1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 00:11:43.46 ID:M/3RM5Cs0
澪「…何言ってるんだ?」

紬「りっちゃん…?」

律「だからさ。唯をマジギレさせたらどうなるかなって」

澪「さあ…見たことないからよくわからない」

律「だろ!見たことないだろ!」

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 00:14:15.33 ID:M/3RM5Cs0
澪「あ、ああ…それがどうしたんだ?」

律「だからさ!唯がキレたらどうなるか気にならないか!?」

澪「え…」

律「唯ってさ、喜怒哀楽で怒だけ見せたことないだろ。だから余計に気になるんだよ」

紬「ああ!それわかるわ!」

澪「ムギ!」

律「だろだろ!わかるだろ!澪もわかるだろ!?」

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 00:15:28.28 ID:M/3RM5Cs0
澪「…まあ、確かに…怒った時の唯の反応は気になるといったら気になる…」

律「そうだろ。だからさ…みんなで唯を怒らせてみようと思う!」

澪「ええっ!?」

紬「面白そうね~」

律「やってみようぜ!唯ももうすぐ部室に来るしさ!」

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 00:18:07.14 ID:M/3RM5Cs0
澪「で、でもどうやって唯を怒らせるんだよ!」

律「まあ…嫌がらせをしまくったら怒るんじゃないのか?」

紬「嫌がらせ…なるべくそういうのはしたくないけど…」

律「仕方ないだろ。唯を怒らせる方法はこれくらいしかない」

紬「怒った唯ちゃんを見る為って事なのね…」

律「そういう事だ!」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 00:19:33.71 ID:M/3RM5Cs0
澪「…ほどほどにしとけよ」

律「なんだよー。澪も気になってるくせに」

澪「ま、まあ少しはな…」

律「じゃあ澪もちょっとは手伝えよ」

澪「…わかったよ!」

律「わかればよろしい~」

紬「そろそろ唯ちゃんが来るわね」

律「そうだな。…って事で澪!わかったな!」

澪「ああ…」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 00:22:07.62 ID:M/3RM5Cs0
数分後

ガチャ

唯「あずにゃん~~~!」ダキッ!

梓「や、やめて下さいよ~」

律「(梓も一緒に来たか)」

唯「あ。そこであずにゃんとばったり会ってね~」

澪「そ、そっか」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 00:22:58.66 ID:M/3RM5Cs0
律「あ!足が滑った!」

ガシッ

唯「うわあああっ!」

ドタッ!

梓「唯先輩!?」

澪「ちょっと律…!」

唯「うう…りっちゃん痛いよ~」

律「ああ…悪いな。足が滑ったんだ。…でもそんな所に突っ立ってたお前が悪いんだぞ。ったくもー」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 00:24:23.75 ID:M/3RM5Cs0
紬「(りっちゃん…本気ね)」

律「(こんなムカつく事されたらさすがの唯もキレるだろ)」

唯「…そっか。こんな所に立ってた私が悪いんだね。ごめんね、りっちゃん」

律「え?…あ、ああ。わかればいいんだ…」

梓「律先輩!」

律「…!」

梓「なんですか今のは!唯先輩に謝って下さい!」

律「…梓!ちょっとトイレ行こうぜ!」ガシッ

梓「ちょっと…律先輩…あっ!」

ガチャバタン

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 00:26:04.38 ID:M/3RM5Cs0
澪「律…」

唯「あずにゃんとりっちゃん、トイレ行っちゃったね」

澪「そうだな…」

紬「…」

唯「…ん?ムギちゃん?」

紬「…」

唯「ムギちゃん…どうかしたの?」

紬「…」プイ

唯「ムギちゃん…」

澪「(ムギのやつ…唯を無視して怒らせようとしてるな…)」

唯「なんで無視するのお…」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 00:27:10.24 ID:M/3RM5Cs0
女子トイレ

梓「ちょっと…なんですか律先輩」

律「あのな。梓…私達は今、ある作戦の実行の途中なんだ」

梓「ある作戦って…なんですか」

律「唯を怒らせるって作戦だ!」

梓「えっ」

律「唯がキレたらどんな感じになるかが気になってな。それでみんなで唯に嫌がらせをしてるんだ」

梓「…それでさっき、わざと唯先輩の足をひっかけたんですか」

律「その通りだ」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 00:29:14.87 ID:M/3RM5Cs0
梓「そうですか…」

律「(やっぱ梓はこういう話は乗らないかな…)」

梓「それってかなり面白そうですね!!」

律「え」

梓「唯先輩がキレるところとか気になります!見てみたいです!」

律「そ、そうか…」

梓「私も手伝わせてください!唯先輩に嫌がらせしまくります!」

律「お、おおそうか…ありがとな」

梓「じゃあ、早く部室に戻りましょう!」

律「お、おお…(ノリノリじゃねーか…)」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 00:30:31.00 ID:M/3RM5Cs0
部室

ガチャ

律「帰ったぞー」

梓「…あれ」

唯「うう…」グスッ

澪「唯…泣きやんでくれ」

紬「ごめんね。無視なんかしちゃって…本当ごめんなさい!」

唯「グスッ…ヒック…」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 00:31:52.22 ID:M/3RM5Cs0
紬「ごめんなさい!唯ちゃん!」

唯「ヒック…」グスッ

澪「唯…」

律「おいムギ」

紬「あらりっちゃん」

律「ちょっとこっち来い」グイ

紬「あら」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 00:32:59.42 ID:M/3RM5Cs0
律「なんで唯を甘やかしてるんだよ!」ヒソヒソ

紬「ごめんなさい…。頑張って唯ちゃんを無視したんだけど、唯ちゃんの泣き顔見てたら罪悪感が…」ヒソヒソ

律「バカ野郎!罪悪感なんて捨てちまえよ!唯のキレたところ見たいんなら本気でやれよ!」ヒソヒソ

紬「でも…本気でやったら唯ちゃん、泣いちゃうのよ」ヒソヒソ

律「…そっか。怒る前に泣いちゃうのか」ヒソヒソ

律「(これは決定的に唯をムカつかせるしかないな…)」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 00:35:25.89 ID:M/3RM5Cs0
唯「うう…」グスッ

梓「いつまで泣いてるんですか」

唯「え…あずにゃん」

梓「正直言ってウザいです。気持ち悪い泣き顔見せつけられて」

唯「うう…」

梓「(ふふ…後輩にここまで好きに言われたら普通ムカつくはず)」

唯「ごめんね。あずにゃん。泣きやむから…」

梓「え…」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 00:39:13.65 ID:M/3RM5Cs0
澪「ペッ」

ベチャ

唯「あ…」

澪「ごっめーん。ツバかけちゃったよ唯~」ニヤニヤ

梓「(うわ。これはムカつく)」

律「(おいおい。なんだかんだ言って澪もノリノリじゃねーか)」

紬「(でも、きっとりっちゃんや梓ちゃんの時と同じく謝るんじゃ…)」

澪「(やっぱ、これくらいで怒りはしないかな)」

唯「……」

澪「ん…?」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 00:41:18.51 ID:M/3RM5Cs0
唯「……」

澪「……」

澪「(これはまさか…)」

唯「…ご、ごめん!私がいけないんだよね!こんな所にいたから!」

澪「ん…あ、ああ!そうだぞ!お前がそんな所にいたから…」

唯「これから気をつけるからね!澪ちゃん!」

澪「あ、ああ…」

澪「(今の沈黙はなんだ…)」アセアセ

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 00:45:00.09 ID:M/3RM5Cs0
律「(もしかして!少しずつ怒りが溜まってきてるのか!)」

律「(ツバかけられて変な空気になったからきっと…)」

律「ペッ」

ベチャ

唯「あ」

律「悪いな~。私もツバかけちまったよー。はははー」

唯「ごめんりっちゃん!私がこんな所にいたから!」

律「ん?あ、ああ…」

律「(あれ?沈黙が来ない…)」

澪「…」

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 01:02:58.32 ID:n0Ay95OEO
紬「ペッ」

ベチャ

紬「あら~。間違えて唯ちゃんにツバかけ…」

唯「ごめんムギちゃん!本当にごめん!」

紬「え、ええ…わかれば…」

梓「ペッ」

ベチャ

唯「ごめんねあずにゃん!」

梓「(ツバかけた理由言う前に謝った…)」

澪「…(私ももう一度やってみるか)」

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 01:06:04.13 ID:n0Ay95OEO
澪「ペッ」

ベチャ

唯「!」

澪「ごめんー。またツバかけちゃったよ唯~」

唯「……」

澪「…唯?」

唯「…はぁ」

律「…!!」

澪「…」

唯「…ご、ごめんね澪ちゃん!」

澪「あ、ああ…」

澪「(明らかに私への態度がみんなと違う…)」

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 01:13:12.89 ID:n0Ay95OEO
唯「ねえ!」

律「な、なんだ?」

唯「そろそろ練習しようよ!」

律「え…でもまだ…」

梓「なんというか…」

唯「私達、軽音部でしょ!」

律「(…そうだ!)」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 01:17:09.63 ID:n0Ay95OEO
律「それがどうしたんだー」

唯「え…」

律「どうせ練習したって上手くも何ともなんねーよ」

紬「そうよねー。私達、いつもお茶飲んでるだけだものねー」

梓「いくらやっても無駄ですよー」

律「(こんなに私達がやる気無かったら怒るはず!)」

唯「お茶!それを忘れてたよ!ムギちゃん!今日のおやつは何!?」

紬「え、えーとね…」

律「くっ…」

73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 01:23:01.49 ID:n0Ay95OEO
紬「い、今お茶持ってくるわね!」

唯「うん!」

澪「けっ!おやつなんてガキだな唯はー」

唯「…」ピク

澪「どーせ大人になっても妹におやつ食べさせて貰うようねだるんだろー」

梓「(それは今もやってない気が)」

紬「はいお茶…」コト

澪「本当子供だなー。唯は…」

ビチャッ!

澪「熱っ!熱い~!」

唯「ごめーん。手が滑ってお茶かけちゃったよ澪ちゃんー」

律「(これは…)」

80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 01:26:54.37 ID:n0Ay95OEO
澪「…」イライラ

唯「…」ニヤニヤ

澪「…くっ!このっ…」

ガシッ

律「タンマ澪!」

澪「律!」

律「トイレ行こうぜ!」

澪「り、律ー」

ガチャバタン

90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 01:31:05.98 ID:n0Ay95OEO
女子トイレ

澪「なんで止めた!律!?」

律「唯は感づいてる」

澪「え?」

律「私達が唯をキレさせようとしている事をだ」

澪「なんだって…」

律「唯も勝負に出てる。こっちとは逆に私達をキレさせる勝負にだ」

澪「私達を…!?」

律「いいか澪!私達4人…誰か一人が唯にキレたらそこで負けだ!」

澪「勝ち負けとかあるのか」

100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 01:35:45.11 ID:n0Ay95OEO
律「いいか澪。冷静になれ」

澪「…ああ」

律「私達の目的は唯を怒らせる事だ」

澪「ああ…」

律「さっき澪が唯に嫌がらせした時の唯の反応を見て確信した」

澪「何をだよ…」

律「唯は多分…理由はわからないけど澪に嫌がらせされるので怒りを覚えてる」

107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 01:40:02.66 ID:n0Ay95OEO
澪「私にか…」

律「単純な話、澪が唯に嫌がらせをやりまくったら唯はキレるんじゃないか?」

澪「まあそうだな…みんなと同じ事をした時、私への反応がみんなと違ったし…」

律「澪!唯にとびっきりムカつく嫌がらせをしてやれ!これが唯の堪忍袋を破裂させれば私達の勝ちだ!」

澪「ああ!やってみる!(さっきお茶かけられた仕返しをしたいしな)」

112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 01:44:33.42 ID:n0Ay95OEO
部室

紬「えいっ」

ビチャ

梓「そりゃっ」

ビチャ

唯「熱いっ!」

紬「ごめんなさい~。お茶かかっちゃったわー」

梓「唯先輩がトロいからいけないんですよー」

唯「ごめんね!これから私、気をつけるから!」

紬「…」

梓「…」

ガチャ

律「待たせたな!」

澪「(よし…やるぞ!)」

114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 01:52:20.94 ID:n0Ay95OEO
澪「唯~」

唯「何?澪ちゃん?」

澪「ふん!」バシン!

唯「ぶっ!」

律「おお!」

梓「ビンタした!」

澪「ほっぺに蚊が止まってたから払ってやったぞ」

唯「…へ、へぇ~。それはありがとね…。はぁ…くっ…」

澪「でも蚊には逃げられちゃったけど」

唯「……」

律「(来るか!)」

唯「…あ!澪ちゃんにも蚊が止まってる!」

258: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 09:42:33.09 ID:n0Ay95OEO
>>114から

澪「え?私にも蚊が?」

ボカッ!

澪「ぶぐうっ!!!」

律「んなっ!」

梓「(唯先輩が澪先輩の顔面を思いっきり殴った!)」

澪「あ、あ…」フラフラ

唯「あ、蚊…殺そうと思ったんだけど逃げられちゃったよ。ごめん澪ちゃん」

260: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 09:45:27.23 ID:n0Ay95OEO
澪「…」イライラ

澪「…はぁー」

紬「(澪ちゃん!?)」

律「(これはマズい!)」

澪「…」ガシッ

唯「…澪ちゃん。胸ぐら掴むのやめてよ~。醜いよ~」

澪「…っ!!!」ブチッ

262: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 09:49:25.29 ID:n0Ay95OEO
澪「唯てめええええええええええええええ!!!」

律「(あちゃー)」

澪「さっきから私に向かって嫌な態度取りやがって!ぶっ殺すぞ!!!」

唯「やめてよ澪ちゃんー。短気だよ。短気」ニヤニヤ

澪「…はっ!(しまった!)」

梓「(今更気づきましたか)」

紬「(私達の負けね)」

澪「(くっ!つい私がブチキレてしまった…)」

266: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 09:54:03.81 ID:n0Ay95OEO
唯「さて、そろそろ練習しようか」

澪「っ!」

唯「ねえ澪ちゃん。いつも澪ちゃんは練習やりたがってるしね」

澪「…あ、ああ…そうだな。やるか…練習」

紬「(澪ちゃん、諦めたわね…)」

梓「(完全に負けましたからね)」

律「(今日は無理か…)よーし、練習だー」

268: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 10:04:47.23 ID:n0Ay95OEO
数時間後

律「…よし。今日はこのくらいにしとくか」

梓「そうですね」

紬「もう遅い時間だものね」

唯「やったー。終わりだー」

澪「…」

唯「帰りにアイス買っていこう。みんなもどう?」

澪「あー。私ちょっと学校に用事あったんだ」

269: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 10:13:08.72 ID:n0Ay95OEO
澪「…」クイクイ

律「…あ、あー!私もちょっと用事があったんだ!」

紬「…!私もよ!」

梓「奇遇ですね!私もです!」

唯「…ふーん。じゃあ私は先に帰るね」

律「ああ、また明日な」

唯「うん」

ガチャバタン

271: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 10:17:14.64 ID:n0Ay95OEO
律「…で、澪。私達を呼び止めたのは?」

澪「作戦会議だ!明日の唯をキレさせる作戦の!」

紬「まだやるの…」

梓「まあ、負けっぱなしは嫌ですからね」

律「唯のキレた所、結局見れなかったしな」

澪「そう!明日こそはブチキレた唯を見てやる!!」

273: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 10:20:06.16 ID:n0Ay95OEO
梓「澪先輩、やけに気合い入ってますね」

紬「最初は反対してたのに…」

澪「悔しいんだよ!私が唯の罠にハマってキレてしまったのが!」

律「自業自得だろ」

澪「…なんか言ったか?」イライラ

律「あー!キレるな!仲間割れはやめよう!」

澪「…ああ」

梓「(澪先輩って物凄い短気だな)」

278: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 10:26:18.55 ID:n0Ay95OEO
紬「それで、明日やる事は?」

澪「みんなで全力で嫌がらせしよう」

律「今日とあんまり変わってない気が」

澪「全力でだ!いいか!私達4人で唯に全力で嫌がらせをするんだ!自分がやられたらムカつくと思う事をみんなでやるんだ!」

梓「…4対1だからこちらの方が有利って事ですか」

澪「ああ!その通りだ!」

280: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 10:31:30.66 ID:n0Ay95OEO
澪「そしてムギ!お前には強力してもらう!」

紬「え?何を…?」

澪「ムギは金持ちだからな。唯の嫌がらせに役立つアイテムを用意してもらう」

律「(澪の奴…唯に負けた事がどれだけ悔しいんだよ…)」

澪「いいか!今から私が言う物を明日までに用事しろ!」

紬「わ、わかったわ…」

288: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 10:39:04.47 ID:n0Ay95OEO
そして次の日

三年教室


澪「唯~」

唯「あ、澪ちゃんおはよう」

澪「(…よし!机の上に筆箱が出てる!)」

澪「…うわっ!」ツルッ

唯「うわ!澪ちゃん!?」

澪「ご、ごめん!足場が滑って唯にぶつかっちゃった(今の内に…)」サッ

澪「(よし…これで完了!)」

292: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 10:43:01.49 ID:n0Ay95OEO
澪「付けて来たぞ。唯の机に超小型監視カメラを」

律「ああ…」

澪「それに…唯の筆箱に入ってた消しゴムを手に触れたら机から落ちるしくみになってる消しゴムにすり替えた」

律「ああ…」

澪「ムギ、監視カメラの映像は?」

紬「このビデオで観れるわ」

澪「よし…これで唯がイラつく様子を確認出来る!」

297: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 10:46:53.34 ID:n0Ay95OEO
授業中

澪はこっそりビデオで唯の監視カメラの映像を観ている

唯「…」スッ

澪「(…!消しゴムに触れた!)」

唯「…!」

ポロ

唯「…」スッ

ポロ

唯「…」スッ

ポロ

唯「…」スッ

ポロ

唯「…チッ」

澪「(舌打ちした!)」

299: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 10:51:11.87 ID:n0Ay95OEO
唯「…ハァ」

スッ

ポロ

唯「…」

ビキッ!

澪「(鉛筆折った!これはかなりムカついてるぞ!)」ワクワク

唯「…」ケシケシ

澪「(…なっ!シャーペンの消しゴムを使い始めた!そうか…シャーペンの消しゴムを忘れてた!)」

澪「(まあいい…これで唯はイライラしてるはず)」

381: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 20:08:53.91 ID:n0Ay95OEO
放課後

澪「よし!律、ムギ!部室に行くぞ!」

紬「ええ…」

澪「ムギが用意した消しゴムで唯はイラついているはず!もうちょっと嫌がらせをすればきっとブチキレる!」

紬「ええ…」

澪「これで私達の勝ちだ!ハハハハハハ!」

律「なあ澪…」

澪「ん?なんだ?」

律「もうやめにしないか?」

澪「は?」

383: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 20:13:16.86 ID:n0Ay95OEO
紬「りっちゃん…」

澪「は?何言ってるんだよ。律…」

律「あのさ…よく考えたら唯がキレてもあんまり得しないだろ」

澪「いや!得するって!少なくとも私はめちゃくちゃ得する!」

律「いや、なんかだんだんいじめみたいになってるしさ」

紬「そうそう…。やっぱり罪悪感が…」

澪「ムギまで何言ってるんだよ!」

388: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 20:17:22.71 ID:n0Ay95OEO
澪「…ってか!忘れるなよ律!唯をキレさせようって一番最初に言い出したのはお前なんだぞ!律!」

律「まあ、そうだけどさ…。遊び感覚で言っただけでここまでやるつもりは…」

紬「私も遊び感覚でちょっと乗っただけで」

澪「ふ、ふざけるなよ!自分から言い出したくせに!」

律「言い出した私に責任があるのはわかる!…つーか澪だって最初は反対してただろ」

紬「そうよ澪ちゃん。どうして立場が逆転したの…」

澪「うう…」

392: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 20:24:20.74 ID:n0Ay95OEO
律「澪はさ。今はただ唯に仕返ししたいだけだろ」

澪「仕返しって…何のだよ!?」

律「昨日、唯のペースに乗せられたことだよ」

紬「澪ちゃん。あそこから異常にやる気が出たわよ」

律「素直に負けを認めろよ。諦めも肝心だぞ」

澪「諦めたらそこで作戦終了だ!」

律「いや作戦終了でいいんだよ」

澪「くっ!」

396: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 20:32:43.16 ID:n0Ay95OEO
紬「梓ちゃんにも言っておきましょう。作戦終了って」

律「そうだな」

澪「待てよ!ここまでやったんだぞ!唯がキレるまでやりたいとは思わないのか!?」

律「…まあ、やりたいとは…思うけど…」

紬「え?りっちゃん?」

澪「…律。わかるぞ。幼なじみの心はわかるぞ!律も私と同じ考えなんだろ!」

律「…正直に言うと、私もまだ唯がキレた所を見てみたいって気持ちはある」

紬「そうなの?」

402: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 20:38:17.55 ID:n0Ay95OEO
澪「じゃあなんでやめようなんて…」

律「なんか…怖いんだよ」

澪「怖い?」

律「キレた時の唯がだ」

澪「どういう事だよ」

律「ほら…昨日、澪にツバかけられた時とかに、微妙にイラついてただろ。唯」

紬「そうね。それで唯ちゃん。澪ちゃんに倍返ししてたわね」

律「そこだよ!唯は倍返しするんだよ!…もし唯がキレたら…絶対倍返しされる!」

澪「…律は唯を恐れてるのか?唯だぞ!普段はアホでバカっぽい唯だぞ!」

律「そういう奴こそ!キレると何するかわからないんだよ!」

紬「わかるわ」

405: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 20:44:02.67 ID:n0Ay95OEO
澪「…律。律は知ってるよな」

律「え?」

澪「私がキレた時の事だよ」

律「…ひいいっ!」ゾクッ

紬「え?」

澪「そうだろ。唯と私、どっちが怖いかわかるだろ」

律「み、澪かもしれない…」

澪「つまり、唯がキレた所で私がマジギレしたらそこで私達の勝ちだ」

律「…そうだな!そう考えたらやる気出てきた!」

澪「そうだろ!じゃあやろう!唯に嫌がらせを!」

律「おお!じゃあ部室に行こうぜ!」

澪「そうだな!唯もそろそろ部室にいるだろうし!」

紬「(私、もう関わるのやめておこうかしら…)」

408: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 20:49:37.25 ID:n0Ay95OEO
部室

唯「あずにゃん~」ダキッ

梓「ちょっ…唯先輩!いつもより長いですよ!抱きつく時間!」

唯「今日ちょっとイライラする事があったからさ~。あずにゃん分を補給してストレス解消しようと思って~」

梓「なんですかそれっ!(…澪先輩達、なんとか唯先輩をイラつかせたんだ…。澪先輩達、頑張ってるみたいだしここは澪先輩達に協力しようかな)」

梓「…離れて下さい」ブンッ!

唯「え?あずにゃん…?」

412: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 21:00:06.72 ID:n0Ay95OEO
梓「はあ…。唯先輩、キモいんですよ」

唯「え…」

梓「いつもいつもそうやって私に抱きついて。いい加減ウザイです」

唯「あ、あずにゃん…」ウルウル

梓「そうやって泣くんですか?本当に子供ですね。唯先輩って頭おかしい池沼ですか?」

唯「…は?」

梓「…え?」

唯「……」

梓「……」

唯「……」

梓「(え…な、何?この空気…)」

415: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 21:08:32.48 ID:n0Ay95OEO
唯「…チッ」

ガンッ!! ドォン

梓「っ!」ビクッ

梓「(机蹴ってひっくり返した!い、いつもの唯先輩じゃない…)」ウルウル

唯「はぁ…。あずにゃんはさー」

梓「は、はい!」ビクビク

唯「澪ちゃんみたいな事はしないと思ってたのになー」

梓「あ、あの…ごめんなさい!」

唯「今更遅いよ。ゴキブリみたいなツラしてさ…」イライラ

梓「ひっ!」

梓「(唯先輩…キレる直前だよ!…ひょっとして、唯先輩ってキレるとめちゃくちゃ怖いの!?)」

424: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 21:17:34.45 ID:n0Ay95OEO
ガチャ

律「よお!遅くなった!」

澪「ははは!唯いるな!」

紬「梓ちゃんもいるわねー」

梓「…!(これはヤバい!)」

律「なあ唯~」

唯「…ん?」

律「ツバかけビーム…くらえ~!」ペッ!

ビチャッ

唯「……」ブ チ !

ドガベキィィィィィ!!

律「…ぶばがああああああ!!?」ドサ

澪「な…」

律「」ピクピク

梓「(唯先輩が律先輩に言葉に表せない物凄い蹴りを!)」

440: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 21:23:57.51 ID:n0Ay95OEO
唯「はぁ~」

澪「…」

紬「…」

梓「…」

唯「…は?何で黙ってるのみんな。こうなった私を見たかったんじゃないの?」

澪「(やっぱり気づいてたのか…)」

紬「わ、私…用事を思い出したわ~」ガチャ…

ブンッ!

ドスッ

紬「…え?ドアに鉛筆が刺さってる…」

唯「そりゃ無いよムギちゃん。私、もっとキレるよ?」

紬「…ひ!」ビクビク

448: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 21:28:16.92 ID:n0Ay95OEO
唯「…あのさ」

澪「な、なんだ…?」

唯「言い出しっぺは誰?」

梓「え?」

唯「だからさー。私を怒らせてみようって最初に言ったクズは誰かって聞いてるんだよー」

梓「…(澪先輩…ここは正直に言ったほうが…)」ビクビク

澪「(でも、律の命が…)」

紬「りっちゃん!りっちゃんよ!りっちゃんです!!」ビクビク

澪「(ムギいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい)」

唯「ふーん。りっちゃんなんだー」

テクテク

459: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 21:33:58.08 ID:n0Ay95OEO
律「」

唯「ねーりっちゃん。りっちゃん起きてよ~」

律「…ん、んん。…って唯いいいいいいいいいいいいいいいい!!」

唯「目は覚めたね」

律「…あ、ああ…」ビクビク

唯「私を怒らせようって最初に言ったの。りっちゃんなんだってね」

律「はっ…!!」ビクビクビクビク

唯「…クズだね。りっちゃんは」

律「…あ、あのさ唯!わ、私は…最終的に…反対したんだ!こういうのダメだって澪に反対したんだ!」

唯「澪…?」

澪「(ば、バカ律!)」

468: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 21:38:46.64 ID:n0Ay95OEO
律「だ、だから!どうか私を許してくれ!この通り!」ドゲザ

唯「りっちゃん…」

ガシ

律「ん?…唯、なんで私の頭を掴むんだ…。あのー」

ドゴォォォ!

律「」

唯「言い出しっぺが何言っても説得力ないよねー」ニコニコ

梓「(律先輩の頭が壁にめり込んだ!?)」

482: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 21:47:21.36 ID:n0Ay95OEO
唯「…さて!」

ガシッ

澪「うっ…」

紬「唯ちゃんが澪ちゃんの胸ぐらを掴んだ!」

唯「昨日とは逆の立場だね。澪ちゃん」

澪「…」

梓「(澪先輩…どうかご無事で)」

唯「澪ちゃんに昨日ツバかけられた時は本気でキレそうだったよー。まあ今キレてるんだけどね~」

澪「…唯。この際だから聞くよ。なんで私の嫌がらせの時だけみんなにされた時と態度が違ったんだ?」

唯「簡単だよ。澪ちゃんが前からだいっ嫌いだからだよ」

澪「…」

梓「(どういう事?唯先輩が澪先輩を嫌いって…)」

502: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 22:00:37.93 ID:n0Ay95OEO
澪「私が嫌いってどういう事だよ…」

梓「唯先輩、澪先輩の事をカッコイいとか尊敬してたじゃないですか!」

紬「そうよ!唯ちゃん、澪ちゃんのベースとか歌声とか褒めてたわよ!」

唯「まあそれは嘘じゃないよ。澪ちゃんは楽器も歌も上手いもんね」

澪「だからボーカルをやってるんだよ」

唯「…それがムカつくんだよ澪ちゃん!ボーカルで歌上手いのは私だけでいいの!」

梓「え?」

澪「何言ってるんだお前」

512: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 22:04:26.96 ID:n0Ay95OEO
唯「澪ちゃんがしゃしゃり出たせいでさ!私の立場が小さくなったんだよ!」

澪「な、何の話をしてるんだ?」

唯「放課後ティータイムの話だよ!」

澪「…つまり、私の存在そのものが嫌いなのか?」

唯「そう。放課後ティータイムで歌が上手いボーカルは私だけでいいのにさ!澪ちゃんみたいなのが歌い出して…ファンクラブまで出来て!うあああああああ!」

ガッ

紬「唯ちゃんが澪ちゃんに殴りかかった!」

525: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 22:10:54.94 ID:n0Ay95OEO
ガシ

唯「!?」

梓「唯先輩のパンチを受け止めた…」

澪「おい唯。私もイライラしてきたぞ」

唯「は?」

澪「それってただお前が私に嫉妬してるだけだろ。私の実力にさ…」

唯「は?もしかして自分で自分の実力が凄いとか思っちゃってるのかな。澪ちゃん」

澪「…」プルプル

唯「髪の毛が今にも抜け落ちそうだね」

澪「…」ブ チ !

唯「ん?もしかして澪ちゃんもキレた?」

澪「髪の毛の話は関係ないだろ…」

541: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 22:20:12.70 ID:n0Ay95OEO
澪「おい唯。一発殴らせろよ…」イライラ

唯「は?」

澪「私を怒らせたなー。唯は」イライラ

唯「…」

澪「私がキレたらどうなるのかしらないだろ」

唯「…」

澪「だから、今の発言は取り消せ。取り消したら殴るのは許してや」

バキッ!

澪「ぶっ!?」

紬「澪ちゃんが唯ちゃんに殴られた!」

唯「…」

バキッ バキッ バキッ

澪「ぎゃああああ(なんだ!?さっきのパンチより明らかに動きが早くて受け止められない!)」

546: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 22:23:12.19 ID:n0Ay95OEO
澪「がは…」ドサ

唯「はぁ…。澪ちゃんにはがっかりだよ。余計嫌いになったよ」

澪「ゆ、唯?」

唯「キレた澪ちゃんがどんなのだか気になったからせっかくキレさせてあげたのにさ」

澪「ま、まさかさっきのは演技!?」

唯「まー。私が澪ちゃんの事を嫌いっていうのは本当だよ」

澪「…」

555: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 22:32:29.52 ID:n0Ay95OEO
唯「澪ちゃんって実力もない口だけ野郎だったね」

澪「…」

唯「りっちゃんあたりを口だけで騙してたんでしょう。想像できるよー」

澪「…ごめん」

唯「え?」

澪「ごめんなさい!今まで嫌がらせして!」ポロポロ

唯「…何?今更命乞いするの?…そういう所がムカつくんだよね。澪ちゃんさあ!」

ドガァァァァ!

澪「あああああああ…」バタ

唯「ペッ!」

ビチャッ

澪「」

564: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 22:38:18.14 ID:n0Ay95OEO
紬「りっちゃんに続いて澪ちゃんまで…」

梓「うわああ…」ビクビク

唯「…」ギロ

梓「ひっ!」

唯「あずにゃんさ。さっき私に何て言ったか覚えてる?」

梓「な、なんでしたっけ…。…ぐげっ!」

紬「唯ちゃんが梓ちゃんの首を掴んだ!」

唯「しらばっくれないでよあずにゃん」

梓「あ…ああ…ゆ…い…せんぱ」

唯「いい顔だねえ。あずにゃん。ゾクゾクしてきたよ」ニヤニヤ

紬「(いけない。唯ちゃんが何かに目覚めそう)」

569: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 22:44:44.02 ID:n0Ay95OEO
梓「こ…この…」

唯「んー?」

梓「ち…しょう…くず…」

唯「……」ブチッ!

梓「(やった!唯先輩をまたキレさせてやった!こうなったら、最初の目標だった唯先輩をキレさせる事に集中だ!)」

紬「(梓ちゃん…おかしくなっちゃったのかしら)」

唯「…」

ガン!

梓「ぶげっ!ゆ、床に頭ぶつけられた…」

唯「…」

576: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 22:48:27.41 ID:n0Ay95OEO
唯「ねえあずにゃん」

梓「ひっ!(や、やっぱりキレた唯先輩…怖い!)」ビクビク

唯「…ビクビクしてるねえ」ニヤニヤ

梓「え?」

唯「私がちょっと怒っただけでみんなこうなるんだー。いい事知ったなー」

紬「ゆ、唯ちゃん何を考えてるの?」

唯「さーね。…今日はこれくらいにしといてあげるよ。りっちゃんと澪ちゃんをボコボコにできたしね」

梓「は、はい…」

唯「明日からをお楽しみにね」ニヤニヤ

梓「(嫌な予感しかしない)」

590: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 23:07:56.94 ID:n0Ay95OEO
その日の夜 平沢家

憂「お姉ちゃん~。ご飯できたよー」

唯「はーい」ドタバタ

憂「食べようか」

唯「うんー。…!」

憂「ん?…あ、なすとピーマンだね。体に良いから嫌いな物も食べなきゃ」

唯「…はぁ」

憂「ん?」

唯「憂は私がなすとピーマン嫌いって知ってて出したんだー」

憂「え?お姉ちゃん…?」

596: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 23:13:06.11 ID:n0Ay95OEO
唯「…」ボキッ

憂「お、お姉ちゃん…なんで箸折るの…?」

唯「お姉ちゃん?嫌いななすとピーマンを食卓に出すクズにお姉ちゃんなんて呼ばれたくないなあ」

憂「う、うう…」

601: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 23:17:02.53 ID:n0Ay95OEO
唯「ハンバーグ食べたいなー」

憂「…!い、今すぐ作るから!だから許してお姉ちゃん!」

唯「…ペッ!」

憂「う…」ビチャッ

唯「…私の妹だったら、ハンバーグ以外にも私の大好物知ってるでしょ?」

憂「う、うん!お姉ちゃんの好きな物今すぐ全部作るから!」スタタタ

唯「(ふふ…いいねえ。私がちょっとイラだっただけでみんな私の言う事聞いてくれるよ…)」

612: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 23:22:53.22 ID:n0Ay95OEO
次の日

学校 3年教室

姫子「お、お金…?」

唯「うん!欲しい服がいっぱいあるんだー。3万円でいいから貸してよー」

姫子「…ちょっと今月苦しいからまた今度に…」

唯「は?」

姫子「え?」

唯「…私がこんなに頼んでるのに断るんだー」

姫子「…」

唯「ねえ聞いてるの?」ペッ!

ビチャッ

姫子「…」

唯「…死ねばいいのに。姫子ちゃんなんか。はぁー」

姫子「か、貸すから!お金貸すから許して!」

唯「え?本当!?」

621: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 23:27:23.97 ID:n0Ay95OEO
姫子「…3万、貸しちゃったよ…」

信代「姫子も貸しちゃったの?…私も同じように唯が怖くて5万貸しちゃったよ…」

いちご「私も、8万貸しちゃった」

エリ「私も2万貸した。…唯ってめったに怒らないから。なんか怒った唯見たら凄く怖くて…」

信代「うん。その辺のヤクザより怖かった」

姫子「唯、これからずっとあんななのかな…」ビクビク

629: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 23:31:20.89 ID:n0Ay95OEO
律「…」

澪「…」

紬「ゆ、唯ちゃん…何てことを…」ビクビク

和「…唯がああなった理由、知ってそうね。そこの3人」

紬「え?」

律「…」

澪「…」

和「…律と澪が包帯まみれで無言なのも唯がああなったのと関係ありそうね。ちょっと人のいないトイレで全部話してくれないかしら?」

律「…ああ。わかったよ」

634: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 23:36:48.50 ID:n0Ay95OEO
女子トイレ

和「…へえ。唯がキレたところを見てみたい…か」

律「つい遊び心でやった事なんだよ…」

澪「まさかこんな事態になるなんて思わなかった…」ビクビク

和「唯はね、キレさせてはいけない人物なのよ。あなた達は知らなかっただろうけど」

律「そっか。和は唯と幼なじみだから唯のキレた所を知ってるのか」

澪「くっ!なんで最初から和に相談しなかったんだ!」

紬「もう遅いわよ…」

和「そうね。こうなってしまったのは仕方ないわね…」

643: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 23:44:22.72 ID:n0Ay95OEO
3年教室

唯「は?私に何か文句があるの?さわちゃん」

さわ子「あ、あの…クラスのみんなが迷惑してるみたいだし…(なんで!?なんであの唯ちゃんがこんなに怖いのよ!)」

唯「ふーん。さわちゃんに告げ口したクズは誰かな?」

クラスメート「ひっ!」

さわ子「ゆ、唯ちゃん…落ち着いて」

唯「ペッ!」

ビチャッ

さわ子「…」

唯「文句あるんなら堂々と言いなよ」

さわ子「…無いわ」

スタスタ

647: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 23:47:34.84 ID:n0Ay95OEO
律「さわちゃんでもダメなのか…」

澪「なんて事だ…」

紬「唯ちゃん…元に戻らないの…?」ビクビク

和「…元に戻る方法、あるかもしれないわ」

律「え?」

澪「何か思いついたのか!?」

和「律!澪!紬!あなた達が最初に唯にした事をやるのよ!」

律「え」

655: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 23:53:13.07 ID:n0Ay95OEO
数分後

律「唯~」

唯「ん?包帯まみれでどうしたのりっちゃん」

律「あ!足が滑った!」

ガッ

ドタッ

唯「うう…」

律「悪いなー唯。でもそこに突っ立てたお前が悪いんだぜ」

唯「…殺されたいの?りっちゃんさあ」

律「…(こ、怖い!だがまだ諦めるわけには!)」

657: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/03(水) 23:57:25.58 ID:n0Ay95OEO
澪「やあ唯」

唯「あ?」

澪「そんな怖い顔するなよ」ペッ!

ビチャッ

唯「…」

紬「あら唯ちゃん」ペッ!

ビチャッ

唯「…」

澪「ごめん~。ツバかかちゃったよー」

紬「ごめんね~」

唯「…」スッ

澪「(律!ムギ!全速力で逃げるぞ!)」

661: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/04(木) 00:00:24.12 ID:J3gnoQrGO
律「うおおおおおお」

スタタタタタ

唯「…逃がさないよ」

スタタタタタ

紬「ゆ、唯ちゃん追ってくるわよ!」

律「澪!どこに向かってるんだ!?」

澪「2年の教室!梓の教室だ!」

紬「梓ちゃん!?」

澪「梓にも嫌がらせをして貰えば唯はもっと怒る!」

律「そ、そうか!」

665: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/04(木) 00:04:45.25 ID:J3gnoQrGO
2年教室

梓「あ。先輩方」

憂「律先輩に澪先輩…どうしたんですか!?包帯まみれで」

梓「あ。まあそれはいろいろあって…」

純「ってか汗だくじゃないですか。どうしたんです?」

律「まあ…全速力で走ってきたからな…」

紬「怒りが貯まってる唯ちゃんがここに来るわ」

憂「え!?お姉ちゃんが!?」

梓「何やってるんですか!?澪先輩達はバカですか!?」

澪「まあ話を聞いてくれ…」

666: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/04(木) 00:06:09.04 ID:J3gnoQrGO
あ。憂は律や澪を律さん澪さんって呼んでた気がする
間違ってたらすまん

670: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/04(木) 00:11:14.26 ID:J3gnoQrGO
唯「…ん?あずにゃん」

梓「ゆ、唯先輩の…唯先輩の…池沼ー!!!」

唯「…」ブチッ!

憂「お、お姉ちゃんのバカー!」

純「唯先輩の歌は下手くそだー!」

唯「…」ガシッ

純「え!?なんで私の胸ぐらを!?」

唯「一番近くにいたからだよ…」

梓「純!ありがとう!」

憂「ごめんね純ちゃん!」

純「え!?ちょっーーー!」

唯「モップのくせに…私をバカにするなああああああ!」

ドビブガドカァァァァ

677: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/04(木) 00:15:08.10 ID:J3gnoQrGO
律「おお梓!憂ちゃん!唯の様子はどうだ!?」

梓「唯先輩…かなりキレてますよ…」

憂「あんなお姉ちゃん見たことない…」

澪「でもこれが唯のためなんだ…」

紬「…!唯ちゃんが来たわ!」

唯「うう…」イライライライライライライライラ

律「うわっ。めちゃくちゃキレてるし…」

梓「だから言ったでしょうー!」

688: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/04(木) 00:19:30.46 ID:J3gnoQrGO
唯「はー…」イライライライラ

スウッー

律「…!」

澪「みんな!耳を塞げ!!」

梓「は、はい!」

唯「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」

696: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/04(木) 00:22:07.31 ID:J3gnoQrGO
唯「……」フラフラ

唯「うう…」ドサ

澪「倒れた!」

梓「これって…」

紬「成功よ!」

憂「和さんの言ってた通りなんですね!」

律「ああ!和の読みは当たった!」

702: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/04(木) 00:27:42.17 ID:J3gnoQrGO
ー回想ー

律「え。…私達が唯に最初にした事って嫌がらせじゃないか!」

澪「余計に唯を怒らせるだけだろ!」

和「それでいいのよ。…唯みたいな単純な人間は、怒りが貯まりすぎて怒りが爆発すると叫ぶのよ」

紬「叫ぶ?」

和「とにかくストレスを解消したくてね。そして叫び疲れて倒れて…怒りというのが全て消えて元の唯に戻る」

澪「…本当なのか!?」

律「…ええい!もう一か八かでやってやるよ~!」

708: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/04(木) 00:31:47.07 ID:J3gnoQrGO
数時間後

保健室

唯「…う、うう」

梓「あ!目が覚めましたよ!」

唯「ここは…」

紬「保健室よ!唯ちゃん!」

純「」

唯「あれ…純ちゃんが隣のベッドで包帯まみれで寝てる」

澪「(キレてた時の事を忘れてる!)」

和「(成功ね…)」

律「うう…唯~!よく帰って来てくれた~」ダキッ

唯「え?りっちゃんどうしたの?あはは~」

710: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/11/04(木) 00:37:06.08 ID:J3gnoQrGO
憂「お姉ちゃんが元に戻った」ウルウル

唯「どうしたの憂。お姉ちゃんは元からこうだよ!」

律「(しかしキレてた時の記憶が消えたってどういう事だ?)」

和「(叫んだショックで記憶が飛んだとかじゃないかしら)」

紬「唯ちゃんが帰ってきた記念のパーティーをやりましょう!」

梓「そうですね!」

律「唯~」ペッ!

ビチャッ

唯「りっちゃん何するの~もう~。あはは~」

律「元の唯だ~」

澪「ツバかけられても怒らないぞー」ペッ!

ビチャッ

唯「…ッチ」

澪「え」


おわり

引用元: 律「唯がキレたらどうなるか」