1: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 21:34:06.22 ID:jUThjREs.net
※借金の理由は想像で補完を。都合で地下帝国の設定が変わる事があるかもですが許してください



穂乃果「はあ……やだなぁ、ここ煙っぽいし」

にこ「そうね……」

凛「嫌だよぉ、こんなところ楽しみなんてないよ…」

穂乃果「ちなみに、二人は何年間なの?」

凛「一年だって」

にこ「私も」

穂乃果「みじかっ!まあ穂乃果もだけど」

ビッー!ビッー!ビッー!

穂乃果「あ、時間だ…」

凛「行こっか…」

にこ「ええ……」

ーーー
業務終了

穂乃果「あー……つかれたぁ……」

凛「くたくた……」

にこ「はあ……」

ガラガラガラ…

穂乃果「ん?」

ドドドドドッ……

石和「は~い、みなさんお待たせしました~、購買ですよー!」

『ビール!あと柿ピー大袋!』

石和「はいはい、6000ペリカね!」

『俺もビール!あ、ロング缶!と、ポテチ!』

沼川「あい、9,000ペリカだよ!」

穂乃果「…あれは」

5: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 21:40:04.96 ID:jUThjREs.net
にこ「何か買えるみたいだけど……なに?ペリカって」

凛「お金?」



大槻「…あれはね、ここでの通貨なんだよ」

穂乃果「あ……えっと、班長さんでしたっけ」

大槻「女性がその年で、大変だろう……」コツンッ

にこ「…これは」


大槻「ふふ、これからも頑張れって言う気持ちさ。奢りさ」


穂乃果「ありがとうございます!」

大槻「ささっ、二人も」

にこ「あ、はい…」

凛「……」

7: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 21:44:33.47 ID:jUThjREs.net
カシュッ!

穂乃果「んくっ、んくっ……」ゴクゴク

にこ「やっぱりこれよねぇ…」ゴクゴク


凛「たはっー!!」ゴクゴク

凛「まっず!!!!」ブッーー

穂乃果「え、ちょ、凛ちゃ…!」

にこ「あんた……!」

凛「だってビールなんて初めてなんだもん…」

大槻「それはすまなかった…ああ、ならコーラでも頼むといい……来月」

凛「来月?なんで?」

大槻「君たちの給料日はちょうど1ヶ月後だからね…それまでは何も買えないけど、頑張るんだよ」

穂乃果「うっ、来月までかぁ…」

8: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 21:49:43.93 ID:jUThjREs.net
にこ「…」ゴクゴク

穂乃果「ご飯もしょぼかったし……うう、これ飲んだら逆に辛くなっちゃう…」

大槻「ふふ、だから、来月からは十分楽しめるさ。それに、どうしても足りなくなって、欲しい時は前借りも出来る」

穂乃果「わかりました…ありがとうございます」

大槻「いいのさ」

凛「……」

~~

穂乃果「なんか優しそうな人で良かったね」

にこ「そうね、ちょっと安心したわ」

凛「…凛はなんか好きになれないなー」

凛「胡散臭い」

12: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 21:54:52.59 ID:jUThjREs.net
穂乃果「そう?」

凛「うん。鼻でかいし」

穂乃果「鼻は関係ないと思うよ」

ビッー!ビッー!ビッー!

にこ「ほら、就寝の時間よ。さっさと寝ちゃいましょ」

穂乃果「そだね」

~~

石和「……で、どうです?」

大槻「…ううん……あんまりだな、そんなに気にいってないみたいだ」

沼川「あ、そうなんですか?」

大槻「ここにいるクズどもとは違って妙にピュアだ、なんというか…事の重大さがわかっていない」

大槻「……まあ、搾り取れるだけ、とってみよう。どうせここでの食の快楽には勝てやしないさ」

~~
そして1ヶ月後

14: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 22:01:10.48 ID:jUThjREs.net
大槻「は~い、みなさんお待たせしましたー!今日はお待ちかねの給料日でーーす!!」

大槻「では名前を呼んでいきます。えー、○○くん!…××くん!」



大槻「…では、最後に、矢澤にこさん!」


にこ「……なにこれ91000…円?」

大槻「それがペリカだよ…日本円の10分の1の価値だ」

穂乃果「えっ、じゃあこれって、9100円…?」

15: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 22:07:18.33 ID:jUThjREs.net
大槻「そういうこと」


『ビール!!あと焼き鳥!』

石和「はいはい!12000ペリカね!」

『これこれぇ~!』カシュッ!

『んっ、んっんっ……!ぶはっーー!』

『うしっ、うしっ、うしっ……』モグモグ


穂乃果「う、うへへ、穂乃果も…」フラフラ

にこ「ここ一ヶ月、油っこいもの…う、でも…」フラフラ

凛「……」

凛(ラーメン食べたい……)

17: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 22:16:15.92 ID:jUThjREs.net
凛(……ん?)チラッ

勤労奨励オプション
『1日外出権 50万ペリカ』
『1日個室権 15万ペリカ』
『フルコースディナー(和洋中 選択可能) 10万ペリカ』

凛(フルコースディナーの中華だったらラーメン作ってくれないかなぁ~…)グゥゥ~

凛(…10万ペリカ…ってことは、来月までに4万え…ペリカ残しておけば!)

凛(ふふふ、完璧にゃ…)

沼川「はい、コーラね。1000ペリカ」

凛「あとポテチも!」

沼川「はいはい、合計で4000ペリカね!」

20: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 22:23:06.57 ID:jUThjREs.net
穂乃果「んくっ、んくっ……」ゴクゴク

凛「……!」ゴクゴク

にこ「ぷはっー!」

穂乃果「あ、凛ちゃん、ポテチちょーだい」ヒョイ

凛「じゃあ穂乃果ちゃんの柿ピーちょうだい」ヒョイ

にこ「コンビニの焼き鳥ってこんな美味しかったかしら…」ウシウシ

穂乃果「普段が普段だから仕方ないね」モグモグ

凛「ねー」ゴクゴク

にこ「せめてもうちょっと普通になればねぇ…」ゴクゴク

21: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 22:26:40.04 ID:jUThjREs.net
凛「凛はねー、来月にはラーメン食べるもんね!」

穂乃果「ラーメン?」

にこ「どういうこと?」

凛「あれ見て!労働奨励オプションの、フルコースディナー!」

凛「あれでラーメン作ってもらうんだー!」



大槻「ふふふ、星空さん、何を言っているんだ、ははは」

凛「…?班長?」

24: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 22:32:07.65 ID:jUThjREs.net
大槻「確かに、ペリカを貯めて、好物を食べる……それもいいだろう」

大槻「だけどだね、星空さん……それはあまりいいとは言えない」

凛「?」

大槻「考えても見てご覧よ。10万ペリカってぇの、最低でも2ヶ月は働かなきゃ手に入らない額だ…そのために、星空さんは、使わずにペリカを貯めるつもりだろう?」

凛「うん…」

大槻「星空さんは素直だね。でもね、はっきり言おう……そりゃあつまり、みんながポテチやビール、星空さんはコーラか。を、食べたり飲んだりしてるのを横目で我慢することになる…そんなの辛いだろう?」

大槻「高坂さんや矢澤さんと、一緒に楽しく飲んだり食べたりしたいだろう?」

25: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 22:38:50.95 ID:jUThjREs.net
凛「……」

大槻「それに、もしかしたら待ちに待ったラーメンも、そこまで美味しくないかもしれない……こんな事なら、買い食いしていた方が有意義だったかも、と思ってしまう可能性もある」

大槻「我慢していたのが、ばかばかしくなる……そして、だ」

大槻「使ったペリカは消え、その後、星空さんは無一文のまま1ヶ月を過ごす事になる……」

凛「ぬぬ……」

大槻「……と、いうわけさ」

大槻「……まあ、でも。止めやしないさ…それも星空さんの自由だ……それに、そういう心持ちは、すきだよ」コツンッ

凛「……! こ、これは……」

大槻「カップ麺……奢りさ……まあ、本場のラーメンには、程遠いけどね……それじゃ」

穂乃果「なぁんだ、やっぱり班長さん優しいじゃん。よかったね、凛ちゃん。カップ麺」

26: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 22:45:01.34 ID:jUThjREs.net
凛「……」ゴクリッ

にこ「あ、お湯もらってくるわね」

ーー
コポポポッ…

凛「……」ハア、ハアハア…

凛「長いにゃ……この、短いはずの三分が……長い……!!」

凛「カップ麺作ってるだけなのに……ながい……」

凛「……」

凛「……ま、まだかな…」

ーー

凛「……三分……!」

ペラッ、フワァ

凛「はぁぁぁ、この香り…カップ麺だぁ……」ペタッ

凛「ぁぁぁぁあったかいぃいい……!」

27: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 22:49:55.58 ID:jUThjREs.net
凛「いただきます……」ズルルッ

凛「……うんまいにゃ〜!!」パアァッ

穂乃果「よかったね凛ちゃん!…そういえば、カップ麺っていくらなんだろ」

にこ「えっーと……えっ、10000ペリカ!?いくらなんでも高すぎるでしょ!」

石和「お湯代もあるからね〜、勘弁してよ」

凛「……」ズルルッ!ズルルッ

凛「ぷはぁ〜…!」パアァッ



凛「……10000ペリカかぁ」ボソッ

29: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 22:55:48.50 ID:jUThjREs.net
穂乃果「……凛ちゃん?」

凛「はっ!?大丈夫、大丈夫。そんな無駄遣いしないよ!」

凛「ちゃんとしたラーメン食べるんだもん……!」

〜〜
数週間後

にこ「……凛…あんた、それ、何個目よ」

凛「は、8個目……」

にこ「あんたじゃあ今7000ペリカしかないってこと?!」

凛「うぇぇえ〜〜ん……」ズルルッ

にこ「いや、食べるのね……」

30: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 23:06:50.48 ID:jUThjREs.net
大槻「ふふ、困ってるようだね、星空さん」

穂乃果「班長…」

大槻「提案がある…賭けなんだけど、チンチロは知ってるかな?」

凛「…全然、今初めて知った」

大槻「ありゃ、そうなのか。…じゃあルールを説明してあげよう」

ーー

凛「何一つ理解できません」

大槻「………………だ、だからね?つまり、このサイコロを……あ、もういいや。もうルール変えよう」

大槻「星空さんのだけの特別ルールだ……もう、単純に、出た目の合計値が大きかった方が勝ちにしよう。単純だろう?」

凛「ああ、それなら簡単!」

大槻「それと、こうしよう。ゾロ目で買った場合、賭けた金額×その数に」

沼川(ちょ、大丈夫ですか?それじゃあ6のゾロ目なんか出たら六倍ですよ…?)

大槻(…なぁに、心配するな、3つまとめて6なんざそうそう出やしない…)

31: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 23:13:52.11 ID:jUThjREs.net
凛「じゃ、凛は7000ペリカいっきにかけるにゃ!」

大槻「!?…お、おいおい星空さん。それは少し無謀すぎやしないかい? いきなり全額って」

大槻(…こいつ、馬鹿なのか?普通は出し惜しみするとおもうが)

大槻「…まあいいか……じゃ、10000」

大槻「星空さんから、先にいいよ」

凛「ほいほい……」カランカラン

凛「……4、5、6。15!」

大槻「…!ほう……」

大槻(……シゴロ……偶然か……)コロコロッ

大槻「…おや、12…負けだな」

星空「じゃあ10000ペリカもらっていいの?」

大槻「ああ、賭けだからね」

星空「やっりー!」

星空「じゃ。もっかい!」

大槻(…ふふ、やっぱりな)

34: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 23:26:03.84 ID:jUThjREs.net
大槻(ルールを簡単にしたことで、抵抗感を薄くさせて、その気にさせる…なにより、完全に運だから、『次なら』『次なら勝てる』と、思う…!)

大槻(……こんなこともあろうかと、456賽と別に……566賽……!)

大槻(と言っても、456賽を作る時に間違って出来た偶然の産物だが……今この状況……!)

大槻(最強の……武器となる……それこそ、諸刃じゃない、必殺の刃だ…!)

凛「よーし!じゃあ凛はまた7000!」

大槻(…通常と違って、勝ってもそこまで取れる分が多くはないが…よし)

大槻「…星空さん、ひとつ提案だ」

35: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 23:32:10.10 ID:jUThjREs.net
大槻「例えば、星空さんが7000をかけたとしよう、そして、負けたとしよう」

大槻「勝ち分は、こうする。負かした相手の掛金×二倍を頂く、と。そしてゾロの場合も、ゾロ目の数字、×2だ」

凛「……つまり、いま凛が負けたら、14000ペリカ……そして、たとえば5のゾロ目で負けたら、10倍…70000ペリカ……!」

大槻「そういうことさ……」

凛「へ、へへ……おもしろいにゃ…!」

大槻「……」

大槻「…10000ペリカをかけよう」

凛「……」

大槻「では、こちらから振らせてもらおう……」

大槻(ふふ……566賽…使うか……!)

36: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 23:38:29.88 ID:jUThjREs.net
大槻「ふふ、星空さん、実はね、僕はね、自分の思った数字を出せるんだよ」

凛「へえ……」

大槻「ふふふ……」カシュカシ

大槻「…ふんっ!」コロンカランッ

5 6 6

大槻「おおっと。こりゃすごい……これは勝ってしまったかな〜」

大槻(ふ、とりあえず釣りつけて10000返してもらうぞ小娘…)

コロンカランッ



凛「あ、6のゾロ目」

37: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 23:44:42.70 ID:jUThjREs.net
大槻「……は?」

凛「あー、ということは、10000×12だから」

凛「120000ペリカですね。やったーー!!」


大槻(な、なんだと……っ!!??)

石和(は、班長!?なにしてるんですか!)

大槻(う、うるさい!まさかこうなるとは……!)

凛「わぁい!これならラーメンたべられるにゃー!」

大槻「ぐっ……!」

大槻(……ま、まあ…12万くらいなら……くっ、このルールでは二度と…!)




凛「じゃあ凛は、12万ペリカを賭ける」

40: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 23:50:26.94 ID:jUThjREs.net
大槻「…は、はあ?」

凛「12万ペリカを、賭ける」

大槻「……あ、あのね。この賭けは2万までという制限があって」

凛「そもそものルールが変わってるからそんなの通用しないにゃ」

大槻「…………」

凛「…出さないの?……なにも知らない素人が、全額出してるのに。しょぼいんですね」

大槻「……!!」ブチッ

大槻「上等だ……」バンッ

石和「!」

沼川「!!」


大槻「なら13万ペリカだ……!」

ーー

穂乃果「おっー、なんか白熱してるね!」

にこ「なんか班長さん怒ってない?顔がすごいけど」

47: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/13(土) 23:59:36.22 ID:jUThjREs.net
大槻(甘く見てりゃ調子に乗りやがって……!)

大槻(…566賽……!二度も連続で6ゾロ目なんぞ、あるわけがない!!!)

大槻「…ふっ!」コロンカランッ

5 6 6

大槻「ふ、ふふ。どうだ、この数字を超えるには6ゾロ目だけだ!」

凛「……」コロンカランッ

6 6 6




大槻「」

大槻(…悪魔の、数字……!)グニャアァ

49: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 00:05:12.59 ID:37o5c4gK.net
凛「130000×12…156万ペリカです」

ウォォォォオオオオオアッ!!!

穂乃果「へ、凛ちゃん!?」

にこ「なんか、いまとんでもない金額が聞こえた気が……」


『すげー!なんだあの嬢ちゃん!』

『班長が156万負けたってよ!』

大槻「ぐ、ぬぬぬぬぬ………!!」

大槻(どうなってやがるぅぅぅうう!!)



凛(ちょっと待ってちょっと待って。やばいって、なにこれ。適当にサイコロ降ったら偶然が重なってすごいことに!?!)

穂乃果「凛ちゃーん!すごいね!」

にこ「ちょっとした小金持ちね!」

大槻(くっ…)

52: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 00:09:27.42 ID:37o5c4gK.net
凛(う、へへ、なんかいい気分……)

凛(…………)



凛「凛はここで156万を賭ける」



穂乃果「!?」

にこ「!?」

大槻「!?」

『『!?!?』』


凛「!?」

55: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 00:14:21.46 ID:37o5c4gK.net
穂乃果「凛ちゃん!?」

にこ「なにしてんのよ!あんた流石にその額は……!!」

凛「な、なんか……あれだよ」

凛「ノリで☆」

にこ「馬鹿ね……どうするのよ負けたら…2倍なんでしょ?」

凛「…312万」

穂乃果「…あの、班長。もし、払えなかったら……」


大槻「……それは、毎月の給料から引く」

凛「…つまりここで負けたら約17ヶ月はタダ働き…!」

にこ「計算早いわね…」

58: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 00:24:24.20 ID:37o5c4gK.net
凛「穂乃果ちゃん、もし負けたらポテチとか少しくれない?」

穂乃果「いいよ。一緒に食べよ」

凛「わーい!じゃ、負けてもいいや」


大槻「…い、いや、わしは降りる…」


『はーー!?』

『女、しかもこんな大金かけてんだぞ!』

『かーけーろ!かーけーろ!』


大槻「ぐっ……!!」

大槻「くそがぁぁぁぁあ!!」ドンッ!!


『おあっ!?』


大槻「200万だ……!」


『ウォオオオオオオオおおおおおおつきぃいいい!!』

59: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 00:35:08.55 ID:37o5c4gK.net
大槻「……奇跡は、三度も起こらない!!」コロンカランッ

大槻「……っ!どうだ!見ろ!5ゾロ目!!これで、勝てば10倍…1560万だぁ!!!」

凛「…」ヒョイ

6 6 6


大槻「…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………はあ?」


ウオオオアオオオオアオオオオオオ!!!


『ど、どーなってんだー!?』

『12×200万……!』

『2400万……!!』

大槻「あ、くそ、……あ、ぁぁぁあ!?」グニャアァ

凛「……」

60: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 00:35:40.71 ID:alOKoJRo.net
凛(う、へへ、なんかいい気分……)

凛(…………)



凛「凛はここで156万を賭ける」



穂乃果「!?」

にこ「!?」

大槻「!?」

『『!?!?』』


凛「!?」

61: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 00:36:08.83 ID:alOKoJRo.net
凛(う、へへ、なんかいい気分……)

凛(…………)



凛「凛はここで156万を賭ける」



穂乃果「!?」

にこ「!?」

大槻「!?」

『『!?!?』』


凛「!?」

63: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 00:36:53.28 ID:alOKoJRo.net
穂乃果「凛ちゃん!?」

にこ「なにしてんのよ!あんた流石にその額は……!!」

凛「な、なんか……あれだよ」

凛「ノリで☆」

にこ「馬鹿ね……どうするのよ負けたら…2倍なんでしょ?」

凛「…312万」

穂乃果「…あの、班長。もし、払えなかったら……」


大槻「……それは、毎月の給料から引く」

凛「…つまりここで負けたら約17ヶ月はタダ働き…!」

にこ「計算早いわね…」

64: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 00:37:35.80 ID:alOKoJRo.net
凛「130000×12…156万ペリカです」

ウォォォォオオオオオアッ!!!

穂乃果「へ、凛ちゃん!?」

にこ「なんか、いまとんでもない金額が聞こえた気が……」


『すげー!なんだあの嬢ちゃん!』

『班長が156万負けたってよ!』

大槻「ぐ、ぬぬぬぬぬ………!!」

大槻(どうなってやがるぅぅぅうう!!)



凛(ちょっと待ってちょっと待って。やばいって、なにこれ。適当にサイコロ降ったら偶然が重なってすごいことに!?!)

穂乃果「凛ちゃーん!すごいね!」

にこ「ちょっとした小金持ちね!」

大槻(くっ…)

73: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 00:41:49.94 ID:37o5c4gK.net
凛「あ、あの、班長さん」

大槻「……なんだよ」

凛「…その、いまの勝負は……無かった事にしましょう」

大槻「…え」

『え?』

凛「流石に班長さんが気の毒っていうか…ここまで事が大きくなるとは思ってなかったから……だから、今のはなし」

大槻「ほ、星空…さん」ホロリ

『天使や…』

『やったことはえぐかったけど天使がおる…』

穂乃果「でも、156万ペリカは確実にゲットしたわけだね!」

にこ「良かったわね、これでフルコースディナー、頼めるじゃない」

凛「うんっ!」

ーーー

75: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 00:48:53.11 ID:37o5c4gK.net
二ヶ月後

星空「いい加減辛くなってきた…」

穂乃果「喉も痛いし…」

にこ「いやねぇ…体も痛いし……」

穂乃果「手っ取り早くここを抜け出せないかなぁ」


『…諸君、集まりたまえ』


穂乃果「ん?」

にこ「なにかしら、あれ」

凛「…うなだれてるね、あの人」


『えー、この度、この、三好君が、ブレイブメンロードの、参加者となってくれた!その祝いとして、諸君らに3万ペリカずつ支給する!』

ウオオオアオオオオアオオオオオオ!!!

凛「しょっぱ」

穂乃果「…ブレイブメンロード?」

にこ「…なによそれ」

『なんだ、知らんのか…簡単に言えば、成功すれば、借金を返済して、地上にもどれる。しかし…』

穂乃果「地上にもどれる!?やるやる!やります!!」

78: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 00:55:18.26 ID:37o5c4gK.net
にこ「私も!」

凛「凛も!」

ざゎ・・ざゎ・・・

ざわ…ざわ…

『…まあいいだろう。ついてこい』

穂乃果(よしっ!絶対成功させて、地上に戻るぞ!)

ーー

『目隠しをしろ』

穂乃果「…」シュル

にこ「……」シュル

凛「……」シュル

『入れ』

ガタンッ

穂乃果「いたっ!」

にこ(…なに?どこにいくの…?)

凛「…………」

81: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 00:59:21.87 ID:alOKoJRo.net
大槻「ふふ、困ってるようだね、星空さん」

穂乃果「班長…」

大槻「提案がある…賭けなんだけど、チンチロは知ってるかな?」

凛「…全然、今初めて知った」

大槻「ありゃ、そうなのか。…じゃあルールを説明してあげよう」

ーー

凛「何一つ理解できません」

大槻「………………だ、だからね?つまり、このサイコロを……あ、もういいや。もうルール変えよう」

大槻「星空さんのだけの特別ルールだ……もう、単純に、出た目の合計値が大きかった方が勝ちにしよう。単純だろう?」

凛「ああ、それなら簡単!」

大槻「それと、こうしよう。ゾロ目で買った場合、賭けた金額×その数に」

沼川(ちょ、大丈夫ですか?それじゃあ6のゾロ目なんか出たら六倍ですよ…?)

大槻(…なぁに、心配するな、3つまとめて6なんざそうそう出やしない…)

82: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 01:03:53.91 ID:37o5c4gK.net
ゴトンッ!

テクテク…

『目隠しを外せ』

穂乃果「ん……ん?!」

にこ「…な、なによ、ここ……!!」

凛「嘘……!?!」


コァォォォォ…


穂乃果「ビルの…屋上」

にこ「ここで何を…」

凛「高い…」

『この鉄骨は渡れ』

にこ「はあ!?」

凛「お、落ちたら死んじゃうよ、こんなの!」



利根川「そう、命をかけて、大金を手に入れようとしているんだよ、君たちは」

86: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 01:12:11.62 ID:alOKoJRo.net
凛「穂乃果ちゃん、もし負けたらポテチとか少しくれない?」

穂乃果「いいよ。一緒に食べよ」

凛「わーい!じゃ、負けてもいいや」


大槻「…い、いや、わしは降りる…」


『はーー!?』

『女、しかもこんな大金かけてんだぞ!』

『かーけーろ!かーけーろ!』


大槻「ぐっ……!!」

大槻「くそがぁぁぁぁあ!!」ドンッ!!

92: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 01:39:30.54 ID:alOKoJRo.net
凛「130000×12…156万ペリカです」

ウォォォォオオオオオアッ!!!

穂乃果「へ、凛ちゃん!?」

にこ「なんか、いまとんでもない金額が聞こえた気が……」


『すげー!なんだあの嬢ちゃん!』

『班長が156万負けたってよ!』

大槻「ぐ、ぬぬぬぬぬ………!!」

大槻(どうなってやがるぅぅぅうう!!)



凛(ちょっと待ってちょっと待って。やばいって、なにこれ。適当にサイコロ降ったら偶然が重なってすごいことに!?!)

穂乃果「凛ちゃーん!すごいね!」

にこ「ちょっとした小金持ちね!」

大槻(くっ…)

103: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 07:32:20.46 ID:37o5c4gK.net
穂乃果「誰…?」

利根川「利根川だ……さて、ブレイブメンロードの説明をしよう…もう大体の察しはついているだろうが……」

利根川「今からここの鉄骨を渡りきってもらう………!」

凛「……」ビクッ

利根川「なぁに、少々長めの平均台とでも思えばいい……まっすぐ行けば目をつむってても渡れる」

穂乃果「…」

利根川「そして……おい」

『はい』サッ

スッ…

ビビビビリビリビリビリッ!

にこ「!?」

利根川「このように、鉄骨に触れれば電流がはしる……」

104: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 07:44:37.23 ID:37o5c4gK.net
穂乃果「……」ゴクッ

にこ「…行きましょう」

凛「…!にこちゃん……!?」


利根川「……!ほう…怖じけぬか…素晴らしいではないか……おい貴様…貴様はどうするんだ」

三好「…や、やり、やらます……」ガタガタガタガタ

利根川「女が即決したというのに、情けない奴だ…」

利根川「……さて、ならば始めよう…さきに言っておくが、途中棄権なぞできん……始めれば、死ぬか渡りつくかのみだ……!」

108: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 08:05:19.83 ID:37o5c4gK.net
コォォォオオオ…

穂乃果「……」ゴクッ

にこ「……」スッ

タンッ…

三好「……ひぇっ!?」

凛「やっぱり高い……!!」

タンッ

三好「あ……」ガクッ

穂乃果「え…」


三好「……うわぁぁぁああああぁぁぁぁぁぁ…………!!!」


凛「え……!!」

にこ「……ッ!」

利根川「…早速、1人目だ」

利根川「くっくっく……さて、後何人来れるものやら…」

109: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 08:14:42.59 ID:37o5c4gK.net
にこ「……」タンッ…タンッ…

凛「にこちゃぁん、怖いよぉ……!」ガタガタ

にこ「…私だって怖いわよ…!」

穂乃果「う、うう……」タンッ

にこ「でも、ここを渡れば……自由よ…みんなの元に帰れるのよ!」

凛「……うん…」ガタ…タンッ…

111: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 08:33:40.27 ID:37o5c4gK.net
穂乃果「でも、こんなの……!」ガクガクッ

凛「意味わかんないよぉ…!」

にこ「……」ガクガクッ

穂乃果「…!にこちゃん……!」

にこ「怖いわよ、今すぐ逃げ帰りたいわよ…!」

にこ「でも言ってたでしょ、ここまできたら、もう渡りきるしかないのよ……!!」

112: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 08:51:03.96 ID:37o5c4gK.net
穂乃果「でも、でも……お金より命の方が大事だよぉ……!」ポロポロッ

凛「お金はもういいから…一年くらい働くからもう止めたい…!」ガクガクッガクガクッ

ーーー

利根川「甘い……甘いんだよ」

利根川「金より命の方が大事……?はっ、笑わせる」


利根川「金はな、命より重いんだ……世間の大人どもが本当のことを言わないならオレが言ってやる……金は、命より重い!! そこの認識をごまかす輩は生涯地を這う!」

ーー

にこ「……!」タンッ…タンッ…

114: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 09:00:42.16 ID:37o5c4gK.net
穂乃果「棄権します、だから、だから……」ガクガクッガクガクッ

凛「凛も……!!」ガクガクッ

タンッ…タンッ…

にこ「……」タンッ……タンッ

穂乃果「に、にこちゃん……怖くないの?」

にこ「こわいのは……怖いわよ」

にこ「でも渡りきる事は……死ぬことよりはずっと楽よ!!」

にこ「後少しよ! 見なさい、もう半分よ!?」

にこ「そこまでこれて、後半分がどうして行けないのよ!」

116: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 09:28:51.71 ID:37o5c4gK.net
にこ「行くわよ……!」

穂乃果「……うん」

凛「う、うぐ……!」タンッ…タンッ…


利根川「ほお……」


兵藤「おもしろいではないか……大したものだ」


利根川「…ええ」

ーー

にこ「あとちょっと、後少し……!」

穂乃果「ひっ、うぐ……!」ポロポロッ

凛「帰れる、帰れる……!!」タンッ…タンッ…

117: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 09:50:10.01 ID:37o5c4gK.net
にこ「ぐ、う、………だぁぁぁぁあ!!」ピョンッ

にこ「……いよっしゃぁあああああ!!」グッ

穂乃果「にこちゃん……!つ、でりゃぁぁあっ!」ピョンッ

穂乃果「はぁ、はぁ、はぁ……!」ガクガクッ

にこ「よし、あと、あとは凛だけよ!」

凛「ふ、う、……ふんっ!」ピョンッ

凛「ふぁぁぁあ……」ガクッ

にこ「……おわった……」

穂乃果「やったあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

凛「ひゃっはー!」

118: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 09:56:48.80 ID:37o5c4gK.net
穂乃果「この扉開ければいいんだね?」

にこ「そうね、多分…よし、開けるわよ」

凛「うん!」

カパッ!

ドヒュッンッ!!

穂乃果「うわっ!?」ギュッ

にこ「うわ、風!?」ギュッ

フワッ


凛「え」

119: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 10:01:19.08 ID:37o5c4gK.net
穂乃果「っ!!!凛ちゃんっ!!」

にこ「凛っ!!!」


凛「う、うわぁあぁあぁぁああ!?」カンッ、カンッ、カンッ!

凛「ぬわぁぁぁぁあ!?」カァンッ!

穂乃果「うわぁぁあよく持ちこたえた!!」バクバクバクバク

にこ「さすがの運動神経ね……!!」ドキドキドキドキ


凛「ふ、は、はは、ひはは……」ガクガクッ

ジョロロロロ…

穂乃果「あ」

にこ「…!」

凛「なるって!こうなるって!漏らすのも仕方ないでしょこんなの!」タンッ…タンッ…

120: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 10:08:40.96 ID:37o5c4gK.net
穂乃果「まあ、なにはともあれ……」

にこ「これで……!」

凛「帰れる……!」


『Congratulations!』

『Congratulations!』

パチパチパチ…

利根川「素晴らしい……」パチパチ

にこ「ほら、渡りきったわ、早く帰して!」


利根川「ああ、もちろんだ……見事棄権せずに渡りきった矢澤くんには1千万の小切手を」

利根川「それで借金を返して、ここともおさらばだ」


穂乃果「……あれ、穂乃果たちは」

利根川「……くっくっく…なにを言っているんだ」

121: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 10:15:38.62 ID:37o5c4gK.net
利根川「君たちは自ら『お金はいらない』と言って棄権したじゃないか…」

穂乃果「…え」

凛「そんな!棄権は出来ないって……!!」

利根川「いやなに、あまりにも可哀想だったから特別に棄権にしてあげたのだよ、くっくっく……」

にこ「……、こ、この……!」

にこ(1千万じゃ、三人分全員の借金は……無理!!)

穂乃果「そんなの、そんなの……ひどい……」


利根川「ひどい……甘えるな…お前が選んだ道だ」


兵藤「ふっふっふっ……だが…気に入った……!」

利根川「…?会長……なにがです?」

123: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 10:25:58.39 ID:37o5c4gK.net
凛(うわなんかこの人気持ち悪い)

兵藤「……利根川、Eカードの準備を……わしがやる…」

利根川「……会長直々ですか」

兵藤「ぐふふふ……久々に面白そうなのがきたからな……やるのは……そう……お前だ」


穂乃果「…え、穂乃果?」


兵藤「ああ……!」

124: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 10:34:26.13 ID:37o5c4gK.net
兵藤「……Eカードの説明をしてやろう……」


兵藤「皇帝のカードを1枚、市民のカードを8枚、奴隷のカードを1枚の計10枚を用いて行う……プレイヤーは皇帝側、奴隷側に分かれ、皇帝側は皇帝のカード1枚と市民のカード4枚を、奴隷側は奴隷のカード1枚と市民のカードを4枚持ち、ようやくゲームスタートだ」


穂乃果「……ようするに、小難しいじゃんけんってこと?」

兵藤「そんなところだ……」

兵藤「さて、賭ける金額を決めなさい……」

穂乃果「でもお金は……」

兵藤「なにをいう、それこそ、借りればいいだろう、お前の友人に……」

にこ「……そうね」

にこ「穂乃果、これ、使いなさい」

穂乃果「……っ、にこちゃん、でも」

にこ「いいの」

125: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 10:38:54.93 ID:37o5c4gK.net
兵藤「このカードにはそれぞれ三すくみの関係があり皇帝のカードは市民のカードに勝ち……市民のカードは奴隷のカードに勝ち……奴隷のカードは皇帝のカードに勝つ……5枚のカードを出し終えた時点で勝利数が多いプレイヤーが勝ちだ…」

兵藤「それと、掛け金の倍率は、皇帝側が二倍、奴隷側が十倍……」

兵藤「こちらもそちらと同じ1千万をかけよう……さて」

兵藤「先に3勝したほうの、勝ち……」

兵藤「……好きな方へ選ばせてやろう……奴隷か、皇帝か……!」

126: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 10:43:33.79 ID:37o5c4gK.net
穂乃果「そりゃ皇帝側……と、言いたいけど……」

穂乃果「……奴隷側…!!」

兵藤「……ふ、ぐふふふふ……そうか、そうかそうか……」

凛「……」

にこ「……」

利根川「…ほう、とめぬか。負ければ一億の借金だぞ?」


穂乃果「単純に二千万円じゃ全員分足りないんでね……」


黒服(思ったよりひでぇ理由だな……)

128: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 10:55:21.43 ID:37o5c4gK.net
兵藤「では始めよう、Eカードを……!!」

ーー

穂乃果「じゃ、穂乃果から……」

にこ「……」

凛「頑張って、穂乃果ちゃん……!!」


穂乃果(…奴隷で勝てる確率は5分の1)

穂乃果(向こうが皇帝を出して負ける確率も5分の1…)

穂乃果(……いきなり皇帝を出すって事はないでしょ……)スッ

穂乃果(…市民)

兵藤「ふっふっ、……」スッ

バンッ

市民VS市民

穂乃果(ほっ……)

兵藤「くふふふふ……」

129: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 11:01:02.78 ID:alOKoJRo.net
穂乃果「誰…?」

利根川「利根川だ……さて、ブレイブメンロードの説明をしよう…もう大体の察しはついているだろうが……」

利根川「今からここの鉄骨を渡りきってもらう………!」

凛「……」ビクッ

利根川「なぁに、少々長めの平均台とでも思えばいい……まっすぐ行けば目をつむってても渡れる」

穂乃果「…」

利根川「そして……おい」

『はい』サッ

スッ…

ビビビビリビリビリビリッ!

にこ「!?」

利根川「このように、鉄骨に触れれば電流がはしる……」

130: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 11:02:18.63 ID:37o5c4gK.net
兵藤「ふふふ……怖いか?あんしんしたか…」

穂乃果「え…」

兵藤「負けなくてよかった、と。そうだろうな。負ければ一億だからな……だがな、はっきり言うと」

兵藤「わしには一億はそこまで大金ではない……!最悪ここで負けても……痛くはない……だから余裕が持てる。冷静に分析出来る」

兵藤「破滅か開放かの二択のお前と違って……!」

穂乃果「く……!」

兵藤「…くふふふふふ」スッ

穂乃果「……」

131: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 11:04:23.03 ID:alOKoJRo.net
穂乃果「棄権します、だから、だから……」ガクガクッガクガクッ

凛「凛も……!!」ガクガクッ

タンッ…タンッ…

にこ「……」タンッ……タンッ

穂乃果「に、にこちゃん……怖くないの?」

にこ「こわいのは……怖いわよ」

にこ「でも渡りきる事は……死ぬことよりはずっと楽よ!!」

にこ「後少しよ! 見なさい、もう半分よ!?」

にこ「そこまでこれて、後半分がどうして行けないのよ!」

132: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 11:09:48.19 ID:alOKoJRo.net
兵藤「……Eカードの説明をしてやろう……」


兵藤「皇帝のカードを1枚、市民のカードを8枚、奴隷のカードを1枚の計10枚を用いて行う……プレイヤーは皇帝側、奴隷側に分かれ、皇帝側は皇帝のカード1枚と市民のカード4枚を、奴隷側は奴隷のカード1枚と市民のカードを4枚持ち、ようやくゲームスタートだ」


穂乃果「……ようするに、小難しいじゃんけんってこと?」

兵藤「そんなところだ……」

兵藤「さて、賭ける金額を決めなさい……」

穂乃果「でもお金は……」

兵藤「なにをいう、それこそ、借りればいいだろう、お前の友人に……」

にこ「……そうね」

にこ「穂乃果、これ、使いなさい」

穂乃果「……っ、にこちゃん、でも」

にこ「いいの」

133: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 11:11:27.18 ID:37o5c4gK.net
穂乃果「……」スッ

バンッ

市民VS市民

兵藤「ふふふふ……」

にこ「ひやひやさせないでよ……!」

凛「…でもこれ、どんどん穂乃果ちゃん有利になるんじゃ…?」

にこ「……それはあくまで、お互いが1枚になったらよ」


兵藤「くふふふ、楽しいなぁ、人の人生を賭けたゲームは……!」

134: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 11:20:10.19 ID:37o5c4gK.net
穂乃果「…」スッ

兵藤「くふふ…」スッ

奴隷VS皇帝


にこ「……あ!」

凛「やった!穂乃果ちゃんの勝ち!」

穂乃果(……あと、2回)


兵藤「くひょひょひゎひょひょ………!」

ーー

兵藤「……さて、わしからだが……」スッ

兵藤「…1枚目は……皇帝を出そう…!」

穂乃果「…!」

135: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 11:39:06.91 ID:37o5c4gK.net
穂乃果「……」

穂乃果(……これは……どうすれば……)

兵藤「……ふふふ」

穂乃果(……)スッ

バンッ

皇帝VS市民

穂乃果「んなっ……!」

兵藤「くっふっふっふ……!」

兵藤「残念だなぁ、信じるものは救われると言うのに……」

138: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 11:50:37.21 ID:alOKoJRo.net
穂乃果「……」ゴクッ

にこ「……」スッ

タンッ…

三好「……ひぇっ!?」

凛「やっぱり高い……!!」

タンッ

三好「あ……」ガクッ

穂乃果「え…」


三好「……うわぁぁぁああああぁぁぁぁぁぁ…………!!!」


凛「え……!!」

にこ「……ッ!」

利根川「…早速、1人目だ」

利根川「くっくっく……さて、後何人来れるものやら…」

140: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 12:30:30.69 ID:alOKoJRo.net
某サイトがキレイにまとめるから大丈夫やで〜
アフィリエイト万歳!!

142: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 12:44:57.64 ID:37o5c4gK.net
ーその後、お互いとも1勝し…ー

穂乃果(……)

兵藤「くっふふふふ…」

兵藤「胸が躍るぞ、こんな時間は……!!」

穂乃果「……くっ」

凛「穂乃果ちゃん……」


兵藤「あとは1勝ずつ……ふ、ふふふ…ふふふ」

144: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 13:06:36.32 ID:37o5c4gK.net
兵藤(……はっきり言って、こいつぁだめだ。下手だ、なにもかも)

兵藤「……」

兵藤(こう考えていることだろう……)

ーー

穂乃果(……この人の性格的に、皇帝は1枚目には出さない……)

穂乃果(嫌な性格……それと、今までのパターンから……皇帝のカードは……三枚目!)

兵藤(……と、考えていることだろう……そうなるようにちょうどよく負けたからな…)

兵藤「……くくくくくく」

兵藤(この小娘たちの歪む顔は……どうなんだろうなぁ……ぐふふふふ………)クックックッ

146: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 13:45:50.77 ID:HNxH640Z.net
穂乃果「……」スッ

バンッ

市民VS市民

兵藤「ふふふふ……」

にこ「ひやひやさせないでよ……!」

凛「…でもこれ、どんどん穂乃果ちゃん有利になるんじゃ…?」

にこ「……それはあくまで、お互いが1枚になったらよ」


兵藤「くふふふ、楽しいなぁ、人の人生を賭けたゲームは……!」

147: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 13:48:26.35 ID:HNxH640Z.net
にこ「行くわよ……!」

穂乃果「……うん」

凛「う、うぐ……!」タンッ…タンッ…


利根川「ほお……」


兵藤「おもしろいではないか……大したものだ」


利根川「…ええ」

ーー

にこ「あとちょっと、後少し……!」

穂乃果「ひっ、うぐ……!」ポロポロッ

凛「帰れる、帰れる……!!」タンッ…タンッ…

155: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 16:51:20.15 ID:37o5c4gK.net
穂乃果(………………なら、穂乃果は……)

兵藤(くふふ……)

兵藤「さて、それでは、わしはこれだ」スッ


兵藤(皇帝…)

穂乃果「……」スッ

兵藤「くふふ、お前は何を選んだのかの……」

穂乃果「……」

バンッ


皇帝VS奴隷

兵藤「……!! ほほう……」

157: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 16:56:52.69 ID:37o5c4gK.net
凛「ひぇー!?」

にこ「か、勝ったーー!?!?!?」

利根川「なんだと……!?」


兵藤「くふふふ……一応、なぜ奴隷を出したか、聞いてもいいかの」

穂乃果「……それは」

兵藤「それは?」





穂乃果「………い、いや、特に理由は……気まぐれですけど…?」

兵藤「………………」

利根川「………………」

黒服「………………」

160: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 17:02:35.43 ID:37o5c4gK.net
にこ「う、うわーい、勝ったかったァ…えと」

凛(何この空気…)

兵藤「……まあ、約束は約束だ…」

カラカラカラカラッ……

にこ「…っお゛……!!」

凛「い、一億円……!!」

161: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 17:13:46.41 ID:37o5c4gK.net
穂乃果「お、おおお……!」

利根川「……」チッ

穂乃果「こ、これ、借金返せるどころか……」

凛「凛達お金持ちだにゃー!!」

にこ(これでチビ達に苺買って帰れる……!)

兵藤(…………)

穂乃果「じゃあ、帰ろうか!二人とも!」

163: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 17:18:37.83 ID:37o5c4gK.net
ー地上ー

穂乃果「ん、んん〜!!」グググッ

凛「ひっさしぶりの地上ー!」

にこ「なんか食べに行きましょ、せっかくお金があるんだもの、いいものたべにいきましょ!」

穂乃果「さんせー!!」

凛「飲むにゃー!」

にこ「あんたは飲めないでしょー」

ハハハハハハッ……

164: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 17:31:33.97 ID:37o5c4gK.net
「「「かんぱーい!」」」


穂乃果「ぷはっー!」

凛「これおいしー!」モグモグ

にこ「あー、いい気持ち……」ゴクゴクッ

穂乃果「あはっー、いや、やっぱりね」ゴクゴクッ

穂乃果「借金なんて作るもんじゃないね」ゴクゴクッ

にこ「そうねぇ…」ゴクゴクッ

凛「だねー」モグモグ


穂乃果「とりあえず、今は、まあ、反省と喜びも一緒くたにして、食べよう!」

にこ「そうね!」

凛「いえー!!」


アハハハハハハッ……



おわり

165: 名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 17:36:15.96 ID:37o5c4gK.net
※今思えば地下帝国の設定の改変多かった…

169: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 18:09:28.11 ID:HNxH640Z.net
穂乃果「はあ……やだなぁ、ここ煙っぽいし」

にこ「そうね……」

凛「嫌だよぉ、こんなところ楽しみなんてないよ…」

穂乃果「ちなみに、二人は何年間なの?」

凛「一年だって」

にこ「私も」

穂乃果「みじかっ!まあ穂乃果もだけど」

ビッー!ビッー!ビッー!

穂乃果「あ、時間だ…」

凛「行こっか…」

にこ「ええ……」

170: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 18:10:48.22 ID:HNxH640Z.net
穂乃果「まあ、なにはともあれ……」

にこ「これで……!」

凛「帰れる……!」


『Congratulations!』

『Congratulations!』

パチパチパチ…

利根川「素晴らしい……」パチパチ

にこ「ほら、渡りきったわ、早く帰して!」


利根川「ああ、もちろんだ……見事棄権せずに渡りきった矢澤くんには1千万の小切手を」

利根川「それで借金を返して、ここともおさらばだ」


穂乃果「……あれ、穂乃果たちは」

利根川「……くっくっく…なにを言っているんだ」

171: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 18:11:46.25 ID:HNxH640Z.net
兵藤「……Eカードの説明をしてやろう……」


兵藤「皇帝のカードを1枚、市民のカードを8枚、奴隷のカードを1枚の計10枚を用いて行う……プレイヤーは皇帝側、奴隷側に分かれ、皇帝側は皇帝のカード1枚と市民のカード4枚を、奴隷側は奴隷のカード1枚と市民のカードを4枚持ち、ようやくゲームスタートだ」


穂乃果「……ようするに、小難しいじゃんけんってこと?」

兵藤「そんなところだ……」

兵藤「さて、賭ける金額を決めなさい……」

穂乃果「でもお金は……」

兵藤「なにをいう、それこそ、借りればいいだろう、お前の友人に……」

にこ「……そうね」

にこ「穂乃果、これ、使いなさい」

穂乃果「……っ、にこちゃん、でも」

にこ「いいの」

172: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 18:14:08.92 ID:HNxH640Z.net
穂乃果「……」スッ

バンッ

市民VS市民

兵藤「ふふふふ……」

にこ「ひやひやさせないでよ……!」

凛「…でもこれ、どんどん穂乃果ちゃん有利になるんじゃ…?」

にこ「……それはあくまで、お互いが1枚になったらよ」

176: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/02/14(日) 19:07:51.28 ID:HNxH640Z.net
兵藤(……はっきり言って、こいつぁだめだ。下手だ、なにもかも)

兵藤「……」

兵藤(こう考えていることだろう……)

ーー

穂乃果(……この人の性格的に、皇帝は1枚目には出さない……)

穂乃果(嫌な性格……それと、今までのパターンから……皇帝のカードは……三枚目!)

兵藤(……と、考えていることだろう……そうなるようにちょうどよく負けたからな…)

兵藤「……くくくくくく」

兵藤(この小娘たちの歪む顔は……どうなんだろうなぁ……ぐふふふふ………)クックックッ

引用元: 穂乃果(21)「地下帝国で強制労働になっちゃった…」凛(20)「はあ…」にこ(22)「仕方ないわ、働くわよ」