1: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2017/03/30(木) 23:09:06.71 ID:lWZLtiq1.net
真姫「あなた、おはよう。起こしちゃったわね」

真姫「えぇ、ただいま」

真姫「私?」

真姫「私は今さっき帰ってきたの」

真姫「夜勤大変じゃないかって?」

真姫「確かにここ一~二週間は大変だったけど…」

真姫「急患さんがいた訳じゃないし、どちらかというと日々の業務に忙殺されてたって感じね」

真姫「今日は早めに仕事終わらせて、仮眠室で寝てたから大丈夫よ」

真姫「あ、あなたと一緒に過ごすって決めてた日に、この真姫ちゃんが体調管理を怠るわけないじゃない///」

2: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2017/03/30(木) 23:10:12.18 ID:lWZLtiq1.net
真姫「フフ、じゃあ私はシャワー浴びてくるから」

真姫「あなたも支度お願いね」

真姫「あ、冷蔵庫にあるトマトジュースだけ出しておいてくれる?」

真姫「それじゃちょっと行ってくるわね」

3: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2017/03/30(木) 23:11:06.22 ID:lWZLtiq1.net
真姫「さっぱりしたわ」

真姫「やっぱりシャワーだけでも浴びると気分が違うものね」

真姫「って」

真姫「もう、トマトジュース出しておいてって言ったのに」

真姫「べ、別にそんな事でイチイチ怒ったりしないわよ!」

真姫「ただ冷えた飲み物一気に飲むと頭が痛くなっちゃうでしょ」

コトッ

真姫「ヴェッ」

真姫「ナニコレ」

真姫「へぇ、トマトと果物のスムージー、ね」

真姫「噂には聞くけどホントに美味しいのかしら………」ゴクー

4: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2017/03/30(木) 23:12:13.79 ID:lWZLtiq1.net
真姫「……………ッ!」

真姫「ま、」

真姫「まぁまぁじゃない!?」

真姫「後でレシピ教えてよね……」

真姫「………………ありがと///」

真姫「それじゃあ行きましょうか、あまり遠くへは行けなさそうだけど」

5: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2017/03/30(木) 23:13:50.73 ID:lWZLtiq1.net
真姫「プラネタリウム………か」

真姫「意外と近くにあるものね」

真姫「確かに夜勤も多かったから、星を見る機会なんてなかったわ」

真姫「空いてる………というか実質貸し切り状態ね」

真姫「えっ」

真姫「て、照れてなんかいないわよ!」

真姫「そんなことより早く座りなさい、始まっちゃうから」

7: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2017/03/30(木) 23:19:44.54 ID:lWZLtiq1.net
真姫「―――お昼に見る星もまたいいものね」

真姫「今見てるのは偽物かもしれないけれど」

真姫「本物かどうかは多分重要な事じゃないの」

真姫「ねぇ、あなた覚えてる?」

真姫「昔こうやってよく二人で天体観測に行ったこと」

真姫「あなたったらよく無茶して風邪をひいてたわよね」

真姫「医者の卵の前でけがや病気につながる行為だなんて信じられないってよく言ってたけど」

真姫「今考えると、私のために笑わせてくれようとしたり」

真姫「何かしてくれようとしてたのよね……」

8: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2017/03/30(木) 23:21:55.34 ID:lWZLtiq1.net
真姫「あなたがね、医者になっても音楽が出来なくなるわけじゃないって言ってくれたこと」

真姫「とっても胸に残ってるの」

真姫「音楽に携わる仕事はできないけど、日常で音楽を奏でることはできる」

真姫「それでね、自分の中で何かが吹っ切れた気がしたの」

真姫「ふ、ふっ普段言えないから、い今のうちに言っておくわ」

真姫「あなた……///」

真姫「あなたのこと愛して…………」

zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz…………

スピー

真姫「」

9: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2017/03/30(木) 23:23:54.02 ID:lWZLtiq1.net
真姫「終わったわよ」

真姫「えぇ、久々に星を見れてよかったわ」

真姫「怒ってなんかないわよ」

真姫「他の場所に連れてくから機嫌直せ?」

真姫「ナニソレ」

真姫「イミワカンナイ」

真姫「はぁ……全く」

真姫「しょうがないわね、付き合ってあげるわよ」

真姫「ただし」

真姫「いい?今度寝たりしたらおいて帰るから」

11: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2017/03/30(木) 23:27:18.89 ID:lWZLtiq1.net
真姫「で、なんでカラオケなのよ」

真姫「歌声が久しぶりに聴きたかったから……?」

真姫「おだてようとしたって無駄よ」

真姫「そんなことで私の機嫌を変えようだなんて」

真姫「やっぱり怒ってたんじゃないかって」

真姫「べ、別にそんなんじゃないわよ」

真姫「大体カラオケだとあんまり歌う気は……」

真姫「えぇ……採点勝負?」

真姫「別に負けるのなんかこわくないわよ!!」

真姫「大体あなたにこの真姫ちゃんが歌で負けるわけないでしょ!」

真姫「いいわ、やってやろうじゃない」

12: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2017/03/30(木) 23:32:47.59 ID:lWZLtiq1.net
真姫「あなたから先に歌いなさい」

~~~♪

90点!

真姫「なかなかやるじゃない」

真姫「~~~♪」

96点!

真姫「フフン、当然デッショー?」

真姫「ま、あなたも悪くなかったわ///」

真姫「点数では勝ったけど、単純比較はしにくいからそれぞれの良さがあるし…」

真姫「喉の調整もできたし、昼間のことは許してあげるわ」

真姫「そういえば少し気になったんだけど」

真姫「メロンソーダってカラオケやファミリーレストランにはよく置いてあるけど」

真姫「スーパーやお店じゃあまり見かけないわよね」

真姫「まぁ、飲まないから別にいいんだけど」

13: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2017/03/30(木) 23:37:39.72 ID:lWZLtiq1.net
真姫「さ、そろそろ行くわよ」

真姫「今日は遅くなるわけにはいかないの」

真姫「実はね、コンサートのチケットを用意してあるのよ」

真姫「着いたわ、ここよ」

真姫「ううん、ここでいいの」

真姫「今日はね、私があなたに作った曲を披露する日だから」

真姫「あなたと暮らしてるこの家じゃなきゃ……ダメなのよ」

真姫「座って?」

真姫「忙しくて一曲しか作れなかったけど、一生懸命作ったわ」

真姫「えぇ、病院のホールやピアノを使える時間も限られてるから余計にね」

真姫「それじゃ、聴いてて」

14: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2017/03/30(木) 23:42:21.99 ID:lWZLtiq1.net
真姫「ど、どうだったかしら………」

真姫「そう……よかった」

真姫「何で泣いてるのよ」

真姫「あなたに笑顔になってほしくて作ったのに……」

真姫「嬉しくて涙が止まらない…?」

真姫「よかったぁ………」

真姫「本当に良かった……ううぅ」

真姫「うぇぇぇぇぇぇぇぇぇん」

15: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2017/03/30(木) 23:45:35.28 ID:lWZLtiq1.net
真姫「はぁ…………」

真姫「何で喜ばそうと思って演奏したのに二人そろって泣かなきゃいけないのよ……」ヒック

真姫「でも、喜んでくれて私も嬉しい」

真姫「あなた…」

ギュー

真姫「ちょ、ちょっと何するのよ!」

16: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2017/03/30(木) 23:47:44.17 ID:lWZLtiq1.net
真姫「抵抗できないの分かってるでしょ……///」

真姫「ねぇ」

真姫「今、私幸せよ」

真姫「愛しているわ」

真姫「ううん………ちょっと違うわね」

真姫「だいすきよ」

真姫「あなた」

17: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2017/03/30(木) 23:48:53.45 ID:lWZLtiq1.net
おわり

引用元: 真姫「あなた、おはよう」