ーー数年後ーー梨子 東京でのコンクール当日

梨子ママ｢お疲れ様 、良かったわよ｣

梨子｢うん、ありがとう ｣


梨子(私も頑張ったよ、千歌ちゃん、皆……っ！)

梨子ママ｢さて、じゃあ お祝いも兼ねて食事にでもいきましょ｣

梨子｢あっ、ちょっとだけ買い物行ってきてもいいかな？｣

梨子ママ｢ 遅くならないようにね ｣

梨子｢いってきます｣

梨子｢ふふ……//｣ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

梨子(せっかくこっちまで来たんだし、頑張った自分へのご褒美も)

梨子(あ、隣の棚も新作が！)ｻｻｯ

ｺﾂﾝ

真姫｢痛っ…ああ、ごめんなさい｣

梨子｢あっ……こちらこそすいません！周り見てなくて…｣

真姫｢ん……？｣

梨子｢へ……？ ｣


りこまき｢ ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ！！？｣


真姫｢久しぶりね梨子！｣

梨子｢真姫ちゃん！！｣

真姫｢それにしても、随分大きくなったのね｣

梨子｢うん！確か最後に真姫ちゃんの家に遊びにいったのが小学生の頃だったよね｣


真姫｢今はもう……大学生になるのかしら？｣

梨子｢何でよ…まだ高校２年だよ//｣

真姫｢ごめんごめん、随分 大人っぽくなってたから｣

真姫｢ところで梨子｣

梨子｢ ん？ ｣

真姫｢こんなところで何してるの？｣

梨子｢え！？……あ、ああ！！｣

真姫｢私は学校で使う参考書を探しに来てたんだけど…｣

梨子｢わ、私も！！参考書っ！あははは……｣

梨子｢あっ、そういえば今日は真姫ちゃん時間ある？｣

真姫｢ええ、この後は帰るつもりだったし｣

梨子｢私ね、今ホテルに泊まってて、もっと沢山お話したいことがあるの！｣

梨子｢真姫ちゃんも遊びにきてよ、ね！｣

真姫｢ええ勿論 、せっかくだし私も泊まろうかしら｣

梨子｢やったぁ！｣

真姫｢へぇ、じゃ今は引っ越しして今日コンクールがあるからこっちに出てきたのね｣

梨子｢うん、それにね…｣

梨子｢私もスクールアイドル、始めたんだよ//｣

真姫｢ええ！？まさか梨子も？意外ね…｣

梨子｢あっちで出来た友達に勧められてね…｣

梨子｢最初は断ってたんだけど、でも今は凄く楽しくって！｣

真姫｢私と似た様なものね｣

梨子｢真姫ちゃんもそんな感じだったの？｣

真姫｢最初はしつこかったわ、作曲してくれってずっと引き下がらなくて…｣

梨子｢……ちょっと分かるかも｣

真姫｢梨子も作曲とかしてるの？｣

梨子｢うん、でもたまに真姫ちゃんが作った曲も弾いたりするよ♪｣

真姫｢嬉しい事言ってくれるじゃない｣

梨子｢ねぇ、真姫ちゃんは今何してるの？｣

真姫｢私？私は医大に行ってるわ｣

梨子｢凄いね、やっぱりお家継ぐんだ｣

真姫｢まぁね、でも毎日勉強ばかりで本当にうんざりするわ……｣

梨子｢そっかぁ、大変だよね…｣

梨子｢あ、そうだ！今度、私達のライブ観にきてよ！｣

真姫｢時間があったら勿論いくわ！｣

梨子｢私の友達がね、μ'sの事が大好きなの、だから真姫ちゃんが来てくれたら絶対喜ぶよ｣

真姫｢ヴェェ……そういうのは苦手なの知ってるでしょ｣

梨子｢じゃあ変装してから来てよ！｣

真姫｢それじゃ梨子が気づかないわよ｣

梨子｢あ……そうだね//｣

真姫(梨子ったら、はしゃいじゃって……相変わらずね)

ーー次の日ーー

千歌｢梨子ちゃーん！｣

曜｢梨子ちゃん！おかえりなさい｣

梨子｢千歌ちゃん曜ちゃん、ただいま！｣

千歌｢どうだったー？｣

梨子｢うん、色々知り合いにもあったりして楽しかったよ｣

梨子(昨日は真姫ちゃんとも沢山お話できたしね)

曜｢じゃ帰ろっか！｣

梨子｢ うん！ ｣

ーーそれから数日後ーー

千歌｢じゃあね梨子ちゃん！｣

梨子｢うん、またね｣


ｶﾞﾁｬｯ

梨子｢ただいまー｣

真姫｢梨子、おかえりなさい｣

梨子｢へ？……真姫ちゃん？！｣

真姫｢中々帰って来ないから、玄関で待ってたら…｣

梨子ママ｢あらおかえりなさい梨子、久しぶりに真姫ちゃんが遊びにきてくれたのよ♪｣


梨子｢え え え え！！？｣

真姫｢って驚きすぎでしょ｣

梨子｢だってあんまりにも急だったから、びっくりしちゃって！｣

真姫｢ねぇ、梨子の部屋はどこ？｣

梨子｢上だよ！行こ！｣グイッ

真姫｢ちょ、梨子…まぁ、どんな風か楽しみね｣

梨子(ふふ♪まさかあれからすぐに真姫ちゃんが遊びに来てくれるなんて♪)

梨子｢ここだよ｣ｶﾞﾁｬｯ

梨子(……………はっ！！)

梨子( し ま っ た ！！……本、片付けてなかった！！)


真姫｢何？入るわよ｣

梨子｢だめぇええ///｣ﾌﾙﾌﾙ

真姫｢はぁ！？いきなりどうしたの？｣

梨子｢あの、片付けるから！部屋！ちょっと待って…｣

梨子(これはマズいよぉ……早く何とかしなくちゃっ)

真姫｢そんなに散らかってるの？別に今更 気にしないわよ｣

梨子｢待っ……！｣

真姫｢何よ、ちゃんと片付いてるじゃない｣

真姫｢ん……この本は… ｣


梨子｢う"わ"あああ！！！｣ ｶﾞﾊﾞｯ！

真姫｢もう何よ、いきなり｣

梨子｢これは//違うのぉ//｣

真姫｢はぁ？意味わかんない｣

梨子｢わかんなくていーの！｣

梨子(うぅ……真姫ちゃんにだけは見られなくないよぉ……いや誰にも見られたくないけど…)


千歌(う～ん)

千歌(さっきから梨子ちゃんの部屋から悲鳴が聞こえるけど、何してるんだろ) 窓ｶﾞﾗｶﾞﾗ…

梨子｢ちょっと待ってて、飲み物もってくるから｣



梨子｢……絶対に変なことしないでよ？｣

真姫｢何よ、変な事って｣

梨子｢いいからぁ！じっとしててよ｣ ﾊﾟﾀﾝｯ！

真姫(梨子も年頃の女の子だし、秘密でもあるのかしら)

真姫(まあ気にしないけどね、それにしても)

真姫(ちょっと暑いわねこの部屋) ｶｰﾃﾝ ｼｬｰ！


千歌｢へ ………？ ｣

真姫( え………誰、この子？ )

千歌｢あ！あ！これ……！｣ﾎﾟｽﾀｰ ﾁﾗ見


真姫(え…？)

千歌｢あ"あ あ あ あ！！！！｣

真姫｢ヴェェ！？｣

梨子(何か上から悲鳴が……………)

梨子(ま さ か …………)


梨子(まずい！)ﾄﾞﾀﾄﾞﾀ…ｶﾞﾁｬｯ！

梨子｢だめぇ！！見ないでぇ！！…………あれ？｣

千歌｢ほぇ？……あ、梨子ちゃん｣

真姫｢ああ、梨子……この子がいきなり悲鳴を｣


梨子(あぁ……………これは面倒臭い事に…)


千歌｢梨子ちゃん……ちょっと下まで来て｣

千歌｢りぃいこおおちゃああん……。｣

梨子｢はい…｣

千歌｢何で今まで知らないフリしてたんだよぉ！！｣

千歌｢それどころか、まさかあの西木野真姫さんと知り合いなんてぇ……｣

梨子｢ごめんね千歌ちゃん…｣

梨子｢小さい時からお互い近所に住んでて真姫ちゃんと遊んでたって話するとね…｣

梨子｢会わせて！とか、サイン貰ってきて！とか毎回言われるから…もう全部知らないフリしようって決めてて…｣

真姫｢梨子にも悪気はないのよ、許してあげて｣

千歌｢あ！あ！……はいっ！｣

梨子｢ち、千歌ちゃん？緊張してる？｣

真姫｢この子が梨子の言ってた友達？｣

梨子｢そうだよ、高海千歌ちゃん｣

梨子(あと１人、熱狂的な絵里さんのファンもいるけど…)

真姫｢いつも梨子がお世話になってるわね、よろしく千歌ちゃん｣

千歌｢あ"…あの……私が高海ちかで、で、ですっ｣ｶﾞｸｶﾞｸ

千歌｢…////｣ｶﾞｸｶﾞｸ

梨子(アガりすぎでしょ、でもちょっと可愛い//)

真姫｢ふふ、可愛い子ね…梨子が好きなのも分かる気がするわ｣

梨子｢ちょ！真姫ちゃん！やめてよそういうの//｣

千歌｢あ、あの……//｣ﾓｼﾞﾓｼﾞ

真姫｢どうしたの？｣

千歌｢西木野さんの作る曲、私いつも聴いてます//｣

真姫｢それは嬉しいわ、ありがとう…千歌ちゃん｣

千歌｢へへ……///｣

梨子｢ねぇ、せっかくだし千歌ちゃんも今日は一緒にご飯食べていかない？｣

千歌｢いいの！？ でも…何か悪いと言うか｣ﾓｼﾞﾓｼﾞ

真姫｢千歌ちゃんていつもこんなに恥ずかしがり屋さんなの？｣

梨子｢いや……違う、普段はもっと わぁーっ！！とかやってるよ｣

千歌｢やめてよ梨子ちゃあん！！｣


ーー

千歌｢あの…西木野さんってやっぱり凄くモテてたんですか？｣ﾓｸﾞﾓｸﾞ

梨子｢いきなりそこ？｣

真姫｢真姫でいいわよ、まぁ学校の前で待ってる子はたまにいたわね…｣

梨子｢でも真姫ちゃんて人見知りだからどうせつんけんしてたんでしょ｣

真姫｢まぁね…でも私より海未や絵里の方が人気あったわ｣ﾓｸﾞﾓｸﾞ

千歌｢ほぇぇ……そういえば、絵里さんは凄くクールな人だったっていつもダイヤさんが言ってたよね｣

梨子｢あぁ……｣

千歌｢えっ！ひょっとして絵里さんも知り合いなの！？｣

梨子｢まぁ……真姫ちゃんの家に行くとたまにいたわね｣

真姫｢絵里と海未は特によく家に遊びに来てたしね｣

千歌｢す、凄いよぉ！！ねぇ、どんな人だったの？！ ｣

梨子｢えーとね…私が初めて会った時は｣

真姫｢ああ、あの時ね…｣

～～回想～～

梨子｢お邪魔します｣

真姫｢いらっしゃい梨子、今日はちょっと友達も来てるけど、まぁ気にしないで｣

梨子｢へぇ、珍しいね｣

真姫｢何よ、私だって友達くらい呼ぶわよ｣

真姫｢せっかくだから２人に梨子を紹介したいわ、行きましょ｣

梨子｢うん！｣

｢いや、絶対そうよ。私は諦めないわ…｣

｢はぁ、絵里……貴方は一体何をやってるんですか、もう高３なんですよ…｣

梨子( ん……話し声だ、何だろう )ｶﾞﾁｬｯ


絵里｢だってポッキーのチョコだけ舐めたらプリッツになって２度美味しいって希が！｣

絵里｢ほら、こうして……ぺろぺろ｣ﾎﾟｷｯ

絵里｢ああっ！また折れちゃった……｣ｼｭﾝ

梨子｢……｣

～～～～

千歌｢へ、へぇ……絵里さんもお茶目なとこあるんだね…｣

千歌｢でも海未さんは流石に見た目通りの人だったんだよね？｣

梨子｢ああ……｣

真姫｢海未も海未で中々ね……｣

千歌｢へっ？ まさか……｣

～～回想～～

梨子｢お邪魔します｣

真姫｢いらっしゃい梨子、今日も海未が来てるけど先に部屋に入ってて、コーヒーいれてくるわ｣

梨子｢うん！｣ｽﾀｽﾀ


海未｢ああ……私、私ぃ、やり遂げましたよ…｣

梨子(また何か聞こえる…)ｶﾞﾁｬｯ

海未｢まさか本当にプリッツになるなんて！では早速っ、頂きます！｣ﾎﾟｷﾎﾟｷ

海未｢……全然味がしないです。｣ｼｭﾝ

梨子｢……｣

～～～～

千歌｢そっかぁ…｣

真姫｢まぁ現実はこんなもんよ｣

梨子｢だから私も知らないフリするようにしてるの｣

千歌｢ちょっと分かったよ…｣


梨子｢ねぇ、真姫ちゃんはいつ迄こっちにいるの？｣

真姫｢う～ん…もう少し居ようかな、大丈夫？｣

梨子｢私は大丈夫だよ！……ねえ｣

真姫｢はい？｣

梨子｢あっちで何かあったの？｣

真姫｢ヴェェ！？な、何もないわよ！｣

ちかりこ( 分かりやすいなぁ )

真姫｢ごちそうさま！さぁ片付けましょ！｣

千歌｢ごちそうさまでした！｣

梨子｢うん、千歌ちゃんまた明日ね｣

真姫｢またね、千歌ちゃん｣

千歌｢はい！また明日！じゃあね真姫さん、梨子ちゃん！｣


梨子｢さてと……私達もお風呂入って寝ようか｣

真姫｢ええ、早く戻りましょ｣




｢ったく、いきなり出てくなんて何考えてんのよ…。待ってなさい真姫｣

ーー次の日ーー


ダイヤ｢貴方の目は節穴ですの！｣

曜｢えぇぇ…そうかなぁ｣

梨子｢どうしたの２人共？｣

ダイヤ｢聞いてください！曜さんたら、海未、絵里、真姫のクールビューティことソルゲ組に…！｣

曜｢こういうツンツンしてそうな人ってさ案外、可愛いとこあるよねって｣

梨子(あ……)

千歌(曜ちゃんて昔から勘が鋭いんだよね)

ダイヤ｢はぁ……全く。これだから素人に毛が生えたようなにわかは困るんですわ｣ﾌﾟｲｯ

曜｢ちょっ…ごめんなさいダイヤさーん！ほら、アメちゃんですよぉ｣

ダイヤ｢要りませんわそんなもの！｣

ルビィ｢じゃあルビィがもらう～♡｣

曜｢はいルビィちゃん♡｣

ルビィ｢わあ♡｣ﾍﾟﾛﾍﾟﾛ

ダイヤ｢あっ……やっぱり私も……！｣ｵﾛｵﾛ

梨子(ダイヤさん可愛いなぁ//)

梨子｢そういえば、次の曲なんだけど｣

千歌｢あ！そうだった…｣

曜｢何？もう完成したの？｣

梨子｢千歌ちゃん、歌詞はまだかしら？｣

千歌｢梨子ちゃぁん……急に怖いよぉ｣

梨子｢じゃ早めに帰ってうちで考えましょ｣

千歌(そうだ、今は真姫さんもいるし何か作詞のヒントもらおう)

ーー

千歌｢じゃあまた後でね！｣

梨子｢うん、じゃあね｣


にこ｢ここら辺の筈なのにぃぃ…｣ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

千歌(ん……？この人 道に迷ってるのかなぁ)

にこ｢ねぇ貴方｣

千歌｢はーい？どうしたんですか｣

にこ｢ここ、多分この近くのはずなんだけど、分からない？｣ﾋﾟﾗｯ

千歌｢ちょっと借りますね、んーと｣

千歌｢これ…梨子ちゃん家だ｣

にこ｢何？知り合いなの？｣

千歌｢はい、えっと…すぐそこです｣

にこ｢ありがと、ここね……！｣

ﾋﾟﾎﾟﾋﾟﾎﾟ、ﾋﾟﾎﾟ、ﾋﾟﾎﾟ！ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ！

千歌｢ちょ！お姉さん！やり過ぎですって！｣


真姫｢はーい？｣ｶﾞﾁｬｯ

にこ｢やっぱり居たわね…｣

真姫｢にこちゃん！？｣


千歌｢にこちゃん……？｣

千歌｢にこ……矢澤……あ！あ！｣

千歌｢あ"あ あ あ！！！｣


にこ｢何よいきなり大声あげて｣

梨子｢どうしたの真姫ちゃん？…ん？千歌ちゃん……と、もう1人は…｣

梨子｢……どちら様？｣

にこ｢ぬぁんでよ！！にこよ！矢澤・に・こ！｣

梨子｢あぁ、にこちゃんか…久しぶりで分からなかったよ｣

にこ｢まぁ、あんたも随分おっきくなったわね！｣

にこ｢……って、そうじゃなくて。…真姫！｣


真姫｢っ……。｣

にこ｢帰るわよ｣

真姫｢……にこちゃんなんか……大っ嫌い！！｣

ﾊﾞﾀﾝｯ



千歌｢へ……？｣

にこ｢ちょ！真姫？梨子？｣ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬｯ

にこ｢どーなってんのよぉおお！！｣

梨子｢あの……今、どういう状況なのかな…｣

真姫｢……｣ｸﾞｽﾝ

梨子(……また喧嘩したのね)

ーー


千歌｢……｣

にこ｢……｣

千歌｢あの…｣

にこ｢…何よ｣

千歌｢ちょっと私には状況がよくわからなくて…｣

にこ｢私もわかんないわよ。でも、ここまで来たんだから連れて帰らないとだし…｣

にこ｢とりあえず暑いわ…ここらで休憩できる場所ないの？｣

千歌｢………良かったらうち、来ます？｣

にこ｢え…いいの？｣

千歌｢は、はい///｣

千歌(真姫さんに続いて今度は生のにこにーなんて！！)

にこ｢何にやにやしてんのよ｣

千歌｢何でもないです！どうぞ、ここです！｣

にこ｢って近いわね！しかも立派な旅館じゃない｣

千歌｢ささっ、どうぞ！｣

にこ｢お邪魔するわよ｣

ーー

梨子｢ねぇ、何があったの？｣

真姫｢……｣

梨子(あーもう！昔からこれなんだから)



真姫｢今………一緒に暮らしてて｣

梨子｢え？真姫ちゃんと…にこちゃんが？｣



真姫｢……//｣ｺｸﾝ


梨子｢あらあらぁ///まあまあ～///｣

梨子｢真姫ちゃんたら、いつの間にそんな風になったのかしらぁ//｣ﾆﾔﾆﾔ

真姫｢っ……//｣

梨子｢あっ、でも私は良いと思うわ♡真姫ちゃんもそういう事に興味ある年頃だもんね♡｣ﾆﾔﾆﾔ

真姫｢うるわいわね//私も知ってるわよ…あんたの部屋にある本。｣

梨子｢……｣

真姫｢何が私も参考書買いに来たよ。随分卑猥な参考書ね。｣

梨子｢…………｣


真姫｢千歌ちゃんはその事知ってるのかしら？聞いてみてもいい？｣

梨子｢真姫さんごめんなさいぃ！！それだけは！｣ｸﾞｽﾝ

真姫｢ふん、私に勝とうなんて十年早いのよ｣

ーー

千歌｢あの……つまり何があったんですか？｣

にこ｢分からない。一昨日 仕事から帰ってきて一緒に寝てて…起きたら真姫が居なくなってたのよ｣

千歌｢ふむふむ…え？｣


千歌｢ 一緒に寝てて？……ええ！？｣

にこ｢何よ、付き合ってちゃ悪いの｣

千歌｢いやそんな事は！！｣

千歌(真姫さんとにこにーが、こんな事になっていたなんてぇ……！)

にこ｢で…連絡も取れないから、真姫のパソコンの履歴調べて｣

にこ｢ここの住所検索してたから、一か八かで来てみたわけ｣

千歌(何か口は悪いけど、ものすごい優しい人なんだなぁ、わざわざそこまでするなんて)

千歌｢何か思いあたる事は無いんですか？｣

にこ｢………ないわ、普通の平日だし｣

千歌｢例えば何かの記念日だった……とかは｣


にこ｢えっと、記念日ぃ記念日ぃ………｣



にこ｢あ……っ！｣

ーー

梨子｢付き合って２年目の記念日？｣

真姫｢……なのに…にこちゃんは全く覚えてないし｣ｸﾞｽﾝ

真姫｢何か…私だけ期待してるみたいで馬鹿みたいじゃない…｣

梨子｢それで家出してきたの？｣

真姫｢うん……｣

梨子(これは流石に……)

ーー

千歌｢にこさんが悪いですよ！！｣

にこ｢しょ、しょーがないじゃない！こっちもクタクタだったのよ…｣

千歌｢それはそうかもしれませんが、誰でも怒りますよぉ｣

にこ｢まぁ、そうよね…はぁ……どうしよ｣

にこ｢真姫って１度ヘソ曲げると中々機嫌治らないのよ｣


梨子｢千歌ちゃーん！！｣

千歌｢ん？梨子ちゃん？｣

千歌｢ちょっと待ってぇ、スグいく～｣

梨子｢と、いうわけで｣

にこ｢全面的に私が悪いわね…｣

千歌｢でも、わざわざ迎えにきてくれてるのにこのままもあんまりだよね…｣

にこ｢……｣

梨子｢もう１回素直に謝ってみたら？｣

にこ｢うん…｣

梨子｢真姫ちゃんもいきなりだったから驚いちゃっただけだよきっと｣

にこ｢そうよね…｣

千歌｢よおーし！じゃあ、もう１度ここから謝ってみましょ！｣窓ｶﾞﾗｶﾞﾗ

千歌｢まーきさぁーん！！！｣


ｶﾞﾗｶﾞﾗ…

真姫｢何……｣

にこ｢…｣

真姫｢…｣

にこ｢悪かったわよ…忘れてて…｣


真姫｢ふん、別に気にしてないわよ｣

梨子(ほっ……やっと解決ね)

にこ｢さあ帰るわよ、ったく心配かけさせないでよね｣

真姫｢べ、別に誰も迎えに来てなんて頼んでないわよ｣

にこ｢はああ！！？私が謝ってんのにあんたこそ何よ！その態度！｣

千歌(え……)

真姫｢どこが謝ってんのよ！勝手にやって来ただけでしょ！ふん！！｣


にこ｢……何よそれ｣ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

真姫｢あっ……｣

にこ｢仕事終わって……徹夜で調べて……うっ…｣

にこ｢私だって……ううっ……んっ……｣ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ


真姫｢あ……ぁ……っ｣


にこ｢勝手にしろおおお！！！｣

ﾊﾞｧﾝ！


真姫｢……｣

真姫｢…………｣ｸﾞｽﾝ

梨子(何でこうなるのよぉぉ……)　

　

にこ｢もう終わりよ……！｣

千歌(あ～ぁ、今度はこっちがヘソ曲げちゃったよ)

梨子(こうなるともう原因がどうとかじゃないよね…)

ちかりこ(はぁ…)


梨子｢とりあえず家に戻るね｣ﾎﾞｿ

千歌｢うん、私はにこさんの話を聞いてあげるね｣ﾎﾞｿ

にこ｢何ゴチャゴチャ話してんのよ！｣

梨子｢じゃ｣

千歌｢うん｣

千歌｢すいませんにこさーん！すぐいきまーす！｣

ーー

梨子｢ただいま｣ｶﾞﾁｬｯ


真姫｢うっ……ううっ……ひっ……｣ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

梨子(あぁ…どうしよ)

梨子｢ね、ねぇ……真姫ちゃん｣

真姫｢んっ……何よ……｣

真姫｢にこちゃんが…私の為に必死で探しにきてくれてるのだって……わかってるわよ！｣

梨子｢真姫ちゃん……｣

真姫｢でも……私……いつもにこちゃんに酷い事言ったり……何やってるのよ｣ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ


梨子(なんだ、この２人って似たもの同士だね)

梨子(…なら簡単だよ)


梨子｢素直に仲直りしよって言うのが照れ臭いならさ｣

梨子｢他にもあるんじゃない？やり方｣


真姫｢え……。｣


ーー

にこ｢帰るわ、私！｣

千歌(とか言ってさっきからずっと居るじゃん……)


にこ｢今度こそ…もうあんな奴、知らないわ！｣

千歌｢わわっ！ちょと！にこさーん！！｣ｸﾞｲｯ

にこ｢離しなさいよお！｣ｸﾞｷﾞｷﾞｯ




にこ｢ん…………｣

千歌｢何か聞こえる？｣

にこ(これ……真姫のピアノ)


にこ｢……｣ｶﾞﾗｶﾞﾗ


にこ(相変わらず不器用なんだから……)


ーー

真姫｢ふう……。｣

真姫｢久しぶりだったから…上手く弾けたかしら…｣



にこ｢懐かしいわね…｣

真姫｢にこちゃん……｣

にこ｢たまには弾きなさいよまた……｣

にこ｢やっぱりあんたのピアノ、私は……好きだからさ…｣

真姫｢にこちゃ……っ｣ｳﾙｯ


にこ｢一緒に帰るわよ……//｣


真姫｢…………うん！！｣


梨子(まだまだ敵わないなぁ、真姫ちゃんには！)

ーー

にこ｢ってわけだから、真姫が世話になったわね｣

真姫｢ちょ！保護者ヅラしないでよ！｣

千歌｢ほらほらぁ、せっかく仲直りしたんだからぁ…｣

梨子｢じゃあまたね２人共♪｣


真姫｢色々ありがと、ライブ……楽しみにしてるわよ｣

千歌｢きてくれるんですか！やったぁ！｣ぴょん

梨子｢うん、ばいばい！｣

千歌｢行っちゃたね…｣

梨子｢そうだね…私達も帰ろうか｣

千歌｢うん！｣



梨子｢あ……そういえば作詞は？｣

千歌｢今言うかなぁ～！！｣

ーー次の日ーー

千歌｢ヴェェ……｣

ダイヤ｢ではお邪魔しますわよ｣

曜｢お邪魔しまーす！｣

千歌(結局…歌詞が出来なくて今から皆に囲まれて延長戦だょ……)


ダイヤ｢ん……これは？｣ﾁﾗ

ダイヤ｢あ！あ あ あ あ！！！！｣

梨子｢へ？｣

ダイヤ｢これはあ！矢澤にこと西木野真姫のサインじゃないですかあ！！｣

千歌｢あ………｣

ダイヤ｢し、しかも壁にこんなに大きく直筆で！！？｣ﾌﾙﾌﾙ

千歌(昨日帰る前に……つい…)

ダイヤ｢な、な、な！何ですのこれ！どういうことですの？！ねぇ、千歌さん！｣ｸﾞｲｯ

千歌｢いや……さぁ…｣

ダイヤ｢さぁ…じゃなくて！！ねぇ！ねぇってば！千歌さーん！！｣ﾕｻﾕｻ

千歌(た、助けて梨子ち"ゃあん…)ﾁﾗｯ


梨子(こうなるから嫌なのよ、知らないわ)ﾌﾟｲｯ


千歌｢そんなぁああ！！！｣

ーー

にこ｢しかしさぁ…｣

真姫｢どうしたの？｣

にこ｢あんたって梨子には妙に懐かれてるわよね｣

真姫｢まぁ、小さい時から一緒だったしね…｣

真姫｢それに梨子は……ううん、何でもない｣

にこ｢とか言って、顔……ニヤけてるわよ｣

真姫｢ち、違うわよ！！｣


～～～～

ねぇ、まきちゃん これっあげる


ありがとう梨子！ん？この絵……私と梨子かな？


うん♡ 頑張って描いたんだよ、そしたら学校のコンクールで入賞したのっ！


凄いじゃない、大切にするわ♪えっとタイトルは…


『 りこのだいすきなおねえちゃん 』

ご清聴ありがとうございました！