1: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/16(木) 19:34:30.518 ID:KSzLYTbv0.net
……
サターニャ「悪魔がインフルエンザねぇ……」

ヴィーネ「ごほっ、ごほっ……わざわざ来てくれてありがとうサターニャ…」

サターニャ「ちょっと大丈夫なのあんた?なんだったらこれから私が毎日面倒見にきてもいいんだけど…」

ヴィーネ「私は大丈夫よ、一人でも家事はなんとかなるから…」

ヴィーネ「それより私が心配なのはガヴリールの事なんだけど…」

サターニャ「ガヴリール?なんでそこでガヴリールが出てくるのよ…」

ヴィーネ「ガヴリールとラフィエルもインフルエンザなの」

サターニャ「…え?」

ヴィーネ「ラフィエルなら一人でもなんとかなりそうだけど流石にガヴリールは…」

サターニャ「なるほど、つまり私があいつの面倒を見るってことね?」

ヴィーネ「うぅ、本当は私が何とかしたいんだけど……ごめんなさい」

5: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/16(木) 19:40:03.779 ID:KSzLYTbv0.net
……

サターニャ「ってなわけで来てあげたわよ!」

ガヴリール「お前の助けなんかいらない…………けほっ」

サターニャ「なにこんな時まで強がってんのよ、顔色悪いわよ?」

ガヴリール「……お前にだけは借りを作りたくない」

サターニャ「もう、借りとかなんとかどーでもいいから!どーせあんた一人じゃ何もできないんでしょ?」

ガヴリール「できる、こう見えても私は天使の中でもエリートなんだぞ…?」ムクッ

ガヴリール「…………うっ」クラッ

サターニャ「ちょ、無理するのはやめなさい!」ガシッ

ガヴリール「くそ……体が動かない…」ボケー

サターニャ「まったく…今から何か作ってあげるから、まだ寝てなさい」

ガヴリール「ん……」コクッ

13: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/16(木) 19:44:28.988 ID:KSzLYTbv0.net
……

サターニャ「ほら、サタニキア様の手料理よ!感謝して食べなさい!」

ガヴリール「うどん茹でただけじゃん……」

サターニャ「う、うっさいわね!いいなら食べなさい!」

ガヴリール「ん……」ズルズル

ガヴリール「…………おいしい」

サターニャ「ふん、あたりまえじゃない」

ガヴリール「んむ……」モグモグ


サターニャ「あ、あんたがしおらしいと私もつまらないんだから、はやく治しなさいよね?」

ガヴリール「うん…」

15: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/16(木) 19:47:42.266 ID:KSzLYTbv0.net
…………

サターニャ「さて、流石にお風呂に入るのは不味いわね」

サターニャ「でも一応女の子だし清潔にしてないと…」ブツブツ

ガヴリール「清潔とかどうでもいいよ、このまま寝る」モゾッ

サターニャ「だめよ!体拭いてあげるからこっちきなさい!」

ガヴリール「ええー、いいってそんなの…めんどくさいし…」ポリポリ

サターニャ「い、い、か、ら!!」グイッ

ガヴリール「へいへい…」

16: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/16(木) 19:52:19.955 ID:KSzLYTbv0.net


サターニャ「それにしても細い体してるわね、ちゃんと食べてるの?」フキフキ

ガヴリール「サターニャ、それはセクハラだぞ?」

サターニャ「心配してあげてるんでしょうが!!」

ガヴリール「……まぁ、朝御飯と夜食くらいは食べてる、家に何もない時は食べない」

サターニャ「はぁ、ヴィネットが頭を抱える理由がわかったわ…」

ガヴリール「お前ら悪魔って世話好きなの?」

サターニャ「あんたみたいなの野放しにできないでしょうが…」

ガヴリール「…ふーん」

18: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/16(木) 19:57:18.000 ID:KSzLYTbv0.net


サターニャ「これでよし、ね」

サターニャ「後はよく寝て安静にしてなさい、あと朝御飯冷蔵庫にいれてるからチンして食べなさいよ」

ガヴリール「りょーかーい」

サターニャ「あと、ちゃんと歯磨きするのよ?また明日様子見にくるから…」

ガヴリール「わかったって、お前は私のお母さんかよ」

サターニャ「…その、あんたは私の宿敵だけど…」

サターニャ「これでも心配してるんだからね…」

ガヴリール「…………あー、まぁあれだ」ポリポリ

ガヴリール「心配かけてごめんな?」

サターニャ「…………っ」プイッ

21: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/16(木) 20:03:26.667 ID:KSzLYTbv0.net
…………

サターニャ「…………さて」

サターニャ(大丈夫とは言ったもののラフィエルやヴィネットのことも心配ね)

サターニャ(ヴィネットにはさっき会ったからまずはラフィエルに連絡っと……)

サターニャ「あんなんでも一応友達だし……」ボソッ

プルルルルルル、プルルルル

ガチャッ


サターニャ「繋がった!もしもしラフィエル!?」

『…お嬢様のご学友ですか?』

サターニャ「え、えっと……誰?」

『私、白羽家専属の執事のマルティエルと申します……!?』

『ちょ、ちょっとお嬢様…………っ何を!?』

サターニャ(何か騒がしいわね……)

23: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/16(木) 20:06:41.021 ID:KSzLYTbv0.net
ラフィエル『ごめんなさいサターニャさん、私です!ラフィエルです!』

サターニャ「ラフィエル?あんた病気は大丈夫なの?」

ラフィエル『はい、天界の者に面倒を見てもらっていますので』

サターニャ「そ、そう!それなら良かったわ!」

サターニャ「早く元気になって学校にきなさいよね!私一人じゃつまんないんだから!」

ラフィエル『サターニャさんに心配してもらえるなんて、私…』

サターニャ「し、心配とかそういうのじゃないから!ただあんたやガヴリールがいないと私と張り合う相手がいないってだけで…」アセアセ

ラフィエル『ふふふ、ありがとうございます』

25: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/16(木) 20:09:58.856 ID:KSzLYTbv0.net
…………

サターニャ「さて、残るはヴィネットね」

サターニャ「あいつ、強がって無理するところがあるから一番心配なのよね…」

サターニャ「…………」

サターニャ(もしこのまま皆が学校に来なくなったらどうしよう…)

サターニャ(インフルエンザっていうのは死人が出る恐ろしい病気だって聞いたわ…)

サターニャ(もしかすると、悪魔や天使も…)

サターニャ「…………ヴィネット…」ギリッ


サターニャ「今すぐ行くから待ってなさい…!」ダッ

26: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/16(木) 20:13:11.107 ID:KSzLYTbv0.net
……

ガチャッ


サターニャ「ヴィネットぉ~!!」グスッ

ヴィーネ「ど、どうしたの!?ていうか鍵開けてたかしら…」


ギュッ

サターニャ「大丈夫?辛くない…?」ギュゥッ

ヴィーネ「ちょ、ちょっと離れなさいよ!移っちゃうわよ?」

サターニャ「だって、ヴィネットが死んじゃったら私……」グスッ

ヴィーネ「死なないわよ!数日も安静にしてたら元通りだから!」

サターニャ「……ほんと?」

ヴィーネ「本当よ、だから泣かないで?」ニコッ

28: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/16(木) 20:18:24.947 ID:KSzLYTbv0.net


ヴィーネ「なるほど、心配してきてくれたのね」

サターニャ「うん、ガヴリールは寝かしつけたしラフィエルは天界の人がいるから大丈夫って」

ヴィーネ「ふふ、ガヴの面倒を見てくれたのね」

ヴィーネ「ありがとう、サターニャ」ナデナデ

サターニャ「ヴィネット…」

ヴィーネ「サターニャ、あなたは強い子ね…」

ヴィーネ「ラフィエルは見ての通りだけど、ガヴリールもきっとあなたに感謝してるわ」

サターニャ「そんな風には見えなかったけど…」

ヴィーネ「ガヴリールは無器用なだけなのよ、勿論あなたもだけど」

サターニャ「私はあいつとはちがうわよ…」ムスッ

ヴィーネ「ふふっ、そうね、サターニャはサターニャね」

29: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/16(木) 20:22:47.059 ID:KSzLYTbv0.net
……

サターニャ「本当に大丈夫なの?」

ヴィーネ「大丈夫よ、それに今日はもう遅いわ」

ヴィーネ「一日中誰かの面倒みて、もう少し自分を大切にしなきゃだめよ?」

サターニャ「…皆と会えなくなったらどうしようって思ったら…」

サターニャ「私、怖くて…………」グッ

ヴィーネ「ふふふ……」

ヴィーネ「サターニャ」

サターニャ「…………?」

ヴィーネ「心優しいあなたを置いていなくなったりしないわよ」

ヴィーネ「皆もきっと、そう思ってるわ」

サターニャ「ヴィネット…」

ヴィーネ「だからあんたは、もう少し自分に自信を持ちなさい」

31: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/16(木) 20:26:01.675 ID:KSzLYTbv0.net
………数日後


サターニャ「…………げほっげほっ!」

サターニャ(頭が痛い、喉も痛いし鼻水も止まらない…)

サターニャ(こんな辛い思いをするのは生まれてはじめてだわ…)

サターニャ「げほっ!げほっ!」

サターニャ(意識が朦朧としてきたわ…私このまま死んじゃうのかしら…)

サターニャ(悪魔って死んだらどこにいくんだろう…もう皆に会えなくなっちゃうのかな…)

サターニャ「げほっ…………げほっ…………ぐすっ」ポロポロ


サターニャ「やだよ………まだ死にたくない………」ポロポロ

32: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/16(木) 20:28:40.275 ID:KSzLYTbv0.net


ガヴリール「ばーか、そんなんで死ぬわけないだろ」

サターニャ「…………え?」

ガヴリール「お見舞い、きてやったぞ」

サターニャ「ガヴリール…………」

ラフィエル「私もきてますよ」ニコッ

サターニャ「ラフィエルも……」

ヴィーネ「大丈夫サターニャ?辛かったら言ってね?」ギュッ

サターニャ「ヴィネットまで……」


サターニャ(手、握ってくれてる………)

36: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/16(木) 20:37:26.851 ID:KSzLYTbv0.net
…………

ガヴリール「まったく、馬鹿は風邪引かないとか言ったやつ誰だよ」

ヴィーネ「ちょっとガヴ!それはサターニャに失礼でしょ!」

ガヴリール「だってさー……」

ラフィエル「サターニャさん、お粥です、あーーん」グイッ

サターニャ(私、夢を見てるかしら…)

ラフィエル「食べてくれないんですか…?」シュン

サターニャ「ご、ごめんなさい!頂くわ!」パクッ

ガヴリール「サターニャのやつ、随分と素直だな」ニヤニヤ

サターニャ「う、うるひゃい!」

ヴィーネ「飲み込んでから喋りなさいよ…」

39: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/16(木) 20:44:25.039 ID:KSzLYTbv0.net
サターニャ(昔私がまだ小さかった頃、道に落ちてたよく分からない物を拾って食べた事があった)

サターニャ(すぐに具合が悪くなって立つことすらできなくなった私、一人ベッドの上で心細い思いをしたわ)

サターニャ(そんなとき、お父様とお母様が私の手を握ってくれた、その時の温もり…)


ヴィーネ「ふふふ、落ち着いてきたのかしら」ギュッ

ラフィエル「ヴィーネさんばかりズルいです、私は左手を握りますね」ニコニコ

ガヴリール「じゃあ私はくすぐり担当で…」ニヤニヤ

ヴィーネ「やめなさいガヴリール!!」

41: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/16(木) 20:47:42.830 ID:KSzLYTbv0.net
サターニャ「…………うっ…」グスッ

ラフィエル「サ、サターニャさん!?」

ヴィーネ「どうしたの?どこか痛いの?」

ガヴリール「わ、私はまだ何もしてないぞ!?」

サターニャ「………ちがうの…っ…」グスッ

サターニャ「えぐっ………あのっ……ひぐっ……」ポロポロ


ガヴリール「おいおい泣くなって、何言ってるかわかんないだろ?」

42: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/16(木) 20:51:44.721 ID:KSzLYTbv0.net
…………

サターニャ「………お見舞い、来てくれてありがと…」ボソッ

ヴィーネ「ふふ、サターニャだって来てくれたじゃない」

ラフィエル「そうですよ、私なんてサターニャさんが心配してくれたおかげで治ったようなものです!」

ガヴリール「ま、私は別にどうでもよかったんだけどね」

ヴィーネ「へー、言い出しっぺはガヴだった気がするんだけど…」ニヤニヤ

ガヴリール「お、おい!それは言わないって言っただろ!」アセアセ

ラフィエル「ふふ…」

サターニャ「…………」

44: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/16(木) 20:55:21.645 ID:KSzLYTbv0.net
【学校】……

サターニャ「大悪魔ふっかーーーーーつ!!!!!」

ヴィーネ「ふふ、いつもより元気ね」

ガヴリール「まったく、朝っぱらから騒がしいんだよ…」

サターニャ「どうしたのガヴリール?復活した私が怖いのかしら?」

ガヴリール「へー、言うじゃないかサターニャ」

サターニャ「のってきたわね!!じゃあ早速勝負よ!!」


ラフィエル「ふふ、サターニャさんが元気になって良かったです」ニコニコ




引用元: サターニャ「私以外の皆がインフルエンザになったわ!」