジアナ「アラジン……あなたの言っていることは矛盾しています……」ゴゴゴ

モルジアナ「薄い本的には! 胸があって柔らかい女性が好ましいと! あなたは言っていたのに!」ガスッ ガスッ ガスッ

モルジアナ「ピスティさんには胸がないではないですか!」

アラジン「そうだね」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/17(日) 22:27:07.41 ID:UcmRsgSL0
アラジン「だけどピスティさんみたいに逆方向に突っ切った見た目ならそれはそれで需要があるんだよ」

モルジアナ「……?」

アリババ「いい、モルジアナ。お前は知らなくていい世界だから」

アラジン「それに、ピスティさんには別の道もあるしね」

モルジアナ「別の道?」

アラジン「そうさ。動物たt」

アリババ「わかった! ピスティさんの話はやめよう! はいはい、やめやめ!」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/17(日) 22:38:58.48 ID:UcmRsgSL0
モルジアナ「……わかりました」

アリババ「わかっちゃったよ!」

モルジアナ「そこまでいうなら、私も奥の手を出しましょう」

アリババ「?」

アラジン「?」

モルジアナ「私、奴隷だったじゃないですか」

アリババ「禁じ手じゃないのかそれ」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/17(日) 22:47:08.60 ID:UcmRsgSL0
モルジアナ「確かに私にとって忌まわしく、思い出すのも辛い過去です」

アリババ「そ、そりゃそうだろ……」

モルジアナ「しかし、お二人に私の薄い本的な価値を認めてもらうためにはもはや手段を選びません」

アリババ「えー……」

アラジン「すごい……モルさんの周りのルフから……かつてない力強さを感じる」

アリババ「えー……」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/17(日) 22:56:25.75 ID:UcmRsgSL0
モルジアナ「女奴隷……この上なく薄い本向きのシチュエーションではないですか……!」プルプル

アリババ「お、おいモルジアナ、無理すんなよ……今にも血涙流しそうな顔してるぞ……」

モルジアナ「へっ、平気です……」

アラジン「たしかに、モルさんの言うことは正しいよ」

アラジン「ただ、果たしてそれは今のモルさんにも当てはまることなのかな?」

モルジアナ「えっ……」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/17(日) 23:03:32.96 ID:UcmRsgSL0
アラジン「かつてあの領主さんに仕えていた頃の君はもういない……」

アラジン「枷も外れ……夜うなされることもなくなり……今の君は身も心ももう奴隷じゃない。アリババくんが君を救ったから」

アラジン「そう……アリババくんのせいで、モルさんの奴隷という属性は消されてしまった!」

モルジアナ「!!!」ガーン

アリババ「俺は正しいよな……? 間違ってないよな……?」ブツブツ

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/17(日) 23:13:42.24 ID:UcmRsgSL0
アラジン「あの頃の君だったら、薄い本はたくさんあるだろうね」

アラジン「しかし今の君は……桃色のルフに囲まれた、ただの恋する乙女だ」

アラジン「踊り子衣装をアリババくんに褒められて照れて喜ぶところなんて、目も当てられない」

モルジアナ「そ、そんな……」ガクッ

アリババ「! お、おい大丈夫か!?」

アリババ「あ、アラジン! そこまで言うことねーだろ!」

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/17(日) 23:21:59.63 ID:UcmRsgSL0
アラジン「ごめんよ。ただ、『ソロモンの知恵』でモルさんの周りの大いなる流れを読みとった結果さ」

アリババ「薄い本どうこうが大いなる流れに組み込まれてるの? 有り難みなくない?」

モルジアナ「アラジン……アリババさん……」

アリババ「ど、どうした」

アラジン「なんだい?」

モルジアナ「私の存在価値って……なんなんでしょう……」ズーン

アリババ「えー……」

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/17(日) 23:28:06.91 ID:UcmRsgSL0
モルジアナ「奴隷っていうのは……私の貴重な『か弱い面』だったんじゃないでしょうか……」

モルジアナ「それが無くなって……よく考えたら……今の私、ただの怪力女じゃないですか……」

モルジアナ「体型も貧相で……女性としての魅力……皆無じゃないですか……」ポロポロ

アラジン「モルさん……」

アリババ「……」

アリババ「バカヤローっ!」

モルジアナ「」ビクッ

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/17(日) 23:36:24.58 ID:UcmRsgSL0
アリババ「お前! 俺がただのお人好しで! だからお前を助けて、ここまで一緒に来たと思ってんのかよ!」

アリババ「下心がなかったと思ってんのかよ!」

アリババ「少なくともあの風俗店にいた化け物(エリザベス)みたいなやつが領主の奴隷だったら!」

アリババ「俺は……助けなかった!」

アリババ「モルジアナだったから……俺は助けたんだ!」

モルジアナ「あ、アリババさん……」キュン

アラジン「アリババくんアリババくん。君は今わりと最低な発言を連発してるよ」

90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/17(日) 23:56:27.21 ID:UcmRsgSL0
アリババ「薄い本がなんだってんだ! 別に陵辱物じゃなくて純愛物でもいいじゃねえか!」

アラジン「うわぁ……」

モルジアナ「アリババさん……」テレテレ

アラジン「うわぁ……」

モルジアナ「アラジン、私は……どうかしていたようです」

モルジアナ「おかしなことにこだわって……身近にある大事な物や人を見失って……挙げ句自分の傷口を抉るようなマネを……」

モルジアナ「私の求めるものは……ここにあったのですね」

アリババ「モルジアナ……」

アラジン「そうかい。簡単に薄い本担当になれる方法を教えようかと思ったけど、必要ないみたいだね」

モルジアナ「くわしく」

98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/18(月) 00:04:13.11 ID:9cD4l0yj0
アラジン「簡単さ。一度失ったものを取り戻すんだ」

モルジアナ「?」

アラジン「もう一度奴隷になればいいのさ。今度はアリババくんの奴隷に」

モルジアナ「!」

アリババ「なに言ってるのお前……」

108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/18(月) 00:13:38.36 ID:9cD4l0yj0
アリババ「俺が奴隷なんか従えるわけねぇだろ! アホか!」

アラジン「でも将来王になるにあたって、誰かを見下す感覚は知っといて損はないと思うよ」

アリババ「思考が黒いよ! 俺そんなマギに導かれたくねぇよ!」

アリババ「だ、第一……俺はモルジアナが嫌がることはしたくないし……」

モルジアナ「アリババさん……いえ、アリババ様」

アリババ「ん?」

モルジアナ「不束者ですが何卒よろしくお願いいたします」

アリババ「えー……」


その夜、二人は幸せに愛を育んで終了

HAPPY END

引用元: モルジアナ「私がいわゆる『薄い本担当』って奴じゃないですか」