1: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 22:41:34.90 ID:6k9EVK7a.net
のぞえりです

生徒会室

絵里「……」カリカリ…

希「………♪」カリカリ…

絵里「………」カリカリ…判子ポンッ…ペラッ…

希「………あっ間違えちゃった…」カリカリ…

絵里「………」カリカリ…

希「消しゴムっと…………あれ?…んー…」ゴソゴソ…

絵里「………」チラッ…

希「あれー……落としたかなー…うーん…」ゴソゴソ…

3: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 22:44:13.29 ID:6k9EVK7a.net
希「んー…ごめん…無くしたみたいやなぁ………なぁえりち消しゴム貸してくれへん?」テヘ

絵里「気を付けなさいよ?はい」スッ…

消しゴム「」

希「ありがと!」

ケシケシ…

希「よしっ…と」

絵里「しばらく持ってていいわよ?私今重要書類でボールペンだから」

希「ごめんなぁ?」

絵里「いいのよ」

希「よーし!さっさと終わらせて練習いこっか!」

絵里「そうね?もうひと頑張よ」ニコッ

希「ん!」ニコッ

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

4: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 22:46:10.32 ID:6k9EVK7a.net
ヴヴヴ………ヴヴヴ………

絵里「………」カリカリ…

希「…なぁえりち?スマホ震えてへん?」

絵里「…え?……あっ…ほんとね」サッ

ピッ

絵里「はい絢瀬です……はい……えっ…今ですか?わかりました……はい…大丈夫です…すぐ向かいます」

ピッ

絵里「希…?ちょっと予算関係でトラブルがあったみたい…すぐ職員室行かないと…」

6: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 22:49:37.42 ID:6k9EVK7a.net
希「ん!りょーかい!後は任しといて?」

絵里「ごめんなさい?」

希「ええんよ!ウチももう終わるし、後片付けしてそのまま部室行くわ!えりちも終わったらそのまま部室きてええよ?」

絵里「わかったわ。ありがとう…それじゃあ後でね?」ガタッ…

希「はーい!」ヒラヒラ

ガチャ バタン…

希「……さーてと………んー……えりちのだけ終わらせて……ウチのは家持って帰ってやるかー」

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

8: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 22:51:40.92 ID:6k9EVK7a.net
帰宅後 希ハウス

希「ふー…練習後のこの程良い疲労感からのシャワーっていいもんやね」ゴシゴシ…

希「さてと……残りの生徒会の仕事終わらすかー…」

ゴソゴソ…

希「…書類はこれで…と……シャーペンはと…あっ…」

消しゴム「」ヨッ

希「あー…そやった…えりちに借りたままやったわー…やっちゃったー…練習後返そうと思ってたのに…」

消しゴム「」ヨクアルコトヤデ

希「……まぁいっか…明日返そっと、さっさと終わらせないと朝練もあるし…」

カリカリ…

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

11: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 22:54:02.54 ID:6k9EVK7a.net
数十分後…

希「んー…!終わったぁ…!」ノビー…

消しゴム「」オツカレ

希「さて…ちょっと早いけど寝よ…」

消しゴム「」

希「…………」チラッ…

消しゴム「」

希「……消しゴムか…そう言えば一年生の頃えりちに消しゴムのおまじないの話したっけなぁ…」

………
…………
………………

12: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 22:56:28.25 ID:6k9EVK7a.net
回想

一年 教室

希「なぁなぁ絢瀬さん」チョンチョン…

絵里「……なにかしら?」クルッ

希「ごめーん絢瀬さん…ちょっと消しゴム貸してくれへん?」

絵里「なくしたの?貸すのは構わないけど…」スッ…

希「ありがと!……いやぁ助かったわぁ」ケシケシ…

13: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 22:59:05.23 ID:6k9EVK7a.net
絵里「いいわよ…それくらい」スッ…

希「あっ…………な、なぁなぁ絢瀬さん!」チョンチョン…

絵里「……なに?まだ何かあるの?」クルッ

希「消しゴム使ったおまじないって知ってる?」

絵里「おまじない…?…東條さんって占いとかおまじないとかばっかりね?」クスッ

希「おっ…?その反応は知らへんのー?ふふーん♪じゃあ特別に教えてあげる!」

絵里「頼んでないけど?」フフ…

15: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 23:01:51.04 ID:6k9EVK7a.net
希「まぁまぁそう言わずに!あんな、消しゴムってカバーついてるやん?この下にな…好きな人の名前を書いて全部使い切るとな…?想いが届いて結ばれるんやって!」

絵里「はぁ?なにそれ…」

希「小学校の頃流行らんかった?」

絵里「その頃は向こうにいたもの…知らないわ」

希「あっ…そうやっけ…ロシアでも似たようなおまじないとかあったりせんかったん?」

絵里「……当時はバレエ以外の事なんて殆ど頭になかったわ…あんまり学校の思い出は………学校よりはバレエの練習の思い出ばかりね…」

17: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 23:05:26.10 ID:6k9EVK7a.net
希「ふーん…そっか…じゃあその分ウチが絢瀬さんに色々と教えてあげるな?」ニコッ

絵里「……なんでそうなるのよ?」クスッ

希「絢瀬さんもまだ華の女子高生やん!まだまだおまじないとか気になる年頃やよー?絢瀬さんに気になる人が出来た時に困らへん様にウチがレクチャーしてあげるな♪」ドヤァ

絵里「フフ…なにそれ?全く…東條さんって変わった人ね?」フフ…

希「ふふーん♪他にもな、シャーペンの芯を使って…例えばこうやって気になる相手の名前の数だけ芯を出すやろ…?えーと…あ・や・せ・え…」カチカチカチカチ…

絵里「ちょ、ちょっと東條さん!なんで私の名前使うのよ!もぉ…!」カァ…

………………
…………
………

19: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 23:08:28.02 ID:6k9EVK7a.net
希ハウス

希「あの頃はえりちと友達になりたくて気を引こうと必死やったなぁ…我ながらしつこかった」フフ…

消しゴム「」ガンバッタナ

希「まぁ念願叶って今やウチとえりちは唯一無二の親友やんな!自惚れじゃないとええけど…♪」ニコッ

消しゴム「」

希「……恋のおまじない…か」

消しゴム「」

21: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 23:11:14.10 ID:6k9EVK7a.net
希「………消しゴムのカバーの下に好きな人の名前を書くと…」チラッ…

消しゴム「」

希「………まさかなぁ!えりちっておまじないとか信じてなさそうやし!そんな小学生みたいな事するわけないやんな?」

消しゴム「」

希「………するわけ…」ヒョイ

消しゴム「」

希「…………」ジッ…

消しゴム「」ナンヤ

22: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 23:14:35.35 ID:6k9EVK7a.net
希「まぁ……見るだけ見てみよか…えりちって子供っぽいところあるし、もしかしたら誰かの名前とか書いてたりして!もしそうならウチの出番やんなー?親友としてえりちの恋をサポートせんとねっ!スピリチュアルパワーで恋愛成就!って感じで!うん!」ベラベラ!

消しゴム「」

希「……………誰かの名前…か…」モヤッ…

消しゴム「」→ス…

希「…………誰かの………」モヤモヤ…

消しゴム「の」→スー…

23: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 23:16:52.26 ID:6k9EVK7a.net
希「…っ!?か、か、か、カバーの下!!な、なにか書いてあるっ!?」ドキーンッ!

消しゴム「の」

希「の………のっ!?のぉ~!? い、いや……待てっ待てっ!待って!!苗字っ…!苗字の可能性もある…!あるよ……!!落ち着け私…落ち着いて…!」バクバク!

消しゴム「のぞ」→ス-ッ…

希「のぞっ!?な、な、なにっ!?のぞ……のぞ……なにその苗字!?あるっ!?あるの!?のぞ…のぞ……わかんないっ!!思い浮かばないっ!?のぞ!!……う、ウソでしょウソでしょ…!そんな……!えぇぇいっ!ままよっ!!」バックンバックン!



消しゴム「のぞみ」→バッ!!


希「」

26: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 23:19:57.38 ID:6k9EVK7a.net
消しゴム「のぞみ」

希「」

消しゴム「のぞみ」

希「……わ、私…?」

消しゴム「のぞみ」セヤ

希「わ、わた…えっ……えぇぇぇぇぇぇえっ!!!?」ボンッ

消しゴム「のぞみ」

希「うわぁぁぁぁあ!!」ベットダイブ ボスーン

希「何これ何これぇぇ!!////」ゴロゴロゴロ…

29: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 23:23:28.87 ID:6k9EVK7a.net
希「な、何してるのよえりち!!ばかっ!ポンコツっ!!こんな子供っぽい事しないでよぉ!!あぁぁぁあもぉぉぉ!!///」ゴロゴロゴロ…!!

ズルッ

希「あっ…!」

ドサッ

希「いったぁ……」

希「…………うー……えりちー……何して………あー……」カァァァ

希「はぁ……あー……もぉー…///」ジタバタ

消しゴム「のぞみ」…ダメダコリャ

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

30: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 23:29:38.65 ID:6k9EVK7a.net
次の日 早朝

神田明神 男坂前

絵里「みんな、おはよう…ごめんなさい…!少し遅くなって…」ハァハァ…

にこ「ちょっと絵里ー?時間ギリギリよ?遅いっ!」

真姫「にこちゃん…まだ集合時間前でしょ?おはようエリー」

にこ「真姫ちゃーん?集合時間前だからっていいことないのっ!柔軟体操は事前にすませておく事になってるし、そもそもアイドルたるもの

凛「絵里ちゃーん!おっはようにゃーん!」

花陽「お、おはようゴザイマスッ!」

にこ「ちょぉとっ!まだ途中っ!」

31: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 23:33:48.87 ID:6k9EVK7a.net
海未「絵里、おはようございます」

ことり「おはよっ♪」

穂乃果「ぉはょー…」ムニャムニャ…

海未「もう…穂乃果!早く目を覚ましなさい!全く一向に早起きが慣れませんね貴女は…」

穂乃果「うーん…」ムニャムニャ…

ことり「まぁまぁンミチャンちゃん?穂乃果ちゃんは練習が始まったらちゃーんと起きるからっ♪」

海未「そうですが…」

32: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 23:38:55.86 ID:6k9EVK7a.net
絵里「…ねぇ、希はまだ来ていないの?」

海未「え?」

絵里「今日はいつもの集合場所にいなくて…連絡もないし…巫女のバイトで先に行ってるのかと思ったけど…いないみたいね?」

海未「希なら今日の朝練はお休みですよ?」

絵里「えっ…」

海未「今日はどうしても体調が優れないと明け方私に欠席の連絡が来ていました。絵里に連絡はきていなかったのですか?」

絵里「私…知らないわ…」

にこ「んー?練習の出欠を管理してるのが海未とは言え…いつも一緒に来てるアンタに連絡がないなんて変ね?」

35: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 23:46:15.45 ID:6k9EVK7a.net
花陽「希ちゃん…絵里ちゃんに連絡するの忘れちゃったのかな?」

真姫「…希だってそんな時もあるわよ」

凛「えー?凛ならどんなに辛くても絶対かよちんに連絡するのにー」

花陽「り、凛ちゃん…」

凛「あっ…えと…凛も体調悪かったら忘れちゃうかも…」アセ…

絵里「…いいのよ?希もうっかりしてるところもあるからきっと忘れちゃったのよ。…全く!後で文句言ってやらないとね?」ウインク

37: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 23:53:51.88 ID:6k9EVK7a.net
海未「……とにかく、みんなそろった事ですし練習を始めますよ?各自柔軟は済んでますね?ではまず!男坂10往復からですっ!始めっ」

凛「よーし!いっくにゃー!」ダッ!

穂乃果「いっくよぉー!勝負だ凛ちゃん!」ダッ!

真姫「ホントに一瞬で起きるのね…」ダッ

にこ「私に勝てると思ってるのかしらぁっ!」ダッ!

花陽「いきますっ!」ダッ

ことり「ほっ」ダッ

38: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/29(水) 23:59:12.25 ID:6k9EVK7a.net
海未「……絵里…少し心配ですが今は練習に集中しましょう…しっかり柔軟をしてから参加して下さいね?怪我をしては意味がありませんから」

絵里「わかってるわ?ごめんなさいね…すぐ追いつくから」

海未「いいのですよ?無理しないで下さいね?では……」ダッ!

絵里「…………」

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

39: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/30(木) 00:02:28.51 ID:13Qw2OCS.net
3年 教室

ガララ…

絵里「あっ…」

希「………」ポー…

絵里「……希?」

希「…っ!?えりちっ!?」ビクゥッ

絵里「おはよう…どうしたのよそんなに驚いて……」

希「あ…う、…な、なんでもないんよ!なんでも!」

絵里「………?そんな事より…」

希「……」ビクッ

41: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/30(木) 00:07:00.13 ID:13Qw2OCS.net
絵里「朝練休むなら言ってよ…!私少し遅れちゃって柔軟参加できなかったじゃない」ムスー…

希「ふえっ!?…あぁ…そっちか…」

絵里「え…?」

希「あっ…あぁ、そっか!そうやね!うん!ごめん!堪忍なぁえりち!ウチすっかり忘れてた!」

絵里「な、なによ…やっぱりなんか……変よ?」ジト…

希「うっ………へ、変じゃないよ?」ニゴッ…

42: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/30(木) 00:13:11.27 ID:13Qw2OCS.net
絵里「いえ…変よ……体調が悪いらしいけど……ひょっとしてわりと高熱だったり…?」スッ…

オデコピタッ

希「ひゃうっ……!」カァァァ

絵里「ん…少し熱いかしら…?」

希「ちょっ!もうええからっ!///」バッ

絵里「ちょ…ちょっとなによ…オデコに手を置いただけでしょう?」

希「どこも悪くないからっ!!」カァァ

43: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/30(木) 00:17:08.01 ID:13Qw2OCS.net
絵里「…それはそれで問題でしょう……なら朝練参加しないとダメでしょう…?」

希「ア、アハハ…そやねー…アハハ…」ダラダラ…

絵里「……とにかく…何も無いならいいけど…貴女たまに無理するんだからしんどかったりしたら言ってよね?私と希の仲でしょう?」

希「う、うん…!わかった…わかったから…」カァァァ…

絵里「…………やっぱりなんか変よねぇ……」ジトー…

希「…………」ダラダラダラ…

ガラッ…

先生「おーし席つけー朝礼やっぞー」

希「え、えりち?先生きたよー?」ニコニコ…

44: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/30(木) 00:26:33.75 ID:13Qw2OCS.net
絵里「………そうね…。放課後までには調子戻しといてよ?」

希「は、はい……」カァァァ

絵里「……何よその良い返事………全くもう…」スタスタ…

希「……………」ダラダラ…

希(だー……疲れたぁ……アカン…めーっちゃ意識してまう…えりちめー…!逆にちょっとはそっちが消しゴムの事心配しぃよ!なんでウチばっかりー…!)

希(てか…ひょっとしてえりち…自分で書いてて忘れてる?もーっ!ポンコツ最強やん!アホぉー!!)

希(でも忘れてるっぽくてある意味助けられたわ…開口一番「見たっ!?」って言われたら誤魔化せる気がしいひん…)

希(誤魔化す…………誤魔化していいんかな…?…かと言って…うぅ…///…わからへん…ホンマどうしたらいいんよ…あぁ…)

筆箱チラッ…

消しゴム「」

希「……返しそびれた……と、言うか…何故かめっちゃ返し辛い……いつ返そうかなこれ……でも…うーん…」

消しゴム「」ヤレヤレ…

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

66: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/30(木) 23:13:42.58 ID:ymj9VIir.net
授業中

モブ先生「えー…で、あるからして…」ブツブツ…

希(そういえば……えりちが授業中に消しゴム必要になったらどうしよ…)

一限目…

絵里「……………」カリカリカリ…

希「……………」ハラハラハラ…

二限目…

絵里「……………」カリカリカリ…

希「……………」ハラハラ…

三限目…

絵里「……………」カリカリカリ…

希「……………」ハラ…

四限目…

絵里「……………」カリカリカリ…

希「……………」

希(えりち……全然書き間違えへんのな…)

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

67: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/30(木) 23:17:10.03 ID:ymj9VIir.net
お昼休み

絵里「希…?今日は生徒会の用事も少ないし、お昼休みに片付けちゃってからお弁当は生徒会室で食べましょう?そうすれば今日は放課後丸々練習に使えるわ」

希「ん、うん…!そやね!」

絵里「……まだ本調子じゃなさそうね」

希「そ、そんなことないんよー?」

絵里「はぁ…頼むわよ?さぁ行きましょう」

希「あ、うん…」

希(…うん…よし…丁度ええわ…生徒会室で返そう…何も見てない事にして…うん…それでいい…う、うん…それでええんや…うん……)チラッ…

絵里「…………?」チラッ

希「………っ!」ドキッ…

目そらし サッ…

絵里「………?」

希(うぅ…やって…どうすればええんよ…えりちよ?…やってえりちよ?そんなん…考えた事も……!うぅ………あぁぁぁぁ…なんなんもぉぉ………ぅぅうう…一晩寝ずに考えてもわからんよ…うぅ…)カァァァ

絵里(………また百面相してる…)ヤレヤレ…

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

68: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/30(木) 23:22:03.12 ID:ymj9VIir.net
昼休み

生徒会室

絵里「さてと…この申請書類に目を通して処理したら今日は終りだからサッサとやっちゃいましょう」

希「う、うん…!」

絵里「………」ジト…

希「な、なんよ…はよやらんとお弁当食べる時間がなくなるよー?」アセアセ…

絵里「そうね…じゃあそっちの書類お願いね?」

希「りょーかい…」スッ…

絵里「大丈夫かしら…」

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

70: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/30(木) 23:25:26.71 ID:ymj9VIir.net
十数分後

絵里「………………」カリカリカリ…

希「………………」カリカリ…

絵里「………………」カリカリ…ピラッ…

希「………………」カリ…カリ…

シーン…

希(……アカン…アカーーーンっ!…昨日まではこんな沈黙も全然平気っていうか心地良さすら感じてたのに…今日はなんか沈黙が辛い…うぅ……緊張する…)

絵里「………………」カリカリ…

希(あぁ…消しゴム…返さへんと…そうや…もういい…これを何も見てませんよ?って顔してスッ…と返せばいいんよ…!簡単やん…!簡単…なんやけど…)

絵里「………………」カリカリ…ピラッ…

希(それってつまり…えりちの気持ちに応えないってこと…?このまま何も見なかった事にして…ずーっと親友を続けていく…ってこと…?えりちの気持ちを知りながら…知らないふりして…)

71: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/30(木) 23:30:28.84 ID:ymj9VIir.net
絵里「………………」カリカリ…

希(そんなの…本当の親友なんかな…でも…と言う事は何か答えを出さなアカンってこと…?こ、こ、答え…ってなんよ答えって!)

絵里「………………」カリ…カリ…

希(……うぅ…答えなんて…簡単に言えばイエスかノーの2択やん…ノー=えりちの気持ちを…断って親友を続けるって事……うぅ…今の段階でこんな気まずいのに…同じテンションで親友を続けられる気がせぇへん…)

絵里「…………」チラッ…

えりちと気まずくなったり疎遠になったりするなんて…そんなん絶っっっ対に嫌やっ!)

絵里「………………」ジト…

希(じゃあイエス=えりちの気持ちに応えて…応えて……こ、こ、こ、恋人になるってこと……!)

72: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/30(木) 23:32:29.47 ID:ymj9VIir.net
………
…………
……………

希『……………』時計チラチラ…

絵里『のーぞみっ♪お待たせ♡』

希『あ、えりち!ええんよ、今来たところやから』

絵里『うふふ…♪それじゃあネズミーランドにデート行きましょうか!』

希『うんっ!』

絵里『あ、希!手……繋ぎましょう?……私達…恋人同士なんだから♡』

希『あ……うん!そやね、はいっ』スッ…

絵里『うふふ…今日は楽しみましょう?』ギュッ

希『………うん…///』ギュッ…

………………
…………
………

希(うわぁぁ………なにこれ…ホンマなにこれぇ……)カァァ

73: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/30(木) 23:35:11.67 ID:ymj9VIir.net
絵里「………希」

希「…っ!?は、はいっ!?」ビクッ

絵里「……手が止まってる」ジトッ…

希「…あっ……ご、ごめん…」

絵里「…ホント…体調が悪いならな今日はもういいわよ?先にお弁当食べてて」

希「あっ…ご、ごめんえりち…ちょっとボーッとしてて…」シュン…

絵里「…ボーッとしてる顔でもなかったわよ」

希「へっ…」

絵里「呆けた顔してた」クスッ

希「も、もうっ!えりちの意地悪っ!」カァァ

74: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/30(木) 23:38:06.93 ID:ymj9VIir.net
絵里「ふふっ…ごめんなさい?でも手を止めてる希が悪いんだからね?」

希「そんなのわかってるよ…もう…」プイッ

絵里「…な、なに急に標準語になってるのよ…」ドキッ…

希「え、あ……ごめん…堪忍…」カァァァ

絵里「いえ…別にいいんだけど……早く終わらせちゃいましょう?」

希「う、うん…!」

絵里「まったく…こっちまで調子狂うわよ……」カリカリ…

希「ごめん………」カリカリ…

75: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/30(木) 23:40:54.75 ID:ymj9VIir.net
絵里「………………」カリカリ…

希「………………」カリ…カリ……

希(…ぐぬぬ…調子出ない………と言うか…元はと言えばえりちのせいでもあるのに…!あぁ…いらん好奇心で消しゴムなんか見るんじゃなかった……)

絵里「…………」カリカリ…


希(あぁ……昨日の晩から一晩中ずーっとおんなじ事ばっかり考えて堂々巡りになってる…どうしたらいいんよ……あぁ…せめてもう少し時間があれば…時間が…)


絵里「あ、そうだ希…消しゴム返して」


希「急展開っ!!」ガタッ!


絵里「な、なにっ!?どうしたのよ…」ビクッ

希「どうしたの、やないよっ!なんで急に消しゴムの事言うんよ!このタイミングで!!」

絵里「単純に今思い出したからよ…返してよ消しゴム」

希「ぐっ…そ、それは…」

76: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/30(木) 23:44:16.96 ID:ymj9VIir.net
絵里「…まさかまだ新しい自分の消しゴム用意してないの?」

希「あ、うん、そうなん…もうちょっと貸しててくれへんかなーって…」エヘヘ…

絵里「今なら購買も開いてるし買ってきてよ。私が困るじゃない。それかシャーペンの裏の消しゴムで代用してちょうだい」

希「ぐっ…!あ、あの……その……」

絵里「………?」

希「ウ、ウチ…この消しゴムが良い…」

絵里「はぁ!?何言ってるのよ…どういう意味よそれ!」カァァァ

77: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/30(木) 23:47:22.39 ID:ymj9VIir.net
希「こ、この消しゴムめっちゃ使い心地いいやん!やから…」

絵里「ただのNOMO消しゴムよっ!それ購買で買ったやつだから購買に行ったら同じのあるわよ!」

希「そ、それは…!その…!!ウチ…ウチ…このえりちの消しゴムがいいのっ!」

絵里「なっ!?なに訳のわからないこと言ってるのよ!いいからもう返して!」ガタッ

希「あっ!ダ、ダメっ!」バッ

絵里「はぁ!?ちょっと!借りたものは返しなさい!」ダッ

希「えりち南の帝王みたいになってるからっ!」ダッ

絵里「何よそれ!いいから返してよ!」ダダッ

78: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/30(木) 23:48:30.35 ID:ymj9VIir.net
希「か、勘弁して下さい!明日!明日必ず返しますから!」ダダッ

絵里「ホントに借金取りみたいになってるじゃないっ!やめてっ!」

希「南の帝王知ってるやんっ!」

グルグル…ドタバタ…

のぞえり「ゼェ……ハァ……」

希「ハァ…ハァ…えりち…しつこい…!」

絵里「ハァ…ハァ……あのねぇ…悪いのは完全に貴女なんだけど…!」ピクピク…

79: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/30(木) 23:50:30.67 ID:ymj9VIir.net
希「あっ!ウチが今から購買行ってきて新しい消しゴム買うから!交換しよ!なっ?なっ!?」

絵里「だから何訳のわからない事を!………ははーん…」ニヤリ…

希「な、なんよ…」ビクッ

絵里「希…貴女その消しゴムに何かしたわね?」

希「」

絵里「どうも様子がおかしいと思ったら…一体何したのよ?」

希「」

希『なんかしたのはえりちやんかーーっ!!このポンコツぅぅぅ!!!』

80: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/30(木) 23:52:22.00 ID:ymj9VIir.net
希(…って言えたらなぁ!ぁぁぁあ!完全に忘れてるっ!!…たしかにえりち全然消しゴム使ってないっぽいもんなぁ……)

希(……って…あれ…?……え、えりち…いつから……?忘れるくらい前にこれ書いたってこと…?それって……うわぁぁぁあ!!なんなんよ!なんなんよえりち!!ばかぁ!!/////)

希「」プシュー…

絵里「…その様子は図星ね?フフン…もうネタが割れたんだからいいでしょ?消しゴム返して。何したか知らないけど今なら許してあげるわ?」ドヤ

希「そ、それは…!ぐっ…」カァァァ

希(その無駄に賢そうな態度が腹立つぅ!!あぁ…もうアカン…今までならまだ知らないふりして消しゴム返せるチャンスはあった…でももう手遅れはや…これやと何か知ってる事が確定したも同然…!)

絵里「さぁ…希?返しなさい…!」ジリジリ…

81: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/30(木) 23:55:04.68 ID:ymj9VIir.net
希「え、えりち…こ、これはえりちの為でもあるんよ…?一日…あと一日だけでいいから待って…」後退り…

絵里「…明日にしろって?」ジリ…

希「そう!そうなん!明日!明日になったらもう返す!絶対返す!」

絵里「ふーん…そう…?私の為に…明日ねぇ…?」ピタッ

希「そ、そう!!そうや!明日!明日に返す!約束する!約束ノートでも作って書いてもいいよ!なっ?なっ?」

絵里「約束ノートにも書く…ふーん…あらそう?」

希「そう!だから…!」

絵里「そう…そうね…そこまで言うなら………」

希「!!…えりちっ!」パァァ

83: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/06/30(木) 23:56:11.13 ID:ymj9VIir.net
絵里「だ が 認 め ら れ な い わ ぁ ッ  !!」バッ

希「なっッ!?なにぃィィィッ!?」ダッ

絵里「約束ノートなんかどうせただのメニュー表になって何も達成されないのよぉ!!」ダダッ

希「そんなんまだわからへんやろ!ウチは信じてる!!」ダダッ

ドタドタ…バタバタ…!

絵里「ハァハァ…さぁ…追い詰めたわよ…!観念しなさい希ぃ…!」ジリジリ…
↑最上級生

希「ゼェ…ハァ…こ、このぉ…!!」
↑最上級生

84: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/01(金) 00:01:23.41 ID:tmYcoSRn.net
絵里「フフフ…私から逃げられるとでも思ったかしらぁ?無理よ?捕まえちゃう…!」ニヤリ…

希「くぅ…!」グヌヌ…

希(ここで取られたら間違いなくカバーを確認されてさすがのえりちも思い出す…!となれば……もし取られたらここで!?今ここで答え出す流れになるの!?この状況で!?なんも決まってない!!わからへん!わからへんわからへん!!無理無理無理ぃ!)

絵里「希!覚悟っ!」バッ

希「あぁぁ!もぉぉ!」クルッ

窓ガラッ

絵里「!?…ちょっとのぞっ

希「そぉぉぉおいっ!」ポーイッ

消しゴム「」アーッ!

ヒューン…

絵里「ちょっと!?なにしてるのよっ!」バッ

希「………………」  目

絵里「私の消しゴム!というか、下に人がいたらどうするのよ!!」

86: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/01(金) 00:03:46.66 ID:tmYcoSRn.net
希「……ごめん…ごめんなさい…グスッ…」ポロ…

絵里「ちょっ…」

希「……うぅ…」ポロポロ…

絵里「の、希!?ちょっと…泣かないでよ…ズルいわよそんなの…」ハンカチ スッ…

希「うぅ…やって……」グスッ…

絵里「はぁ…もういいわよ…今日の希は情緒不安定過ぎて何も言えないわ…お弁当食べましょう…もう生徒会の仕事する気もなくなっちゃったわ…」フキフキ…

希「グスッ…ズッ…ほ、ホンマにごめんなぁ…」グスグス…

87: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/01(金) 00:05:22.91 ID:tmYcoSRn.net
絵里「なんだか知らないけどお昼食べて元気出してよ…。…下に誰もいなかったらいいけど…もお…生徒会副会長が何してるのよ…まったく」

希「うぅ………ごめんなさい…」

絵里「はぁ…しっかりしてよね?」ガタッ…ストン

希「ごめん…」ガタッ…ストン

希(これで良かったんよ…これで…。…でも……まだ完全に解決したわけちゃうんよねぇ…はぁ…)チラッ…

絵里「……?」チラッ

希「………っ!///」フイッ

絵里「…………」ヤレヤレ…

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

98: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 02:34:08.26 ID:rfrBAwrN.net
放課後 

練習後 部室

花陽「はぁ~…今日もたくさん練習しました……」グッタリ

絵里「ほんとにね?」

ことり「希ちゃん?さっき転けちゃった時擦り傷とかできてない?ことり絆創膏あるよっ♪」

希「ううん、大丈夫!ありがとな?」

真姫「珍しいわね、希がそんなヘマするなんて」クルクル…

絵里「朝からずっとこの調子なのよ?困ったものよね?」

花陽「希ちゃん…大丈夫?」

希「ちょ、ちょっとえりちー!大丈夫やって言ってるやろ!もぉ…大丈夫やで?花陽ちゃん?心配かけてごめんなぁ」ヨシヨシ…

花陽「あ…エヘヘ…」

100: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 02:35:46.89 ID:rfrBAwrN.net
海未「みなさん、明日は予報で朝から雨なので朝練は無しです。ゆっくり身体を休めて下さい。放課後は雨の日場合の筋トレです」

一同「はーい」

海未「あ…それから希」

希「ん?なに…海未ちゃん?」

海未「これ…貴女のですよね?」

消しゴム「」…ヨォ

希「」

絵里「……?あっ!それ私の消しゴムじゃない!」

希「ちょっ…!」

海未「え?これは希のではないのですか?」

希「あ、それは…その…」

絵里「私の消しゴムよこれ!どうしたのこれ!」

希「」

海未「この消しゴムですか?あれは確かお昼休み…」

101: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 02:37:53.61 ID:rfrBAwrN.net
………
…………
………………

回想

お昼休み 校庭

海未(さて…弓道の大会も近いことですし…少しでも鍛錬を積まねばなりませんね)スタスタ…

ヒューン……

ーーー園田センスーー√\/ーーピーンッ

海未「…………」クルッ…

海未「おっと……」パシッ…

消しゴム「の」スゲェナアンタ…

海未「何ですかこれは……?消しゴム……?どうして空から消しゴムが…」キョロキョロ…

海未「………どなたのでしょうか…?」

消しゴム「の」

海未「……の?ズレたカバーの下に文字が…」

消しゴム「のぞみ」→スポッ…

海未「……希?」

………………
…………
………

102: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 02:40:14.38 ID:rfrBAwrN.net
部室

海未「……と、いう訳で…簡単に言うと空から落ちてきました」

絵里「ちょっと希…だから言ったでしょう!?」

希「う、海未ちゃんホンマごめん…消しゴム投げちゃったのウチなん」

海未「えっ……」

希「えりちに消しゴム取られそうになって…咄嗟に…」

海未「…??投げた理由やら状況がよく分かりませんが…」

絵里「それについては私も聞きたいところね」

希「うぅ…」

海未「…希……下にいたのが私だから良かったものの…もうそんな事してはいけませんよ?」

希「ごめん…大丈夫やった?ホンマにキャッチしたん?当たってない?」シュン…

海未「その点は大丈夫ですよ。死角からの攻撃だろうと私には通用しません」

希(それはそれで怖いわ…)

103: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 02:42:04.54 ID:rfrBAwrN.net
海未「そんな事より…これは絵里の消しゴムなんですか?でも希の名前が書いてありますよ…?ほら」

消しゴム「のぞみ」→スポッ…

絵里「え…名前…?……あっ!」カァァァ

希「」

ことり「あっ…♡」

花陽「あっ……///」

真姫「そ、それって………///」クルクルクルクル!

海未「………?」

希(園田ェ………いや…海未ちゃん…本当にごめん…キャッチしてくれてありがとう……でも…最悪や…終わったぁー…考えうる一番最悪のタイミングやー……あー……とんだ公開処刑を……)  目

絵里「こ、こ…こんなの知らない」プルプル…

希「……え?」

104: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 02:43:36.62 ID:rfrBAwrN.net
絵里「私こんなの書いてないわよ!」サッ

希「はぁ…?えりち…ちょっと…」

絵里「希が書いたんでしょう!?お昼休み様子がおかしかったのもこれのせいね!?」

希「は、はぁ!?ウチちゃうしっ!」ガタッ!

絵里「状況的に貴女以外に考えられないのよ!」ガタッ

希「いやいやいやっ…!いやいやいやっ!えりち!それはアカンよえりち!」

絵里「希が書いたんでしょう!?」

希「ウチなわけないやろっ!?と言うか…言っちゃうと既に昨日から書いてあったし!」

絵里「書いてないっ!」

希「書いてたっ!気持ちはわかるけど人に擦り付けんでもええやんか!」

絵里「それ希が言うの!?冗談じゃないわよ!」

希「それこっちのセリフやから!」

105: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 02:45:37.98 ID:rfrBAwrN.net
海未「……希…?絵里…?」

花陽「あわわ……」オロオロ…

ことり「ふ、二人ともー?」アセアセ

真姫「………」クルクルクルクル!!

海未「あ、あの……正直状況が掴めません……どうして絵里の消しゴムに希の名前が書いてあるのでしょうか…?何故二人はこんなに動揺を…」

ことり「そ、それはね海未ちゃん…」

絵里「説明しなくていいわよことりぃっ!」カァァァ

ことり「ぴぃっ…」ビクッ

希「ちょっとえりちやめーよ!ことりちゃんに八つ当たりなんて…!」

絵里「八つ当たりなんてしてないわよ!なによ…!こんな悪戯して…度が過ぎてるわよ希!最低よ…!」

希「は…?」低音

絵里「…なによ?」低音

花陽「……エット…アノ…ウゥ…」オロオロ…

真姫「ちょっと二人とも…」クルクル…

海未「…………」

106: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 02:47:05.30 ID:rfrBAwrN.net
希「えりちさー…引っ込みつかなくなったんはわかるけど…ちょっと見苦し過ぎひん?」

絵里「よく言うわよ…貴女朝からずーっと様子が変だったじゃない…どう考えても希が書いたのよ」

希「だから…昨日から書いてあったって言ってるやん!」

絵里「だから書いてないって…!はぁ…もう…!埒が明かないわ…!」

希「それもこっちのセリフやねんけどー?」

のぞえり「…………」ゴゴゴゴゴ…

ガチャ…

穂乃果「たっだいまー!講堂使用の申請してきたよー!」

にこ「部長のお帰りよぉ!」ドヤァ

凛「凛二等兵ただ今戻りましたにゃー!」ビシッ

シーーン……

穂乃果「…ってあれー?何このふいんき…?」

凛「……どうしたニャ?」キョトン…

にこ「これは…お約束のにこにースルーでも無さそうね…なによこれ?」

真姫「そ、それは……」クルクル…

絵里「…………」

希「…………」

107: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 02:48:50.03 ID:rfrBAwrN.net
海未「……お二人とも…絵里の消しゴムに希の名前が書いてあったからといって何をそんなにお怒りなのか知りませんが…少し落ち着いて下さい…」

にこ「消しゴムに名前…?あっ…」

穂乃果「あっ…」

凛「あっ…」

絵里「くっ…///貴女達までそんな反応やめなさいっ!………海未…私は冷静よ…!少なくとも希よりはね?」

希「よく言うわ…さっき消しゴム受け取った時動揺してたやん」

絵里「それは…!その…」

希「自分で書いたん忘れてたんやろ?もういいって」

絵里「違っ…!……ふーん…じゃあ何…貴女はこう言いたいの…?」

希「……な、なんよ」ピクッ…

108: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 02:51:00.80 ID:rfrBAwrN.net
絵里「私が希の事が好きで消しゴムでおまじないをした……って」

海未「…?」キョトン…

希「そ、それは……!」カァァァ

絵里「冗談じゃないわ…!」

希「………!」

にこ「ちょ、ちょっと…アンタ達…その辺に…」

希「じゃあなんよ…?えりちこそ…こう言いたいわけ?」

絵里「………」

希「ウチがえりちの事好きでえりちの消しゴムにおまじないを仕掛けて遠回しに告白した…って?」

絵里「………ち、ちが」カァァ

希「………ウチかて…願い下げやから」

絵里「………!」

にこ「ちょ…!」

穂乃果「ヤバいよ……」ガクガク…

絵里「ふーん…?お互い様ね…?」

希「せやねー?」

ことり「ソンナ…」

109: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 02:53:01.22 ID:rfrBAwrN.net
絵里「…こっちはまだ悪戯って事にして冗談ですませれるわ…サッサと白状しなさい…!」

希「…なんでウチがやってもない事で白状せなあかんのよ…?えりちこそ今やったら水に流しとくから白状すれば?」

絵里「…あらそう?ふーん?そんな事言うのね…?」

希「…なんよ?だったらなに?」

グスッ…!……ウッ……ヒック……

のぞえり「………!?」ハッ!

花陽「ウゥ……グスッ……ウッウッ…ヒック……」メソメソ…

凛「あっ…!か、かよちん…!」ダッ…

真姫「花陽…」

花陽「ウゥ……グスッ……ウッ……」メソメソ…

凛「あぁ…かよちん…うー……泣かないで…?…ね…?……かよちーん…」ギュッ…ヨシヨシ…

にこ「……………」

絵里「……………ごめんなさい…今日は…帰るわ」スッ…

希「……………」

110: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 02:54:23.11 ID:rfrBAwrN.net
希「…………」

真姫「あっ…エリー…!」

穂乃果「………」ガクガク…

希「…………」ツツー…ポロ…

にこ「あっ……」

希「あっ…!グスッ…!…ごっ……ごめん…!ウチも帰る!ほなね…!」ダッ!

海未「希…!」

ガチャ…バタンッ!

海未「…!………今のお二人のやり取りで大体の事情は飲み込みました…!どうやら私は余計な事をやってしまったようですね…」

凛「う、海未ちゃんのせいじゃないよ…」

穂乃果「そうだよ……」

海未「私は希の後を追います…」チラッ

凛「……!えっ…あっ……凛は……」アタフタ…

花陽「り、凛ちゃん…花陽は平気だから…」グスグス…

凛「か、かよちん………うぅ…」オロオロ…

111: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 02:55:51.45 ID:rfrBAwrN.net
海未「………いえ、大丈夫…私一人で追います…絵里の方は…」チラッ

真姫「にこちゃん…!」クルッ

にこ「……!………今日は…二人ともそっとしておいた方が…いいかもしれないわ」

真姫「えっ………」

ことり「…………」

海未「…しかし」チラッ…

穂乃果「…………」コクッ…

海未「……にこがそう言うなら…わかりました…。たしかに…お二人の気持ちを考えると…今は構われたくないかもしれませんね…」

一同「…………」

シーーン…

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

112: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 02:57:27.45 ID:rfrBAwrN.net
絵里ハウス

ガチャ…バタン…

亜里沙「あ…お姉ちゃんお帰りなさーい」

タッタッタッタッタッ……バタンッ…

亜里沙「……?…お姉ちゃん?」

絵里ルーム

鍵ガチャ…

絵里「………」

ズル…ズルズルズル…ペタリ…

絵里「……………」ポロポロ…

絵里「…………ウッ……グスッ…………ナニヨ……ウウゥ…」ボロボロ…

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

希ハウス

ガチャ…バタン…

希「…………なんよ…」

トボトボトボ…ベットボフンッ

希「…………グスッ…」グスグス…

希「……ウッ……えりちのバカ…ウゥ……」メソメソ…

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

113: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 02:58:23.47 ID:rfrBAwrN.net
その夜

ピコンッ

???「………………」スマホスッスッ…

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【三人部屋】

???<わかってるわね…明日…私達三人だけで今日の事で緊急会議よ

???<わかったよ…

???<はいにゃ…

???<明日は朝練がないし…朝練の時間の早朝部室に集合…いいわね?

???<うん

???<了解…

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

132: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 21:52:54.94 ID:+cdZkKUj.net
次の日 早朝

部室

ザー…ザー…

にこ「………………」ゲンドウポーズ

穂乃果「………………」考える人ポーズ

凛「………………」ブツブツ…

【お 通 夜 状 態 】

にこ「予報通りの雨で足下の悪い中、朝早くの集合…ご苦労だったわね…」スッ…

穂乃果「………そんなの…来て当たり前だよ」スッ…

凛「………………」ブツブツ…

にこ「それではこれより……にこほのりん緊急会議~その場のノリで絵里の消しゴムに悪戯したらえらいことになった~を開始するわ…」ズーン…

穂乃果「……まさか…あんな事になるなんて…」ズーン…

凛「凛のせいでかよちんが泣いた…凛のせいでかよちんが泣いた…凛のせいでかよちんが…」ブツブツ…ブツブツ…

………
…………
………………

134: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 21:56:19.78 ID:+cdZkKUj.net
回想

数週間前 部室

凛「にゃ~…疲れたよー…」グデー…

穂乃果「雪穂~…お茶~…」グデー…

絵里「まだ始めて一時間も立ってないし、雪穂ちゃんは来ません!手を止めないで勉強しなきゃ駄目よ?」

にこ「一時間近くも勉強したならいいじゃない…にこもう疲れたに~こ~」

絵里「…………希」ヤレヤレ…

希「ほーいっ」スッ

ワシっ

にこ「ちょっ!?」

希「ちゃんと勉強せんとワシワシするよぉ?」

ワシワシワシワシワシ

にこ「ぎゃぁぁぁぁあ!もうそれいいからっ!やめっ…やめてぇぇええぇ」ヒィィィィ

穂乃果「」ガタガタ…

凛「」ガタガタ…

136: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 21:58:59.81 ID:+cdZkKUj.net
絵里「わかった?もう時間があまりないの…さぁ続きをやりなさい」

穂乃果「う~…絵里ちゃんの鬼ー…」

凛「鬼は海未ちゃんだけで十分だよー…」

絵里「…希」

希「………」スッ…

穂乃果「………」カリカリ…カリカリ…

凛「………………」カリカリ…カリカリ…

にこ「」プシュー…

絵里「まったく…一苦労ね…」

希「自分達でやってくれれば苦労せんのにねー」

ヴヴヴ……ヴヴヴ……ヴヴヴ…

絵里「…………」スマホ スッ

ピッ

絵里「もしもし?何?……それは……わかったわ…すぐ行くから…」

ピッ

希「んー?生徒会関係?」

絵里「えぇ、希…悪いけどちょっとついてきてくれるかしら」

希「ん、了解っ」

絵里「ありがとう」

137: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 22:00:59.28 ID:+cdZkKUj.net
穂乃果「………」

凛「………」

にこ「………」

絵里「それじゃあ貴女達…私と希はちょっと生徒会の用事で席を外すから」

希「ちゃんとやっとかなあかんよー?」

にこ「…わかってるわよ」

凛「にゃぁ…」

希「もしサボってて出来てなかったらぁ~?」スッ…

にこほのりん「」ビクッ

希「ま、そんなわけで頑張ってな?」ニコッ

絵里「しばらくしたら戻るから」

ガチャ……バタン…

にこほのりん「………………」

穂乃果「はぁぁぁぁ~!もうやだぁぁぁあ~……!」グダー…

にこ「はぁーー……なんでスーパーアイドルのにこがこんな事を…」グデー…

凛「かよちんに会いたいよー…」ダラー…

139: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 22:03:50.22 ID:+cdZkKUj.net
ガチャ…

絵里「そんな感じでサボってる様なら代わりをよこすわよ?」ジロリ…

にこほのりん「」ビクゥッ

絵里「ちゃんとやっててね…?」

パタン……

シーン…

にこ「……………凛…!」

凛「にゃっ!」サッ

トトト…

凛「……………」ジー…

凛「…うん……ホントに行ったみたいだよ」

にこ「はぁ…」

穂乃果「油断できないね…」

凛「絵里ちゃんも希ちゃんさすが三年生…凛達より上手だよね…」

にこ「……嫌味?」

穂乃果「はぁ……いつ帰って来るのかなぁ…」

にこ「イチャイチャと仲睦まじく夫婦で生徒会に行っちゃって…」

穂乃果「おっ…?やっぱりー?あの二人やっぱりそうなのっ!?」

凛「花園にゃ!」

141: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 22:06:28.60 ID:+cdZkKUj.net
にこ「どう見たってそうでしょ?」

穂乃果「だよねだよねっ!お似合いだよねっ!」

凛「絵里ちゃんと希ちゃんの醸し出すふいんき!さっすが三年生だね!」

にこ「うっさい!にこだってねぇ!その気になればあんなふいんき程度いつだって醸し出せるのよっ!」

凛「真姫ちゃんと?」

穂乃果「お~っ?やっぱり!?やっぱりー!?」

にこ「ちょっ!!違うからっ!アンタそのスキあらばにこまきアシストするのホントやめなさいっ!」

凛「なんの事かにゃー?」フュー♪フュー♪

にこ「口笛ふけてないからっ!そう言うアンタはどうなのよ!はっきり言ってμ'sで一番怪しいのはアンタ達よ!」

凛「にゃ!?」

穂乃果「あぁたしかに!実は付き合ってましたって言われても一番驚かれなさそうだよね!」ニヤニヤ…

にこ「高校生にもなって二人で一緒に家風呂とか入ってそう!」ケラケラ

穂乃果「まっさかぁ!」

凛「にゃにゃっ!?や、やめるにゃ!凛とかよちんはそんなんじゃないよっ!」カァァァ

にこ「おー?いい反応ねぇ?別ににこは花陽なんて一言も言ってないのにねぇ?穂乃果っナイスアシスト!」

穂乃果「ふっふーん♪」ドヤァ

凛「~~!!ほ、穂乃果ちゃんだって!!どうなの!?」カァァァ

142: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 22:08:41.06 ID:+cdZkKUj.net
穂乃果「えっ?」

凛「穂乃果ちゃんは海未ちゃんとことりちゃんどっちなのかにゃ~?」

にこ「おー?それはにこもすっごく気になるところねぇ?」ニヤニヤ…

穂乃果「や、やめてよっ!二人とも大事なただの幼馴染だよっ!」カァァァ

にこ「あら^~幼馴染だって、凛?」

凛「幼馴染ってワードが既に恋人的ワードにゃんだよなぁ…」

にこ「ブッ……クククク……」プルプル…

穂乃果「あれ…?花陽ちゃんと凛ちゃんって幼馴染だよね?」

凛「」

にこ「アーッハッハッハ!」ゲラゲラ

凛「に、にーこーちゃーん!ひっかけだにゃー!」シャー!

にこ「アンタが勝手に自滅しただけでしょ!アハハハハ!」ケラケラ

穂乃果「凛ちゃんは可愛いなぁ」ホッコリ

凛「もぉもぉ!!」シャー‼

にこ「アハハハ!…あら?」

絵里の筆箱「」

143: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 22:14:16.03 ID:+cdZkKUj.net
にこ「絵里のやつ…筆箱忘れてるじゃない……急いでたのか知らないけど絵里ってこういうとこ抜けてるわよねぇ…」ヤレヤレ…

穂乃果「絵里ちゃんが?そうかなぁ…?」

にこ「アンタらの前じゃ基本的にカッコつけてるけど三年生だけだとわりと油断して色々とやらかすわよ」

凛「えー?そうかなぁ…?」

にこ「ホントよ?特に希の前だとたまに子供みたいになる時あるわよ。変なテンションになったら二人であの狭い生徒会室で鬼ごっことかしだすタイプねアイツら」

穂乃果「まっさかぁ~!」

凛「ちょっと盛り過ぎじゃないかにゃー?」

にこ「例えばの話よっ!いくらなんでもホントにするわけないでしょ?」

穂乃果「だよね~?にこちゃんじゃあるまいしっ」

にこ「にこもしないわよっ!でも間違いないわ!ほら凛、リリホワだけだと海未が変なテンションになるみたいなあの現象よ!」

凛「あぁ…」

穂乃果「えっ?なにそれ?」

にこ「でしょ?しっくりくるでしょ?」

凛「うん」

穂乃果「……?」

144: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 22:17:26.53 ID:+cdZkKUj.net
にこ「さてと…それでこの筆箱…どうしてやろうかしら…?」ニヤリ…

穂乃果「おっ?何かしちゃう~?」ニヤリ…

にこ「そうねぇ~さんざんぱら人の胸弄んでくれたお礼しなきゃねー?」

穂乃果「実行犯は希ちゃんだけどね?」

にこ「いやいや…嫁のおイタの責任は旦那にとってもらわないとー?」ニヤリ…

凛「違いないにゃー」ニヤリ…

穂乃果「それもそうだねー………あっ思いついた!」

にこ「はいっ高坂さん!」

穂乃果「シャーペンの芯を全部抜いちゃう!」

にこ「地味っ!却下っ!」

凛「はいっ!」

にこ「はいっ!星空さん!

凛「隠しちゃう」

にこ「ガチ過ぎるでしょ!?却下っ!」

穂乃果「はいっ!」

にこ「はいっ!高坂さんっ!」

穂乃果「消しゴムの角使っちゃう!」

にこ「だから地味っ!それにこの消しゴムもう角無いっ!却下っ!」

145: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 22:20:44.76 ID:+cdZkKUj.net
凛「はいっ!」

にこ「はいっ!星空さん!」

凛「虫を入れt

にこ「はい却下ぁっ!!…アンタ絵里キライなの…?」

凛「大好きにゃー!」

穂乃果「はいっ!」

にこ「はいっ高坂さん!」

穂乃果「赤ボールペンと黒ボールペンの芯を入れ替えちゃう!」

にこ「おおっ!悪くないわね!でもこの黒ペンと赤ペンのメーカーが違うわ!却下ね!」

凛「はいっ!」

にこ「……はい、星空さん」

凛「トイレに

にこ「却下ぁぁぁ!!」

穂乃果「もぉー!にこちゃん却下ばっかり!にこちゃんもなにか意見出してよー!」

凛「そうにゃそうにゃ!」

にこ「ゔっ……そ、そうね………えと……」

穂乃果「…………」

凛「……………」

にこ「……えっと……その…………ちょっと待ってね……んっと………あれよ……あの…」ゴソゴソ…

凛「…にこちゃん…こういう時サッと言えないのはアイドルとして芸能人目指すには致命的にゃー」

にこ「うっさいっ!!!」(涙目)

消しゴム「」ドンマイ…

146: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 22:22:50.75 ID:+cdZkKUj.net
穂乃果「………消しゴム………あーっ!すっごい良いの思いついたー!!」

にこ「はいっ!高坂さんっ!!」

穂乃果「消しゴム使ったおまじない知ってるよね?この消しゴムに希ちゃんの名前書いちゃう!ってのは?」

にこりん「…!!」

にこ「……穂乃果」

凛「………穂乃果ちゃん」

穂乃果「…………」ドヤァ…

にこ「採用っ!!」

凛「さっすが穂乃果ちゃんにゃー!」

穂乃果「デッショーー↑↑?」

にこ「夫婦とか言ったけどあの二人…相当面倒くさい性格同士だから何だかんだ付き合ってはいないのよね!だーかーらー…」スッ…

消しゴム「」

にこ「絵里の消しゴムに希の名前を書いておいてあげよう…ってわけね?」ニヤリ…

穂乃果「そーゆーことっ!」ニヤッ

凛「面白いにゃー!」

にこ「ふっふっふっ…間接的に希にもダメージがいく最良な悪戯ね!上手く事が運べば行マジでくっついたりして!やるじゃない穂乃果っ!」

穂乃果「ふっふーん♪」ドドドヤァ…

凛「ぃよっ!μ'sのカリスマセンターっ!」フューフュー♪

穂乃果「いやぁー!あっはっはっは」

147: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 22:24:28.97 ID:+cdZkKUj.net
にこ「フフフ…今日だけはセンターの座をゆずってあげてもいいわ!…えーと…サインペン…サインペン…」ゴソゴソ…

凛「にこちゃん!はいっ!」スッ

にこ「おっ!気が利くわね?…よーしこの細いタイプのマッキーサインペンでぇ…!…ニコのマッキー♡」キュルルンッ

穂乃果「やっぱりにこまきじゃんかっ!」

凛「そのサインペンは凛のにゃ!」

にこ「言わなきゃいけない気がして…」ポンッ

穂乃果「よーしにこちゃん!書いちゃえ書いちゃえ!」

にこ「むっふっふ…いくわよ!えーと…東じょう…東…じょう…?…じょう……」チラッ…

穂乃果「……………」スンッ…

凛「……………」スンッ…

にこ「……………」

スッ…スッ…スッ……

消しゴム「のぞみ」

にこ「でぇきたにこー♡」

ほのりん「やったねにこちゃん♪」

148: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 22:26:42.76 ID:+cdZkKUj.net
にこ「後はケースを戻して…恋のおまじない消しゴムの完成にこ~♪」

穂乃果「ぃやったぁー!」

(>ω<)「やっぱり"のぞえり"なんだよにゃんなぁ…」

リ`・ヮ・)「ニッコ冷えてるほのかぁ~?」

にこ「ちょwwやめなさいアンタ達wwwにこには~可愛い可愛いマッキーがいるもーんっ♡」

凛「やっぱりにこまきじゃにゃいかっ!」

リ`・ヮ・)「やっぱり"ことほのうみ"なんだよほのねぇ…」

にこ「ちゃっかり二人とも手中にしてるんじゃないわよっwww」

リ`・ヮ・)「"ことほの"は地獄…"ほのうみ"も地獄…"ことうみ"も地獄…"ことほのうみ"は天国」

凛「それやめるにゃwww」

J(*‘ヮ‘*)し「やっぱり"にこまき"なんだよにこねぇ…」

穂乃果「アハハハ!いいねぇ!凛ちゃんもやっときなよっ!」ケラケラ

(>ω<)「やっぱり"りんぱな"は聖域なんだよにゃんなぁ…」

にこ「若干付け足してるんじゃないわよwww」ゲラゲラ

149: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 22:28:23.90 ID:+cdZkKUj.net
穂乃果「これで皆幸せだよねっ!そうだよねっ!」

凛「違いないにゃ!」

3バカ「アハハハハハハ」

ガチャ…ギィィィィ……

3バカ「」ビクッ

海未「随分楽しそうですねぇ……」ゴゴゴゴゴ…

3バカ「」

海未「絵里にしばらく掛かりそうなので代役をと頼まれました…貴女達が大人しく勉強していたら帰ってもいいと絵里に言われてはいましたが…」

3バカ「」ガクガクガクガク…

海未「無理みたいですねっ?」ニコッ

ギャァァァァァアアア!!

………………
…………
………

部室

穂乃果「回想の私達ホントバカ丸出しだよね…」ズーン…

にこ「ほんとにね…」ズーン…

凛「かよちんも希ちゃんも…多分絵里ちゃんも泣かせた…泣かせた…泣かせた…泣かせた…泣かせた…」ブツブツ…ブツブツ…

150: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 22:30:44.77 ID:+cdZkKUj.net
にこ「二人とも……特に凛っ…!…今は罪悪感という重圧に押し潰されてる場合じゃないわ…この状況を打開するために知恵を絞りなさい…私なんて実行犯よ?正直死にたいわ……」

穂乃果「…穂乃果はアイデア出しちゃった…」

凛「……凛のせい…凛のせい……」ブツブツ…

にこ「………ハァ………ちょっと無理そうね……よし、気合いをいれましょう」

穂乃果「えっ…」

凛「にゃ…?」

にこ「はっきり言って思った以上にシリアスで大変な事になっちゃたからちょっと自分達で戒めをする必要があるわ…」

穂乃果「えと……どうするの?」

にこ「……こうするのよ………。穂乃果っ!!」

穂乃果「ほぇっ!?」

にこ「アンタは最低よっ!」

バシーンッ!!

穂乃果「はうっ!」

凛「にゃーっ!?」

穂乃果「……うぅ酷いよにこちゃん……あ、でも…たしかに少し罪の意識が晴れたかも」ヒリヒリ…

凛「えぇぇー!?」

穂乃果「…あれ?このビンタってちょっとデジャブ感じるけど時系列的にどうなの?」

にこ「細かい事は言いっこなしよっ!ただのビンタなんだから!次っ!凛っ!」

凛「にゃ!?」

にこ「私にさっきみたいなビンタしなさいっ!」

凛「む、無理だよー!」

151: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 22:32:24.40 ID:+cdZkKUj.net
にこ「いいからやりなさいっ!さっきの回想振り返ってつくづく思ったけど勉強は見てもらうわグダグダ文句垂れながら迷惑かけるわ悪戯するわ挙句あんな事になるわで私達最低だからねっ!?先ずはケジメよっ!」

凛「うぅ…わかったよぅ…!うぅ……に、にこちゃんは…!にこちゃんは最低だにゃぁー!!」

バシーンッ!

にこ「ニゴォッ…!」

凛「に、にこちゃん…!大丈夫?」アワアワ…

にこ「いいビンタよ凛…それでいいの…!よしっ、最後は穂乃果っ!」ヒリヒリ…

穂乃果「へっ…!?」

にこ「凛にやったげて!」

穂乃果「えーっ!?無理っ!」

にこ「やるのっ!」

凛「穂乃果ちゃん…凛大丈夫だから…」ブルブル…

にこ「ここでケジメをつけなきゃ凛はこの話の最中ズーッと罪の意識に苛まれることになるのよっ!やるのよ!凛のために!」

穂乃果「うっ……うう…」

凛「……!」ギュッ

穂乃果「うっ……!うう……む、無理無理無理無理!絶対無理ぃ!!」

にこ「穂乃果っ!もうっ!どきなさい!私がやるっ!凛…!アンタは……!」バッ

(>ω<。)プルプル…

にこ「ア、アンタは……」タジ…

((>ω<。))プルプル

にこ「…………………」

デコピン ビシッ

(>ω<。)「にゃっ!」

穂乃果「だよねぇ…無理だよねぇ…」

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

152: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 22:35:17.31 ID:+cdZkKUj.net
にこ「えー…それでは改めまして…緊急会議を再開するわよ」

穂乃果「そうだね…はぁそれにしても何であんな事になっちゃたのかな…」

にこ「…色々な不運が重なったとしか…全部のタイミングが悪かったわ…」

凛「…そうだね」

にこ「せめてにこ達がもっと最初の段階であの場にいれば…」

穂乃果「そうだね…なんかもう佳境だったもんね…とても言い出せる空気じゃなったよ…」

凛「真姫ちゃん…おまじない消しゴムが発覚した直後くらいまで時間を巻き戻してくれないかな…」

にこ「どうせなら悪戯する前まで巻き戻してもらいなさいよ…」

穂乃果「それかタイムマシン作って欲しいよ…」

にこ「どういう発想よ…」

凛「にこちゃん…真姫ちゃんにタイムマシン作るようにお願いしてよ」

穂乃果「にこちゃんがお願いしたら作ってくれそう」

にこ「無理に決まってるでしょ…」

153: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 22:36:35.23 ID:+cdZkKUj.net
穂乃果「何故か真姫ちゃんなら作れそうなイメージついてるけど…」

にこ「はぁ?」

真姫(凛)「出来たわにこちゃん!タイムマシンよっ!」

穂乃果「ぶっww…それそれ…」ククク…

にこ「ククッ…り、凛……真姫ちゃんの真似上手過ぎ…」プルプル…

真姫(凛)「デッショー↑?くれぐれも悪用すルンジャナイワヨッ⁉」クルクル…

にこ「やめて…www」プルプル…

海未(穂乃果)「凛…おふざけが過ぎますよ?」

にこ「ブッ…w穂乃果も似過ぎ!アンタその特技やらしい事に使ってないでしょうね」

穂乃果「そ、そんなわけないじゃん!?」

凛「その焦りっぷりは黒だにゃー!」

穂乃果「……凛ちゃん花陽ちゃんの物真似してみてよ」

花陽(凛)「リ゙ン゙ヂャンダイ゙ズギッ゙‼」

にこ「やり過ぎwww」

穂乃果「自分で言っちゃうんだ(困惑)」

154: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/02(土) 22:37:34.15 ID:+cdZkKUj.net
凛「かよちんを忠実に再現した結果にゃ!にこちゃんも何かやってよ!」

ことり(にこ)「ハノケチャン♪ンミチャンっ♪」(脳トロボイス)

ほのりん「!?」ビクゥッ

ことり(にこ)「ことりっ、いいと思うっ♪」(脳トロボイス)

穂乃果「えっ……………えっ…ことりちゃん……?」 オロオロ…

凛「怖いくらい似てるにゃ……逆にキモチワルイ……」ビクビク…

ことり(にこ)「むっ!酷いよ~凛ちゃんっ!めっ♪」(脳トロボイス)

凛「にゃ!?にゃぁん…」デレデレェ…

穂乃果「凛ちゃんがにこちゃんの声に脳ミソトロトロにされるなんて…!?」

にこ「まっ!にこにかかればこんなもんね!」ドヤァ

凛「一生の不覚にゃ……」ズーン…

穂乃果「アハハハ!………あれ?…穂乃果達なんでこんな朝早く集まったんだっけ?…」

にこ「えっ……あっ……」

凛「あっ……」

穂乃果「…………もう一周最低ですビンタしとく?」

にこ「そうね……」

凛「今度はちゃんと凛にもお願いにゃ…」

バシーンッ

バシーンッ

ペチッ…

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

187: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/04(月) 22:48:31.09 ID:9TWJvXFS.net
にこ「…………」ヒリヒリ…

穂乃果「…………」ヒリヒリ…

凛「…………」

にこ「これ以上はにこ達のほっぺが持たないわ…ふざけるのはこれっきりよ」ヒリヒリ…

穂乃果「そうだね…前回全然話が進んでないよ…」ヒリヒリ…

凛「なんかごめんにゃ…」

にこ「とにかく…のぞえりの二人をどうするか…意見を出していきましょう」

凛「はい…」スッ

にこ「はい、星空さん」

凛「…正直に白状して二人に仲直りしてもらおうよ」

穂乃果「」

にこ「」

凛「…………」

にこ「……リンチャンマジエンジェー…」ボソッ…

穂乃果「凛ちゃん……そうだね…それが一番だよね……皆でお仕置きワシワシされよう?三人なら何も怖くないよ…」ホロリ…

凛「穂乃果ちゃん…!」ホロリ…

188: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/04(月) 22:52:52.51 ID:9TWJvXFS.net
にこ「……凛」ポン…

凛「にこちゃん…!ね…?謝ろう…?一緒にお仕置きワシワシされようよ…」

穂乃果「そうだよ…」

にこ「……ダメよ…それは認められないわ」

ほのりん「えーっ!?」

にこ「あのね凛…そんな事私だって考えたわ…一番に考えたわよ…でもね…佳境の二人のやり取り思い出してみなさい」

穂乃果「え…?えーと……」

凛「二人とも相手が書いたって言いあってたにゃ…」ズーン…

にこ「その後よ……ほら、問題の部分のリンク貼ってやるから見てきなさい…>>108

穂乃果「………悪夢の様なシーンだよ」

凛「花園が崩壊していく様が見えたにゃ…」

にこ「硝子の花園とはよく言ったものね…硝子の花はとても美しいけど…一度ヒビが入ると硬度が高い分一気にヒビが広がり…余りにも簡単に崩壊してしまうの…
そして砕けた硝子はお互いを傷付け合う凶器になってしまうのよ…」

凛(ちょっとクサくないかにゃー…?)

190: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/04(月) 22:57:06.22 ID:9TWJvXFS.net
穂乃果「それで…このシーンがどうかしたの…?」

にこ「いい…?ここで二人は勢いに任せて…自分が書いたことを否定すると同時に…お互いにラブな意味で好きって事を…冗談じゃない…願い下げだ…って宣言し合っちゃってるの」

穂乃果「あぁぁ…聞きたくない…聞きたくないよぅ…」ガクガク…

凛「終焉にゃ…」ガクガク…

にこ「にこ達が正直に白状したとしましょう…。確かに二人はそれで誤解が晴れて仲直りするかもしれないわ…でもね…」

ほのりん「……ゴクリ…」

にこ「本当に二人とも消しゴムに何も書いてないと言う事実の判明により…お互いにラブな意味で好きじゃ無いって宣言した事実は残ったままになるのよ…!」

ほのりん「」ガーンッ

にこ「つまりどちらかが消しゴムに名前を書いたってのは何としても二人にとって事実にしなきゃいけないの…!」

凛「そ、そんな…」

191: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/04(月) 23:00:10.45 ID:9TWJvXFS.net
にこ「……にこ達が想像を絶するお仕置きを受けるだけで済むならいいの…でもね…?それと同時に…硝子の花園はただのお花畑と化すのよ…!」

穂乃果「そんなの…絵里ちゃんと希ちゃんじゃないよっ!?」

凛「そんなの絶対ダメだよっ!」

にこ「わかった…?にこ達の悪戯がバレること…それはすなわち…のぞえりの不成立を意味するのよ…」

ほのりん「」ガクガク…

にこ「わかったらその白状するって選択肢は引っ込めなさい…その道はある意味で楽な逃げ道の選択肢よ…。……もうにこ達は後戻りは出来ないの…」

凛「はいにゃ…」

にこ「辛いかもだけど…二人のためよ…」ナデナデ…

穂乃果「………で、本当は?」

にこ「お仕置きワシワシ怖いにこ」

凛「………………」

穂乃果「………………」

にこ「………………」スッ 頬差し出し

パチーンッ

192: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/04(月) 23:02:46.52 ID:9TWJvXFS.net
にこ「とは言え!悪戯がバレる事=のぞえりの不成立である事は事実なの!にこ達のせいでそんな事になるなんてあっていいわけないでしょ!?なんとしてもそれは阻止するのよ!」ヒリヒリ…

凛「にゃーん…」

穂乃果「積んでないこれ…?」

にこ「積まないように集ってるんでしょう?三人寄ればもんじゃの知恵よ」

穂乃果「そうだね…」

凛「にゃ…」

にこ「………………」

穂乃果「………………」

凛「………………」

にこ「………何か意見は…?」

穂乃果「………」

凛「………」

にこ「………」

シーーーーーーン………

にこ「……………悪戯の意見はあんなにホイホイ出てくるのにね…」

穂乃果「穂乃果達が3人集まった所でもんじゃの知恵なんてあるわけ無いよ…」

凛「所詮凛達は3バカなんだよ…」

にこ「やめなさい凛…やめて…」

193: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/04(月) 23:06:04.42 ID:9TWJvXFS.net
穂乃果「あぁぁもうっ!やっぱり真姫ちゃんにタイムマシン作ってもらうしかないよっ!!」

凛「そうにゃそうにゃー!」

にこ「落ち着きなさい二人とも!」

穂乃果「じゃあにこちゃんなんとかしてよっ!のぞえりにおけるにこちゃんならどうにか出来るでしょ!?」

凛「そうにゃそうにゃ!」

にこ「無茶言うんじゃないわよ!にこ加害者なのよ!?この状況でパイセン力発揮しても滑稽なだけでしょ!?」

穂乃果「そこを何とかするのがのぞえりにおけるにこ先輩でしょ!?謎の賢さとイケメン発揮してよーっ!」

凛「そうにゃそうにゃ!わかるにゃー!」

にこ「こんな時だけ先輩って言うんじゃないわよっ!先輩後輩禁止っ!」

穂乃果「あぁー!絵里ちゃんと希ちゃんが想いを隠してただの親友として残りの人生歩んでいくなんてそんなの哀しすぎるよぉぉお!」

凛「わかるにゃぁ~!!どっちかが先に結婚する時に二人ともすっごい切ない笑顔で『……おめでとう』『……ありがとう』って言い合って宝石みたいな涙をポロッと流すんだよっ!?そんなのイヤにゃぁー!!」ウルウル…

穂乃果「なんかちょっとグッとくるしのぞえりだとなんか似合ってるけどそんなの絶対駄目だよぉぉお!」グスグス

にこ「ちょっと…アンタたち…!」

194: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/04(月) 23:08:50.02 ID:9TWJvXFS.net
凛「もしくは絵里ちゃんが他の男の人と幸せになってる姿なんか見たくないからって希ちゃんが凛達の前から失踪して挙句はレズデリヘル嬢の道に進んじゃうかもしれないよぉ!!」エーンッ!

穂乃果「なにそれっ!?ぶっ飛び過ぎだよ凛ちゃん!?なんの可能性も感じないよっ!?後それ凛ちゃんの口から出していいワードじゃないよっ!!」

にこ「落ち着きなさいアンタたち!落ち着けっ!」

ダブルデコピン ビシッビシッ

穂乃果「はぅっ!…ウッ…ウッ…ウッ…」シクシク…

凛「にゃっ!…ウッ…ウッ……ダレカタスケテー…」シクシク…

にこ「……………はぁ……仕方ないわね…出来ればこの方法は使いたくなかったけど…」

穂乃果「!!何か良い案があるのっ!?」ガバッ

凛「さっすがのぞえりのにこちゃんにゃー!!」ガバッ

にこ「………この作戦はかなり難易度が高いし…一人じゃ不可能よ…アンタ達の協力が必要よ」

穂乃果「何でもするっ!穂乃果何でもするよっ!」

凛「凛もっ!なんだってやるっ!」

にこ「ん……?今何でもするって言ったわね?…よし、作戦名を発表するわ…」

ほのりん「……」ゴクリ…

195: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/04(月) 23:11:02.96 ID:9TWJvXFS.net
にこ「名付けて!のぞえり二人同時に折れてもらう作戦!」

穂乃果「なにそれ?」

凛「イミワカンナイ」

にこ「作戦名の通りよ!希と絵里を説得して二人に本当は書いてないけど自分が書きましたって折れてもらうのよ…!」

穂乃果「………」

凛「………」

にこ「この作戦の重要な所は双方に相手が書いたって事を確定させる所よ…!本当は相手が書いたって思ってるけど自分が書いたって折れる事でお互い歩み寄ってもらうの
…少なくとも相手からの好意は当人達にとっては事実になってるから晴れてのぞえりの成立よ…!めでたしめでたしっ!」

ほのりん「……………」

凛「…ちょっと穴が多くないかにゃー?」

穂乃果「かなりキツイような…」

にこ「だから言ったでしょ?難易度が高いって」

凛「例えば希ちゃんと絵里ちゃんに折れて貰う事に成功したとして…その後どうなるの…?大丈夫なの?」

にこ「それはもう……濃厚な花園タイムよ…一旦のぞえりが成立さえしてしまえば実際どっちが書いたかなんてどうでも良くなるわきっと…今はそれすら…笑い話ってやつよ」

凛「そうかにゃ……え、つまり考えれて無いってこと?」

穂乃果「すぐ綻びが生まれるような…」

にこ「なによ…じゃあ他に方法でもあるの…!?」

ほのりん「………………」スンッ…

197: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/04(月) 23:13:21.47 ID:9TWJvXFS.net
にこ「危ない橋なのはにこだってわかってるわよっ!でものぞえりを成立させたうえでにこ達がお仕置きワシワシを回避するにはこうするしかないのよっ!」

凛「後半の方が割合多い気がするにゃ…」

穂乃果「作戦失敗してバレたら只のお仕置きワシワシから死ぬまでワシワシになっちゃいそうだよ…」

にこ「あぁぁん?アンタ達…何でもするって言ったわよね?やるのよ!あの二人のためにっ!私達がっ!」

穂乃果「うっ…それはやるけど……穂乃果達に出来るのかな…」

凛「にゃー……」

にこ「仕方ないでしょ!?私達が加害者だからユニットも分断されてBIBIのゴージャスチームワーク作戦もリリホワの絆作戦もプランタンのなんか色々とどうでも良くなるぷわぷわ作戦も使えないのっ!」

穂乃果「プランタンだけちょっと無理矢理作ったよね」

凛「要するに仕方無しの寄せ集めチームだにゃー…」

にこ「……凛っ!!」

凛「にゃっ!?」ビクッ

にこ「私達の共通点を言ってみなさいっ!」

凛「えっ……3バk

にこ「違うッ!!」デコピンッ

凛「にゃんっ!?」

穂乃果「に、にこちゃん!?」

198: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/04(月) 23:14:58.74 ID:9TWJvXFS.net
にこ「私達の共通点…それはね…リーダー格よっ!」ビシッ

ほのりん「……っ!」ハッ

にこ「言わずと知れたμ'sのリーダー…高坂穂乃果!多分時期的にまだ確定してないけど次期リーダー…星空凛!そしてこの私、アイドル研究部の部長…矢澤にこ!部活を背負って立つリーダー格の集まりよっ!」

凛「に、にこちゃん…!」

にこ「特にアンタ達っ!アンタ達はこれからもグループのリーダーとして皆を引っ張っていってもらわなきゃいけないのっ!そんなアンタ達がこれくらいのトラブルバスターできないでどうすんのよっ!」ビシッ

穂乃果「…………っ!…そうだよ…!諦めちゃダメだよ…!穂乃果達がやらかした事なんだから…穂乃果達でなんとかしなきゃ駄目だよねっ!そうだよねっ!」

凛「……にこちゃん…!わかった…!やるっ…!凛やるよっ!凛達は…寄せ集めなんかじゃないにゃー!」

にこ「そうよその意気よっ!それでこそ…このにこが認めたμ'sのリーダーよ…」ナデナデ…

穂乃果「にこちゃん…!」ウルッ…

199: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/04(月) 23:16:02.62 ID:9TWJvXFS.net
凛「にこちゃん…かっこいいにゃー!もしμ'sが解散になっても凛はにこちゃんについていくねっ!」ウルッ…

にこ「凄く嬉しいけどにこのトラウマえぐる様な発言はやめなさい…縁起でもない…」

穂乃果「もう、凛ちゃん!そんな事あるわけ無いじゃん!」

にこ「よーしっ!詳しい作戦内容を説明するわよっ!アンタ達っ!しっかり頼むわよ!」

ほのりん「おーっ!」

にこ「絶対に成功させるわよっ!全ては不器用で面倒くさい…私達の愛すべきのぞえりの為にっ!」

凛「絵里ちゃんと希ちゃんのためにっ!がんばるにゃー!」

穂乃果「……で、本当は?」

にこ「死ぬまでワシワシ絶対イヤにこ、絶対成功させるにこ」

ほのりん「……………………」

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

221: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/05(火) 23:04:09.61 ID:9ae3484B.net
朝礼前

三年 教室

ガララ…

絵里「………」

スタスタ…

希「………」

絵里「………」ガタッ…ストンッ…

希「………」ムスー…

絵里「………」フン…

シーーーン

周りのクラスメイト(何事っ!?)

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

222: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/05(火) 23:05:32.08 ID:9ae3484B.net
お昼休み 

絵里「……希」

希「………なに」

周りクラスメイト「……」ザワッ

絵里「生徒会の仕事…まだ残ってるからお昼休みに片付けるわよ…今日は後輩達にも声かけてるから」

希「……ん」ガタッ…

絵里「…………」スタスタ…

希「…………」スタスタ…

…ガララ…ピシャン…

クラスメイト1「なにがあったの……」

クラスメイト2「あんな二人初めて見たよ…」

クラスメイト3(庭師)「…でもなんだかギスギスの二人も新鮮でちょっと可愛い」

クラスメイト4(庭師)「わかる。夫婦喧嘩みたいであり」

クラスメイト1.2「」ヒキ…

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

223: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/05(火) 23:06:53.71 ID:9ae3484B.net
生徒会室

絵里「………」カリカリ…

希「………」カリカリ…

生徒会員1「………」ダラダラ…

生徒会員2「………」ハラハラ…

生徒会員3「………」ポカーン……

シーン…

絵里「………貴女達どうしたの…手が止まってるわよ」カリカリ…

生徒会員1.2.3「はっ…はいっ!」カリカリ…

希「えりちさー…言い方悪ない?」

絵里「なによ…」

希「お昼休み返上して手伝ってくれてるんやからさ」

絵里「誰のせいで仕事が溜まったとおもってるのかしら…」カリカリ…

希「ウチのせいって?はいはい堪忍なー」

224: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/05(火) 23:10:37.55 ID:9ae3484B.net
生徒会員1「あ、あの…生徒会の仕事なんですから私達もやって当然です…」

生徒会員2「手を止めてすみませんでした…」

生徒会員3「もう少しで終わります…」

希「あー…ごめんなーみんな…ありがとなぁ」

生徒会員1「と、当然ですから…」

絵里「…ならサッサと続きをやって下さい」カリカリ…

生徒会員1「は、はい…!」

希「………やから…はぁ…困った会長さんやねー?」

生徒会員2「い、いえ!」

生徒会員3「やりますっ…!やりますから…」

希「あぁ…ホンマごめんなぁ?」

絵里「……………」カリカリ…カリカリ…

生徒会員1(…なにこれ…厳しいけど何だかんだお優しい会長が…まるで一期の初期の様に…)

生徒会員2(副会長のフォローもフォローのようで余計悪化させてるようにしか見えない…何時もは最後には絶対会長の事笑顔にしてくれるのに…)

生徒会員3(厳しい会長と優しい副会長の絶妙なバランスが完全に崩れている…!)

絵里「…………」カリカリ…

希「…………」カリカリ…

ピリピリ…ギスギス…

生徒会員の方々(…どうしてこうなった…)

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

225: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/05(火) 23:13:52.12 ID:9ae3484B.net
絵里「みんな…ご苦労様…今日の分は終わったわ」

希「お陰でめっちゃ早く終わったわーお疲れ様やね」

生徒会員1「い、いえ…!」

生徒会員2「当然ですから…」

生徒会員3「なんてことありません…」

絵里「今日の分はもう終わらせたから放課後の集会はなしでいいかから。それじゃあ教室に戻ってお昼にしてくれていいわよ」

希「……ほな皆、途中まで一緒に教室帰ろか」

生徒会員1「えっ」

生徒会員2「えっ」

生徒会員3「えっ」

希「んー?どしたん?帰らへんの?」

生徒会員1「あ、いえ…」

生徒会員2「帰りますけど」

生徒会員3「…会長はお帰りには…」

絵里「私は持ってきているからここで食べます」

希「やって?やから帰ろかー」

226: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/05(火) 23:15:30.45 ID:9ae3484B.net
生徒会員1「ふ、副会長は一緒には…食べられないのですか?」オズオズ…

生徒会員2(おまっ…!?)

生徒会員3(いや…よく聞いた…どうするんですか副会長…)

希「んー…お弁当教室に置いてきちゃったん!やから今日は教室で食べるわ」

絵里「白々しい人…」ボソッ…

希「なんよ……あれー?もしかしてウチと食べたかった?」

絵里「冗談よしてよ。貴女がお弁当持ってなかったの気付いてたけど敢えて何も言わなかったの。たまには一人で食べたいわ」

希「あっそーよかったやん」

生徒会員1「」

生徒会員2「」

生徒会員3「」

希「ほなねー会長さん」

絵里「えぇ…お疲れ様副会長」

生徒会員1(アカン)

生徒会員2(吐きそう)

生徒会員3(花園事変ですわ…)

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ーーー

228: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/05(火) 23:18:24.81 ID:9ae3484B.net
三年 教室

希「……………」モソモソ…

ガララ……スタスタ……

にこ「希?ちょっといい?」ポンッ

希「あっ…にこっち…昨日はその…ごめんな?」

にこ「………そんな…謝らないでよ。昨日真姫から私達が来る前の事も聞いたわ…ちょっと場所変えない?部室で一緒に食べましょ」キリッ

希「あ…うん…」ガタッ…

にこ「………」時計チラッ…

時計「12:35」

にこ(よし…部室まで5分で移動して作戦開始時間ピッタリね…お昼休み残り20分…それまでに希を…落とすっ!(絵里に)………絵里の方は頼んだわよ…穂乃果…凛…!)

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

229: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/05(火) 23:20:19.95 ID:9ae3484B.net
少し前

12時半頃

生徒会室前 物陰

凛「………かよちんのおにぎり食べたい…」菓子パン モソモソ……

穂乃果「今日はちょっとパンが不味いっ…!」菓子パンモグモグ…

にこ「しっ……!」ジー……

ガララ…

希「イコカー」

員1「」

員2「」

員3「」

凛「…!にこちゃん…!M氏に動きありにゃ…!」ヒソヒソ…!

穂乃果「……やった!一人だよ…E氏はそのまま生徒会室にいるみたい…!」ヒソヒソ…!

230: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/05(火) 23:23:22.96 ID:9ae3484B.net
にこ「ようやく来たわね…絶好のチャンスよ…!それじゃあもう一度作戦の詳細を説明するわ…!…時刻はヒトフタヨンマル(12:40)に決行…!
ちょっと想定よりだいぶ時間が短いけど仕方ないわ…!にこが希の説得をするのと同時に絵里の説得をアンタ達がするのよ…!詳細以上っ!」ヒソヒソ…!

穂乃果「………詳細って言えるのかな…」

凛「ほぼぶっつけにゃ…」

にこ「しょうがないでしょ…!ヘタに台本なんか作っても演技くさくなって余計に怪しまれるんだから…!だいたい相手が何言ってくるかなんて予測不可能なのよ?二人で協力して臨機応変に対応しなさい」

穂乃果「うー…でもー…ぅ絵里ちゃんの説得なんて…」

凛「にゃー…」

にこ「仕方ないでしょ?どちらかと言えば希の方が感が鋭いんだから…どっちにしろのぞえりが手強いのは百も承知の上でしょ…!
それに二人に時間差があったらマズイことになりかねないから説得は二人同時でないといけないのっ!」

232: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/05(火) 23:25:50.31 ID:9ae3484B.net
穂乃果「ね、ねぇ…時間が短いなら放課後の練習が終わった後でも…」

凛「そうにゃ…」

にこ「ダメよっ!言ったでしょ?放課後はアイツらも他のメンバーと顔を合わせるんだから二人をあのままで良しとするわけないわっ!
…きっと二人とも書いてないって前提で解決する方向に話が進む…!バレるのも時間の問題よ…!アンタたちも口を滑らすかもしれないしね…」

穂乃果「それはわかってるけど…」

凛「うぅ…にこちゃーん…」

にこ「もうっ!弱音は聞きたくないわよ!希はにこが一人で何とかするから、絵里は二人でなんとかしなさいっ…やるのよっ…!」

穂乃果「うー…」

凛「不安だよー………」

にこ「……ハァ…今朝の勢いはどこ行ったのよ……しょーがないわねぇ……二人とも…ちょっと来なさい…」

ほのりん「えっ…」

にこ「5分だけ時間ちょうだい…アンタ達にだけ私の秘密…教えてあげる」スタスタ…

穂乃果「にこちゃん……?」

凛「にゃ…?あ、待って…」

タタタタタ……

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

233: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/05(火) 23:27:42.64 ID:9ae3484B.net
女子トイレ

穂乃果「トイレ…?」

凛「何するの?また気合入れるの…?」ビクビク…

にこ「……違うわ」スッ

鏡の前

にこ「……………………」ジーッ…

穂乃果「え、…にこちゃん?」

凛「お化粧でもなおすのかにゃ?」

にこ「……にこならできる……私ならできる…希を…説得できる…」ブツブツ…

穂乃果「え………」

凛「にゃー?…」

にこ「私は…のぞえりにおけるにこ先輩…きっとできる…皆を笑顔に…私なら…できる…絶対できる…私は…魔法使い…笑顔の魔法…幸せに……私ならできる…!そして最後は…ハッピーエンドね…!」ブツブツ…

穂乃果「にこちゃん…?」

凛「ちょっと怖いにゃ…」

クルッ

にこ「フフッ…まぁ旗から見たら不気味よね?でも…これでもう大丈夫っ!にこなら…私ならできるわ」キリッ…

穂乃果(ん……?あれ……?空気が…変わった…?)

凛(気のせいかにゃ…?ふいんきが…?)

234: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/05(火) 23:30:28.02 ID:9ae3484B.net
にこ「私ね…こうやってたまに自分で自分に魔法をかけてるの…ニッコリ笑顔の魔法ってやつね」クスッ

穂乃果「笑顔の…」

凛「魔法…?」

にこ「そっ!ライブの日とか…大事な日…こうやって鏡に向かって…にこは可愛い…一番可愛い…にこなら出来る…って自分に言い聞かせてるの」

穂乃果(なに…?この漂うイケメン臭…にこちゃんに何が…)

凛(……ホントに魔法がかかってるみたいにゃ…)

にこ「私だってね…?常に自分に自信があるわけじゃないわ…自分でわかってるの…スタイルだって良くないし…歌も上手いわけじゃない…ダンスだって得意じゃないわ…」

穂乃果「そんな事っ…!」

凛「そうだよっ」

にこ「いいから聞いて…?それにね…ライブの日だけじゃないの…最初の頃アンタ達に意地悪したり…わがまま言ったり…口うるさい事言ったり…一年生たち引っ張り回したり…実は皆に嫌われてたり…ウザがられてるんじゃないかって…思う時だってあるわ」

穂乃果「そんな事ないよっ!!みんなにこちゃんの事大好きだよっ!!」

凛「そうだよーっ!凛もかよちんも真姫ちゃんだって!にこちゃんの事、ホントはすっごく尊敬してるにゃ!!」

にこ「フフ…ありがとっ、わかってるわ♪」オデコ  ツンッ…
 
凛「にゃ……///」

穂乃果(切り返しもなんかすっごくイケメンになってる…!?)

235: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/05(火) 23:33:17.96 ID:9ae3484B.net
にこ「でもね…やっぱりにこは根がネガティブだから…たまに弱気になっちゃう時があるのよ…一度失敗しちゃったしね…そんな時はこうやって自分で自分に魔法をかけるの…笑顔の魔法をね♪」

穂乃果「……にこちゃん…」

凛「………」

にこ「……穂乃果…凛…今からアンタ達に私が魔法をかけてあげるわ」

穂乃果「えっ…」

凛「魔法…?」

にこ「そっ、魔法使いにこにーの…笑顔の魔法♪……穂乃果…!凛…!アンタ達なら出来る…!希と絵里を救ってあげて…!意地張ってる絵里を…アンタ達が手を差し伸べてあげるの…!」

ほのりん「………!」

にこ「絶対できるっ…!だってアンタ達一度やってのけたでしょ…?意地張ってスクールアイドルを否定し続けてた絵里を…救ってあげたこと…」

ほのりん「……!」

にこ「アンタ達ならもう一度できるわ…私にはわかるの……だって…私も…アンタ達に救われた内の一人だから」

穂乃果「…にこちゃん…!」

凛「………グスッ」ウルッ…

にこ「…アンタ達なら…!絶対できる…!………信じてる」ギュッ…

穂乃果「…………!」

凛「…………」ウルウル…

にこ「………頼んだわよ?穂乃果っ…凛っ…!」ポンッ

236: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/05(火) 23:34:47.74 ID:9ae3484B.net
穂乃果「……やるよ…!穂乃果…やるっ!やるったらやるっ!絶~対っできるっ!」

凛「グスッ…。…うんっ!凛もやるっ!なんか今なら何でも出来そうな気がするにゃー!」グイッ…

にこ「頼もしいわね?はいっ!にこの笑顔の魔法完了!後は…アンタ達次第よっ!」

穂乃果「わかったっ!やろうっ!凛ちゃん!」

凛「うんっ!穂乃果ちゃん!」

にこ「よしっ!その意気よっ!じゃあ時間も無いし私はもう行くから…ちょちょいっと希を落としてきてやるわ!」ニコッ

穂乃果「にこちゃん、いってらっしゃい!」

凛「希ちゃんを宜しくにゃー!」

にこ「えぇ!まっかせなさいっ!アンタたちも頼んだわよ!」ウインク

ギィ…バタン…

凛「凄いにゃ凄いにゃ!にこちゃんホントにイケメンに変身してたっ!!」

穂乃果「うんっ!ホントに魔法使いみたいだよっ!」

凛「今の凛は無敵にゃー!」

穂乃果「そうだねっ!やれるっ!」

凛「にこちゃんは魔法使いにゃー!」

穂乃果「のぞえりの時だけやけにイケメンになるのってこんな秘密があったんだねっ!」

凛「謎がとけたにゃー!」

237: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/05(火) 23:36:17.13 ID:9ae3484B.net
穂乃果「裏でこんな事やってたなんて!今度から穂乃果もやってみようかな!」

凛「にこちゃん…かっこよかったにゃー!あのにこちゃんの愛を一身に受ける真姫ちゃんがちょっと羨ましにゃん♡」

穂乃果「そうだねっ!きっと真姫ちゃんたまーにあぁやって魔法かけてもらってると見た!」

凛「にゃー!違いないにゃー!」

穂乃果「よーしっ私達もにこちゃんに負けないように頑張ろうっ!」

凛「そうだねっ!………………でも……にこちゃん………今回実行犯なんだよね…」

穂乃果「………………」スンッ…

凛「………………」スンッ…

穂乃果「そう言えばそうだったね…たしかにイケメンなほど逆に残念な感じになるね…。危なくほのにこになるところだったよ…」

凛「凛…にこりんになるところだったにゃ…」

穂乃果「………………」

凛「………………」

穂乃果「………絵里ちゃんのとこ行こっか」

凛「うん」

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ーーー

272: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 15:54:49.86 ID:JYx6Fv6H.net
部室

希「…………」モグモグ

にこ「…………」モソモソ…

にこ「……ねぇ希食べながらでいいから聞いて。…昨日のことだけどさ」

希「………うん」

にこ「消しゴムに名前…ホントにアンタが書いたんじゃないのね?」

希「…うん…ホンマに一昨日から書いてあったん」

にこ「そっ…」

希「疑わへんの?」

にこ(そらそうよ…だって書いたのにこだもん……あぁ…ダメよ…今は消えて無くなれにこの良心…)

にこ「希の言うことだもの…信じるわ」

希「……ありがと…にこっち…」

にこ「……当然でしょ?という事はやっぱり絵里が書いたってことね…」ズキズキ…

希「…う、うん………」カァァ…

にこ「…ねぇ」

希「ん?」

にこ「……折れてあげたら?」

希「はっ…?どゆことなん?」

にこ「消しゴムに名前書いたの…自分だって言ってあげなさいよ」

希「なっ!?何でウチっ!」

にこ「あの状況じゃさ…絵里だって咄嗟に否定したくもなるわよ…とんだ公開処刑よ?」

希「いやいや!だってえりちが書いたんやよ!?ウチが書いたって言い出すなんておかしいやん!」

にこ「そんなのお互いに歩み寄るための口実よ。絵里だって頭が冷えるわよ…案外向こうも私が書いたって白状してくるかもしれないわよ」

希「そうかな…」

にこ「そうよ」

273: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 15:58:06.37 ID:JYx6Fv6H.net
希「で、でも…消しゴムにこっそり自分の名前書きました、って言うなんて…そんなんまるでウチがえりちの事…好きみたいやん…」カァァ…

にこ「………ん?……は?」

希「…え?」

にこ「ちょっと待って……え、そっからなの…?」

希「え…何が?」

にこ「だから……え…アンタ…絵里の事…どう思ってるの?」

希「えっ?!そ、そんなん…!凄く大切な……し、親友やよ…」カァァ…

にこ「それが相手の事親友だって言う人の顔なの…?」(驚愕)

希「そ、それはっ!昨日の今日やん…!」カァァ…

にこ「はぁ……まさか、そっからとはね…」ヤレヤレ…

希「な、なんよ…!」

にこ「希、正直に答えて……絵里の消しゴムに希の名前が…書いてあるの見た時さ…どう思ったのよ」

希「そ、そんなん…!は、恥ずかしかった…」

にこ「恥ずかしいねぇ…」

希「うん……」

にこ「それだけー?ベットに飛び込んで『ウチもエリチってばぁ~♡』なんて言いながらベットの上ゴロゴロ転がったりしたんじゃないの?」ニヤ

希「そっ!そんなん言ってないしっ!」カァ

にこ「フフッ…そう?案外希って乙女なとこあるしね………で?」

希「で…ってなんよ?」ムスー…

にこ「どうするつもりだったの?」

希「え…それは…」

274: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 16:00:19.08 ID:JYx6Fv6H.net
にこ「だって事故とは言え絵里の気持ち知っちゃったんでしょ?どうするつもりだったのよ」

希「そ…そんなん……わからへんかった…」

にこ「ふーん……」

希「……そりゃ…色々考えたよ…一晩寝ずに…でも答えなんて…出るわけ無いやん…」

にこ「一晩寝ずに…ねぇ」

希「な、なんよ…」

にこ「参考までに教えて欲しいんだけど何考えてたの?」

希「へっ!?」カァ

にこ「一晩ウジウジ考えてたんでしょ?何をどう考えていたのよ」

希「そ、そんなん………そんなん……」カァァ

にこ「んーー?」ニヤニヤ…

希「うっ……その……あの…」

にこ「あーはいはい、もうだいたいわかったわ。言えない事考えちゃってたわけね……はいレズ」ニヤッ

希「ちょっ!!違うしっ!その…!断った時どうなるんかなとか…つ、付き合った時どんな感じになるんかとか…!」

にこ「へぇ……割合は?」

希「わ、割合…?」

にこ「どうせ断った時の選択肢なんて直ぐに消えたでしょ?『えりちと気まずくなったり、疎遠になったりするんなんて嫌っ!』なーんて言いながら」

希「そっ、そんなん…!」カァァ…

にこ「で?断った場合の妄想は一瞬で終わったのに残りの一晩…アンタ何考えてたのよ」

希「……そんなん…その…恋人になったらどうなるんかなー…とか…やっぱりデートとか…すんのかなー…とか…そんなん…」

275: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 16:02:59.37 ID:JYx6Fv6H.net
にこ「ふーん…デートねぇ…で?それだけ?」

希「へっ…!?」

にこ「デート以外には?」

希「そそ、そんなん…な、なんも考えてへんしっ!」ボッ

にこ「どう見ても何も考えてない人の顔じゃないわよ?」

希「うっ…そ、そんなん…そりゃ…ちょっとは…ホンマにちょっとは考えたけど…」カァァ…

にこ「はいレズ」

希「それやめーやっ!!違うしっ!やってあのえりちよ!?そんなん考えた事も無かったし……ウチなんか……」

にこ「ハァ……アンタってやつは…もう言っちゃうけどさ、そもそも相手の気持ち知っちゃって一晩眠れずに過ごすって時点でもうほぼ確定よ。普通はそこまで考え込まない」

希「そ、それは……やってえりちは大切な……」

にこ「それになによ?ウチなんか…って。まるで自分が絵里と釣り合わないから諦めてるーみたいな口調じゃない」

希「そ、そんなんちゃうって!」カァァ

にこ「だいたい…さっき私が『絵里が書いたのね…』って言った時の顔ときたらなに?まんま恋する乙女の顔よ?」フフッ…

希「も、もう!にこっちー!」

にこ「あのさー……もう面倒だから認めなさい…アンタは」

希「や、やめてっ!!だってえりち…冗談じゃないって…」

にこ「そんなの皆の前だからに決まってるでしょ」

にこ(くっ…思ったりより手強いわね……)時計チラッ…

時計「12:50」

にこ(って!!もう10分たってるっ!?)ガーンッ!!

276: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 16:05:29.02 ID:JYx6Fv6H.net
希「ウチとえりちは大事な親友やよ…これはホント…初めて出来た友達で……」

にこ「はいストップ」

希「あ、はい」

にこ(こんなじっくり説得してる場合じゃないわ…これはかなり危険な賭けだけど…時間がないし…仕方ないっ…!一か八かよ!)

にこ「アンタさ…そんなこと言ってるけど…どうして消しゴムに名前を書いたの完全に絵里だって決めつけてるの?」

希「へっ…?」

にこ「……他の誰かが書いたってこと…一瞬でも考えた?」

希「……!」ハッ

にこ「アンタ達あんなにお互い信頼しあってるのに…どうして絵里の書いてないって発言信じて他の人が書いたって考えなかったの?」

希「そ…それは…単純に思いつかへんかった……」

にこ「どうして希がその可能性を考えられなかったか…教えてあげましょうか?」

希「い、いい…」

にこ「わかってるっぽいけどね、アンタは絵里に書いてて欲しかったからよ」

希「そ、それは違…!

にこ「違わないっ!」

希「うぅ…」カァァ

にこ「希…そこをハッキリさせないと話が進まないわ…もう認めなさい」

希「そんなん…うう…」カァァ…

277: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 16:07:10.13 ID:JYx6Fv6H.net
にこ「はぁ…もういいわ…その顔だけで十分よ…にこ糖分過多になりそう…」

希「も、もうっ!なんよ……うー…えりちとなんて…ウチ…ウチ……」モジモジ…

にこ「やれやれ…それで?どうするの?そのえりちが熱にうなされながらアンタの名前消しゴムに書いたんだけど」

希「そ、それは…!」ボンッ

にこ「せめて答えてあげなさい…。あの状況下で消しゴムに名前を書いてないって公言しちゃったんだから絵里はもう引っ込みつかないわ」

希「そんなん…ウチやって自分やないって公言したんやけど…」

にこ「皆にバレるのが恥ずかしいのならアンタの場合皆には絵里をからかう為の悪戯だって済ますこともできるわけだし…アンタが折れてあげなさい」

希「………うー…」

にこ「まぁ?アンタ実際は絵里の事好きだからからかう為じゃないけどね」

希「もー…なんよ…」カァァ

にこ「もうギスギスするのやめてよね?私含めて周りが気が気じゃないわ…」

希「…それは……わかってるけど…」

にこ「ならさ、アンタが
大人になってあげるの」

希「うー……」

にこ「……アイツを救ってあげれるのはアンタだけよ…希」

希「………!…」

にこ「お願い…」

278: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 16:10:37.80 ID:JYx6Fv6H.net
希「はぁー…」溜息

にこ「…………」

希「……言っとくけど…めーっちゃ恥ずかしいんやからね…」カァァ

にこ「…!」

希「わかったよ…にこっちの気迫に免じてウチが折れる…」

にこ「……ありがと!…さすが頑固者の絵里の相棒ね」ニコッ

希「もぉ…はぁ…どうやって切り出せばいいんよ…」カァァ

にこ「それはもう…あれよ…最初謝って…後は流れで…よ」

希「……にこっちってそこらへん無責任やんなぁ…」

にこ「よく言われるわ」

にこ(よし…若干力技だしちょっと心配ではあるけど希はほぼ同じ落とせた…!後は絵里の方だけど…)

ガチャ…

のぞにこ「!?」ビクッ

絵里「希…!にこ!やっぱりここにいたのね」ニコニコ

希「え、えりち…!」カァァ…

にこ「……どうやらアンタのえりちのお迎えみたいね」フフッ

希「も、もう…やめーよ…」カァァ

絵里「探したわ」スタスタ…

にこ(絵里がここに乗り込んでくるとは予想外だけど……絵里の受け入れ体制もできてるみたいだし…放課後に持ち越すよりいいわね…!よくやったわ穂乃果、凛!)

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

280: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 16:12:17.59 ID:JYx6Fv6H.net
少し前 12:40分頃

生徒会室前

穂乃果「よし……凛ちゃん、最後に説得のポイントの復習しとこう」ヒソヒソ…

凛「うん…!」ヒソヒソ…

穂乃果「にこちゃんから教えてもらった絵里ちゃんの説得に言っておくべきポイントは全部で4つ……
①希ちゃんの為②お互い歩み寄る為の口実③絵里ちゃんが折れたら向こうも白状するかもしれない④希ちゃんは悪戯やからかう為に書いたわけじゃない
説得の大筋はこの4つを軸にして話を進めるんだよ…!」ヒソヒソ…

凛「うん…!」

穂乃果「穂乃果が主に話を進めるから…凛ちゃんは所々便乗して…!なるべく希ちゃんの味方をしてる方が凛ちゃんらしいし、絵里ちゃんに効果もあると思うよ…!」

凛「わかったにゃ…!…なんか穂乃果ちゃん…にこちゃんの魔法の効果でホントにちょっと賢くなってない?」

穂乃果「えっホント?エヘヘ……なんか自信出てきたよ!…よし、行こう凛ちゃん…!」

凛「うんっ…!」コクッ

コンコン…

ハイ?

穂乃果「あ、ぅ絵里ちゃん?穂乃果だけど入っていい?」

凛「凛もいるよっ」

ホノカとリン…?イイワヨ

ガチャ

281: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 16:14:58.74 ID:JYx6Fv6H.net
穂乃果「失礼しまーす!」

凛「まーす!」

絵里「どうしたの?二人して…」

穂乃果「あ、絵里ちゃんまだお弁当中だった?」

絵里「あぁ…いいのよ、ちょっと待ってね。もう食べ終わるから」パクパク…

凛「お弁当の邪魔してごめんにゃ?」

絵里「いいのよ…。御馳走様っと…それで…どうしたの?」ゴクン

穂乃果「あ、ああ…その…昨日の事なんだけどね…」

絵里「…あぁ……その…ごめんなさいね…みっともない所を見せちゃって…私とした事が取り乱しちゃったわ…」

穂乃果「い、いいんだよ…穂乃果だってあんな事あったら…その…動揺しちゃうよ…」

凛「そうにゃそうにゃ」

絵里「…凛」

凛「……っ!…な、なに?」ビクッ

絵里「花陽はあれから大丈夫だった…?今日の放課後謝らないとって思ってたんだけれど…」

凛「あ、あぁ!かよちんなら大丈夫だよっ!ちょっとビックリしただけみたいだから…」

絵里「だとしても…悪い事をしたわ…」

凛「そんな事…」モジモジ…

282: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 16:16:55.20 ID:JYx6Fv6H.net
穂乃果「…ねぇ絵里ちゃん」

絵里「…なにかしら」

穂乃果「消しゴムに名前を書いたの…絵里ちゃんじゃないんだよね…?」

絵里「………ええ、違うわ…本当に何も知らないの」

穂乃果「そっか…」

絵里「…………」

凛「…………」

穂乃果「えと…と言う事はやっぱり…希ちゃんが…書いたのかな…」ズキズキ…

絵里「間違いないわ…だって昨日の朝からずっと様子が変だったんだもの」

穂乃果「…そう…なんだ…」ズキズキ…

穂乃果(なにこれ…想像以上にすっごい罪悪感だよ…胸が痛い…でも…私が頑張らないと…!そうだよねっ…にこちゃん!)

絵里「まったく…希も度が過ぎるわ…あんな事するなんて…」

穂乃果「…!…希ちゃんは…多分からかうつもりで書いたわけじゃないと思うよ」

凛「そうだよ…」

絵里「……どうかしらね。何となく悪戯で名前は書いたものの…いざ私に返そうって時になって怖気づいちゃったとか…きっとそんなところよ」

283: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 16:18:49.24 ID:JYx6Fv6H.net
穂乃果「…穂乃果は違うと思うな…だってさ…それならあんな事にはならないと思うもん」

凛「……たしかに希ちゃんは…凛とたまに悪戯とかするけど…人を傷つけるような悪戯はしないもん…」ズキズキ…

凛(なにこれ…ちょっと喋っただけなのに凄い罪悪感にゃ…穂乃果ちゃん凄いにゃ…凛…あんまり役に立てなくてごめんね…)

絵里「……じゃあ…何?希が本当に遠回しに私に好意を伝えるために消しゴムに仕掛けたって…そういう事?」

穂乃果「…うん…きっとそうだよ…でもやっぱり怖くなっちゃって…それで…」

凛「……ただの悪戯じゃないから…希ちゃん…あんなに必死になったんじゃ無いのかな…」ズキズキ…

絵里「………そうね…そうかも知れないわね…」

凛「…………」

穂乃果「………ねぇ絵里ちゃん…」

絵里「…何かしら」

穂乃果「消しゴムに名前書いたの…絵里ちゃんが書いたって…折れてあげるなんてのは…どうかな?」

絵里「……どうして?」

穂乃果「……それは…だって…このまま二人が喧嘩したままなんて…ヤダよ…」

凛「そうだよ…」

穂乃果「…だから…希ちゃんのためだと思って…絵里ちゃんが書いたってことにして仲直り…できないかな…」

絵里「…………」

穂乃果「…きっと希ちゃん…あんな事になっちゃって…もう引っ込みつかなくなっちゃってるだろうから…」

凛「…………」

284: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 16:21:12.29 ID:JYx6Fv6H.net
絵里「…でもそれだとおかしいでしょう?実際は希が書いたのに…その本人に対して私が書いた…なんて言うのは変よ?」

穂乃果「それは…その…お互い歩み寄る為の口実だよ…だって…このままじゃ平行線だと思うし…」

凛「希ちゃん…凄く辛そうだから…その…絵里ちゃん…お願いにゃ…」

絵里「私が書いたって…折れる…」

穂乃果「う、うん……」

絵里「……………」

凛「…………ダメ…かな…?」

絵里「……そうね…わかったわ」ニコッ

穂乃果「えーっ!?ホントっ!?」

凛「えっ!?さっすが絵里ちゃんだにゃ!大人だね!」

絵里「…だってこのままじゃ貴女達や他のメンバーにも迷惑だものね?わかったわ…希と話をしてみる」

穂乃果「そ、そうだね!良かった~!」

凛「うんうん!…あっ!…の、希ちゃんもきっと絵里ちゃんが折れてくれたら白状してくれるよ!」

穂乃果「あっ…!そ、そうだね!うん!きっと丸く収まるね!」

絵里「そうかしら…?フフ…そうだといいけど」ニコッ

穂乃果「きっと大丈夫!ぅ絵里ちゃんと希ちゃんとっても仲良しだもん!すぐ仲直りできるよ!良かったー」ホッ…

凛「そうにゃそうにゃ!」ホッ…

285: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 16:23:24.44 ID:JYx6Fv6H.net
絵里「そうね…フフ…それにしても…希も器用な事するわよね?」

穂乃果「んー?」

凛「……?」

絵里「だってこんな小さなNOMO消しゴムに漢字で"東條希"なんて書くなんて…結構大変じゃない?」クスッ

穂乃果「あれー?書いてあったのって名前だけだよね?」

凛「それにひらがなじゃないのかにゃー?」

絵里「………………」スッ

穂乃果「……………?」

凛「にゃ…?」



絵里「……貴女達ね…」ゴゴゴゴゴ…



穂乃果「……えっ…?」

凛「…にゃ?」

絵里「消しゴムに名前を書いた犯人…貴女達だったのね…」ゴゴゴゴゴ…

穂乃果「えぇっ!?ち、違うよっ!穂乃果達じゃ…!」ビクビク…

凛「そ、そうにゃそうにゃ!」ビクビク…

絵里「海未が皆の前で消しゴムに書かれた名前を見せた時…貴女達まだその場にいなかったはずなのに…どうしてひらがなで"のぞみ"って書いてるって…知ってるのかしら?」

穂乃果「あっ…!!」ビクゥッ

凛「」ビクゥッ‼

絵里「私ね…あの時海未が消しゴムを皆に見せてから…すぐにその消しゴムをサッと回収して筆箱の中にしまいこんだはずよ?恥ずかしいものね…なのに貴女達…いつどこで"のぞみ"の文字を見たのかしら?」

286: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 16:25:32.21 ID:JYx6Fv6H.net
穂乃果「あ、あの…!それは…!」アタフタ…

凛「そっ…そうだ!海未ちゃん達から聞いたの!」

穂乃果「そ、そうだよっ!第一、みーんな名前が書いてあったって言ってたもん!そんなの知ってて当然だよ!」

絵里「へぇ~…あらそう…確かにその通りね」

穂乃果「でしょ!?みんな名前って言ってたし!おかしくないよっ!」

凛「そうにゃそうにゃ!」

絵里「漢字じゃなくてひらがなだった…というのもよく知ってたわね?随分細かく教えてくれたのね海未達は」

凛「そ、そうだよ…?だからどこもおかしくないし…り、凛達が…書いたって証拠は…」

穂乃果「そ、そうだよ!」

絵里「なるほどね…たしかに…一理あるわね…」

穂乃果「でしょでしょ!?名前って言ってたから無意識に名前だけなんだろうなって思っちゃったの!」

凛「そうにゃそうにゃ!証拠にはならないにゃ!」

絵里「まぁ…それもそうね…ごめんなさい?疑っちゃって…」スンッ…

ほのりん「…」ホッ…

絵里「なーんて♪…そ ん な 言 い 分 事 認 め ら れ な い わ 」ゴゴゴゴゴ…

ほのりん「えぇぇーーッ!?」ビクッ

287: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 16:27:54.44 ID:JYx6Fv6H.net
絵里「……穂乃果…!凛…!」ガタッ…

ほのりん「……!?」ビクゥッ

絵里「一つ…貴女達に良い事を教えておいてあげるわ…」スタスタスタ…

穂乃果「な、なに…?」ガタガタガタガタ

凛(ゆっくり近付いてくるにゃ…一歩近付くに連れて周囲の温度が下がるような…凄まじいプレッシャーだよ…)ガタガタガタガタ…

絵里「ここはね、司法の場でもなんでもないの…正式な証拠や証言なんて必要ないのよ…? 貴 女 達 の そ の 反 応 だ け で 判 断 材 料 と し て は 十 分 な の よ … !」ズイッ…

穂乃果「ひいっ…」ガタガタガタガタ

凛「そ、そんなの…り、理不尽にゃあ…」ガタガタガタガタ

絵里「それがカマをかけるって事よ?後学としてよく覚えておきなさい」クルッ…

ほのりん「」ガタガタガタガタ

絵里「あともう一つ…人が一番隙が生じる時っていつかわかる…?自らの勝利を確信した時よ?」ニコッ

ほのりん「」

絵里「勝利を確信して油断してるからあんな簡単なカマかけにも引っ掛かるのよ?今後は気を付ける事ね………さて」

ほのりん「」ビクッ

絵里「残りの共犯者は誰かしら?」ニコッ

ほのりん「」

289: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 16:29:54.59 ID:JYx6Fv6H.net
絵里「だってそうでしょう?察するに私と希の両方に自分が書いたって言わせて歩み寄らせる作戦なんでしょう?だったら同時にしないとズレが生じてしまうわ」

穂乃果「あ……あ……」パクパク…

凛「………」チーン…

絵里「まぁ…どちらにせよズレは生じるけどね?少なくともお互い歩み寄らせるためには少々強引だけど同時に折れてもらう必要があるものね?」

穂乃果「そ、それは……」ビクビク…

凛「その……えと……」ガタガタ…

絵里「いるんでしょ?共犯者。だってもし貴女達二人だけで名前を書いたなら…私と希で一人ずつ来ればいいじゃない。それをしないのは…まだいるからでしょ?…共犯者♪」ニコッ

穂乃果「あ………あ………」パクパク…

凛「」チーン…

絵里「で……?」

穂乃果「へっ……!?え、えっと……でってのは…」

絵里「言ってくれないの?共犯者…?」ニコニコ…

穂乃果「」

凛「」

290: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 16:33:55.33 ID:JYx6Fv6H.net
絵里「まさかこの期に及んで"いません"なんて答える気じゃないわよね?」

ほのりん「」ガタガタガタガタ

絵里「あらあら…言えないのかしら?まぁそうよね?裏切るみたいで言いにくいわよね?……じゃあだいたい察しはついてるし…私が代わりに言ってあげようかしら」ニコッ

穂乃果「ふぇ…」ビクビク…

凛「」シーン…

絵里「んー…そうねぇ?…にっこり笑顔?」ボソッ…

穂乃果「」ビクッ

凛(すべて…お見通しって事か……)

絵里「あらぁ?もしかして当たりっ!?やったわぁ♪」(低音)

ほのりん「」チーン…

ーこの日…高坂穂乃果は思い出したー

ーやはり絢瀬絵里は基本的に凄く賢い人なんだと言う事をー

ーそして星空凛は思ったー

ーどうして絵里ちゃんは対立してる時だけ賢くなるんだろう…とー

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

291: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 16:38:31.84 ID:JYx6Fv6H.net
>>278の直後

部室 12:55頃

ー最初に矢澤にこが感じたもの…それは"違和感"だったー

にこ(……絵里はなにニコニコしてるのかしら…?)

にこ(あれがこれから希に対して私が消しゴムに名前を書きましたって言う顔なの…?)

にこ(これからほぼ告白じみた宣言をしようとしてるのに…例えばこんな…)チラッ…

希「……///」モジモジ…

にこ(そう…こんな顔…なのに…絵里は何?まるで何か…勝利を確信した様な笑顔で……勝利……?)

ーこの間約0.8秒…そしてここまで考えた矢澤にこの脳裏に浮かんだものそれは…ー

にこ(…作戦失敗…!?)

ガタッ…

絵里「希っ!」

希「……!?」

にこ「…!」バッ

ガシッ!

にこ「なにィィィッ!?」

希「……えっ?……ん?」ギュー…

絵里「でかしたわ…さすがよ希…!」

292: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 16:41:05.30 ID:JYx6Fv6H.net
ーそれは一瞬の出来事であった…作戦失敗…それに気付いた矢澤にこはほとんど脊椎反射の様に撤退を図る為の行動を起こしたー

ーあまり即座に立ち上がったりすれば希に怪しまれる…あくまでスッ…っと立ち上がり、さぁお邪魔虫は退散しましょうかね…と言った雰囲気を身にまといながら冷静に行動に移したはずであったー

ー絵里との距離は離れている。この場は希さえやり過ごせれば撤退成功の芽はあった。しかし今の賢い可愛いエリーチカの前には全て無意味であったー

ー絵里と希は今朝から今の今まで喧嘩していたにも関わらず、希は絵里の「希っ!」の一言で絵里の意思を汲み取り、状況やら何やらわかってはいなかったがやんわり撤退しようとしていたにこを即座に捕えたのだったー

ー三年間生徒会として二人で色々と積み重ねてきた花園コンビだからこそなせる技であるー

にこ「くっ…!」ガッシリ…

絵里「へぇ?即座に逃げ出そうとするなんて勘がいいわね?なるべく穏やかに近付いたつもりなのに…さすがにこね」ニヤリ…

にこ「……アンタこそ…あの二人を看破したってわけ?やるじゃない…さすが絵里ね」

絵里「ほんとにね?…でも私にかかれば大したことじゃないわ」クスッ

希「え……?ん…?」キョトン…?

293: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 16:46:17.60 ID:JYx6Fv6H.net
にこ(なんてこと…穂乃果と凛が失敗するなんて……あれだけ盛大に成功フラグ建てといて失敗…!?ウソでしょ…にこの魔法が…効かなかったっていうの…?)

絵里「さぁにこ…観念しなさい…チェックメイトよ…!」

にこ(いえ…まだよ…!まだ私は戦える…!まだ諦めるわけにはいかないわ…!にこ一人でもやってやる…昼休み終了まであと五分……それまでに絵里を…落とす!)

にこ「フン…チェックメイトねぇ…本当に追い詰められたのはどっちなのかしら」

絵里「……なに?負け惜しみ?よくわからないけど言い残したい事があるなら聞いてあげてもいいけど手短にね?」

にこ(そもそも…穂乃果達には言ってなかったけどバレるのは想定内なのよ!二人共自分が書いたなんて、周りに言うだけならともかく本人同士で言い合ったら矛盾が生じるに決まってるじゃない…!)

にこ「負け惜しみとは失礼しちゃうわねぇ?にこは忠告してあげようとしてるのよ?」

絵里「……よくもまぁそんな事言えるわね」

294: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 16:48:09.07 ID:JYx6Fv6H.net
にこ(正直言ってワシワシなんて元より覚悟の上よ…!二人には悪かったけどこれは元々捨て身の作戦なんだから!
でもそれはのぞえりが成立してからじゃないとダメ…!今バレちゃったら全てが無駄になる…何の為に穂乃果と凛が犠牲になったって言うのよ…!私がなんとかしないと…!)

にこ「絵里…アンタは目の前の楽で小さな獲物を捕まえて成果を挙げたつもりで…もっと大事な獲物を逃がそうとしてるのよ…!」

絵里「何を言い出すのかと思ったら…負け惜しみだけならやめて欲しいわね」

にこ「捕まえるべき獲物さえ定まってないのよアンタは…!だからアンタは捕まえるのが下手クソだって言ってんのよ…!キューティパンサーの名が廃るわよ?」

絵里「…なんですって」ゴゴゴゴゴ…

にこ(これでいいの…絵里みたいなタイプはヘタに下手にでるより挑発してペースを乱すことが大事…!大丈夫…私なら一人で出来る…!まだ…私の魔法は消えてないっ…!勝負よ…かかってきなさい絵里…!)

にこ「絵里…アンタは私を追い詰めたつもりかも知れないけどね、本当に追い込まれてるのはアンタなのよ…!」

絵里「まだ減らず口を叩くのね?別に聞いてあげてもいいけど…これ以上罪を重ねるのは見苦しいからホントはやめて欲しいけどね」

295: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/09(土) 16:49:51.23 ID:JYx6Fv6H.net
にこ「フンッ…お仕置きならいくらでも受けるわよ…!今はアンタの自滅を阻止することが先決よ…!」

絵里「…自滅?どういう意味かしら?貴女の自爆の間違いじゃない?」

にこ(よし…軌道に乗った!後はちょっと手荒だけど希が覚悟を決めてた事を…)

希「……にこっち」

にこえり「…!」

希「……ウチの事………騙してたん…?」プルプル…

にこえり「あっ……」

希「………」涙ジワァ…

にこ(…私は……皆を…笑顔に………)

にこ(…………何やってんだろ…私……)

にこ(あ……ダメ…今…完全に魔法が消えた…もう…笑顔の魔法は使えない…それに……何より…)チラッ…

絵里「………にこ」ゴゴゴゴゴ…

にこ「…………」サーッ…

絵里「……アウトよ」マジギレアイスブルーアイ

にこ「………そうね」

希「…………」ウルウル…

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

332: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/11(月) 22:07:38.35 ID:dbhi3E2V.net
放課後

部室

海未「全く人騒がせな…」ヤレヤレ…

ことり「まぁまぁ海未ちゃん?もうこれだけ絞られたんだから?ねっ?」

海未「まぁ…そうですね」

にこ「」死ーン…

穂乃果「」死ーン…

凛「」死ーン…

花陽「…だ、大丈夫…?特別メニューの後のワシワシだもんね…」アセアセ…

真姫「一応生きてはいるみたいだし…その内起きるでしょ」ツンツン…

希「ホンマやってくれたわー…」

絵里「ほんとにね」イラァ…

真姫(エリーはわりと本気でキレてるわね…)クルクル…

海未「絵里……3人とも珍しく積極的に特別(お仕置き)メニューもこなしてましたし…おそらく本当に反省しているようですから…」

ことり「ね?もう許してあげてっ?お願いっ」ペコッ…

希「あはは…ことりちゃんに言われたらもう何も言えへんなぁ…ええんよ?もう存分にワシワシしたし!水に流すから!」

絵里「希がそう言うなら…」ムスー…

ことり「本当っ?ありがとうっ♪」

334: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/11(月) 22:12:52.23 ID:dbhi3E2V.net
希「じゃあえりち帰ろっかー…ウチめっちゃ眠いん…」

絵里「そうね……。あ……ね、ねぇ希…眠いとこ悪いけど……仲直りにパフェ食べて帰らない?」オズオズ…

希「…!…えりち」

絵里「その…ダメかしら?」

希「…うん!いいやん!いこいこ~♪」

絵里「ありがとう。それじゃあ皆…また明日…」

希「またねー」

海未「お二人とも、明日は土曜日なので午前中練習の後午後からはライブの準備を行いますので」

希「はーい」

絵里「了解!それじゃあね?」

バタン…

花陽「…二人とも…仲直り出来て…ホント良かったね」

真姫「まぁそうね…あんな二人もう見たくないわよ」クルクル…

海未「全くですよ…」

花陽「あの二人も…あんな喧嘩とかすルンダネ……」チラッ…

真姫「なに?花陽…なんでこっち見て言うのよ」クルクル!

花陽「エッ…!アッ…エート……キ、キノセイダヨ?」

335: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/11(月) 22:18:05.90 ID:dbhi3E2V.net
海未「まぁ何にせよ…二人が無事和解して本当になによりです…私も少し話をややこしくしてしまいましたからね…」

窓ガララ…

海未「……………雨も止んだようです…明日のランニングはグラウンドが使用できそうですね」

ことり「そうだねっ♪あっ…あれ…絵里ちゃんと希ちゃん!」

海未「えっ…?」

ことり「ほら、あそこっ♪」

絵里希 スタスタ…

花陽「アッ!見えました!二人とも移動早いね…」

海未「あ…本当ですね…フフ…一時はどうなる事かと思いましたが……雨降って地固まる…ですね」

ことり「そうだねっ♪」

にこ「……ダメ…なのよ…今固まっちゃ…」ムクッ…

海未「おや…にこ?もう起き上がれるのですか?」

花陽「に、にこちゃん!大丈夫?」

真姫「………」クルクル…

にこ「身体?見ての通り全然大丈夫じゃないわよ…やられ過ぎて磨り減って無くなるかと思ったわよ…」

真姫「…元々無いものは減らないんじゃない?」クルクル…

にこ「もう今日つっかかられても怒る気もしないわ……そんな事より絵里と希は…?」

真姫「………」ムスー…

海未「お二人ならもうお帰りになりましたが…」

にこ「…………そっ…」

336: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/11(月) 22:19:48.68 ID:dbhi3E2V.net
凛「うぅ…」ムクッ…

穂乃果「うーん……」ムクッ…

ことり「あっ、ハノケチャン、凛ちゃん!もう大丈夫っ?」

穂乃果「いたた…なんか筋トレし過ぎて身体中が全部おかしくなってる気がするよ…凛ちゃん平気?」ギシギシ…

凛「んー……あーっ!?ワシワシされ過ぎて胸が無いにゃーっ!?」サワサワ

真姫「そんなわけないでしょ!」チョップ ビシッ!

凛「にゃっ!真姫ちゃんいたいよーっ!それぐらいワシワシされたって事!うぅ…」

にこ「うるさいわねぇ…元から無いでしょう」

凛「にこちゃんに言われたくないよーっ!絶対磨り減っちゃったよぉ…」ショボン…

海未「不毛な争いはおやめなさい二人とも!胸なんてどうでもいいじゃありませんか!」

真姫(本当に不毛ね…)クルクル…

海未「…それより…にこ…今固まってはダメ…とは?」

にこ「………別に…何でも無いわよ…ごめんね…」シュン…

海未「………にこ…?」

ことり「………?」

真姫「………」クルクル…

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

338: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/11(月) 22:21:41.65 ID:dbhi3E2V.net
帰り道 

絵里「………」スタスタ…

希「………」スタスタ…

希(…お昼休みにえりちから消しゴムの犯人の事聞かされて…その場で仲直りはできたけど…やっぱりまだ本調子までにはいかへんね…)

絵里「……雨…止んでよかったわね…」

希「あ…うん…そやね」

絵里「……………」スタスタ…

希「……………」スタスタ…

希(……消しゴムに名前書いたん…結局えりちやなかったんやね)

絵里「……………」スタスタ…

希(……なんやろ…この感じ…喧嘩してるわけじゃないのに…凄く…苦しい…)

ーアンタ達あんなにお互い信頼しあってるのに…どうして絵里の書いてないって発言信じて他の人が書いたって考えなかったの?ー

ーどうして希がその可能性を考えられなかったか…教えてあげましょうか?ー

ーアンタは…絵里に書いてて欲しかったからよー

希(…にこっちの言う通りやね)チラッ

絵里「……………」スタスタ…

希(ウチは今……凄く……ガッカリしてる)

絵里「……………」スタスタ…

339: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/11(月) 22:25:55.86 ID:dbhi3E2V.net
希(そっか…うん……そうなんや…………ううん…ホントはわかってた…ウチのえりちへの気持ちは…ただの親友のそれじゃないって…)

絵里「………雨上がりでちょっと湿気てるわね」

希「……そやね」

希(……気付かないフリして…誤魔化してた…ずーっと…)

絵里「…………」チラッ

希(やっぱりウチって…最低やね…親友失格やね…ごめんね…えりち……)トボトボ…

絵里「ねぇ…希?」

希「あ…うん?なに…?えりち…」

絵里「その…まだ怒ってる?」シュン…

希「えっ…?」

絵里「ごめんなさい…その…まだちゃんと謝ってなかったわね…昨日から今日のお昼まで…その…色々とごめんなさい」ペコッ

希「あっ…!う、ううん!違う違う!ちょっとボーッとしてたん!ウチの方こそゴメン!めーっちゃ感じ悪かったやんな?」

絵里「……まぁ…そうね?」クスッ

希「えーっ!?そこはそんな事無いよ的なフォローとか言ってくれるところちゃうの?」

絵里「フフ…ごめんね?だってほら、お互い様だもの…私も感じ悪かったでしょ?」

希「まぁ…そやね?後輩ちゃんたちめーっちゃ怖がってたよー?まぁウチも怖がらせた原因やけど」

絵里「…あの子達にも悪い事したわね…謝っておかないとね?」

希「そやね?」

340: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/11(月) 22:28:20.59 ID:dbhi3E2V.net
絵里「ダメな会長と副会長よね?フフフ…」クスクス

希「ホンマに!アハハハ」ケラケラ

絵里「ねぇ…希?」

希「んー?」

絵里「その…私……色々と言っちゃったけど…本当にごめんね…?」

希「ん、いや…ウチもやし…」

絵里「……ねぇ……その…」モジモジ…

希「………ん?」

絵里「わ、私達って…その…一番の…親友よね?」

希「……!」

絵里「……その…そういう意味では冗談じゃないって…たしかに言ったりしちゃったけど…貴女の事…私…本当に大切に思ってる…」

希「…………えりち…」

絵里「希の事…相棒だと思ってるし…私なんかが生徒会長やれてるのも…希が上手くフォローしてくれてるからだって…思ってる」

希「………そんな…」ウル…

絵里「μ'sに入れたのも…最後誘ってくれたのは穂乃果達だけど…希がずーっと背中を押し続けてくれたから…今、私はμ'sにいられるの…本当に感謝してる…」

希「……そんなん…最後に決めたんはえりちよ?ウチは何もしてないよ」

絵里「そんなこと無いわ…私…貴女に助けられた事…本当に数え切れないもの…」

希「…そんなん…ウチは……」ウルウル…

341: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/11(月) 22:30:50.27 ID:dbhi3E2V.net
絵里「ね?だから…これからも…ずーっと私と…一番の親友でいてくれるかしら…?」

希「………!」

絵里「……ダメ…かしら…?」

希「……そんなん…当たり前やんか」

絵里「本当に…?」

希「うん…ウチも色々と言っちゃったけど…えりちの事…一番…本当に一番大事に思ってるん…」

絵里「…希」

希「やから…こんなウチで良かったら…これからも…親友として…いさせてくれる?」

絵里「私からお願いしたんだけど?そんなの当たり前よ……ありがとう…希」

希「うん…!」ツツー…ポロッ…

絵里「えっ…」

希「あっ…!?」サッ

絵里「希…?だ、大丈夫…?」

希「あ、ううん!平気…!めーっちゃ嬉しくて…なんかジーンときちゃった!…ホンマに…めっちゃ嬉しくて…グスッ…」ポロポロ…

絵里「……希ってたまに泣き虫よね?」ハンカチ スッ…

希「…やってー!皆の憧れの生徒会長のえりちに一番の親友って言われたんよ?涙モノやん?」ニヤッ

絵里「希ってば…」クスッ…

342: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/11(月) 22:32:30.14 ID:dbhi3E2V.net
希「………ウチ…友達とか作るん苦手やったけど…勇気出してホント良かった…」

絵里「…えぇ、本当にありがとう…希のおかげよ?私は多分…勇気出せなかったから…感謝してるわ」

希「…うん…」ゴシゴシ…

絵里「……ずーっと…親友よ」

希「…うん…ずっと親友…」

絵里「大学生になっても…社会人になっても…ずっと私の親友でいてね?」

希「うん…当たり前やん…えりちこそ…ずーっと…ウチの親友でいてな…?」

絵里「うん…」ツ…

希「えっ…」

絵里「あっ…!こ、これ…想像以上に嬉しいわね…アハハ」ゴシゴシ

希「もう…えりちって意外とセンチメンタルやね?センチメンタルエリーチカ!」ニヤニヤ

絵里「もう…!からかわないの!」ムスー

希「ごめーん!やってウチだけ嬉し涙流してたん悔しかったし!」ニコニコ…

絵里「なによそれ…?フフ…アハハハ」

希「まぁ結果ちょっと泣いてくれたから良しとするっ!…アハハハ」ケラケラ

344: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/11(月) 22:34:35.55 ID:dbhi3E2V.net
絵里「希…ありがとう…こんな私だけど…これからも宜しくね?」

希「うん…!こちらこそ…こんなウチやけど…宜しくな?」

絵里「ええ!…ハァ…なんだかすっごくお腹空いちゃった…!今日のパフェはコーヒーサンデーじゃなくて奮発してデラックスチョコレートパフェにしましょう!」

希「おー!いいやん!じゃあウチはストロベリーパフェで♪」

絵里「あー…ストロベリーパフェもいいわよねー…迷うわぁ」パァァ…

希「甘いモノの事考えてるえりちってホント子どもみたいやんな?じゃあちょっとだけ交換しよ!」

絵里「さっすが希!私の相棒ね!」ドヤァ

希「現金やなぁえりちは」ニコニコ

キャッキャ ウフフ…

希(………いいんよ…これで…)

希(やって…えりちとずーっと親友よ?ウチにしては上出来やん…!これ以上なんて望んだら…罰が当たるわ…)

希(ずーっとか……やっぱりいつかえりちに彼氏とかできるんかな……出来るんやろうなぁ…こんな美人さんほっとかへんやんな…ほっとくなんて逆に失礼やわ)

絵里「お店はいつものカフェでいいかしら?」

希「…うん」

345: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/11(月) 22:37:11.69 ID:dbhi3E2V.net
希(………彼氏が出来たら一番に紹介してもらって…あっ!その前に恋愛相談かな?えりちって恋愛するとめーっちゃ面倒くさそうやもんなー?
意外とヘタレやし…相手の為に、とか言って直ぐに身を引いちゃいそう!…ウチがサポートしてあげへんと…)

希(結婚式にはもちろん呼んでもらって…んー…でも友人代表スピーチはちょっとイヤやなぁ…)

希(ベビちゃんが生まれたらすぐ見せてもらって…あー…めーーっちゃ可愛いんやろうなぁ…えりちに似てくれてたらいいけど…)

希「………………」

希(……ちょっと想像しただけで…結構どころかめーっちゃキツいわ…)ショボン…

絵里「……希?ねぇどうかしたの?なんだかちょっと上の空だけど…」

希「…あ…ううん、何でもないんよ!ちょっと寝不足なん!」

絵里「あ…大丈夫?パフェ無理そうなら真っ直ぐ家に帰る?」

希「大丈夫っ!甘い物は別腹やもん!」

絵里「別腹の使い方間違えてない?フフ…さぁ行きましょう!…あ…それから…その…」

希「んー?」

絵里「仲直りの印に…少しだけ…手…繋がない?体調も悪いんなら心配だし……いつものカフェに行くまででいいから…」オズオズ…

希「えっ……」

絵里「…や、やっぱり私達の柄じゃないかしら…?」シュン…

346: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/11(月) 22:39:43.56 ID:dbhi3E2V.net
希「………ううん!いいやん!久し振りに繋ごっか!」ニコッ…

絵里「…ありがと、希」クスッ

希「…うん!」スッ

ギュッ…

絵里「…さ、さすがにちょっと恥ずかしいわね?」カァァ

希「そ、そやね?…」カァァ

希(…………あぁ………無理……絶対無理…)

希(…………親友出来る気しない……多分ウチ…えりちに彼氏とか紹介されたらどんな良い人でも相手にキツめの呪いかけるわ…)ズーン…

絵里「…希?どうかした?…やっぱりやめる…?」

希「あ、うん!なんでもないん!えりちの手冷たいなぁ」

絵里「希の手が暖かいのよ」クスッ

希(えりちの……親友の幸せ素直に喜べないなんて…やっぱりウチ親友失格やね…最低やね……)

希(せめて自覚なんか…せんかったら良かったのに………あー……ちょっと逃げ出したい……卒業したら失踪しちゃおっかな………なーんて…アハハ…)

希(…………やっぱり…恨むで…にこっち…)

希(…………明日追加ワシワシやね…)

絵里「さぁ希、はやくいきましょう!」

希「うん!てか歩くん早いわーえりちー!」

ノゾミガオソイノヨー!

エー?

キャッキャ ウフフ…

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

347: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/11(月) 22:43:33.50 ID:dbhi3E2V.net
絵里ホーム

ガチャ

絵里「ただいま」

亜里沙「あっ…お姉ちゃん…お帰りなさい!」

絵里「ええ…ただいま亜里沙」

亜里沙「練習お疲れ様!お風呂もう作ってあるから!先に入ってていいよ?」

絵里「ありがとう…それじゃあ先にシャワー頂くわね?」

亜里沙「はいっ!」

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

サービs…シャワールーム

キュッ…

シャー……

絵里「…………ふぅ…」ザー…

シャー……

絵里「……………」ザー…

シャー…

絵里「……………これで…良かったのよね……」ザー…

シャー…

絵里「そうでしょ…?……希……グスッ…」ポロ…

シャー…

…ウッ…ウッ…グスッ……ノゾミ……ヒック……ウゥ……

シャー…

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

404: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 00:39:03.06 ID:7IEcSKZy.net
次の日

午後13時

部室

海未「ハイ!それではそろそろ活動を再開しますよ!では午後からの活動内容ですが…ことりと絵里と花陽は衣装作り…希と真姫と私は音楽室で作曲を行います」

希「え?ウチも作曲チーム?」

海未「今作曲している曲のセンターは希なので意見が欲しいのですよ。作詞によって曲調も変わります。そうですね、真姫」

真姫「まぁね…」クルクル…

希「…ふーん」

穂乃果「あ、あれ……?えーと…海未ちゃーん…?穂乃果達は…」

海未「貴女方は午後からもまた特別(お仕置き)メニューです」ニコッ

凛「えー…またなのー…」

海未「当たり前です。どれだけ大事になったと思ってるのですか。まだまだ足りません」キッ

希「ま、まぁまぁ海未ちゃん…ウチらはもう水に流したし…」

絵里「海未…何もそこまで徹底しなくても…」

海未「駄目です。昨日のメニューは消しゴムに悪戯をしでかした分…今日はその罪を誤魔化そうとした分です!メンバー同士でシコリを残さないためにもちゃんとケジメは必要ですよ」

にこ「はぁ…わーかったわよ…やるわよ…」

穂乃果「昨日の筋肉痛が…」

凛「うぅー…筋肉痛辛いにゃ…」

405: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 00:40:15.24 ID:7IEcSKZy.net
海未「では3組に別れ、16時頃部室に集合です。ことり、衣装作りチームの仕切りはお願いします」

ことり「は~いっ♪それじゃあ絵里ちゃん、かよちゃん、被服室に行こっか♪」

絵里「ええ」

花陽「はいっ!」

海未「特別メニューチームはにこが仕切って下さいね、メニューはこの用紙に書いてあります。くれぐれもサボってはいけませんよ…!」

にこ「わかってるわよ…」

凛「辛いにゃ…」

穂乃果「海未ちゃんの鬼…」ボソッ…

海未「穂乃果、何か言いましたか?」ニコッ

穂乃果「…な、なんでもないです」ビクッ

海未「では音楽室に参りましょう希、真姫」

希「さ、3人とも頑張ってなー…」ヒラヒラ…

真姫「………」クルクル…

バタン…

シーン…

にこ「…………」

穂乃果「…………」

凛「…………」

にこ「ま…後はアイツらを信じてメニューを消化しましょう」

穂乃果「えー…ホントにやるのー…」

凛「辛いにゃ…」

にこ「やってなかったらおかしいでしょ…ほら、行くわよ!」

ほのりん「はーい…」

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

406: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 00:42:09.61 ID:7IEcSKZy.net
被服室

絵里「それじゃあやっちゃいましょうか。ことり?何からすればいいかしら?」

ことり「それじゃあ始める前にちょっと二人に相談があるの♪」

絵里「…?何かしら」

ことり「衣装のデザインについてアドバイスが欲しいんだぁ…ちょっと意見聞かせてくれる?」

絵里「え、あぁ…いいわよ。どれ?」

花陽「は、花陽でよければ…」

ことり「このスケッチなんだけど…この部分…ちょっと寂しいのよね?なにかアクセサリーを付けようと思うんだけど…どうかな?」

花陽「アクセサリー…うー…花陽は苦手です…」

絵里「あぁ、アクセサリーね……うーん…そうね…こんなのはどう?」サラサラ…

ことり「あっ…いいと思うっ♪それじゃあここのアクセサリーはない方がいいかな?」

絵里「うーんそうね…?あまりゴテゴテしちゃうものね…」

ことり「そうだよねっ!ちょっと消してみようかな?……えーと…消しゴム……あれ…?……えーと………んー…」ゴソゴソ…

絵里「………無くしたの?」

ことり「そうかも…ねぇ絵里ちゃん…消しゴム貸して?」(脳トロボイス)

絵里「…え、ええ………はい」ゴソゴソ…スッ

ことり「ありがと絵里ちゃんっ♪」

ケシケシ…

絵里「………………」

407: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 00:43:48.20 ID:7IEcSKZy.net
ことり「……と…うんっ、スッキリしました!どうかな?」スッ

絵里「…ええ、いいんじゃないかしら?」

花陽「凄く可愛いデスッ」

ことり「良かったー♪さすが絵里ちゃんだよね?アクセサリーとか小物のセンスあるねっ♪」

絵里「まぁね?フフ…」ドヤ…

ことり「はい、消しゴムありがと!」スッ

絵里「ええ」スッ

ヒョイッ↑ スカッ…

絵里「……?え……ことり…?」

ことり「…………」ジー…

消しゴム「」

花陽「…………」ヒヤヒヤ…

絵里「………?」

ことり「…………」スッ

消しゴム「のぞみ」→スポッ…

絵里「……ちょ、ちょっと…///」カァァ

ことり「…災難だったね?」ニコニコ…

絵里「…ほ、ほんとにね…で、出来れば…消しゴムのカバー戻してくれるかしら…?」

ことり「そうだね……ごめんね?」(脳トロボイス)

消しゴム「の」←スー

絵里「もう…やめてよね?恥ずかしいんだから…」

消しゴム「のぞみ」→スポッ

絵里「ちょっ…!ことりっ!?///」

ことり「エヘヘ…絵里ちゃんかゎぃぃ♡」(脳トロボイス)

絵里「あ、貴女ねぇ…」ピクピク

花陽「こ、ことりちゃん…」ヒヤヒヤ…

409: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 00:45:21.52 ID:7IEcSKZy.net
ことり「えへへ…ごめんね?絵里ちゃん可愛くてつい♪……ねぇ絵里ちゃん、カバー戻す前に一つ教えて?♪」(脳トロボイス)

絵里「もう…ことりって意地悪ね…なに?」

ことり「消しゴムに名前が書いてあるの見た時…どう思ったの?」

花陽「は、花陽も……気になります…」オズオズ…(脳トロボイス)

絵里「……ことりと花陽って結構こういう話好きよね…」

ことり「ゴメンねっ?」(脳トロボイス)

花陽「すっ、すみまセン…」(脳トロボイス)

絵里「アハハ…二人してそんな声で謝られたらなにも言えないわ」デレェ…

ことり「じゃあ教えてくれますかっ?♪」

絵里「逃してくれないのね?」

花陽「…………」ジー…

絵里「は、花陽までそんな期待のこもった目で見ないでよ…もう……わかったわ…恥ずかしかった!…こんなところね?」カァァ…

花陽「……恥ずかしかった…」

ことり「そうなんだ」

絵里「ええ………あ、あの…もういいかしら…消しゴム…」

ことり「まだだめっ♡」(脳トロボイス)

絵里「あ、あのねぇ…」

花陽「ご、ごめんね…絵里ちゃん…」(脳トロボイス)

410: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 00:47:37.09 ID:7IEcSKZy.net
絵里「もう…二人してなんなの?ガールズトークでもしたいの?さっさと衣装作り始めましょうよ」

ことり「んー…そうだね?でももう一つだけ教えて?」

絵里「…貴女さっき一つって言ってなかった?」

ことり「あっ…そうでしたっ♪」(脳トロボイス)

花陽「あ、あの…!今度のは花陽の分ということで…」オズオズ…

絵里「意味がわからないわ…」

ことり「さすがかよちゃん♪じゃあもう一つ聞かせてね?」

絵里「もう…ことりにはかなわないわね…」

ことり「ふふっ♪…あのね?……絵里ちゃんが希ちゃんの事が好きって話…ホントに冗談じゃないって…思ってる?」

絵里「………!」ピクッ…

花陽「………」ジッ……

絵里「…………わからないわ」

ことり「……………」

絵里「…そんな事…考えた事もないもの…」カァァ…

ことり「……あのね絵里ちゃん…実はことりとかよちゃんの声には質問にウソをつけなくなる特殊な音波が含まれているのですっ♪絵里ちゃんはウソをつけませんっ♪」(脳トロボイス)

花陽「エッ⁉アッハイッ!ソウナンデス!」(脳トロボイス)

絵里「………プッ…なにそれ?ただの声じゃないとは思ってたけど」クスッ

411: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 00:50:09.14 ID:7IEcSKZy.net
ことり「…本当の事言っても特殊音波のせいですっ♪仕方のないことだよっ?ことりとかよちゃんの声からは逃れられませんっ♪」(脳トロボイス)

花陽「そ、ソウデスッ!逃げられませんっ」(脳トロボイス)

絵里「はぁ……貴女達には負けるわ……。そうね…………その……み、皆の前だったから…………」モジモジ…

ことぱな「……………」ジー…

絵里「……その……冗談じゃないなんて思ってないわよ!……これでいいの?」カァァ

ことり「はいっ♪良く出来ました?」

花陽「絵里ちゃん…!」

絵里「もう…なんなのよ…」カァァ…

ことり「……じゃあもう一つ質問」

絵里「……もう花陽の分も終わった筈よ…認められないわ…」

右ことり「……絵里ちゃん…次で最後だからっ…お願ぁい♪」(脳トロボイス)

左花陽「は、花陽からもお願いします…!」(脳トロボイス)

絵里「……うっ……ぐっ…左右から…!…はぁ………海未と凛の気持ちがわかるわ…ことりと花陽ってμ's最強なんじゃない…?」

花陽「絵里ちゃん…!」パァァ

絵里「全くもう…………ねぇその代わりその質問の前にこっちも一つ聞かせてくれるかしら?」

ことり「はいっ♪何でも聞いていいよ」

花陽「…?」

絵里「……にこの差し金でしょう?」

花陽「あっ…!…エット……ア、アノォ、ソノ……」アセアセ

ことり「バレちゃった?」テヘッ

花陽「ええっ!?ことりちゃんっ!?」

絵里「…隠す気あったの?」

ことり「んー…あんまりなかったかも♪」

花陽(えぇ…あの練習前の一芝居が茶番になってしまいました…)

412: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 00:52:35.88 ID:7IEcSKZy.net
………
…………
………………

回想

>>336の直後

部室

にこ「………別に…何でもないわよ…ごめんね…」シュン…

海未「………にこ…?」

ことり「…………?」

真姫「……………」

穂乃果「にこちゃん…」

凛「……」

真姫「………何よ言いたい事があるなら言いなさいよ」

にこ「うるさいわね…今更にこが何言っても無駄よ…もう信用ないし…絵里に関しては口も聞いてくれないわよ…」ブスー…

穂乃果(イケメン化の反動(?)でやさぐれにこちゃんになってる…)

凛(絵里ちゃん静かにキレてたもんね…にこちゃんの魔法力は完全に0だよ…)

海未「にこ……そう卑下しないで下さい…今日の特別メニューで二人とは手打ちにしましたし…たしかに今は絵里もお怒りかもしれませんが…きっと時間が解決しますよ」

ことり「そうだよ?大丈夫大丈夫!」

にこ「どうかしらね……きっとまた一年以上なんの活動も成果も挙げない部室の半不法占拠部長と生真面目生徒会長の関係に逆戻りよ…」

穂乃果「そんな…」

凛(三年組の因縁は何気に深いにゃ…)

413: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 00:54:50.83 ID:7IEcSKZy.net
真姫「……ハァ~!ほんっと面倒な人っ…!」イライラ…クルクル…!

にこ「なによ真姫ちゃん…今日は喧嘩ふっかけられても応じてあげる元気ないって言ってるでしょ…」シレッ…

真姫「別に?喧嘩なんかするつもりは無いわよ?イライラしたから言わせてもらうだけ」

にこ「……はぁ…にこ結構ヘコんでるんだけど?勘弁してよね…」

真姫「にこちゃんがウソつきで見栄っ張りでズルい事なんていつもの事でしょう?」

にこ「…………」ピクッ

穂乃果「ちょ、ちょっと真姫ちゃん…」

海未「真姫…」

真姫「変なイタズラやトラブルで周りを巻き込むなんて事だって別に珍しい事じゃ無いじゃない…!何を今更ウジウジしてるのかホントにイミワカンナイ」クルクル…

にこ「…………」ピクピク…

ことり「………」

真姫「ウジウジするのは勝手だけど穂乃果と凛を巻き込んだんだから責任取りなさいよね」

穂乃果「いやいや真姫ちゃん…私達巻き込まれた訳じゃ…」

凛「がっつり当事者だよ…」

真姫「一緒よ!どうせにこちゃんが最初に言い出したんでしょ?」

にこ「………なによ…にこだって責任とろうとしたわよ」ボソッ…

真姫「失敗してるじゃない!結局にこちゃんはいつも余計な事しかしないわよね」クルクル…

にこ「………………」プルプル…

414: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 00:57:10.44 ID:7IEcSKZy.net
凛「……っ!…ちょっと真姫ちゃん!!にこちゃんは…
花陽「……凛ちゃん」スッ

凛「だってかよちん…!」
花陽「………きっと…大丈夫」ヒソッ…

凛「……かよちん…」

真姫「一人で勝手に暴走して結局余計に話をややこしくしただけじゃない!それで勝手に腐るなんて面倒な人っ!」プイッ

海未「真姫!そこまでです。それ以上は

にこ「…なによ…!」ボソッ

真姫「なに?ホントの事言われて怒ったの?何とか言ってみなさいよ」

にこ「…言わせておけばアンタねぇ…!!」ガタッ!

穂乃果「あわわ…にこちゃん!ダメだって…!」オロオロ…

海未「お二人ともいけません」オロオロ…

真姫「フンッ!そんなチンチクリンな人が凄んでも迫力無いんだからねっ!」 

にこ「なによっ!こっちの気も知らないで言いたい放題言ってくれるじゃないっ!」

真姫「だってそうでしょう!?にこちゃんのやる事なんて失敗ばかりじゃない!」

にこ「な、ぬゎんですってぇ…!!もう一回言ってみなさいよっ!」ズイッ

真姫「にこちゃんが一人で出来る事なんて話をややこしくする事だけだって言ってるのよ!」ズイッ!

にこ「……っ!…」グッ…

真姫「それで失敗して早々に諦めてるんじゃどうしようもないわねっ!」プイッ

にこ「…だ、だってしょうがないでしょう!?もうアイツらは私の言う事なんか何も聞いてくれないわよっ…!」

真姫「にこちゃんにとってあの二人ってそんなに薄情なの!?」

415: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 00:58:33.90 ID:7IEcSKZy.net
にこ「客観的に見て私のした事考えたら当然の事よっ!?違うっ!?アンタがそう言ったんでしょ!?」

海未「…にこ!真姫!もうお止めなさいここで貴女達が揉めていても仕方がありません!」ガタッ

穂乃果「そ、そうだよ…もう喧嘩は沢山だよ…」

にこまき「「ちょっと黙ってて!」」

海未「……もう勝手になさい」

穂乃果「もう終わりだよこれ…」ドヨーン…

凛「………」ハラハラ…

花陽「………」ジッ…

ことり「……大丈夫じゃないかな…」

ほのうみ「え………」

にこ「アンタの言う通りよ!どうせにこに出来る事なんて何にもないのよ!もうほっといてよっ!」

真姫「イヤよ!ウジウジ辛気臭いったらないわ!にこちゃん今最高にカッコワルイ!」

にこ「どうせにこはカッコ悪いわよ!!私はアンタみたいに何でもかんでもできないのっ!」

真姫「私だって出来ない事なんて一杯あるわよ!!ナニヨッ!すぐ諦めちゃってにこちゃんらしくない!」

にこ「だから私だってやるだけやったつもりよっ!!これ以上にこにどうしろっていうのよ!」

真姫「諦めの悪さがにこちゃんの売りでしょ!?やるって決めたらどんなカッコ悪くたってしがみついてでもやる人じゃない!アイドルは気合と根性が大事なんでしょ!?実行しなさいよ!」

416: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 01:01:14.94 ID:7IEcSKZy.net
にこ「うるっさいっ!だから行動してもアイツらはもうにこの言う事聞いてくれないって言ってるでしょ!?私にどうしろっていうのよっ!!教えてよっ!!」机バンッ

真姫「あぁもう!ホントに頭ワルイ人ね!私を頼ればいいジャナイっ!私が協力するって言ってるのよっ!!」机バンッ

にこ「っ!?……へっ……え?…」パチクリ…

真姫「…そ、その……たしかにしばらくは希もエリーもにこちゃんの言う事聞いてくれないかもしれないけど…私の言う事なら……話を聞いてくれるかもしれないじゃない」クル…クル…

にこ「………!」

真姫「にこちゃんにしか見えてない事とか…知らない情報とかあるんでしょ?教えなさいよ…私も協力するから…」クルクル…

にこ「………………」

真姫「一人で何とかしようとなんか…しないでよ…私達…μ'sでしょ?…もっと頼ってくれても良いジャナイ…」クルクル…

にこ「…真姫…………」

真姫「……にこちゃんがそんな調子じゃこっちまで調子狂うじゃない…元気出しなさいよ…」クルクル…

穂乃果「真姫ちゃん…」

花陽「ね?」ニコッ

凛「……うん!」

海未「…μ'sには面倒な人しかいないようですね?」クスッ

ことり「そうだねっ?」ニコッ

417: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 01:03:11.27 ID:7IEcSKZy.net
にこ「…………グスッ…ちょっとタイム…」クルッ

真姫「…………」クルクル…

グスッ……ゴシゴシ……スン……

にこ「………うん……もう…大丈夫…!」クルッ

穂乃果(んっ……?)

凛(この…感じ……まさか…)

にこ「………今度は…絶対失敗しない…!」キリッ…

穂乃果(空気が…)

凛(変わった……!?)

にこ「真姫………ありがと…」ボソッ…

真姫「…っ!……フ、フンッ……ベツニ?…私はただ言いたい事言ったダケヨ…///」クルクル…

にこ「へぇそう?…フフ…まぁ確かに私に発破かけるためにしてもちょっと言い過ぎだったもんねー?」ホッペ ツンツン

真姫「ナ、ナニヨッ…だって…にこちゃんが悪いんインダカラネッ……///」チョロローンッ

ほのりん(イ、イケメンになってるーっ!?)

にこ「……私…また失敗する所だった…」

穂乃果「にこちゃん…?」

にこ「私…穂乃果と凛が看破されて絵里と対峙した時……私一人で何とかしなきゃ…って…一人でもやってやるって……思っちゃった」

真姫「……」ヤレヤレ…

にこ「私一人の力なんて…たかが知れてるのに…」

海未「…そんなことありませんよ」

にこ「ううん…私一人で出来る事なんて…もう終わってしまった夢の後の…暗い部室にしがみついて…ウジウジ後悔し続けることくらいよ」

花陽「……でもにこちゃんはそうしてずっと部室を守っててくれました…」

419: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 01:05:48.77 ID:7IEcSKZy.net
にこ「フフ…そうね?まぁ私が部室を守ってなくってもアンタたちは部を立ち上げたかもしれないけど…
でもこの私以外に誰がアンタ達にアイドルのいろはを指導出来るっていうの?絵里と希には絶対できない事よ?」ニヤリ

凛「たしかに!恥ずかしがり屋のかよちんもそうだけどあの真姫ちゃんににこにーさせれるのってにこちゃんだけだよね?」

花陽「真姫ちゃん今では一番にこにーやってるしね?」ニコッ

真姫「ウルサイー!///」クルクル…!

にこ「フフ………そう…アンタ達が……私のどうしようもない後悔ばかりの高校生活に意味をくれたの…
私…今なら言える…後悔しかしてなかったこの二年間だけど…カッコ悪く諦めきれずに部室にしがみついてて…本当に良かったって」ニコッ

真姫「にこちゃん…」

穂乃果(凄いよ…さっきまでやさぐれにこちゃんだったのに…鏡の暗示チャージ無しで完全にパイセン化してる…)

凛(にこちゃんの魔法の源って……真姫ちゃんだったんだね…)

にこ「……そうよ…私達で駄目でもまだ…アンタ達がいる…!これより緊急作戦会議よっ!真姫っ、花陽、海未、ことり!お願いっ!協力して!」

穂乃果「…!穂乃果からもお願いっ」

凛「凛も…!希ちゃんと絵里ちゃんの花園の危機なの!」

420: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 01:08:18.62 ID:7IEcSKZy.net
真姫「…まったく…だからさっきから協力するって言ってるでしょう?」クスッ

花陽「もちろんですっ!」

海未「聞いて見る価値はありそうですね?」

ことり「そうだねっ♪」

にこ(そうよ…私は一人じゃない…私には真姫が…皆がいてくれる…きっと大丈夫…もう…笑顔の魔法は失敗しない!…そして最後は…ハッピーエンドね!)

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

カクカクシカジカ…

海未「…なるほど……確かに…このままですと二人ともお互いにあり得ない、という事実が残ってしまうわけですね…」

ことり「ことり気が付かなかったなぁ…」

花陽「花陽もです…」

真姫「…あの二人なら十分あり得るわね…今頃親友の再確認でもしてるんじゃない?」

にこ「さーっすが真姫ちゃーん!理解が早いっ♪」ギュッ

真姫「ヴェェッ!?や、やめなさいよ///」チョローン

穂乃果(にこまきの関係修復の速さたるや…)

凛(喧嘩しなれてるってのも良い事あるのかもね…)

海未「…あの…」オズオズ…

ことり「…?海未ちゃんどうしたの?」

海未「………にこの言いたい事はよくわかりましたが…………一つ……宜しいでしょうか」

穂乃果「?」

421: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 01:10:47.13 ID:7IEcSKZy.net
海未「…その…希の方はにこが説得し…絵里の事を…その……お、お慕いあげてるのはわかりました……
しかし絵里が…その…希の事をどう思っているかというのは…まだわからないのではないでしょうか…」

穂乃果「えっ」

ことり「……」ポカーン…

真姫「はぁ…?」クルクル…

花陽「………」ポカーン…

にこ「………」ヤレヤレ…

凛「海未ちゃーん…本気で言ってるにゃー?」

海未「な、なんですか!私はいたって真剣です!周りが勝手に判断して推し進めるのは如何なものかと言ってるんです!」

凛「にゃー…」

花陽「そ、それはたしかに…そうだけど…」

海未「それに…例え絵里も希の事を慕っていたとしても…絵里本人が望まないのであれば…本人達の意志を尊重する方がいいのでありませんか?」

にこ「海未……それが二人のデュエットで硝子の花園とか作詞しちゃう人のセリフなの…?」

海未「なっ…!?そ、それとこれとは話が別です!!」カァァ

にこ「私と真姫ちゃんのデュエットなんか台詞まで入ってるし…」

真姫「………///」クルクル…

海未「そっ…それは…!」カァァ…

ことり「………海未ちゃんって女の子が仲良くしてるの見るの好きだもんね?」ニコニコ…

海未「ことりっ!?」

凛「ひょっとして一番百合が好きなのって海未ちゃんじゃないのかにゃー?」

422: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 01:12:26.84 ID:7IEcSKZy.net
海未「ちっ、違いますっ!!その…希と絵里のイメージで作詞をするとどうしてもそうなってしまっただけですっ!!にこと真姫も同様です!」

真姫「ちょ…海未!?////」

にこ「とばっちりまきちゃん」

凛「ならりんぱなのデュエットも早く作って欲しいにゃ…」ムスー…

うみまき「正直ごめんなさい」

穂乃果「凛ちゃん…」ポンッ…フルフル…

凛「無言で首を横に振らないでよー!!凛は諦めてないからねーっ!?」

花陽「春色バレンタインも花陽はずっと待っています…」

海未「とにかく!…あまり二人の意志を無視して周りがとやかく言うのはどうなのでしょうか、という話です」

にこ「アンタさー…相手の意志を尊重するのは確かに大事だけど…そうやってウジウジしてるヤツの意志を尊重してると後々トラブルになるわよ?
時にはお節介も必要よ?特にアイツらの場合はね…」

凛「そうにゃそうにゃ!」

にこ「……お節介とか…無理矢理ひっぱってくれた方が嬉しい人だっているのよ?…私もそうだったから」

海未「にこ…」

ことり「…………」チラッ

穂乃果「…やろうよ海未ちゃん!」

海未「穂乃果…」

423: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 01:14:42.58 ID:7IEcSKZy.net
穂乃果「だって絵里ちゃんも希ちゃんも素直じゃないしお互い遠慮しちゃってぜーったい前に進まないもん!だったら私達が背中押してあげようよ!」

ことり「フフ…ことりもそう思うっ♪ね?海未ちゃん…今度だけお節介しちゃわない?
海未ちゃんも嬉しかったんでしょ?小さい頃穂乃果ちゃんに手を引いてもらった時♪」

海未「それは…そうですが…し、しかし…」タジ…

穂乃果「海未ちゃーん…」

ことり「……ねぇ…ンミチャン…」スッ… (脳トロボイス)

海未「うっ…」ビクッ…

穂乃果(勝ったな…)

ことり「 お ね が ~ い っ ♡ 」(脳トロボイス)

海未「うぐっ……こ…ことりは…ズルいです………はぁ…わかりましたよ…//」

穂乃果「さーっすが海未ちゃーん!」ギュッ

海未「ちょ…ちょっと!…まったく…//」

ことり「エヘヘ…ありがとンミチャン♡」

真姫「……なにこれ」クルクル…

凛(いたにゃ…ここにも超ド級の魔法使いが…)

にこ(攻めの穂乃果…守りの海未…調和のことり…やっぱ二年はバランスいいわ…)

花陽(ことほのうみは天国です…)ウットリ…

424: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 01:17:00.82 ID:7IEcSKZy.net
ことり「んー…でもどうしようか?消しゴムのおまじないはもうバレちゃったし…」

穂乃果「よくよく考えたら元々穴だらけの作戦だよね…」ジト…

凛「そうにゃそうにゃ…凛達バレる前提の作戦だったなんて聞いてなかったよ…」ジト…

にこ「ごめんにこー?だってしょうがないでしょー?他に方法なかったし」ニコッ

海未「…まぁ消しゴムの名前を事実にして二人の中をまず取り持つという事自体は悪くはないですが…途中で失敗した場合のリスクが大き過ぎます。
実際状況は悪いですし…ここは初めから素直に謝るべきでしたね…」

穂乃果「それって最初の凛ちゃんの意見で良かったじゃーん!」

凛「そうにゃそうにゃ!」

にこ「それは全部結果論!…まぁでも海未の言うとおりね…やっぱり罪悪感を抱えたまま説得するのに無理があったわ…
私の魔法の効果も薄い筈よ」

海未「魔法?」

真姫「……」クルクル…

にこ「こっちの話…まぁこうなったらもう素直に説得するしかないわね」

花陽「ゆっくり説得していくってこと?」

真姫「……それはどうかしらね…早い方がいいと思うわよ」クルクル…

ことり「ことりもそう思うなぁ」

海未「何か懸念があるのですか?」

425: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 01:20:20.52 ID:7IEcSKZy.net
真姫「あの人達結構派手に揉めてたから…仲直りの為に今日の段階でお互いに親友だって再確認し合ってる可能性が高いわ…と言うかほぼ間違いなくね」

ことり「ことりもそう思うっ♪そうなっちゃうと日が経つにつれて親友って言う基盤は固まっていっちゃうと思うなぁ」

海未「なるほど……雨降って地固まる…しかし今固まりつつある物でも早い内ならまだ変えることが出来る…と言うことですね」

花陽「そうだね…絵里ちゃんも希ちゃんも相手の事凄く大事にしてるもんね…
自分の意志より相手の意志の"親友"を尊重しちゃうかも……お互いに親友で固まっちゃうと難しいと思います…」

真姫「そんなところね」クルクル…

ことり「うんっ♪」

海未「なるほど……」

穂乃果(なんだろう…私達の会議とは明らかに質が違う…)ヒソッ…

凛(やっぱり凛達は3バカなんだね…)ヒソッ…

にこ(…リーダーってのはメンバーの意見を取り入れて最終的に決断する役目なんだから気にすることないわよ!仕方ないのっ!)ヒソッ!

ことり「よーしっ、じゃあ明日やろうっ♪どうかな?」

海未「えっ!?あ、明日ですか!?」

花陽「花陽も早い方がイイとオモイマスッ」

真姫「まぁ…そうね」

426: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 01:22:13.08 ID:7IEcSKZy.net
にこ「鉄はやらかいうちに打ち込めよ、海未?」

海未「熱いうちに打て、ですよにこ…」

にこ「意味は一緒よっ!」

凛(当たり前だけどパイセンモードでも知識が上がるわけじゃないんだね…)

穂乃果「絵里ちゃんと希ちゃんを説得するわけだけど…どう割り振ろうか?」

海未「にこの話だとほぼ希は説得が済んでいたも同然という事です……問題は絵里ですね…」

凛「絵里ちゃん…いつもと違ってとんでもなく賢かったにゃ…」

花陽「り、凛ちゃん…?」

にこ「そうなのよね…絵里のヤツはなんでか知らないけど自分が苦しむ方向にだけは賢くなっちゃうみたいなのよね…かなり手強いわよ?」

穂乃果「すっごく怖かったよ…今思い出すだけでも身の毛がよだつよ…」ブルブル…

海未「………たしかに…絵里の説得は骨が折れそうですね…」

ことり「………じゃあ…はーい!絵里ちゃんはことりがやります♪」

海未「えっ……ことり!?」

ことり「うんっ!その代わり……かよちゃん♪一緒にやろっ?」ニコッ

花陽「えっ…エ゙ェ゙ェ゙ェェェッ!?は、花陽なのォォっ!?」

ことり「うんっお願いっ♪手伝って?」

427: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 01:24:19.83 ID:7IEcSKZy.net
花陽「そ、それは勿論だけど…花陽に絵里ちゃんの説得なんて…」モジモジ…

ことり「絵里ちゃんの説得はことりがするし、かよちゃんはことりに話を合わせてお願いしてくれたらいいから♪」

花陽「だ、大丈夫かな……」

ことり「大丈夫!多分絵里ちゃんはかよちゃんのお願いに一番弱いと思う♪二人で絵里ちゃんに素直になってもらうようにお願いしよ?」(脳トロボイス)

花陽「は、はいっ!」

ことり「頑張ろうね?名付けてっ!告白日和ですっ大作戦♡二人で絵里ちゃんのプライドと脳ミソをトロトロに溶かしちゃいますっ♪」(脳トロボイス)

花陽「が、頑張りますっ!」(脳トロボイス)

穂乃果「こうなったことりちゃんはホントつよい…」

海未「…絵里の方は大丈夫そうですね」

真姫「じゃあ希は私と海未ってわけね」

海未「そうですね…まぁことりが絵里を説得してる間の時間稼ぎといったところでしょう」

穂乃果「あの…」

海未「はい?」

穂乃果「穂乃果達はどうしてたらいいかな…?」

凛「あ、そうだね…今回はあんまりその場にいない方がいいよね?」

にこ「まぁ…私達は説得に関わらないほうがいいわ…」

海未「そうですね」

凛「皆ごめんね…」

428: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 01:26:30.34 ID:7IEcSKZy.net
ことり「いいのいいのっ!凛ちゃん達はもう頑張ったんだから♪」

にこ「まぁ今の私達にできる事はこうやって情報提供して協力を依頼するとこまでよ」

海未「それで十分ですよ」

真姫「…その為のμ'sでしょ?」クルクル…

穂乃果「そう言えば誰かが言ってたよねー?嫁のおイタの責任は旦那に取ってもらわないとって!」

にこ「へぇー?わかってきたじゃない穂乃果」ニヤッ

海未「誰が旦那ですか!それと当事者が言う事じゃありませんっ!」

穂乃果「ごめーん!」

海未「………そうですね…今決めました。明日の午前の練習の後は…貴女達は希と絵里に怪しまれないために今日に引き続き特別メニューをこなして貰います」ニコッ

穂乃果「えーーっ!?」

凛「二日続けて特別メニュー!?死んじゃうにゃー!!」

海未「結託してると思われないためには必要ですよ?そうですね?にこ…?」

にこ「ゔっ……ま、まぁ……そうね……」

ほのりん「え~…」

ことり「頑張ってね?」ニコニコ…

凛「辛いにゃ…」

真姫「自業自得でしょ」クルクル…

429: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 01:27:49.47 ID:7IEcSKZy.net
海未「それではこれより詳細打ち合わせを行いますが…その前に一つよろしいでしょうか」

にこ「まだ何かあるわけ?」

海未「大事な事ですよ…。今この会議は今日の段階で希と絵里が親友だと確かめ合ってしまったことが前提で話を進めていますが…もしかしたら別の可能性があります」

穂乃果「別の可能性…?」

海未「絵里が覚悟を決めて一歩前に踏み出して希と向き合う可能性ですよ」

花陽「えと…つまり…」

にこ「のぞえりが今日で成立してるかも…って事?」

海未「…平たく言えばそういう事です…今日の段階で成立するとまでは言いませんが…何かしら親友の方向でない進展があるやもしれません」

穂乃果「え…………」

ことり「うーん……」

花陽「えっと……………」モジモジ…

にこ「いやそれは…」

真姫「ないでしょ」キッパリ

凛「無理そう」

430: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 01:30:41.20 ID:7IEcSKZy.net
海未「なんですか貴女達!少しは絵里と希を信じてはいかがですか?絵里だってきっとやる時にはやる人ですよ」

にこ「……まぁ……一理あるわね(棒」

真姫「ないわよ。…エリーなんて特に希に関しては一段と面倒くさいんだから…」クルクル…

凛「なさそうにゃ」

花陽「ちょっと二人とも…」アセアセ…

にこ「まぁ明日二人の様子を見てみようって言いたいわけ。それで判断しましょ?アイツらわりと分かり易いし。それでいい?海未」

海未「それでいきましょう。私は信じています…絵里が覚悟を決め…自分と希の幸せになれる選択肢をちゃんと選ぶことを…」

431: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 01:35:52.30 ID:7IEcSKZy.net
穂乃果「そうだよね?二人が自分達でのぞえりを成立させるのが一番だもんね?」

海未「そういう事です。では…無いことを信じますが明日の作戦の打ち合わせを行いましょう」

にこほのことまきりんぱな「はーい」

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

次の日…

絵里「みんなっ!おはよう!」(空元気+クマ)

希「今日も頑張ろかー!」(空元気+クマ)

海未「」

にこ「…………(察し」

穂乃果「…………(察し」

ことり「…………(察し」

真姫「…………(察し」クルクル…

凛「…………(察し」

花陽「…………(察し」

海未「…………」クルッ

海未(作戦決行です。どんな手段を使ってでも無理矢理くっつけてやりましょう)スッ…(無表情)

432: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/17(日) 01:40:58.23 ID:7IEcSKZy.net
ことり(了解しましたっ♪かよちゃん頑張ろうね?)コクッ

花陽(はいっ!)コクッ

にこ(まっ…そうよね…)

真姫(だから言ったじゃない)クルクル…

穂乃果(毎回信じては裏切られる海未ちゃん可愛い)

凛(海未ちゃん隊員…)ホロリ…

……………………
………………
…………

456: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/19(火) 23:55:19.68 ID:GUT6lh/S.net
………………
…………
………

絵里「全く…にこって意外とお節介よね……」

ことり「んー…そうだね?でも諦めが悪いところがにこちゃんの良いところだから♪」

花陽「え、絵里ちゃん…その…ごめんね?でもにこちゃん…すっごく気にしてて…自分が関わってるのは黙ってた方がいいって…」(脳トロボイス)

絵里「…にこがそんな事を……。…いいのよ…私もちょっと大人気ない怒り方してたから…」

ことり「また騙しちゃうみたいなことしてごめんね?それじゃあ絵里ちゃんの質問にも答えたし…ことりも質問していかな?」(脳トロボイス)

絵里「ええ…いいわよ」

ことり「ありがと絵里ちゃん♡
あのね?希ちゃんって一昨日の朝から様子がおかしかったんだよね?」

絵里「ええ…そうね…なんだか挙動不審で、情緒不安定だったし…もう…!あんなまぎらわしい態度とってなかったら私も勘違いせずにすんだもしれないのに」ヤレヤレ…

ことり「なんでだと思う?」

絵里「えっ…」

ことり「希ちゃんの様子がおかしかったの…どうしてかな?」

花陽「…………」

絵里「そ、それは……消しゴムの中身を見ちゃったからでしょう…?」

ことり「うん…そうだよね?希ちゃんが前の日の晩に消しゴムの名前みちゃったんだよね?」

絵里「え、ええ……」

ことり「うーん…」

絵里「な、なに?」

ことり「どうして希ちゃんはそれで様子がおかしくなるんだろうね?」

457: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/19(火) 23:56:59.07 ID:GUT6lh/S.net
絵里「そんなの…!…戸惑ったからに決まってるでしょう…」カァァァ

ことり「それだけかな?」

花陽「花陽は…もっと別に理由があると思います……」ジッ…

絵里「……なによ花陽まで……なんならこうだって考えられるわよ?…私が希の事を好きなのかもって思ったから…避けてた…とか…」

ことり「そうかな?ことりはそう思わないけど…でも…一昨日の朝からの希ちゃんの様子を知ってるのって絵里ちゃんだけだから…その辺はことりもなんにも言えません」

花陽「ねぇ絵里ちゃん…一昨日の朝からの希ちゃんの様子って…どんな感じだったのかな…?」

絵里「えっ…」

ことり「そうだね…思い出してみて?」

絵里「一昨日の…希……」

………
…………
………………

…………

ー 絵里「……希?」ー

ー希「…っ!?えりちっ!?」ビクゥッー

…………

ーオデコピタッー

ー希「ひゃうっ……!」カァァァー

ー絵里「ん…少し熱いかしら…?」ー

ー希「ちょっ!もうええからっ!///」バッー

458: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/19(火) 23:58:09.84 ID:GUT6lh/S.net
ー絵里「…………?」チラッー

ー希「………っ!」ドキッ…ー

ー目そらし サッ…ー

…………

ー希「そんなのわかってるよ…もう…」プイッー

ー絵里「…な、なに急に標準語になってるのよ…」ドキッ…ー

ー希「え、あ……ごめん…堪忍…」カァァァー

…………

ー絵里「希…貴女その消しゴムに何かしたわね?」ー

ー希「…!!……///」プシュー…ー

…………

ー絵里「……?」チラッー

ー希「………っ!///」フイッー

ー絵里「…………」ヤレヤレ…ー

………………
…………
………

絵里「……………///」

ことり「…………」

花陽「…………」

絵里「あっ…///…えと…そうね…でも…やっぱり単純に戸惑ってた様にも思えるわ」

ことり「……そうなんだ?」

花陽「……うぅ」

絵里「…ね?もういいでしょう…この話はおしまい。だって…希は…」

ことり「…希ちゃんは?」

絵里「希は……私の事ただの親友としか見ていないもの…」

花陽「…!」

459: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/19(火) 23:59:59.81 ID:GUT6lh/S.net
ことり「………ことり…それは違うと思う」

絵里「だって…希…願い下げだって…」

花陽「それは…皆の前だったからじゃないかな………」

絵里「そんなのわからないわよ…」

ことり「………ねぇ絵里ちゃん…じゃあ聞くけど…希ちゃんはどうして消しゴムのカバー覗いたのかな?」

絵里「…!」

ことり「さっきことりも試しにカバー外してみたけど…自然に外れたりはしなさそうだよね?海未ちゃんは落ちてきた消しゴムをキャッチしたはずみでカバーがずれたけど…希ちゃんは?」

絵里「そ、それは……」

花陽「…………」

絵里「…………でも…きっと興味本位よ…希ならありえるわ…」

ことり「…ことりですらわかるんだもん…絵里ちゃんだって本当は…わかってるんじゃないかな?」

絵里「…………それは…」

ことり「…………希ちゃん今…音楽室だから…」

絵里「…!」

ことり「はいこれ…返すね?」スッ…

消しゴム「のぞみ」

絵里「……」

ことり「名前を書いたのはにこちゃんだったけど……ただの悪戯のままにするか…本当にしちゃうか…決めれるのは…絵里ちゃんだから」

絵里「…………」

ことり「どうするか決めたら…いってあげて欲しいな?」

460: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/20(水) 00:02:03.38 ID:ZpIEn1+P.net
絵里「ことり……」

花陽「花陽は…絵里ちゃんがどんな選択しても…絵里ちゃんがそれで良いって思うんなら…いいと思います…
でも……今の絵里ちゃんはとっても…辛そうです…」

絵里「花陽…」

花陽「花陽は絵里ちゃんも希ちゃんも大好きだから…二人とも幸せになって欲しいって…思います…」

絵里「………………」ジッ…

消しゴム「のぞみ」

ことり「それとぉ…これはことりの勘だけど…希ちゃんってしっかり捕まえてないとどこか行っちゃうタイプだよね?」

絵里「えっ…」

花陽「ええっ!?」

ことり「多分だよ?でもことりの勘って当たるよ?このままじゃ希ちゃん、卒業と同時にいなくなっちゃうかも!」

絵里「そ、そんな筈ないわ…!だって…私の側にずっと…親友として…いてくれるって約束したもの…」

花陽「……親友としてなら…?」

ことり「親友かぁ…じゃあ仮にそうしてずっと親友として一緒にいてくれたとして…絵里ちゃんは平気?」

絵里「平気って…?」

ことり「希ちゃんに彼氏が出来ても平気?」ニコッ

絵里「え………えぇーっ!?」

花陽「そ、そんなの駄目です!!ありえません!」

ことり「え?どうして?だって希ちゃんあんなに可愛くて美人でスタイルも良いし、尽くすタイプだし…絶対モテるよ?
でも絵里ちゃんはただの親友だからちゃんと喜んであげないとダメだけど…出来ますか?」

絵里「希に彼氏…希に彼氏…希に彼氏…」ブツブツ……

花陽「え、絵里ちゃん?」

461: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/20(水) 00:03:17.59 ID:ZpIEn1+P.net
絵里「そんなの……」キッ

ことり「ん……?」

絵里「 絶 対 に 認 め ら れ な い わ !!」

花陽「」ビクッ

ことり「フフ…だよね♪」

絵里「当たり前よっ!希は私以外は駄目よっ!希に彼氏なんてそんな事絶っ対に認めないから!」

ことり「それじゃあどうすればいいのかな?」

絵里「…!……そんなの…決まってるでしょう!」

花陽「!絵里ちゃん…!それじゃあ…」

ことり「フフ……はい、これでことりとかよちゃんのお話はおしまいっ♪絵里ちゃん、心の準備ができたら音楽室いってあげてね?
じゃあ衣装作りやろっか?かよちゃん♪」(脳トロボイス)

花陽「あ…は、はいっ!」

絵里「………ことり…花陽」

ことり「なぁに?」

花陽「は、はいっ」

絵里「ありがとう…」ガタッ…

462: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/20(水) 00:04:49.27 ID:ZpIEn1+P.net
ことり「フフッ♪どういたしまして?」(脳トロボイス)

花陽「絵里ちゃん…!」

絵里「ちょっと音楽室に行って希を捕まえてくるわ…!」

ことり「いってらっしゃい♡」

花陽「が、頑張って…!」

絵里「…ええ!」ウインク バチコーン

…ガチャ…バタン…

ことり「行っちゃったね…意外と早かったね?絵里ちゃんすっごく良い顔してたねっカッコよかった♡」

花陽「うんっ!…それにしても絵里ちゃん…希ちゃんに彼氏さんが出来ちゃうとか考えてもなかったみたいだね…?」

ことり「んー…そうだね…きっと絵里ちゃん…希ちゃんが自分以外の人好きになるなんて考えもしてなかったんじゃないかな?」

花陽「えっ…」

ことり「無意識に…本当に無意識に希ちゃんは自分のものって思ってたのかも♪だから親友でも良いって言えちゃったのかもね?」ニコッ

花陽「なるほど…」

ことり「……かよちゃんも相手が当たり前みたいに自分の事好きって言うからってそれを当然に思ってたらダメだよ?」クスッ

花陽「!?や、やめてよぉ…ことりちゃん…///」

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

463: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/20(水) 00:07:43.32 ID:ZpIEn1+P.net
一方 のぞうみまきサイド

音楽室

海未「では…早速作業にかかりましょうか」

真姫「そうね…」ピアノ ガタッ

希「……ねぇ海未ちゃん真姫ちゃん、その前にちょっといい?」

海未「…え?…何でしょうか?」

希「にこっちやろ」

海未「…!?」ビクゥッ

真姫「………」ピクッ…

海未「な、な、な、なんの事でしょうか?イヤですねぇ希…あはは…笑えませんよ、あはは」カチコチ…

真姫「そうよ」シレッ…

海未「真姫っ!?」

希「やっぱり…えりちはともかくウチが作曲チームって無理あるやん…?」

海未「の、希?わ、私には何のことか…」アセアセ…

真姫「海未…もう無理よ。ここまで感づかれて私達が希を出し抜けるわけないじゃない。私も海未もウソつける方じゃないんだから」クルクル…

海未「ま、真姫……」

希「真姫ちゃんはあんまり隠す気なかったっぽいなぁ…」

真姫「別に…どっちでも良かったし…でもすぐバレるだろうなぁとは思ってたけど…」クルクル…

希「そっか…」

海未(私…結構色々と想定してプランを練っていたんですが…今の一瞬で全てご破産です…)ガックリ…

465: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/20(水) 00:10:40.34 ID:ZpIEn1+P.net
真姫「私はにこちゃんみたいに出来なし…希なら途中で感付くかもと思ってたけど…でもまさかこんな最初の最初でバレるとまでは思ってなかったけど…」クルクル…

海未「…希…騙したようですみませんでした」

希「いいんよ…ごめんね?なんか心配かけちゃって…」

真姫「別に…心配してたわけじゃないわよ…まどろっこしいからお節介しようとしただけ…」クルクル…

海未「真姫…」

希「………にこっちから聞いた?」

真姫「何をかしら?」

希「ウチが…えりちの事…好きって話…」

真姫「聞いたけど?でもそんな事聞くまでもなかったけどね…にこちゃん風に言うと【知ってた速報】ってやつかしら」ポロンポロン…

希「……厳しいなぁ真姫ちゃん…あとにこっち…真姫ちゃんに変な事教え過ぎ」

真姫「ほんとにね…」ポロン…ポロン…

希「……つまり…今はことりちゃんと花陽ちゃんでえりちを説得してるってことなん…?」

真姫「…………」ポロン…ポロン…ピタッ

希「……さすがにウチ…ちょっと…ショックかな…」

海未「希…私も真姫も…もちろんにこも…ただ面白半分でこのような事をした訳ではありません」

希「わかってる…わかってるけど………もう…ソっとしといて欲しかったかな……」

海未「希……」

466: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/20(水) 00:12:59.59 ID:ZpIEn1+P.net
真姫「……悪いけど希の頼みでも…それは無理よ」

希「………真姫ちゃん…」

真姫「だって…エリーが可哀想だもの」

希「えりちが…?」

真姫「 ねぇ希……貴女たちってお互い信頼しあってるのに…どうしてエリーの書いてないって発言信じて…他の人が書いたって考えなかったの?」

希「それ…にこっちにもう言われたんやけと…」

真姫「べ、別ににこちゃんに教えられたわけじゃないわ。私もそう思ってただけよ」

海未「…後付のようで申し訳ありませんが…私も一昨日の段階で二人とも書いていないと主張するのであれば別に誰かが書いたのではないか、と思ってはいました
放課後話をしようとしたら既に解決していましたが」

希「……そやね…そう考えなアカンよね…結局それはウチの身勝手な願望でしかなかったんよ…」

真姫「………」

海未「………」

希「酷いやろ?ウチ…消しゴムに自分の名前書いてるの見ちゃって…勝手に舞い上がって……挙句えりちが違うって言ったのにえりちが書いた事以外認めへんで…」

真姫「………………」

海未「………………」

希「アホやんな…図々しいやんな…ホンマ…バカみたいやんな……やって…えりちに『ウチの事好きなんやろ』って言ってるようなもんやん…
相手の言葉聞く耳もたへんで…どう考えても自分の願望やん…
何考えてるんやろねホンマに…えりちにしてみればホンマ迷惑な話やんな…」ズーン…

海未「あの…希……」オズオズ…

真姫「……………」ヤレヤレ…

希「……なに?」

467: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/20(水) 00:15:03.91 ID:ZpIEn1+P.net
海未「その話ってそっくりそのまま絵里にも当てはまりませんか…?」

希「…………………」ポカーン…

希「………!?!?///」カァァ

真姫「ホントにバカみたいよね…」クルクル…

希「ち、ちがっ!それは…え、えりちは違うっ!!」

真姫「一緒でしょ…」クルクル…

希「えりちはポンコツだから別の誰かとかその辺思い浮かばなかっただけよっ!///」カァァ

真姫「口調が変よ希…」

海未「少なくとも絵里は…冷静ならばその辺の判断の付く人だと…」

希「と、とにかく…えりちは…違うって…」モジモジ…

真姫「…ほら、やっぱりエリーが可哀想じゃない…そんな風に無理矢理気持ち否定されて」クルクル…

希「そっ、それは…!」

海未「希…何故自分に当てはまることを絵里に当てはめて考えられないのですか…」

希「そ、そんなん…そんなん……」

真姫「…そんな無理矢理理由考えなくてもイイでしょ?面倒な人…」

海未「希…事は至ってシンプルではないでしょうか…」

希「……………」

真姫「まぁ…ここでゴチャゴチャ話をしてても仕方ないわ。私達は待つだけなんだから…」ポロン…ポロン…

海未「…そうですね待ちましょう。絵里がどうするか…決められるのは本人だけです」ガタッ

真姫「そういう事ね…」ポロン…ポロン…

468: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/20(水) 00:18:18.05 ID:ZpIEn1+P.net
希「……ねぇ……真姫ちゃんは…怖くないの?」

真姫「……何のことかしら」ポロン…ポロロン…

希「やって…ウチもえりちも…その…一応女の子同士なんやけど……」カァァ

真姫「一応って何よ…後なんでそれを私に聞くわけ?イミワカンナイ」ポロン…ポロン…

希「ご、ごめん……」

海未「……………」

真姫「……なんのこと言ってるかわからないけど…あの人私が付いてないと駄目じゃない…///」クルクル…

海未「真姫…」

希「…!」

真姫「こうやってすぐトラブル起こすし…ウソだってつくし…見栄っ張りだし…チンチクリンだし…無い物ねだりするし…面倒な人だし…カッコ悪いし…」

希「……………」

真姫「…すぐ傷付くし…出来ないクセに一人でやろうとするし…
寂しがり屋なのに強がりだし…ホントはすっごくネガティブのクセに変なキャラで誤魔化すし…
仲間想いのクセに表に出さないし…素直じゃないし……
はぁ………キリがないわ……この真姫ちゃんが付いてないと心配で仕方ないわよ…///」クルクル…!

希「真姫ちゃん…」

真姫「言っとくけどあの人以上に…エリー…貴女がいないと駄目よ?」

希「…!」カァァ

海未「…そうですね…絵里は自分の事を蔑ろにするきらいがあります」

真姫「そういう事。何故かいつも自分が苦しむ方選ぶんだから……あんな人希じゃないとサポート出来ないわよ」クルクル…

希「そ、そんな事…」

469: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/20(水) 00:20:46.45 ID:ZpIEn1+P.net
真姫「…ついでに言うと希もね…エリーじゃないと貴女駄目よ?いっつも自分の事は二の次、三の次なんだから…」

海未「そうですね…そんな貴女の事を…絵里は誰よりも理解していると思います…だから絵里は希を一番に考えて行動するんです」

真姫「…自分の事について以外はね」スマホ チラッ…

海未「そうしてお互いがお互いを思い合える関係というのは…とても理想的だと…私は思います」

希「海未ちゃん…真姫ちゃん…」

真姫「まぁいいわ…もう直ぐわかる事よ」ポロン…ポロン…

希「え…」

真姫「説得が終わったらここに来る算段だから」ポロン…ポロン…

希「えぇぇー!?ここにえりちがっ!?」

海未「はい。どのような結論でもここに来たもらうようにことりと花陽が説得している筈です」

真姫「さっきスマホ見たらことりから連絡が来てたわ…今向かったって」ポロン…ポロン…

希「えぇぇ!?…ウ、ウチ、心の準備が…」オロオロ…

海未「覚悟を決めて下さい」

希「簡単に言わんとってよぉ!」

ガラッ…

希「」ビクゥッ

470: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/20(水) 00:22:39.08 ID:ZpIEn1+P.net
絵里「………希…」

希「え、えりち……」カァァ

真姫「意外と早かったわね…」

海未「……そうですね…」

絵里「海未…真姫…邪魔してごめんね。ちょっと希いいかしら…」

真姫「どうぞ」クルクル…

海未「おかまいなく」

希「ちょ…」

絵里「………希…」スッ…

スタスタ…

希「い、いや…えりち…ちょっと待って…待ってっ!」

絵里「………」ピタッ

希「………ちょ、ちょっと時間を」

絵里「……いやよ…認められないわ」

希「ちょ…!//」

真姫「ふーん…良い顔になってるじゃない…」クルクル…

海未「…もう大丈夫そうですね」

真姫「エリー…私達外したほうがいい?」

絵里「いいえ……大丈夫…その代わり…BGMお願い」

希「はぁっ!?///」カァァ

真姫「フフッ…どんなのをご所望かしら?」

絵里「告白が成功できる様な…とびっきり甘いの…お願い…」

真姫「了解…」クスッ…

~♪

471: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/20(水) 00:26:00.79 ID:ZpIEn1+P.net
希「いやいやいや!なんなんこれ!?ちょっと待って!ホンマに待って!///」カァァ

絵里「何度も言わせないで…決意が鈍るから認められないわ」ズイッ

希「せめてBGMとかリクエストすんのやめてっ!めっちゃ公開処刑やから!完全にポンコツやから!!真姫ちゃんもやめてってば!やめ…

絵里「…希」スッ…

希(いっ…いつの間にか目の前に…)

絵里「……その…言葉では昨日色々と話したし…その…行動で示すわ………イヤだったら…突き飛ばしてくれて…いいから…」ソッ…

希「へっ…!?ちょ…本気なん…!?ちょっ…ま…!……や……///」

スッ…抱きっ

希「………~っ!!!!///」

絵里「…………こ、これが…私の気持ち………ごめんね…?昨日の今日だけど…ずっと親友はちょっと……無理…////」ギュッ

海未「…は、破廉恥です///」

真姫「………////」ポロン…ポロン…~♪

希「な、な……なんなんよこれ…ホンマ何なんよこれ…あぁ……もう…!///」ギュッ

絵里「………っ!///」ギュッ…!

472: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/20(水) 00:27:06.36 ID:ZpIEn1+P.net
希「もう…!アホちゃう!…めっちゃポンコツやから!…ポンコツ…うっ…、グスッ……ウッ…な、なんなんよこれぇ…ううぅ……」ボロボロ…

絵里「ほんとにね…なんなのかしらね…これ…フフ……グスッ…お節介な人ばっかりで…ホント………泣けてきちゃうわ…」ポロポロ…

真姫「やれば出来るじゃないエリー……///」ボソッ…

海未「やはりのぞえりは至高です…///」ウットリ…

~♪

ーーーーーー
ーーーー
ーーー

473: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/20(水) 00:29:19.83 ID:ZpIEn1+P.net
グラウンド

ランニング中にこほのりん

にこ「ゼェ…ハァ……」

穂乃果「ハァ…ハァ……も、もう疲れたよー…結構走ってるよねぇ…ハァ…ハァ…」

凛「ハァ…なんで凛っていつも走ってるんだろう(哲学)」

穂乃果「ハァ…ハァ…ねぇにこちゃーん…ほんとにこれやる意味あるのー?」

にこ「うるさいわね…黙って走りなさい…ヒィ…ヒィ……」

凛「辛いにゃ…と言うかにこちゃん…海未ちゃんに『ホントにメニュー通りにやらなくていいですよ』ってコッソリ言われてなかった…?」

穂乃果「えっなにそれ!?穂乃果それ聞いてないよっ!?」

にこ「いいのっ!…何かしてないと落ち着かないのよ…ハァハァ…」

穂乃果「落ち着かないってー?」

にこ「罪の意識で正直辛いのっ!今朝からのにこと絵里みたでしょ!?冷戦状態よ…うぅ…こうして何か自分に課しておかないといたたまれなくてやってられないわよっ!ゼェ…ハァ…」

凛「それにしてはにこちゃん一番バテてるし遅いにゃ…にこちゃんって持続力ないよねー?」

穂乃果「魔法も解けてなんかいつものにこちゃんだし」

にこ「ハァ…ヒィ…う、うるはいわねぇ……歳を考えなさいよ…!それに私は頭脳派なの…!アンタ達みたいな体力馬鹿と一緒にしないで…!ゼェ…ハァ……」

穂乃果「むー!大して離れてないしー!」

474: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/20(水) 00:31:29.29 ID:ZpIEn1+P.net
凛「…それにしてもにこちゃん…絵里ちゃんに無視されて結構ガチへこみしてるにゃ……意外と豆腐メンタルだよね…」ヒソッ…

穂乃果「希ちゃんは空元気とは言え朝一追加ワシワシしてきたりしてもう許してくれてたけど絵里ちゃん昨日のおこ状態のままだったもんね…」ヒソッ…

凛「にこちゃん大丈夫かなぁ…」

穂乃果(リア充)「辛そうだよね…でも仕方ないよ…やっとできた数少ない同級生の友達だもん…」ヒソッ…

凛(リア充)「あっ…それもそうだね…」ヒソッ…

にこ(ぼっち)「ぬゎんですってぇ~!?聞こえてるわよアンタ達ぃ~!!」ダダダダダダ!!

凛「にゃ!?早いにゃー!?」ダッ

穂乃果「ひぃ!?体力残ってるじゃーん!?」ダッ

にこ「友達多いアンタ達みたいなリア充に言われると尚更腹立つっ!!アンタ達にぼっちの気持ちがわかるかぁっ!?」ダダダッ!

穂乃果「いやー!」ダダッ

凛「ダレカタスケテー!!」ダダッ

にこ「チョットマチナサーイッ!」ダダッ

凛「使い方ちがうにゃ!!あっ…!」キキッ…

穂乃果「わっ…!」キキッ…

にこ「えっ、ちょっ…!」ドンッ

にこ「いったー…ちょぉっと!急に止まら…ない…で…」

475: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/20(水) 00:33:55.61 ID:ZpIEn1+P.net
希「…皆」

絵里「……」

穂乃果「ハァ…ハァ…の、希ちゃん…」ビクビク…

凛「え、絵里ちゃんも…」ビクビク…

にこ「ゼェ…ハァ……」コソコソ

希「……にこっち、穂乃果ちゃん、凛ちゃん…!」ゴゴゴゴ…

にこほのりん「……」ビクッ

穂乃果(あれ…?これもしかして作戦バレてる?)ハァハァ…

凛(まいっちゃうなぁ…)

にこ(またバレるって…ダメ押しってレベルじゃないわよ…オワタ…絶交くらう…まきちゃーん……)ゼェゼェ…

希「…ちょっとこっち来て」チョイチョイ…

穂乃果「ハァ…ハァ…な、なんで?」

希「ええからっ!」

凛「はいにゃ!」ササッ

穂乃果「うぅ…」ビクビク…

にこ「ハァ…ハァ…」スゴスゴ…

抱きっ

にこほのりん「えっ…」

希「……もぉ~!!めーーーっちゃ恥ずかしかったやんかぁぁぁぁあ!!」ギュゥゥゥウウ

穂乃果「ぐえっ…!希ちゃん苦しい…!」ハァハァ…

にこ「ちょ…ぐぇっ…ちょ…!や、やめて…!走ったばかりですっごく息あがってるから…!」ハァハァ……

凛(うわー…女子高生に抱きしめられてハァハァいってる女子高生っていう酷い絵面の出来上がりにゃ………あ…希ちゃん、すっごくいい匂いにゃん♡)ポッ

477: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/20(水) 00:37:08.49 ID:ZpIEn1+P.net
希「ほんっっとにお節介なんやからぁ!!アホっ!おかげで速攻で公認になっちゃったやんかぁっ!///」カァァ!

穂乃果「えっ!?」ハァハァ…

にこ「えっ…それじゃ…!」ハァハァ…

凛「希ちゃん!」パァァ

希「真姫ちゃんに音楽室で結婚式の曲弾かれる中で告白されたんやで!?公開処刑にもほどがあるやんかぁっ!!///」ギリギリギリ…

にこ「ぐえっ…や、やるじゃない真姫ちゃん…!」ハァハァ…

穂乃果「にくい事するねぇ…!」ハァハァ…

絵里「リクエストしたのは私だけどね?」ドヤ

希「威張るなっ!!///」

凛「絵里ちゃん?うまくいったって事だよね…?」

絵里「フフ…上手くいかされたってとこね?イタズラ好きな貴女達とお節介好きな皆のおかげさまで?」ホッペプニプニ

凛「にゃ!や、やめるにゃ!//」ゴロゴロ…

にこ「やったじゃない…」ポソッ…

穂乃果「うぅ……良かった…良かったよぉ…」グスッ…

希「もぉ…ホンマ勘弁してや…皆にバレちゃったやん…」カァァ…

凛「…良かったね…希ちゃん…ほんと良かったにゃ…グスッ…」ポロ…

にこ「ちょ…泣くんじゃないわよアンタ達…そ、そういうのやめてよ…!くっ…こうなったら後輩二人を生贄に……脱出っ!」スポーンッ!

希「あっ!にこっちが逃げたっ!」

478: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/20(水) 00:41:07.71 ID:ZpIEn1+P.net
にこ「ふ、ふんっ!…辛気臭いのはごめんよっ!」

抱きっ

にこ「へっ…?」ガッシリ

絵里「フフ…捕まえちゃう」ニコッ

にこ「え、絵里……」

絵里「よくも捕まえるのが下手とか言ってくれちゃったわねぇ?今度は間違えてないわよ?もう一番欲しかった獲物は捕まえたれたし♪次の私の獲物はお節介で素直じゃないイタズラ好きの親友ってとこかしら?」ドヤ

にこ「絵里…!」

絵里「……にこ…ちょっと大人気なかったわ…ごめんね?それから…おかげで希を捕まえられたわ……ありがとう…」ギュッ

にこ「…!………私も…その…ごめん………」モジモジ…

絵里「もういいのよ…?真姫から色々と聞いたわ…ありがとう…」ギュッ

にこ「べ、別に……私はなにもしてないわよ…お礼なら皆に言ってよね…」

絵里「フフ…にこって面倒な人ね?」

にこ「アンタには一番言われたくないから!…グスッ…」

絵里「ほんとにね?」クスッ

穂乃果(リア充)「うぅ…にこちゃん…仲直りできて良かったねぇ…」ボロボロ…

凛(リア充)「にこちゃんに貴重な同級生の親友ができたにゃあ…」ボロボロ…

にこ(ぼっち)「ぶっ飛ばすわよアンタ達ぃーっ!!」

479: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/20(水) 00:43:53.93 ID:ZpIEn1+P.net
絵里「穂乃果と凛も……私の事心配でやっててくれたのに…意地悪しちゃってごめんね…怖かったでしょう?
私の事…許してくれるかしら…」

ほのりん「っ!」

穂乃果「ぅ絵里ちゃーん…!」ボロボロ…

凛「凛もごめんなさいぃ…!イタズラしちゃってごめんなさいぃ…」ボロボロ…

希「…フフっ…はい、えりち交代♪」パッ

ほのりん「絵里ちゃーん!!」バッ  ダキッ

絵里「はーい、まとめて捕まえちゃう♪」ギュゥ…

にこ「ぐえっ…!?真ん中一番苦しいから!?やめなさい…やめて…ヤメテ……」ギリギリ…

穂乃果「うぅ…良かったぁぁあ」ボロボロ…

凛「やっぱりのぞえりなんだよにゃんなぁ…!」ボロボロ…

絵里「全く…調子いいんだから」クスッ

希「………うーん…やっぱりウチも入れてー♡」ダキッ

にこ「ちょーっとっ!?中心酸素きてない!きてないって…!ぅ…もう…ホント…苦しくって涙が出るわよ……グスッ…うぅ…」ポロポロ…

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480: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/20(水) 00:46:06.78 ID:ZpIEn1+P.net
部室 窓辺

希 ホレホレー♪
ほのりん ウェーン!
にの クルシイ…シヌ…
絵里 ニガサナイワヨォ♪

真姫「…一見落着ってとこね」クルクル…

海未「そうですね…今度こそ…雨降って地固まる…というわけですね」

ことり「みんな仲直りできて良かった♪」

花陽「そうだね」ニコッ

真姫「世話の焼ける人達よね…ホントに…」クルクル…

海未「しかし…結果として穂乃果達の行動は希と絵里を後押しする大きなきっかけとなりました…私達にはできない事です」

ことり「そうだねっ♪穂乃果ちゃんはいつもことり達を引っ張ってくれてるもんね♪」

481: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/20(水) 00:47:29.12 ID:ZpIEn1+P.net
花陽「花陽も…多分凛ちゃんがいなかったらスクールアイドルをやっていたかわかりません…」

真姫「ま…私も自分からグイグイ行動する方じゃないし…おバカでたまに迷惑だけどやっぱりあの人達の行動力は必要なのよ」クルクル…

花陽「そうだよね!」

海未「お互いの弱点は皆で補い合えばいいのです…恐らくそれが私達…μ'sの一番の強みなのでしょうね」

ことり「ことりもそう思うっ♪」

海未「さて…ではそろそろ活動を再開しましょう…まだまだライブの準備は残っているのですから」

真姫「でもあれいつ終わるのよ…」クルクル…

花陽「あはは…呼びに行くのも野暮だよね…?」

ことり「ことりはもうしばらく眺めていたいなぁ~♡」

海未「…まったく……仕方のない人たちですね…」

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512: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/21(木) 23:31:41.93 ID:7E29Skdc.net
エピローグ

4月初旬 上野公園周辺

絵里「…いい天気ね」

希「晴れて良かったなぁ…」

絵里「つい最近まであれだけ忙しかったのがウソみたいね…」

希「ほんまやねぇ…」

絵里「こうしてると…やっと実感がわいてきたわ…終わっちゃったのね…スクールアイドル…」

希「そうやね…でもこの一年…ホンマに最高やった…ウチ…絶対忘れへん…」

絵里「……終わっちゃったのは寂しいけど…限られた時間の中で精一杯輝けるのが…スクールアイドルだから…これでいいのよ」

希「…えりち…そやね…同感!ホントに…ホーントに全力だしきったん!なーんの悔いもないわ!」ニコッ

絵里「フフッ…ほんとにね?」

希「……なぁえりち」

絵里「…なに、希?」

希「ホントにありがとな、色々と…」

絵里「私は何もしてないわ…むしろ私の方が希には感謝してもしきれないくらいよ」

希「ちゃうんよ…μ'sにとっての太陽は穂乃果ちゃんやけど…ウチにとっての太陽は…えりちやった」

絵里「希……」

513: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/21(木) 23:32:54.39 ID:7E29Skdc.net
希「えりちがおらんかったら…ウチ…ずーっと一人ぼっちやった」

絵里「………」

希「えりちがウチを連れてってくれたん…すっごく素敵で…夢みたいな世界…」

絵里「……」

希「……ウチ…えりちと会えて…めっちゃ幸せやった…」

絵里「……希」スッ…

ダキッ…ギュッ…

希「……!!」カァァァ

絵里「もう一度言うけど…感謝してもしきれないのは…私のほう…」ギュッ…

希「………」ドキドキ…

絵里「…多分私一人だったら…一人で空回りして…周りを傷付けて…頑張ってるつもりになって…最終的に自分の事嫌いになってた」

希「えりち…」

絵里「希がいてくれたから…希が…どうしようもない不器用な私の手を引いてくれたから…今の私があるの」ホロリ…

希「…………ん…」ウルウル…

絵里「希…本当にありがとう……大好きよ……」ギュッ…

514: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/21(木) 23:36:20.96 ID:7E29Skdc.net
希「…………うん……ウチも……大好き…///」ギュッ…

絵里「これからも…私とずっと一緒にいてね?」

希「うん……ずっと一緒……ウチの事…一番大事にしてな…?」

絵里「当たり前じゃない…貴女は私の…一番大切で特別な人よ?」クスッ

希「うん…ありがと…///」

にこ「……………………」

絵里「あっ…にこ?いたの?」

希「あっ…にこっち」

にこ「あっ…にこ?…じゃないわよっ!?いたわよっ!!結構前からずーーっと!!」

希「あちゃー…気がつかへんかったなぁ…」テヘヘ…

絵里「もうにこ…いたなら声かけてよね?」

にこ「かけれるか!!花園フィールド最大出力だったわよ!?全くアンタ達は相変わらずところ構わず花園るんだから…!」

希「別にいつもしてるわけちゃうもん…」ムスー…

にこ「…それはわかったからアンタ達まず離れてくれる?暑苦しい…」

希「やって…最近バタバタしてて久々の二人きりやったし」

絵里「そうよ、それに人目は大丈夫よ!ほら…ここ人通りが少なくて誰もいないでしょう」

515: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/21(木) 23:38:43.37 ID:7E29Skdc.net
にこ「にこがいるんだけど…はぁ……でもたしかに…ここ誰もいないわね…このお花見シーズンの上野公園周辺で人通りが少ない場所なんてありえないでしょ…どこよここ…」

希「スピリチュアル空間やね?」

にこ「はぁ…バカ言ってないでさっさと集合場所行くわよ?今日はμ'sの皆でラストライブの打ち上げ兼お花見なんだから」

絵里「そうね?皆が場所取っててくれてるのよね」

希「おっ…にこっちその荷物…お弁当?」

にこ「そっ!にこにー特製、プリティお花見弁当よっ」ドヤッ

絵里「さすがにこね!」

希「にこっちの手料理久々やなぁ…楽しみやね!」

にこ「今日は楽しむわよっ!」

絵里「そうね!」

希「楽しもっ♪」

絵里「よーし、それじゃお花見会場まで競争ね?負けたらジュースおーごりっ♪」タッ

希「あっ!えりちズルーい♪」タッ

にこ「えっ!?ちょぉっと!?にこお弁当持ってるのよっ!?何よこの出来レース!?ちょっと待ちなさーいっ!?」

エリ「ニコー!ハヤクー!オイテッチャウワヨー」

ノゾミ「ハリアイガナイデー?」

にこ「もうあんなに遠くに…はぁ…全く…アイツらにこの前だとホントに子供みたいになるんだから…ホント…困った親友ね…フフ…」ニコッ

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516: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/21(木) 23:40:15.26 ID:7E29Skdc.net
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のぞえりハウス

押入れ前

絵里(26)「………えっと……んー…どこいったのかしら………はぁ…もっと整理しとくんだったわ…」ゴソゴソ…

絵里(26)「………んー?……あぁ…希…早く帰ってきて……そして願わくば手伝って………」ゴソゴソ…

絵里(26)「……うーん……困ったわ…明日必要なのに………どこいったのよ…………あら?……これ…?」

小綺麗な箱「」ウオッマブシッ!?

絵里(26)「………箱?……」スッ…

小奇麗な箱「消しゴム」カパッ…

絵里(26)「あっ…!これって…」

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518: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/21(木) 23:42:01.37 ID:7E29Skdc.net
ガチャ…バタン…

希(26)「ただいまー…遅なっちゃったなぁ…」

ノゾミー?チョットキテー!

希(26)「……?…なにー?チョットマッテテーっと…」

トトト…

絵里(26)「おかえりなさい、希」ニコニコ

希(26)「ただいま…ってうわっ!?なにこれ…?泥棒でも入ったん?」

絵里(26)「あはは…ちょっと探し物してて…そんな事より見てこれ!」

消しゴム「」オヒサ

希(26)「んー…?あっ!?これ!?おまじない消しゴムやんっ!懐かしいなぁ」

絵里(26)「デッショー↑?押し入れ整理してたら見つけたの!」ニコニコ

希「整理……?」ジト…

押し入れ「」ゴッチャァ…

絵里(26)「ん…まぁいいからいから!懐かしいわね…」

消しゴム「のぞみ」→スポッ…

希(26)「ほんまやねぇ…えと…8年ぶりくらいになるんかな?」

絵里「そうね!使い切ろうかなーと思ったけどもう想いは通じ合ったし…勿体無いから大事にとっておいたんだったわね」

519: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/21(木) 23:44:17.42 ID:7E29Skdc.net
希「あーそやったね!…でもえりち…大事にとっておいたってわりには思いっきり忘れるやんか」クスクス…

絵里「もう!それは言いっこなしよ?引越してもこうしてちゃんと持ってきてるあたり大事にはしてるんだから♪」

希「まぁそやね?ふふ…」

消しゴム「のぞみ」

絵里「………何だか皆に会いたくなっちゃった」

希「あっウチもウチも!皆に声かけてみる?今度は何人揃うかなぁ…」

絵里「中々忙しくて9人全員は揃えないものね?」

希「にこっち来れるかな?その消しゴム持っていこうや」ニヤリ…

絵里「さっすが希!私もそう思ってた!にこ…この消しゴムの事覚えてるかしら?」ニヤリ

希「ぜーったい覚えてるよ?やってたしか…しばらくの間えりちが消しゴム使う度ににこっちめっちゃ微妙な顔してたもん!」

絵里「知ってた!アハハ!トラウマになってたもんね」ケラケラ

希「後で皆にライン送っとこな?」

絵里「ええ!」

520: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/21(木) 23:45:50.66 ID:7E29Skdc.net
希「でもその前に……」

絵里「…?」

希「これ…片付けよか?」ニコッ

部屋 ゴッチャァ…

絵里「」

希「えりちって捜し物探すん下手すぎるわー…こういう時って大抵外に出した物の中にあったりするんよ…?」ヤレヤレ…

絵里「うぅ……希ぃ…手伝って…」スリスリ…

希「いーやっ!ウチも疲れてるしー!自分でやったもんは自分で片付けるのっ!」

絵里「希だってたまに出しっぱなしにしてるじゃない…」ボソッ…

希「んー?」

絵里「…な、なんでもないです」

希「全く…外では賢いやり手のエリートキャリアウーマンが家では形無しのポンコツやね…」

絵里「うぅ…希ぃ…こんなの私一人じゃ片付けるの無理よ…まだ探し物も見つかってないのに…」メソメソ…

希「はぁ……チューは?」ボソッ…

絵里「え…?」

希「片付けるの手伝うからその代わりチューして…///」カァァ

絵里「希…!」パァァ

521: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/21(木) 23:47:53.57 ID:7E29Skdc.net
希「てか…まだお帰りなさいのチューもしてもらってないやんか…アホ…//」ブツブツ…

絵里「あっ…フフ…ごめんなさい希…おいで?」ソッ

希「………もお…//」スッ…

絵里「フフ…ほーら?」ダキッ

希「……ん……ただいま…えりち」グリグリ…

絵里「おかえり…希?」ヨシヨシ

希「ん…」スッ…

絵里「フフ…」スッ…

……チュー……チュ…

希「……ありがと//」ギュッ…

絵里「………可愛い…私の希…///」ナデナデ…

希「…じゃ片付けしよか?」パッ

絵里「」

希「さっさと終わらせようやー…ウチお腹すいたん…早く片付けておうどん食べよ?」

絵里「そ、そうね…」シュン…

希「…………続きはその後ね///」ポソッ…

絵里「…っ!…ハラショー…//…よーし希!パパっと終わらせましょう!」

希「フフ…全く…えりちはしゃあないんやから」クスッ

消しゴム「のぞみ」ヤレヤレヤデ…

希(…にこっち…消しゴムのおまじない…使い切らへんでも叶うみたいやね)

522: 名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/ 2016/07/21(木) 23:49:26.91 ID:7E29Skdc.net
絵里「でもその前に…捜し物を見つけないと…過去の資料のデータが入ってるずいぶん前に使ってたチョコレートのデザインのUSBメモリなんだけど…明日必要なのに…」ズーン…

希「………ひょっとしてこれ…?」ヒョイ…

絵里「」

希「……えりち…」ジトー…

絵里「……………ハラショー…さすが希ね…」

希「………まったく……えりちはウチがおらんとダメダメなんやから」クスッ

絵里「ほんとにね?フフ…やっぱりずっと一緒にいてもらわないとダメね?」クスクス

希「ホンマに…しゃあないなーえりちは♪」ニコッ

希(みんな…お節介なみんなのおかげで…ウチは今…世界一幸せです)

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ーーー

終園

引用元: 希「なぁなぁ絢瀬さん、消しゴム使ったおまじないって知ってる?」絵里「…東條さんって占いとかおまじないとかばっかりね?」