1: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)20:26:48 ID:SsH
~特命係の部屋~

亀山「あのぉ…右京さん?」

右京「なんでしょう」

亀山「何やってるんですか?」

右京「見ての通り、ゲームをしています」

亀山「それはわかるんですけど、どうしてまた」

右京「今は昼休みです。休憩時間にゲームをしてはいけませんか?」

亀山「いえいえそんなことは。…で、それモンハンですよね?」

右京「えぇ。正確にはMHX、モンスターハンタークロスです」

2: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)20:28:21 ID:SsH
亀山「あ、この前発売されたやつ」

右京「そうです。発売から少々月日が経ちましたが、近頃時間に余裕が出てきたので先日、遅ればせながら購入いたしました」

亀山「へぇ~、楽しいですか?」

右京「えぇ、楽しいですよ。クロスの名の通り、懐かしい旧作の数々と交差しつつ、新しい要素がふんだんに盛り込まれています。見事なバランスと言えるのではないでしょうか」

亀山「面白そうっすね」

右京「ちなみに、僕は全作品をプレイしていますが、亀山くんのモンハン歴というのはどうなんですか?」

亀山「いやぁ、俺はポータブルの作品しかやったことなくて…」

右京「そうですか。では新作をより刺激的に楽しむことができそうですね。もっとも、戦力としてはいささか心もとないですが」

亀山「戦力…?」

ガサゴソ ドン

右京「3DSとソフトです。君は手が大きいですから、LLにしておきました」

3: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)20:29:12 ID:SsH
亀山「えっ、わざわざ買ってきてくれて…って俺もやるんすか?!」

右京「ええ。君には是非、モンハンの新要素を味わって欲しいのです。それに何より、看板モンスターの討伐に力を貸していただきたい」

亀山「は、はぁ…」

~30分後~

亀山「まだ慣れないところもありますけど、面白いっすね!」

右京「どうやら、ある程度進んだようですね。早速ですが集会所に来てください」

亀山「えーっと、『右京』ってのが右京さんですね。…フルフル装備にハンターナイフLv.5か」

右京「『亀』。ずいぶんと面白い名前にしましたねぇ。…ほぅ、君はマッカォ装備にベルダーブレイドLv.3ですか。低級モンスターと戦うには充分ですが、これからの敵のことを考えると防御面が少々不安です。とりあえずカブラ装備でも作りましょう」

亀山「カブラ?」

右京「鬼蛙テツカブラです。テツカブラで作った防具は防御力が高い上、体力+20・耐震などの優れたスキルがついていますから、中盤から終盤にかけて大いに役立つはずですよ。ではクエストを張るので受注してください」

4: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)20:30:32 ID:SsH
テツカブラ「グヴァアアアアアアン!」

亀山「なんだこいつ!!」

右京「見ての通り、カエルです。中南米に生息するイチゴヤドクガエルがモデルでしょうねぇ。ちなみに、毒は持っていないのでご心配なく。ただ、彼は怪力の持ち主なので岩石を使った攻撃には注意してください」

ズズズ ガーーーーーン

亀山「うわっ!」ゴロゴロ

亀山「すごいダメージだ…」

右京「だから言ったでしょう。テツカブラは力持ちだと。さ、反撃しますよ」

亀山「どうやって戦えば良いんです?」

右京「そうですねぇ。僕は片手剣で小回りが利くので、顔面を攻撃して牙を折りましょう。君はテツカブラの後ろ足を攻撃して爪を砕いてください。それと、白く膨らんだ尻尾は全部位の中で最大の弱点ですから、隙があればタメ斬りをするように」

亀山「わぁかりましたぁっ!」

5: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)20:32:01 ID:SsH
亀山「後ろ足を攻撃して、膨らんだら尻尾っと」ズバッ ザシュッ

テツカブラ「グォオオオン」

亀山「ん?」

右京:モンスターに乗りました

亀山「…これが乗り攻撃!!」

テツカブラ「!!!」ビョインビョイン

亀山「めっちゃ暴れてる!…右京さん?」

右京「……ッ!……ッ!…ッ!!」プルプル

亀山「(めっちゃ真剣だよ…)」

シャキーーン

右京「亀山くんっ!テツカブラが倒れました!総攻撃ですっ!!」

亀山「はいよぉ!タメ斬りをお見舞いしてやります!!」

ズドンッ

テツカブラ「グァアアン…」バタン

「メインターゲットを達成しました。あと1分で帰還します」

右京「あと1、2回討伐や捕獲を繰り返せば、一式揃うはずです。ついでに他のキークエストもやってしまいましょう」

6: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)20:33:13 ID:SsH
1時間後

右京「…どうやら緊急クエストが出たようですね」

亀山「すいません、村クエと同時進行したから時間かかっちゃって」

右京「いいんですよ。早速行きましょう」

亀山「あの~休憩時間とっくに終わってるんですけど大丈夫すか?」

右京「今日はモンハンのために早出して、通常の業務を全て午前中に終わらせておきました。ゲームに集中しましょう」

亀山「でも、先月墨田区で起きた殺人事件の捜査、今日行く予定じゃ…」

右京「……!!僕としたことが、迂闊でした。しかし犯人の目星はついています。行きましょう」

2時間後

亀山「まさかあの人が犯人だったなんて…」

右京「純粋な人物ほど、ふとした拍子に凶悪な人間に変貌してしまうんですねぇ。…さ、そんなことよりモンハンです。さっさとHR2に進みましょう」

亀山「はぁ…」

右京「ちょっと失礼。…もしもし私です。えぇ、例の件ですが。…はい、予定通り今から開始するので参加してください」

亀山「誰ですか?」

右京「米沢さんです。君のクエスト進行を手伝ってくれるよう彼に頼んでおきました」

7: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)20:35:20 ID:SsH
ヨネヨネが入室しました

亀山「これが米沢さんか。…ハプルボッカ装備にセインランス」

右京「彼は警視庁屈指のモンハン廃人です。パーティ内の戦力バランスを崩さないようにサブキャラクターで参戦すると言ってましたねぇ」

亀山「…緊急クエスト貼りましたっ」

右京「ベアライト石でベルダーブレイドの強化は終わりましたね?では行きましょうか」


ドドブランゴ「ブグォオオオオン!!」

亀山「ヘッヘッヘ、こいつは2Gでお馴染みのモンスターだ」

ドドブランゴ 「……!!」ブゥン

亀山「お前の飛びかかりパンチなんてお見通しだぞ~」

右京「…その攻撃には気を付けた方がいいですよ」

ドドブランゴ「グワァ!!」ブゥウウウン

ドガッッッッ

亀山「うわっ!!」ゴロゴロ

9: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)20:36:53 ID:SsH
右京「だから言ったでしょう。気を付けた方がいいと。テツカブラ戦でもそうでしたが、人の忠告にはもっと耳を傾けるべきですよ」

亀山「だって2Gの頃と…なんなんすか?!あのホーミング性能は!!」

右京「亀山くん。新作で追加されるのはモンスターの種類だけではありませんよ。既存のモンスターにもモーション、つまり技が追加されるのです。ですから過去作で知っているモンスターだからといって、過去作と同じ動きをするとは限らないのです」

亀山「…油断大敵ってことか」

ドドブランゴ「グワァ!!」ブゥウウウン

右京「…おっと!次はこちらですか!」

ピョイーーン

亀山「飛んだ!右京さんどうやって…」

右京「これはエリアルスタイルによるエア回避です。攻撃にも使える便利なアクションですよ…亀山くん、次はそちらに来るようです」

ドドブランゴ 「……!!」ブゥン

亀山「あぁっ!どうしよう!回避!ガード!えーっと!!」

11: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)20:38:46 ID:SsH
ドドブランゴ「グワァ!!」ブゥウウウン

ガツン ドシュッ ズバッ

ドドブランゴ「グヴァアッッ」バタン

ヨネヨネ「………」

亀山「米沢さんがカウンター攻撃を!」

右京「あれはブシドースタイルによるジャストアクションです。もっとも、ランスの場合はジャストガードになるらしいですが」

亀山「ずっとギルドスタイルだから知らなかったな…」

右京:グッジョブ!!
ヨネヨネ:^^

12: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)20:40:07 ID:SsH
亀山「右京さん、このドドブランゴってどういう風に戦えば…」

右京「基本は2Gと一緒です。彼は肉質が比較的柔らかいモンスターですから、どこを切ってもそれなりにダメージが通るでしょう。もちろん、顔面が一番望ましいですが、3人集まって攻撃するのは芸がありません。そこは阿吽の呼吸でいきましょう」

ドドブランゴ「ブグォオオオ!!」シャァッ

ヨネヨネ「」

亀山「氷ブレスで米沢さんの体力が!」

右京「ハプル装備は氷に弱いですからねぇ。あえて弱点装備で来る彼のプレイスタイルはよく理解できません」

ヨネヨネ「」タッタッタッタ

右京「米沢さんはエリア外で回復がしたいようです。亀山くん、君は大剣ですから何か大技をお持ちでしょう。ドドブランゴを足止めするために狩技を使っていただきたいのですが」

亀山「いいですよぉ!…地衝斬!!」ズヴァアアン

ドドブランゴ「ガァアッ」ボコッ

「ヨネヨネが力尽きました」

右京「…………」
亀山「…………」

13: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)20:42:47 ID:SsH
右京「気を取り直していきますよ」

亀山「え、えぇ…」

ドドブランゴ「グワァ!!」ブゥウウウン

ドガッッッッ

右京「!!!!」

亀山「右京さん…!!」

亀山「この野郎!!」ドシュンッ

右京「…迂闊でしたねぇ」シュッ シュッ ブワッ

亀山「何すかそれ?」

右京「これは会心の刃薬。片手剣を一時的に強化するアイテムです」ズパッ ズパッ

ドドブランゴ「グァアアン」ゴロン

亀山「おお!」

右京「見とれている暇はありませんよっ」

亀山「よっしゃ!俺も!」ズバンッ

14: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)20:47:17 ID:keK
バキッ

ドドブランゴ「グガァッ」

右京「牙が折れましたねぇ」

ドドブランゴ「ブグォオオオオン!」

右京「怒りましたねぇ」

亀山「っとう!!」

亀:モンスターに乗りました

右京「お見事です」

シャキーン
ドドブランゴ「グゴァッ」ゴロン

右京「一気に畳み掛けますよ」

亀山「はいっ!!」

ヨネヨネ「」グサッ

ドドブランゴ「グォオウン…」バタン

「メインターゲットを達成しました。あと1分で帰還します」

右京「………」
亀山「………」

ヨネヨネ:^^

15: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)20:49:32 ID:3ev
右京「…まぁ、倒せたから良いでしょう。これで君もHR2です」

亀山「そうっすね!これからもっと頑張りましょう!」

右京「では今日はこれくらいで切り上げましょうか。亀山くん、明日は今日の僕のように早めに来てください。午後からはモンハンを進めます。それと家に帰ったら遅れを取っている村クエを進めること。様々な機能が使用可能になるはずです」

亀山「はいっ、わかりました!じゃっこれで」

右京「…最後に、もう一つ」

亀山「なんですか?」

右京「熱しやすい君のことです。寝食を忘れてプレイに没頭するでしょう。しかし、適度な休憩をとって英気を養うのが一流ハンターです。そこを忘れないように」

亀山「はいっ。それじゃ、お疲れ様でした!」

右京「お疲れ様です」

17: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)20:56:59 ID:3ev
翌日

~刑事部長室~

内村刑事部長「墨田区の会社役員殺害事件、また特命係がやらかしたようだな」

中園参事官「はっ、一応目は光らせていたのですが…」

内村刑事部長「もういいっ。それで、あの二人は今何をやってるんだ」

中園参事官「はっ、探りを入れたところ、どうやら携帯ゲーム機に興じておる模様です」

内村刑事部長「フン、捜査に口を出さなければそれで十分だ」

18: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)21:01:17 ID:VFb
~特命係の部屋~

角田課長「よっ、暇か?」

右京「暇ではありません」

亀山「狩猟中で~す」

角田課長「おいおい、お前らもモンハンかよぉ。うちの課でも大流行りなんだよなぁ」

右京「そうですか」

角田課長「で、今どこよ?」

右京「僕はHR2、亀山くんも昨日HR2に上がりました。特命係は今日中にHR3へ上がる予定です」

角田課長「ふ~ん…ま、ゲームもいいけど、お仕事もしっかりやってくださいよ」スタスタ

右京「…亀山くん、HR2のキークエストにさほど難しいものはありません。絞蛇竜ガララアジャラと夜鳥ホロロホルルの他は、君の知らない新モンスターもいませんしねぇ」

亀山「そんじゃさっさとやっちゃいましょう!」

右京「えぇ。ただ、僕はフルフル装備の弱点を補うためにイャンガルルガ装備の作成を考えています。協力を頼みますよ」

2時間後

亀山「お!緊急クエスト出た!右京さん、そっちのイャンガルルガ装備はどうですか!?」

右京「無事完了しました。早速緊急クエストへ…といきたいのですが、その前に鑑識室へ行かなければ。先週起きた大学教授変死事件について『興味深い発見がある』と、先ほど米沢さんから連絡を頂きました。君も一緒に」

19: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)21:03:29 ID:VFb
~廊下~

亀山「室内にあった遺体の側に花壇の土が落ちていた…って一体どういうことなんでしょう。…右京さん?何やってんすか?」

右京「ローカル通信です。近くで部屋を作っている方がいたら、飛び入り参加させて貰おうと思いまして」スタスタ

亀山「そう都合よく見つかりますかね」

右京「…見つかりました」

亀山「えっ!ちょっと俺も入ります」パカッ

・・・・・・・・・・・・

亀山「…『古轍』。どっかで見たような」

右京「お隣の部屋でよく見る字ですねぇ」

亀山「お隣の部屋って…刑事部長室じゃないですか!じゃあもう一人の『てるてる』って…」

20: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)21:04:30 ID:VFb
~刑事部長室~

内村刑事部長「馬鹿もんっ!なぜもっと早く粉塵を使わなかった!おかげでクエスト失敗だぞ!!」

中園参事官「も、申し訳ございません!刑事部長の見事な槍さばきに見とれておりまして…」

内村刑事部長「…ったく、これでは孫たちに追いつけんではないか。明日までに上位に行かないといけないのに」

中園参事官「もう一度やり直し…ん?」

右京が入室しました
亀が入室しました

中園参事官「と、特命係…!?」

内村刑事部長「い、急いでDSを閉めろ!通信を遮断するんだっ!!」パタン

中園「あわわ…はいっ!!」パタン

~廊下~

亀山「あらま、切られちゃった」

右京「どうやら、そのようですねぇ」

亀山「俺たちも…結構やばいんじゃないですか?」

右京「確かに。早く部屋に戻りましょう」

22: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)21:06:34 ID:VFb
~特命係の部屋~

亀山「じゃ、気を取り直して緊急クエスト行きますか。なになに…電竜ライゼクス?なんだこいつ」

右京「今作で看板モンスターを務める4匹の内の1匹です。空の王者リオレウスと互角に戦える戦闘能力を持った雷属性のモンスターらしいですねぇ」

亀山「燃えてきたぞぉ~!右京さんはこいつと戦ったことは?」

右京「ありません。今回が初めてとなります」

亀山「右京さんも知らないモンスターか…でも俺は負けない!」

右京「フルフル装備にフロストエッジLv.2…これが現時点では最善の備えでしょうね」

亀山「右京さん!貼りましたよ!」

右京「今行きます。ん?…亀山くん。ギザミブレイドは結構ですが、雷属性のライゼクスに対してテツカブラ装備で戦うのは、少々危険だと思いますよ」

亀山「平気!平気!こいつは俺の相棒ですから!!」

右京「その油断が一乙を招くのです。ま、いいでしょう。出発です」

プォーポーン

23: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)21:09:26 ID:VFb
ライゼクス「キシェーーーーーッ!!」

亀山「おおっ!強そっ!」

右京「亀山くん、僕はとりあえず弱点属性の氷で頭を攻撃します。君は大剣のリーチを生かして尻尾を切ってください」ズパズパッ

亀山「はいっ!!」ドスンッ

ライゼクス「…!!!!」ビリビリ

亀山「うぉっ!体が光り始めましたよ!」

右京「これが噂の電荷状態ですか。ジンオウガの帯電状態と同じようなものですかねぇ」

ライゼクス「キシェーッ!!」バンッ

右京「!!!!!」

亀山「吹っ飛ばされた!」

右京「…どうやらライゼクスの特定の攻撃には、ハンターを吹き飛ばす効果があるようです。幸いフルフル装備の耐電性能のおかげで軽傷ですみましたが」

24: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)21:10:21 ID:VFb
ライゼクス「キシェーーッ!!」ビリビリ

右京「お次はブレスですか。雷の竜巻、といった形状ですねぇ…」

亀山「ぼけっと見てる暇はありませんよ!…くっ!こっちに曲がってきた!!」

バチンッ

亀山「いって~…くらっちまった」

ライゼクス「!!!!」ブゥン

右京「亀山くんっ!上から襲ってきますっ!!!」

ライゼクス「キシェーーーッ!!」プォーーーーーン

バンバンバンバンッ

「亀が力尽きました」

亀山「あっ……」

右京「…………」プルプル

亀山「すんません…」

右京「だからカブラ装備では危険だと言ったのですっ。これで忠告は3度目ですよっ!…失敬。つい取り乱してしまいました。早く戦線に復帰してください」

亀山「へ~い…」

右京「さすが看板モンスター…一筋縄では行けませんか。とりあえず1人で戦うしかないようですね」シュッ シュッ シュッ シャキーン

25: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)21:11:26 ID:VFb
亀山「ただいま戻りました~」スタコラ

右京「…亀山くん。ひとつ、面白いことがわかりましたよ」

亀山「なんすか?」

右京「電荷状態になっているライゼクスの部位は、通常時よりも肉質が柔らかくなっているのです」

亀山「つまり、緑色に光ってる部位を攻撃すれば、たくさんダメージを与えられるってことっすね!?」

右京「ええ。ライゼクスの電荷状態は強力ですが、同時に彼の弱点でもあるのです」

亀山「ピンチはチャンスってわけか!右京さん!行きますよっ!」

15分後

ライゼクス「キシェー…」バタン

亀山「よっしゃー!!!」

右京「やりましたっ。全部位破壊も達成で報酬も期待できます!」

亀山「じゃあ次は…」

右京「もう一度ライゼクスです」

亀山「えっ、だってもう」

右京「今クリアしたのは君の緊急クエスト。僕の緊急クエストはまだクリアになっていません」

亀山「また戦うのか…」

26: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)21:13:31 ID:VFb
亀山「…倒したけどやっぱ強えなぁ。あれ?右京さん、やけに嬉しそうっすね。そのライゼクスの片手剣ってそんな強いんですか?」

右京「はい。エムロードレイピアは性能・見た目、共に優秀な片手剣です。ただ、それだけではありません。この片手剣でリオレウスを狩りバーンエッジを作れば、巨獣ガムート戦で優位に戦うことができるんです」

右京「さらに雷属性に弱い泡狐竜タマミツネへの武器としても有効ですし、タマミツネを倒して作った水属性の片手剣があれば、斬竜ディノバルドにも太刀打ちできるんですよ」

亀山「は、はぁ…」

右京「要するに、この雷属性の片手剣一本で炎属性と水属性の武器が生まれ、より多くのモンスターに対応できるようになるわけです」

右京「正直中盤までは火力不足が否めない片手剣でしたが、属性武器が出揃うことでようやくその真価を発揮できるわけです。そう思うとつい嬉しくて」

亀山「なるほど…」

右京「では今日はここら辺にしましょうか。亀山くん、今日の反省を活かしてより豊富な装備を明日までに揃えておいてください。では」

亀山「おつかれさまで~す」

28: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)21:18:14 ID:VFb
翌日

~捜査一課~

三浦「おい、例の大学教授変死事件、殺人の線が出てきたそうじゃないか」

芹沢「そうなんすよ。なんでも、特命係の捜査で不審な点がいくつも浮かんできたって」

伊丹「なぁにぃ?そんじゃ自殺じゃねぇってことかよ。行くぞ!…いや、その前にあの二人に釘をさしてくか」

芹沢「うっす」

~特命係の部屋~

右京「亀山くん、今日は暇です。午前中にタマミツネとガムートを倒してしまいますよ」

亀山「任せてくださいっ!」

伊丹「特命係の亀山ぁ~!」

亀山「なんだ、この野郎!」

右京「おやおや、珍しい乱入ですねぇ」

芹沢「杉下さん!例の大学教授の事件なんすけどっ」

三浦「我々に任せて頂けますか?警部どの」

伊丹「くれぐれも捜査の邪魔はしないようにっ」

右京「えぇ、しませんよ」

伊丹「それを聞いて安心しましたっ。おい!行くぞ!」

芹沢「あ!お二人ともモンハンやってんすか…ちょっと!先輩待ってくださいよ!」

29: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)21:19:34 ID:VFb
2時間後

右京「どうやら一通り片付け終わったようですね。村クエもお互いに集会所と同じ段階まで進めることができました」

亀山「次はとうとうディノバルドかーっ!くぅーっ!緊張しますねぇー!!」

~捜査一課~

三浦「教授と口論してる姿を目撃されたあの大学職員、怪しいな」

伊丹「あぁ、絶対アイツが犯人に違いねぇ」

芹沢「伊丹さん!昼休みですからモンハンやりましょう!とうとうディノバルド戦っすよ。クエ貼っときますね」

伊丹「…あぁ、そうだったな。で、識別番号とパスワードは」

芹沢「今送りますね。…やべっ、これは右京さんだった。…っと。伊丹先輩、送りましたよ」

~特命係の部屋~

ピロリン

亀山「ん?右京さん、携帯鳴りましたよ」

右京「なんでしょう。…芹沢くんですねぇ」

亀山「芹沢?ちょっと見せてください。…なんだこの番号は?それと『狩友・ザ・捜一』?」

右京「僕が見たところ、最初の数字はモンハンの部屋の識別番号ですねぇ。あとの文字列は、入室に必要なパスワードでしょう」

亀山「…右京さん!」

右京「ええ。行きましょう」

30: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)21:20:53 ID:VFb
~捜査一課~

伊丹「よしっ!芹沢、行くぞ!油断するなよ!

芹沢「はいっ」

伊丹「…ん?誰か入ってきたぞ」

芹沢「え?そんなはずは」

右京:^^
亀:^^

伊丹「げっ、こいつら…」

芹沢「えぇっ!もしかして…」

右京:警視庁特命係の杉下と申します
亀:亀山で~す(笑)

伊丹「…あの二人ぃ!どうしてここがわかった!パスワードだって…芹沢!キックしろキック!」

芹沢「まぁ、いいじゃないっすか!ちょうど四人ですし」

三浦「なんでもいいから早く終わらせてくれよ伊丹」

伊丹「くそっ、捜一と特命係の共同狩猟かよ…」

~特命係の部屋~

右京「おや、どうやら僕たちも一緒に連れていってくれるようですねぇ」

亀山「さすがのあいつらも、ディノバルド相手じゃ俺たちの力を借りたいんでしょ!」

右京「『イタミン』という太刀使いは伊丹さんですね。レイア装備に黒刀【零ノ型】Lv.3…。このロアルスリングLv.3を持ったゼクス装備のライトガンナー、『セリッチ』というのは恐らく芹沢くんでしょう」

亀山「右京さん、俺たちの装備だってあいつらに負けてませんよ!俺のレウス装備は耐火性能バッチリですし、ギザミブレイドは切れ味抜群ですっ」

右京「確かに。僕もガルルガ装備で耐火性能並びに防音対策は万全です。そしてタマミツネの片手剣、狐扇ハナノナゴリヲで攻撃面も問題ありません」

亀山「そんじゃ、早速受注して行きましょっ!」

31: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)21:23:00 ID:VFb
ディノバルド「「グァアアアアアアアアッ!!!!」」

亀山「こいつがパッケージを飾ってたディノバルド…!!」

右京「目の上の突起から考察するに、白亜紀後期の南米大陸に生息していた恐竜、カルノタウルスがモデルでしょうか。ちなみにカルノタウルスという名前には…」

亀山「右京さん!それは後でいいですから!とにかく戦いましょう!」

右京「失礼。…ではライゼクスの時と同じ戦法で行きますか。君は尻尾をお願いします。僕は頭を。もっとも届くかどうかは不確かですが、いざとなればエリアルスタイルのジャンプ攻撃を使います」

~捜査一課~

伊丹「クソッ、亀の野郎、尻尾を切るのはこの俺だぞチクショウめ。おい芹沢ぁ!きちんと水冷弾打ち込めよっ!」ズバッ ズバッ

芹沢「今やってますよ!」バンバンバンッ

ディノバルド「「……!!!」」ブゥン

ズドーーーーーーン

芹沢「あぶねっ」ゴロン

伊丹「芹沢!また尻尾が来るぞ!」

ディノバルド「「……!!!」」ブゥン

ズドーーーーーーン

芹沢「わっ!!…すごい喰らいましたよ!」

伊丹「さすが看板モンスターってとこか…!」

32: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)21:25:30 ID:VFb
~特命係の部屋~

亀山「クソッ!また喰らった…。何なんだよこの馬鹿でかい尻尾は!!」

右京「…ッ!こちらも被弾しました。ディノバルドの噛みつき攻撃は非常に精度が高いようです」

~捜査一課~

伊丹「ッケ!特命係はボロボロじゃねーか!」

芹沢「俺たちもボロボロっすよ!」

伊丹「うるせぇよっ!」ベシッ

芹沢「いったぁ…でもコイツどうやって倒せば…」

~特命係の部屋~

右京「…尻尾を切りましょう」

亀山「尻尾に攻撃を集中するんですか?」

右京「そうです。ディノバルド最大の武器である尻尾を切断すれば、彼の攻撃範囲は狭まり、弱体化するはずです」ズパズパズパッ

亀山「わかりましたぁっ!」ザシュンッ

34: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)21:34:41 ID:bSU
~捜査一課~

芹沢「先輩、特命係の2人は尻尾狙ってますよ」

伊丹「最初に尻尾を切ってから奴を倒そうってわけか。気にくわねぇが、俺も手伝ってやろう」

~特命係の部屋~

グシャッ

亀山「よっしゃ!尻尾切っ…」

右京「切れてませんねぇ。少し傷がつきましたが、もう一押しでしょう」

亀山「くそぅ!」

~捜査一課~

伊丹「おい芹沢!尻尾壊してからずっと攻撃してるのに全然切れねぇぞっ!!」スパッスパッ

芹沢「ガンナーの俺に言われても困りますよ先輩!」バンバンバンッ

~特命係の部屋~

ディノバルド「「………!!!」」ギギギギギギギッ

右京「いつもの研ぎ時間にしては、随分と長いですねぇ」

亀山「なんか嫌な予感が…」

ディノバルド「「グワァアッッ!!」」ブゥウウウウンッッッ

右京が力尽きました
セリッチが力尽きました

右京「…………」プルプル

亀山「そんな…あの居合切りみたいな技で2人も…」

36: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)21:41:19 ID:uST
~捜査一課~

伊丹「芹沢ぁっっっ!やられてんじゃねぇぞてめぇっ!!お前も一乙させてやろうかアン?!」

芹沢「しょしょしょ、しょうがないでしょ先輩!あんな大技持ってるなんて知らなかったんですよぉ!」

伊丹「いいから早く戻ってこいっ!亀山と二人きりなんて最悪だぜ…」

~特命係の部屋~

亀山「右京さん、俺もう体力がやばいっす。あと一撃でも喰らったら…」

右京「あと一回やられたらクエスト失敗ですよっ!なんとしても生き延びてくださいっ!」

ディノバルド「「グワァアアアアッッッ!!!!」」ドンドンドン

亀山「こっちにくるなーーっ!!」

ズパンッ
ディノバルド「「グワァッ!!」」

イタミン:モンスターに乗りました

亀山「伊丹…」

37: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)21:43:00 ID:uST
~捜査一課~

伊丹「のろま亀の野郎!簡単にやられんじゃねーぞっ!!」グサッグサッグサッ

シャキーン
ディノバルド「「グワァアッ」」バターンッ

~特命係の部屋~

亀山「やるじゃねーか伊丹!」ドスンッ ズバッ

ディノバルド「「グワァアアアアアアッッッ!!!!」」

~捜査一課~

伊丹「ちくしょう…怒り時の咆哮で固まっちまった。…やべぇっ!ブレスが来る!!」

ディノバルド「「グヴァアアッ!!」」ボンッ

伊丹「……っ!!」

ガツンッ

伊丹「…あれ?」

右京「…………」ズズズズっ

伊丹「警部どの…俺のためにガードを…」

~特命係の部屋~

ディノバルド「「………!!!」」ギギギギギギギッ

亀山「あ…!またあの居合切り!!…ええいっ!いちかばちかで防御だっ!」ガシッ

バンバンバンッ
ディノバルド「「グワァアッ」」バタンッ

芹沢「………」カチャッ

亀山「おぉっ!芹沢の速射か!」

38: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)21:44:32 ID:uST
右京「…亀山くん、どうやら僕たちはとんでもない間違いを犯していたようです」

亀山「なんすか?」

右京「ライゼクスとの戦いを覚えていますか」

亀山「もちろん…強敵でしたから」

右京「ディノバルドの尻尾は電荷状態となったライゼクスの部位同様、赤熱化すると肉質が異様に柔らかくなります。恐らく切断できるのはその時のみ…」

亀山「…じゃあ、尻尾が赤く光っていれば切れるっ!」

右京「そうです。そして今がその時なんです…!!」ピョイーン ズパンッ

ボフンッ
ディノバルド「「グォオンッ」」バタンッ

右京「ディノバルドの喉に溜まったマグマが爆発しましたっ!君は伊丹さんと一緒に切りかかってください。僕は芹沢くんと頭を攻撃しますっ!」

亀山「了解!!」

39: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)21:45:40 ID:uST
~捜査一課~

伊丹「よぉし倒れたな…今度こそ尻尾を頂くぞっ!!」ズパズパッ ズパッ

芹沢「俺も速射っと…あ、右京さんに当たっちゃった」バンバンバンッ

~特命係の部屋~

右京「…恥を知りなさあぁっっい!!!」プルプル

亀山「うぉお!ビビった…なに急に怒りモードになってんですか」

右京「いえ…なんでもありません」

~捜査一課~

ズバーーーーーン
ディノバルド「「グァアアアン」」バタッ

伊丹「尻尾切れたぞ!!」

芹沢「やりましたねっ!先輩!」

~特命係の部屋~

亀山「止めのタメ斬りっと!!」ドスーーーーン

ディノバルド「「グォオウウン…」」バターン

「ターゲットを達成しました。あと1分で帰還します」

~捜査一課~

伊丹「亀山の野郎、いいとこ取りしやがって…」

芹沢「先輩!早く剥ぎ取らないと終わっちゃいますよ!」

40: 名無しさん@おーぷん 2016/05/04(水)21:46:46 ID:uST
~特命係の部屋~

角田課長「よ、暇か?」

右京「…今ちょうど、暇になりました」

亀山「いやぁ~達成感半端ないっすね!!これで俺たちもプロハンターじゃないっすか?!」

右京「はいぃ?僕たちはまだ、今作で導入された二つ名モンスターとも、度々作中で話が出ている双頭の骸骨龍とも戦っていません。そして何より上位にも行っていないではありませんか」

亀山「確かに…」

右京「僕たちの狩猟生活は、今始まったばかりなんですよ」

角田課長「お前ら、仕事しような」



終わり

引用元: 亀山「(うわ…右京さんがモンハンやってるよ)」