1 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:13:51.316 ID:z36N4aVt0.net
ジェシー「だからバズが変なんだってば!」

ウッディ「おいおいジェシー。ライトビールが変なのはいつものことだろ?」

ジェシー「それはそうだけど…。でも、最近元気がないっていうか…体調が悪そうなんだ」

ウッディ「体調が悪いって?あのなジェシー、ライトビールが体調を崩すわけないだろ?」

2 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:16:14.349 ID:z36N4aVt0.net
ジェシー「でも…」

ウッディ「ジェシー、ライトビールは高い所が好きだろ?」


ジェシー「へ?確かにバズは高い所が好きだけど…一体それがどうしたって言うの?」


ウッディ「バカと煙は高い所に登りたがるんだ。そしてバカは風邪をひかない。…この意味がわかるよな?」

3 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:18:02.393 ID:z36N4aVt0.net
ジェシー「バズがバカなのはよくわかってるけど…でも本当に体調が悪そうなんだよ!」

ウッディ「いいかジェシー。バズはバカでしかもオモチャだ!俺達ももちろんオモチャだ!オモチャは風邪をひかない!その上バズはバカなんだから絶対風邪なんてひく筈ないんだよ!」


ジェシー「あーもう!だったらその目で確かめてみなよ!ほらっ!一緒に来て!!」グイッ


ウッディ「やれやれ…困ったガラガラヘビだぜ」

4 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:20:01.941 ID:z36N4aVt0.net
ジェシー「バズ…?ウッディが…来てくれたよ」


バズ「……あぁ……ありがとう…ジェシー…」グッタリ



ウッディ「…ッ!…お、おいおいライトビール!どうしたんだよ一体!!」



バズ「……最後に…君に会えて…良かった…」

5 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:21:44.770 ID:z36N4aVt0.net
ウッディ「な、なに言ってんだよライトビール!いつもお前は『ライトビール』って呼んだらムキになって反論してきただろ!なんで…言い返してこないんだよ!!」


バズ「……私はもう…長くない…」


ジェシー「バズ…」グスッ



ウッディ「な、なんだよそれ…。はは~ん…さてはドッキリだな!?おい!ポテトヘッド!レックス!さっさと出て来いよ!!」



シーン…

6 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:23:16.567 ID:z36N4aVt0.net
ジェシー「ポテトヘッドもレックスも、こんな悪趣味なドッキリなんて…しないよ。実はその2人からウッディも連れて来て、会わせておいた方がいいって言われてさ…。私にはもう…どうしたらいいかわかんなくて…お願いウッディ!!バズを助けてあげて!!」グスン


ウッディ「ジェシー…。おいライトビール!俺の大切な妹分を泣かせやがって!!俺達はオモチャだ!!風邪なんかひかない!!だから、そんな死にそうな顔なんてするなよ!!」



バス「……君の大切な妹を泣かせてしまって…すまない…。私にとっても…ジェシーは大切だ…。すまない…ジェシー…」



ジェシー「バズ…」グスングスン

7 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:26:02.407 ID:z36N4aVt0.net
ウッディ「いいからほらっ!さっさと起きろよ!!手を貸してやるから、とにかく立って…!」グイッ


バズ「もう…無理なんだ…。私はもう…立てない…」グッタリ


ウッディ「…ッ…なに言ってんだよ!!無限の彼方へ行くんじゃなかったのかよ!?」



バズ「無限の彼方…か…。そうだな…もうすぐ私は…無限の彼方へ飛び立つだろう…。親愛なるカウボーイ…私が居なくなった後…ジェシーを頼んだぞ…」

8 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:27:18.108 ID:z36N4aVt0.net
ジェシー「バズ!そんなの嫌だよ!!お願いだから行かないでよ!!」


バズ「ジェシー…そんな顔をしないでくれ…。また、カウボーイに怒られてしまうではないか…」



ウッディ「いい加減にしろ!!」



ジェシー「ウッディ…?」

9 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:28:14.593 ID:z36N4aVt0.net
ウッディ「いいかよく聞けライトビール!!何回でも言ってやる!俺達はオモチャだ!!だから病気になんかならないんだよ!!何度言えばわかるんだ!?」



バズ「ウッディ…恐らくこれは…私の寿命なのだ…」



ウッディ「寿命…?」


バズ「そうだ…形あるものはいつか壊れる。オモチャも…その運命からは逃れられない…」

10 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:29:42.187 ID:z36N4aVt0.net
ウッディ「壊れるって…でもお前、どこも壊れてなんか…?」

バズ「目に見えない所が…壊れている可能性もある…。それに私は台湾製だ…」カパッ


ウッディ「『Made in Taiwan』…」


バズ「私はきっと…君やジェシーのように…何十年も生きられるオモチャではなかったのだ…」

11 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:30:42.240 ID:z36N4aVt0.net
ジェシー「そんな…」


ウッディ「違う!違う違う違う!これは何かの間違いだ!!こんなこと…ある筈ない!!」



バズ「ウッディ…君の言う通り、我々はオモチャだ。そしてオモチャは…いずれ壊れる。それは…避けられない…」



ウッディ「バズ…」

12 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:31:43.848 ID:z36N4aVt0.net
バズ「ようやく…まともに名前を呼んでくれたな…。これで心おきなく…ゆっくり眠れる気がする…」

ジェシー「ダメだよ!バズ!!気をしっかり持って…!ウッディ!!お願いだから何とかしてよ!?」


ウッディ「……ッ…」ギリッ


ジェシー「ウッディ!!」

13 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:33:09.943 ID:z36N4aVt0.net
バズ「ジェシー…頼みがある…」

ジェシー「何!?バズが元気になるなら私なんでもするから!!なんでも言って!!」


バズ「最期に…君の笑顔が見たい。私は…笑顔の君が好きだ…」


ジェシー「……バカ!私を1人にしないでよ!!笑顔が見たいなら早く元気になってよ!!」



バズ「……頼む」

14 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:34:07.107 ID:z36N4aVt0.net
ウッディ「ジェシー…バズの最期の頼みを聞いてあげるんだ」

ジェシー「ウッディまで何言ってるの!?最期だなんて言わないで!!」


ウッディ「俺はお前に…後悔して欲しくないんだよ!!」


ジェシー「ウッディ……」グスングスン

15 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:35:41.085 ID:z36N4aVt0.net
ウッディ「ほら、笑顔でバズを見送ろう…」

ジェシー「ぐすっ…ん…。わかった。……バズ、今までありがとう…大好きだったよ…」ニコッ



バズ「あぁ…私も…ジェシーが大好きだ。それから…ウッディ…本当にありが…と…」ガクッ




ジェシー「バズ…?バズ!?うわぁーん!バズが…バズが死んじゃったぁぁ!!」グスングスン




ウッディ「畜生…!畜生…!!」ギリッ

16 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:37:13.625 ID:z36N4aVt0.net
ジェシー「うわぁーん!!バズ…起きてよバズー!!」シクシク

ウッディ「ごめんなジェシー。俺…どうすることもできなくて…」グスッ


ジェシー「ぐすっ…ウッディのせいじゃ…ないよ…。寿命なら…どうしようも…ないもの…」グスングスン



ウッディ「なぁ…ジェシー。俺達でバズの身体を綺麗に拭いてやろうぜ。みんなで冥福を祈る時に、汚いままじゃ…かわいそうだから…」

17 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:38:19.138 ID:z36N4aVt0.net
ジェシー「ぐすっ…ん…。そうだね。私、バズの身体をピカピカにしてあげる…。宇宙一のイカした男に相応しい姿に…」グスッ


ウッディ「…よし!じゃあ、まずは手から拭いてやろう。ジェシーは左手を頼むな。俺は右手を拭くから…」


ジェシー「ん。わかった」フキフキ



ウッディ「……バズ。冷たい手、しやがって…。クソッ…もう少し早く気づいてやれてたら、なんとか出来たかも知れないのに…ごめんな…。ごめんなバズ……ん?」カチッ

18 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:40:25.187 ID:z36N4aVt0.net
カチッ…カチッ…


ジェシー「ウッディ…どうしたの?」

ウッディ「いや、バズのレーザーが出ないんだ…」


ジェシー「そんなの…当たり前じゃない。だってバズはもう…死んじゃったんだから…」グスン


20 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:41:42.689 ID:z36N4aVt0.net
ウッディ「そりゃそう…だよな…。死んだらレーザーなんて出るわけ…いや?…待てよ?」

ジェシー「どうしたのよウッディ!早くバズを拭いてあげようよ!」


ウッディ「ジェシー…ちょっとバズの胸のボタンを押してみてくれ」


ジェシー「な、なんでそんなこと…?」

21 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:42:48.876 ID:z36N4aVt0.net
ウッディ「いいから早く!!」

ジェシー「わ、わかった」カチッカチッ


シーン…


ウッディ「やっぱり音は鳴らないみたいだな…」



23 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:44:25.721 ID:z36N4aVt0.net
ジェシー「だから、当たり前じゃない!だってバズはもう…」


ウッディ「違うんだジェシー!!」


ジェシー「へ?何が違うの…?」ポカン




ウッディ「バズは死んだからビームが出ないんじゃない!ビームが出ないから死んだんだよ!!胸のボタンだってそうさ!押しても鳴らないからバズはこうなっちまったんだ!!」




ジェシー「ウッディ…?何を言ってるの…?」キョトン

24 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:46:06.013 ID:z36N4aVt0.net
ウッディ「ジェシー!大至急、単三…いや、単四電池を二個持って来てくれ!!」

ジェシー「単四電池を二個…?それがなんだっていうの?」


ウッディ「いいから早く!!」


ジェシー「わ、わかった!」タタッ




ウッディ「…バズ。お前を無限の彼方になんか行かせてたまるか…!」



26 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:47:44.361 ID:z36N4aVt0.net
ジェシー「も、持って来たよ!って、ウッディ!バズの背中のフタを開けて何してるの…?」


ウッディ「サンキュージェシー!何をって、電池を交換するに決まってるだろ!」


ジェシー「電池を交換…?」

ウッディ「そうさ!バズは電池式だ!電池さえ交換すれば…」



カチッ




バズ「む…?私は一体どうしたのだ…?」ムクッ


28 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします:2016/01/20(水) 23:50:03.668 ID:z36N4aVt0.net
ウッディ「……やっとお目覚めかよライトビール。まったく…ヒヤヒヤさせやがって…」

バズ「ウッディ…また君に救われてしまったな…。それから、私はライトビールではなくバズ・ライト…」



ジェシー「イィィーヤッホォォーゥ!!」ガバッ



バズ「どうやら…私は無限の彼方よりもこちらのほうが居心地がいいようだ…」




ウッディ「おかえり…バズ。これからは電池交換は早めに済ませろよ?」