1: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 14:03:41.533 ID:edgZIgR40.net
タプリス「月野瀬先輩とお茶をする約束をしてたので、下見に来ましたが……」

タプリス「なんだかとっても、入りにくい雰囲気を醸し出してます……」

タプリス「なんというか、私には場違いな静かな雰囲気というか……」ドキドキ

タプリス「そもそも、わたし地上の喫茶店とか一度も入ったことありませんし……」モジモジ

タプリス「……………………………………………………。」

タプリス「えーい!虎鉄に入らルンバ孤児を絵図(意味はよく分かってない)です!」バターン

ガヴリール「へいらっしゃい」

3: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 14:07:50.073 ID:edgZIgR40.net
タプリス「!?」

ガヴリール「!?」

タプリス「て、て、て、てんm」

ガヴリール「申し訳ありません、ただいま満席なのでお引き取り願いますか」

タプリス「えぇ!?席空きまくってますよね!?」

タプリス「というか見るからにガラガラじゃないですか!?」

4: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 14:10:10.853 ID:edgZIgR40.net
ガヴリール「チッ」

タプリス「いま、舌打ちしましたっ!?」

マスター「ちょ、ちょ、ちょ、天真君……せっかくのお客様を帰しちゃだめだよ!ね?」

ガヴリール「エエエーーー」

マスター(てかガラガラって……)

12: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 14:13:35.214 ID:edgZIgR40.net
~エンジェル喫茶~

タプリス「と、と、と、ところで……」

タプリス「ててて、天真しぇんぱいなんでウエイトレスの姿でそんな……」

タプリス「はっ!あの悪魔に無理やり着せられているのですかっ!?」

タプリス「なんとうらやm……憎らしい……」

?????「………………………」

サターニャ「その悪魔とは……」

サターニャ「この……!」

サターニャ「私のことかしらっ!?」

タプリス「!!??」

サターニャ「真打ち登場ね!!!!」

16: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 14:21:57.571 ID:edgZIgR40.net
ガヴリール「こいつ、ここに私がいるって気づいてからしょっちゅう来るんだよ」

ガヴリール「わざわざ私がバイトの週一の日を狙ってきやがって」

サターニャ「ふふーん!ここに来るのはガヴリールが私に屈服する姿を見るのが一番の目的であって」

サターニャ「コーヒーなんてわりとどうでもいいからねっ!」

マスター「!?」グサ

17: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 14:23:51.326 ID:edgZIgR40.net
ガヴリール「屈服なんてしてねー」

タプリス「………………………………」

タプリス「………………バイト?」

ガヴリール「え?あぁ……私は週1でここでバイトしているんだよ」

タプリス「え、えぇ!週1でここに来ればウエイトレス姿の先輩に会えるってことですかっ!?」

19: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 14:26:25.366 ID:edgZIgR40.net
タプリス「こ、これは……通う価値アリですね……っ!」ゴクリ

ガヴリール(バイト変えようかな……)

ガヴリール(いや、でも週一な上にほとんど働かなくてもお金がもらえる今の状況は正直逃したくない……)ギリギリ

マスター「て、天真君……一応接客業なんだから笑顔ね、笑顔(小声)」

ガヴリール「へいマスター(無表情)」

22: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 14:28:43.984 ID:edgZIgR40.net
タプリス「しかし、私はうれしいですっ!」

タプリス「天真先輩が自ら進んで社会奉仕活動とは……!」

タプリス「見た目や言動は変わっていても、やっぱり内面は変わらないものなんですねっ!」

ガヴリール「いや、ただの課金用の小遣い稼ぎなんだが」

タプリス「カキン?」

ガヴリール(めんどくせぇ……)

23: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 14:31:20.728 ID:edgZIgR40.net
ガヴリール「さっさと席についてご注文をどうぞ、お客様」

ガヴリール(さっさと目的を遂げてもらって帰ってもらおう)

ガヴリール「席はサターニャと一緒でいいよな、掃除の手間省けるし」

タプリス「えぇっ!?そんな理由でっ!?」

サターニャ「私はかまわないわよー?」

サターニャ「負け犬天使がどこでお茶を飲もうがねーっ!?」

タプリス「んなっ!?」

24: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 14:35:29.369 ID:edgZIgR40.net
ガヴリール「負け犬?」

サターニャ「私とこのタプリスとかいう天使は、かつて決闘をしたことがあるの」

↑ババ抜き

サターニャ「それはもう、血で血を洗う激戦だったわ」

↑最後の一枚まで残った

サターニャ「そして、最後に私は不利な状況で危機的状況に陥ったんだけど」

↑タプリスにアガられそうになった

サターニャ「私の智略により、私が逆転勝利を収めたの」

↑ズルして勝った

サターニャ「そう、この私の悪魔的作戦にこいつは屈したのよっ!」

サターニャ「この胡桃沢・サタニキア・マクドウェルの天才的な作戦によってねーっ!?」

タプリス「んなーーーーっ!?」

25: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 14:37:14.453 ID:edgZIgR40.net
タプリス「ああああ、あんなのズルじゃないですかーっ!?」

サターニャ「あら、ズルして悪いなんてルールあったかしら―?」

タプリス「ぐぬぬぬ……………(涙目)」

タプリス「この悪魔―!!!」

サターニャ「悪魔ですけどー!?」

タプリス「ぐぬぬぬぬぬ……………………(涙目)」

26: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 14:39:47.476 ID:edgZIgR40.net
ガヴリール「へー」

ガヴリール(どうせあっちむいてほいとかババ抜きとかしりとりとかそういうろくでもない勝負なんだろうな)

マスター(い、今決闘とか悪魔言ってたけど……こんなふたり同席させちゃっていいのかなっ!?)

ガヴリール「とにかくさっさと席について注文しろよ」

サターニャ「あんたもちょっとは関心持ちなさいよっ!」

27: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 14:42:58.994 ID:edgZIgR40.net
~サターニャ席~

タプリス「これがメニューですね!!!!」

タプリス「ブレンドコーヒー……アメリカンコーヒー……キリマンジャロコーヒー……」

タプリス「ううぅ、さっぱりわかりません………………」

サターニャ「あらあらあらあらーーーー!?」

サターニャ「お子様天使はコーヒーもわからないのかしら―ーー!?」

タプリス「!?」

ガヴリール(負け犬からお子様へと……)

28: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 14:46:01.480 ID:edgZIgR40.net
タプリス「いえ、わかりますっ!わかりますがっ!」

タプリス「ちょっとド忘れしていただけですっ!」

タプリス「えーと……」

タプリス「あのー……」

タプリス「じゃあー……」

タプリス「このエスプレッソってやつでっ!!!!!」

30: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 14:47:48.229 ID:edgZIgR40.net
サターニャ「エスプレッソ……ッ!?」

サターニャ「私が注文したことない、なんかかっこよさげの名前のモノを……?」

サターニャ「この天使、こういうところが侮れないわね……」

ガヴリール「エスプレッソか……いきなりハイレベルな奴選んだな……」

ガヴリール「お前は本当に知ってて言ってるのか?」

タプリス「えっ!?は、はいっ!!!」

31: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 14:49:48.480 ID:edgZIgR40.net
タプリス「それはもうっ!!!」

タプリス「天界では今、エスプレッソが一大ブームを起こしているのですっ!(嘘)」

タプリス「私は今、エスプレッソについて知り尽くしてるといっても過言ではないかもしれませんっ!」

タプリス「あくまでも可能性としての話ですがっ」

ガヴリール「ふーん……」

ガヴリール「まぁいいか」

33: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 14:51:04.472 ID:edgZIgR40.net
ガヴリール「マスター、注文入りましたー」

ガヴリール「エス……あー……あのめちゃくちゃ濃いコーヒーです」

マスター「エスプレッソね!注文くらい紙に書こうねっ!」

ガヴリール「いやー、なんか頭ん中ではわかってたんですけどめんどくさくて―」

マスター「………………」

34: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 14:54:29.798 ID:edgZIgR40.net
~10分経過~

ガヴリール「はい、エスプレッソ一丁」コトッ

タプリス「な、な、な、何ですかこれっ!?泥水っ!?」

タプリス「天真先輩は、ついにお客様に泥水を提供するまで駄天化してしまったんですかっ!?」

ガヴリール「てめーが選んだんだろうが!」

ガヴリール「それがエスプレッソだよ」

タプリス「え、えぇ……」

37: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 14:56:51.075 ID:edgZIgR40.net
タプリス(な、なんですかこれ……みるからにヤバい色をしています……)

タプリス「てか量もおかしいです!カップの大きさがそこの悪魔のコーヒーの1/4しかないじゃないですかっ!」

タプリス「ぼったくりもいいところですっ!」

タプリス「私が何も知らない事をいいことに、ぼったくろうとしているんですかっ!?」

タプリス「そこまで駄天化が進んでいたなんてっ!!」

ガヴリール「エスプレッソはそういうもんなんだよ!」

38: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 14:58:25.778 ID:edgZIgR40.net
タプリス「えぇっ!?」

タプリス「そうなんですかっ!?」チラッ

マスター「………………」コクコク

ガヴリール(めんどくせー)

ガヴリール(てかこいつやっぱり何も知らねーんじゃねーか)

ガヴリール(ついには自白しやがった)

39: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 14:59:33.816 ID:edgZIgR40.net
サターニャ「あらあらあらぁーー?」

サターニャ「やっぱりあんた、エスプレッソのこと何も知らないじゃない」

サターニャ「まだまだお子様ねー?」

サターニャ「エスプレッソの魅力がわからないなんてっ!」

ガヴリール「お前も頼んだことねーだろ」

41: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 15:01:36.406 ID:edgZIgR40.net
ガヴリール「そもそも、エスプレッソ、というかコーヒー全般が泥水みたいな見た目なのは普通だろ」

ガヴリール「香りを嗅いでみろ、いい匂いがするだろ?」

タプリス「そうなんですか?」

ガヴリール「いや?私はよくわからんけどあそこのおっさんはいっつもそういうんだ」

マスター「ちょっと天真君?せめてそういうことは聞こえないところで言ってね!」

42: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 15:04:28.258 ID:edgZIgR40.net
タプリス「か、香り……」

タプリス「…………………………」クンクン

タプリス「……………スゥー……」

タプリス「……………ハゥー……」

タプリス「なんだか焼きスミみたいな臭いしますっ!」

マスター「!?」

43: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 15:05:08.270 ID:edgZIgR40.net
ガヴリール「とりあえずさっさと飲めよ(そして帰れよ)」

タプリス「は、はい……」

タプリス「…………………………」

タプリス「…………………ゴクリ」

タプリス「オエエエエエエエエッ!!!??なんですかこれっ!?」

タプリス「ただただ苦いですっ!

タプリス「騙しましたね、天真先輩!」

ガヴリール「エスプレッソはそういうもんなんだよ!!!!」

45: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 15:06:26.389 ID:edgZIgR40.net
タプリス「えぇっ!?」

タプリス「そうなんですかっ!?」チラッ

マスター「………………」コクコク

タプリス「うぅ、とんでもないものを注文してしまいました……」

ガヴリール「……………………………………」

49: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 15:11:04.304 ID:edgZIgR40.net
~5分後~

ガヴリール「…………………ほら、これを食え」カタッ

ガヴリール「砂糖と生クリームをふんだんに使用したティラミスだ、苦いエスプレッソによく合う」

ガヴリール「なんか冷蔵庫にあった」

マスター「ちょっと天真君!?」

ガヴリール「安心してください、料金はサターニャが払います」

サターニャ「ちょっと!」

50: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 15:12:42.771 ID:edgZIgR40.net
ガヴリール「これで苦さを緩和して、さっさと飲んでさっさと帰るんだ(ここが重要)」

タプリス「天真しぇんぱぁ~~い」キラキラキラキラ

タプリス「はふぅ~~!!美味しいです~~~~」キラキラキラキラ

タプリス「口の中でとろけます~~~~~~~!!」キラキラキラキラ

ガヴリール「そうかそれはよかった、じゃあそれでエスプレッソをさっさと飲んで帰れよ?」

51: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 15:15:59.248 ID:edgZIgR40.net
~10分後~

タプリス「はふぅ~~♪ティラミス美味しかったですぅ~~♪」

ガヴリール「って全然エスプレッソは減ってねーじゃねーか!!!」

タプリス「だ、だってぇ~~~(涙目)」

タプリス「苦いじゃないですか~~~~(涙目)」

ガヴリール「まったくしょうがないなー」

ガヴリール「サターニャ、お前が飲め」

53: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 15:18:10.394 ID:edgZIgR40.net
サターニャ「はぁ!?いやよっ!」

サターニャ「なんでこの天使がマズイマズイ言って残したものを私が飲まなきゃならないのよっ!」

ガヴリール「まぁまぁ、お子様のタプリスの口に合わなかったからって大人のお前に合わないって理由にはならないだろ?」

タプリス「んなっ!」

サターニャ「っ!ま、まぁ、たしかにそうねっ!よこしなさいっ!」

サターニャ「………………………………ゴクリ」

サターニャ「………ウゥッ!!!!!」

タプリス「……ほら、言わんこっちゃないですっ!!!」

54: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 15:20:59.149 ID:edgZIgR40.net
サターニャ「美味しいじゃないっ!!!!!」キラキラキラキラ

サターニャ「この魅力がわからないなんて、まだまだお子様ねーっ!?」ドヤァ

タプリス「んなーーーーーっ!」

タプリス「そ……そんな……」

タプリス「ま、また負けました……」

タプリス「う、うぅ………………」

ガヴリール「サターニャが味音痴で助かった」

マスター「ちょっと天真君!?エスプレッソをゲテモノみたいに言わないでくれるかなっ!?」

マスター「エスプレッソ好きな人もいっぱいいるからねっ!?」

55: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 15:25:58.560 ID:edgZIgR40.net
~エンジェル喫茶前~

ガヴリール「あざっしたー」

ガヴリール「二度と来ないでくださいねー」

タプリス「来週も必ず来ますっ!」

ガヴリール(ハァーーー……今日ほどツッコミのヴィーネという存在のありがたみを知ったはない……)

タプリス「ごちそうさまでしたー」

56: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/20(月) 15:28:13.646 ID:edgZIgR40.net
タプリス「ふう、今日は失敗してしまいました……」

タプリス「でも、天真先輩がまさかこんなところでバイトをしていただなんて……っ」

タプリス「こんなところで偶然会うだなんて、運命を感じちゃいますっ!」

タプリス「私と天真先輩を神様が引き合わせてくれたのかもしれませんっ!キャーーーッ!」

タプリス「ってうわ!白羽先輩っ!?なんでそんなところにツヤツヤした顔で突っ立ってるんですかっ!?」

ラフィエル「うふふー、こちらこそごちそうさまでしたー」ツヤツヤ

~完~

引用元: タプリス「月野瀬先輩とお茶するために下見に来ましたが…」ガチャ ガヴリール「へいらっしゃい」