1: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 21:58:44.29 ID:KKmx+Fj2.net
※地文注意
ーアイドル研究部室ー
穂乃果「海未ちゃーん。謝るから出てきてよー」
ドア越しに呼びかけるけど相変わらず返事はない。もう何度目だろうこのやり取り...早く着替えたいんだけどなぁ。
ことり「海未ちゃん久しぶりに怒っちゃってるねぇ」
隣にいることりちゃんがニコニコしながらのほほんと呟いた。この様子だとあんまり危機感はないみたい。
こういう時にことりちゃんが隣にいるとすっごく安心出来るね。まぁ海未ちゃんがいたらもっと安心出来るんだけど当の本人は...
海未『よくも騙しましたね!何が美味しい水だから飲んでみて、ですか!炭酸水じゃないですか!』
穂乃果「炭酸水じゃなくてウィ◯キンソンだよ」
海未『どっちでもいいんですよそんな事ぉぉおおおお!』
冗談でウィ◯キンソン飲ませたらマジギレしちゃって部室に閉じこもっちゃった。
ーアイドル研究部室ー
穂乃果「海未ちゃーん。謝るから出てきてよー」
ドア越しに呼びかけるけど相変わらず返事はない。もう何度目だろうこのやり取り...早く着替えたいんだけどなぁ。
ことり「海未ちゃん久しぶりに怒っちゃってるねぇ」
隣にいることりちゃんがニコニコしながらのほほんと呟いた。この様子だとあんまり危機感はないみたい。
こういう時にことりちゃんが隣にいるとすっごく安心出来るね。まぁ海未ちゃんがいたらもっと安心出来るんだけど当の本人は...
海未『よくも騙しましたね!何が美味しい水だから飲んでみて、ですか!炭酸水じゃないですか!』
穂乃果「炭酸水じゃなくてウィ◯キンソンだよ」
海未『どっちでもいいんですよそんな事ぉぉおおおお!』
冗談でウィ◯キンソン飲ませたらマジギレしちゃって部室に閉じこもっちゃった。
3: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 21:59:54.04 ID:KKmx+Fj2.net
穂乃果「ごめんってばー。イタズラのつもりだったんだよー?」
海未『イタズラではすみませんよ!』
ドアの向こうからの怒号が廊下にも響き渡る。近くを通っていた人達は何事かとこちらに視線を受けるけど、私達の姿を見て察したように通り過ぎて行った。
まぁ海未ちゃんとの言い合いなんて日常茶飯事だもんね。ある意味恒例行事って感じ。
けど今回ばかりは少し面倒な事になってちゃったなぁ。はぁ...と頭を抱えて小さなため息をこぼすと、ついさっきまでの出来事が脳裏にはっきりと浮かんできた...
海未『イタズラではすみませんよ!』
ドアの向こうからの怒号が廊下にも響き渡る。近くを通っていた人達は何事かとこちらに視線を受けるけど、私達の姿を見て察したように通り過ぎて行った。
まぁ海未ちゃんとの言い合いなんて日常茶飯事だもんね。ある意味恒例行事って感じ。
けど今回ばかりは少し面倒な事になってちゃったなぁ。はぁ...と頭を抱えて小さなため息をこぼすと、ついさっきまでの出来事が脳裏にはっきりと浮かんできた...
4: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 22:00:48.43 ID:KKmx+Fj2.net
~~回想中・アイドル研究部室~~
穂乃果「皆遅いねー」
海未「そうですね」
ことり「ねぇ」
あまりにもやる事がなさ過ぎて机に突っ伏しながら2人に話しかけたけど、海未ちゃんは読書、ことりちゃんは先週使った衣装の補修をしながらだったから素っ気ない返事。
会話に失敗してつまんないなーとこぼし、体を起こしぐいーっと伸びをして今度は天井を見つめる。
ふと視線を移すとにこちゃんが持ち込んだ『伝伝伝』が視界に入った。こういう暇な時に見るのもいいかもって思ったけどわざわざ取るのも面倒だと思い断念。あーあ、早く皆来ないかな。
すると、心の声が聞こえたのか海未ちゃんが答えてくれた。
海未「そろそろ練習始めたいですね...3年生組はなんと言ってました?」
ことり「臨時の集会だってぇ」
海未「1年生組は?」
穂乃果「凛ちゃんが提出し忘れていたプリントを3人で片付けているんだって」
それを聞いた海未ちゃんは大きく溜息をして...あ、嫌な予感がする。
穂乃果「皆遅いねー」
海未「そうですね」
ことり「ねぇ」
あまりにもやる事がなさ過ぎて机に突っ伏しながら2人に話しかけたけど、海未ちゃんは読書、ことりちゃんは先週使った衣装の補修をしながらだったから素っ気ない返事。
会話に失敗してつまんないなーとこぼし、体を起こしぐいーっと伸びをして今度は天井を見つめる。
ふと視線を移すとにこちゃんが持ち込んだ『伝伝伝』が視界に入った。こういう暇な時に見るのもいいかもって思ったけどわざわざ取るのも面倒だと思い断念。あーあ、早く皆来ないかな。
すると、心の声が聞こえたのか海未ちゃんが答えてくれた。
海未「そろそろ練習始めたいですね...3年生組はなんと言ってました?」
ことり「臨時の集会だってぇ」
海未「1年生組は?」
穂乃果「凛ちゃんが提出し忘れていたプリントを3人で片付けているんだって」
それを聞いた海未ちゃんは大きく溜息をして...あ、嫌な予感がする。
6: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 22:01:39.64 ID:KKmx+Fj2.net
海未「凛にはお説教しなければ...穂乃果も凛のようになってはいけませんよ?ほら、暇なら課題でもしたらどうですか?」
ほらやっぱり...なぜか海未ちゃんは凛ちゃんの話から私の話に持っていってついでに軽くお説教する。完全な二次災害だよまったく。
穂乃果「家でやるよー。海未ちゃんこそ本なんか読んでないで課題やったら?」
海未「私の心配は無用です。今は穂乃果の話をしています」
私の反論にも耳を傾ける事なくばっさりと言い切った。いや、凛ちゃんの話してたじゃん...
海未「穂乃果は課題や宿題など後回しにするから先生にいつも注意され、」
ことり「まぁまぁ海未ちゃん。穂乃果ちゃんも頑張ってるんだし」
ことりちゃんのナイスなフォロー。ありがとう!と海未ちゃんの死角からジェスチャーすると可愛くウインクしてくれた。まるで天使だね。
海未「...そうですね。ここ最近根を上げずに頑張ってましたし今回は見逃しましょう」
そう言ってまた本を開いて集中し始めた。よし、今度から怒られそうな時はことりちゃんを連れてこなくちゃ。
海未「...」
ことり「...」
ほらやっぱり...なぜか海未ちゃんは凛ちゃんの話から私の話に持っていってついでに軽くお説教する。完全な二次災害だよまったく。
穂乃果「家でやるよー。海未ちゃんこそ本なんか読んでないで課題やったら?」
海未「私の心配は無用です。今は穂乃果の話をしています」
私の反論にも耳を傾ける事なくばっさりと言い切った。いや、凛ちゃんの話してたじゃん...
海未「穂乃果は課題や宿題など後回しにするから先生にいつも注意され、」
ことり「まぁまぁ海未ちゃん。穂乃果ちゃんも頑張ってるんだし」
ことりちゃんのナイスなフォロー。ありがとう!と海未ちゃんの死角からジェスチャーすると可愛くウインクしてくれた。まるで天使だね。
海未「...そうですね。ここ最近根を上げずに頑張ってましたし今回は見逃しましょう」
そう言ってまた本を開いて集中し始めた。よし、今度から怒られそうな時はことりちゃんを連れてこなくちゃ。
海未「...」
ことり「...」
8: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 22:02:18.70 ID:KKmx+Fj2.net
そうしてまたやってくる静寂...あ、静寂って言葉を自然に使える私ってすごくない?漫画で見たからいつか使って見たいと思ってたけどこういうのって無意識に出るんだね。
あとで凛ちゃんとにこちゃんに自慢しなきゃ!ふふっ、褒め称えられるのが目に浮かぶね!
と、1人心の中で盛り上がっても部屋の中は静かなまま。時折外から聞こえてくる部活の掛け声と、海未ちゃんがページをめくる音とことりちゃんが布をこする音だけ。
世の中ってこんなにも音なかったっけなぁ...そう考えていると海未ちゃんが急に本を閉じ立ち上がった。
穂乃果「海未ちゃんどこか行くの?」
海未「喉が渇いたので購買で飲み物を買ってこようかと」
そういえば今日は海未ちゃんがいつも持ってきている水筒を見ていない。忘れ物しちゃダメって言ったら海未ちゃんの事叱れるかも...いや、やめとこ。絶対言い負かされて逆に怒られるし。
けどズルいよね。自分には甘くて私には厳しくて...周りの皆は海未ちゃんを自分にも人にも厳しいなんて言うけどそんな事ないよ!長年幼馴染してるとわかるんだからね!割と妥協してるよ!
海未「...という事で水筒を忘れたのですよ」
ことり「朝から大変だったねぇ」
1人で悶々としてるといつの間にか話が進んでた。
あとで凛ちゃんとにこちゃんに自慢しなきゃ!ふふっ、褒め称えられるのが目に浮かぶね!
と、1人心の中で盛り上がっても部屋の中は静かなまま。時折外から聞こえてくる部活の掛け声と、海未ちゃんがページをめくる音とことりちゃんが布をこする音だけ。
世の中ってこんなにも音なかったっけなぁ...そう考えていると海未ちゃんが急に本を閉じ立ち上がった。
穂乃果「海未ちゃんどこか行くの?」
海未「喉が渇いたので購買で飲み物を買ってこようかと」
そういえば今日は海未ちゃんがいつも持ってきている水筒を見ていない。忘れ物しちゃダメって言ったら海未ちゃんの事叱れるかも...いや、やめとこ。絶対言い負かされて逆に怒られるし。
けどズルいよね。自分には甘くて私には厳しくて...周りの皆は海未ちゃんを自分にも人にも厳しいなんて言うけどそんな事ないよ!長年幼馴染してるとわかるんだからね!割と妥協してるよ!
海未「...という事で水筒を忘れたのですよ」
ことり「朝から大変だったねぇ」
1人で悶々としてるといつの間にか話が進んでた。
9: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 22:02:55.81 ID:KKmx+Fj2.net
ことり「そうだ、お水持ってるけど飲む?」
さすがことりちゃん優しいなぁ。私ならついでに何か買ってきてーって言っちゃいそうなのに...ふふふ...いい事考えちゃった!
海未「ありがとうございます。ですが自分のものは自分で買ってきますよ」
穂乃果「ふーん...そっかぁ。私もちょうど飲み物持ってたんだけどいいなら、」
海未「では穂乃果のを貰いましょうかね」
引っかかった...!?
ことり「私も欲しいなぁ」
余計なことりちゃんも引っかかっちゃった。
穂乃果「こ、ことりちゃんは自分の飲み物持ってるから...」
ことり「穂乃果ちゃんのがいい」
なんでそこ食い下がるかなぁ...
穂乃果「じゃあ海未ちゃんが飲んだ後に貰ってね?」
ことり「...わかった」
そう言い、頰を膨らませて不満そうに海未ちゃんを見つめる。そんなに私の持ってるもの美味しそうに見えるの?これ無味無臭だよ?
穂乃果「海未ちゃん、私のでいいの?」
海未「はい。逆に買い取りたいくらいです」
穂乃果「ん?」
さすがことりちゃん優しいなぁ。私ならついでに何か買ってきてーって言っちゃいそうなのに...ふふふ...いい事考えちゃった!
海未「ありがとうございます。ですが自分のものは自分で買ってきますよ」
穂乃果「ふーん...そっかぁ。私もちょうど飲み物持ってたんだけどいいなら、」
海未「では穂乃果のを貰いましょうかね」
引っかかった...!?
ことり「私も欲しいなぁ」
余計なことりちゃんも引っかかっちゃった。
穂乃果「こ、ことりちゃんは自分の飲み物持ってるから...」
ことり「穂乃果ちゃんのがいい」
なんでそこ食い下がるかなぁ...
穂乃果「じゃあ海未ちゃんが飲んだ後に貰ってね?」
ことり「...わかった」
そう言い、頰を膨らませて不満そうに海未ちゃんを見つめる。そんなに私の持ってるもの美味しそうに見えるの?これ無味無臭だよ?
穂乃果「海未ちゃん、私のでいいの?」
海未「はい。逆に買い取りたいくらいです」
穂乃果「ん?」
10: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 22:03:38.42 ID:KKmx+Fj2.net
ことり「ことりは倍出すよ」
海未「では私は5倍です」
ことり「10倍」
海未「30倍」
買い取るというワードに違和感を覚えた私をよそに2人はどんどん値を釣り上げていく。何してんのさ2人とも...
穂乃果「待って待って!海未ちゃんがボケるからことりちゃんまでノっちゃったじゃん!」
海未「私はいつでも真剣ですよ?」
ことり「ことりも本気だよ?」
まだボケる気なの...?なんだか今日の2人はおかしい。
穂乃果「わかったから!今回は海未ちゃんが落札したって事で終わりね!はいこれどうぞ!」
えー?やだー!とこれも珍しく駄々をこねることりちゃんを無視して、海未ちゃんと話を続ける。
海未「ありがとうございます。一口だけ頂きますね」
穂乃果「私はもういらないから全部飲んでいいよ」
海未「ぜ、全部ですか///!?好きにしてもいいんですか!?」
うわびっくりした...急に大声出すなんてらしくない。それに顔まで真っ赤にしてニヤついてるよ...なんか良い事でもあったのかな?
穂乃果「う、うん。どうぞ」
海未「では私は5倍です」
ことり「10倍」
海未「30倍」
買い取るというワードに違和感を覚えた私をよそに2人はどんどん値を釣り上げていく。何してんのさ2人とも...
穂乃果「待って待って!海未ちゃんがボケるからことりちゃんまでノっちゃったじゃん!」
海未「私はいつでも真剣ですよ?」
ことり「ことりも本気だよ?」
まだボケる気なの...?なんだか今日の2人はおかしい。
穂乃果「わかったから!今回は海未ちゃんが落札したって事で終わりね!はいこれどうぞ!」
えー?やだー!とこれも珍しく駄々をこねることりちゃんを無視して、海未ちゃんと話を続ける。
海未「ありがとうございます。一口だけ頂きますね」
穂乃果「私はもういらないから全部飲んでいいよ」
海未「ぜ、全部ですか///!?好きにしてもいいんですか!?」
うわびっくりした...急に大声出すなんてらしくない。それに顔まで真っ赤にしてニヤついてるよ...なんか良い事でもあったのかな?
穂乃果「う、うん。どうぞ」
11: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 22:04:15.46 ID:KKmx+Fj2.net
海未「ありがとうございますっ!それで、持っている飲み物とは?」
穂乃果「とっても美味しい水だよ」
海未「水ですかそうですか...穂乃果水ですね」ボソボソッ
穂乃果「え?私が何?」
海未「何でもないです気にしないで下さい!ささ、飲み物を!」
そう急かされてカバンの中からペットボトルを取り出そうとした瞬間、ついに気付いてしまった。この作戦の穴を。
ウィ◯キンソン、ラベルに『炭酸水』ってデカデカと書いてあるじゃん。
どうしよう...こんな所で計画が失敗しそうになるなんて。だけど私はこんな所で諦めないよ!ラブライブを通して諦めない事の大切さを学んだからね!
ささっとカバンの中でラベルを剥がしてペットボトルを手に取ってみる。見た目は完全に水...じゃない!?
よく見たらめっちゃ泡出てる...こればっかりは隠せないなぁ...いやいけるよ!
穂乃果「はいどーぞっ」
海未「ありが...ん?この泡って...炭酸飲料ではないのですか?」
目つきがかなり厳しくなったけど尻込まないでいくよ!
穂乃果「何言ってるの?前に流行ってた水素水ってやつだよ」
穂乃果「とっても美味しい水だよ」
海未「水ですかそうですか...穂乃果水ですね」ボソボソッ
穂乃果「え?私が何?」
海未「何でもないです気にしないで下さい!ささ、飲み物を!」
そう急かされてカバンの中からペットボトルを取り出そうとした瞬間、ついに気付いてしまった。この作戦の穴を。
ウィ◯キンソン、ラベルに『炭酸水』ってデカデカと書いてあるじゃん。
どうしよう...こんな所で計画が失敗しそうになるなんて。だけど私はこんな所で諦めないよ!ラブライブを通して諦めない事の大切さを学んだからね!
ささっとカバンの中でラベルを剥がしてペットボトルを手に取ってみる。見た目は完全に水...じゃない!?
よく見たらめっちゃ泡出てる...こればっかりは隠せないなぁ...いやいけるよ!
穂乃果「はいどーぞっ」
海未「ありが...ん?この泡って...炭酸飲料ではないのですか?」
目つきがかなり厳しくなったけど尻込まないでいくよ!
穂乃果「何言ってるの?前に流行ってた水素水ってやつだよ」
13: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 22:05:01.38 ID:KKmx+Fj2.net
海未「水素...水...?」
キョトンとした態度から私はイタズラの成功を確信した。普通はこんな子供騙しの嘘に引っかかるなんてありえないけど海未ちゃんは違う。
海未「へぇ...水素水ですか」
だって...海未ちゃんは流行にとんでもないくらい疎いからね!
ことり「え?水素水...え?」
慌てることりちゃんに黙ってて、とジェスチャーを送り静かに見守る。海未ちゃんはもちろん水素水の事なんて知らないだろうから困惑しているんだろう。
海未「あの...水素水とは?」
穂乃果「え?海未ちゃんもしかして知らないの?」
海未「ぅ...すいません。知らないです...」
知ったかぶりしない辺り、やっぱり正直でいい娘だね。
穂乃果「水素水ってのはお水に水素が溶けてる水の事でとっても体にいいらしいんだよ!」
海未「ほぅ。という事はこの泡が水素という事ですか?」
穂乃果「いい質問だね!そうだよ水素だよ!美人になれるよ!」
海未「おぉ...!」
美人という単語に目を輝かす海未ちゃん。相変わらずピュアで正直だね。
キョトンとした態度から私はイタズラの成功を確信した。普通はこんな子供騙しの嘘に引っかかるなんてありえないけど海未ちゃんは違う。
海未「へぇ...水素水ですか」
だって...海未ちゃんは流行にとんでもないくらい疎いからね!
ことり「え?水素水...え?」
慌てることりちゃんに黙ってて、とジェスチャーを送り静かに見守る。海未ちゃんはもちろん水素水の事なんて知らないだろうから困惑しているんだろう。
海未「あの...水素水とは?」
穂乃果「え?海未ちゃんもしかして知らないの?」
海未「ぅ...すいません。知らないです...」
知ったかぶりしない辺り、やっぱり正直でいい娘だね。
穂乃果「水素水ってのはお水に水素が溶けてる水の事でとっても体にいいらしいんだよ!」
海未「ほぅ。という事はこの泡が水素という事ですか?」
穂乃果「いい質問だね!そうだよ水素だよ!美人になれるよ!」
海未「おぉ...!」
美人という単語に目を輝かす海未ちゃん。相変わらずピュアで正直だね。
14: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 22:05:38.06 ID:KKmx+Fj2.net
穂乃果「私はたくさん飲んだから海未ちゃんにも分けてあげるね」
海未「私の事を思ってくれているなんて...!ありがとうございます!頂きます!」
そう言った後、勢いよくペットボトルの口を自分の口に運んでいった。けどその瞬間が私にはとても長く感じたの。どうしてかなって疑問に思ったけどすぐにわかったんだ。
イタズラが成功した後、海未ちゃんに怒られる結末を予想しちゃったからね。あはは、全然笑えない。
後悔してペットボトルを取り戻すにはそう時間はかからない。せいぜい2秒あれば十分だったけど...
海未「んぐっ...ぶはぁぁあああ!?」
どうやら海未ちゃんの方が早かったようで、ミスト状のウィ◯キンソンがことりちゃんの綺麗な顔めがけて勢いよく飛んでいった。
ことり「...ほのうみスパークリング」
海未「私の事を思ってくれているなんて...!ありがとうございます!頂きます!」
そう言った後、勢いよくペットボトルの口を自分の口に運んでいった。けどその瞬間が私にはとても長く感じたの。どうしてかなって疑問に思ったけどすぐにわかったんだ。
イタズラが成功した後、海未ちゃんに怒られる結末を予想しちゃったからね。あはは、全然笑えない。
後悔してペットボトルを取り戻すにはそう時間はかからない。せいぜい2秒あれば十分だったけど...
海未「んぐっ...ぶはぁぁあああ!?」
どうやら海未ちゃんの方が早かったようで、ミスト状のウィ◯キンソンがことりちゃんの綺麗な顔めがけて勢いよく飛んでいった。
ことり「...ほのうみスパークリング」
15: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 22:06:24.06 ID:KKmx+Fj2.net
なんか変な事言ってるけど意味わかんないから聞き流そう。恐る恐る海未ちゃんを見ると、
海未「...」
そこには鬼がいた。
いや、スタンド能力に目覚めたと言えばもっと恐ろしさが増すね。ありゃ絶対『キ◯ークイーン』だよ。海未ちゃん手首綺麗だし。いやでも手首綺麗なのは被害者で、
海未「ほぉのかぁああああっ!何を飲ませたのですかぁぁあああ!」
穂乃果「いひぃ!?」
なんて関係ない事に想像を膨らませていたら飛びかかってきたよ!?怖っ!何で助走なしで机飛び越えられるの!?ってそうじゃなくて!
穂乃果「こ、ここことりちゃん!ひとまず逃げよう!」
ことり「ほのうみスパークリング...ほのうみスパークリング...」
まだ変な事言ってることりちゃんを抱き抱えて全速力で逃げ出す。この時ほどランニングで鍛えててよかったと思った瞬間はなかったね。
~~回想終~~
海未「...」
そこには鬼がいた。
いや、スタンド能力に目覚めたと言えばもっと恐ろしさが増すね。ありゃ絶対『キ◯ークイーン』だよ。海未ちゃん手首綺麗だし。いやでも手首綺麗なのは被害者で、
海未「ほぉのかぁああああっ!何を飲ませたのですかぁぁあああ!」
穂乃果「いひぃ!?」
なんて関係ない事に想像を膨らませていたら飛びかかってきたよ!?怖っ!何で助走なしで机飛び越えられるの!?ってそうじゃなくて!
穂乃果「こ、ここことりちゃん!ひとまず逃げよう!」
ことり「ほのうみスパークリング...ほのうみスパークリング...」
まだ変な事言ってることりちゃんを抱き抱えて全速力で逃げ出す。この時ほどランニングで鍛えててよかったと思った瞬間はなかったね。
~~回想終~~
16: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 22:07:22.45 ID:KKmx+Fj2.net
いやはや、今思い出してもあの時の顔怖かったなぁ。戻ってきたら海未ちゃんが部屋に立て籠もってたからそれどころじゃなくなったけど。
ことり「...かちゃん!穂乃果ちゃん!」
穂乃果「えっ?な、何?」
ことり「急に目瞑って動かなくなるから寝ちゃったかと思ったよぉ」
穂乃果「だ、大丈夫。少し考え事してたんだ」
ならよかったと言い、ことりちゃんはまたドアを叩きながら海未ちゃんに語りかけ始めた。
顔面にウィ◯キンソンかけられたのに少しも落ち込んでないなんてすごいよ。まずは私と海未ちゃんを仲直りさせなきゃって気丈に振舞ってるのかな。健気な良い娘だねホント...
その上、濡れた制服の洗濯も持ち帰って自分でやるなんて言ってたし。ことりちゃんの為にも早く海未ちゃんを出さなきゃ!
穂乃果「いい加減出てきてよー。ウィ◯キンソン飲んだだけじゃーん」
海未『水素水だなんて嘘をついたあなたが悪いんですよ!?それにどうしてキンキンに冷えているものなんか渡したのですか!』
穂乃果「だって冷たい方が美味しいじゃん」
ことり「...かちゃん!穂乃果ちゃん!」
穂乃果「えっ?な、何?」
ことり「急に目瞑って動かなくなるから寝ちゃったかと思ったよぉ」
穂乃果「だ、大丈夫。少し考え事してたんだ」
ならよかったと言い、ことりちゃんはまたドアを叩きながら海未ちゃんに語りかけ始めた。
顔面にウィ◯キンソンかけられたのに少しも落ち込んでないなんてすごいよ。まずは私と海未ちゃんを仲直りさせなきゃって気丈に振舞ってるのかな。健気な良い娘だねホント...
その上、濡れた制服の洗濯も持ち帰って自分でやるなんて言ってたし。ことりちゃんの為にも早く海未ちゃんを出さなきゃ!
穂乃果「いい加減出てきてよー。ウィ◯キンソン飲んだだけじゃーん」
海未『水素水だなんて嘘をついたあなたが悪いんですよ!?それにどうしてキンキンに冷えているものなんか渡したのですか!』
穂乃果「だって冷たい方が美味しいじゃん」
17: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 22:08:11.52 ID:KKmx+Fj2.net
炭酸は冷たい方が飲んだ時に、かぁぁ!ってなるから好き。もしかしてぬるい炭酸の方が好きだったのかな?
海未『温度の問題じゃありませんよ!私が炭酸苦手なの知っているでしょう!』
更に大きな声で叫ぶ。普段あんなにお淑やかなのに怒ったら相変わらず怖いなぁ...って、問題はそっちなんだね。海未ちゃんって炭酸ジュースの甘ったるいのが嫌だと思ってたけど炭酸が嫌なんだ。
ことり「海未ちゃーん。穂乃果ちゃんもこうして謝ってるんだから出てきてぇ。おねがぁい」
海未『た、たとえことりの願いでも今日という今日は怒りましたよ!今日はここから出ません!』
まさかのお泊まり宣言まで。でもたしかに部室って居心地いいから泊まりたくなるのもわかる。練習の後お家帰るのダルいからなぁ。
穂乃果「練習はどうするの?」
海未『知りません!ライブも近々はありませんし今日はお休みです!』
おぉ珍しい。練習の鬼と言われる海未ちゃんが自分から休みにするなんて。いつも私と凛ちゃんが練習疲れるから休もうって言ってもそんなくだらない理由で休むわけにはいきませんって言うのに...そうだ。
穂乃果「ねー、海未ちゃん。ウィ◯キンソンが美味しくなかったって理由で練習休むっていいの?」
痛いところを突かれたのか何も答えない海未ちゃん。この様子だと少しながら罪悪感があったみたいだね。
海未『温度の問題じゃありませんよ!私が炭酸苦手なの知っているでしょう!』
更に大きな声で叫ぶ。普段あんなにお淑やかなのに怒ったら相変わらず怖いなぁ...って、問題はそっちなんだね。海未ちゃんって炭酸ジュースの甘ったるいのが嫌だと思ってたけど炭酸が嫌なんだ。
ことり「海未ちゃーん。穂乃果ちゃんもこうして謝ってるんだから出てきてぇ。おねがぁい」
海未『た、たとえことりの願いでも今日という今日は怒りましたよ!今日はここから出ません!』
まさかのお泊まり宣言まで。でもたしかに部室って居心地いいから泊まりたくなるのもわかる。練習の後お家帰るのダルいからなぁ。
穂乃果「練習はどうするの?」
海未『知りません!ライブも近々はありませんし今日はお休みです!』
おぉ珍しい。練習の鬼と言われる海未ちゃんが自分から休みにするなんて。いつも私と凛ちゃんが練習疲れるから休もうって言ってもそんなくだらない理由で休むわけにはいきませんって言うのに...そうだ。
穂乃果「ねー、海未ちゃん。ウィ◯キンソンが美味しくなかったって理由で練習休むっていいの?」
痛いところを突かれたのか何も答えない海未ちゃん。この様子だと少しながら罪悪感があったみたいだね。
18: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 22:09:00.62 ID:KKmx+Fj2.net
穂乃果「ダメだと思うなぁ。そりゃあ私だって辛い事もあったけどここまで頑張ってきたんだよ?だから海未ちゃんも、」
海未『いや全ての元凶はあなたですよ?何で私が悪いみたいになっているのですか』
穂乃果「た、たしかに私が悪いけど...立て籠もるなんて大人げないよ!」
海未『私はまだ高校生なので子供です。しばらく放っておいて下さい』
そう言って完全に黙り込んじゃった海未ちゃん。ことりちゃんと顔を見合わせどうしようかと悩んでいると、
ことり「あんな事で立て籠もるなんて普段から相当ストレス溜まってたみたいだねぇ」
穂乃果「何かストレスになるような事でもあったのかな」
ことり「...」
穂乃果「?」
じっと熱い視線を私に向けてくるけど何だろう...もしかしてbaby maybeかな?押してぽちりしていいの?
いやいやいや、今はそんな事してる場合じゃなくて海未ちゃんを部屋から出さないと。他の皆はまだ来てないからいいけど全員集合しちゃったら責められるのは私だもんね...
穂乃果「わかったよ。きちんと謝るから出て来てよー」
海未『...謝るだけではダメです。私は炭酸水という凶器で殺されかけたのですよ!?なぜに水に炭酸など混ぜたのでしょうか!普通の水で満足して下さいよ!』
大袈裟だなぁ。それに誰に対して怒ってるんだろう。
海未『いや全ての元凶はあなたですよ?何で私が悪いみたいになっているのですか』
穂乃果「た、たしかに私が悪いけど...立て籠もるなんて大人げないよ!」
海未『私はまだ高校生なので子供です。しばらく放っておいて下さい』
そう言って完全に黙り込んじゃった海未ちゃん。ことりちゃんと顔を見合わせどうしようかと悩んでいると、
ことり「あんな事で立て籠もるなんて普段から相当ストレス溜まってたみたいだねぇ」
穂乃果「何かストレスになるような事でもあったのかな」
ことり「...」
穂乃果「?」
じっと熱い視線を私に向けてくるけど何だろう...もしかしてbaby maybeかな?押してぽちりしていいの?
いやいやいや、今はそんな事してる場合じゃなくて海未ちゃんを部屋から出さないと。他の皆はまだ来てないからいいけど全員集合しちゃったら責められるのは私だもんね...
穂乃果「わかったよ。きちんと謝るから出て来てよー」
海未『...謝るだけではダメです。私は炭酸水という凶器で殺されかけたのですよ!?なぜに水に炭酸など混ぜたのでしょうか!普通の水で満足して下さいよ!』
大袈裟だなぁ。それに誰に対して怒ってるんだろう。
19: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 22:09:46.53 ID:KKmx+Fj2.net
海未『言い方を変えれば、海に連れてこられて飛び込んでみればなんとそこはマグマだった...という感じです。あ、海と私の名前をかけたのですがどうですか?』
どうでもいい...と呟きそうになるのを必死に抑えて自分を落ち着かせる。海未ちゃんって頭は良いけどたまにおかしくなるんだよね。
ことり「え?どういう事?」キョトン
ことりちゃんもわざわざ聞き返さないでよ...
海未『どういうって...その...まぁ...海未と海...ね?』
ドア越しでも焦ってるのがわかる。芸人さんも自分のネタを説明するのが1番恥ずかしいって言ってたし海未ちゃん顔真っ赤にしてそう。
海未『と、とにかく謝るだけでは許しません!誠意を見せて下さい!』
穂乃果「誠意見せるからここ開けてよ」
海未『あ、それもそうですねーってこら!そんな簡単な罠には引っかかりませんよ!』
ノリツッコミ古いなぁ...lily whiteで歌謡曲ばっかり歌ってるからこうなるのかな。いや、お笑いユニットにいるからかな。
穂乃果「じゃあどうすればいいの」
海未『それはまぁ...穂乃果が聞き分けのいい良い子になってくれると約束してくれれば、』
穂乃果「それはちょっと無理だね」
ことり「無理なんだ...」
どうでもいい...と呟きそうになるのを必死に抑えて自分を落ち着かせる。海未ちゃんって頭は良いけどたまにおかしくなるんだよね。
ことり「え?どういう事?」キョトン
ことりちゃんもわざわざ聞き返さないでよ...
海未『どういうって...その...まぁ...海未と海...ね?』
ドア越しでも焦ってるのがわかる。芸人さんも自分のネタを説明するのが1番恥ずかしいって言ってたし海未ちゃん顔真っ赤にしてそう。
海未『と、とにかく謝るだけでは許しません!誠意を見せて下さい!』
穂乃果「誠意見せるからここ開けてよ」
海未『あ、それもそうですねーってこら!そんな簡単な罠には引っかかりませんよ!』
ノリツッコミ古いなぁ...lily whiteで歌謡曲ばっかり歌ってるからこうなるのかな。いや、お笑いユニットにいるからかな。
穂乃果「じゃあどうすればいいの」
海未『それはまぁ...穂乃果が聞き分けのいい良い子になってくれると約束してくれれば、』
穂乃果「それはちょっと無理だね」
ことり「無理なんだ...」
21: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 22:16:21.98 ID:KKmx+Fj2.net
またことりちゃんが熱い視線を送ってくる。いや、これはよく見たら冷たい視線だね。という事はさっきのもただ呆れてただけか。切ない。
海未『いや、穂乃果が大人しく良い子になってくれればそれでいいのですよ?』
穂乃果「いやいや、私にも凛ちゃんとイタズラしたり希ちゃんとイタズラしたりにこちゃんとイタズラしたりするっていう社会的付き合いがあるんだよ?」
海未『イタズラで友好関係保たないで下さいよ』
穂乃果「とにかく私にとってイタズラはアイデンティティなの!だから私は変わらないよ!変わっちゃいけないの!」
ことり「穂乃果ちゃんかっこいい...///」
海未『悔しいですが...立派です...!』
自分で宣言したけどかっこよくはないと思うよ?2人とも私といるとおかしくなるんだよね。それともこの状態が普通なの?
海未『穂乃果の強い意志はわかりました。ではお詫びとしてほむらのおまんじゅう詰め合わせを所望します!』
穂乃果「えー?あれ高いんだよー?」
海未『持ってこない限りは私の腹の虫がおさまりません!』
さてどうしたものか。ほむらの詰め合わせはうちのお饅頭を全部詰め合わせた豪華な商品の事。値段はまぁ...漫画6、7冊くらい買えるかな?
海未『いや、穂乃果が大人しく良い子になってくれればそれでいいのですよ?』
穂乃果「いやいや、私にも凛ちゃんとイタズラしたり希ちゃんとイタズラしたりにこちゃんとイタズラしたりするっていう社会的付き合いがあるんだよ?」
海未『イタズラで友好関係保たないで下さいよ』
穂乃果「とにかく私にとってイタズラはアイデンティティなの!だから私は変わらないよ!変わっちゃいけないの!」
ことり「穂乃果ちゃんかっこいい...///」
海未『悔しいですが...立派です...!』
自分で宣言したけどかっこよくはないと思うよ?2人とも私といるとおかしくなるんだよね。それともこの状態が普通なの?
海未『穂乃果の強い意志はわかりました。ではお詫びとしてほむらのおまんじゅう詰め合わせを所望します!』
穂乃果「えー?あれ高いんだよー?」
海未『持ってこない限りは私の腹の虫がおさまりません!』
さてどうしたものか。ほむらの詰め合わせはうちのお饅頭を全部詰め合わせた豪華な商品の事。値段はまぁ...漫画6、7冊くらい買えるかな?
22: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 22:17:33.84 ID:KKmx+Fj2.net
ことり「海未ちゃん久しぶりにわがまま言っちゃってるねぇ。前は...中三の時だっけ?」
穂乃果「あの時は私の家に泊まるなんて言い出して大変だったよ」
あの時も海未ちゃんはわがままを言って私達を困らせていた。どうやら海未ちゃんは普段溜め込んでいるものが一気に爆発する周期があるようで、それが今回のイタズラで偶然にも爆発したみたい。
穂乃果「でもさすが詰め合わせは持ってこれないし...」
ことり「うーん...じゃあ最後の手段使っちゃおっか♪」
穂乃果「最後?」
ことりちゃんの可愛いらしい笑顔。こんな笑顔の時はだいたい悪巧みしてる時の顔なんだけど...
ことり「うん。マスターキー取ってくるね」
そう言い残してことりちゃんは理事長室の方へ歩き出していった。その手があったか。
理事長がお母さんなんだしマスターキーぐらい貸してくれる...貸してくれるのかな?職権乱用じゃないの?
海未『んなっ!?ことり卑怯ですよ!待って下さいことりー!』
穂乃果「海未ちゃんが出てこないからだよ...ねぇ、なんでそんなにムキになってるのさ」
海未『誰のせいだと思っているんですか』
穂乃果「私?」
海未『自覚はあるんですね...』
穂乃果「あの時は私の家に泊まるなんて言い出して大変だったよ」
あの時も海未ちゃんはわがままを言って私達を困らせていた。どうやら海未ちゃんは普段溜め込んでいるものが一気に爆発する周期があるようで、それが今回のイタズラで偶然にも爆発したみたい。
穂乃果「でもさすが詰め合わせは持ってこれないし...」
ことり「うーん...じゃあ最後の手段使っちゃおっか♪」
穂乃果「最後?」
ことりちゃんの可愛いらしい笑顔。こんな笑顔の時はだいたい悪巧みしてる時の顔なんだけど...
ことり「うん。マスターキー取ってくるね」
そう言い残してことりちゃんは理事長室の方へ歩き出していった。その手があったか。
理事長がお母さんなんだしマスターキーぐらい貸してくれる...貸してくれるのかな?職権乱用じゃないの?
海未『んなっ!?ことり卑怯ですよ!待って下さいことりー!』
穂乃果「海未ちゃんが出てこないからだよ...ねぇ、なんでそんなにムキになってるのさ」
海未『誰のせいだと思っているんですか』
穂乃果「私?」
海未『自覚はあるんですね...』
23: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 22:18:14.65 ID:KKmx+Fj2.net
海未ちゃんもこんな幼馴染持って大変だろうなぁ。私が言うのもなんだけど。
穂乃果「ねぇ海未ちゃん」
海未『はい』
穂乃果「私が幼馴染でよかった?それとも嫌だった?」
私の問いかけにすぐには答えず黙ったまま。私を気遣っているのかそれとも...
海未『...穂乃果は最高の幼馴染ですがお利口さんだともっと良い幼馴染なれると思います』
穂乃果「ふふっ。ありがとう海未ちゃん」
海未『それより、どうして今そんな事を聞いたのですか?』
穂乃果「海未ちゃんって数年に一度、感情が爆発しちゃうでしょ?それってもしかして私が迷惑かけてるからなのかなーって」
自分でも悲しいけど決して出来のいい人間じゃない。テストの成績は悪いしすぐ人に迷惑かけるし、
海未『そんな事はありません!迷惑などと思った事は一度もっ...す、すいません。いきなり大声をあげてしまって』
穂乃果「う、ううん。でも海未ちゃんがそんな風に思ってくれてたなんて嬉しい」
大声にびっくりしたけどそれ以上に嬉しかった。迷惑じゃなかったんだね。それじゃどうしていつも爆発しちゃうんだろ。
穂乃果「ねぇ海未ちゃん」
海未『はい』
穂乃果「私が幼馴染でよかった?それとも嫌だった?」
私の問いかけにすぐには答えず黙ったまま。私を気遣っているのかそれとも...
海未『...穂乃果は最高の幼馴染ですがお利口さんだともっと良い幼馴染なれると思います』
穂乃果「ふふっ。ありがとう海未ちゃん」
海未『それより、どうして今そんな事を聞いたのですか?』
穂乃果「海未ちゃんって数年に一度、感情が爆発しちゃうでしょ?それってもしかして私が迷惑かけてるからなのかなーって」
自分でも悲しいけど決して出来のいい人間じゃない。テストの成績は悪いしすぐ人に迷惑かけるし、
海未『そんな事はありません!迷惑などと思った事は一度もっ...す、すいません。いきなり大声をあげてしまって』
穂乃果「う、ううん。でも海未ちゃんがそんな風に思ってくれてたなんて嬉しい」
大声にびっくりしたけどそれ以上に嬉しかった。迷惑じゃなかったんだね。それじゃどうしていつも爆発しちゃうんだろ。
24: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 22:19:03.31 ID:KKmx+Fj2.net
海未『ですが穂乃果の言う通り、私にはある周期で感情が爆発する癖がついてるんです。その度に迷惑かけてしまってすいません。で、でも今回はあのイタズラが引き金になったのですよ!?』
穂乃果「ごめんね...その、爆発しちゃう理由とかって聞いてもいいかな」
海未『...誰にも言わないと約束するなら』
その声はとても真剣。それほど大事であり、秘密にし続けてきた事なんだって私にもすぐわかった。だからこそ...知りたかった。
穂乃果「うん。大丈夫」
海未『...私はずっと自分自身の不甲斐なさに自暴自棄になって戻るというのを繰り返してきたのです』
穂乃果「自暴自棄?」
なんだか海未ちゃんから程遠い単語が聞こえてきた。あの冷静で何事にも慎重な海未ちゃんが自暴自棄?
海未『はい。昔は弓道が上達しない自分に悔しくて、でもどうすれば上手くなるのかわからなくて...その上誰に相談していいかわからず悩みに悩んである日感情の栓が抜けたように爆発していました』
あの完璧超人の海未ちゃんも悩むなんて事あるんだ。でもそれ以上に誰に相談していいかわからずってのが少し...寂しかった。
海未『やっと弓道が上達した後は...穂乃果。あなたと並ぶ事に苦しんできたのですよ』
穂乃果「わ、私?」
穂乃果「ごめんね...その、爆発しちゃう理由とかって聞いてもいいかな」
海未『...誰にも言わないと約束するなら』
その声はとても真剣。それほど大事であり、秘密にし続けてきた事なんだって私にもすぐわかった。だからこそ...知りたかった。
穂乃果「うん。大丈夫」
海未『...私はずっと自分自身の不甲斐なさに自暴自棄になって戻るというのを繰り返してきたのです』
穂乃果「自暴自棄?」
なんだか海未ちゃんから程遠い単語が聞こえてきた。あの冷静で何事にも慎重な海未ちゃんが自暴自棄?
海未『はい。昔は弓道が上達しない自分に悔しくて、でもどうすれば上手くなるのかわからなくて...その上誰に相談していいかわからず悩みに悩んである日感情の栓が抜けたように爆発していました』
あの完璧超人の海未ちゃんも悩むなんて事あるんだ。でもそれ以上に誰に相談していいかわからずってのが少し...寂しかった。
海未『やっと弓道が上達した後は...穂乃果。あなたと並ぶ事に苦しんできたのですよ』
穂乃果「わ、私?」
25: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 22:19:49.11 ID:KKmx+Fj2.net
急に自分の名前が出てきたから予想外。海未ちゃんが私と比べられる?海未ちゃんと比べたら私の方がダメダメだって誰が見てもすぐわかるのに?
海未『穂乃果はとても明るく他の皆を引っ張っていくリーダーシップの持ち主。ですが私はどうでしょう。いつもあなたの後ろを追いかけていくだけ...正直、あなたが羨ましかったのです』
羨ましかった...?
そんな事言われるなんて信じられない。だって頭も良くて美人で運動も出来て皆から信頼されてて...思い付くだけで何十個も良い所があるあの海未ちゃんが?
海未『無い物ねだりなのはわかっています...それでも無い物は手に入れたいと思っていろいろ頑張ってみたのですがやはり穂乃果には及ばす...あっ、すいません。いつの間にか愚痴になってましたね...』
後悔したように段々と小さくなっていった声はとうとう消えちゃった。海未ちゃんも自分の事をこんなにも話す機会なんてないからどうしていいか困惑してるんだと思う。
それなら私のやれる事は1つだよ。
穂乃果「ねぇ海未ちゃん。もっと愚痴ってよ。もっと私に相談してよ」
海未『え?』
意外な答えが返ってきたからか、少し上擦った声で聞き返してきた。
穂乃果「ほら、愚痴って人に話すと楽になるって言うでしょ?だからもっと私に聞かせて。そしたら相談にも乗れるからさ」
海未『ですがそれでは穂乃果に迷惑を、』
穂乃果「じゃあ私の愚痴も聞いてくれる?ことりちゃんも呼んで3人で女子会しながら愚痴るってのも楽しそうじゃない?3人寄れば何とかって言うし」
海未『ですが...』
海未『穂乃果はとても明るく他の皆を引っ張っていくリーダーシップの持ち主。ですが私はどうでしょう。いつもあなたの後ろを追いかけていくだけ...正直、あなたが羨ましかったのです』
羨ましかった...?
そんな事言われるなんて信じられない。だって頭も良くて美人で運動も出来て皆から信頼されてて...思い付くだけで何十個も良い所があるあの海未ちゃんが?
海未『無い物ねだりなのはわかっています...それでも無い物は手に入れたいと思っていろいろ頑張ってみたのですがやはり穂乃果には及ばす...あっ、すいません。いつの間にか愚痴になってましたね...』
後悔したように段々と小さくなっていった声はとうとう消えちゃった。海未ちゃんも自分の事をこんなにも話す機会なんてないからどうしていいか困惑してるんだと思う。
それなら私のやれる事は1つだよ。
穂乃果「ねぇ海未ちゃん。もっと愚痴ってよ。もっと私に相談してよ」
海未『え?』
意外な答えが返ってきたからか、少し上擦った声で聞き返してきた。
穂乃果「ほら、愚痴って人に話すと楽になるって言うでしょ?だからもっと私に聞かせて。そしたら相談にも乗れるからさ」
海未『ですがそれでは穂乃果に迷惑を、』
穂乃果「じゃあ私の愚痴も聞いてくれる?ことりちゃんも呼んで3人で女子会しながら愚痴るってのも楽しそうじゃない?3人寄れば何とかって言うし」
海未『ですが...』
27: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 22:42:04.12 ID:KKmx+Fj2.net
それでもまだ私の誘いに答えてくれない。そりゃあ愚痴ってあんまり良いイメージないけどさ。でもだからこそ...
穂乃果「海未ちゃんがあんまり愚痴とか言いたくなら無理して欲しくないけど...1人や2人くらい本当の事を言える人がいてもいいんじゃないかな。だって私達...幼馴染でしょ?」
海未『っ...!』
はっと息を飲む音がドア越しに聞こえた気がした。けどその後のふふっ、という海未ちゃんの笑いが漏れる音は確かに聞こえた。
海未『...そんな事言っていいんですか?私の愚痴は1日では話しきれませんよ?』
穂乃果「大丈夫!それに私も海未ちゃんに聞いて欲しい事たくさんあるから。だからさ、ここ開けてもっと聞かせてよ」
その言葉が海未ちゃんを連れ出すには十分だったみたい。今までどんなに呼びかけても開かなかったドアが静かに開いて...海未ちゃんが出て来てくれた。
海未「すいません穂乃果。わがままを言ってしまって」
そう言って顔を少し赤らめながら頭を下げる海未ちゃん。こういう海未ちゃんも新鮮で可愛いなぁ。
穂乃果「ううん、海未ちゃんは悪くないよ。元はと言えば私がイタズラしたせいだし」
穂乃果「海未ちゃんがあんまり愚痴とか言いたくなら無理して欲しくないけど...1人や2人くらい本当の事を言える人がいてもいいんじゃないかな。だって私達...幼馴染でしょ?」
海未『っ...!』
はっと息を飲む音がドア越しに聞こえた気がした。けどその後のふふっ、という海未ちゃんの笑いが漏れる音は確かに聞こえた。
海未『...そんな事言っていいんですか?私の愚痴は1日では話しきれませんよ?』
穂乃果「大丈夫!それに私も海未ちゃんに聞いて欲しい事たくさんあるから。だからさ、ここ開けてもっと聞かせてよ」
その言葉が海未ちゃんを連れ出すには十分だったみたい。今までどんなに呼びかけても開かなかったドアが静かに開いて...海未ちゃんが出て来てくれた。
海未「すいません穂乃果。わがままを言ってしまって」
そう言って顔を少し赤らめながら頭を下げる海未ちゃん。こういう海未ちゃんも新鮮で可愛いなぁ。
穂乃果「ううん、海未ちゃんは悪くないよ。元はと言えば私がイタズラしたせいだし」
28: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 22:43:14.32 ID:KKmx+Fj2.net
急にいつものように顔が明るくなった。あれ...なんか明るいのに顔は笑ってない!?それにニコニコしながら近付いて、
海未「穂乃果っ」
私を逃がさないと言うかのようにガシッと肩を掴み、海未ちゃんはこう告げた。
海未「ウィ◯キンソンの件、お説教まだですよ?」
あらー覚えてたのかー。
海未「では...始めましょうか」
にこっと綺麗な笑顔での死刑宣告。こりゃ正座1時間コースかな?それともハーフマラソンかな?どちらにせよ私の答えは1つしかないんだけどね。
穂乃果「...はい」
力なくそう答えて、私と海未ちゃんは再び部室の中に入っていった。ことりちゃん急いでね...!早くしないと私死んじゃうよ...
海未「穂乃果っ」
私を逃がさないと言うかのようにガシッと肩を掴み、海未ちゃんはこう告げた。
海未「ウィ◯キンソンの件、お説教まだですよ?」
あらー覚えてたのかー。
海未「では...始めましょうか」
にこっと綺麗な笑顔での死刑宣告。こりゃ正座1時間コースかな?それともハーフマラソンかな?どちらにせよ私の答えは1つしかないんだけどね。
穂乃果「...はい」
力なくそう答えて、私と海未ちゃんは再び部室の中に入っていった。ことりちゃん急いでね...!早くしないと私死んじゃうよ...
29: ◆JS69W8wZ0k (泡盛)@\(^o^)/ 2017/04/06(木) 22:43:49.28 ID:KKmx+Fj2.net
ー10分後ー
ことり「2人ともお話終わったかなー。海未ちゃんいつも爆発して穂乃果ちゃんと話して元に戻るって言うお決まりのパターンだからなぁ」トテトテトテ...
海未「あぁことり、おかえりなさい」
ことり「海未ちゃんこそおかえり。すっきりした?」
海未「はい。穂乃果に説得されました」
ことり「そっかぁ。穂乃果ちゃんは?」
海未「それが...」
穂乃果『海未ちゃんのバカー!説教だからってバカだとかアホとか言い過ぎだよ!もう怒った!ここから出ないからね!』
ことり「えぇ...どうなってるの...」
海未「穂乃果を叱ったら部屋に立て篭ってしまいました」
完
ことり「2人ともお話終わったかなー。海未ちゃんいつも爆発して穂乃果ちゃんと話して元に戻るって言うお決まりのパターンだからなぁ」トテトテトテ...
海未「あぁことり、おかえりなさい」
ことり「海未ちゃんこそおかえり。すっきりした?」
海未「はい。穂乃果に説得されました」
ことり「そっかぁ。穂乃果ちゃんは?」
海未「それが...」
穂乃果『海未ちゃんのバカー!説教だからってバカだとかアホとか言い過ぎだよ!もう怒った!ここから出ないからね!』
ことり「えぇ...どうなってるの...」
海未「穂乃果を叱ったら部屋に立て篭ってしまいました」
完
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