1: ◆aDRXZRX9R2 2017/03/23(木) 02:20:03.433 ID:r4DsK7+V0.net
ヴィーネ「ガヴが新しいパソコンを買ったからって古いパソコンをくれたけれど」

ヴィーネ「確かに使いようによっては凄く便利ね」

ヴィーネ「知りたい情報がすぐに手に入るなんて」

ヴィーネ「ガヴほどじゃないけど少し堕落しちゃいそう」

ヴィーネ「ふんふんふーん♪」

ヴィーネ「あ、これ欲しかったけどどこのお店にも見つからなかったやつ!」

ヴィーネ「へえ、インターネットで買い物まで出来るのね」

ヴィーネ「他にもいろいろ欲しかったものがあるわね……」

ヴィーネ「この機会に色々探してみましょう」

3: ◆aDRXZRX9R2 2017/03/23(木) 02:23:53.680 ID:r4DsK7+V0.net


ヴィーネ「あ、これもいいわね」カチッ

ヴィーネ「これも収納に便利そう」カチッ

ヴィーネ「チーズケーキお取り寄せ……?」

ヴィーネ「おいしそう!」カチッ

ヴィーネ「お金ってどうやって払うのかしら」

ヴィーネ「カード払いとコンビニ払いと着払いから選択出来るのね」

ヴィーネ「手持ちはあんまりないし、カード払いがいいかな」

ヴィーネ「あんまり余裕ないけど……」

ヴィーネ「節約しなきゃ」

6: ◆aDRXZRX9R2 2017/03/23(木) 02:27:33.828 ID:r4DsK7+V0.net
◆ 翌日

ヴィーネ「っていうことがあってね」

ヴィーネ「ガヴのおかげで助かっちゃった」

ガヴリール「それ、大丈夫なのか?」

ガヴリール「私が言うのもなんだけど残高確認しておかないと色々面倒なことになるぞ」

ヴィーネ「そんなに買ってないから大丈夫よ」

ヴィーネ「チーズケーキ届いたら皆で食べましょうね」

ガヴリール「う、うん」

ヴィーネ「はやく届かないかなー」ウキウキ

13: ◆aDRXZRX9R2 2017/03/23(木) 02:30:18.695 ID:r4DsK7+V0.net
サターニャ「わかるわ、通販っていいわよね」

サターニャ「買った時の満足感、届くまでのわくわく、届いた時の興奮!」

サターニャ「全てが悪魔的だわ!」

ヴィーネ「わかる!」

ヴィーネ「癖になっちゃいそう!」

ガヴリール「ヴィーネ、あまり無駄遣いはするなよ……?」

ヴィーネ「大丈夫よ」

ヴィーネ「ちゃんと買うものは厳選してるもの」

ガヴリール「ならいいけど……」

15: ほしゅありがとう ◆aDRXZRX9R2 2017/03/23(木) 02:33:33.449 ID:r4DsK7+V0.net
◆翌日

ピンポーン

ヴィーネ「はーい」

佐川急便「お届け物でーすぃ」

ヴィーネ「あ、はーい、はんこはんこ」

佐川急便「ありがとーござーぁす」

ヴィーネ「もう届くなんて……」

ヴィーネ「インターネット通販ってすごいのね……」

ヴィーネ「もしかしたらもう買い物に行かなくてもよくなっちゃうかも」

ヴィーネ「いやいやそれはさすがに……」

17: ◆aDRXZRX9R2 2017/03/23(木) 02:37:24.652 ID:r4DsK7+V0.net


ヴィーネ「……」カチッカチッ

ヴィーネ「これもいいわね」カチッ

ヴィーネ「箱買い?」

ヴィーネ「確かに飲み物とかは箱で買っておいてもいいかもしれないわね」カチッ

ヴィーネ「……っと」

ヴィーネ「もうこんな時間」

ヴィーネ「流石にもう寝なきゃね」

ヴィーネ「ガヴのこと言えなくなっちゃう」

21: ◆aDRXZRX9R2 2017/03/23(木) 02:43:39.927 ID:r4DsK7+V0.net
◆数日後

ヴィーネ「あれ? なにかハガキが来てる」

ヴィーネ「なんだろう」ペリペリ

ヴィーネ「……えっ」

ヴィーネ「残高……不足……?」

ヴィーネ「再引き落とし出来るまでカードが使えないって」

ヴィーネ「口座に入ってるお金で全財産なのに」

ヴィーネ「どうしよう、どうしよう……」

23: ◆aDRXZRX9R2 2017/03/23(木) 02:48:34.817 ID:r4DsK7+V0.net
ヴィーネ「ガヴには気を付けろって言われてたのに」

ヴィーネ「ガヴ達に知られるわけには……」

ヴィーネ「でも私一人じゃ……」

ヴィーネ「相談するとしたらやっぱりお金がありそうなラフィかしら」

ヴィーネ「……」ハッ

ヴィーネ「無意識のうちにお金を借りるつもりでいたわ……」

ヴィーネ「やっぱり駄目、人を頼るなんて……」

25: ◆aDRXZRX9R2 2017/03/23(木) 02:52:53.227 ID:r4DsK7+V0.net
ヴィーネ「……悪魔的行為」

ヴィーネ「悪魔的行為をすれば、仕送りが増える……?」

ヴィーネ「そうよね、それしかないわ」

ヴィーネ「悪魔だ! 悪魔だ! 私は悪魔になるんだ!」

ヴィーネ「そうと決まれば行動よね」

ヴィーネ「出来るだけ人に迷惑をかけない悪事を考えなきゃ」

26: ◆aDRXZRX9R2 2017/03/23(木) 02:56:37.902 ID:r4DsK7+V0.net
◇数日後

ガヴリール「最近ヴィーネ学校に来ないな」

サターニャ「ヴィネットが学校に来ないなんて何かあったんじゃないの?」

ガヴリール「帰りにヴィーネの家に寄ってみるか」

ラフィエル「そういえばこんな噂が……」

ガヴリール「噂?」

ラフィエル「最近このあたりで変質者がでると耳にしました」

ラフィエル「なんでも目の前に突然現れては裸になって逃げていくとか」

ガヴリール「うわあ」

ガヴリール「典型的な変態だな」

27: ◆aDRXZRX9R2 2017/03/23(木) 02:58:53.357 ID:r4DsK7+V0.net
ラフィエル「ヴィーネさんが学校に来なくなったのと同時期から発生しているみたいですし」

ラフィエル「無関係とは言い切れないと思います」

サターニャ「なるほど、わかったわ!」

サターニャ「その変質者がヴィネットなのよ!」

ガヴリール「はあ?」

ガヴリール「そんなわけないだろ」

ガヴリール「ヴィーネはそんな変態じゃ……ない……だろ?」

ラフィエル「なんで自信なくなるんですか」

ガヴリール「いやあいつたまに暴走するからさ……」

30: ◆aDRXZRX9R2 2017/03/23(木) 03:02:18.518 ID:r4DsK7+V0.net
◇ ヴィーネの家

ピンポーン

ガヴリール「おーいヴィーネー!」

ラフィエル「おかしいですね」

サターニャ「家にいないんじゃないの?」

ガヴリール「ヴィーネー!」ドンドン


ヴィーネ「……ガヴ?」


ガヴリール「お、居るじゃん」

ヴィーネ「ガヴ一人?」

ガヴリール「いや」

サターニャ「サターニャ様もいるわよ!」

ラフィエル「私もいますよー」

ヴィーネ「三人だけよね」

ヴィーネ「とりあえず入って」

33: ◆aDRXZRX9R2 2017/03/23(木) 03:15:53.212 ID:r4DsK7+V0.net


ガヴリール「なんで最近学校来ないんだ?」

ヴィーネ「それがその……」

ラフィエル「やはり言えない理由なんですか?」

ヴィーネ「どこから説明したものか……」

サターニャ「変質者の正体はヴィネットなのね!?」

ヴィーネ「はあ!?」

ヴィーネ「違う違うそれだけは絶対に違う!」

ガヴリール「」ホッ

ヴィーネ「いやその……」

ヴィーネ「こうなったら最初から説明するしかないわね」

34: ◆aDRXZRX9R2 2017/03/23(木) 03:21:16.910 ID:r4DsK7+V0.net
◆数日前

ヴィーネ「『人に迷惑をかけない悪事』っと」カタカタ

ヴィーネ「猥褻図画頒布……?」

ヴィーネ「とはいえそんなものもってないし……」

ヴィーネ「印刷機もないしどうすれば……」

ヴィーネ「」ハッ

ヴィーネ「私が、猥褻物になればいいんだ……」

ヴィーネ「決心が揺らぐ前に、早速やってみましょう」

35: ◆aDRXZRX9R2 2017/03/23(木) 03:23:25.658 ID:r4DsK7+V0.net
ヴィーネ「人……いないわよね……?」コソコソ

ヴィーネ「あ、あそこにおじさんが一人」

ヴィーネ「……」ゴクリ

おじさん「ばあ」ワイセツブツ

ヴィーネ「ひっ!?」

ヴィーネ「きゃああああああ!」

おじさん「待て待てー!」ワイセツ

36: ◆aDRXZRX9R2 2017/03/23(木) 03:27:07.438 ID:r4DsK7+V0.net


ヴィーネ「というわけで、変質者のおじさんに追いかけられて」

ヴィーネ「怖くて家から出られなくなったの」

ガヴリール「変質者になりかけはしたんだな……」

ラフィエル「でも結果として学校に行かないという悪事が出来たのですから結果オーライなのでは?」

ガヴリール「なあヴィーネ」

ガヴリール「あんまり一人で気負うな」

ガヴリール「私はいつもヴィーネに迷惑かけてるんだからさ」

ガヴリール「たまにはヴィーネも私に迷惑かけたっていいんだぞ」

ヴィーネ「ガヴ……」

37: ◆aDRXZRX9R2 2017/03/23(木) 03:29:22.648 ID:r4DsK7+V0.net
ガヴリール「金は貸せないが」

ヴィーネ「そうだよね……」

ラフィエル「商品のキャンセルは出来なかったんですか?」

ヴィーネ「キャンセル不可って書かれてて……」

サターニャ「そういう時はカスタマーサービスに直接電話するのよ」

サターニャ「ほら、見せてみなさい」

ヴィーネ「え? うん」

40: ◆aDRXZRX9R2 2017/03/23(木) 03:35:34.224 ID:r4DsK7+V0.net
◆数分後

サターニャ「大方キャンセルしといたわよ!」

ヴィーネ「本当!?」

サターニャ「大悪魔である私にとって、向こうの都合なんて関係ないのよ!」

サターニャ「なーっはっはっはっは!」

ヴィーネ「あ、ありがとおお!」ガバッ

サターニャ「うわっ抱き着くな!」

ガヴリール「大方ってことは全部ではないのか」

サターニャ「いくつかは日本語が通じなかったわ」

ラフィエル「ネット通販の闇ですね」

ヴィーネ「ありがと……」

ヴィーネ「残ったのは私でなんとかしてみる!」

ラフィエル「その意気です!」

ガヴリール「でもまあ」

ガヴリール「何かあったらすぐに頼れよ」

41: ◆aDRXZRX9R2 2017/03/23(木) 03:40:02.045 ID:r4DsK7+V0.net

 その後、不登校や友達に迷惑をかける等の悪魔行為により仕送りが増え、無事に払えました。

ヴィーネ「もうネット通販はコリゴリだわ」

ヴィーネ「いくら便利なものでも頼りすぎは禁物ね」

ガヴリール「まだ若干落ち込んでるみたいだな」

ヴィーネ「さすがにねー……」

サターニャ「そんな時は笑いなさいヴィネット」

サターニャ「悪魔のよしみよ、特別にこれを貸してあげるわ」

ヴィーネ「DVD……?」

サターニャ「下界のお笑いという文化よ」

サターニャ「凄く笑えるんだから」

ヴィーネ「わあ、ありがとう!」

ヴィーネ「帰ったら早速見るわね」

44: ◆aDRXZRX9R2 2017/03/23(木) 03:41:28.247 ID:r4DsK7+V0.net
◆ヴィーネの家

ヴィーネ「お笑いっていうか落語だわこれ」

ヴィーネ「見てみましょう」

───

──



ヴィーネ「落語……なんて素晴らしいものなの……」

ヴィーネ「もっと色々な落語が見てみたいわね」

ヴィーネ「DVDとか売ってるのかしら……?」


引用元: ヴィーネ「ガヴの気持ちもわかっちゃうかも」