1: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:03:11.83 ID:x+lDltAt.net
海未(いまごろ……)
海未(いまごろみんなと楽しくパーティの真っ最中でしょうか……)
海未(イヴの夜なのに……誘えなかった)
海未(こんどこそと思っていたのに……)
海未(穂乃果とふたりきりでクリスマスを迎えたかったのに……)
――回想
海未「あの穂乃果、今夜の予定は――」
穂乃果「今夜、真姫ちゃん家でパーティーやるんだって。海未ちゃんもどう?」
海未「え……あの……」
海未(言えません……『ふたりきりで会いたい』だなんて)
――回想終
海未(いまごろみんなと楽しくパーティの真っ最中でしょうか……)
海未(イヴの夜なのに……誘えなかった)
海未(こんどこそと思っていたのに……)
海未(穂乃果とふたりきりでクリスマスを迎えたかったのに……)
――回想
海未「あの穂乃果、今夜の予定は――」
穂乃果「今夜、真姫ちゃん家でパーティーやるんだって。海未ちゃんもどう?」
海未「え……あの……」
海未(言えません……『ふたりきりで会いたい』だなんて)
――回想終
2: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:04:05.34 ID:x+lDltAt.net
海未(結局、パーティも断ってしまいました)
海未(だって、どうしてもふたりきりでいたかったんです)
海未(みんなといたら逆に寂しくなってしまうだけ……)
海未(だからこうして部屋にひとりで閉じこもって……)
海未(ああ、なんてバカなんでしょう)
海未(私は……)
海未(……いまごろ宴もたけなわといった感じでしょうか)
海未(ああ……もう……寝てしまいましょう)
海未「クリスマスなんて大っ嫌いです……」
海未(だって、どうしてもふたりきりでいたかったんです)
海未(みんなといたら逆に寂しくなってしまうだけ……)
海未(だからこうして部屋にひとりで閉じこもって……)
海未(ああ、なんてバカなんでしょう)
海未(私は……)
海未(……いまごろ宴もたけなわといった感じでしょうか)
海未(ああ……もう……寝てしまいましょう)
海未「クリスマスなんて大っ嫌いです……」
7: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:05:24.48 ID:x+lDltAt.net
???「……なさい」
???「起きなさい……」
海未「ん……だめです……」
海未「……穂乃果だめです……そこは……ブヒヒッ」
???「起きなさいっていってるでしょうっ!」
海未「うわあああ!」
海未「チッ。夢ですか」
海未「やれやれ、夢の続きを見るとします」
???「こら! せっかく起こしたのに寝ようとしないで!」
???「起きなさい……」
海未「ん……だめです……」
海未「……穂乃果だめです……そこは……ブヒヒッ」
???「起きなさいっていってるでしょうっ!」
海未「うわあああ!」
海未「チッ。夢ですか」
海未「やれやれ、夢の続きを見るとします」
???「こら! せっかく起こしたのに寝ようとしないで!」
8: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:06:44.15 ID:x+lDltAt.net
海未「だ、誰です!」
海未「断りもなく私の部屋に侵入して!」シャキン!
???「護身用のさすまたを常備しているとは、さすがは海未さんね」
海未「私を知っているのですか?」
海未「暗くてよく見えませんが、誰なのです?」
???「考えなさい。この時期に断りもなく部屋に侵入するといったら、ひとりしかいないでしょ」
???「サンタクロースよ!!!」
海未「さ、サンタですって!?」
海未「断りもなく私の部屋に侵入して!」シャキン!
???「護身用のさすまたを常備しているとは、さすがは海未さんね」
海未「私を知っているのですか?」
海未「暗くてよく見えませんが、誰なのです?」
???「考えなさい。この時期に断りもなく部屋に侵入するといったら、ひとりしかいないでしょ」
???「サンタクロースよ!!!」
海未「さ、サンタですって!?」
10: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:08:26.12 ID:x+lDltAt.net
海未「…………」
海未「サンタって、白ひげに赤い装束のご老人ではなかったのですか」
サンタ「まあ、二代目ってこところかしら」
海未「……というか」
海未「よく見たら、あなたはA-RISEの綺羅ツバサさんではないですか!」
サンタ「違うわ」
海未「外見が完全一致してますよ」
海未「ミニスカサンタの格好なんかして……」
海未「サンタって、白ひげに赤い装束のご老人ではなかったのですか」
サンタ「まあ、二代目ってこところかしら」
海未「……というか」
海未「よく見たら、あなたはA-RISEの綺羅ツバサさんではないですか!」
サンタ「違うわ」
海未「外見が完全一致してますよ」
海未「ミニスカサンタの格好なんかして……」
11: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:09:18.38 ID:x+lDltAt.net
サンタ「たしかに綺羅ツバサに激似なのは認めましょう」
サンタ「だけど、私は紛れもなくサンタクロースよ!」
海未「…………はぁ」
海未(こんな厄介なひとだったとは想像外でした)
海未「大体わかりました、大体」
海未「で、そのサンタクロースが何の用なんです?」
海未「こんな夜中に」
海未「気持よく寝ていたところなのですが?」
サンタ「サンタが来てやることといえば?」
海未「まさか、私にプレゼントを!?」
サンタ「だけど、私は紛れもなくサンタクロースよ!」
海未「…………はぁ」
海未(こんな厄介なひとだったとは想像外でした)
海未「大体わかりました、大体」
海未「で、そのサンタクロースが何の用なんです?」
海未「こんな夜中に」
海未「気持よく寝ていたところなのですが?」
サンタ「サンタが来てやることといえば?」
海未「まさか、私にプレゼントを!?」
12: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:10:41.84 ID:x+lDltAt.net
サンタ「……あなたにプレゼント?」
サンタ「どうしてそう思ったの?」
海未「どうしてって……」
海未「サンタといえばプレゼントでしょう」
サンタ「そう、その通り」
サンタ「でも今夜ここに来たのは別の理由よ」
海未「それは?」
サンタ「海未さんにサンタの仕事を手伝ってもらうためよ!」
サンタ「どうしてそう思ったの?」
海未「どうしてって……」
海未「サンタといえばプレゼントでしょう」
サンタ「そう、その通り」
サンタ「でも今夜ここに来たのは別の理由よ」
海未「それは?」
サンタ「海未さんにサンタの仕事を手伝ってもらうためよ!」
13: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:12:39.50 ID:x+lDltAt.net
海未「…………は」
サンタ「やるでしょ?」
海未「あのー、よくお話がわからないのですが」
海未「なぜわたしがそのようなお仕事を?」
サンタ「そうね、すこし説明したほうがいいわね」
サンタ「トナカイ、カムヒア~」
トナカイA「ここにいるぞ、サンタ」
トナカイB「うふふ、時間掛かっているなと思ったら、海未ちゃんと話こんでいたのね」
サンタ「やるでしょ?」
海未「あのー、よくお話がわからないのですが」
海未「なぜわたしがそのようなお仕事を?」
サンタ「そうね、すこし説明したほうがいいわね」
サンタ「トナカイ、カムヒア~」
トナカイA「ここにいるぞ、サンタ」
トナカイB「うふふ、時間掛かっているなと思ったら、海未ちゃんと話こんでいたのね」
14: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:15:13.08 ID:x+lDltAt.net
海未(なにやら窓から侵入してきました……)
海未(これまた、統堂英玲奈さんと優木あんじゅさんにしか見えないトナカイですね)
海未(トナカイの角に、赤く光る付け鼻に、トナカイ柄のケープを身につけてます)
サンタ「例のものを」
トナカイ(英)「ここにあるぞ」
海未「なんです、そのドラゴンレーダーみたいなものは」
サンタ「CHRM(クリスマス・ヘイター・リサーチング・マシン)よ」
サンタ「クリスマスを憎んでいるひとを発見するマシンなの」
トナカイ(英)「園田海未、君はクリスマスに嫌なことがあったんだろう?」
トナカイ(あ)「まさか女の子にフラれたとか? くすくす」
海未「んなっ……!?」ズガン
海未(これまた、統堂英玲奈さんと優木あんじゅさんにしか見えないトナカイですね)
海未(トナカイの角に、赤く光る付け鼻に、トナカイ柄のケープを身につけてます)
サンタ「例のものを」
トナカイ(英)「ここにあるぞ」
海未「なんです、そのドラゴンレーダーみたいなものは」
サンタ「CHRM(クリスマス・ヘイター・リサーチング・マシン)よ」
サンタ「クリスマスを憎んでいるひとを発見するマシンなの」
トナカイ(英)「園田海未、君はクリスマスに嫌なことがあったんだろう?」
トナカイ(あ)「まさか女の子にフラれたとか? くすくす」
海未「んなっ……!?」ズガン
15: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:17:15.57 ID:x+lDltAt.net
サンタ「私たちは、クリスマス嫌いを探しては矯正しているの」
サンタ「さあ、海未さん、あなたには私たちの手伝いを通して、クリスマスが待ちきれなかった時のこころを取り戻してもらうわよ!」
サンタ「あれ……聞いてる、海未さん?」
海未「…………」しくしくしくしく
トナカイ(英)「お前が図星をついてしまったようだぞ」
トナカイ(あ)「あ~ん、ごめんなさ~い、海未ちゃん」
サンタ「あれれ……本気で凹んでいるようね」
サンタ「さあ、海未さん、あなたには私たちの手伝いを通して、クリスマスが待ちきれなかった時のこころを取り戻してもらうわよ!」
サンタ「あれ……聞いてる、海未さん?」
海未「…………」しくしくしくしく
トナカイ(英)「お前が図星をついてしまったようだぞ」
トナカイ(あ)「あ~ん、ごめんなさ~い、海未ちゃん」
サンタ「あれれ……本気で凹んでいるようね」
16: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:18:54.51 ID:x+lDltAt.net
海未「も……もう、放っておいてください」
海未「せっかく睡眠に逃避していたのに!」
海未「うわーん!」
トナカイ(あ)「泣いちゃったわね。知ーらない」
トナカイ(英)「もとはといえばお前がだな……」
サンタ「悪いのはどっちか、ちゃんと決めなさい」
トナカイ(英)「それなら、アミダで決めよう」
トナカイ(あ)「じゃあ、わたしこの要らない紙にアミダ書くわ」
海未「冬休みの宿題プリントに落書きしないで下さい!」
海未「せっかく睡眠に逃避していたのに!」
海未「うわーん!」
トナカイ(あ)「泣いちゃったわね。知ーらない」
トナカイ(英)「もとはといえばお前がだな……」
サンタ「悪いのはどっちか、ちゃんと決めなさい」
トナカイ(英)「それなら、アミダで決めよう」
トナカイ(あ)「じゃあ、わたしこの要らない紙にアミダ書くわ」
海未「冬休みの宿題プリントに落書きしないで下さい!」
20: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:22:10.39 ID:x+lDltAt.net
海未「どっちでもいいから帰ってください!」
海未「いい加減迷惑ですっ!」
トナカイ(英)「…………」
トナカイ(あ)「…………」
海未「な、なんです急にだまりこくって……」
海未「すごい不気味じゃないですか……」
サンタ「海未さん、あなたまだ自分の立場がわかっていないようね」
海未「えっ……」
サンタ「クリスマスヘイターであるあなたに拒否権はないのよ……!」
海未「いい加減迷惑ですっ!」
トナカイ(英)「…………」
トナカイ(あ)「…………」
海未「な、なんです急にだまりこくって……」
海未「すごい不気味じゃないですか……」
サンタ「海未さん、あなたまだ自分の立場がわかっていないようね」
海未「えっ……」
サンタ「クリスマスヘイターであるあなたに拒否権はないのよ……!」
21: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:24:07.49 ID:x+lDltAt.net
海未「なるほど……」
海未「力づく……で巻き込むつもりですね」
海未「腕には多少覚えがあります。お相手しましょう」
サンタ「悪いけど、取っ組み合う気はないわ」
トナカイ(あ)「あなたが私たちに勝てるはずがない」
海未「ふっ……こけおどしですか?」
サンタ「こけおどしかどうかは、窓の外をみればわかるわ!」
海未(窓の外……?)
海未「……は、はうわっ――!?」
海未「力づく……で巻き込むつもりですね」
海未「腕には多少覚えがあります。お相手しましょう」
サンタ「悪いけど、取っ組み合う気はないわ」
トナカイ(あ)「あなたが私たちに勝てるはずがない」
海未「ふっ……こけおどしですか?」
サンタ「こけおどしかどうかは、窓の外をみればわかるわ!」
海未(窓の外……?)
海未「……は、はうわっ――!?」
22: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:26:47.64 ID:x+lDltAt.net
海未「なんですかこれは……!!!」
海未「窓の外で……雪が止まっている」
海未「静止画みたいに雪が空中に止まっています!」
サンタ「サンタクロース・48の殺人技のひとつ……〈時間停止〉よ!」
海未「〈時間停止〉!?」
海未「ツバサさんににそんな能力が!?」
サンタ「だから、ツバサじゃなくてサンタ」
サンタ「時間を停止させずに、どうやって世界中のこどもたちにプレゼントを届けるというの?」
海未「確かに、普通にやっていたら都内だけで半分も終わらないうちに朝が来そうです」
海未「窓の外で……雪が止まっている」
海未「静止画みたいに雪が空中に止まっています!」
サンタ「サンタクロース・48の殺人技のひとつ……〈時間停止〉よ!」
海未「〈時間停止〉!?」
海未「ツバサさんににそんな能力が!?」
サンタ「だから、ツバサじゃなくてサンタ」
サンタ「時間を停止させずに、どうやって世界中のこどもたちにプレゼントを届けるというの?」
海未「確かに、普通にやっていたら都内だけで半分も終わらないうちに朝が来そうです」
23: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:27:51.63 ID:x+lDltAt.net
海未「ツバサさんにそんなスーパーナチュラルな超能力が……」
海未「肉弾戦で勝てるワケがありません……」
海未「というか、本当にサンタさんだったのですか!?」
サンタ「ツバサじゃなくてサンタ」
サンタ「そういうことよ。だから、私と戦おうとしても残念だけど、海未ちゃんじゃ話にならない」
サンタ「痛い目をみたくなければ、私たちの仕事をお手伝いなさい!」
海未(なんて恐ろしい……)
海未(無慈悲なサンタクロースです……)
海未「肉弾戦で勝てるワケがありません……」
海未「というか、本当にサンタさんだったのですか!?」
サンタ「ツバサじゃなくてサンタ」
サンタ「そういうことよ。だから、私と戦おうとしても残念だけど、海未ちゃんじゃ話にならない」
サンタ「痛い目をみたくなければ、私たちの仕事をお手伝いなさい!」
海未(なんて恐ろしい……)
海未(無慈悲なサンタクロースです……)
24: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:28:55.23 ID:x+lDltAt.net
海未「うちの屋根にこんなものが……」
サンタ「さあ、サンタのそりに乗って。席は私のとなりよ」
海未「なんだかすごいことになってしまいました……」
サンタ「あら、サンタのそりに乗るのははじめて?」
海未「そりゃそうです」
サンタ「どう、乗り心地は?」
海未「乗り心地……」
海未(あんまりよくないですね。座板がゴツゴツしていて……)
海未「……ふつうです」
サンタ「さあ、サンタのそりに乗って。席は私のとなりよ」
海未「なんだかすごいことになってしまいました……」
サンタ「あら、サンタのそりに乗るのははじめて?」
海未「そりゃそうです」
サンタ「どう、乗り心地は?」
海未「乗り心地……」
海未(あんまりよくないですね。座板がゴツゴツしていて……)
海未「……ふつうです」
25: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:30:33.20 ID:x+lDltAt.net
サンタ「それにしてもアレよね……海未ちゃんの服装」
海未「?」
サンタ「そのコットンのパジャマじゃ、いまいちサンタらしくないわね」
サンタ「そこで――」
サンタ「サンタクロース・52の殺人技のひとつ!」
サンタ「〈衣装変更〉!」
海未「えっ……!」
海未「きゃあああああ!!!」
海未「な、なんですかこの格好は――!!!!」
海未「?」
サンタ「そのコットンのパジャマじゃ、いまいちサンタらしくないわね」
サンタ「そこで――」
サンタ「サンタクロース・52の殺人技のひとつ!」
サンタ「〈衣装変更〉!」
海未「えっ……!」
海未「きゃあああああ!!!」
海未「な、なんですかこの格好は――!!!!」
26: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:31:50.37 ID:x+lDltAt.net
サンタ「どう気に入った?」
トナカイ(あ)「やだ大胆!!」
トナカイ(英)「これまたすごい服装だ」
トナカイ(あ)「海未ちゃんがサンタビキニ姿になっちゃった!!」
海未「は、破廉恥を通り越しています!!!!」
海未「元に戻して下さい!!!!」
サンタ「どうしようかしら~?」
海未「ていうか、冬の夜にこれは寒すぎます!」
トナカイ(あ)「確かにすごく寒そう」
トナカイ(あ)「やだ大胆!!」
トナカイ(英)「これまたすごい服装だ」
トナカイ(あ)「海未ちゃんがサンタビキニ姿になっちゃった!!」
海未「は、破廉恥を通り越しています!!!!」
海未「元に戻して下さい!!!!」
サンタ「どうしようかしら~?」
海未「ていうか、冬の夜にこれは寒すぎます!」
トナカイ(あ)「確かにすごく寒そう」
27: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:33:17.43 ID:x+lDltAt.net
トナカイ(英)「サンタ、いい加減するんだ」
トナカイ(英)「こんなもの、男子小学生が見てしまったらどうする。変な性癖を植え付けるぞ」
サンタ「そうねえ。まれに〈時間停止〉を突破してしまう子どももいるものねえ」
〈衣装変更〉
サンタ「私と同じサンタドレスでどう?」
海未「すそが短くて落ち着きません……」
海未「これも十分破廉恥な気が……」
トナカイ(英)「なんとか妥協してくれ」
トナカイ(あ)「真冬にビキニの方が倒錯的でいいと思ったんだけどナ」
海未「よくないです!」
トナカイ(英)「こんなもの、男子小学生が見てしまったらどうする。変な性癖を植え付けるぞ」
サンタ「そうねえ。まれに〈時間停止〉を突破してしまう子どももいるものねえ」
〈衣装変更〉
サンタ「私と同じサンタドレスでどう?」
海未「すそが短くて落ち着きません……」
海未「これも十分破廉恥な気が……」
トナカイ(英)「なんとか妥協してくれ」
トナカイ(あ)「真冬にビキニの方が倒錯的でいいと思ったんだけどナ」
海未「よくないです!」
28: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:34:09.76 ID:x+lDltAt.net
サンタ「さて、おふざけはここまで。出発するわよ!」
サンタ「鞭!」ビシィ!
トナカイ(英)「うっ!」
トナカイ(あ)「ぁはん!」
サンタ「出・発!」
トナカイ(英)・B「アイアイサー!」
海未「信じられない……」
海未「そりが空中に浮きました!」
サンタ「鞭!」ビシィ!
トナカイ(英)「うっ!」
トナカイ(あ)「ぁはん!」
サンタ「出・発!」
トナカイ(英)・B「アイアイサー!」
海未「信じられない……」
海未「そりが空中に浮きました!」
29: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:36:34.49 ID:x+lDltAt.net
サンタ「さあ、まずはあの家よ」
トナカイ(英)「分かった。着地するぞ」
サンタ「――さて、行きましょうか」
海未「あの、ひとつ疑問なのですが」
サンタ「なにかしら、海未サンタ」
海未「なんです、その呼び名は。やめてください」
サンタ「いや?」
海未「いやですよ。なんでそんな嫌がらせみたいな呼び方してくるんですか」
サンタ「あなたもサンタの手伝いしているくらいだしいいかな、とおもったんだけど」
トナカイ(英)「分かった。着地するぞ」
サンタ「――さて、行きましょうか」
海未「あの、ひとつ疑問なのですが」
サンタ「なにかしら、海未サンタ」
海未「なんです、その呼び名は。やめてください」
サンタ「いや?」
海未「いやですよ。なんでそんな嫌がらせみたいな呼び方してくるんですか」
サンタ「あなたもサンタの手伝いしているくらいだしいいかな、とおもったんだけど」
30: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:37:43.50 ID:x+lDltAt.net
サンタ「それで、疑問とはなにかしら」
海未「どうやって家のなかに入るんです?」
海未「よく絵本などでは煙突から入ったりしますが、日本だと住宅事情により無理なのでは?」
サンタ「なんだ、そんなこと」
サンタ「簡単よ。このまますり抜けるの」
海未「は?」
サンタ「私たちってほら、霊的な存在じゃない?」
サンタ「だから壁ぐらいスッと」
海未「私は真人間ですし、無理ですね」
海未「プレゼントを配っている間、私はそりで待っていますので」
海未「どうやって家のなかに入るんです?」
海未「よく絵本などでは煙突から入ったりしますが、日本だと住宅事情により無理なのでは?」
サンタ「なんだ、そんなこと」
サンタ「簡単よ。このまますり抜けるの」
海未「は?」
サンタ「私たちってほら、霊的な存在じゃない?」
サンタ「だから壁ぐらいスッと」
海未「私は真人間ですし、無理ですね」
海未「プレゼントを配っている間、私はそりで待っていますので」
31: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:39:59.09 ID:x+lDltAt.net
トナカイ(あ)「いけない。海未ちゃんにサボる口実を与えちゃいそう」
サンタ「トナカイ、例のものを」
トナカイ(英)「ここに」
サンタ「うむ、苦しゅうないわ」
海未「それは……」
サンタ「高性能ガラスカッターよ」
海未「えらく犯罪臭のするアイテムですね……」
トナカイ(あ)「ダイヤモンドコーティングの刃が強化ガラスだって裁断するのよ」
サンタ「今回はこれで家宅侵入することにするわ」
海未「すごくサンタのイメージに合わないですが……」
サンタ「トナカイ、例のものを」
トナカイ(英)「ここに」
サンタ「うむ、苦しゅうないわ」
海未「それは……」
サンタ「高性能ガラスカッターよ」
海未「えらく犯罪臭のするアイテムですね……」
トナカイ(あ)「ダイヤモンドコーティングの刃が強化ガラスだって裁断するのよ」
サンタ「今回はこれで家宅侵入することにするわ」
海未「すごくサンタのイメージに合わないですが……」
32: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:41:32.87 ID:x+lDltAt.net
サンタ「サンタクロース・56の殺人技のひとつに〈硝子再生〉というのがあるから大丈夫よ」
トナカイ(あ)「ガンガン割っても、ウソみたいに元に戻るの」
サンタ「というわけで、海未ちゃんはこれで侵入してちょうだい」
海未「使うの、ものすごく拒否感があります」
サンタ「気にしない気にしない」
サンタ「さあ、行くわよ」
トナカイ(英)「子どもが寝ているのはこの窓だな」
トナカイ(あ)「さあ、海未ちゃん、ガラス窓をぶっ壊してあげて」
トナカイ(あ)「ガンガン割っても、ウソみたいに元に戻るの」
サンタ「というわけで、海未ちゃんはこれで侵入してちょうだい」
海未「使うの、ものすごく拒否感があります」
サンタ「気にしない気にしない」
サンタ「さあ、行くわよ」
トナカイ(英)「子どもが寝ているのはこの窓だな」
トナカイ(あ)「さあ、海未ちゃん、ガラス窓をぶっ壊してあげて」
33: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:42:38.33 ID:x+lDltAt.net
トナカイ(英)「フェイスガード用のゴーグルをかぶるのを忘れずに」
海未「はあ……」
トナカイ(あ)「海未ちゃん、なんだか凄いルックスになっているわね」
海未(スイッチON)
ガラスカッター(ういいいいいいいん!!!!)
ガラスカッター(ガリガリガリガリガリガリガリガリ!)
ガラスカッター(ばきばきばきばきばきばきばきばき!)
海未「窓ガラス、破壊しました」
サンタ「よくやったわ」
サンタ「それでは、なかにはいりましょう」
海未「はあ……」
トナカイ(あ)「海未ちゃん、なんだか凄いルックスになっているわね」
海未(スイッチON)
ガラスカッター(ういいいいいいいん!!!!)
ガラスカッター(ガリガリガリガリガリガリガリガリ!)
ガラスカッター(ばきばきばきばきばきばきばきばき!)
海未「窓ガラス、破壊しました」
サンタ「よくやったわ」
サンタ「それでは、なかにはいりましょう」
34: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:44:16.76 ID:x+lDltAt.net
サンタ「この家の情報をちょうだい」
トナカイ(英)「サンタ白書によると、この家の子どもは10歳の男の子、7歳の女の子のふたり」
サンタ「ありがとう。小さい方は親御さんと寝ているようね」
トナカイ(あ)「まずは男の子の方から取り掛かりましょう」
海未「男の子は……ぐっすり眠って……いや、ぴたっと停止していますね」
サンタ「ところで海未ちゃん、これがなんだか分かる?」
海未「それは、プレゼントが入っているサンタ袋でしょう?」
海未「そんなことより、はやくプレゼントを早くあげたらどうなんです?」
トナカイ(英)「サンタ白書によると、この家の子どもは10歳の男の子、7歳の女の子のふたり」
サンタ「ありがとう。小さい方は親御さんと寝ているようね」
トナカイ(あ)「まずは男の子の方から取り掛かりましょう」
海未「男の子は……ぐっすり眠って……いや、ぴたっと停止していますね」
サンタ「ところで海未ちゃん、これがなんだか分かる?」
海未「それは、プレゼントが入っているサンタ袋でしょう?」
海未「そんなことより、はやくプレゼントを早くあげたらどうなんです?」
35: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:45:17.70 ID:x+lDltAt.net
サンタ「この道具はぜひとも説明しておかなくてはね」
サンタ「実は、これはね、サンタの能力で作られた魔法の袋なの」
海未「はあ」
サンタ(もう魔法系のネタじゃ驚かなくなってるわね……)
サンタ(なかなか順応性の高い子だわ)
海未「……で?」
サンタ「これにはね、その対象に合ったプレゼントを自動で生成するチカラがあるの」
サンタ「私たちは予めモノを用意してくるんじゃなくて、サンタ袋がその場で編み出したものを差し出しているという感じね」
海未「つまり、私たちは重たい荷物を持たないで作業を進行できるというわけですね」
サンタ「実は、これはね、サンタの能力で作られた魔法の袋なの」
海未「はあ」
サンタ(もう魔法系のネタじゃ驚かなくなってるわね……)
サンタ(なかなか順応性の高い子だわ)
海未「……で?」
サンタ「これにはね、その対象に合ったプレゼントを自動で生成するチカラがあるの」
サンタ「私たちは予めモノを用意してくるんじゃなくて、サンタ袋がその場で編み出したものを差し出しているという感じね」
海未「つまり、私たちは重たい荷物を持たないで作業を進行できるというわけですね」
36: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:46:29.68 ID:x+lDltAt.net
サンタ「まあ、だいたいそんなところね」
海未「便利でいいんじゃないですか」
トナカイ(英)「サンタ、そろそろあげたらどうなんだ」
サンタ「オッケー」
サンタ「出てこい、プレゼント!」
海未「う、すごい光です!」
〝セーラー服〟
サンタ「こんなものが出たわ」
海未「あの……この子は男の子なのですが、チョイス間違えていませんか?」
海未「信用できるんでしょうか、そのサンタ袋?」
海未「便利でいいんじゃないですか」
トナカイ(英)「サンタ、そろそろあげたらどうなんだ」
サンタ「オッケー」
サンタ「出てこい、プレゼント!」
海未「う、すごい光です!」
〝セーラー服〟
サンタ「こんなものが出たわ」
海未「あの……この子は男の子なのですが、チョイス間違えていませんか?」
海未「信用できるんでしょうか、そのサンタ袋?」
37: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:48:46.20 ID:x+lDltAt.net
サンタ「サンタ袋は絶対よ」
トナカイ(英)「その子の願望をあますところなくすくい取るんだ」
トナカイ(あ)「信用に値するわよ」
海未「しかし……」
サンタ「きっとこの男の子は……アレなのね」
トナカイ(英)「見てみろ、サンタ宛の手紙がある」
『サンタさん、女の子になるためのグッズをください』
海未「なるほど……」
海未「しかし、与えてしまってよいものなのでしょうか?」
サンタ「まあ、こまかいことは気にしないで」
トナカイ(英)「その子の願望をあますところなくすくい取るんだ」
トナカイ(あ)「信用に値するわよ」
海未「しかし……」
サンタ「きっとこの男の子は……アレなのね」
トナカイ(英)「見てみろ、サンタ宛の手紙がある」
『サンタさん、女の子になるためのグッズをください』
海未「なるほど……」
海未「しかし、与えてしまってよいものなのでしょうか?」
サンタ「まあ、こまかいことは気にしないで」
38: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:50:59.73 ID:x+lDltAt.net
海未「はぁ……はぁ……」
サンタ「どうしたの? まだ二百軒目よ」
サンタ「もう疲れたの、だらしないわよ?」
海未「あの、私はスクールアイドルや武道で鍛えてはいるのですが……」ゼイゼイ
海未「サンタみたいに霊的な存在ではありませんので……」ハアハア
海未「少し休息をいただけるとありがたいのですが」フウフウ
サンタ「そうね、あと百軒やったら三分間の小休止にしましょう」
海未「ええええっ」ガーン
トナカイ(英)「サンタ、それはあまりにブラックすぎる」
トナカイ(あ)「そろそろ休ませてあげましょうよ」
サンタ「うそうそ。冗談よ。あそこで休憩しましょう。サンタといえども疲れてきたしね」
サンタ「どうしたの? まだ二百軒目よ」
サンタ「もう疲れたの、だらしないわよ?」
海未「あの、私はスクールアイドルや武道で鍛えてはいるのですが……」ゼイゼイ
海未「サンタみたいに霊的な存在ではありませんので……」ハアハア
海未「少し休息をいただけるとありがたいのですが」フウフウ
サンタ「そうね、あと百軒やったら三分間の小休止にしましょう」
海未「ええええっ」ガーン
トナカイ(英)「サンタ、それはあまりにブラックすぎる」
トナカイ(あ)「そろそろ休ませてあげましょうよ」
サンタ「うそうそ。冗談よ。あそこで休憩しましょう。サンタといえども疲れてきたしね」
39: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:52:28.54 ID:x+lDltAt.net
海未「……って、どこかと思えば、私の家じゃないですか!」
海未「勝手に休憩所にしないでください!」
トナカイ(あ)「そんなカタいこと言わないで、海未ちゃん」
トナカイ(英)「うちよりいい場所はないというだろう」
サンタ「さ、お茶でもごちそうしていただけないかしら」
海未「分かりましたよ……」
海未「お茶の用意をしますから居間でゆっくりしていてください」
海未「それとうるさくして家族を起こさないように……」
トナカイ(あ)「時間は停止しているのよ、海未ちゃん」
海未「そういえばそうでした。なんだか調子が狂いますね」
海未「勝手に休憩所にしないでください!」
トナカイ(あ)「そんなカタいこと言わないで、海未ちゃん」
トナカイ(英)「うちよりいい場所はないというだろう」
サンタ「さ、お茶でもごちそうしていただけないかしら」
海未「分かりましたよ……」
海未「お茶の用意をしますから居間でゆっくりしていてください」
海未「それとうるさくして家族を起こさないように……」
トナカイ(あ)「時間は停止しているのよ、海未ちゃん」
海未「そういえばそうでした。なんだか調子が狂いますね」
41: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:55:41.03 ID:x+lDltAt.net
サンタ「テレビやってなくてヒマね」
トナカイ(あ)「それをいったらネットもみれないわよ」
トナカイ(英)「おまえたちはなぜ当たり前の話をしているんだ」
海未「お茶の用意ができましたよ」
サンタ「ずいぶんかかったわね……って」
サンタ「それ、ケーキじゃない!」
トナカイ(あ)「すてき! 海未ちゃん最高!」
トナカイ(英)「ブッシュ・ド・ノエルだな」
海未「余ったケーキなんです。みんなで食べましょう」
トナカイ(あ)「それをいったらネットもみれないわよ」
トナカイ(英)「おまえたちはなぜ当たり前の話をしているんだ」
海未「お茶の用意ができましたよ」
サンタ「ずいぶんかかったわね……って」
サンタ「それ、ケーキじゃない!」
トナカイ(あ)「すてき! 海未ちゃん最高!」
トナカイ(英)「ブッシュ・ド・ノエルだな」
海未「余ったケーキなんです。みんなで食べましょう」
42: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:56:37.74 ID:x+lDltAt.net
サンタ「んーおいしい!」
トナカイ(あ)「こんなにおいしいものをいただいていいのかしら?」
海未「いいんです……」
海未「ほんとうはこれ、穂乃果とふたりで食べようと思っていたのですが」
海未「あげそこねてしまいました」
サンタ「そうだったの……悪いわね、食べてしまって」
トナカイ(英)「明日でもあげるチャンスがあっただろう」
海未「いえ、明日では味がおちているでしょうから……」
トナカイ(あ)「海未ちゃん……」
トナカイ(英)「…………」
トナカイ(あ)「こんなにおいしいものをいただいていいのかしら?」
海未「いいんです……」
海未「ほんとうはこれ、穂乃果とふたりで食べようと思っていたのですが」
海未「あげそこねてしまいました」
サンタ「そうだったの……悪いわね、食べてしまって」
トナカイ(英)「明日でもあげるチャンスがあっただろう」
海未「いえ、明日では味がおちているでしょうから……」
トナカイ(あ)「海未ちゃん……」
トナカイ(英)「…………」
43: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:58:06.29 ID:x+lDltAt.net
海未「あ、すみません」
海未「こんな辛気臭い話をしてしまって……」
海未「どうぞ気にせず食べて下さい」
サンタ「じゃあ堪能させてもらうわね」
トナカイ(あ)「赤ワインをあけましょう」
海未「未成年飲酒はまずいのでは?」
トナカイ(英)「われわれはトナカイなので」
サンタ「私もサンタだからね」
海未「あっそうですか……それなら止めませんけど」
海未(ちょっとしたクリスマスパーティーみたいになってしまいました)
海未(これはこれで少し楽しい気がします)
海未「こんな辛気臭い話をしてしまって……」
海未「どうぞ気にせず食べて下さい」
サンタ「じゃあ堪能させてもらうわね」
トナカイ(あ)「赤ワインをあけましょう」
海未「未成年飲酒はまずいのでは?」
トナカイ(英)「われわれはトナカイなので」
サンタ「私もサンタだからね」
海未「あっそうですか……それなら止めませんけど」
海未(ちょっとしたクリスマスパーティーみたいになってしまいました)
海未(これはこれで少し楽しい気がします)
44: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:59:07.32 ID:x+lDltAt.net
サンタ「さて、体も温まってきたところで」
サンタ「クリスマスヘイターの海未さん、きょうの感想を聞かせてもらえるかしら」
海未「そうですね……」
海未「子どもたちの手紙に胸を打たれました」
海未「ずっとこの日を心待ちにしていたんだなというのが伝わってきて……」
サンタ「子どものころ楽しみにしていたのを思い出したでしょう?」
海未「はい、そうです」
海未「あの頃は穂乃果やことりたちと……」
海未「穂乃果……」
海未(鬱)
サンタ「クリスマスヘイターの海未さん、きょうの感想を聞かせてもらえるかしら」
海未「そうですね……」
海未「子どもたちの手紙に胸を打たれました」
海未「ずっとこの日を心待ちにしていたんだなというのが伝わってきて……」
サンタ「子どものころ楽しみにしていたのを思い出したでしょう?」
海未「はい、そうです」
海未「あの頃は穂乃果やことりたちと……」
海未「穂乃果……」
海未(鬱)
45: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 00:59:40.66 ID:x+lDltAt.net
トナカイ(英)「クリスマス嫌いは治ったようだが、こころの傷は治ってなさそうだな」
トナカイ(あ)「穂乃果さんにトラウマができてしまったようね」
トナカイ(英)「どうするんだサンタ、このままでいいのか?」
サンタ「海未ちゃんには悪いけれど、私たちの目的はクリスマス嫌いを治すことで、トラウマを治すことじゃないから」
海未「いいんです。それは私の問題ですから」
海未「いつまでも弱っている私ではありません」
海未「穂乃果を誘う機会なんていつでもあるんですから!」
海未「この度の私の行動は反省材料とします」
サンタ「いいわね。その意気よ」
トナカイ(あ)「穂乃果さんにトラウマができてしまったようね」
トナカイ(英)「どうするんだサンタ、このままでいいのか?」
サンタ「海未ちゃんには悪いけれど、私たちの目的はクリスマス嫌いを治すことで、トラウマを治すことじゃないから」
海未「いいんです。それは私の問題ですから」
海未「いつまでも弱っている私ではありません」
海未「穂乃果を誘う機会なんていつでもあるんですから!」
海未「この度の私の行動は反省材料とします」
サンタ「いいわね。その意気よ」
46: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 01:00:32.15 ID:x+lDltAt.net
(再び東京上空)
海未「本当に、後あと数軒で開放していただけるんですね?」
サンタ「そうよ」
サンタ「でも、もうちょっとだけ付き合ってちょうだい」
トナカイ(英)「おいサンタ、見えてきたぞ」
トナカイ(あ)「あのお家でいいのね?」
サンタ「ええ。窓にそりを横付けして!」
海未「あそこ……見覚えがありますが」
海未「ここは……!」
海未「本当に、後あと数軒で開放していただけるんですね?」
サンタ「そうよ」
サンタ「でも、もうちょっとだけ付き合ってちょうだい」
トナカイ(英)「おいサンタ、見えてきたぞ」
トナカイ(あ)「あのお家でいいのね?」
サンタ「ええ。窓にそりを横付けして!」
海未「あそこ……見覚えがありますが」
海未「ここは……!」
49: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 10:11:03.10 ID:x+lDltAt.net
海未「にこのマンションではないですか」
海未「なるほど、小さい子がいますからね」
サンタ「それもあるけど、にこちゃんもプレゼントの対象よ」
海未「えっ、そんな……」
海未「にこは確かに外見こそ幼いですが……」
海未「法律的には立派な大人で……」
トナカイ(英)「違うぞ、オーバーエイジ枠なんだ」
トナカイ(あ)「そう。特別いい子にしていた大人にもプレゼントをあげているのよ」
海未「そうなんですか……」
海未「最近のサンタはいろいろやっているんですね」
海未「なるほど、小さい子がいますからね」
サンタ「それもあるけど、にこちゃんもプレゼントの対象よ」
海未「えっ、そんな……」
海未「にこは確かに外見こそ幼いですが……」
海未「法律的には立派な大人で……」
トナカイ(英)「違うぞ、オーバーエイジ枠なんだ」
トナカイ(あ)「そう。特別いい子にしていた大人にもプレゼントをあげているのよ」
海未「そうなんですか……」
海未「最近のサンタはいろいろやっているんですね」
50: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 10:11:30.66 ID:x+lDltAt.net
ガラスカッター「ちゅいいいいいいいいん!」
ツバサ「あら、海未さんもガラスを切るのがうまくなったわね」
海未「ありがとうございます」
海未「今夜だけで200枚も切っていますから」
トナカイ(英)「それは大層疲れただろう」
ツバサ「さて、気を取り直して、プレゼントを配る時間よ」
トナカイ(英)「まずは、いちばん幼いこたろうくんからだ」
トナカイ(あ)「手紙があるわよ」
こたろう『~>’()!”#$%&’()==~~~』
海未「なんて書いているのか読めません」
ツバサ「あら、海未さんもガラスを切るのがうまくなったわね」
海未「ありがとうございます」
海未「今夜だけで200枚も切っていますから」
トナカイ(英)「それは大層疲れただろう」
ツバサ「さて、気を取り直して、プレゼントを配る時間よ」
トナカイ(英)「まずは、いちばん幼いこたろうくんからだ」
トナカイ(あ)「手紙があるわよ」
こたろう『~>’()!”#$%&’()==~~~』
海未「なんて書いているのか読めません」
51: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 10:12:09.29 ID:x+lDltAt.net
サンタ「とにかくサンタ袋からアイテムを出すわよ」
〝十万円たまる貯金箱〟
トナカイ(あ)「なんだかよくわからないわ」
トナカイ(英)「こどもなりに思うところがあるんだろう」
サンタ「次はこころちゃんね」
こころ『おねえさまの家事負担を少しでも減らせる道具がほしいです』
〝電動マッサージ器〟
海未「これは問題の解決になっていない気がします」
トナカイ(英)「役立ちグッズには違いない」
トナカイ(あ)「次はここあちゃんよ」
〝十万円たまる貯金箱〟
トナカイ(あ)「なんだかよくわからないわ」
トナカイ(英)「こどもなりに思うところがあるんだろう」
サンタ「次はこころちゃんね」
こころ『おねえさまの家事負担を少しでも減らせる道具がほしいです』
〝電動マッサージ器〟
海未「これは問題の解決になっていない気がします」
トナカイ(英)「役立ちグッズには違いない」
トナカイ(あ)「次はここあちゃんよ」
52: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 10:12:36.40 ID:x+lDltAt.net
ここあ『サンタさんへ、大人に一歩近づくアイテムを下さい』
〝マールボロ(12mg)〟
海未「子供にタバコはまずいじゃないですか」
トナカイ(あ)「だめだめ、ライターがないわ」
トナカイ(英)「灰皿もないぞ」
海未「全部ダメです」
サンタ「サンタ袋からもう一回出すわ」
〝コーヒー豆(グアテマラ産)〟
トナカイ(英)「大人といえばコーヒーか」
海未「なんかもう、これでいいです」
〝マールボロ(12mg)〟
海未「子供にタバコはまずいじゃないですか」
トナカイ(あ)「だめだめ、ライターがないわ」
トナカイ(英)「灰皿もないぞ」
海未「全部ダメです」
サンタ「サンタ袋からもう一回出すわ」
〝コーヒー豆(グアテマラ産)〟
トナカイ(英)「大人といえばコーヒーか」
海未「なんかもう、これでいいです」
53: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 10:13:05.79 ID:x+lDltAt.net
サンタ「つぎはいよいよ、にこちゃんよ」
トナカイ(あ)「みて海未ちゃん、かわいい顔で寝ているわよ」
海未「はあ……」
サンタ「少しイタズラしてみない? チューしたり」
トナカイ(あ)「どうせ時間も止まっているしね。脱がせちゃおう」
海未「だ、ダメですよ、サンタがそんなことをしては!」
海未「トナカイ(英)さんもなにかいってあげてください!」
トナカイ(英)「…………」
トナカイ(英)「胸をツンツンする程度にとどめておくように」
海未「うわ……この人も頭おかしいです」
トナカイ(あ)「みて海未ちゃん、かわいい顔で寝ているわよ」
海未「はあ……」
サンタ「少しイタズラしてみない? チューしたり」
トナカイ(あ)「どうせ時間も止まっているしね。脱がせちゃおう」
海未「だ、ダメですよ、サンタがそんなことをしては!」
海未「トナカイ(英)さんもなにかいってあげてください!」
トナカイ(英)「…………」
トナカイ(英)「胸をツンツンする程度にとどめておくように」
海未「うわ……この人も頭おかしいです」
54: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 10:13:31.52 ID:x+lDltAt.net
サンタ「なんて冗談――――」
――――――――――――――――――――――――――――――ズキュウウウウウン!!!
サンタ「――――なに!?」
トナカイ(英)「時空の裂け目から殺気が飛んできたぞ」
トナカイ(あ)「なにかいるわ!」
海未「あ、あそこです!」
海未「部屋の隅に!」
サンタ「あ……あなたは……」
サンタ「なぜそこに!?」
――――――――――――――――――――――――――――――ズキュウウウウウン!!!
サンタ「――――なに!?」
トナカイ(英)「時空の裂け目から殺気が飛んできたぞ」
トナカイ(あ)「なにかいるわ!」
海未「あ、あそこです!」
海未「部屋の隅に!」
サンタ「あ……あなたは……」
サンタ「なぜそこに!?」
55: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 10:15:01.48 ID:x+lDltAt.net
サンタ「西木野真姫さん!」
真姫「…………」
サンタ(つんつん)
サンタ「……バッチリ停止しているわね」
海未「そのようですね」
トナカイ(英)「あの殺気はなんだったんだ?」
海未「きっと時空の隙間からセクハラトークを聞きつけたのでしょう」
海未「真姫のことですから」
サンタ「なるほど。すごい執念ね」
真姫「…………」
サンタ(つんつん)
サンタ「……バッチリ停止しているわね」
海未「そのようですね」
トナカイ(英)「あの殺気はなんだったんだ?」
海未「きっと時空の隙間からセクハラトークを聞きつけたのでしょう」
海未「真姫のことですから」
サンタ「なるほど。すごい執念ね」
56: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 10:15:25.21 ID:x+lDltAt.net
サンタ「それにしても、真姫ちゃんたらなにしているのかしら?」
トナカイ(英)「迷彩服、手には赤外線スコープ」
トナカイ(あ)「きっと至近距離から寝顔を見ようと侵入していたのね」
海未「聖夜に家宅侵入するとは、なにやってるんですか、真姫は!」
海未「わが後輩ながら恐ろしいです」
海未(でも、気持ちはわかる)
サンタ「とにかくこれで手間が省けたわね」
海未「えっ」
トナカイ(英)「西木野真姫さんもオーバーエイジ枠だったんだ」
海未「はあ」
トナカイ(英)「迷彩服、手には赤外線スコープ」
トナカイ(あ)「きっと至近距離から寝顔を見ようと侵入していたのね」
海未「聖夜に家宅侵入するとは、なにやってるんですか、真姫は!」
海未「わが後輩ながら恐ろしいです」
海未(でも、気持ちはわかる)
サンタ「とにかくこれで手間が省けたわね」
海未「えっ」
トナカイ(英)「西木野真姫さんもオーバーエイジ枠だったんだ」
海未「はあ」
57: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 10:15:57.34 ID:x+lDltAt.net
サンタ「よし、夜は長いし手っ取り早くプレゼントよ」
サンタ「サンタ袋から現れよ、まずはにこちゃんへのプレゼント!」
海未「――相変わらずまぶしい!」
〝真姫ちゃんのパンツ〟
サンタ「…………」
サンタ「くんくん」
サンタ「使ったやつっぽいわね」
トナカイ(あ)「にこちゃんも可愛い顔してなかなかやるわね」
トナカイ(英)「μ'sはなんかスゴいな」
海未「うう……」
サンタ「サンタ袋から現れよ、まずはにこちゃんへのプレゼント!」
海未「――相変わらずまぶしい!」
〝真姫ちゃんのパンツ〟
サンタ「…………」
サンタ「くんくん」
サンタ「使ったやつっぽいわね」
トナカイ(あ)「にこちゃんも可愛い顔してなかなかやるわね」
トナカイ(英)「μ'sはなんかスゴいな」
海未「うう……」
58: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 10:16:19.46 ID:x+lDltAt.net
サンタ「次は真姫ちゃんへのプレゼントよ」
サンタ「サンタ袋!」
〝にこちゃんのパンツ〟
サンタ「…………」
サンタ「くんくん」
サンタ「使ったやつっぽいわね」
トナカイ(あ)「やだ、よく似た二人!」
トナカイ(英)「お互いがお互いを想い合っているんだな!」
海未「いい話ですね!」
サンタ「サンタ袋!」
〝にこちゃんのパンツ〟
サンタ「…………」
サンタ「くんくん」
サンタ「使ったやつっぽいわね」
トナカイ(あ)「やだ、よく似た二人!」
トナカイ(英)「お互いがお互いを想い合っているんだな!」
海未「いい話ですね!」
59: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 10:16:45.72 ID:x+lDltAt.net
サンタ「さて、気を取り直して次の家よ」
海未「どうせまたメンバーの家なんでしょう?」
サンタ「正解」
海未「凛の家ですか」
サンタ「それは不正解」
海未「では誰の?」
サンタ「着いてのお楽しみよ」
海未「気になりますね」
海未「どうせまたメンバーの家なんでしょう?」
サンタ「正解」
海未「凛の家ですか」
サンタ「それは不正解」
海未「では誰の?」
サンタ「着いてのお楽しみよ」
海未「気になりますね」
61: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 14:03:19.66 ID:x+lDltAt.net
海未「ここは……真姫の家?」
海未「真姫ならさっきプレゼントを渡したばかりでは?」
サンタ「ふっふっふ、海未さんも読みが甘いわね」
サンタ「今夜のクリスマスパーティの会場はどこだっけ?」
海未「あっそうか……」
海未「分かりました。ここにみんなでお泊りしているんですね」
海未「パーティの流れで」
サンタ「ご明察」
海未(いいな……やっぱり参加したかったです)
海未「真姫ならさっきプレゼントを渡したばかりでは?」
サンタ「ふっふっふ、海未さんも読みが甘いわね」
サンタ「今夜のクリスマスパーティの会場はどこだっけ?」
海未「あっそうか……」
海未「分かりました。ここにみんなでお泊りしているんですね」
海未「パーティの流れで」
サンタ「ご明察」
海未(いいな……やっぱり参加したかったです)
62: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 14:04:10.32 ID:x+lDltAt.net
トナカイ(英)「リビングはまだライトが点いているな」
トナカイ(あ)「もしかしてまだ起きているのかしら」
サンタ「そりを中庭にとめて」
トナカイ(あ)「カーテンが空いている」
サンタ「まだパーティーは続いているようね」
海未「でもそこにいるのは、穂乃果のお母様に真姫のお父様に……うちの母も!?」
サンタ「なるほど、同じ家で保護者のパーティもしていたのね」
トナカイ(英)「これだけ家が広いと、二グループ同時にできるんだな」
トナカイ(あ)「とにかく中に入りましょう」
ガラスカッター「チュィイイイイイイイン!!!!」
トナカイ(あ)「もしかしてまだ起きているのかしら」
サンタ「そりを中庭にとめて」
トナカイ(あ)「カーテンが空いている」
サンタ「まだパーティーは続いているようね」
海未「でもそこにいるのは、穂乃果のお母様に真姫のお父様に……うちの母も!?」
サンタ「なるほど、同じ家で保護者のパーティもしていたのね」
トナカイ(英)「これだけ家が広いと、二グループ同時にできるんだな」
トナカイ(あ)「とにかく中に入りましょう」
ガラスカッター「チュィイイイイイイイン!!!!」
63: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 14:04:31.77 ID:x+lDltAt.net
海未「μ'sの保護者勢揃いですが……」
海未「うわあ……」
海未「見事に飲んだくれてますね」
トナカイ(あ)「大人も息抜きが必要なのよ」
トナカイ(英)「穂乃果さんのお母さんが、真姫さんのパパにウイスキーをビンごと一気飲みさせてるぞ」
トナカイ(あ)「やだ、アルコールハラスメントじゃない」
海未「お恥ずかしながら、うちの母はそれを煽っている感じです……」
サンタ「真姫パパの位置をずらして、これ以上アルコールが口に入らないようにしてあげましょう」
トナカイ(英)「待て、その位置だと真姫パパの大事なところにウイスキーがかかるぞ」
サンタ「ちょっとしたイタズラってところで」
海未「うわあ……」
海未「見事に飲んだくれてますね」
トナカイ(あ)「大人も息抜きが必要なのよ」
トナカイ(英)「穂乃果さんのお母さんが、真姫さんのパパにウイスキーをビンごと一気飲みさせてるぞ」
トナカイ(あ)「やだ、アルコールハラスメントじゃない」
海未「お恥ずかしながら、うちの母はそれを煽っている感じです……」
サンタ「真姫パパの位置をずらして、これ以上アルコールが口に入らないようにしてあげましょう」
トナカイ(英)「待て、その位置だと真姫パパの大事なところにウイスキーがかかるぞ」
サンタ「ちょっとしたイタズラってところで」
66: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:05:10.21 ID:lWS/5MV/.net
トナカイ(あ)「大変、凛ちゃんのママが床にはいているわ!」
サンタ「本当、はいたものがが空中で静止しているわね」
海未「このままでは、床に寝そべって爆睡中の花陽ママにかかってしまいます!」
トナカイ(英)「ふむ、夕食はに七面鳥、赤ワインと定番メニューだったんだな」
海未「観察はいいですから」
サンタ「床に洗面器を置いておいてあげましょう」
サンタ「本当、はいたものがが空中で静止しているわね」
海未「このままでは、床に寝そべって爆睡中の花陽ママにかかってしまいます!」
トナカイ(英)「ふむ、夕食はに七面鳥、赤ワインと定番メニューだったんだな」
海未「観察はいいですから」
サンタ「床に洗面器を置いておいてあげましょう」
67: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:05:28.91 ID:lWS/5MV/.net
トナカイ(あ)「ところで、にこちゃんのママはセーラームーンのコスプレで踊っているわね」
トナカイ(英)「なかなか完璧なコスプレだな……」
サンタ「ちょっと、こっちきてよ! 大変よ!」
トナカイ(英)「なかなか完璧なコスプレだな……」
サンタ「ちょっと、こっちきてよ! 大変よ!」
68: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:07:12.44 ID:lWS/5MV/.net
海未「なにが……キャッ!」
トナカイ(英)「こ……これはまずいぞ」
トナカイ(あ)「真姫ちゃんのママとことりちゃんのママが、物陰でキスしている!」
サンタ「なかなかディープな……」
海未「みなかったことにしましょう」
トナカイ(英)「うむ。この光景はわれわれの脳内キャパシティを軽く凌駕している……」
サンタ「μ'sの面々は二階にいるみたいね」
海未「早く行きましょう」
海未「大人の飲み会など、子どもがのぞくものではありません」
トナカイ(英)「こ……これはまずいぞ」
トナカイ(あ)「真姫ちゃんのママとことりちゃんのママが、物陰でキスしている!」
サンタ「なかなかディープな……」
海未「みなかったことにしましょう」
トナカイ(英)「うむ。この光景はわれわれの脳内キャパシティを軽く凌駕している……」
サンタ「μ'sの面々は二階にいるみたいね」
海未「早く行きましょう」
海未「大人の飲み会など、子どもがのぞくものではありません」
69: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:07:42.70 ID:lWS/5MV/.net
トナカイ(あ)「下とはうって変わって、二階はもうお休みのようね」
サンタ「みんなどこにいるのかしら?」
海未「部屋数がけっこうあるので、各自別れて眠っているのかもしれません」
サンタ「なるほど」
トナカイ(英)「とりあえず、近くの部屋から入ってみよう」
サンタ「あら、凛ちゃんと花陽ちゃんが同じベッドで寝ているわ」
トナカイ(あ)「ふたりは本当に仲がいいわね」
トナカイ(英)「ほほえましい光景だ」
サンタ「さっそくプレゼントを上げるわね」
サンタ「みんなどこにいるのかしら?」
海未「部屋数がけっこうあるので、各自別れて眠っているのかもしれません」
サンタ「なるほど」
トナカイ(英)「とりあえず、近くの部屋から入ってみよう」
サンタ「あら、凛ちゃんと花陽ちゃんが同じベッドで寝ているわ」
トナカイ(あ)「ふたりは本当に仲がいいわね」
トナカイ(英)「ほほえましい光景だ」
サンタ「さっそくプレゼントを上げるわね」
70: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:08:40.16 ID:lWS/5MV/.net
サンタ「まずは凛ちゃんから」
〝一万円札x2〟
海未「なんか生々しいプレゼントが出てきましたよ」
トナカイ(英)「まさか現ナマが出るとはな」
サンタ「まあ、もらっても困らないでしょう」
サンタ「次は花陽ちゃん」
〝おこめ券〟
トナカイ(あ)「なんか風情のないものばっかりね」
海未「でもこれなら花陽も大喜びです」
〝一万円札x2〟
海未「なんか生々しいプレゼントが出てきましたよ」
トナカイ(英)「まさか現ナマが出るとはな」
サンタ「まあ、もらっても困らないでしょう」
サンタ「次は花陽ちゃん」
〝おこめ券〟
トナカイ(あ)「なんか風情のないものばっかりね」
海未「でもこれなら花陽も大喜びです」
71: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:09:42.42 ID:lWS/5MV/.net
海未「つぎは隣の部屋です」
海未「どうやら、希と絵里が寝ているようですね」
サンタ「ふせて海未さん!」
海未「――――えっ」
ずどおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん!!!
海未「せ、閃光が走ってきました。誰の仕業ですか!」
トナカイ(あ)「そこにいるのは……東條希ちゃん?」
海未「希に時間停止は効いていなかったのでしょうか」
サンタ「いいえ……雰囲気が違う」
海未「どうやら、希と絵里が寝ているようですね」
サンタ「ふせて海未さん!」
海未「――――えっ」
ずどおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん!!!
海未「せ、閃光が走ってきました。誰の仕業ですか!」
トナカイ(あ)「そこにいるのは……東條希ちゃん?」
海未「希に時間停止は効いていなかったのでしょうか」
サンタ「いいえ……雰囲気が違う」
72: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:10:35.90 ID:lWS/5MV/.net
???「うちは……東條希の霊的守護プログラム」
???「シャイニング・ミルキー・ウェイ(SMW)!」
SMW「このほどの時間停止、東條希およびμ'sに対する攻撃とみなす」
SMW「よってあんたら四人を敵対者とみなし、排除する」
海未「なんなんですか、アレ」
サンタ「まあ、要するに希さんの守護霊ね」
トナカイ(あ)「希ちゃんの本体は絵里ちゃんと同じベッドですやすや眠っているわ」
海未「このままじゃ、プレゼントが渡せません」
トナカイ(英)「仕方がない……ここは私が打って出よう」
???「シャイニング・ミルキー・ウェイ(SMW)!」
SMW「このほどの時間停止、東條希およびμ'sに対する攻撃とみなす」
SMW「よってあんたら四人を敵対者とみなし、排除する」
海未「なんなんですか、アレ」
サンタ「まあ、要するに希さんの守護霊ね」
トナカイ(あ)「希ちゃんの本体は絵里ちゃんと同じベッドですやすや眠っているわ」
海未「このままじゃ、プレゼントが渡せません」
トナカイ(英)「仕方がない……ここは私が打って出よう」
73: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:10:56.23 ID:lWS/5MV/.net
サンタ「本気なの? 相手は尋常じゃない強さよ!」
トナカイ(英)「任せておいてくれ」
海未「大丈夫なのでしょうか」
トナカイ(あ)「あら、こうみえても彼女は精霊界いちの実力を持っているのよ」
サンタ「楽観はできないわね……」
トナカイ(あ)「えっ……どういう」
サンタ「両者は互角……」
サンタ「からなずどちらかが――死ぬわ」
トナカイ(英)「任せておいてくれ」
海未「大丈夫なのでしょうか」
トナカイ(あ)「あら、こうみえても彼女は精霊界いちの実力を持っているのよ」
サンタ「楽観はできないわね……」
トナカイ(あ)「えっ……どういう」
サンタ「両者は互角……」
サンタ「からなずどちらかが――死ぬわ」
74: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:11:21.37 ID:lWS/5MV/.net
トナカイ(英)「構わないさ……」
SMW「…………」
トナカイ(英)「精霊界ナンバーワンと謳われたこの身……」
トナカイ(英)「やすやすと地獄に行くわけには……」
トナカイ(英)「いかない!」
トナカイ(英)「……メカニカル英玲奈プロトコル起動――いくぞこれこそ最終奥義――ス」
SMW「強パンチ!」
トナカイ(英)「ぐあああああっ!」
SMW(ガッシ!ボカッ!)
海未「あっさりほふられてますが……」
SMW「…………」
トナカイ(英)「精霊界ナンバーワンと謳われたこの身……」
トナカイ(英)「やすやすと地獄に行くわけには……」
トナカイ(英)「いかない!」
トナカイ(英)「……メカニカル英玲奈プロトコル起動――いくぞこれこそ最終奥義――ス」
SMW「強パンチ!」
トナカイ(英)「ぐあああああっ!」
SMW(ガッシ!ボカッ!)
海未「あっさりほふられてますが……」
75: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:11:46.11 ID:lWS/5MV/.net
サンタ「ボッコボコね」
海未「これ普通に通してもらったほうが早いんじゃないですか?」
海未「あの、プレゼント渡したいんですが」
SMW「ああ通ってええよ、海未ちゃん」
海未「いいみたいです」
サンタ「じゃあ、行きましょうか」
トナカイ(英)「…………」
トナカイ(あ)「どっちも死ななくてよかったわね」
海未「これ普通に通してもらったほうが早いんじゃないですか?」
海未「あの、プレゼント渡したいんですが」
SMW「ああ通ってええよ、海未ちゃん」
海未「いいみたいです」
サンタ「じゃあ、行きましょうか」
トナカイ(英)「…………」
トナカイ(あ)「どっちも死ななくてよかったわね」
76: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:12:38.86 ID:lWS/5MV/.net
サンタ「ようやくのぞえりのいる部屋に入れたわよ」
海未「ふたりともすやすやと眠っていますね」
トナカイ(英)「なにか手紙のようなものがあるぞ」
サンタ「サンタへの手紙って書いてあるわ」
トナカイ(あ)「ふたりともいい年してかわいいところあるわね」
サンタ「まずは希さんの手紙から開けてみるわね」
希の手紙:
サンタさんへ
今夜来るんやろ? こっちはもう分かってるんやで。
なんで知っているかって? スピリチュアルやからやで。
サンタ「なんでこんなに挑発的なのかしら?」
トナカイ(英)「知ってたなら、あの守護霊はなんで用意したんだ」
海未「ふたりともすやすやと眠っていますね」
トナカイ(英)「なにか手紙のようなものがあるぞ」
サンタ「サンタへの手紙って書いてあるわ」
トナカイ(あ)「ふたりともいい年してかわいいところあるわね」
サンタ「まずは希さんの手紙から開けてみるわね」
希の手紙:
サンタさんへ
今夜来るんやろ? こっちはもう分かってるんやで。
なんで知っているかって? スピリチュアルやからやで。
サンタ「なんでこんなに挑発的なのかしら?」
トナカイ(英)「知ってたなら、あの守護霊はなんで用意したんだ」
77: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:13:38.25 ID:lWS/5MV/.net
トナカイ(あ)「まだ続きがあるわ」
希の手紙:
守護霊は自動プログラムやからしょうがないんや。
で、うちのほしいものを書きます。
とはいっても……自分ではなにがほしいのか思いつきません。
でも、それがあるとしたら。
――それは、それはきっと、えりちを幸せにするなにかです。
希
海未「……希、なんて殊勝な心がけでしょう」
サンタ「サンタ袋を開くわよ」
〝指輪〟
トナカイ(あ)「やだ……すてき」
トナカイ(英)「金の指輪だ。これ以上のプレゼントはないぞ」
希の手紙:
守護霊は自動プログラムやからしょうがないんや。
で、うちのほしいものを書きます。
とはいっても……自分ではなにがほしいのか思いつきません。
でも、それがあるとしたら。
――それは、それはきっと、えりちを幸せにするなにかです。
希
海未「……希、なんて殊勝な心がけでしょう」
サンタ「サンタ袋を開くわよ」
〝指輪〟
トナカイ(あ)「やだ……すてき」
トナカイ(英)「金の指輪だ。これ以上のプレゼントはないぞ」
78: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:14:08.71 ID:lWS/5MV/.net
サンタ「次は絵里さんの手紙ね」
絵里の手紙:
サンタさんへ。
……なにか恥ずかしいわね。
希の言うとおり、ほんとうに来てくれるのかしら?
というか、あなたは存在しているの?
私のほしいもの……。
なんだろう、思いつかないわ。
きっと希を幸せにするものよ……。
ELI
トナカイ(英)「なんて麗しい関係なんだ」
トナカイ(あ)「お互いがお互いを想い合っているのね」
海未「ふたりとも……」
絵里の手紙:
サンタさんへ。
……なにか恥ずかしいわね。
希の言うとおり、ほんとうに来てくれるのかしら?
というか、あなたは存在しているの?
私のほしいもの……。
なんだろう、思いつかないわ。
きっと希を幸せにするものよ……。
ELI
トナカイ(英)「なんて麗しい関係なんだ」
トナカイ(あ)「お互いがお互いを想い合っているのね」
海未「ふたりとも……」
79: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:14:32.75 ID:lWS/5MV/.net
サンタ「サンタ袋を開帳しましょう」
トナカイ(英)「きっとお返しの指輪が出てくるはずだ」
〝希のパンツ〟
サンタ「…………」
サンタ「くんくん」
サンタ「使ったやつっぽいわね」
海未「やったー! 完全に自分用じゃないですか!」
トナカイ(英)「イエス! イエス!」
トナカイ(あ)「やっほおおおおおい!!!!」
トナカイ(英)「きっとお返しの指輪が出てくるはずだ」
〝希のパンツ〟
サンタ「…………」
サンタ「くんくん」
サンタ「使ったやつっぽいわね」
海未「やったー! 完全に自分用じゃないですか!」
トナカイ(英)「イエス! イエス!」
トナカイ(あ)「やっほおおおおおい!!!!」
80: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:14:58.97 ID:lWS/5MV/.net
サンタ「真姫さんの部屋にはとうぜん誰もおらず、と」
トナカイ(あ)「いまごろにこちゃんの部屋で暗視スコープ掲げてるところだもの」
トナカイ(英)「それにしても、にこさんはどうして泊まっていかなかったのだろう」
海未「きっと妹たちのためでしょう」
海未「妹さんたちもご招待されたのでしょうが、やはり小さい子供は家が一番落ち着くでしょうから」
トナカイ(あ)「なるほど、いい子ね」
サンタ「さて、残るは最後の部屋よ」
サンタ「ここにことりさんも、穂乃果さんもいるはず」
トナカイ(あ)「いまごろにこちゃんの部屋で暗視スコープ掲げてるところだもの」
トナカイ(英)「それにしても、にこさんはどうして泊まっていかなかったのだろう」
海未「きっと妹たちのためでしょう」
海未「妹さんたちもご招待されたのでしょうが、やはり小さい子供は家が一番落ち着くでしょうから」
トナカイ(あ)「なるほど、いい子ね」
サンタ「さて、残るは最後の部屋よ」
サンタ「ここにことりさんも、穂乃果さんもいるはず」
81: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:15:23.19 ID:lWS/5MV/.net
ガラッ
海未「左のベッドがことり、右のが穂乃果です」
サンタ「暗いのにどうして分かるの」
海未「匂いですね」
トナカイ(あ)「……犬なみの嗅覚を持ってるのね」
トナカイ(英)「こわ……すごいじゃないか」
海未「幼馴染であれば、これくらい普通では?」
サンタ「そ、そうね」
サンタ「まずはことりちゃんからさし上げるとしましょうか」
トナカイ(あ)「彼女も手紙を書いているわよ」
海未「左のベッドがことり、右のが穂乃果です」
サンタ「暗いのにどうして分かるの」
海未「匂いですね」
トナカイ(あ)「……犬なみの嗅覚を持ってるのね」
トナカイ(英)「こわ……すごいじゃないか」
海未「幼馴染であれば、これくらい普通では?」
サンタ「そ、そうね」
サンタ「まずはことりちゃんからさし上げるとしましょうか」
トナカイ(あ)「彼女も手紙を書いているわよ」
82: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:16:13.09 ID:lWS/5MV/.net
ことりの手紙:
サンタさんへ。
のぞみちゃんたちが話しているのをこっそり聞いてしまいました。
本当にこんや来てくれるのですか???
なんだか不思議な気分です。
プレゼントをいただけるのなら、とびっきりのケーキをつくるための、最高の食材が欲しいです。
みんなにとびっきりのケーキをごちそうしたいんです。
こんやのクリスマスディナーは持ち寄り形式にしました。
七面鳥だとかグラタンだとか定番のメニューはそろったけど、
あとは白米だとかラーメンだとか個性的なものばかり。
それに、クリスマスだというのに、誰もケーキを持ってきていなかったの。
私たちらしいねって話していたんだけれど、やっぱりクリスマスと言えばケーキ。
なのであとでみんなに作っていきたいんです。
もちろん、きょういなかった海未ちゃんも誘って。
どうかよろしくお願いします。
サンタさんへ。
のぞみちゃんたちが話しているのをこっそり聞いてしまいました。
本当にこんや来てくれるのですか???
なんだか不思議な気分です。
プレゼントをいただけるのなら、とびっきりのケーキをつくるための、最高の食材が欲しいです。
みんなにとびっきりのケーキをごちそうしたいんです。
こんやのクリスマスディナーは持ち寄り形式にしました。
七面鳥だとかグラタンだとか定番のメニューはそろったけど、
あとは白米だとかラーメンだとか個性的なものばかり。
それに、クリスマスだというのに、誰もケーキを持ってきていなかったの。
私たちらしいねって話していたんだけれど、やっぱりクリスマスと言えばケーキ。
なのであとでみんなに作っていきたいんです。
もちろん、きょういなかった海未ちゃんも誘って。
どうかよろしくお願いします。
83: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:16:41.86 ID:lWS/5MV/.net
海未「ことり……」
海未「ケーキ、だれも持ってきていなかったんですね」
海未(私は買っていましたが……)
海未(……)
海未(…………)
サンタ「さて、袋を開けるわよ」
トナカイ(英)「パンツが出てこないか怖いところではあるな」
〝ラズベリー、ストロベリー、ブラックベリー、クランベリー、ブルーベリー〟
トナカイ(あ)「ベリーだらけね」
海未「ですが、ケーキには最高の食材です」
海未「ケーキ、だれも持ってきていなかったんですね」
海未(私は買っていましたが……)
海未(……)
海未(…………)
サンタ「さて、袋を開けるわよ」
トナカイ(英)「パンツが出てこないか怖いところではあるな」
〝ラズベリー、ストロベリー、ブラックベリー、クランベリー、ブルーベリー〟
トナカイ(あ)「ベリーだらけね」
海未「ですが、ケーキには最高の食材です」
84: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:19:18.33 ID:lWS/5MV/.net
サンタ「さて、次でこの家最後の仕事だわ」
サンタ「海未さん、これであなたも開放されるわよ」
サンタ「海未さん?」
海未「フォォオオオオオオオ!」
サンタ「なっ!?」
海未「時間停止世界の穂乃果です!!!」
海未「 、 、 をつんつんしちゃいましょう!」
海未「ふ、服を脱がせましょう! チューしちゃいましょう!」
トナカイ(英)「落ち着け!」
トナカイ(あ)「正気に戻って!」
サンタ「海未さん、これであなたも開放されるわよ」
サンタ「海未さん?」
海未「フォォオオオオオオオ!」
サンタ「なっ!?」
海未「時間停止世界の穂乃果です!!!」
海未「 、 、 をつんつんしちゃいましょう!」
海未「ふ、服を脱がせましょう! チューしちゃいましょう!」
トナカイ(英)「落ち着け!」
トナカイ(あ)「正気に戻って!」
85: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:19:53.35 ID:lWS/5MV/.net
海未「申し訳ありません、つい自分を見失ってしまいました」
海未「あ、あの、そろそろ目を合わせて欲しいのですが」
サンタ「あ、ええ、努力するわ」
トナカイ(英)「見てるこっちはトラウマだ」
トナカイ(あ)「正直ドン引きしちゃったわ」
海未「うう、反省しています」
サンタ「と、いうわけで穂乃果ちゃんだけど――」
トナカイ(英)「なんだこれは?」
トナカイ(あ)「一体なにが起きたのかしら?」
海未「あ、あの、そろそろ目を合わせて欲しいのですが」
サンタ「あ、ええ、努力するわ」
トナカイ(英)「見てるこっちはトラウマだ」
トナカイ(あ)「正直ドン引きしちゃったわ」
海未「うう、反省しています」
サンタ「と、いうわけで穂乃果ちゃんだけど――」
トナカイ(英)「なんだこれは?」
トナカイ(あ)「一体なにが起きたのかしら?」
87: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:40:13.68 ID:KLjr2XH3.net
海未「穂乃果の足元にプレゼントがあります」
海未「さきに誰かがあげて行ったのでしょうか?」
トナカイ(あ)「でも誰が?」
海未「うーん、そう言われると、心当たりがたくさんです」
海未「穂乃果はみんなから愛されていますので……」
海未「さきに誰かがあげて行ったのでしょうか?」
トナカイ(あ)「でも誰が?」
海未「うーん、そう言われると、心当たりがたくさんです」
海未「穂乃果はみんなから愛されていますので……」
88: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:40:48.74 ID:KLjr2XH3.net
海未(幼馴染の私がかすんでしまうほどに……)
サンタ「違う、このプレゼントは……私たち宛てだわ」
海未「えっ!?」
トナカイ(英)「どういうことだ?」
トナカイ(あ)「私たちへのプレゼント!?」
サンタ「違う、このプレゼントは……私たち宛てだわ」
海未「えっ!?」
トナカイ(英)「どういうことだ?」
トナカイ(あ)「私たちへのプレゼント!?」
89: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:41:06.78 ID:KLjr2XH3.net
分割したら書けた。よく分からん
90: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:45:19.93 ID:KLjr2XH3.net
サンタさんへ
いつも……っていつもじゃないか。
子供の頃は毎年プレゼントを下さってありがとうございました。
ことりちゃんから聞きました。
今年も、プレゼントをくれるって。
飛び上がるほどにうれしいです!
いつも……っていつもじゃないか。
子供の頃は毎年プレゼントを下さってありがとうございました。
ことりちゃんから聞きました。
今年も、プレゼントをくれるって。
飛び上がるほどにうれしいです!
91: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:47:09.30 ID:KLjr2XH3.net
プレゼント、なにがいいかなあ?
穂乃果は一生懸命考えてみました。
――でも、浮かびませんでした。
そして、こう思いました。
穂乃果へのプレゼントはいりません!
穂乃果は一生懸命考えてみました。
――でも、浮かびませんでした。
そして、こう思いました。
穂乃果へのプレゼントはいりません!
92: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:48:00.99 ID:KLjr2XH3.net
きょうの出来事を思い返してみて思ったの。
これだけ素敵な人たちとクリスマスを祝っている、いまのこの状況こそが贈り物なんじゃないかって
(大事な友達はひとり欠けていたけど)
逆にサンタさんに感謝したいぐらい。
だから、急遽つくってみました。
気に入ってもらえるといいな。
これだけ素敵な人たちとクリスマスを祝っている、いまのこの状況こそが贈り物なんじゃないかって
(大事な友達はひとり欠けていたけど)
逆にサンタさんに感謝したいぐらい。
だから、急遽つくってみました。
気に入ってもらえるといいな。
93: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:49:21.66 ID:KLjr2XH3.net
ツバサ「プレゼント箱のなかには……手編みのマフラー」
ツバサ「あまり上出来とはいえないけれど……」
ツバサ(首に巻く)
ツバサ「とても温かいわ」
トナカイ(英)「私たちにもあるのか」
トナカイ(あ)「でもこれ……」
穂乃果の手紙:
トナカイさんたちには何をあげたらいいのかわからないので、枯れ草を積んでみました。
おいしく食べてくれるといいな。
トナカイ(英)「気持ちだけ頂戴することにしよう」
ツバサ「あまり上出来とはいえないけれど……」
ツバサ(首に巻く)
ツバサ「とても温かいわ」
トナカイ(英)「私たちにもあるのか」
トナカイ(あ)「でもこれ……」
穂乃果の手紙:
トナカイさんたちには何をあげたらいいのかわからないので、枯れ草を積んでみました。
おいしく食べてくれるといいな。
トナカイ(英)「気持ちだけ頂戴することにしよう」
94: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:50:12.67 ID:KLjr2XH3.net
サンタ「残念ね、穂乃果ちゃんにもプレゼントあげたかったんだけど」
トナカイ(英)「逆にもらってしまうとはな」
トナカイ(あ)「一本取られたって気分ね」
サンタ「海未ちゃん?」
サンタ「どうしたの、ぼーっとして」
トナカイ(あ)「また穂乃果ちゃんを凝視してたの?」
海未「…………」
海未「いえ、なんでもありません」
サンタ「そう、じゃあ帰りましょうか」
トナカイ(英)「逆にもらってしまうとはな」
トナカイ(あ)「一本取られたって気分ね」
サンタ「海未ちゃん?」
サンタ「どうしたの、ぼーっとして」
トナカイ(あ)「また穂乃果ちゃんを凝視してたの?」
海未「…………」
海未「いえ、なんでもありません」
サンタ「そう、じゃあ帰りましょうか」
95: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:51:08.17 ID:KLjr2XH3.net
トナカイ(あ)「到着。海未ちゃんのうちよ」
サンタ「さて、ここでお別れね」
トナカイ(英)「きょうは寒いなか連れ出して悪かったね」
海未「いいんです……」
サンタ「もう、クリスマスへの憎悪は持っていないわね?」
海未「はい……とっくに消えました」
サンタ「そう……それじゃね」
海未「あの、サンタさん」
サンタ「どうしたの?」
サンタ「さて、ここでお別れね」
トナカイ(英)「きょうは寒いなか連れ出して悪かったね」
海未「いいんです……」
サンタ「もう、クリスマスへの憎悪は持っていないわね?」
海未「はい……とっくに消えました」
サンタ「そう……それじゃね」
海未「あの、サンタさん」
サンタ「どうしたの?」
96: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:51:50.04 ID:KLjr2XH3.net
海未「私、勘違いしていました」
海未「――クリスマスは恋人のための日だと」
海未「だから無理にでも穂乃果とふたりっきりでいたかったんです」
海未「――でも、クリスマスは皆でお祝いするための日だったんです」
海未「誰かを独占するんじゃなくて、まったくその逆だったんです」
海未「きょうはそのことが勉強になりました……」
サンタ「ふふ、あなたの言うとおりよね」
サンタ「誰かのことを思うのはいいことだけれど、独占につながるわ」
サンタ「それよりも、よりたくさんのひとに愛情を示す。それがクリスマスの精神よ」
サンタ「きょうは海未ちゃんを誘った甲斐があった」
海未「――クリスマスは恋人のための日だと」
海未「だから無理にでも穂乃果とふたりっきりでいたかったんです」
海未「――でも、クリスマスは皆でお祝いするための日だったんです」
海未「誰かを独占するんじゃなくて、まったくその逆だったんです」
海未「きょうはそのことが勉強になりました……」
サンタ「ふふ、あなたの言うとおりよね」
サンタ「誰かのことを思うのはいいことだけれど、独占につながるわ」
サンタ「それよりも、よりたくさんのひとに愛情を示す。それがクリスマスの精神よ」
サンタ「きょうは海未ちゃんを誘った甲斐があった」
97: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:53:40.82 ID:KLjr2XH3.net
サンタ「それじゃあ、行くわ」
海未「ええ。サンタさんも頑張って下さい」
サンタ「出・発!」ビシィ!
トナカイ(英)「うっ!」
トナカイ(あ)「ぁはん!」
サンタ「そうそう――」
サンタ「あなたにもプレゼントを用意したわ」
海未「私にもですか?」
サンタ「朝目覚めたら……ギフトを楽しんでちょうだい」
海未「ええ。サンタさんも頑張って下さい」
サンタ「出・発!」ビシィ!
トナカイ(英)「うっ!」
トナカイ(あ)「ぁはん!」
サンタ「そうそう――」
サンタ「あなたにもプレゼントを用意したわ」
海未「私にもですか?」
サンタ「朝目覚めたら……ギフトを楽しんでちょうだい」
98: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:56:37.20 ID:KLjr2XH3.net
海未「太陽がまぶしい……朝です」
海未(枕元をさぐる)
海未(空振り……)
海未「プレゼントはナシですか」
海未「どうやら私は長い夢を見ていたようですね……」
海未(パーティに行けなかった未練が、こんな夢を見せたんでしょう)
海未「楽しかっただけに、すこし悲しい気分です」
海未「それでも、25日のきょうを楽しく過ごさなければ」
海未(枕元をさぐる)
海未(空振り……)
海未「プレゼントはナシですか」
海未「どうやら私は長い夢を見ていたようですね……」
海未(パーティに行けなかった未練が、こんな夢を見せたんでしょう)
海未「楽しかっただけに、すこし悲しい気分です」
海未「それでも、25日のきょうを楽しく過ごさなければ」
99: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:57:29.69 ID:KLjr2XH3.net
海未「――おはようございます」
海未母「海未さん、おはようございます」
海未「天気予報によると、今夜も雪が降るそうですね」
海未母「そのようですね。あまり降ってパーティが中止にならなければいいのだけど」
海未「今夜もお出かけするのですか……?」
海未母「今夜も……?」
海未「だって昨夜は――」
――ピンポーン
海未母「あら、お客さんだわ」
海未「私が出ます」
海未(なんだか既視感のある光景です)
海未母「海未さん、おはようございます」
海未「天気予報によると、今夜も雪が降るそうですね」
海未母「そのようですね。あまり降ってパーティが中止にならなければいいのだけど」
海未「今夜もお出かけするのですか……?」
海未母「今夜も……?」
海未「だって昨夜は――」
――ピンポーン
海未母「あら、お客さんだわ」
海未「私が出ます」
海未(なんだか既視感のある光景です)
100: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 15:59:20.02 ID:KLjr2XH3.net
穂乃果「おはよう! 海未ちゃん! メリークリスマース! イヴ!」
海未「おはようございま……えつ?」
海未「……穂乃果、いまなんと――」
穂乃果「今夜、真姫ちゃん家でパーティーやるんだって。海未ちゃんもどう?」
海未「あの、穂乃果」
穂乃果「なに?」
海未「――きょうは何月何日ですか?」
穂乃果「やだなあ、海未ちゃん。今日は12月24日だよ」
穂乃果「クリスマス、イヴ!」
海未「おはようございま……えつ?」
海未「……穂乃果、いまなんと――」
穂乃果「今夜、真姫ちゃん家でパーティーやるんだって。海未ちゃんもどう?」
海未「あの、穂乃果」
穂乃果「なに?」
海未「――きょうは何月何日ですか?」
穂乃果「やだなあ、海未ちゃん。今日は12月24日だよ」
穂乃果「クリスマス、イヴ!」
101: 名無しで叶える物語(きりたんぽ)@\(^o^)/ 2016/12/24(土) 16:00:07.07 ID:KLjr2XH3.net
海未(なるほど……贈り物とは、これですか……)
海未(わたしにもう一度チャンスをくれたのですね)
海未「穂乃果」
穂乃果「?」
海未「ぜひとも参加したいです」
穂乃果「これで全員参加! 待ちきれなくてみんなのお家回ってきちゃったの」
海未「まったく、穂乃果らしいですね……」
海未「楽しいパーティにしましょうね!」
穂乃果「うんっ!」
終わり
海未(わたしにもう一度チャンスをくれたのですね)
海未「穂乃果」
穂乃果「?」
海未「ぜひとも参加したいです」
穂乃果「これで全員参加! 待ちきれなくてみんなのお家回ってきちゃったの」
海未「まったく、穂乃果らしいですね……」
海未「楽しいパーティにしましょうね!」
穂乃果「うんっ!」
終わり
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