ことり部屋


ことり「...」ﾀﾞﾗｰｯ


海未「...」ﾍﾟﾗｯ


ことり「あ"～」ﾍﾞﾀｰｯ


海未「...」


ことり「暇だなぁ...」


海未「...」ﾍﾟﾗｯ


ことり「...」ﾁﾗｯ


海未「...」


ことり「...つーん」ﾋﾟﾄｯ


海未「...」ﾍﾟﾗｯ

ことり「うーみちゃん」ﾍﾞﾀﾍﾞﾀ


海未「はい...」


ことり「その本面白いの？」ﾑｷﾞｭｰ


海未「はい...」ﾍﾟﾗｯ


ことり「ことりとお話しするよりも？」


海未「はい...」


ことり「むぅ」ﾌﾟｸｯ


海未「...」


ことり「...」


海未「...」ﾍﾟﾗｯ

ことり「えいっ」ｷﾞｭｩｩｩｳｳ


海未「...」


ことり「えへへぇ」ｸﾞﾘｸﾞﾘ


海未「...」


ことり「苦しいでしょ海未ちゃん」ｷﾞｭｩｩｩ


海未「はい...」ﾍﾟﾗｯ


ことり「...」


ことり「もぉもぉ！！」


海未「...」


ことり「なんで無視するのさ、ことりがこんなに暇してるのに！」


海未「はい...」


ﾋﾟｷｯ

ことり「むぅ...もう怒った、さっきからてきとーに相づちうてば済むと思って...」ﾌﾟｸｯ


海未「...」ﾍﾟﾗｯ


ことり「海未ちゃん、ことりのこと好き？」


海未「はい...」


ことり「えへへぇ、そうだよねぇ」ﾆﾀｧ


海未「...」


ことり「ことりも海未ちゃんのことだーいすきだよ♪」


海未「...」ﾍﾟﾗｯ


ことり「え、なんで無反応なの！？」


海未「...」


ことり「もぉかまってよぉ！」ｸﾞｲｸﾞｲ


海未「...」ﾍﾟﾗｯ


ことり「むきーっ！あくまでも無視し続けるつもりなんだね海未ちゃん！！」


海未「...」


ことり「ふふふ、ことりも甘く見られたものです」

ことり「よいしょっと」


海未「...」ﾍﾟﾗｯ


ことり「もぎゅうううう！」ｷﾞｭｩｩｩｳｳ


海未「...」


ことり「海未ちゃん海未ちゃん海未ちゃあああん」ｷﾞｭｩｩｩｳｳ


海未「......」


海未「何してるのですか、ことり」


ことり「海未ちゃんを正面からぎゅってしてあげてます！」


海未「本が読めないんですけど」


ことり「読めないように抱きついてるもん」

海未「...」


ことり「ふふふ...」


海未「まっ、いいですけど」ﾍﾟﾗｯ


ことり「えぇ！？」


海未「...」


ことり「本が見えてないのに読んでる！？」


海未「...」


ことり「読めてないくせになんでそういうことするのぉ！」


海未「...」


ことり「無視しないでよぉ！」ｷﾞｭｩｩｩｳｳ


海未「...」ﾍﾟﾗｯ


ことり「...わかった」

ことり「うぅ...海未ちゃんはことりより本の方が好きなんだね...」ｸﾞｽｯ


ことり「...」ｽｯ


ﾃｸﾃｸﾃｸ


ﾎﾞﾌﾝｯ


ﾊﾞｻｯ


ことり「...」


ことり「...海未ちゃんのばか」


海未「...」


ことり「...」ｸﾞｽｯ


海未「...ふぅ」ﾊﾟﾀｯ


ことり「...」





海未「さて」ﾖｯｺﾗｾ

ﾄｯ　ﾄｯ　ﾄｯ


ことり「...」


ﾎﾞﾌﾝｯ


海未「ことり～」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ


ことり「...」


海未「布団から出てきてください～」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ


ことり「つーん」


海未「こっち向いてほしいです」


ことり「嫌です」


海未「何故です？」


ことり「海未ちゃんなんて嫌いだからです」ﾌﾟｲｯ


海未「それは残念ですね」


ことり「いぢわるする海未ちゃんなんて知りません」


海未「...そうですか」

ことり「...」


海未「私はことりのこと、大好きなんですけどね」


ことり「...」ﾋﾟｸｯ


海未「私の片想いでしたか...嫌われているのなら仕方ないですね」


ことり「...」


海未「それでは、嫌いな人がいたらお邪魔でしょうし、私はおいとましますね」ｽｯ


ｷﾞｭｯ


ことり「...」


海未「どうしました？」


ことり「行っちゃやだ」


海未「でも私のこと嫌いなのでしょ？」


ことり「...」


海未「ん？」


ことり「嘘...好きです...」ﾎﾞｿｯ

ｸﾞｲｯ


ことり「わわっ！？」


海未「こっち見て話してください」


ことり「んんーっ！！///」ﾎﾞﾌｯ


海未「顔を枕に埋めないでください」


ことり「海未ちゃん...ずるい」


海未「そうでしょうか」


ことり「すぐいぢわるするし、ことりが拗ねてからかまうし」


海未「ふふっ」


ことり「笑わないで！」


海未「だって弄られた時のことり、反応が可愛いんですもん」


ことり「もうもう！！」ﾊﾞｻﾊﾞｻ


海未「枕を振り回すものじゃありませんよ」


ことり「昔はことりが海未ちゃんを弄って遊んでたはずなのに...」


海未「仕返しです」ｸｽｯ

ことり「ん」


海未「なんですか？」


ことり「ベッドから起こして」ﾌﾟｸｯ


海未「いつまでもこどもみたいなこと言ってるんじゃありません」


ことり「はーやーくー」


ｷﾞｭｯ


ことり「わーい」


ﾄﾞｻｯ


ことり「うわっ！？」


海未「...」


ことり「う、海未ちゃん？」


海未「...」

ことり「どうしたのことりに覆い被さって...ちょっと恥ずかしいよこの体勢」


海未「ことりが悪いのですよ」


ことり「え？」


海未「ことりが悪いのです」ﾆｺｯ


ことり「な、なにする気...」


ﾁｭｯ


ことり「んっ...んん...」


海未「はむっ...んっ...」


ことり「ん...んっ...」


海未「はぁ...」


ことり「んみちゃぁ...」


海未「嫌でしたか？」


ことり「...ううん、好き」


海未「それは良かったです」

ことり「むぎゅって、して」


海未「ん」ｷﾞｭｯ


ことり「わぁー」


海未「よいしょ」


ことり「あはははは、海未ちゃん力持ち」


海未「ことりが軽すぎます」


ことり「っと」ｽﾀｯ


海未「これでベッドから脱出ですね」


ことり「元々海未ちゃんがいぢわるしたせいです」


海未「ごめんなさい、実際本なんて１つも読めてなかったです」


ことり「もぉもぉやっぱり！！」ﾌﾟﾝｽｺ


海未「ことりを弄って遊ぶのが私の生き甲斐ですからね」ｸｽｯ


ことり「なんてこと言うの！？」


海未「さっきのキスで許してください」


ことり「いいえ、許しません」


海未「ではどうすれば？」

ことり「...」


海未「ん？」


ことり「もう一回してくれたら...いいかな」


海未「...」


ことり「...」


海未「ならいいです」


ことり「ええ！？」


海未「許してもらわなくて結構です」


ことり「え、そんなにことりとちゅうするのやだ？！」


海未「いえ、大好きですよ」


ことり「なら...」ﾓｼﾞﾓｼﾞ


海未「許されずに怒ったままのことりも可愛いですし、問題ないかと」


ことり「おおありだよ！！問題ないかと...じゃないよ！！」

海未「ことり、おこですか？」


ことり「とてもおこです！！」ﾌﾟﾝｽｺ


海未「それはそれは」ｸｽｯ


ことり「なんで嬉しそうなのぉ！！」ﾕｻﾕｻ


ﾁｭｯ


ことり　！？


海未「今はこれで我慢してください」


ことり「...不意討ち、ずるい」


海未「許してくれますか？」


ことり「...ん」ｷﾞｭｯ


海未「ありがとうございます」ｷﾞｭｯ


ｸﾞｩｩｩｳ

海未「あら、なにやらことりのお腹からイビキのような音が聞こえてきましたね」


ことり「え、ことりじゃないよ」


海未「お腹が空いてたのなら言ってもらえればよかったのですよ？」


ことり「いや、今のことりじゃなくて海未ちゃんでしょ、ねえ？」


海未「仕方ないですね、そろそろ出掛ける準備をしましょうか、ことりがお昼をご所望のようですし」ﾖｯｺｲｾ


ことり「だから海未ちゃんの音でしょ！！」


海未「置いていきますよぉことり」


ことり「んみちゃのばかああああ！」

-----
---
-


ことり「んはぁ～食べたねぇ」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ


海未「ことりなのにたぬきですね」


ことり「むっ、そんなこと言っちゃやだ」ﾌﾟｸｯ


海未「ほっぺまで膨らまして、なんの動物の真似でしょうか」


ことり「真似じゃないよ！！」


海未「そうですか、家でペットにしようと思ったのですが」


ことり「え、海未ちゃんのペットに！！？」


海未「まぁでも、うちはペット禁止なので」


ことり「えー、うみちゃんちのペットになりたかったかも」


海未「なら、私はまたフリーになりますね」


ことり「ふりー？」

海未「恋人のことりがペットになったのです、なら新たに恋人を作って...」


ｷﾞｭｩｩｳｳｳ


海未「ん？」


ことり「やっぱり今のままがいいです」


海未「そうですか、助かります」


ことり「ふふーん、やっぱり海未ちゃんの恋人はことりにしか務まらないもんね！」


海未「ペットは学校にも連れていけませんので」


ことり「え、そういう意味で！？」

海未「そういえばことりが注文した窯のパンケーキ、とても美味しかったですね」


ことり「ねー、つめたぁーいバニラアイスとの相性は抜群でした、ことりとても満足♪」


海未「有名なだけはあるのでしょうか、わたしのもなかなか」


ことり「海未ちゃんの一口しかくれなかった...」


海未「あんな大きなケーキ１つ食べた上に私のまで与えてしまったら太ってしまいます」


ことり「与えるって...なんか餌かなんかを動物にあげるみたいな言い方」


海未「ぽっちゃりなあなたなんて見たくないです...」


ことり「海未ちゃんなりに気を遣ってくれたんだね、ありがと」


海未「ふむ...でも少しみたい気もしますね、ぽちゃことり」


ことり「太らないように気を付けるよ...」

海未「そうしてください、でないと」


ことり「ん？」


海未「毎日毎日四六時中お腹を揉みまくりにしてあげます、揉みすぎてパン生地になるくらいもみもみですので」


ことり「穂乃果ちゃんに食べられそうだねそれ...」


海未「は？だめですよ、ことりを食べていいのは私だけです」


ことり「ちょ、お外で何言ってるの！！」


海未「大丈夫ですよ、まわりにはだれもいません」ﾆｺﾆｺ


ことり「その台詞ちょっと犯罪臭するからやめて」

ことり「ん、海未ちゃん行きたいところあるんだっけ？」


海未「はい」


ことり「どこ？」


海未「んーそれが先程から考えてるのですが、お店の名前が思い出せなくて」


ことり「何買うか教えてくれればわかりそうだけど」


海未「お弁当箱を新しくしたいと思ってまして」


ことり「え、お弁当箱屋さんなんてあったかな...」


海未「あ、思い出しました」


ことり「ん？」


海未「LOSTです」


ことり「え？」


海未「LOSTです」


ことり「ロスト？...なんか損しそうなお店だね」

海未「知りません？あの文房具とか料理器具がいろいろある...」


ことり「え、それ...」


海未「ん？」


ことり「たぶんそれ、ＳじゃなくてＦだよ、なんで失っちゃうのさ」


海未「まぁ、そうとも言いますね」


ことり「いやロストなんて損しかしなそうなお店はないでしょ」


海未「おっけーぐーぐる」


ことり「調べて確認しなくていいよぉ！」

-----
---
-


海未「はぁ、建物の中はクーラー効いてますね」


ことり「お弁当箱、ことりが選んであげよっか♪」


海未「いえ遠慮しときます」ｷｯﾊﾟﾘ


ことり「即答！？」ｶﾞｰﾝ


海未「というか、前に来たときにだいたいの目星はつけていたので」


ことり「そーいうことね」


海未「まぁどちらにしろ、ことりのセンスは私に合いませんし」


ことり「なんてひどいこと言うの！？」


海未「年中チーズケーキのことしか考えてない子です、お弁当箱の中もチーズケーキが入ってる想像で選ぶに違いありません」


ことり「ことりをなんだと思ってるのさ！！」ﾌﾟﾝｽｺ


海未「ふふっ、冗談です、冗談ですよ、半分冗談です...せっかくですし、他のも見てまわりましょうか」


ことり「半分？今半分って言ったよね？ねぇ？」


海未「ほら、行きますよ」ｷﾞｭｯ


ことり「うっ...ごまかした...手握ってくれるのは嬉しいけど絶対ごまかした...」

海未「到着です、端から見て回りましょうか」


ことり「わぁ、レターセットいっぱいだよぉ」


海未「ふむ」


ことり「最近は可愛いのもだけど、遊び心あるの多くて見てるだけで楽しいよね」


海未「ことりは誰かに手紙を送るのでしょうか...」


ことり「んー近頃は全然しなくなったねぇ...ほら、中学の頃はよく文通してたけど」


海未「あー、私も巻き込まれた気がします...あれ結構ダルいんですよねぇ」


ことり「え、海未ちゃんそんなこと思いながらことりと文通してたの！？」ｶﾞｰﾝ


海未「傍にいるのになぜ文を嗜まなきゃいけないのですかって感じです」


ことり「むぅ」ﾌﾟｸｩ


海未「...」


海未「...」


海未「...久しぶりにしてみますか、文通？」


ことり「え？」

海未「なんだか少し懐かしくなったもので...ことりさえよければ」


ことり「うん、するする！！」


海未「ならさっそく選びましょうか」


ことり「なんだかわくわくするね」


海未「むー、迷いますねぇ...」ﾑﾑﾑ


ことり「いつになく真剣だね海未ちゃん、こういうのは直感だよ」


海未「...」


ことり「ことりはこれにしよー♪」


海未「私も決めました」


ことり「どれどれ？」


海未「送ってからのお楽しみです」ﾌﾌｯ


ことり「えー」

海未「そういえば、卒業した３人は元気でしょうか...最近音沙汰ないですが」


ことり「ことりも何も聞いてないなぁ」


海未「これを機に手紙を送ってもいいかもしれませんね」


ことり「おお、海未ちゃんにしては可愛い案が出たね、賛成」


海未「失礼なこと言いませんでした今？」


ことり「んー、でもかよちゃんはにこちゃんといくらか会ってるみたいだよ？」


海未「アイドル関係でしょうか...」

ことり「今日も会ってるみたいだし、どこだっけなぁ...静岡？の何処かに行くみたいなこと言ってた気がするよ」


海未「それはまた遠出ですね(何故静岡？)」


ことり「帰ったらさっそく書こっか？」


海未「そうですね...ことりと文通するつもりでしたけど、まぁそれもいいですね」


ことり「そんなにことりと交換したかったの？」


海未「いえ、考えただけで既にダルいので満足しました」


ことり「めんどくさがりすぎでしょ！？」

ことり「あー見て海未ちゃん！」


海未「なんですか？」


ことり「うおおおおおお！」ｳｨｰ


海未「あ、これ知ってます、私もやりたいです！」


ことり「き、きもちぃぃよぉおお」


海未「ことり私にも貸してください！！」


ことり「きもちぃいぃいぃぃ」ｳｨｰﾝｳｨｰﾝ


海未「ことり！ことり！」ｾｶｾｶ


ことり「はぁ...はい」


海未「...ぉぉぉおおおお！！！」ｳｨｰﾝ


ことり「すごいよねこれ」


海未「お...おおお...きもちいぃいですぅ」ｳｨｰﾝ


ことり「これ名前なんて言うんだろうね...頭皮マッサージ機...かな」

海未「あああがががががが」


ことり「海未ちゃんそろそろ行くよ」


海未「いやです、もうちょっと！」


ことり「ちょ、声大きいよ、他の人見てるよぉ」ﾋｿﾋｿ


海未「もう少しもう少しだけ、あと５分」ｳｨｰﾝ


ことり「おばか！」ﾍﾟｼｯ


海未「あだっ！」

......


ことり「やっとお弁当箱のコーナーにたどり着いたね」


海未「叩くことないじゃないですか...叩くことないじゃないですか...」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ


ことり「ほら、いつまでもいじけてないの海未ちゃん、お弁当箱買うんでしょ？」


海未「むぅ」


ことり「ことりが選んであげるから、ね？」


海未「いえ、それは遠慮します」ｷｯﾊﾟﾘ


ことり「やっぱりだめなんだ！！？」

-----
---
-


ことり「ただいまー」


海未「ただいま戻りました」


ことり「ふぅ、エアコンエアコン」ﾋﾟｯ


海未「久しぶりに良い買い物ができました」ﾎｸﾎｸ


ことり「海未ちゃんらしいお弁当箱買えたんじゃないかな、地味なのだし」


海未「喧嘩売ってます？」


ことり「ことりはあんまりそーゆうの似合わないから、ちょっと羨ましいかな」


海未「ふふっ、なら私だってことりが似合うものはなかなか似合いませんね、可愛い手持ちが似合うのは羨ましいです」


ことり「えー海未ちゃんも似合うよ？自分でそう感じてるだけだって」

海未「例えばですよ、穂乃果がいつも鞄に付けているヘンテコなマスコットあるじゃないですか」


ことり「あー、あれなんなんだろうね、いつも思うけど」


海未「あれをことりが付けてみてください、するとどうです？」


ことり「ことりが？」


海未「あのわけわからないマスコットがグッとことりの可愛いさを引き立てます...不思議とあのマスコット自体も何故か可愛く見えてきますね」


ことり「それは良く言い過ぎだよ...」


海未「私が持ち歩くとしますよ？するとどうです、回りの反応は」

海未「は？なにあれ？...です」


ことり「穂乃果ちゃんにそろそろ怒られそうだね」


海未「そういうことです」


ことり「うん...まぁ、適材適所ってことで」


海未「一度ことりになってみたいですねぇ」


ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ


ことり「ほら、わけわかんないこと言ってるうちにお風呂沸いたよ？」


海未「なんと、いつの間に」


ことり「汗いっぱいかいちゃったし、さっそく入ろ？」


海未「はい、先にいただきますね、ことりは私の後からどうぞ」


ことり「むぅ」ｷﾞｭｯ


海未「なんですか？」


ことり「...いぢわる」ﾎﾞｿｯ


海未「ふふっ、冗談ですよ、一緒に入りましょうか」ﾆｺｯ


ことり「うん！」

ﾁｬﾎﾟﾝ


海未「ふぅ、良いお湯ですねぇ」


ことり「海未ちゃん、少し前までことりとお風呂入るのすごい恥ずかしがってたのに、今じゃそんな素振り１つも見せないね」


海未「慣れましたよさすがに」


ことり「ことりは少し寂しい気もします」


海未「ふふっ、実はことりとお風呂に入るときの秘技があるのですが」

ことり「え？」


海未「ライブの時の応用です...観客に見られながらの歌やダンス、それにことりの悪意が詰まった破廉恥極まりない衣装...」


ことり「悪意ってことないよね！？」


海未「あの状況で恥ずかしがらずに踊りきる...そのための技術をあなたたちのおかげで習得することができた」


ことり「ライブの応用ってそれのこと？」


海未「はい」


ことり「んーなんだろうなぁ、海未ちゃん恥ずかしがってるわりにはノリノリだし」


海未「いいえ、断じてノリノリなんかではありません！技のおかげです！」


ことり「だからそれってなんなのさ」


海未「野菜です」


ことり「は？」

海未「観客を野菜だと思うことです」


ことり「んな安直な...よくあるやつだけど絶対効果ないよねそれ」


海未「いえ、そのおかげですよ？あなたとお風呂に入れるようになったのも」


ことり「......もしかして海未ちゃん、ことりのこと野菜だと思って...」


海未「もちのろんです」


ことり「最低...」


海未「ちなみに今日は野菜でなくマカロンをイメージしました」


ことり「なんて器用な...」

海未「私くらいになるとこの程度余裕です」


ことり「てか、ことりのことちゃんと見てくれてなかったことに若干ショックだよ...」


海未「でも夜のベッドの上ではちゃんと見てますよ？」


ことり「うるさい！」ﾍﾟｼｯ


海未「あだっ」


ことり「デリカシーがない海未ちゃんなんて嫌いです！」ﾌﾟﾝｽｺ


海未「ごめんなさいことり...怒らないでください、そんな顔も好きですけど」


ことり「一言多いの！」ｸﾜｯ


海未「本心です！」


ことり「うぅ...照れればいいのか怒ればいいのかわからないよぉ...」

ﾁｬﾎﾟﾝ


海未「ほらことり、背中を流してあげますので座ってください」


ことり「あ、うん」ﾁｬﾎﾟﾝ


ことり「よいしょっと」


海未「このくらいでよいですか？」ｺﾞｼｺﾞｼ


ことり「うん、気持ちいい」ﾊｧ


海未「あのですね、ことり」


ことり「ん？」


海未「ごめんなさい」


ことり「え、どうしたの突然？」


海未「最近、私はことりのことを怒らせてばかりだと思ってまして」


ことり(自覚あったんだ)


海未「でも...それはその...ことりのことが...その...好きだからというか...」


ことり「...」

海未「ことりが可愛いので...つい弄ってしまいたくなるのです...からかってしまうのです」


ｺﾞｼｺﾞｼ


海未「さっきの野菜の話も冗談ですし」


ことり「...」


海未「だから...その...あの...」


ｺﾞｼｺﾞｼ


ことり「大丈夫だよ」


海未「...ことり」


ことり「大丈夫...わかってるから」


ことり「海未ちゃんがことりのことを好きなのも、ついからかいたくなっちゃうのも、そうやって今みたいに不安になっちゃうのも...」


ことり「ことりも...おんなじだから」


海未「え...？」

ことり「ことりだってつい最近まで海未ちゃんのこと、よく困らせてたでしょ？」


海未「衣装のこととかでしょうか」


ことり「んーまぁそれもあるけどね、可愛い衣装を着てもらいたいって気持ちもあったけど、反面困った顔が見たいって思ってたり、膨らませた顔が見たいって思ってたり」


ことり「今の海未ちゃんだって、それと同じなのかなって」


海未「...」


ことり「ことりのことが好きだっていう証拠なのかなって思って、すぐ許しちゃうんだよね」ｴﾍﾍ


海未「わ、私はことりが好きです！」

ことり「だから知ってるって」


海未「ここことりは...ことりはどうなのですか...私に飽き飽きしてたり...」


ことり「...」


海未「...」


ことり「...」


海未「...え、ことり、何か反応してくださいよ」

ことり「...そうだね...海未ちゃんにはもう...」ﾊｧ


海未「う...うぅ...」ﾎﾟﾀﾎﾟﾀ


ことり「まぁそんなこと、一つも思ってないけどね」


海未「え」


ことり「ことりは、海未ちゃんが思ってるより海未ちゃんが好きなの」


海未「ほんとですか！？」


ことり「近い近い、顔が近いよ」


海未「私だってことりが思ってる以上にことりが好きです！！大好きです！！」


ことり「ふふっ」


海未「どのくらいかというと、こーのくらいです！！」


ことり「そんな口で表現されてもわからないよぉ」ｱﾊﾊ


海未「ことり、こっちむいてください」


ことり「ん？」


ﾁｭｯ

ことり「んっ」


海未「んっ...はぁ...こうやってお口どうしなら伝わるでしょうか」


ことり「もぉ...いきなりは卑怯だよ」


海未「もしかして嫌でしたか？」


ことり「ううん、好き」ﾆｺｯ


海未「な、ならもう一度！」


ﾍﾟｼｯ


海未「いたっ」


ことり「調子に乗らないの、ほら、背中洗う手が止まってるよ」


海未「うぅ...嫌われました」ｺﾞｼｺﾞｼ


ことり「いや嫌ってないからあだだだだだだだだ！！」


海未「うぅうぅ...」ｺﾞｼｺﾞｼｺﾞｼｺﾞｼ


ことり「海未ちゃん力強い強いいででででで！！！」


海未「あ、すいません！？」

ことり「はぁ、もういいから、次は海未ちゃんの番ね、ほら座って」


海未「はい、お願いします」


ことり(ふふっ、仕返しに思いっきり力入れてやるんだ...ふふふふふ)


ｺﾞｼｺﾞｼｺﾞｼｺﾞｼ


海未「あー気持ちいいです...なかなか上手いですねことり」


ことり「え、痛くないの？」

海未「ええ、ちょうど良いです」


ことり「こんのぉ！！！」ｺﾞｼｺﾞｼ


海未「気合い入ってますね」


ことり「はぁ...はぁ...ちょっとタイム」


海未「ありがとうございます、もう大丈夫です」


ことり(そうだった...ことりは元々非力だから思いっきり力入れるくらいでちょうどいいんだくそぉ！)

ﾌﾞｫｫｫｫｫﾝ


海未「ことりに髪を乾かしてもらえるのも恋人である私の特権ですね」


ことり「なーに言っているの、ほら乾いたよ」


海未「ありがとうございます」


ことり「うーん、どうしよっか」


海未「なにがですか？」

ことり「特にやることもないし、ゲームでも？」


海未「いいですけど、得意でないですよ私？」


ことり「これとかどうかなぁ」

海未「戦い要素とかアクション要素があまりないものがいいですね」


ことり「それじゃこっちかなぁ」


海未「難しくないのでお願いします」


ことり「大丈夫、ゲームへったくそな海未ちゃんでもできるやつだから」


海未「煽られました今？」


ことり「これこれ」ｶﾁｶﾁｯ


海未「パソコンのげーむですか」


ｶﾁｶﾁｯ


千歌『すわんぷそふと！！』

千歌『サンシャインパラダイス！！』


ことり「サンシャインパラダイス！！」


海未「は？」


ことり「ほら海未ちゃんも、サンシャインパラダイス！」


海未「さ、さんしゃいんぱらだいす！！」


ことり「よくできました」


海未「は、はぁ」


ことり「これがまたすごくいいんだよぉ、可愛い女の子がいっぱいでさぁ...ぐへへへ」


海未「うわぁ...」


ことり「ヒロインが９人いるんだけど、その子たちを攻略するゲームなんだぁ、どの子が良い？」


海未「攻略するっていうのは、その、好きになってもらって恋人にするということでしょうか？」


ことり「そうそう」

海未「私というものがありながら...このようなゲームを...」ｷｯ


ことり「いやっ、それはそれ、これはこれだよぉ」ｱｾｱｾ


海未「ふーん、そうですか」


ことり「大丈夫です、ことりは海未ちゃん一筋です！」


海未「まぁいいでしょう...ことりはどの子がおすすめなのですか？」


ことり「ことりは断然この堕天使ちゃんだなぁ」


海未「それじゃこの子を攻略しますか」


ことり「あーでも海未ちゃんには別の子にしてほしいかも」


海未「え、なぜ...」


ことり「まぁまぁ」


海未「むぅ...それではこの果南って子にしますか」


ことり「おお、実はことりも初めて」


海未「では進めましょうか」ｶﾁｶﾁｯ

梨子『ロードしますね』


ことり「この梨子って子がさ、善子ルートに入る難易度をぐんと跳ね上げててね...百万回はやり直したよ」


海未「ふむ、この方も少し興味がありましたが」


ことり「まあ今回は果南ちゃんでいこうね」


ｶﾁｶﾁｯ


果南『おはようことうみ、今日も絶好のダイビング日和だねぇ』


海未「なるほど、どちらかというとアウトドア系の子ですか」


ことり「母性がすごいんだぁこの子、千歌ちゃんって子と話してる時なんてほんとお母さんだし」


海未「母性といえばμ'sでいうところの希でしょうが、少し違った感じですね」


ことり「まぁまぁ続けてみれば分かるよ」


海未「そうですね」


ｶﾁｶﾁｯ

果南『みかん、美味しいから食べてみてよ、剥いてあげるからさ』ﾑｷﾑｷ



果南『こーらっ、口の回りこんなにして』ﾌｷﾌｷ



果南『ちゃんと開いといて、歯磨いてあげるから』ｶｼｬｶｼｬ



果南『万歳してほら、ちゃんと拭かないと風邪引くよ』ﾌｷﾌｷ



果南『ん、明日？大丈夫だよ、毎朝私が起こしに来てあげるから♪』



果南『もぉまた宿題忘れてきたの？ほら、私の見せてあげるから、今回だけだからね？』



果南『食器そのままでいいよ、私が洗っておくから』



果南「またお弁当忘れたのぉ？まったくもぉ、私の少し分けて上げるから...どうぞ、あーん」

海未「...」


ことり「...」


海未「なんでしょうこれ...」


ことり「なんだろうね...」


海未「この主人公、クズ過ぎでは？」


ことり「クズというかヒモというか」


海未「９人の中でも、良いお姉さんなのですね、果南は...」


ことり「バブみあるちゅんなぁ...」

２時間後


果南『みんな遅いねぇ』


ダイヤ『まったく、レッスン五分前だというのに...』ｲﾗｲﾗ


果南『まぁまぁ、みんな何かしら忙しいのかもよ、それに私はダイヤと二人きりなの...嬉しいけどなぁ』


ダイヤ『果南さん』


果南『ダーイーヤー』


ダイヤ『な、なんですの...』ﾌﾟｲｯ


果南『目そらさない』ｸﾞｲｯ


ダイヤ『うっ』

果南『ほら、もう一回』


ダイヤ『...何がでしょうか』


果南『わかってるくせして』


ダイヤ『うぅ...』


果南『はーやーく』


ダイヤ『か...』


果南『ん？』


ダイヤ『果南...///』ﾎﾞｿｯ


果南『はい、よくできましたー』ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ


ダイヤ『もぉ子供扱いしないでください！』


果南『「さん」付けは嫌だって言ってるでしょ』


ダイヤ『むぅ...』ﾌﾟｸｩ


果南『私たち付き合ってるのに』


ことうみ「「...」」





ことうみ「「は？」」

ダイヤ『二人きりの時だけ...頑張りますわ』


果南『うんうん、それでいいからさ、少しずつ...ね？』


ダイヤ『ん』


ﾁｭｯ






ことうみ「「は？？？」」


海未「あれ...おかしいですね、私の記憶違いでしょうか」


海未「確か少し前まではいい感じに果南を攻略できていた気がするのですが...ねぇことり？」


ことり「こ、これ...完全にダイヤちゃんと果南ちゃん...ダイかなルート入っちゃってるね」


海未「え、なんでですか...どこか間違えるようなところありましたっけ...」

ことり「攻略サイト、見てみよっか」


海未「バグなのでは」


ことり「ふむふむ」


海未「どうですか」


ことり「あのね、果南ちゃんに色々してもらうのはいいんだけど」


海未「ふむ」


ことり「あまり甘えすぎるとそれに果南が疲れてしまい、お姉さんキャラであるダイヤに寄り添ってしまう」


海未「...」


ことり「それがダイかなルートに入る方法である...って書いてる」


海未「...」

ことり「ね、どうする？」


海未「やめましょう...なんだか失恋した気分です」


ことり「え、そこまで主人公になりきってたの海未ちゃん...」


海未「はぁ...」ｶﾞｯｸｼ


ことり「ま、まぁこのゲームは難易度が高いことで有名だから」ｱｾｱｾ


海未「これだからレズは嫌いなんです」


ことり「ことりたちの関係全否定したね！？」


海未「でも、ありがとうございますことり、なかなか楽しめましたよ」


ことり「まぁちょっと終わり方は望んだ方向じゃなかったけど、たまにはこういうのもいいでしょ？」


海未「はい、でも彼女はことりだけで十分だと改めて思いました」


ことり「うぅ...ありがと///」

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海未「そろそろ寝ますか」


ことり「そだね」


ﾎﾞｽﾝｯ


ことり「電気消すね」


海未「はい」


ﾊﾞｻｯ


ことり「ふぅ...」


海未「...」


ｷﾞｭｩｩｩ


ことり「お布団の中だと甘えん坊さんだねぇ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ


海未「んー」ｷﾞｭｩｩ


ことり「ふふっ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

海未「んーんーんー」ｷﾞｭｳｳｩｩｩ


ことり「ちょ、苦しいよぉ」


海未「はっ」ﾊﾟｯ


ことり「ん、どうしたの？」


海未「あまり甘えすぎると...さっきのゲームみたいにことりも別の子と...」


ことり「あはは、そうとうショックだったんだね」


海未「別の子のところに行ってしまったら嫌です...ことりの隣にいるのは私がいいです」ｷﾞｭｳｩｩ


ことり「んーそうだなぁ、もしかしたらってこともあるかもね」


海未「そ、そんなぁ...」


ことり「海未ちゃんいじわるだしなぁ」


海未「ことりぃ...」ｸﾞｽﾞｸﾞｽﾞ

ことり「ふふっ、冗談だよ、甘えてくれたほうがことりだって嬉しいし」


海未「ほんとですか？」


ことり「海未ちゃんが誰かに甘えることなんてないからね、ことりだけの特権です！」ﾌﾝｽｯ


海未「もちろんです！」


ことり「ほら、もっとこっちおいで、ベッドから落ちちゃうよ」


海未「んー」ｷﾞｭｯ


ことり「よしよし」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ


海未「ことり」


ことり「ん？」


ﾁｭｯ

海未「んっ...んん...」


ことり「ちゅっ...ん...んんん...」


海未「ん...はぁ...」


ことり「...はぁ...はぁ...ふふっ」


海未「続き...いいですか、ことり？」


ことり「うん」ｷﾞｭｯ


おわり