1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:13:34.17 ID:oNA3pmC20
登校中
櫻子「う~さぶさぶ~」
向日葵「まったくですわ……」
櫻子「ついこの前まで秋だった気がするのに」
向日葵「気づけば11月も終わりですものね」
櫻子「マフラーだけだと全然防寒なんないし! このマフラー発熱機能とかないの?」
向日葵「あるわけないでしょう」
櫻子「気が利かないなー。西垣先生に頼んだら付けてくれるかな」
向日葵(あの人なら二つ返事で引き受けてくれそうなのが逆に怖いですわ)
櫻子「そうだ! 向日葵今度は手袋編めよ、そして櫻子様に捧げるのだ」
向日葵「な、何で私が……買えばいいでしょう」
櫻子「全ての防寒具はあの方に捧げる、捧げる、捧げる、捧げる……ささげるのだぁー!」
向日葵「は?」
櫻子「……っていうのを昨日アニメで見た」
向日葵「知りませんわよ」
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:15:10.20 ID:oNA3pmC20
櫻子「手袋を買うお金がない」
向日葵「漫画やお菓子ばかり買ってるからですわ、少しは節約なさい」
櫻子「そう! だから節約のために向日葵に貢がせて……」
向日葵「お断りしますわ」
櫻子「えーケチー! ケチケチケツメイシー!」
向日葵「ぶふっwww ケ、ケチケチケツメイシ……www」
櫻子「あ、セーターとか靴下でもいいよ」
向日葵「というか、人任せにしないで自分で編めるようになりたいとは思いませんの?」
櫻子「思わん!」
向日葵「わ、私が教えてあげても……って即答!?」
櫻子「私ってほら、ちまちましたことには向いてないし? どっちかってーとザ・ビッグな感じだし?」
向日葵「まあ、あなたが編み物してる姿は想像できませんけど」
櫻子「なんだとー!」
向日葵「今自分で向いてないって言ったじゃありませんの……」
向日葵「漫画やお菓子ばかり買ってるからですわ、少しは節約なさい」
櫻子「そう! だから節約のために向日葵に貢がせて……」
向日葵「お断りしますわ」
櫻子「えーケチー! ケチケチケツメイシー!」
向日葵「ぶふっwww ケ、ケチケチケツメイシ……www」
櫻子「あ、セーターとか靴下でもいいよ」
向日葵「というか、人任せにしないで自分で編めるようになりたいとは思いませんの?」
櫻子「思わん!」
向日葵「わ、私が教えてあげても……って即答!?」
櫻子「私ってほら、ちまちましたことには向いてないし? どっちかってーとザ・ビッグな感じだし?」
向日葵「まあ、あなたが編み物してる姿は想像できませんけど」
櫻子「なんだとー!」
向日葵「今自分で向いてないって言ったじゃありませんの……」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:17:19.25 ID:oNA3pmC20
学校
櫻子「あー寒かったぁ」
めりちゃん「二人ともおはよー」
櫻子「めりちゃんおはよー」
向日葵「おはようございますわ」
めりちゃん「あ、櫻子ちゃんマフラーしてきたんだ。今日寒いもんね」
櫻子「ふふふ……このマフラーはな、何と向日葵に作らせた物なのだ!」
めりちゃん「そうなの?」
向日葵「ま、まあ……」
櫻子「さすが私の下僕! 選ばれし支配者のために身を粉にして働く奴隷階級の見本」
向日葵「そのマフラー返していただけます?」グイ
櫻子「ぐええ……し、締まる」
めりちゃん(櫻子ちゃんのマフラー、しっかり桜の刺繍がしてある……)
めりちゃん「向日葵ちゃん、いい仕事するねえ」ニヤニヤ
向日葵「う……べ、別にそれほどでも……」
櫻子「あー寒かったぁ」
めりちゃん「二人ともおはよー」
櫻子「めりちゃんおはよー」
向日葵「おはようございますわ」
めりちゃん「あ、櫻子ちゃんマフラーしてきたんだ。今日寒いもんね」
櫻子「ふふふ……このマフラーはな、何と向日葵に作らせた物なのだ!」
めりちゃん「そうなの?」
向日葵「ま、まあ……」
櫻子「さすが私の下僕! 選ばれし支配者のために身を粉にして働く奴隷階級の見本」
向日葵「そのマフラー返していただけます?」グイ
櫻子「ぐええ……し、締まる」
めりちゃん(櫻子ちゃんのマフラー、しっかり桜の刺繍がしてある……)
めりちゃん「向日葵ちゃん、いい仕事するねえ」ニヤニヤ
向日葵「う……べ、別にそれほどでも……」
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:19:16.07 ID:oNA3pmC20
ゆきちゃん「盛り上がってるねーどうしたの?」
めりちゃん「向日葵ちゃんが櫻子ちゃんにマフラー編んであげたんだって」
櫻子「どや!」
向日葵「何であなたが得意気なんですの」
ゆきちゃん「わー、すごい、お店で売ってるのみたい!」
櫻子「いいでしょー! よーし他のみんなにも自慢してこよーっと!」
向日葵「ち、ちょっと櫻子……!?」
櫻子「ねーみんなー! このマフラー向日葵が編んでくれたんだよー!!」
ざわ…
ざわ…
ざわ…
向日葵「///」
めりちゃん「よかったね、櫻子ちゃん喜んでくれて」
向日葵「べ、別に私は///」
めりちゃん「向日葵ちゃんが櫻子ちゃんにマフラー編んであげたんだって」
櫻子「どや!」
向日葵「何であなたが得意気なんですの」
ゆきちゃん「わー、すごい、お店で売ってるのみたい!」
櫻子「いいでしょー! よーし他のみんなにも自慢してこよーっと!」
向日葵「ち、ちょっと櫻子……!?」
櫻子「ねーみんなー! このマフラー向日葵が編んでくれたんだよー!!」
ざわ…
ざわ…
ざわ…
向日葵「///」
めりちゃん「よかったね、櫻子ちゃん喜んでくれて」
向日葵「べ、別に私は///」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:20:43.18 ID:oNA3pmC20
櫻子のせいで向日葵が編み物上手という話がクラス中に広まった
モブA「古谷さんすごーい!」
モブB「いいお嫁さんになれるね」
モブC「むしろ嫁に来て!」
向日葵「ど、どうも……」
チヤホヤ
櫻子「むー……」
櫻子「マフラーもらったのは私なのに……」
モブD「どうやったら上手に編めるようになるの?」
モブE「コツとかあるの?」
向日葵「え、ええと……」
モブF「今度、やり方教えてほしいっす!」
櫻子「!!!」
モブA「古谷さんすごーい!」
モブB「いいお嫁さんになれるね」
モブC「むしろ嫁に来て!」
向日葵「ど、どうも……」
チヤホヤ
櫻子「むー……」
櫻子「マフラーもらったのは私なのに……」
モブD「どうやったら上手に編めるようになるの?」
モブE「コツとかあるの?」
向日葵「え、ええと……」
モブF「今度、やり方教えてほしいっす!」
櫻子「!!!」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:23:19.15 ID:oNA3pmC20
櫻子「うがー!」ドカーン
モブども「グアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」
向日葵「櫻子!?」
櫻子「ひ、向日葵は私の下僕なんだから私のためだけに働いてればいいの! 他の人とか考えなくていいの!!」
向日葵「あ、あの……」
櫻子「ほらっ行くよ!」グイ
向日葵「きゃ」
モブども「あーん古谷さん待ってぇー!」
モブども「グアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」
向日葵「櫻子!?」
櫻子「ひ、向日葵は私の下僕なんだから私のためだけに働いてればいいの! 他の人とか考えなくていいの!!」
向日葵「あ、あの……」
櫻子「ほらっ行くよ!」グイ
向日葵「きゃ」
モブども「あーん古谷さん待ってぇー!」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:25:31.09 ID:oNA3pmC20
・
・
・
櫻子「まったく、向日葵が困ってんのに……毛糸に取りつかれた亡者どもめ」
向日葵「あ、ありがとう」
櫻子「べっ、別にー。手袋編んでくれたらチャラにしてあげる」
向日葵「櫻子……」
櫻子「ど、どうなの!? あむの、あまないの!?」
向日葵「……分かりましたわ。出来上がるまで、待っててくださる?」
櫻子「うむ! よきにはからえ!」
向日葵「私が編んでいるのを忘れて、新しい手袋買ったりしたらダメですわよ」
櫻子「しねーよ! 早く作って寄越せよな! 冬は待ってくれないんだぞ!」
向日葵「はいはい」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:26:53.43 ID:oNA3pmC20
放課後
めりちゃん「向日葵ちゃん向日葵ちゃん」チョイチョイ
向日葵「はい?」
めりちゃん「あのね、ちなつちゃんが向日葵ちゃんにマフラーの編み方教えてもらったって聞いたんだけど……」
向日葵(このパターンは……)
めりちゃん「よかったら私にもマフラーの編み方、教えてほしいの!」
向日葵(ああ、やっぱり)
めりちゃん「あ、あの、忙しいなら無理にとは言わないから……」
向日葵「いえ、私は構いませんけれど」チラ
櫻子「あんま向日葵に迷惑かけるなよな!」
モブども(お前が言うな)
櫻子「な、なんだよその目は、みんなして……」
向日葵(また勉強見れなくなるとか言ったら、怒りますわよね……)
めりちゃん「向日葵ちゃん向日葵ちゃん」チョイチョイ
向日葵「はい?」
めりちゃん「あのね、ちなつちゃんが向日葵ちゃんにマフラーの編み方教えてもらったって聞いたんだけど……」
向日葵(このパターンは……)
めりちゃん「よかったら私にもマフラーの編み方、教えてほしいの!」
向日葵(ああ、やっぱり)
めりちゃん「あ、あの、忙しいなら無理にとは言わないから……」
向日葵「いえ、私は構いませんけれど」チラ
櫻子「あんま向日葵に迷惑かけるなよな!」
モブども(お前が言うな)
櫻子「な、なんだよその目は、みんなして……」
向日葵(また勉強見れなくなるとか言ったら、怒りますわよね……)
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:29:03.89 ID:oNA3pmC20
向日葵「あの、マフラーじゃなくて手袋ではいけませんか……?」
めりちゃん「手袋? うん、冬に使える物ならマフラーじゃなくても」
向日葵「分かりましたわ。櫻子ー!」
櫻子「ん? 呼んだ?」
向日葵「私、彼女と一緒に手袋編もうと思うんですけれど……よろしいかしら?」
櫻子「めりちゃん? めりちゃんも手袋編めるの?」
めりちゃん「そのー、編めるようになりたいっていうか」
向日葵「二人で一緒にやれば上達も早いと思いますし」
櫻子「ふーん……別にいいんじゃないの?」
向日葵「また宿題を見る時間は無くなりますけど」
櫻子「え゙!?」
向日葵「今気づいたんですの……」
めりちゃん「手袋? うん、冬に使える物ならマフラーじゃなくても」
向日葵「分かりましたわ。櫻子ー!」
櫻子「ん? 呼んだ?」
向日葵「私、彼女と一緒に手袋編もうと思うんですけれど……よろしいかしら?」
櫻子「めりちゃん? めりちゃんも手袋編めるの?」
めりちゃん「そのー、編めるようになりたいっていうか」
向日葵「二人で一緒にやれば上達も早いと思いますし」
櫻子「ふーん……別にいいんじゃないの?」
向日葵「また宿題を見る時間は無くなりますけど」
櫻子「え゙!?」
向日葵「今気づいたんですの……」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:30:55.29 ID:oNA3pmC20
櫻子「むぅー……」
めりちゃん「や、やっぱり私一人で……」
櫻子「分かった」
めりちゃん「え……!」
櫻子「めりちゃんの頼みなら仕方ない、向日葵を使うことを許可しよう」
めりちゃん「あ……ありがとう櫻子ちゃん! 向日葵ちゃん!」
向日葵「本当にいいんですの?」
櫻子「今回だけだよ! その代わりちゃんといいの作って寄越せよ! あと宿題はあらかじめ解いて私に見せること!」
向日葵「宿題はともかく……分かりましたわ。出来るだけ早く完成させますから」
櫻子「あっ、めりちゃんは急がなくていいよ! 向日葵がちゃんと働いてるか見といてね!」
めりちゃん「う、うん。よろしくお願いします向日葵先生!」
向日葵「そんな、大げさですわよ……じゃあさっそく今日から始めます?」
めりちゃん「はいっ!」
めりちゃん「や、やっぱり私一人で……」
櫻子「分かった」
めりちゃん「え……!」
櫻子「めりちゃんの頼みなら仕方ない、向日葵を使うことを許可しよう」
めりちゃん「あ……ありがとう櫻子ちゃん! 向日葵ちゃん!」
向日葵「本当にいいんですの?」
櫻子「今回だけだよ! その代わりちゃんといいの作って寄越せよ! あと宿題はあらかじめ解いて私に見せること!」
向日葵「宿題はともかく……分かりましたわ。出来るだけ早く完成させますから」
櫻子「あっ、めりちゃんは急がなくていいよ! 向日葵がちゃんと働いてるか見といてね!」
めりちゃん「う、うん。よろしくお願いします向日葵先生!」
向日葵「そんな、大げさですわよ……じゃあさっそく今日から始めます?」
めりちゃん「はいっ!」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:32:29.95 ID:oNA3pmC20
向日葵の家
櫻子「むーん」
向日葵「で、何であなたがいるんですの」
櫻子「だって明日の宿題できてないし」
めりちゃん「向日葵ちゃん、ここはどうやって編むの?」
向日葵「私がやって見せますわ」
櫻子「向日葵ー、ここどうやって解くのー?」
向日葵「知りませんわ」
櫻子「ちょっと、扱いの差が激しすぎない!?」
向日葵「宿題をほったらかしてた櫻子が悪いんでしょう」
櫻子「ちぇー」
向日葵「……ほら」つノート
櫻子「お?」
向日葵「解き方まで書いておきましたから、丸写ししないでちゃんと見て理解するんですのよ」
櫻子「おおー、やればできるじゃん! サンキュー」
櫻子「むーん」
向日葵「で、何であなたがいるんですの」
櫻子「だって明日の宿題できてないし」
めりちゃん「向日葵ちゃん、ここはどうやって編むの?」
向日葵「私がやって見せますわ」
櫻子「向日葵ー、ここどうやって解くのー?」
向日葵「知りませんわ」
櫻子「ちょっと、扱いの差が激しすぎない!?」
向日葵「宿題をほったらかしてた櫻子が悪いんでしょう」
櫻子「ちぇー」
向日葵「……ほら」つノート
櫻子「お?」
向日葵「解き方まで書いておきましたから、丸写ししないでちゃんと見て理解するんですのよ」
櫻子「おおー、やればできるじゃん! サンキュー」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:34:10.12 ID:oNA3pmC20
櫻子「そういえばめりちゃんは何で編み物教わろうと思ったの?」
めりちゃん「え」
向日葵「そういえば聞いてませんでしたわね」
櫻子「やっぱ自分で使うの?」
めりちゃん「ううん……そ、その、プレゼント、したくて……クリスマスに……」
櫻子「え、あげちゃうの!? もったいなー」
向日葵(クリスマスに手編みのプレゼントってつまり……)
櫻子「私だったら自分で使うけどなー」
めりちゃん「でも自分の気持ちがこもったものだから、やっぱり好きな人に……」
櫻子「好きな人?」
めりちゃん「あ」
向日葵「クリスマスに、好きな人にプレゼントしたいんですのね」
めりちゃん「う……うん」モジモジ
櫻子「それって!」
めりちゃん「え」
向日葵「そういえば聞いてませんでしたわね」
櫻子「やっぱ自分で使うの?」
めりちゃん「ううん……そ、その、プレゼント、したくて……クリスマスに……」
櫻子「え、あげちゃうの!? もったいなー」
向日葵(クリスマスに手編みのプレゼントってつまり……)
櫻子「私だったら自分で使うけどなー」
めりちゃん「でも自分の気持ちがこもったものだから、やっぱり好きな人に……」
櫻子「好きな人?」
めりちゃん「あ」
向日葵「クリスマスに、好きな人にプレゼントしたいんですのね」
めりちゃん「う……うん」モジモジ
櫻子「それって!」
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:35:18.70 ID:oNA3pmC20
櫻子「プロポーズ!?」
向日葵「ワンステップ飛び越しましたわね」
櫻子「告白!?」
めりちゃん「///」コクン
櫻子「えー、誰!? 誰に告るの!? 知りたい!!」
めりちゃん「ひ、秘密!」
櫻子「いいじゃんいいじゃん誰にも言わないからさぁ、ほらほらほらほら言っちゃいなYO」
向日葵「はいはい、バカ櫻子はお勉強しましょうねー」
櫻子「なんだとぉ!! バカって言った方がバカなんだぞバーカバーカ!!」
向日葵「あ、ここはこうやって……」
めりちゃん「ふむふむ……」
櫻子「ちょっと無視すんなよ! 無視すると向日葵の分のみかん全部食べちゃうよ!!」
向日葵「で、これを繰り返していけば……」
めりちゃん「ふんふん……」
櫻子「みかんうめー!」ムシャムシャ
向日葵「ワンステップ飛び越しましたわね」
櫻子「告白!?」
めりちゃん「///」コクン
櫻子「えー、誰!? 誰に告るの!? 知りたい!!」
めりちゃん「ひ、秘密!」
櫻子「いいじゃんいいじゃん誰にも言わないからさぁ、ほらほらほらほら言っちゃいなYO」
向日葵「はいはい、バカ櫻子はお勉強しましょうねー」
櫻子「なんだとぉ!! バカって言った方がバカなんだぞバーカバーカ!!」
向日葵「あ、ここはこうやって……」
めりちゃん「ふむふむ……」
櫻子「ちょっと無視すんなよ! 無視すると向日葵の分のみかん全部食べちゃうよ!!」
向日葵「で、これを繰り返していけば……」
めりちゃん「ふんふん……」
櫻子「みかんうめー!」ムシャムシャ
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:38:03.56 ID:oNA3pmC20
櫻子の家
櫻子「姉ちゃーん」
撫子「やだ」
櫻子「ちょ、まだ何も言ってないんですけど!?」
撫子「宿題ならひま子に教えてもらいなよ」
櫻子「教えてもらったけど」
撫子「え? ならもう出来てんの?」
櫻子「解き方書いたノートだけ借りた!」
撫子「じゃあそれ読めよ」
櫻子「読めない」
撫子「読めるけどバカだから理解できませんごめんなさいだろ」
櫻子「読めるけど理解できませんごめんなさい」
撫子「はぁ……どれ、見せて」
櫻子「よっしゃー!」
櫻子「姉ちゃーん」
撫子「やだ」
櫻子「ちょ、まだ何も言ってないんですけど!?」
撫子「宿題ならひま子に教えてもらいなよ」
櫻子「教えてもらったけど」
撫子「え? ならもう出来てんの?」
櫻子「解き方書いたノートだけ借りた!」
撫子「じゃあそれ読めよ」
櫻子「読めない」
撫子「読めるけどバカだから理解できませんごめんなさいだろ」
櫻子「読めるけど理解できませんごめんなさい」
撫子「はぁ……どれ、見せて」
櫻子「よっしゃー!」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:40:09.18 ID:oNA3pmC20
撫子「こんなに分かりやすく書いてるのに分からないとか……ひま子も大変だな」
櫻子「うっさいな! 育ちが悪いんだよ!」
撫子「それは自虐なのか私らの教育が悪いということのどちらなのか」
櫻子「??」
撫子「いや、何でもない」
櫻子「そういえばさー、姉ちゃんって編み物とかできる?」
撫子「なに、いきなり……できないことはないけど」
櫻子「いや、クラスメイトの子が手袋編んで他の子にプレゼントするっていうからさあ」
撫子「へえー、いまどきひま子以外にも健気な子もいたもんだ」
櫻子「私だったら誰にもやらずに独り占めするのに」
撫子「さみしいなおい……」
櫻子「え、何で?」
撫子「あーそうだ、あんたひま子からマフラーもらってたろ。なんかお返ししときなよ」
櫻子「はぁ!? なんで私が!? あんなマフラーにお返しとか必要ないし!!」
撫子「あんたえらい気に入ってたでしょ。あたしらに見せびらかしまくって、夜はマフラー巻いて寝てるしさ」
櫻子「うっさいな! 育ちが悪いんだよ!」
撫子「それは自虐なのか私らの教育が悪いということのどちらなのか」
櫻子「??」
撫子「いや、何でもない」
櫻子「そういえばさー、姉ちゃんって編み物とかできる?」
撫子「なに、いきなり……できないことはないけど」
櫻子「いや、クラスメイトの子が手袋編んで他の子にプレゼントするっていうからさあ」
撫子「へえー、いまどきひま子以外にも健気な子もいたもんだ」
櫻子「私だったら誰にもやらずに独り占めするのに」
撫子「さみしいなおい……」
櫻子「え、何で?」
撫子「あーそうだ、あんたひま子からマフラーもらってたろ。なんかお返ししときなよ」
櫻子「はぁ!? なんで私が!? あんなマフラーにお返しとか必要ないし!!」
撫子「あんたえらい気に入ってたでしょ。あたしらに見せびらかしまくって、夜はマフラー巻いて寝てるしさ」
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:42:18.54 ID:oNA3pmC20
撫子「とにかく、ただでさえ普段お世話になりっぱなしなんだから」
櫻子「分かってないなー、この私がお世話 さ せ て やってんの!」
撫子「そういう態度ばっかりとってて、そのうち愛想尽かされても知らないよ」
櫻子「な……何言ってんの、向日葵は私の下僕だし」
撫子「向日葵、いいかげんあんたの面倒見るのに疲れてさあ」
櫻子「な、ないし」
撫子「そんなところに、上っ面だけキレイな奴に優しい言葉をかけられてコロッと……」
櫻子「向日葵はそんなのになびいたりしないもん!!!」
撫子「……ま、さすがにないと思うけど。でも当たり前だと思っててないがしろにしてると後でしっぺ返し食らうかもよ」
櫻子「……」
撫子「もうすぐクリスマスだし丁度いいから何か考えときな。ひま子もきっと喜ぶよ」
櫻子「別に……向日葵なんて」
撫子「ほら宿題の続きやるよ」
櫻子「むう~」
櫻子「分かってないなー、この私がお世話 さ せ て やってんの!」
撫子「そういう態度ばっかりとってて、そのうち愛想尽かされても知らないよ」
櫻子「な……何言ってんの、向日葵は私の下僕だし」
撫子「向日葵、いいかげんあんたの面倒見るのに疲れてさあ」
櫻子「な、ないし」
撫子「そんなところに、上っ面だけキレイな奴に優しい言葉をかけられてコロッと……」
櫻子「向日葵はそんなのになびいたりしないもん!!!」
撫子「……ま、さすがにないと思うけど。でも当たり前だと思っててないがしろにしてると後でしっぺ返し食らうかもよ」
櫻子「……」
撫子「もうすぐクリスマスだし丁度いいから何か考えときな。ひま子もきっと喜ぶよ」
櫻子「別に……向日葵なんて」
撫子「ほら宿題の続きやるよ」
櫻子「むう~」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:44:09.02 ID:oNA3pmC20
次の日
ちなつ「プレゼント?」
櫻子「あ、うん、もし貰えるとしたら何がいいかなって」
ちなつ(ひょっとして向日葵ちゃんにあげるのかな?)
あかり「好きな人から貰ったものなら何でも嬉しいよぉ♪」
櫻子「すっ好きじゃねーよ!」
あかり「え、ご、ごめんなさい……?」
ちなつ「なにか手作りしてあげるとかは? ほら、向日葵ちゃんよくクッキー作ってくれるじゃない」
櫻子「手作りかぁ……向日葵は関係ないけど」
あかり「あ、そっかぁ! 櫻子ちゃん、向日葵ちゃんにお返ししてあげたいんだね♪」
櫻子「ちげーーーーーーーーーーーーーし!!」ガー
あかり「す、すいません!?」
ちなつ「やっぱり手間をかけてくれたことが分かる物がいいと思うな」
櫻子「うーん」
ちなつ「プレゼント?」
櫻子「あ、うん、もし貰えるとしたら何がいいかなって」
ちなつ(ひょっとして向日葵ちゃんにあげるのかな?)
あかり「好きな人から貰ったものなら何でも嬉しいよぉ♪」
櫻子「すっ好きじゃねーよ!」
あかり「え、ご、ごめんなさい……?」
ちなつ「なにか手作りしてあげるとかは? ほら、向日葵ちゃんよくクッキー作ってくれるじゃない」
櫻子「手作りかぁ……向日葵は関係ないけど」
あかり「あ、そっかぁ! 櫻子ちゃん、向日葵ちゃんにお返ししてあげたいんだね♪」
櫻子「ちげーーーーーーーーーーーーーし!!」ガー
あかり「す、すいません!?」
ちなつ「やっぱり手間をかけてくれたことが分かる物がいいと思うな」
櫻子「うーん」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:45:10.04 ID:oNA3pmC20
櫻子「向日葵、手編みって手間かかるもんなの?」
向日葵「まあそれなりには」
櫻子「ふーん」イジリイジリ
向日葵(マフラーいじって、どうしたのかしら……?)
櫻子「……よし!」
向日葵「まあそれなりには」
櫻子「ふーん」イジリイジリ
向日葵(マフラーいじって、どうしたのかしら……?)
櫻子「……よし!」
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:45:45.82 ID:oNA3pmC20
櫻子の家
櫻子「……」もくもく
撫子「へんな擬音出して何してんの?」
櫻子「もくもくとマフラーを編んでいる」もくもく
撫子「ああ、ひま子へのプレゼント?」
櫻子「ちっ、ちげーし! 自分で使う用だし!!」
撫子「いいんじゃないの。あんたがプレゼントのために編み物覚えたって聞いたら、ひま子泣いて喜ぶよ」
櫻子「う、うるせーし……」
撫子「で、ちゃんとできてんの?」
櫻子「どや!」つマフラー
ぐちゃ~
撫子「なにこれ」
櫻子「マフラー」
撫子(うわぁ)
櫻子「……」もくもく
撫子「へんな擬音出して何してんの?」
櫻子「もくもくとマフラーを編んでいる」もくもく
撫子「ああ、ひま子へのプレゼント?」
櫻子「ちっ、ちげーし! 自分で使う用だし!!」
撫子「いいんじゃないの。あんたがプレゼントのために編み物覚えたって聞いたら、ひま子泣いて喜ぶよ」
櫻子「う、うるせーし……」
撫子「で、ちゃんとできてんの?」
櫻子「どや!」つマフラー
ぐちゃ~
撫子「なにこれ」
櫻子「マフラー」
撫子(うわぁ)
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:46:26.79 ID:oNA3pmC20
撫子「やり直し」ポイ
櫻子「ひどい!」
撫子「あんなもんプレゼントする方がひどいっつーの。ゴミだゴミ」
櫻子「言うに事欠いてゴミ!? ちょっと花子聞いた!? この人ゴミっつったよゴミって!」
花子「うるさい。今アニメ見てるの」
櫻子「花子は私の味方だよね? ほら、こんなにステキなマフラーなのに……」つゴミマフラー
花子「邪魔」ポイ
櫻子「あ、あんまりだぁ……」
撫子「しょうがないな……櫻子、こっち来い。やり方教えてやるよ」
櫻子「ふんだ! 私の作品を理解できない奴に用はない!!」
撫子「あっそ。じゃあいいや」
櫻子「すんませんっした教えてください!」
撫子「で、編み棒は? どこ?」
櫻子「見つかんなかったから代わりにコレ使ってた」
撫子「オー、ディスイズナイスチョップスティック……ってアホか!」
櫻子「ひどい!」
撫子「あんなもんプレゼントする方がひどいっつーの。ゴミだゴミ」
櫻子「言うに事欠いてゴミ!? ちょっと花子聞いた!? この人ゴミっつったよゴミって!」
花子「うるさい。今アニメ見てるの」
櫻子「花子は私の味方だよね? ほら、こんなにステキなマフラーなのに……」つゴミマフラー
花子「邪魔」ポイ
櫻子「あ、あんまりだぁ……」
撫子「しょうがないな……櫻子、こっち来い。やり方教えてやるよ」
櫻子「ふんだ! 私の作品を理解できない奴に用はない!!」
撫子「あっそ。じゃあいいや」
櫻子「すんませんっした教えてください!」
撫子「で、編み棒は? どこ?」
櫻子「見つかんなかったから代わりにコレ使ってた」
撫子「オー、ディスイズナイスチョップスティック……ってアホか!」
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:46:51.28 ID:oNA3pmC20
5時間後
撫子「今日はもう終わりね……」
櫻子「えー、まだちょっとしか出来てないじゃん」
撫子「あんたが覚え悪すぎるんだよ! ちょっと出来ただけでもすごい進歩だよ!」
櫻子「それほどでも~」
撫子(せめてクリスマスには間に合わせたいが……)
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:47:35.42 ID:oNA3pmC20
- - - - -
撫子「おい櫻子、マフラーの続きやるぞー」
櫻子「えー、いま私珍しく小テストの勉強してるんだけど」
撫子「マジで……本当に珍しいな」
櫻子「今度平均以下だったら冬休みの課題倍にするって脅されたし……」
撫子「あ、そう」
櫻子「だからマフラーは明日やるーめんどいし」
撫子「いいけど。ひま子はそのめんどいのを勉強と一緒にやってたんだけどね」
櫻子「ひ、向日葵は関係ないっしょ!? ちくしょーやればいいんだろやれば!! おらっ編み棒よこせ!!」
撫子「ほい」
櫻子「んがー!!」シュバババ
撫子(こういうのも“やればできる”って言うのか?)
櫻子「姉ちゃん……ぐちゃぐちゃになっちゃった……」
撫子「……」
花子「バカだし」
撫子「おい櫻子、マフラーの続きやるぞー」
櫻子「えー、いま私珍しく小テストの勉強してるんだけど」
撫子「マジで……本当に珍しいな」
櫻子「今度平均以下だったら冬休みの課題倍にするって脅されたし……」
撫子「あ、そう」
櫻子「だからマフラーは明日やるーめんどいし」
撫子「いいけど。ひま子はそのめんどいのを勉強と一緒にやってたんだけどね」
櫻子「ひ、向日葵は関係ないっしょ!? ちくしょーやればいいんだろやれば!! おらっ編み棒よこせ!!」
撫子「ほい」
櫻子「んがー!!」シュバババ
撫子(こういうのも“やればできる”って言うのか?)
櫻子「姉ちゃん……ぐちゃぐちゃになっちゃった……」
撫子「……」
花子「バカだし」
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:48:44.48 ID:oNA3pmC20
数日後、学校
めりちゃん「向日葵先生、ありがとうございましたあ!」
向日葵「いえ、私も一緒に手袋編めて楽しかったですわ」
櫻子「めりちゃん手袋出来たの!?」
めりちゃん「うん! 向日葵ちゃんの教え方すっごく上手くて!」
向日葵「そ、それほどでも……それで櫻子、これを」
櫻子「ん? なになに?」
向日葵「約束してた手袋、私も出来ましたから」
櫻子「……へ? 向日葵も?」
向日葵「え、ええ」
櫻子「うそ、マジで!? ちょっと見して!」
櫻子「……ほ、ホントに出来てる」
櫻子(私のマフラーなんか全然出来てないのに)
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:50:03.58 ID:oNA3pmC20
向日葵「これからはまたあなたの勉強を見る時間も作れますから……」
櫻子「……」
向日葵「櫻子?」
櫻子「セーター!!」
向日葵「え?」
櫻子「次はセーター!!」
向日葵「は……はぁ?」
櫻子「今度は負けないかんね!!」
向日葵「話が見えないのですけれど」
櫻子「ふん! ちょっと早く出来たからっていい気になるなよ!!」
向日葵「……じゃあセーター編んであげますから、これからはいつも以上に真面目に勉強すること。授業も寝ないできちんとノート取りなさい」
櫻子「え゙え゙~」
向日葵「嫌なら別にいいですわよ、セーターは編みませんけど」
櫻子「くそぅ、セーター質とは卑怯な」
櫻子「……」
向日葵「櫻子?」
櫻子「セーター!!」
向日葵「え?」
櫻子「次はセーター!!」
向日葵「は……はぁ?」
櫻子「今度は負けないかんね!!」
向日葵「話が見えないのですけれど」
櫻子「ふん! ちょっと早く出来たからっていい気になるなよ!!」
向日葵「……じゃあセーター編んであげますから、これからはいつも以上に真面目に勉強すること。授業も寝ないできちんとノート取りなさい」
櫻子「え゙え゙~」
向日葵「嫌なら別にいいですわよ、セーターは編みませんけど」
櫻子「くそぅ、セーター質とは卑怯な」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:51:54.52 ID:oNA3pmC20
帰り道
櫻子「ふむ」
向日葵「手袋、どうですの……?」
櫻子「まあ、ギリ合格ってとこかな~」モフモフ
向日葵「そ、そうですの」
櫻子(ちゃんとあったかい……)
櫻子「むうう~」
向日葵「どうしましたの、難しい顔して……」
櫻子「くそ~」
向日葵「いったい何なんですの」
櫻子「私のはこれよりもっとあったかくするし」
向日葵「?」
櫻子「ふむ」
向日葵「手袋、どうですの……?」
櫻子「まあ、ギリ合格ってとこかな~」モフモフ
向日葵「そ、そうですの」
櫻子(ちゃんとあったかい……)
櫻子「むうう~」
向日葵「どうしましたの、難しい顔して……」
櫻子「くそ~」
向日葵「いったい何なんですの」
櫻子「私のはこれよりもっとあったかくするし」
向日葵「?」
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:53:32.09 ID:oNA3pmC20
櫻子の家
櫻子「姉ちゃんマフラーやんぞ! ってあれ? 姉ちゃんは?」
花子「今日は友達の家に泊まるって」
櫻子「はぁ!? 私にマフラー教える役目を忘れたのか!」
花子「そろそろ一人で出来るだろうから大丈夫だろって……」
櫻子「む……まあ期待されちゃあしょうがないな。どれ、編み棒を持てい」
花子「そこに置いてあるし」
櫻子「ようし花子見てろよ! 私の華麗なる編みスティックさばき!」アミアミ
花子「……間違ってるし」
櫻子「え?」
花子「ここ、ちゃんと本に書いてある通りにやるし」
櫻子「……我流なんだよ我流!」
花子「駄目。お姉ちゃんから櫻子の監督するように言われてるし。花子の言うこと聞きなさい」
櫻子「あ、姉に指図するたあいい度胸じゃねえか……」
櫻子「姉ちゃんマフラーやんぞ! ってあれ? 姉ちゃんは?」
花子「今日は友達の家に泊まるって」
櫻子「はぁ!? 私にマフラー教える役目を忘れたのか!」
花子「そろそろ一人で出来るだろうから大丈夫だろって……」
櫻子「む……まあ期待されちゃあしょうがないな。どれ、編み棒を持てい」
花子「そこに置いてあるし」
櫻子「ようし花子見てろよ! 私の華麗なる編みスティックさばき!」アミアミ
花子「……間違ってるし」
櫻子「え?」
花子「ここ、ちゃんと本に書いてある通りにやるし」
櫻子「……我流なんだよ我流!」
花子「駄目。お姉ちゃんから櫻子の監督するように言われてるし。花子の言うこと聞きなさい」
櫻子「あ、姉に指図するたあいい度胸じゃねえか……」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:55:26.26 ID:oNA3pmC20
花子「ここはこうやる」アミアミ
櫻子「お? おお……おおおー!?」
花子「ほら」
櫻子「すげえ! 編めてるし!!」
花子「教科書通りやればいいだけだし」
櫻子「すげーな花子! さすが我が妹! 残りも全部よろしく!!」
花子「ほどこ……」
櫻子「ギャー! すんませんっした調子乗りましたぁ!!」
花子「さっさと続き」
櫻子「今に見てろよ~、こんなもんちょちょいのちょいで作ってやるし」アミアミ
花子「……」
櫻子「そーだ! マフラー作り終わったら花子にも何か編んでやるからな! 楽しみにしとけよー!」
花子「い、いらないし」
櫻子「お? おお……おおおー!?」
花子「ほら」
櫻子「すげえ! 編めてるし!!」
花子「教科書通りやればいいだけだし」
櫻子「すげーな花子! さすが我が妹! 残りも全部よろしく!!」
花子「ほどこ……」
櫻子「ギャー! すんませんっした調子乗りましたぁ!!」
花子「さっさと続き」
櫻子「今に見てろよ~、こんなもんちょちょいのちょいで作ってやるし」アミアミ
花子「……」
櫻子「そーだ! マフラー作り終わったら花子にも何か編んでやるからな! 楽しみにしとけよー!」
花子「い、いらないし」
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:57:19.72 ID:oNA3pmC20
・
・
・
花子「……」
櫻子「……」アミアミ
花子「……」ウツラウツラ
櫻子「花子?」
花子「へ? あ、何……?」
櫻子「私は大丈夫だから、眠いなら寝ていいよ」
花子「分かった……」ボー
花子「おやすみ……」モゾモゾ
櫻子「おう、おやすみー……ってそこ私のベッド……」
花子「スー……スー……」
櫻子「……」
櫻子「まったく、子供はしょうがないなー」
櫻子「……」アミアミ
・
・
花子「……」
櫻子「……」アミアミ
花子「……」ウツラウツラ
櫻子「花子?」
花子「へ? あ、何……?」
櫻子「私は大丈夫だから、眠いなら寝ていいよ」
花子「分かった……」ボー
花子「おやすみ……」モゾモゾ
櫻子「おう、おやすみー……ってそこ私のベッド……」
花子「スー……スー……」
櫻子「……」
櫻子「まったく、子供はしょうがないなー」
櫻子「……」アミアミ
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 02:59:09.93 ID:oNA3pmC20
向日葵の家
向日葵「……」アミアミ
楓「ふわぁ……あれ、おねえちゃん、まだ起きてたの……?」
向日葵「ええ、早めに仕上げないとまた櫻子がうるさいですから」
楓「そっかぁ、櫻子おねえちゃん喜んでくれるといいね」
向日葵「べっ別に、好きであの子のためにやってるわけじゃありませんわよ」
楓(おねえちゃん素直じゃないの。でもそこがかわいいの)
向日葵「まったく次から次へと……櫻子のわがままに付き合うのも大変ですわ」
楓「でもおねえちゃん楽しそう」
向日葵「な、何を言うのかしらこの子は……! ほら、楓はもう寝なさい」
楓「うん。おねえちゃんもあんまり夜更かししちゃだめだよ」
向日葵「ええ、ありがとう。おやすみなさい」
楓「おやすみなさい、おねえちゃん」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 03:01:09.33 ID:oNA3pmC20
次の日 学校
櫻子 「……」ボー
向日葵「……」ボー
ちなつ「ふ、二人とも、何だか亡霊みたいだけど大丈夫……?」
櫻子 「大丈夫……」
向日葵「大丈夫……」
あかり「すごい眠たそうな顔してるけど……」
櫻子 「昨夜、遅くまで編み物してて……」
向日葵「昨夜、遅くまで編み物してて……」
櫻子 「え!?」
向日葵「え!?」
櫻子 「あはは、な、何でもない!!」
向日葵「あはは、な、何でもないですわ!!」
ちなつ(シンクロ漫才?)
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 03:02:37.81 ID:oNA3pmC20
帰り道
櫻子「あ、そうそう向日葵、今年もクリスマスパーティやるからクリスマスは私んち集合ね!」
向日葵「ええ、分かりましたわ」
櫻子「ごちそうとかデザートとか期待してるからね!」
向日葵「……何かリクエストとかあります?」
櫻子「えっとねー、フカヒレとーキャビアとーアワビとーツバメの巣とー」
向日葵「櫻子はそのへんの草で良さそうですわね」
櫻子「おい!」
向日葵「もっと現実的なのは無いんですの」
櫻子「なんだよしょぼいなー。んじゃあ……おいしいものなら何でもいいや」
向日葵「はぁ……じゃあいつも通り私が適当に考えて作りますわ」
櫻子「あっ、そうだ! オレンジパイ食べたい! こないだテレビでやってて超うまそうだった!」
向日葵「オレンジパイですわね。なら挑戦してみますわ」
櫻子「やったー! 楽しみー!」
櫻子「あ、そうそう向日葵、今年もクリスマスパーティやるからクリスマスは私んち集合ね!」
向日葵「ええ、分かりましたわ」
櫻子「ごちそうとかデザートとか期待してるからね!」
向日葵「……何かリクエストとかあります?」
櫻子「えっとねー、フカヒレとーキャビアとーアワビとーツバメの巣とー」
向日葵「櫻子はそのへんの草で良さそうですわね」
櫻子「おい!」
向日葵「もっと現実的なのは無いんですの」
櫻子「なんだよしょぼいなー。んじゃあ……おいしいものなら何でもいいや」
向日葵「はぁ……じゃあいつも通り私が適当に考えて作りますわ」
櫻子「あっ、そうだ! オレンジパイ食べたい! こないだテレビでやってて超うまそうだった!」
向日葵「オレンジパイですわね。なら挑戦してみますわ」
櫻子「やったー! 楽しみー!」
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 03:03:53.59 ID:oNA3pmC20
ビュウウウ....
向日葵「ううっ……今日は風が強くて底冷えしますわね……」
櫻子「私はちゃんと防寒してるから平気だもーん」
向日葵「その防寒具の大半は私があげたものじゃありませんの……」
向日葵(ちゃんと使ってくれて嬉しいですけれど)
ビュウウウウウウ!!!
向日葵「きゃっ!?」フラッ
櫻子「あ、危なっ……!」
ガシッ
櫻子「っとぉ……」
向日葵「! ……さ、櫻子」
櫻子「ぼ、ぼーっとしてんなよな! まったく!」
向日葵「あ……ありが、とう」
櫻子「ほら、危ないから手つないでいくよ!」ギュ
向日葵「あっ……」ドキ
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 03:05:41.34 ID:oNA3pmC20
櫻子「……」テクテク
向日葵「……///」テクテク
ビュウウウ....
向日葵「ううっ……」
櫻子(向日葵、寒そう……)
向日葵「はぁ……冬は苦手ですわ……」ブルブル
櫻子(私が寒くないのは向日葵のおかげ……)
櫻子「……」グイ
向日葵「ひゃ……!?」
櫻子「さ、寒いから、もっとくっつけ!!」ピト
向日葵「え、え……!?///」
櫻子「向日葵は私専用ホッカイロだ!」
向日葵「い、意味が分かりませんわよっ///」
向日葵「……///」テクテク
ビュウウウ....
向日葵「ううっ……」
櫻子(向日葵、寒そう……)
向日葵「はぁ……冬は苦手ですわ……」ブルブル
櫻子(私が寒くないのは向日葵のおかげ……)
櫻子「……」グイ
向日葵「ひゃ……!?」
櫻子「さ、寒いから、もっとくっつけ!!」ピト
向日葵「え、え……!?///」
櫻子「向日葵は私専用ホッカイロだ!」
向日葵「い、意味が分かりませんわよっ///」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 03:07:33.57 ID:oNA3pmC20
- - - - -
櫻子「……」もくもく
撫子「もくもくと編んでいるな」
花子「こんな真面目な櫻子初めて見るし」
櫻子「……」もくもく
撫子(この分ならクリスマスには間に合いそうかな)
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 03:08:40.85 ID:oNA3pmC20
そんなこんなでクリスマスパーティ当日
櫻子「ケーキだー! 肉だー! シャンパンだー! どうしたみんなぁ! テンション低いぞーいえーい!!」
撫子「相変わらず元気だな」
花子「子供みたいだし」
向日葵「作り甲斐はありますけど」クス
櫻子「ほら楓、何か食いたいもんあるか!? お姉ちゃんが特別に取り分けてやろうではないか!」
楓「えっと、じゃあ、ピザ……」
撫子「今年もありがとねひま子、いっぱい作ってもらって」
向日葵「いえ、撫子さんにも手伝っていただきましたし」
撫子「うちの親どもはひま子の家で酒盛りだからな……まったく毎年毎年、たまにはあんたらが作れっての」
花子「お姉ちゃん、お肉! お肉取って!」
撫子「はいはい……どうぞ」
櫻子「オレンジパイうめー!」ムシャムシャ
向日葵(みなさん喜んでくれて何よりですわ)
櫻子「ケーキだー! 肉だー! シャンパンだー! どうしたみんなぁ! テンション低いぞーいえーい!!」
撫子「相変わらず元気だな」
花子「子供みたいだし」
向日葵「作り甲斐はありますけど」クス
櫻子「ほら楓、何か食いたいもんあるか!? お姉ちゃんが特別に取り分けてやろうではないか!」
楓「えっと、じゃあ、ピザ……」
撫子「今年もありがとねひま子、いっぱい作ってもらって」
向日葵「いえ、撫子さんにも手伝っていただきましたし」
撫子「うちの親どもはひま子の家で酒盛りだからな……まったく毎年毎年、たまにはあんたらが作れっての」
花子「お姉ちゃん、お肉! お肉取って!」
撫子「はいはい……どうぞ」
櫻子「オレンジパイうめー!」ムシャムシャ
向日葵(みなさん喜んでくれて何よりですわ)
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 03:09:58.92 ID:oNA3pmC20
撫子「はーい、みなさんちゅうもーく」パンパン
向日葵「?」
撫子「ここで櫻子から誰かさんにプレゼントがあるそうでーす」
櫻子「……」
花子「わぁー楽しみー(棒)」パチパチ
向日葵「プレゼント……?」
櫻子「う~……」モジモジ
撫子「ほら、さっさと行く」
櫻子「うう……」
楓(櫻子おねえちゃん、がんばって!)
櫻子「………………ひ、向日葵っ!!!」
向日葵「は、はいっ!?」ビク
向日葵「?」
撫子「ここで櫻子から誰かさんにプレゼントがあるそうでーす」
櫻子「……」
花子「わぁー楽しみー(棒)」パチパチ
向日葵「プレゼント……?」
櫻子「う~……」モジモジ
撫子「ほら、さっさと行く」
櫻子「うう……」
楓(櫻子おねえちゃん、がんばって!)
櫻子「………………ひ、向日葵っ!!!」
向日葵「は、はいっ!?」ビク
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 03:11:07.82 ID:oNA3pmC20
櫻子「ん!!」つ箱
向日葵「え? え?」
撫子「こら、向日葵困ってるだろ。ちゃんと言え」
櫻子「う……こ、これ、向日葵にやるっ!」
向日葵「わたくし、に……ですの?」
櫻子「……///」コクン
向日葵「あ、ありがとう」
向日葵(綺麗にラッピングされてますわ……)
撫子「開けていいよ、ひま子」
向日葵「で、では……」ドキドキ
向日葵「あ……これ」
向日葵「マフラー……!」
向日葵「え? え?」
撫子「こら、向日葵困ってるだろ。ちゃんと言え」
櫻子「う……こ、これ、向日葵にやるっ!」
向日葵「わたくし、に……ですの?」
櫻子「……///」コクン
向日葵「あ、ありがとう」
向日葵(綺麗にラッピングされてますわ……)
撫子「開けていいよ、ひま子」
向日葵「で、では……」ドキドキ
向日葵「あ……これ」
向日葵「マフラー……!」
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 03:12:35.00 ID:oNA3pmC20
撫子「それ、櫻子が編んだんだよ」
向日葵「え……!? ほ、本当に……!?」
櫻子「そっ、そーだよ! 何か文句あんの!?」
向日葵「い、いえ……」
楓「おねえちゃん、よかったね!」
花子「櫻子もたまにはいいことするし」
櫻子「まあ~ホントはこんなことしてやんないんだけど~。
向日葵の働きぶりにめんじて特別に し か た な く 作ってやったんだからね!」
向日葵(櫻子の、手作り……)
櫻子「だから、これからもちゃんと私のために働けよ! それ作るのめっちゃ苦労したんだから!
こんなこと向日葵以外にしねーんだからな!」
撫子「だってさ」
向日葵「……ありがとう、櫻子。大切にしますわ」
櫻子「ち、ちゃんと使えよな」
向日葵「はい」ニコ
櫻子「!」ドキ
櫻子「ふ、ふんだっ」
向日葵「え……!? ほ、本当に……!?」
櫻子「そっ、そーだよ! 何か文句あんの!?」
向日葵「い、いえ……」
楓「おねえちゃん、よかったね!」
花子「櫻子もたまにはいいことするし」
櫻子「まあ~ホントはこんなことしてやんないんだけど~。
向日葵の働きぶりにめんじて特別に し か た な く 作ってやったんだからね!」
向日葵(櫻子の、手作り……)
櫻子「だから、これからもちゃんと私のために働けよ! それ作るのめっちゃ苦労したんだから!
こんなこと向日葵以外にしねーんだからな!」
撫子「だってさ」
向日葵「……ありがとう、櫻子。大切にしますわ」
櫻子「ち、ちゃんと使えよな」
向日葵「はい」ニコ
櫻子「!」ドキ
櫻子「ふ、ふんだっ」
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 03:13:41.69 ID:oNA3pmC20
その夜・・・
櫻子のベッドにて
櫻子「なんで向日葵なんかと一緒に寝なきゃいけないの」
向日葵「だ、だって布団足りませんし……私だってあなたと一緒になんて……」
櫻子「狭いんだからもっとそっち行けよ」グイグイ
向日葵「ちょ、あなたこそもっと詰められるでしょう!?」グイグイ
櫻子「ここ私のベッドなんだから私に広く使う権利があるの!」グイグイ
向日葵「知りませんわよ! 寒いのに端っこで寝ろとでもいうんですの!?」グイグイ
櫻子「」ピタ
向日葵「?」
櫻子「……」
向日葵「ど、どうしましたの」
櫻子「……私は心が広いから半分こでいいよ。感謝しろ」
向日葵「はぁ」
櫻子のベッドにて
櫻子「なんで向日葵なんかと一緒に寝なきゃいけないの」
向日葵「だ、だって布団足りませんし……私だってあなたと一緒になんて……」
櫻子「狭いんだからもっとそっち行けよ」グイグイ
向日葵「ちょ、あなたこそもっと詰められるでしょう!?」グイグイ
櫻子「ここ私のベッドなんだから私に広く使う権利があるの!」グイグイ
向日葵「知りませんわよ! 寒いのに端っこで寝ろとでもいうんですの!?」グイグイ
櫻子「」ピタ
向日葵「?」
櫻子「……」
向日葵「ど、どうしましたの」
櫻子「……私は心が広いから半分こでいいよ。感謝しろ」
向日葵「はぁ」
55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 03:15:00.88 ID:oNA3pmC20
櫻子「……」
向日葵「……」
櫻子「あ、あのさ」
向日葵「何ですの?」
櫻子「えっと……」
向日葵「……」
櫻子「オ、オレンジパイ、うまかったから、また作れよ」
向日葵「考えておきますわ」
櫻子「それと、冬休みの宿題……」
向日葵「私が教えて差し上げますから、最終日前に終わらせなさい」
櫻子「ん……」
向日葵「よろしいですわ」
櫻子「……あんがと……」
向日葵「どういたしまして」
向日葵「……」
櫻子「あ、あのさ」
向日葵「何ですの?」
櫻子「えっと……」
向日葵「……」
櫻子「オ、オレンジパイ、うまかったから、また作れよ」
向日葵「考えておきますわ」
櫻子「それと、冬休みの宿題……」
向日葵「私が教えて差し上げますから、最終日前に終わらせなさい」
櫻子「ん……」
向日葵「よろしいですわ」
櫻子「……あんがと……」
向日葵「どういたしまして」
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 03:16:36.70 ID:oNA3pmC20
向日葵「……櫻子も、マフラーありがとう。嬉しかったですわ」
櫻子「な、何だよ改まって、きもちわる……別にお礼とか、いいし……」
向日葵「でも、まさか手作りのを渡されるなんてびっくりしましたわ。一人で作ったんですの?」
櫻子「ううん、姉ちゃんと花子に作り方教えてもらった」
向日葵「え、花子ちゃんにも……?」
櫻子「うん」
向日葵(さ、櫻子……恐るべきポテンシャルの低さ……)
櫻子「けっこー大変だった」
向日葵「……まあ、初めてだと少し難しく感じるかもしれませんわね」
櫻子「向日葵、あんな難しいのやってたんだって……思った」
向日葵「私は、その、慣れてますから」
櫻子「慣れるまでは?」
向日葵「……失敗もしましたわ、それなりに」
櫻子「な、何だよ改まって、きもちわる……別にお礼とか、いいし……」
向日葵「でも、まさか手作りのを渡されるなんてびっくりしましたわ。一人で作ったんですの?」
櫻子「ううん、姉ちゃんと花子に作り方教えてもらった」
向日葵「え、花子ちゃんにも……?」
櫻子「うん」
向日葵(さ、櫻子……恐るべきポテンシャルの低さ……)
櫻子「けっこー大変だった」
向日葵「……まあ、初めてだと少し難しく感じるかもしれませんわね」
櫻子「向日葵、あんな難しいのやってたんだって……思った」
向日葵「私は、その、慣れてますから」
櫻子「慣れるまでは?」
向日葵「……失敗もしましたわ、それなりに」
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 03:17:20.80 ID:oNA3pmC20
櫻子「姉ちゃんに向日葵に迷惑かけすぎだって言われて、お返ししろって言われて……マフラーもらったから、私もマフラーあげようって思って……」
向日葵「ええ」
櫻子「それで、向日葵もマフラー編んでるとき、やっぱ大変だったのかなって、思って」
向日葵「……」
櫻子「ひ、向日葵は……マフラーがんばって編んでくれてんのに、私、宿題見ろとかワガママ言ってっ……」
向日葵「……櫻子」
櫻子「お、お菓子とかもっ、もらってばっかで……何も、ひっ、向日葵に、お返しして、なくてぇ……!」ポロポロ
向日葵「……」ギュ
櫻子「いつも、面倒見てくれて、ワガママ、きいてもらって、ごっ、ごめんなさい……!」ポロポロ
向日葵「……私が好きでやってることですわ」
櫻子「で、でもぉ……」
向日葵「嫌々やっていたとしたら、あなたとこんなに長く一緒にはいませんわよ」
櫻子「……」
向日葵「ええ」
櫻子「それで、向日葵もマフラー編んでるとき、やっぱ大変だったのかなって、思って」
向日葵「……」
櫻子「ひ、向日葵は……マフラーがんばって編んでくれてんのに、私、宿題見ろとかワガママ言ってっ……」
向日葵「……櫻子」
櫻子「お、お菓子とかもっ、もらってばっかで……何も、ひっ、向日葵に、お返しして、なくてぇ……!」ポロポロ
向日葵「……」ギュ
櫻子「いつも、面倒見てくれて、ワガママ、きいてもらって、ごっ、ごめんなさい……!」ポロポロ
向日葵「……私が好きでやってることですわ」
櫻子「で、でもぉ……」
向日葵「嫌々やっていたとしたら、あなたとこんなに長く一緒にはいませんわよ」
櫻子「……」
59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 03:17:47.36 ID:oNA3pmC20
向日葵「それに、お返しならいつもあなたからもらっていますから」
櫻子「え……何それ……?」
向日葵「さて、何かしら」
櫻子「む……教えてよぉ」
向日葵「自分で考えてごらんなさい」
櫻子「分かんないー! 教えろおしえろー!」ポカポカ
向日葵「もう遅いですから、いいかげん寝ますわよ」
櫻子「む~……向日葵のケチー!」
向日葵(そうやって元気に突っかかってきてくれることが、私にとって一番のお返しですわ)
・
・
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櫻子「え……何それ……?」
向日葵「さて、何かしら」
櫻子「む……教えてよぉ」
向日葵「自分で考えてごらんなさい」
櫻子「分かんないー! 教えろおしえろー!」ポカポカ
向日葵「もう遅いですから、いいかげん寝ますわよ」
櫻子「む~……向日葵のケチー!」
向日葵(そうやって元気に突っかかってきてくれることが、私にとって一番のお返しですわ)
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60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 03:19:27.26 ID:oNA3pmC20
登校中
櫻子「う~さぶさぶ~」
向日葵「まったくですわ……」
櫻子「ついこの前まで冬休みだった気がするのに」
向日葵「気づけば1月も終わりですものね」
櫻子「マフラーに手袋だけだと全然防寒なんないし! 発熱機能付きニット帽とか作れないの?」
向日葵「できるわけないでしょう」
櫻子「気が利かないなー。西垣先生に頼んだら付けてくれるかな」
めりちゃん「向日葵ちゃん、櫻子ちゃん、おはよー」
ゆきちゃん「おはよう」
櫻子「あ、二人ともおはよー!」
向日葵「おはようございます」
櫻子「う~さぶさぶ~」
向日葵「まったくですわ……」
櫻子「ついこの前まで冬休みだった気がするのに」
向日葵「気づけば1月も終わりですものね」
櫻子「マフラーに手袋だけだと全然防寒なんないし! 発熱機能付きニット帽とか作れないの?」
向日葵「できるわけないでしょう」
櫻子「気が利かないなー。西垣先生に頼んだら付けてくれるかな」
めりちゃん「向日葵ちゃん、櫻子ちゃん、おはよー」
ゆきちゃん「おはよう」
櫻子「あ、二人ともおはよー!」
向日葵「おはようございます」
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 03:20:28.60 ID:oNA3pmC20
櫻子「めりちゃんとゆきちゃんが二人で登校してるのって珍しいね」
めりちゃん「まあ、ね……」
ゆきちゃん「えへへ……」
櫻子「?」
めりちゃん「向日葵ちゃん、ほんっとーにありがとうございましたぁ!」
向日葵「ふふ、お役に立てたのなら幸いですわ」
櫻子「え? なになに、何の話??」
向日葵「櫻子には関係のない話ですわ」
櫻子「ちょっと何なの!? 仲間外れにしないでよー、気になるー!」
めりちゃん「あれ、向日葵ちゃんのマフラー、新しいの買ったの?」
向日葵「あ、これは、その」
櫻子「それ私が作ってやったんだよ! えへへ、すごくない!? 手編み!!」
向日葵「さ、櫻子!?///」
めりちゃん「ほほう?」
ゆきちゃん「あら……」
めりちゃん「まあ、ね……」
ゆきちゃん「えへへ……」
櫻子「?」
めりちゃん「向日葵ちゃん、ほんっとーにありがとうございましたぁ!」
向日葵「ふふ、お役に立てたのなら幸いですわ」
櫻子「え? なになに、何の話??」
向日葵「櫻子には関係のない話ですわ」
櫻子「ちょっと何なの!? 仲間外れにしないでよー、気になるー!」
めりちゃん「あれ、向日葵ちゃんのマフラー、新しいの買ったの?」
向日葵「あ、これは、その」
櫻子「それ私が作ってやったんだよ! えへへ、すごくない!? 手編み!!」
向日葵「さ、櫻子!?///」
めりちゃん「ほほう?」
ゆきちゃん「あら……」
62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 03:21:11.29 ID:oNA3pmC20
めりちゃん「ちょっぴり前進かな?」
向日葵「ななな何のことでしょうか……///」
櫻子「ねえ向日葵、早く学校いこ! クラスのみんなにもマフラー自慢する!」グイ
向日葵「ちょ、ちょっと!?」
櫻子「はっしれぇー♪」
その後、櫻子が実は編み物上手だという話がクラス中に広まった
……などとことは、さすがにありませんでしたわ。
櫻子「何故だ!?」
終わり
向日葵「ななな何のことでしょうか……///」
櫻子「ねえ向日葵、早く学校いこ! クラスのみんなにもマフラー自慢する!」グイ
向日葵「ちょ、ちょっと!?」
櫻子「はっしれぇー♪」
その後、櫻子が実は編み物上手だという話がクラス中に広まった
……などとことは、さすがにありませんでしたわ。
櫻子「何故だ!?」
終わり
63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/26(土) 03:21:47.31 ID:oNA3pmC20
楓「花子ちゃん、これ、楓からクリスマスプレゼント!」つ袋
花子「え……は、花子に? あ、開けていい?」
楓「うん!」
花子「じゃあ開ける……」ドキドキ
おまけ
花子「あ……手袋!」
楓「おねえちゃんのまねして楓も編んでみたの」
花子「あ、ありがとう、嬉しいし……!」
櫻子「じゃあ私からもプレゼントだぁ!」つゴミマフラー
花子「ゴミはゴミ箱へ」ポイ
櫻子「おい!」
楓「……花子ちゃん、めっなの!」
櫻子「か、楓ー! 楓は私の味方してくれるのか! なんていい子!」
楓「そっちは燃えないゴミなの。燃えるゴミはこっち」ポイ
櫻子「」
終わり
花子「え……は、花子に? あ、開けていい?」
楓「うん!」
花子「じゃあ開ける……」ドキドキ
おまけ
花子「あ……手袋!」
楓「おねえちゃんのまねして楓も編んでみたの」
花子「あ、ありがとう、嬉しいし……!」
櫻子「じゃあ私からもプレゼントだぁ!」つゴミマフラー
花子「ゴミはゴミ箱へ」ポイ
櫻子「おい!」
楓「……花子ちゃん、めっなの!」
櫻子「か、楓ー! 楓は私の味方してくれるのか! なんていい子!」
楓「そっちは燃えないゴミなの。燃えるゴミはこっち」ポイ
櫻子「」
終わり
引用元: ・櫻子「マフラー編むよ!」
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