1: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 21:13:48.306 ID:IR6A14gud.net
胡桃沢家
マルティエル「お待たせ致しました、ディナーのご用意です」
サターニャ父「うむ、ご苦労!」
サターニャ母「まぁ!美味しそうなディナー!」
サターニャ弟「……いやいや」
サターニャ弟「いやいやいやいや、こんな人知らないから、執事とか初耳だから」
マルティエル「お待たせ致しました、ディナーのご用意です」
サターニャ父「うむ、ご苦労!」
サターニャ母「まぁ!美味しそうなディナー!」
サターニャ弟「……いやいや」
サターニャ弟「いやいやいやいや、こんな人知らないから、執事とか初耳だから」
2: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 21:14:50.974 ID:IR6A14gud.net
マルティエル「初めましてお坊ちゃま、私は胡桃沢家執事のマルティエルと申します」
サターニャ弟「いやいや、父さん母さん、どうしたのこの人」
サターニャ父「ガハハ!面白い事を言うな息子よ!どう見ても執事だろう!」
サターニャ母「えぇ、まごうことなき執事よ!」
サターニャ弟「……いやいや、そうじゃなくて、なんでうちに執事がいるのさ……」
サターニャ弟「いやいや、父さん母さん、どうしたのこの人」
サターニャ父「ガハハ!面白い事を言うな息子よ!どう見ても執事だろう!」
サターニャ母「えぇ、まごうことなき執事よ!」
サターニャ弟「……いやいや、そうじゃなくて、なんでうちに執事がいるのさ……」
4: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 21:15:53.504 ID:IR6A14gud.net
サターニャ弟「……ごちそうさまでした」
マルティエル「お坊っちゃま、お風呂のご用意が出来ておりますが、いかがされますか?」
サターニャ弟「……入りますけど」
サターニャ父「ガハハ!なんだ息子よ、照れているのか?」
サターニャ母「サタニキアがいなくて寂しかったのでしょう?執事をお姉さんだと思って甘えてしまいなさい!」
サターニャ弟「いやいや、別に寂しくなんてないし、執事がお姉さんとか意味わかんないし」
マルティエル「お坊っちゃま、お風呂のご用意が出来ておりますが、いかがされますか?」
サターニャ弟「……入りますけど」
サターニャ父「ガハハ!なんだ息子よ、照れているのか?」
サターニャ母「サタニキアがいなくて寂しかったのでしょう?執事をお姉さんだと思って甘えてしまいなさい!」
サターニャ弟「いやいや、別に寂しくなんてないし、執事がお姉さんとか意味わかんないし」
7: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 21:17:29.455 ID:IR6A14gud.net
お風呂
サターニャ弟「……父さんも母さんも、何考えてるんだか」
マルティエル「お坊っちゃま」
サターニャ弟「⁉︎」
マルティエル「お背中お流し致します」
サターニャ弟「いやいや!何で入って来てるの⁉︎」
マルティエル「執事ですので」
サターニャ弟「いやいや!執事だからって、僕いま裸だし!」
マルティエル「私も裸ですが」
サターニャ弟「いやいや!」
サターニャ弟「……父さんも母さんも、何考えてるんだか」
マルティエル「お坊っちゃま」
サターニャ弟「⁉︎」
マルティエル「お背中お流し致します」
サターニャ弟「いやいや!何で入って来てるの⁉︎」
マルティエル「執事ですので」
サターニャ弟「いやいや!執事だからって、僕いま裸だし!」
マルティエル「私も裸ですが」
サターニャ弟「いやいや!」
8: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 21:18:25.825 ID:IR6A14gud.net
サターニャ弟の部屋
サターニャ弟「いやいや……なんなんだよあの人……!」
サターニャ弟「……いやいや、あーもう!」
サターニャ弟「寝る!」
マルティエル「それでは子守唄でも」
サターニャ弟「いやいや!僕そんな子供じゃないし!そもそも何で僕の部屋にいるの⁉︎」
マルティエル「執事ですので」
サターニャ弟「いやいや!」
サターニャ弟「いやいや……なんなんだよあの人……!」
サターニャ弟「……いやいや、あーもう!」
サターニャ弟「寝る!」
マルティエル「それでは子守唄でも」
サターニャ弟「いやいや!僕そんな子供じゃないし!そもそも何で僕の部屋にいるの⁉︎」
マルティエル「執事ですので」
サターニャ弟「いやいや!」
10: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 21:21:10.303 ID:IR6A14gud.net
マルティエル「おはようございます、お坊っちゃま」
サターニャ弟「お、おはようございます……」
マルティエル「朝食の準備ができておりますので」
サターニャ弟「いやいや、自分でやるし!」
マルティエル「そう、ですか……では、何かありましたらお申し付けください」
サターニャ弟「……」
サターニャ弟「……いってきます」
マルティエル「気をつけて行ってらっしゃいませ」
サターニャ弟「……」
サターニャ弟「お、おはようございます……」
マルティエル「朝食の準備ができておりますので」
サターニャ弟「いやいや、自分でやるし!」
マルティエル「そう、ですか……では、何かありましたらお申し付けください」
サターニャ弟「……」
サターニャ弟「……いってきます」
マルティエル「気をつけて行ってらっしゃいませ」
サターニャ弟「……」
11: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 21:23:19.620 ID:IR6A14gud.net
数日後
サターニャ弟「ただいま」
マルティエル「お帰りなさいませ、お坊っちゃま」
サターニャ弟「ただいまマルティエル」
マルティエル「手洗いうがいが済みましたら、おやつのご用意がございます」
サターニャ弟「ありがとうマルティエル」
マルティエル「執事ですので、当然の務めでございます」
サターニャ弟「ただいま」
マルティエル「お帰りなさいませ、お坊っちゃま」
サターニャ弟「ただいまマルティエル」
マルティエル「手洗いうがいが済みましたら、おやつのご用意がございます」
サターニャ弟「ありがとうマルティエル」
マルティエル「執事ですので、当然の務めでございます」
14: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 21:26:55.148 ID:IR6A14gud.net
サターニャ弟(初めは戸惑ったけれど、マルティエルは執事としての仕事をきっちりこなしてくれている)
サターニャ弟(父さん母さんが何を考えてるのかは今だに分からないけど、執事がいる生活も悪くないと思ってしまっていた)
マルティエル「掃除も終わり、と……どうされました?お坊っちゃま」
サターニャ弟「い、いやいや、別に見てないし!」
マルティエル「ふふっ」
サターニャ弟「!」
サターニャ弟(マルティエルが笑うの、初めて見たかも)
サターニャ弟(父さん母さんが何を考えてるのかは今だに分からないけど、執事がいる生活も悪くないと思ってしまっていた)
マルティエル「掃除も終わり、と……どうされました?お坊っちゃま」
サターニャ弟「い、いやいや、別に見てないし!」
マルティエル「ふふっ」
サターニャ弟「!」
サターニャ弟(マルティエルが笑うの、初めて見たかも)
15: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 21:28:49.373 ID:IR6A14gud.net
夜 サターニャ弟の部屋
サターニャ弟「……」
マルティエル「お坊っちゃま、眠れないのですか?」
サターニャ弟「……マルティエル……子守唄、歌って?」
マルティエル「おや?お坊っちゃまは子供ではないのでは?」
サターニャ弟「いやいや、執事が主人に逆らっちゃダメだろ?」
マルティエル「ふふっ、そうですね……では、失礼致します」ゴソゴソ
サターニャ弟(あ、また笑っ……)
サターニャ弟「⁉︎」
サターニャ弟(マルティエルが僕の布団の中に⁉︎)
サターニャ弟「……」
マルティエル「お坊っちゃま、眠れないのですか?」
サターニャ弟「……マルティエル……子守唄、歌って?」
マルティエル「おや?お坊っちゃまは子供ではないのでは?」
サターニャ弟「いやいや、執事が主人に逆らっちゃダメだろ?」
マルティエル「ふふっ、そうですね……では、失礼致します」ゴソゴソ
サターニャ弟(あ、また笑っ……)
サターニャ弟「⁉︎」
サターニャ弟(マルティエルが僕の布団の中に⁉︎)
17: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 21:31:16.794 ID:IR6A14gud.net
マルティエル「~♪」
サターニャ弟(それは優しい音色だった)
サターニャ弟(かすかに耳に当たる吐息が、くすぐったくて、心地よくて)
サターニャ弟(ふと、マルティエルの方へ視線を向けると……)
マルティエル「~♪……お坊っちゃま?」
サターニャ弟(いやいや、顔が近い!つい目をそらしちゃった!)
サターニャ弟「……ねぇ、マルティエル」
マルティエル「……はい」
サターニャ弟「好き、です」
サターニャ弟(それは優しい音色だった)
サターニャ弟(かすかに耳に当たる吐息が、くすぐったくて、心地よくて)
サターニャ弟(ふと、マルティエルの方へ視線を向けると……)
マルティエル「~♪……お坊っちゃま?」
サターニャ弟(いやいや、顔が近い!つい目をそらしちゃった!)
サターニャ弟「……ねぇ、マルティエル」
マルティエル「……はい」
サターニャ弟「好き、です」
18: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 21:34:52.238 ID:IR6A14gud.net
マルティエル「……え」
サターニャ弟「……」
サターニャ弟(……いやいや)
サターニャ弟(……いやいや!僕は何を言ってるんだ⁉︎)
サターニャ弟(……いや、いやいや、でも、この気持ちは)
サターニャ弟「……マルティエル?」
マルティエル「申し訳、ございません」
サターニャ弟「……」
サターニャ弟(……いやいや)
サターニャ弟(……いやいや!僕は何を言ってるんだ⁉︎)
サターニャ弟(……いや、いやいや、でも、この気持ちは)
サターニャ弟「……マルティエル?」
マルティエル「申し訳、ございません」
20: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 21:36:44.746 ID:IR6A14gud.net
サターニャ弟「……いやいや、そんな……いやいや……」
マルティエル「……私には、心に決めた人がいるのです」
サターニャ弟「いやいや、いや……嫌だ」
マルティエル「申し訳……ごめんね」
サターニャ弟「……いやいや」
マルティエル「……私には、心に決めた人がいるのです」
サターニャ弟「いやいや、いや……嫌だ」
マルティエル「申し訳……ごめんね」
サターニャ弟「……いやいや」
22: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 21:40:48.605 ID:IR6A14gud.net
翌朝
サターニャ父「おはよう、息子よ」
サターニャ母「朝食の準備ができていますよ」
サターニャ弟「……いやいや、それはマルティエルの仕事だろ?」
サターニャ父「……ガハハ、執事はな、なんだ、辞めた」
サターニャ弟「……いやいや、え?いやいや、なんで」
サターニャ母「ほら、うちは洋菓子店でしょう?執事なんて、ねぇ?」
サターニャ弟「いやいや、そんな急に、いやいや……!」
サターニャ父「おはよう、息子よ」
サターニャ母「朝食の準備ができていますよ」
サターニャ弟「……いやいや、それはマルティエルの仕事だろ?」
サターニャ父「……ガハハ、執事はな、なんだ、辞めた」
サターニャ弟「……いやいや、え?いやいや、なんで」
サターニャ母「ほら、うちは洋菓子店でしょう?執事なんて、ねぇ?」
サターニャ弟「いやいや、そんな急に、いやいや……!」
23: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 21:42:58.778 ID:IR6A14gud.net
魔界ゲート
サターニャ弟「マルティエル!」
マルティエル「……お坊っちゃま」
サターニャ弟「……いやいや、うちの執事辞めたんだろ?だったら僕はもう、お坊っちゃまじゃない」
マルティエル「そうですね……そうだね」
サターニャ弟「……いやいや、そうじゃないだろ僕……!そうじゃなくて……!」
マルティエル「……」
サターニャ弟「マルティエル!」
マルティエル「……お坊っちゃま」
サターニャ弟「……いやいや、うちの執事辞めたんだろ?だったら僕はもう、お坊っちゃまじゃない」
マルティエル「そうですね……そうだね」
サターニャ弟「……いやいや、そうじゃないだろ僕……!そうじゃなくて……!」
マルティエル「……」
24: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 21:44:15.585 ID:IR6A14gud.net
サターニャ弟「心に決めた人が誰だか知らないけど!」
サターニャ弟「将来僕が、きっとまたお前を雇ってみせるから!」
サターニャ弟「そしたら今度こそ……!」
マルティエル「!」
マルティエル「……ふふっ」
サターニャ弟「いやいや、いやいや!そこは笑う所じゃないだろー!」
マルティエル「楽しみに待っていますね、お坊っちゃま?」
サターニャ弟「将来僕が、きっとまたお前を雇ってみせるから!」
サターニャ弟「そしたら今度こそ……!」
マルティエル「!」
マルティエル「……ふふっ」
サターニャ弟「いやいや、いやいや!そこは笑う所じゃないだろー!」
マルティエル「楽しみに待っていますね、お坊っちゃま?」
25: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 21:46:13.197 ID:IR6A14gud.net
サターニャ弟(こうして、僕の初恋は終わったのだった)
サターニャ弟(……いやいや、もしかしたら、まだ終わってないかもしれないよ?なんて、ね)
~fin~
魔界・天界ゲート前
ラフィエル「……」
サターニャ「……」
マルティエル「……ただ今戻りました……お嬢様、サターニャ様」
サターニャ弟(……いやいや、もしかしたら、まだ終わってないかもしれないよ?なんて、ね)
~fin~
魔界・天界ゲート前
ラフィエル「……」
サターニャ「……」
マルティエル「……ただ今戻りました……お嬢様、サターニャ様」
28: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/19(日) 21:48:18.292 ID:IR6A14gud.net
サターニャ「……あの、なんかごめんね?私が執事貸してーなんてお願いしちゃったから」
ラフィエル「……い、いえー、私も面白そうだなーって思っちゃいましたので」
マルティエル「……」
マルティエル「ちなみに私の心に決めた人はラフィエルお嬢様です」キリッ
ラフィエル「いやいや」
サターニャ「いやいや」
マルティエル「……ふふっ」ニコッ
おわり
ラフィエル「……い、いえー、私も面白そうだなーって思っちゃいましたので」
マルティエル「……」
マルティエル「ちなみに私の心に決めた人はラフィエルお嬢様です」キリッ
ラフィエル「いやいや」
サターニャ「いやいや」
マルティエル「……ふふっ」ニコッ
おわり
コメントする
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。