1: 名無しさん@おーぷん 23/12/15(金) 19:27:20 ID:M9HO

響「んしょっと」

P「響、何を抱えてるんだ?」

響「これ? 劇場を応援してくれるみんなの夢のカケラ」

P「なにそれ」

響「なにって、そのまんまだけど?」

P「いや、え? 見え、いや抱えて、物理的に、え?」

響「変なプロデューサー」

P「えぇ~?」

2: 名無しさん@おーぷん 23/12/15(金) 19:28:37 ID:M9HO

P「それ、どこに持っていくんだ?」

響「げき子のところだぞ」

P「げき子?」

響「も~。ホントにどうしちゃったのプロデューサー。自分もう行くからね」

P「え、えぇ……?」

響「暇なら手伝ってよ。半分持って、ハイ」

P「なにこれ重い」

響「夢がたっぷり詰まってるからね」

P「そうなんだ」

3: 名無しさん@おーぷん 23/12/15(金) 19:29:20 ID:M9HO

響「んしょんしょ」

P「ってステージじゃないか。何するんだここで」

響「はい、もう良いよ。下ろして」

P「あ、はい」

響「おーいげき子ー、エサだぞー」

げき子「はぁい。……あ」

P「……」

その瞬間、プロデューサーの脳裏に電流が走った!

P「思い出したぞ!お前げき子じゃないか!」

響「だからさっきからそう言ってるじゃん」

げき子「……」

4: 名無しさん@おーぷん 23/12/15(金) 19:29:46 ID:M9HO

P「なにしてんの?」

げき子「……いや、何も」

響「げき子、ご飯だぞ」

P「これは?」

げき子「いや、その……」

響「どうしたのげき子。食欲ない?」

P「食欲ないのか?」

げき子「……」

5: 名無しさん@おーぷん 23/12/15(金) 19:30:18 ID:M9HO

げき子「はい、すみません。響ちゃんに夢のカケラを集めてもらっていました」

P「むしろ物理的に集めてこれることにビックリだよ。どうやってるんだ?」

響「自分、ペットのご飯くらい準備できるぞ」

P「ペット」

げき子「……」

P「げき子さんはいつアイドルのペットになったんですか?」

げき子「う、うるさい!いいでしょ別に!」

P「いやー、所属アイドルに世話させるのは見逃せないですなー」

響「ペットの世話するの好きだし別に良いぞ」

げき子「ほら!」

P「いやプライド無いのか」

6: 名無しさん@おーぷん 23/12/15(金) 19:30:49 ID:M9HO

げき子「私は楽ちん、響ちゃんは楽しい。Win-Winな関係ってこと」

P「本当か? なんかズルしてない? 洗脳的な」

げき子「し、してない……」

P「響。響にとってげき子ってどういう存在だ?」

7: 名無しさん@おーぷん 23/12/15(金) 19:31:17 ID:M9HO

響「えっ、大切な家族だけど……」

P「ワニ子はワニじゃん?」

響「うん」

P「いぬ美は犬じゃん」

響「そうだけど」

P「げき子は?」

響「げき子だぞ」

P「なんかズルしてない?」

げき子「し、してません……」

P「こっち見て言え」

8: 名無しさん@おーぷん 23/12/15(金) 19:31:55 ID:M9HO

P「響、げき子はこれからちゃんと自分でエサを取って生きていくから」

げき子「野良猫みたいに言わないでよ」

P「似たようなもんだろ」

響「げき子、本当に自分でエサ取れる? 自分心配だぞ」

げき子「響ちゃんは優しいね。それに比べてこの人は……」

P「洗脳を解いてから言え」

9: 名無しさん@おーぷん 23/12/15(金) 19:32:37 ID:M9HO

げき子「まぁ最近は劇場公演にも色んな人が来てくれるし、自分でなんとか集められるかな」

響「そうなの? お腹が空いたらいつでも言ってね」

P「まぁげき子のお腹が空くってことはお客さんの盛り上がりがイマイチってことだし、その時は俺がなんとかしないとな」

げき子「ほんと、しっかりしてよね」

P「どんな理由があろうと洗脳は許されないけどな」

響「自分も目一杯頑張るさー」

げき子「ふふ、ありがとう響ちゃん」

P「じゃあそういうことで。達者でな。またすぐ忘れさせられるんだろうけど」

げき子「まぁそうなんだけど。じゃあね、響ちゃん」

響「じゃあげき子、またね!」

10: 名無しさん@おーぷん 23/12/15(金) 19:33:52 ID:M9HO

後日

P「……ん?ステージに誰かいる」

P「響か、何してるんだこんなところで」

響「げき子とおしゃべりしてたさー」

P「げき子……?」

げき子「あっ」

その瞬間、プロデューサーの脳裏に電流が走った!

11: 名無しさん@おーぷん 23/12/15(金) 19:34:31 ID:M9HO

P「げき子!お前また!」

げき子「ち、違う。違うから!」

響「自分、ちゃんとげき子にエサはあげてないぞ」

げき子「ほら!」

響「増えちゃったり、周りを汚しちゃうと迷惑がかかっちゃうからね!」

P「やっぱり野良猫じゃないか」

げき子「……にゃん」


おわり

引用元: 【ミリマスSS】響「げき子、エサだぞ~」P「ん?」