2時間後

曜「ハラハラした～！おもしろかったね♪」

千歌「ソ、ソダネ......」ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

曜「......」ﾆﾔｯ

曜「ねぇ、千歌ちゃん」

千歌「？」

曜「もしかしたらあの押入れの中にもお化けが隠れてるかも......」

千歌「っ！？」ﾋﾞｸ！！

曜「ふふっ、冗談だよ♪」

千歌「もうっ！やめてよぉ～！」ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ

曜「ごめんごめん。あっ！もうこんな時間だ！私そろそろ帰らなきゃ！」

千歌「え、曜ちゃん帰っちゃうの？」

曜「そりゃあ、終バスの時間あるし......」

千歌「ま、待って！今日泊まってかない？」

曜「え、なんで？」

千歌「えっと......」

曜「......もしかして一人で寝るのが怖いとか～？」

千歌「うぐっ！？」

曜「あはは、図星だ～」ｹﾗｹﾗ

千歌「よ、曜ちゃんのせいだよ！曜ちゃんが押入れにお化けが隠れてるかもなんて言うから......」

曜「仕方ないな～。じゃあお母さんに連絡するね」

千歌「本当に！？泊まってくれるの！？」

曜「今日だけだよ」

千歌「よかったぁ......」ﾎｯ

しばらくして

曜「電気消すね」

千歌「はーい」

ｶﾁｯ

曜「おやすみ、千歌ちゃん」

千歌「うん、おやすみ......」

曜「......」

千歌「......」ｿﾜｿﾜ

曜「......」

千歌「......」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

曜「......」

曜(千歌ちゃん、眠れないのかな......)

歌(うぅ......やっぱり怖くて全然眠くならない......)

千歌(あれ......あの天井のしみ、なんか顔の形をしてるような......)ｿﾞﾜｯ

ｷﾞｨ

千歌「ひっ......」ﾋﾞｸｯ!

千歌(声出ちゃった......)

曜「......千歌ちゃん？」

千歌「あ、曜ちゃん......ごめんね、起こしちゃった？」

曜「まだ起きてたから大丈夫だよ。眠れないの？」

千歌「うん......」

曜「もしよかったら......こっちの布団、来る？」

千歌「え、いいの？」

曜「ちょっと狭くなっちゃうけど、ほらっ」

千歌「じゃあ、お言葉に甘えて......」ﾓｿﾞﾓｿﾞ

曜「大丈夫？はみ出てない？」

千歌「うん、ちゃんと入ってるよ」

千歌(曜ちゃんの布団、あったかい......)

曜「こういうの、小学生以来だね」

千歌「昔はお泊まりのときはこうやって同じ布団でじゃれ合ってたっけ」

曜「なんでやめちゃったんだろ？」

千歌「う～ん......やっぱり気恥ずかしいから？」

曜「そうかもしれないね」

千歌「......曜ちゃんはこういうの、嫌じゃない？」

曜「嫌じゃないよ」

千歌「そっか......」

曜「......」

千歌「......もうちょっと、近づいてもいい？」

曜「え？」

千歌「怖いから......」

曜「......ふふっ、おいで♪」

千歌「......」ﾓｿﾞﾓｿﾞ

千歌「......」ｷﾞｭ

曜「よしよし」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

千歌「......」ｷﾞｭｰ

曜「......怖いなら、ずっとこのままでもいいんだから」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

千歌「ん......」

曜「おやすみ、千歌ちゃん」

千歌「おや......す......」

千歌「み......」

千歌「......」ｽﾔｽﾔ

曜「......」ｸｽｯ

曜「......大好きだよ」ﾎﾞｿｯ

数ヶ月後

美渡「ただいま～」

千歌「あっ、おかえり美渡姉！例のアレ、借りてきてくれた？」

美渡「おう、ほら。こんなエグそうなのよく観れるなぁ」

千歌「これこれ！ありがと！」

美渡「しっかし、まさかあんたがホラー映画好きになるなんてねぇ」

千歌「私も大人の階段登ってるんだよ♪ それじゃ、部屋で曜ちゃんが待ってるから！」

美渡「一体何があったんだか......」

千歌「曜ちゃ～ん！」

終わり