笑顔が張り付いてしまった

変わったけど>>1です

ことり｢それで、相談って何花陽ちゃん？とても困っているようには見えないけど･･･｣

花陽｢それが問題なんですよぉ！｣ﾆｺﾆｺ

ことり｢それが問題？どういうこと？｣

花陽｢それが･･･ご覧のように笑顔が張り付いてしまって･･･｣ﾆｺﾆｺ

ことり｢笑顔が張り付いた？｣

花陽｢そう、それは一昨日の話です･･･｣

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一昨日

にこ｢花陽！アイドルで、1番大切な事は何か分かる？｣

花陽｢お客さんを笑顔にさせる事！だよね？｣

にこ｢そうね、私もそう思うわ。でも花陽、貴方はそのためにどんな努力をしてる？｣

花陽｢えーっと、ダンスとか歌の練習とかかな。｣

にこ　ﾊﾞｧﾝ！(机を叩く音)

花陽｢！？｣

にこ｢花陽･･･甘い･･･甘すぎるわ！｣

花陽｢甘い？｣

にこ｢お客さんを笑顔にするには、まず自分が笑顔である必要があるのよ！｣

花陽｢なるほど･･･｣ﾒﾓﾒﾓ

にこ｢そのためには笑顔の練習が必要だわ。練習の時だけでなく、いついかなる時も笑顔に出来るように訓練をするべきよ！｣

にこ｢どんなに疲れていても、街中でサインを求められれば笑顔で応えないといけないのよ！｣

花陽｢なるほど･･･｣ﾒﾓﾒﾓ

花陽｢あ、でもにこちゃんって、プライベートでサインちょうだいって言われた時は、プライベートだからって断ってなかった？｣

にこ｢甘いわね花陽。私と花陽ではキャラが違うの。私は少し小悪魔キャラだからそれでもいいけど、清純、純朴キャラの花陽がサインを断ると大幅なイメージダウンに繋がるわ！｣

花陽｢私ってそんなキャラだったんだ。｣

にこ｢いい事花陽。1回一日中笑顔でいる練習をなさい。如何に大変かが分かるわ。｣

花陽｢うん。分かった！やってみるよにこちゃん！｣

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花陽｢それで、昨日1日笑顔の練習をしていて･･･｣ﾆｺﾆｺ

ことり｢笑顔が取れなくなっちゃったんだ。｣

花陽｢どうしよ～ことりちゃ～ん！私このまま、一生泣くことも怒ることも出来ない、ただ笑ってるだけの女の子になっちゃったらｼｸｼｸ｣ﾆｺﾆｺ

ことり｢笑いながら泣いてる･･･。花陽ちゃん今凄く悲しいんだろうけど、何故だろう全く悲しそうに見えないよ。｣

花陽｢そんなぁ～･･･やっぱりこのままじゃ困るよぉ～｣ﾆｺﾆｺ

ことり｢･･･でも考えようによっちゃ、とってもいい事かもしれないよ！いつも笑顔だと皆明るい気持ちになるし！｣

花陽｢私も一瞬だけその考えが頭をよぎりました。でも、その後花陽は如何に自分が馬鹿だったのかを思い知ったんです。｣

ことり｢花陽ちゃん？｣

花陽｢例えばお葬式でﾆｺﾆｺ笑ってる子がいたら？｣

ことり｢おかしい人だね｣

花陽｢でしょ？いつも笑顔で、明るさを周りに振りまく人は、時には悲しい顔も出来るから、笑顔が可愛い人なのです。｣

花陽｢笑顔が張り付いてるのなんて、頭のおかしい人か、ネウロの早坂久宜くらいだよ！｣

ことり(誰だろう･･･？)

花陽｢とにかく！この顔をどうにかしたいんです！｣ﾆｺﾆｺ

ことり｢うーんでも、どうしたらいいんだろう？｣

ことり｢あ！ちょっと待ってて･･･｣

花陽｢？｣ﾆｺﾆｺ

ことり｢じゃじゃーん！これが秘密兵器です！｣

　　『帰ってきたドラえもん』

花陽｢ドラえもんは知ってるけど、私これ見たことない･･･。｣

ことり｢いいから！とりあえず見てみて！｣

花陽｢うん･･･｣

30分後

花陽｢うぇ～ん、おーいおいおいおい･･･。ｼｸｼｸ｣涙目ﾆｺﾆｺ

ことり｢感情の言葉がオーバーフローしてるね･･･｣

花陽｢ことりちゃん･･･とっても感動したよ～。ドラえもん帰ってきて良かったねぇ～。ｼｸｼｸ｣ﾆｺﾆｺ

花陽｢それで、どうかな？顔戻ってる？｣

ことり｢･･･｣

花陽｢戻ってないんだね。何となく分かるけど。｣ﾆｺﾆｺ

ことり｢次はどうしよっか？｣

花陽｢そうだね･･･無理やり顔をいじってみるのはどうかな？｣ﾆｺﾆｺ

ことり｢物理作戦だね｣

花陽｢それじゃあ、ことりちゃん、お願いします。｣ﾆｺﾆｺ

ことり｢それでは遠慮なく･･･｣

ことり(花陽ちゃんのほっぺ柔らかそう･･･)

ことり｢えいっ｣ﾂﾝﾂﾝ

ことり(柔らかくて、気持ちいい･･･)

花陽｢もーことりちゃん！つつくぐらいじゃ効果ないよぉー｣ﾆｺﾆｺ

ことり｢ははは･･･そうだね。それじゃ思い切って･･･それー！｣(手のひらで頬さすり)

ことり(永遠に触っていられる)

花陽｢まだまだぁー！これくらいじゃ花陽の笑顔は奪えないよ！もっとめちゃくちゃにして、花陽の笑顔を奪ってぇ～！｣

ことり　ﾄﾞｷｯ

ことり｢うふふ･･･じゃあことりがもっとシゴいて、花陽ちゃんの笑顔を奪ってみせますからね～！｣

ことり｢それ～！｣

花陽｢ことりちゃん･･･いい感じにほぐれてきた気がする･･･それに、こうされるのは気持ちいい･･･かな｣ﾆｺﾆｺ

ことり｢ことりも気持ちいいよ･･･｣
(ほっぺが柔らかくて)

にこ｢アンタ達何やってんの？｣(ドン引き)

にこ｢部室の前で、ちょっと前から聞いてたけど、笑顔を奪うとか、めちゃくちゃにするとか、シゴくとか、気持ちいいとか･･･廊下に響いてたわよ？｣

ことぱな｢/////｣

にこ｢いや･･･別にするなとは言ってないんだけど、その･･･場所とかね？｣

ことり｢違います！･･･というか、そもそもの原因はにこちゃんのせいなんだからね！｣

にこ｢私のせい･･･！？いや、私にそんな趣味はないわよ？｣

ことり｢だから違います！｣

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･･･････････････

にこ｢なるほどねー。笑顔の練習をしてて、そのまま張り付いちゃったのね｣

花陽｢うん。｣ｼｭﾝ ﾆｺﾆｺ

にこ｢うっ･･･言葉では落ち込んでるのに顔が笑ってると気持ち悪いわね･･･｣

花陽｢！やっぱり気持ち悪いんだぁ～･･･ｼｸｼｸ｣ﾆｺﾆｺ

にこ｢あ、いやそんな事はないわよ？･･･でも泣いてるとさらに･･･｣

ことり｢にこちゃん！｣

にこ｢ああ、ごめん言い過ぎたわ｣

にこ｢それで、さっきは顔を直接揉んで笑顔をとろうとしてて、ああなったのね？｣

にこ｢他に、試した事はある？｣

ことり｢さっき、感動映画を見てもらったんだけど･･･｣

にこ｢まぁ、今と同じ状況でしたでしょうね。｣

ことり｢うん。｣

花陽｢ｼｸｼｸ｣ﾆｺﾆｺ

にこ｢そしたら次に試すことは決まってるわ。｣

ことり｢？｣

にこ｢ことりちょっとこっち来て。｣

ことり｢何？｣ｺｿｺｿ

にこ｢実はね、次は花陽を･･･しようと思うの。｣

ことり｢なるほどね。具体的には？｣

にこ｢そこは、私に合わせて話をしてくれれば問題ないわ。｣

花陽｢ｼｸｼｸ｣ﾆｺﾆｺ

にこ｢こうなったら、凛を連れて来るしかないわね。｣

花陽｢凛ちゃんを？｣ﾆｺﾆｺ

にこ｢ええそうよ、やっぱり花陽の感情を1番響かせる事が出来るのは、花陽の親友である凛だと思うの。｣

花陽｢確かにそうかもしれないけど･･･｣ﾆｺﾆｺ

にこ｢でも、あんまり凛を呼びに行きたくないのよね～｣

花陽｢？｣ﾆｺﾆｺ

にこ｢だって凛って馬鹿じゃない？馬鹿を移されたくないのよね～｣

花陽｢！？｣ﾆｺﾆｺ

ことり(なるほど。ちょっと気が引けるけど･･･)

ことり｢ことりもぉ～、凛ちゃんと話してると、頭悪くなっちゃいそうだしぃ～｣

花陽｢ことりちゃんまで！？｣ﾆｺﾆｺ

にこ｢そうよ！大体、私達が凛のせいでどれだけ迷惑してると思ってんの？連絡事項はすぐ忘れるわ、あと･･･あ、そうそう！よく歌詞を間違えて歌うわ。｣

ことり｢そうよねぇ～よくぅ～遅刻もするしぃ～｣

にこ｢そうね。いつもギャーギャーうるさくて、たいして可愛くもないし、正直言って、μ'sのお荷物なのよねーあの子。｣

花陽｢･･･して。｣

にこ｢ああん？なに？｣

花陽｢今の言葉取り消して！｣

花陽｢凛ちゃんは確かにちょっぴりドジな所もあるけど、一生懸命で皆に迷惑掛けないようにって頑張ってるんだよ！？
いつも周りを明るくしてくれて･･･
それに、凛ちゃんはすっごく可愛いし全然μ'sのお荷物何かじゃありません！
むしろμ'sになくてはならない存在だって事がにこちゃん達には分からないの！？｣

にこ｢ごめんなさい花陽言い過ぎたわ｣

花陽｢え？｣ﾑｶｯ

ことり｢花陽ちゃん、はい鏡！｣

花陽｢あ･･･私怒ってる･･･｣ﾑｶｯ

ことり｢にこちゃんは、わざと花陽ちゃんが怒るような事を言ったんだよ？心にも無いことを言って･･･｣

にこ｢治療(？)の為とはいえ、少し心ない事も言ってしまったわ。ごめんね花陽。｣

花陽｢ううん。私の方こそいきなり怒鳴っちゃって･･･。大丈夫。にこちゃんがそんな事思わないって言うことは、私もよく分かってるから。｣

にこ｢ありがとう花陽。｣

ことり｢めでたしめでたしだね！｣

にこ｢そうね。ほら花陽いつまでもそんなしかめっ面じゃ、張り付いた笑顔を取った意味がないじゃない？もう、普通にしてていいのよ？｣

花陽｢うん･･･そうしたいんだけど･･･｣ﾑｶｯ

ことり｢もしかして･･･｣

花陽｢次は怒りの顔が張り付いちゃったみたい｣ﾑｶｯ

おわり