僕「ブレンドコーヒー下さい」

ココア「かしこまりましたー！」

僕「あ、あとチーズケーキも一つ」

ココア「はい！」

ココア（ニートなのにお金持ってるんだ……）

―

ココア「チノちゃん、リゼちゃん、ブレンドコーヒーとチーズケーキお願い」

リゼ「チーズケーキ……？あのお客、顔の割に可愛いオーダーだな……」

ココア「リゼちゃん失礼だよ！いくらニートのお客さんだからってバカにしちゃダメ！」

リゼ「ニートだと決めつけるおまえのほうが失礼だって！」

チノ「でもあのお客さん、見るからにキモオタって感じです……」

ココア「よーし！ジャンケンで負けた人があの人にコーヒー&チーズケーキを運ぶ係だよ！」

ワイワイ　キャッキャ

僕（厨房から楽しそうな声が聞こえる……微笑ましいなぁ）

チノ（負けてしまいました……）

チノ「お待たせいたしました。ブレンドコーヒーとチーズケーキです」

僕「ありがとう」

チノ（言っちゃ悪いですが、近くで見るとますます間抜けな顔をしています……こんなの笑っちゃうに決まっています……！）クスッ

僕（この子小学生かなぁ？家業の手伝いをしているんだろうな、きっと……えらいなぁ）

――
―

僕「ごちそうさまでした」

ココア「ありがとうございまーす！またお越しくださいませー！」

カランカラン

チノ「やっと帰ってくれましたね……私、笑いをこらえるのに必死でした」

ココア「あのお客さん、きっと今まで彼女とかできたことないんだろうなぁ……かわいそう……」

リゼ「あの顔だからな……きっとつらい青春を送ってきたんだろう……」

チノ「哀れです」

――

僕（コーヒーもチーズケーキも美味しかったなぁ……店員さんは可愛いし優しいし……いいお店だった！また来よう）てくてく

――
―次の日

僕「フルール・ド・ラパン？ここもお洒落なお店だなぁ……入ってみよう」

カランカラン

シャロ「いらっしゃいませー！」ニコッ

僕（可愛い制服だなぁ……店員さんの笑顔も素敵だなぁ……）

シャロ（このお客さん、そこはかとなくニートっぽい感じがするわ……）

―

僕「エキナセアティー下さい」

シャロ「かしこまりました！」ニコッ

僕（この店員さん、すごく可愛いなぁ……そこはかとなくお嬢様な感じがするぞ）

シャロ（正直言ってこのお客さんに紅茶は似合わないわ……がぶ飲みミルクコーヒーを毎日飲んでいそうなイメージ……）

――
―

僕「ごちそうさまでした」

シャロ「ありがとうございまーす！」

僕「美味しかったです。また来ようと思います」

シャロ「え？あ、は、はい！またお越しくださいませ！」ニコッ

シャロ（ま、また来るつもりなの……？あぁ！ダメ！笑顔が引きつりそう……！）

カランカラン

シャロ（やっと帰ってくれたわ……ニートなんだから引きこもっていればいいのに……）

―

僕「良いお店だったなぁ……満足だよ」てくてく

――
―次の日

僕「甘兎庵……？なんだか渋いお店だなぁ……入ってみよう」

カランカラン

千夜「いらっしゃいませ！」

千夜（とんでもなく間抜けな顔のお客さんが来たわ♪）ニコッ

僕（やわらかい雰囲気の店員さんだなぁ……素敵だなぁ……）

―

僕「注文いいですか？」

千夜「はい！」

千夜（近くで見たらますます間抜けな顔……雰囲気からしてこれが噂に聞くキモオタって人種なのね……）

僕「フローズン・エバーグリーン一つ」

千夜「はい！キモオ……フローズン・エバーグリーンですね！かしこまりましたー♪」

僕（近くで見るとますます美人だなぁ……）

――
―

僕「ごちそうさまでしたー」

千夜「またおこしくださいませ♪」

カランカラン

ばあちゃん「今の客……あれはニートだね」

千夜「ニート？あのお客さんが？」

ばあちゃん「ああ、間違いないね。千夜、あんたはああなっちゃあいけないよ」

千夜「はーい♪」

―

僕「たまには甘味処もいいもんだなぁ……店員さん美人だったなぁ……また行きたいよ」とことこ

――
―

ココア「この間見るからにキモオタニートのお客さんが来たんだよ！ね、チノちゃん、リゼちゃん！」

リゼ「ああ、あれは絶対キモオタニートってやつだな」

チノ「キモオタニートです」

シャロ「え？フルールにもそんな感じの人来たわよ？」

千夜「うちにも来たわ！」

ココア「間抜けな顔だったよねー！」

チノ「雰囲気も不気味でした」

ワイワイ　キャッキャ

―

僕「どのお店もお洒落だし、店員さんは可愛いし、楽しかったなぁ……よぉし！なんだか元気になったぞ！明日からもがんばろう！」

終