自殺

サターニャ「そう……自殺」

サターニャ「自分の関係者だけでなく」

サターニャ「赤の他人にまで影響を及ぼす」

サターニャ「超級悪魔的行為……ふふっ」

サターニャ「けど、ただ死ぬだけじゃ意味がないのよ！」

サターニャ「それじゃぁぎゃふんと言わせられないわ！」

サターニャ「自殺のためにもまずは>>11をするわよ！」

リストカット

サターニャ「まずはリストカットをする」

サターニャ「もちろん、これでは死なないわよ」

サターニャ「まずはリストカット……」

サターニャ「悪魔的自傷行為によって」

サターニャ「私が自殺しようとしていることを仄めかす」

サターニャ「あ、でも」

サターニャ「いきなり悪魔的自傷行為では早々に対処されるわね……」

サターニャ「……間違って切ったことにしとくわ」

サターニャ「…………」ｽｯ

…………………
…………
……


サターニャ「……ヒリヒリする」ﾎﾟﾀﾎﾟﾀ…

サターニャ「まぁこのくらいで良いわよね」

サターニャ「まずはここまでに抑えて」

サターニャ「…………」ﾁﾗｯ

サターニャ「学校までは時間あるわね」

サターニャ「1.遅刻する」

サターニャ「2.普通に登校する」

サターニャ「3.欠席する」

サターニャ「どうするか3択よ！>>21」

リスカした部分をお湯につける

サターニャ「リストカットした部分を軽く風呂水に浸けて……」

サターニャ「……まぁ少しで良いわよね」

サターニャ「少し赤みがかった風呂水を放置して……と」

サターニャ「さて、軽く消毒して包帯」

サターニャ「……こうしてみるとなんか、あからさまね」

サターニャ「まぁ良いわ！」

サターニャ「とりあえず学校に行くわよ！」

サターニャ「私の目的はあくまでも天使どもにぎゃふんと言わせてやること」

サターニャ「そのために、自殺をする」

サターニャ「……そして、今はリストカットをした」

サターニャ「天使どもかヴィネット」

サターニャ「誰かが気づくか気づかないか」

サターニャ「……まぁどっちでも」

サターニャ「私には美味しい流れだわ」

サターニャ「さて……」ﾁﾗｯ

サターニャ「教室にはもうガヴリールとヴィネットがいるわ」

サターニャ「出だしが重要よ」

サターニャ「1.元気良く教室に入る(空元気)」

サターニャ「2.暗い面持ちで教室に入る」

サターニャ「3.ラフィエルが来るまで教室前で佇む」

サターニャ「今回も3択よ！>>26」

１で馬鹿みたいにはしゃぐ

サターニャ「ヴィネットー！ おはよ！」ｼｭﾊﾞｯ

ヴィーネ「！」ﾋﾞｸｯ

ヴィーネ「お、おはようサターニャ……いつにも増して元気ね」

ガヴリール「元気って言うかうるさ――」

サターニャ「ガヴリールゥ！」

ガヴリール「いちいち叫ぶなよ、しばくぞ」

サターニャ「ふんっ！ そんな脅しには乗らないわよ！」

サターニャ「今度こそ私が勝つんだから！」

ガヴリール「あーはいはい」

ガヴリール「サターニャつっよーい」ﾋﾗﾋﾗ

サターニャ「バカにしてぇ！」

サターニャ(私がリストカットしたことには)

サターニャ(まだ気づいていないようね)

サターニャ(まぁこれだけ動いてれば)

サターニャ(わかるはずない……)

サターニャ(さて……)

ラフィエル「あらあら」

ラフィエル「朝から賑やかですねー」

サターニャ(来たわね、ラフィエル！)

サターニャ(全員揃ったし)

サターニャ(早速>>33するわよ！)

くっ…！鎮まれ…私の左手よ…！ごっこ

サターニャ「くっ……！」

ラフィエル「サターニャさん？」

サターニャ「鎮まれ……私の左手よ……！」ｸﾞｸﾞｸﾞｯ

ヴィーネ「何やってるのよサターニャは」

ガヴリール「あれだお馬鹿的行為」

サターニャ「何よ！ この封印されし力が――」

ガヴリール「あーはいはい。すごーい」

サターニャ「このぉっ！」

ラフィエル「あらあら……？」

ラフィエル「サターニャさん、左手首。どうしたんですか？」

サターニャ「ぁっこれは……」

サターニャ（……よし、食いついた！）

サターニャ（しかも都合が良いことにラフィエルが）

サターニャ（私が自殺するとしたら）

サターニャ（ここは重要よ）

サターニャ（どんな風に言い訳するか）

サターニャ（自殺しようとした。なんて論外だから）

サターニャ（今回も選択肢になるわ！）

サターニャ（1.なんでもない。と目を逸らす）

サターニャ（2.間違って切っちゃって。とおどける）

サターニャ（3.あんた達には関係ない！ と、怒る）

サターニャ（今回も3択から選んで頂戴！>>43）

1

ラフィエル「サターニャさん？」

サターニャ「なんでもないわ」ﾌｲｯ

ヴィーネ「なんでもないって、サターニャ。大丈夫なの？」

サターニャ「ほんと、なんでもないわよ。ヴィネット」

サターニャ「こうやって登校してるんだから」

サターニャ「平気に決まってるでしょ」

ガヴリール「………」

ガヴリール「なぁ、サターニャ」

サターニャ「なによ」

ガヴリール「……いや」

ガヴリール「平気なら良い。そろそろグラサン来るぞ。ラフィも戻んないと」

ラフィエル「そう……ですね」

サターニャ（信じてないわね）

サターニャ（ま、あんな言い方すれば）

サターニャ（疑ってくれって言ってるようなものよね）

……………………

…………

……


サターニャ「普通に怒られるから」

サターニャ「授業は普通に受けたわ」

サターニャ「さて、待ちに待った昼休み」

サターニャ「いつもならラフィエルがちょっかいだしに来て」

サターニャ「ガヴリールとヴィネットも混じって食べているわ」

サターニャ「けど……」

ラフィエル「あの～」

サターニャ（着たわね）

サターニャ（いつもより大人しい……っていうか優しいわね）

サターニャ（調子狂う）

ラフィエル「良ければ、お昼ご一緒しませんか？」

サターニャ「>>50」

今日は一人にして

サターニャ「今日は一人にして」

ラフィエル「一人よりみんなで食べた方が……」

サターニャ「おいしいって？」

サターニャ「だから何よ。私は一人が良いの」

ラフィエル「………ぅ」ﾌｲｯ

サターニャ「ガヴリール……いや、来るのはヴィネットよね」

サターニャ「ヴィネットにもそう言っておいて」ｶﾞﾀｯ

サターニャ「…………」ｽﾀｽﾀｽﾀ…


ガシッ


サターニャ「！」

ラフィエル「ま、待って下さい」

ラフィエル「では、帰り。帰りくらいは……お願いします」

サターニャ「………」

サターニャ（追撃してくるなんて）

サターニャ（片方だめでももう片方はってやつ？）

サターニャ（なんか半分泣きそうな感じがするし……）

サターニャ（私に罪悪感を抱かせて）

サターニャ（帰りだけでも一人にさせない）

サターニャ（そんなかんじ。よね？）

サターニャ「>>57」

1人にしてって言ってるでしょ？

サターニャ「一人にしてって言ってるでしょ」

ラフィエル「そうですか……」

サターニャ「あんたのせいで食べる時間減ったじゃない」

サターニャ「一人が良いって言ってるんだから」

サターニャ「ほっといてよ」

ラフィエル「……すみません」

サターニャ「ふんっ」

ラフィエル「…………」

ラフィエル「サターニャさん……」

…………………

…………

……


サターニャ「…………」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

サターニャ「クックック」

サターニャ「……大分上手く言ってるわね」

サターニャ「ガヴリールとヴィネットは分からないけど」

サターニャ「ラフィエルは大分慌ててる」

サターニャ「ガヴリールが何か気にしてたけど」

サターニャ「自分からいくわけにはいかないわ」

サターニャ「さて、これも重要ね」

サターニャ「1.昼休みから無断で早退」

サターニャ「2.ラフィエル以外に早退を伝えて帰る」

サターニャ「3.普通に授業に戻る」

サターニャ「3択よ！>>65」

１で家に帰って魔界通販を観る

サターニャ「よし、帰るわよ」

サターニャ「当然、無断でね」

サターニャ「くくくっ」

サターニャ「ラフィエル」

サターニャ「あんたのせいだからね」

………………
…………
……


サターニャ「ふぅ」

サターニャ「一人で食べに行ったから」

サターニャ「荷物はあるわ。課題はないけど」

サターニャ「…………」

サターニャ「そんなことより魔界通販よ！」

サターニャ「さてさて……」

魔界通販『本日のご紹介は>>75です！』

身体能力があがる魔法少女コスチューム

サターニャ「身体能力があがる魔法少女コスチュームゥ？」

サターニャ「自殺するんだし」

サターニャ「身体能力なんてあがっても仕方がないわ」

サターニャ「それに魔法少女のコスチュームとか……」

サターニャ「………」

サターニャ「1.買う」

サターニャ「2.買わない」

サターニャ「2択ね！」

サターニャ「因みに届くのは明日の夕方よ！>>80」

１

サターニャ「買いね」

サターニャ「色々あるけど」

サターニャ「……まぁ死ぬわけだし」

サターニャ「さっそく電話するわ！」

…………………

…………

……

サターニャ「夕方ね」

サターニャ「注文は完了してるわ」

ｳﾞｨｰ…ｳﾞｨｰ…ｳﾞｨｰﾈ…

サターニャ「メール？」

>>84　コンマ3桁

000ー300　ヴィーネ
301ー600　ラフィエル
601ー900　ガヴリール
901ー999　委員長

ほらよ

サターニャ「ガヴリール？」

『何があったのか知らないが、あんまりやりすぎるなよ』

『厨二病ならそれでも良いが、ラフィエルはそう言うの疎いんだよ』

『本気で心配するから、やるなら本気でネタをやれ』

『中途半端は性質が悪い』

サターニャ「……二病？ 読めない漢字あるわね」

サターニャ「選択……コピー、貼り付け、検索」

サターニャ「……はぁ？」

サターニャ「別にそういうんじゃ……」

サターニャ「つまりなによ」

サターニャ「ガヴリールは勘違い」

サターニャ「ラフィエルは本気で心配ってわけね」

サターニャ「……ふんっ」

サターニャ「ラフィエルは心配してんのね」

サターニャ「ま、ああやって突き放せば当然よね！」

サターニャ「なーっはっはっはっ！」

サターニャ「この大悪魔、胡桃沢＝サタニキア＝マクドゥエルの超級悪魔的行為」

サターニャ「その生贄にしてやるわ！」

サターニャ「まずはガヴリールへの返信ね！」

サターニャ「1.返信する」

サターニャ「2.返信しない」

サターニャ「2択よ！ 内容は次取るからするしないだけで良いわよ！>>91」

2

サターニャ「返信は、しないわ！」

サターニャ「これがえすえぬえすってやつなら」

サターニャ「Ｓ級悪魔的行為になるけど」

サターニャ「メールならＢ級ね」

サターニャ「けど、心配云々があるから個人的にＡ級！」

サターニャ「くっくっく」

サターニャ「ガヴリールはどう出てくるかしら」

サターニャ「怒って押しかけてくる？」

サターニャ「呆れて放置？」

サターニャ「ヴィネットが先に押しかけてきそうだけど」

サターニャ「……放課後ね」

…………………

…………

……

サターニャ「……ふぅ」

サターニャ「どうしようかしら」

サターニャ「あれだけ強く言ったから、ラフィエルが来る可能性は低いけど」

サターニャ「来る可能性もある」

サターニャ「いや、きっと来るわ！」

サターニャ「ガヴリールからどうせ厨二病だろって言われ」

サターニャ「ほうっておけって言われてもラフィエルなら……」

サターニャ「まぁ、そうとも限らないけど」

サターニャ「とりあえず>>100するわ！」

ロッカーで待機

サターニャ「ロッカーに隠れ――るのは無理よ！」

サターニャ「ここは家だからね」

サターニャ「押入れに隠れるわよ！」

サターニャ「ただ、隠れたらしばらく何も出来なくなるわ」

サターニャ「ラフィエルがどうやってくるか分からないけど」

サターニャ「重要なのは入り口、玄関よ！」

サターニャ「ここが開いてるのかどうかで変わるわ！」

サターニャ「くっくっく」

サターニャ「あとは部屋の状況ね。散らかってるのか、今の状態か」

サターニャ「1.部屋そのまま、鍵開き」

サターニャ「2.部屋そのまま、鍵閉め」

サターニャ「3.部屋散らかし、鍵開き」

サターニャ「4.部屋散らかし、鍵閉め」

サターニャ「この4択よ！>>105」

3

サターニャ「部屋は……散らかすべきね！」ｶﾞｻｺﾞｿ

サターニャ「適当に放り出しておけば良いでしょ」ﾄﾞﾀﾊﾞﾀ

サターニャ「机の上のコップは……そんな入ってないわね」

サターニャ「なら、倒して……」ｶﾀｯ

サターニャ「……………」

サターニャ「…………きったな」

サターニャ「……片付けが死ぬほど面倒臭そうだわ」

サターニャ「ガヴリールはこれ」

サターニャ「ヴィネットがやってくれるって考えるから散らかせるんじゃないの？」

サターニャ「……ハッ」

サターニャ「余計なこと考えてる場合じゃないわ」

サターニャ「とにかく、家の鍵もあけるわ」

サターニャ「当然、靴も適当にばら撒く」

サターニャ「……ふぅっ」

サターニャ「散らかすって意外と大変ね」

サターニャ「あとは誰かが来るのを待つだけ」

サターニャ「メールも無視したから、携帯も机の上……」

サターニャ「いや、床に投げておくわ」

サターニャ「これで後は」

サターニャ「来るのを待つだけね」

サターニャ「予備の布団の中にもぐりこんで」

サターニャ「一見、だれも居ないようにして……」

サターニャ「これなら、外も見える……よし。完璧よ！」

来る来ない>>110

001-150　ガヴリール
151-300　ラフィエル
301-450　ヴィーネ
451-600　来ない
601-750　ヴィーネとガヴリール
751-900　ガヴリールとラフィエル
901-000　全員

ラフィエル

ピンポーン

サターニャ「……着たわね」

ピンポーン

ヴィーネ『サターニャー？』

ヴィーネ『いないのー？』

ヴィーネ『サタ――えっ？』ｶﾞﾁｬｯ

サターニャ（今、あけたわね）

サターニャ（そりゃ、早退したのにドアが開いてれば驚くわよね）

サターニャ（ヴィーネっていうのが）

サターニャ（ちょっと残念だけど……まぁ良いわ）

ヴィーネ「入――な、なにこれ……」

ヴィーネ「冗談やめてよ……サターニャ！」

ヴィーネ「サターニャ、居ないの！？」

ヴィーネ「っ……」

サターニャ（よしっ！）

サターニャ（散らかしていたのも大正解よ！）

サターニャ（誰か似押し入られた可能性も出てくる）

サターニャ（われながら最高の――）


＜ｹﾙﾍﾞﾛｽｩｶﾞｲｯﾋﾟｷ……ｹﾙﾍﾞﾛｽｩｶﾞﾆﾋｷ……ｹﾙﾍﾞﾛｽｩｶﾞ……


ヴィーネ「サターニャ！」

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ

ヴィーネ「嘘でしょ……サターニャっ！」ｷﾞｭｯ

サターニャ（正直、ぎゃふんといわせたいのは天使だから）

サターニャ（ヴィネットにはネタバレしても良いんだけど）

サターニャ（でも、ヴィネット経由でばれそうなのよねぇ）

サターニャ（…………）

サターニャ（ヴィネット、私の携帯握り締めたまま、動かないわね）

ヴィーネ「っ！」

サターニャ（動いた……って電話？）

ヴィーネ「ガヴ！ ガヴ！」

ガヴリール『なんだよさわｇ――』

ヴィーネ「サターニャが居ないの！ 鍵がちらか、部屋開いてッ！ それでっ」

ガヴリール『ま、待て待て待て！ 落ち着け！』

ヴィーネ「っ……はぁ……っ」

ガヴリール『サターニャが出かけた可能性は？』

ヴィーネ「分からない。でも、荷物も何もかも、携帯も置きっぱなし」

ガヴリール『……で、部屋は？』

ヴィーネ「散らかってる……鍵も開いてたの」

ガヴリール『分かった。すぐ行く。ラフィエルも呼んでくれ』

ヴィーネ「すぐって」

ガヴリール『すぐはすぐだ。安心しろ』

ヴィーネ「安心って――！」ﾄﾝﾄﾝｯ

ガヴリール「こういうときの為の神速通。だからな」

ヴィーネ「ガヴ……」

ガヴリール「ほんっとひどいな。なんだこれ……いや」

ガヴリール「とりあえず、ラフィエルも呼ぼう。知恵は多い方が良い」

サターニャ（なんか大事になってきたわね）

サターニャ（これはS級悪魔的行為に匹敵するんじゃない？）

サターニャ（いや、悪魔的作戦？）

ガヴリール「悪い……私のミスだ」

ガヴリール「ただの厨二病だって、侮った」

ラフィエル「ガヴちゃんは悪く有りません」

ラフィエル「きっと、私がいつも弄っていたから……」

ラフィエル「だから……っ」ｶﾞｸｯ

ヴィーネ「ラフィエル……」

ガヴリール「とにかく、携帯を見る限り」

ガヴリール「私がメールを送った一時間前」

ガヴリール「そのときはまだ、家に居たってことになる」

ラフィエル「そうですね……」

ヴィーネ「気になるのは薄く変色したお風呂の水だけど」

ガヴリール「あれは多分、リストカットだな」

ラフィエル「リストカット……？」

ガヴリール「カミソリが落ちてたし、水の色もそんな感じだった」

ガヴリール「それに、サターニャは今日、左手首に包帯巻いてただろ？」

ヴィーネ「じゃ、じゃあ……あれ」

ガヴリール「もしかしたら、あんな真似するまえに気づいて欲しかったのかもな……」

ヴィーネ「そんなっ！」

ラフィエル「でも、私はお昼に声をかけましたよ？」

ラフィエル「そのときは強く拒否されて……」

ガヴリール「いつもラフィエルは近づいてたから」

ガヴリール「それでも来てくれるって思った可能性はある」

ガヴリール「無断早退ってインパクトあることしてくれたしな」

サターニャ（……なんて熱弁してるけど）

サターニャ（全部冗談なんだけど！）ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ

サターニャ（あー熱くて汗が）

サターニャ（決して焦ってるわけじゃないわよ！）

サターニャ（ここは>>129）

様子見

サターニャ（ここは様子見ね）

サターニャ（どうなるか、見せてもらうわよ）

ガヴリール「他に気になったことはあるか？」

ラフィエル「…………」

ヴィーネ「…………」

ガヴリール「よし。そしたらまずは警察に連絡だ」

サターニャ（警察ぅ！？）

ガヴリール「変な奴が家に居て、サターニャは手を切りつけられながらも学校に来たって線もあるからな」

ヴィーネ「まって、おかしくない？ 普通なら欠席させるはずよ」

ガヴリール「いや、欠席したら私達が来る。特に、ラフィエルなんか絶対に」

ラフィエル「それは……」

ガヴリール「それを警戒して、手首を切りつけて口封じをする。話せばこうだ」

ガヴリール「お前も！ お前の友達も！」

ラフィエル「っ」ﾋﾞｸｯ

ガヴリール「そうやられたら。悪魔のくせに根は良い奴だからな……」

ガヴリール「ラフィエルを頑なに拒んだのだってそれなら納得もいくだろ？」

ラフィエル「サターニャさん……」

サターニャ（冗談でーす）

サターニャ（ひっかかったひっかかったー！）

サターニャ（ダメね。殺される未来しか見えない）

ヴィーネ「じゃぁ、連絡するわね」

ガヴリール「頼む」

ラフィエル「そしたら私達は」

ガヴリール「待機だ」

ラフィエル「なっ……なんでですか！」

ガヴリール「私達のどっちかが居ないと警察が来るまで、ヴィーネは一人だ」

ガヴリール「逆もそう。2人をここに残せば探すのは一人」

ガヴリール「どっちも、危ない奴と一対一。こんなの許せるわけない」

ラフィエル「こうしている間にも、サターニャさんが危険な目にあっているかもしれないのに！」

ラフィエル「なぜ……なぜですかッ！」

ラフィエル「なぜ何も……出来ないんですかッ！」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ……

サターニャ（ラフィエル……あんた）

サターニャ（……でももう、遅いのよ）

サターニャ（……押入れなら）ﾓｿﾞﾓｿﾞ

サターニャ（ふふっ、あるわね。工具。長い杭が）

サターニャ（これも、魔界通販のおかげ）

サターニャ（これで一応、自殺も出来る）

ラフィエル「こんなの……こんなのあんまりです」

ラフィエル「悪魔だからいけないんですか？」

ラフィエル「悪魔だから酷い目にあわなければいけないんですか？」

ラフィエル「救いがあったって……」ｷﾞｭｯ

ラフィエル「！」

ガヴリール「まだそう決まったわけじゃない」

ガヴリール「魔界通販の道具がめちゃくちゃなことした」

ガヴリール「その可能性だってあるんだ」

ラフィエル「ガヴちゃん……」

ガヴリール「天界の主席と次席が無事を願ってるんだぞ」

ガヴリール「叶わなかったら堕天してやろうぜ」

ラフィエル「そう……ですね……それはきっと、天界には痛手ですからっ」

サターニャ（……>>140）

死んだフリ

サターニャ（死んだ振り）

サターニャ（これはもう、死んだ振りするしかないわ！）

サターニャ（これはもう……どうにも止まらない。だし）

サターニャ（あぁ、頭の中で太鼓のお化けが、まだまだ続くドンとか言ってる）

サターニャ（こんなの、続いたらやばいわよ……）

サターニャ（あー暑い！）

サターニャ（汗で死にそう、蒸し暑い）

サターニャ（胡桃って焼くと良いのかしら……じゃ、ない、わ）

サターニャ（警察が着たら死んだ振り……死んだ振り……）


…………………………

ｳｰｳｰｳｰ

………………

ｩｰｩｰｲｳﾉｦﾔﾒﾅｻｲ!

ｺｳﾑｼｯｺｳﾎﾞｳｶﾞｲﾀﾞ!

…………

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀ

……

警察「遅くなりました。これは……」

ガヴリール「状況はヴィーネ……いや、彼女が説明したとおりで」

ガヴリール「詳しくは調べてません。友達が……その」

警察「分かりました。後はこちらで引き受けます」

警察「念のため、皆さんは一度署のほうへ」

ヴィーネ「分かりました」

ラフィエル「あの！」

警察「どうかなされましたか？」

ラフィエル「サターニャさんを……サターニャさんをどうかお願いします」

ラフィエル「大切な……大切な友人なんです。お願いします……っ！」

警察「分かっています。我々も全力を尽くします」

警察「みなさんはとりあえず、指示に従って退避を」

警A「しかし、酷い有様だな」

警B「ああ、こんな酷いことするなんてな」

警C「この押入れは見たか？」

警B「いや、まだだ」

警B「……ここには最悪の光景が広がってる可能性もある」

警A「そんなことになったら、あの子たちになんて説明してやればいいんだ」

警C「まずは見てからだ。あけるぞ！」

ｶﾞﾀｯ……ｶﾞﾀｶﾞﾀｯ

ガサゴソ、ガサゴソ……

警B「普通の押入れ……待て！ この布団盛り上がってるぞ！」

警C「捲るぞ！」

ﾊﾞｻｯ

サターニャ「ｺﾋｭｰ……ｺﾋｭー……」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗﾀﾞﾗ

警A「い、居たぞ！」ｽｯ…

警A「まだ生きてる！！」

警C「救急車だ！ 救急車を呼べ！」

警B「脱水症状を起こしてる！」


…………………

……………

………

＊病室・個室


サターニャ「……………」

サターニャ「……………」

サターニャ（やばい）

サターニャ（ヤバい、助かった！）

サターニャ（うわぁぁぁぁぁぁぁッ！）

医師「ふむ。とりあえずは問題なさそうだね」

医師「外傷も目立つのは左手首の切り傷」

医師「君達の話を信じれば、自分で手首を切るほど追い込まれていたのだろうね」

医師「ただ……生きたかった」

医師「それを示すように、傷はとても浅かったようだ」

サターニャ（とりあえず少しで良いと思っただけ）

サターニャ（ほんとうにそれだけなのに！）

サターニャ（どんどん大事にぃ！！）

ヴィーネ「ありがとうございます」

ｽﾀｽﾀｽﾀ……ｶﾞﾗｯ


ヴィーネ「……ふぅ」

ヴィーネ「良かった。サターニャ」ｷﾞｭｯ

ヴィーネ「本当に、無事で……」

ラフィエル「サターニャさんっ」

ガシッ

ガヴリール「落ち着けラフィエル」

ガヴリール「負担かけるな」

ラフィエルそ、そうですね」

ラフィエル「良かった。よかったです。サターニャさん」

サターニャ（私は何にも良くないわよ！）

サターニャ（私の部屋の荒れ具合、リストカット、押入れでの脱水症状）

サターニャ（握ってた工具の長い杭）

サターニャ（その結果）

サターニャ（加害者に脅されながらの生活が苦で、死のうとリストカットをした）

サターニャ（でも、生きていたかったから浅い傷で済んだが）

サターニャ（友人には話すことが出来ず、早退する）

サターニャ（家には誰も居なかったが、加害者が帰ってきたので怖くなって押入れに隠れた）

サターニャ（隣人の話から、友人が来る少し前に大きな音がしていたため）

サターニャ（この時に加害者が大暴れしていて、被害者は押入れに隠れたまま動けず）

サターニャ（布団の中で脱水症状を起こした。となった）

サターニャ（架空の容疑者Ｘ。絶対に時効が来るわね。これ。いないし）

サターニャ（あー胃が痛い……）

サターニャ「ぅ……」

ラフィエル「サターニャさん！」

ラフィエル「サターニャさん……すみません。ごめんなさい、申し訳有りません……っ」

ラフィエル「気づかなくて、気づいて上げられなくて……っ」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

サターニャ「ラフィエル……」

サターニャ（罪悪感、罪悪感が私の全てを縛りつけてくるぅ！）

サターニャ（まずい、まずい……血を吐きそう）

サターニャ（いや、待って？）

サターニャ（ネタバレしたら殺されるんだから）

サターニャ（しなきゃ良いのよ）

サターニャ（容疑者Ｘばんざーい！ ばんざーい！）

ガヴリール「ま、なんだ。サターニャ」

ガヴリール「巻き込むかもしれないなんて考えんなよ」

ガヴリール「いつも厄介ごとに巻き込んできてんだから」

ガヴリール「本当に必要なときは、危険なことにだって巻き込め」

ガヴリール「そう言うときに助け合えるのが、真の仲間って、やつだろ」

サターニャ（ガヴリールが、あのガヴリールが！）

サターニャ（やった！ 私の勝ち――なんて）

サターニャ（……これは勝ち負けじゃない。わよね）

サターニャ「ごめん……」

サターニャ（全部冗談なの！ ガヴリール！）

ヴィーネ「気にしないで、サターニャ」

ヴィーネ「言いたい事は色々ある。でも」

ヴィーネ「無事でよかった。お帰り……サターニャ」ｷﾞｭｯ

1.自殺する
2.しない


>>172->>178で採決。制限時間16:30

…………………

……………

………


サターニャ「……はぁ」

サターニャ「自殺……する予定だったんだけど」

サターニャ「ここまできたら、する必要は無いわよね」

サターニャ「もう十分、ダメージ与えられたし」

サターニャ「というか私自身の心が痛い」

サターニャ「さすが超級悪魔行為」

サターニャ「これは禁忌ね」

サターニャ「…………」

サターニャ「少しだけ、見直したわよ。天使共！」

サターニャ「ほんと、少しだけ！ だけど」

サターニャ「………」ﾆﾍﾗ

サターニャ「仕方ないから、少しだけ。やさしくしてあげよっかな……」ﾎﾞｿｯ


～HAPPY END～

>>166分岐


…………………

……………

………

サターニャ「あー疲れた」

サターニャ「脱水症状はやばかった」

サターニャ「というより、大きくなりすぎでしょ」ﾌﾞﾙｯ

サターニャ「まさか警察呼ぶにまでなるなんて」


ピッ……ｼﾞｼﾞｯ


ＴＶ『今夜もやってまいりました！ 魔界通販のお時間！』

ＴＶ『今回ご紹介いたしますのは――』

サターニャ「？」

サターニャ「なんで、テレビがつくのよ」

サターニャ「リモコン……って、あ」ｺﾛｯ

サターニャ「っとと」ﾋｮｨｯ

サターニャ「結構高かったのよねぇ。これ。魔界通販で買った偉大なる導きの石。通称：アンカキューブ」

サターニャ「大抵の行動が何者にも制限されずに行える代わりに」

サターニャ「出てきた導きには必ず従わないといけないやつ」

サターニャ「運よくここまで来れたのも全部これの……」

サターニャ「これ……の」


【　自　殺　す　る　】


サターニャ「あ……やってない」ﾋﾞｸｯ

サターニャ「やってない、一つだけ」

サターニャ「どうしよう……やだ。したくない、したくない！」

サターニャ「ガヴリール、助けて、ガヴリール！」ﾌﾟﾙﾙﾙﾙｯ

プルルルルルルッ

サターニャ「出て……出てよ」

サターニャ「出なさいよガヴリール！！」

『はい』

サターニャ「ぁ……お、お願い！ お願いガヴリール！ 助けて。私――」

『自殺しろ。自殺、自殺を自…殺…自殺だ自殺…自殺自殺……』

サターニャ「やっ……あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ！」ｶﾞｼｬﾝｯ

サターニャ「ここにいたら死ぬ！」

サターニャ「ここから逃げないと」ｶﾞﾁｬｯｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ……

サターニャ「早く、早く早く早――ぁ？」ｶﾞｸﾝｯ

…………………

……………

………

――ｸﾞｼｬｯ

…………………

……………

………

ヴィーネ「窓から……飛び降りたそうよ」

ガヴリール「なんで、なんでだよ！ なぁッ！」

ガヴリール「サターニャッ！！」

――ﾊﾟﾝｯ

ガヴリール「痛っ」

ヴィーネ「一番怪しいのは最後に電話してたガブ、貴女なのよ！」

ガヴリール「しるかよ！」

ガヴリール「確かに電話が来たよ！」

ガヴリール「病院で一人だから寂しいのかと思ったし、付き合ってやろうとも思った！」

ガヴリール「だけど、あいつは無言だったんだ！」

ガヴリール「いくら呼びかけても出なくて、寝たまま変なボタン押しただけだってすぐに切った！」

ヴィーネ「ガヴ――」


ガンッ！


ヴィーネ「！」ﾋﾞｸｯ

ガヴリール「…………」

ラフィエル「いい加減にしてください！！」

ラフィエル「……っ」ﾌﾙﾌﾙ

ラフィエル「いい加減にしてください」

ラフィエル「サターニャさんを自殺に追い込んだ人は、誰であろうと天罰が下ります」

ラフィエル「それがガヴちゃんでも、ヴィーネさんでも、私でも」

ラフィエル「……絶対に」

ラフィエル「絶対にです！」

ラフィエル「たとえ天罰がなかろうと……白羽＝ラフィエル＝エインズワースの名にかけて。下します」

ラフィエル「そのために。サターニャさんの友人として……私は、この生涯をかけて、犯人を追い詰めます」

ガヴリール「……ああ」

警察「天間さん、よろしいですか？」

ガヴリール「…………」

ガヴリール「私も……それに手を貸すよ。戻ってこれたら、だけどな」ｸﾙｯ

ヴィーネ「ガヴ……」

ヴィーネ「…………」ｷﾞｭｯ

ヴィーネ「私も、私もやるわ。ラフィ」

ヴィーネ「ガヴに謝らなきゃ……感情的になったこと」

ラフィエル「……そう言ってくれると思いました」

ラフィエル「では、まず。情報収集から始めましょう」

ヴィーネ「ええ！」

ｽﾀｽﾀｽﾀｽﾀ……


ピッ……ｼﾞｼﾞｯ


『………………』

『………………』

『…………アンカは絶対。ですよ』

『……お客様』


～BAD END～