1: 名無しで叶える物語(かつお)@\(^o^)/ 2016/12/29(木) 17:57:24.89 ID:oN6wi6lE.net
ことり「あ、あれ?何で怒ってるの?」

海未「いえ、怒ってなどいませんよ」

ことり「怒ってる……よね?」

海未「全然、全く、一欠片も怒っておりません」

ことり「えっと……もしかして、一人で寂しかったの?」

海未「……寂しくなんてなかったです。寧ろ一人で気楽でしたよ」プイッ

ことり「あぁ……ごめんね海未ちゃん。一人きりで寂しかったよね?」ナデナデ

海未「ちょ、ちょっと!?撫でないでください!///」

ことり「ホントはことりだって海未ちゃんと一緒に居たかったんだよ?でも、お仕事だから仕方なくって……」

海未「そんなの分かっています……」

2: 名無しで叶える物語(かつお)@\(^o^)/ 2016/12/29(木) 17:59:50.52 ID:oN6wi6lE.net
ことり「そ、そうだ!海未ちゃん、はいこれっ!」パッ

海未「何ですかこれ?」

ことり「ほら、ことりお仕事で沖縄言ってたでしょ?それのお土産だよっ」

海未「はあ……どうも」

ことり「サメさんのぬいぐるみ♪こわいよ~、がおー♡」

海未「いや、別に怖くありませんし、サメと言いましてもジンベエザメですし、そもそもサメはがおーなんて鳴きません」

ことり「うぅ……海未ちゃん酷い……」ウルッ

海未「ですが……そんな事は些細な事です。ことりがくれた贈り物なので、大切にしますね」ニコッ

ことり「~~♡」キュンキュン

4: 名無しで叶える物語(かつお)@\(^o^)/ 2016/12/29(木) 18:02:43.41 ID:oN6wi6lE.net
海未「まあ、だからと言ってこれで私の機嫌が直るわけでは――」

ことり「海未ちゃぁ~ん♡」ギュ-!!

海未「……って、ことりぃ!?きゃっ!」


ドシ-ン!!


海未「い、いきなり何をするのですかことり……」

ことり「海未ちゃんが可愛すぎるのがいけないんだよぉ♡」ギュ-

海未「私、特に何もしてませんけど」

ことり「ことりがあげたものだから、大切にしてくれるって言ったでしょ?」

8: 名無しで叶える物語(かつお)@\(^o^)/ 2016/12/29(木) 18:06:07.21 ID:oN6wi6lE.net
海未「え?ああ……そんなの当然の事ではないですか。ことりから頂いたものなんですから」

ことり「海未ちゃん……」キラキラ

海未「あ、もういきなり抱き着くのは無しですよ」スッ

ことり「そんなぁ……せっかく仕事の間補給出来なかった海未ちゃんパワーを補給しようとしたのにぃ……」ズ-ン

海未「そんなもの補給しなくていいです。と言うより何ですかその変な力、初めて聞きましたけど」

ことり「知らないの?じゃあ説明してあげるっ♡」

海未「いえ、結構です。何となく想像つきますので」

ことり「ふえぇ……海未ちゃんまだ怒ってるぅ……」

10: 名無しで叶える物語(かつお)@\(^o^)/ 2016/12/29(木) 18:08:16.06 ID:oN6wi6lE.net
海未「怒ってないですって、少し機嫌が明後日の方向を向いているだけです」

ことり「それを怒ってるって言うの~!」

海未「へぇ、そうなんですね。それは勉強になりました」

ことり「もうっ……そろそろ怒るのやめよ?」

海未「ですから、私は最初から――」

ことり「海未ちゃん?」ギュッ

海未「むっ……な、何ですか」

ことり「……怒っちゃダメ」ナデナデ

11: 名無しで叶える物語(かつお)@\(^o^)/ 2016/12/29(木) 18:10:47.83 ID:oN6wi6lE.net
海未「そんな怒り方をされると、私がまるで子どもみたいじゃないですか……」ムスッ

ことり「だって今の海未ちゃん、子どもとあんまり変わらないよ?」クスッ

海未「では、私は今から子どもです。子どもだからワガママだって言います」

ことり「ふぇ?」

海未「ことり……」ギュッ

ことり「わわっ……どうしたの、海未ちゃん?」

海未「寂しかったです。仕事だと分かってはいましたが何日もことりがいない事が辛かったんです……」

海未「電話しても、全く出てくれませんでしたし……」

ことり「あ、ごめんね!忙しかったから中々時間取れなくて……」

12: 名無しで叶える物語(かつお)@\(^o^)/ 2016/12/29(木) 18:14:16.67 ID:oN6wi6lE.net
海未「だから私はずっと寂しかったんです。寂しすぎて死んでしまいそうになっていたのです」

ことり「うさぎさんみたいだね……」アハハ…

海未「兎が寂しさで死んでしまうというのはデマですよ」

ことり「え?あ、そ、そうなんだ~」

海未「でも、私が死んでしまいそうだったのは本当です……」

ことり「そうだね、それは今の状況みたらわかるかも」

海未「もう私の傍から離れないでください、ことり……」ヒシッ

ことり「う、うん……出来るだけ一緒にいるようにはするけど流石にお仕事の時は――」

海未「嫌です!片時たりとも離れたくありません!」

14: 名無しで叶える物語(かつお)@\(^o^)/ 2016/12/29(木) 18:16:39.67 ID:oN6wi6lE.net
ことり「だけど、海未ちゃんだってお家の道場の先生のお仕事があるでしょ?」

海未「辞めます!」

ことり「辞めちゃダメだよぉ!?それだと生活出来なくなって、ことりと海未ちゃんが一緒に居られなくなっちゃうよ~!」

海未「はっ……それもそうですね……」

ことり「だから、今までよりもうちょっと一緒に居る時間を増やす様にするね?もし海未ちゃんが死んじゃったら、ことりもとっても悲しいもん」

海未「あの、それならいっその事ことりも家の道場で働けば――」

ことり「海未ちゃん!」

海未「ひゃいっ!」ビクッ

16: 名無しで叶える物語(かつお)@\(^o^)/ 2016/12/29(木) 18:18:59.67 ID:oN6wi6lE.net
ことり「いつまでワガママ言ってるの?海未ちゃんホントは子どもじゃなくて大人でしょ?」

海未「今だけ子どもですもん……」ムスッ

ことり「や~ん♡ぬいぐるみ抱きしめて拗ねてる海未ちゃんかわいい~♡……じゃなくって!」

ことり「もうそれは終わり!いつもの真面目でシャキッとした海未ちゃんに戻ろ?」

海未「……ことりがキスしてくれたら戻ります」ボソッ

ことり「む……それが最後のワガママ?」

海未「恐らくは」

ことり「仕方ないなぁ……一回だけだよ?」

海未「私はいつでもいいですよ……」スッ

ことり「はぁ……でも、こんな海未ちゃんもたまにはいいかも♡……な~んて」





チュッ…

――――――

18: 名無しで叶える物語(かつお)@\(^o^)/ 2016/12/29(木) 18:21:24.70 ID:oN6wi6lE.net
海未「所でことり」

ことり「なぁに?」

海未「仕事で沖縄に行っていたのは知っていましたが、一体何の仕事だったんですか?」

ことり「あれ?ことり言ってなかったっけ?」

海未「ええ、聞いていませんよ」

ことり「えっとね……写真集の撮影だったんだぁ♡」

海未「……はい?」

ことり「海未ちゃん?」

海未「写真集……と言いますと、あの、まさかとは思いますが……水着等は着て……ませんよね?」

ことり「ううん、着てるよ♪」

海未「何ですって!?」ダンッ

19: 名無しで叶える物語(かつお)@\(^o^)/ 2016/12/29(木) 18:24:10.53 ID:oN6wi6lE.net
ことり「え、な、何ですってって言われても……」

海未「ことり、貴女分かっているんですか?写真集ですよ?水着なんですよ?全国で発売されるんですよ!?」

ことり「……知ってるけど」

海未「全国で発売される……それはつまり、私以外の人に、ことりの美しい身体を見られてしまうという事ではありませんか!」

ことり「美しい身体なんて……そんな海未ちゃん……///」ヤ-ン

海未「照れてる場合ではないのです!!」

ことり「ぴぃ!ご、ごめんなさぁい……」シュン

海未「何故、一言の相談もなかったんですか?」

20: 名無しで叶える物語(かつお)@\(^o^)/ 2016/12/29(木) 18:26:28.11 ID:oN6wi6lE.net
ことり「だって、海未ちゃんの事だから今みたいに怒って『絶対ダメです~!』って言うと思って……」

海未「……」ハァ

海未「あのですね、ことり。それは確かに怒ります、私だって聖人ではないですから。恋人の水着姿を見知らぬ人に見られるなんて嬉しいはずがありません」

海未「ですが、それと同時にことりの仕事上こういった事態が避けられないのは私も理解しているつもりです。……ことりはアイドルですから」

海未「ですので、これからはなるべく相談して頂けると、私もありがたいです」

ことり「海未ちゃん……そうだね、相談しなくてごめんなさい」

海未「もう過ぎた事です。謝る必要はありませんよ」ニコッ

23: 名無しで叶える物語(かつお)@\(^o^)/ 2016/12/29(木) 18:28:42.77 ID:oN6wi6lE.net
ことり「!」パアァ

ことり「えへへ……海未ちゃん大好きぃ♡」ギュッ!

海未「……」

ことり「?」

海未「やっぱり段々ムカムカしてきました……」

ことり「えっ?」

海未「ことりの水着姿は私だけのものです。誰にも渡しません……」

ことり「う、海未ちゃん?」

海未「ことり、発売日はいつですか?」

ことり「き、聞いてどうするの?」

海未「園田家の財力を集結させて私が買い占めます!」

ことり「そんなのダメっ!」メッ

25: 名無しで叶える物語(かつお)@\(^o^)/ 2016/12/29(木) 18:31:27.00 ID:oN6wi6lE.net
ことり「ファンの皆だって楽しみにしてくれてるんだから、ね?」

海未「納得出来ません。したくありません……」プクゥ

ことり「せっかく、さっきカッコいいこと言ってくれたのに……」

海未「冷静に考えたらやっぱり嫌でした」

ことり「もうっ……」クスッ

ことり「そんな事言ってると、今日は一緒に寝てあげないよ?」

海未「別に構いません、私はこのジンベエザメさんと寝ますので」

ことり「ホントにいいの?」

海未「……」

26: 名無しで叶える物語(かつお)@\(^o^)/ 2016/12/29(木) 18:33:43.76 ID:oN6wi6lE.net
ことり「海未ちゃんがいいなら、ことりはそれでもいいけど……」

海未「嘘です、ことりと一緒に寝たいです」

ことり「じゃあ、これ以上はワガママ言わないこと」

海未「……仕方がありません、条件を飲みましょう」

ことり「うんっ、よろしいです♪」

海未「その代わり、今日は一つの布団で一緒に寝て下さい」

ことり「   なことは絶対ダメだからね?」

海未「……ん、んんっ!」

ことり「海未ちゃ~ん?」

海未「少しだけ……」

27: 名無しで叶える物語(かつお)@\(^o^)/ 2016/12/29(木) 18:36:25.96 ID:oN6wi6lE.net
ことり「怒るよ?」

海未「大人しく寝ます……」シュン

ことり「そんなにがっかりしなくても……」

海未「お休みなさい」ゴロン

ことり「海未ちゃーん、そこことりのお膝だよ?」

海未「ことりが優しくしてくれないので、ことりの膝に癒していただきます」サワサワ

ことり「触り方がいやらしい!」

海未「別にこれぐらい許してください、私は一人でずっと寂しかったんです」

ことり「もうそのワガママは、ことりには通用しませんっ」

海未「ですよね……知ってました」

28: 名無しで叶える物語(かつお)@\(^o^)/ 2016/12/29(木) 18:37:53.78 ID:oN6wi6lE.net
ことり「でも、ことりは海未ちゃんにはとっても優しいから、特別に許可してあげます♪」

海未「ことり……」

ことり「こんなこと許可してあげるの、海未ちゃんにだけなんだからね?」

海未「……すみません、ワガママばかりで駄目な恋人で」

ことり「そんな所も全部含めて、ことりは海未ちゃんが大好きなの♡だから、そんな事は全然気にしなくていいんだよ?」

海未「ことりは心が広いですね、まるで天使の様です」

29: 名無しで叶える物語(かつお)@\(^o^)/ 2016/12/29(木) 18:39:14.82 ID:oN6wi6lE.net
ことり「天使じゃないけど、アイドルならやってます♪」

海未「……」

ことり「えへへ……///」

海未「ことり」ギュッ

ことり「ひゃあ!?な、なに?」

海未「今夜は……私だけのアイドルになって下さい」

ことり「う~ん……今日だけなら」

海未「そしてゆくゆくは今夜だけと言わず、ずっと私の……」

ことり「あはは……でも、うん。ことりも、いつかは海未ちゃんのお嫁さんに……ね♡」

30: 名無しで叶える物語(かつお)@\(^o^)/ 2016/12/29(木) 18:39:42.27 ID:oN6wi6lE.net
おわり

引用元: ことり「海未ちゃん、ただいま~♡」 海未「……お帰りなさい」ムスッ