1: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 21:14:53.904 ID:LcIXGVkm0.net


ヴィーネ「ちょっとガヴリール!!なんで今日学校に来なかったのよ!!」

ガヴリール「おいおいそんなに怒るなって、私だって病欠で休むことくらいあるよ」ピコピコ

ヴィーネ「ゲームしながら言われても説得力ないわよ!全然元気じゃない!!」

ガヴリール「んまぁ昼過ぎまでぐっすり寝たしな、調子は戻ったかも」

ヴィーネ「それってただの寝不足じゃない!そういうの、仮病っていうんだからね!」

ガヴリール「ヴィーネは真面目だなー、そんなんでよく悪魔を名乗れるな…」

ヴィーネ「んなっ………!」



……【ヴィーネ宅】

ヴィーネ(はぁ、最初にあった頃のガヴリールは真面目で優しくて、まさに理想の天使だったのに、どうしてこんな…)

5: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 21:19:55.165 ID:LcIXGVkm0.net


TV『私には引きこもりの彼氏がいたんですけどね?実は彼、自分に自信がなかっただけなんです』

『あまり外にでないのは服装や髪型がださいからとか、太っているからとか、顔が格好悪いから、とか…引きこもってるとネガティブ思考に陥りやすい、みたいな………』

『でも全然そんなことないよ!もっと自分に自信を持って!ってことでいっぱいいっぱい彼の事を褒めたんです、そしたら最近になって……』

『仕事を見つけて、外にも出るようになったんです!』

『やっぱり、褒めてあげることって大事だと思うんです!』

ヴィーネ「……自信をつけさせる、褒めてあげる………か…」


ヴィーネ(ガヴリールにも効果あるのかしら…?)

13: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 21:23:41.805 ID:LcIXGVkm0.net
ヴィーネ(ある、あるに違いないわ!!ガヴリールだって年頃の女の子だもの!)

ヴィーネ(可愛いファッションやに甘いもの、可愛い髪型なんかに興味があるはずよ!)

ヴィーネ(きっと今の不摂生なガヴリールは、変わり果ててしまった自分が、社会に受け入れて貰えないと決めつけて内向的になってる、そうにちがいない!!)

ヴィーネ(そうと決まれば明日から、ガヴリールを褒めて伸ばす作戦を実行するわ!!)


ヴィーネ「待ってなさいガヴリール…」

ヴィーネ「私があなたを元の綺麗なガヴリールに戻してあげるわ!」

17: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 21:28:10.625 ID:LcIXGVkm0.net
……

ヴィーネ「おはようガヴリール」ニコッ

ガヴリール「おはよー……」

ヴィーネ(早速ガヴリールのお出ましね、何か褒めてあげなきゃ……)

ガヴリール「……………」

ヴィーネ(ボサボサの髪、乱れた制服、充血した眼、目の下のクマ……)

ヴィーネ(困ったわね……何を褒めようかしら……)ムムムム

ガヴリール「…なに?どしたの?」

ヴィーネ「うーん……………はっ!」

ヴィーネ「よく学校まで一人で来れたわね!偉い偉い!」


ガヴリール「喧嘩売ってんのか」

20: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 21:33:50.257 ID:LcIXGVkm0.net
サターニャ「あらガヴリール、朝から酷い顔ね」

ガヴリール「うるせー…」

サターニャ「まったく、女の子なんだからもう少し身なりに気を使わなきゃダメよ?」スッ

ガヴリール「ちょ、なに触ってんだよ
!」

サターニャ「このサタニキア様が直々に寝癖を治してあげるわ!」

ガヴリール「余計なお世話だっての!てか気持ち悪いからやめろ!」

サターニャ「むきーーっ!なんですってー!!」



ヴィーネ(サターニャは追い払われたけど今の作戦は悪くないわね……………めもめも…)

21: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 21:37:49.365 ID:LcIXGVkm0.net
………

ラフィエル「ガヴちゃーん、今日もやさぐれかわいいですねー」ムギュッ

ガヴリール「やめろ、暑苦しい」

ガヴリール「それに私は今非常に眠いんだ、できればそっとしておいてくれ…」

ラフィエル「あらー、じゃあ私の胸のなかで眠ってもいいんですよー?」ギュウ

ガヴリール「うっぜぇ…」



ヴィーネ(なるほど、直球で外見を褒めるのね、確かに堕天したといっても見た目はかわいいから…)

ヴィーネ(そうね、かわいいって言われて嬉しくない女の子なんていないわ!この作戦でいきましょう!)

24: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 21:43:07.745 ID:LcIXGVkm0.net


ヴィーネ「ガヴー」ニコニコ

ガヴリール「…なんだ?今日はいろんな奴が絡んでくるな…」ハァ

ヴィーネ「お昼だし、一緒に食べない?たまには二人で!」

ガヴリール「いーよ、昼飯買いにいくの面倒だし、てか飯食う時間あるなら寝たいし」

ヴィーネ「私のお弁当わけてあげるから一緒に食べましょ?それに、空き教室を使えば広々と寝れるわよ?」

ガヴリール「んまぁ、ヴィーネがわけてくれるんなら…」


ヴィーネ(よし、ここでガヴリールとの距離を一気に縮めるわ!カウンセリング的な感じでガヴの心の扉を開いてみせるんだから!)

25: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 21:45:50.960 ID:LcIXGVkm0.net
……

ヴィーネ「ごちそうさまでした」

ガヴリール「ごちそーさん」ゴロン

ヴィーネ「あぁちょっと!そのまま寝転がったら制服汚れちゃうでしょ?」

ガヴリール「いいんだよ別に、枕があるわけでもないんだし…」

ヴィーネ「ふふ、それなら私が膝枕してあげるわ」

ガヴリール「は、はぁ?いいよべつに、恥ずかしいし…」

ヴィーネ「いいからいいから」グイグイ

ガヴリール「ちょ、わかったから引っ張るなって!」

26: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 21:48:50.165 ID:LcIXGVkm0.net


ガヴリール「……………」

ヴィーネ「……………」ナデナデ

ガヴリール「………あのさヴィーネ」

ヴィーネ「ん?」

ガヴリール「なんでさっきから頭撫でてくんの?」

ヴィーネ「ごめんなさい、ガヴリールの寝顔が可愛くて……」

ガヴリール「は、はぁ!?」

ヴィーネ「その………嫌だった?」

ガヴリール「………別に、嫌じゃないけど…」フイッ


ヴィーネ(ちょっとガヴリールの反応に変化が出てきたわね…)

28: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 21:56:07.342 ID:LcIXGVkm0.net
ヴィーネ「…ガヴリールはさ、私達の事どうおもう………?」

ガヴリール「…どういう意味だよ」

ヴィーネ「私の事、サターニャの事、ラフィエルの事、そして学校の皆の事」

ガヴリール「どうって言われてもなぁ…」

ガヴリール「…悪い奴らじゃない、とは思ってる…」

ヴィーネ「学校は嫌い?」

ガヴリール「まぁ、嫌いかな…私からしたら面倒なだけだし…」

ヴィーネ「…私の事も面倒だったりする?」

ガヴリール「そっ、そんなことない!ヴィーネはお節介で口うるさいけど……友達だし」ボソッ

ヴィーネ「……………ふふ」

ヴィーネ「ガヴリールってそういうところが可愛いわよね」ニコッ

ガヴリール「……………っ!」カァァ

34: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 22:03:18.860 ID:LcIXGVkm0.net
ガヴリール「も、もう寝るっ!」フイッ

ヴィーネ「ごめんなさい、からかってるわけじゃないのよ?」ナデナデ

ガヴリール「……………」

ヴィーネ「ただ、私は本当にガヴリールの事が可愛いと思ってるわ」

ヴィーネ「口は悪くても実は友達思いだったり、不器用だけど優しくしてくれたり、美味しい食べ物を前にすると目をキラキラさせてたり…」

ガヴリール「……………っ」

ヴィーネ「それに好きな事の話をしてるときはイキイキしてるのよね、そういうところも、ちょっと子供っぽくて可愛いわ」

ガヴリール「……………や、やめろ」プルプル

ヴィーネ「せっかくそんなに可愛いんだから、もう少し女の子らしくすればいいのに、きっと男子にモテモテよ?」

ガヴリール「……………うぅ」

35: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 22:10:14.329 ID:LcIXGVkm0.net
ガヴリール「………ヴィーネはさ」

ヴィーネ「?」

ガヴリール「…ヴィーネは昔の私のほうが好きなのか?」

ヴィーネ「……そうねぇ」

ヴィーネ「昔のガヴリールのほうが、真面目で優秀で、良い子だったと思うわ」

ガヴリール「……まぁ、そうだよな」

ヴィーネ「でもね、ガヴリール」

ギュッ

ガヴリール「………っ」ドキッ

ヴィーネ「今のガヴリールのが可愛いわよ」ニコッ

ガヴリール「な、な、ななな………」カァァァ

ガヴリール「お、お前!!さっきからどういうつもりだよ!!私の事可愛い可愛いって………!!」プルプル

ヴィーネ「ごめんねガヴ、でも本当に可愛いのよ!!」

ガヴリール「だからそれやめろーーっ!!!」

36: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 22:15:02.002 ID:LcIXGVkm0.net
……

サターニャ「ちょっとあんた達!どこに行ってたのよ!」

サターニャ「ラフィエルの奴もいないから一人でお昼食べるはめになったじゃない!!」

ヴィーネ「私はちょっと二人でお話してたの、ねぇガヴリール?」

ガヴリール「………うぅ」モジモジ

サターニャ「なんでガヴリールはそんなに真っ赤なのよ…」

サターニャ「ていうか!じゃあラフィエルはどこにいたのよ!!」

ラフィエル「とても尊いものを観察してました……うふふふ」テカテカ

37: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 22:18:37.787 ID:LcIXGVkm0.net
…【ヴィーネ宅】

ヴィーネ(ふふ、今日の反応を見る限りだと効果は抜群みたいね!)

ヴィーネ(これだけ褒めてあげればちょっとはガヴリールにも変化があるんじゃないんかしら…)

ヴィーネ(女の子は可愛いと言われればさらに可愛いくなってやろうと努力する生き物、その本能は天使だって同じのはず…!)

ヴィーネ(待ってなさいガヴリール、私があなたを女の子にして見せるわ!!)


ヴィーネ「…とりあえずガヴに似合いそうな可愛い服を探してあげなきゃ」ゴソゴソ

38: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 22:23:10.784 ID:LcIXGVkm0.net


サターニャ「あ、あんた一体どうしたのよ…」

委員長「天真さん…?あなた本当に天真さんなの…?」

ヴィーネ「まさか、ガヴリールが…」

ラフィエル「あらあら……」ニコニコ


ガヴリール「なに?朝から鬱陶しいんだけど」キラキラ

サターニャ「ガ、ガヴリールが別人になってるー!!」ガーン

ヴィーネ「きゃーー!!このガヴは私が昔見た天使そのものだわ!!」

ラフィエル「うふふ、なんだかその姿もなつかしいですね」

ガヴリール「寝癖なおしてきただけだろ、一々うるさいんだよ」

39: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/21(火) 22:27:44.740 ID:LcIXGVkm0.net
ヴィーネ「可愛いわ!!絶対こっちのが可愛いわよガヴリール!!」ギュッ

ガヴリール「ちょ!いきなり抱きつくなって…」アセアセ

サターニャ「ふふふ、一体どうしちゃったのかしら?ガヴリール、随分可愛らしくなっちゃって…」ニヤニヤ

ガヴリール「うるさい!喧嘩売ってんのかお前!」

ラフィエル「いやぁ可愛いですよガヴちゃん!とっても可愛いです!!」

委員長「本当に可愛いわ!!転校生かと思ったもの!」


「「「かわいい!かわいい!かわいい!」」」

ガヴリール「う、うぅ………」カァァァ


ガヴリール「もう帰るっ!」ダッ

ヴィーネ「あー!ちょっと待ちなさいよ!ガヴリール!!」


次の日、ガヴリールは元の堕天使に戻った




引用元: ヴィーネ「元の綺麗なガヴリールに戻してあげたい…」