prrrrr

きな子「あれ、電話？…え、四季ちゃんから？　珍しい」

きな子「もしもし、四季ちゃー」

四季「お願いがある、場所を送るから今すぐ来て」

ﾌﾞﾁｯ

きな子「……切られちゃったっす。えーっと、四季ちゃんから送られた場所は……道玄坂？」

～

きな子「四季ちゃーん！」ﾀｯﾀｯﾀ

四季「早いね」

きな子「きな子、旗を見るために渋谷まで来ていて」

四季「そう、私もメイのFlagを確認するために来た……だけど」

きな子「旗がどうかしたっすか？　ここもちゃんと旗は飾られているっすよね」

四季「メイのFlagがやられた」

きな子「ん？」

メイフラッグ「https://imgur.com/ISr8Cvv」

きな子「メイちゃーん！！？」

四季「メイが自分のFlagにフンがついているのを見たら悲しむ、メイが見に来る前に綺麗にしてほしい」

きな子「ええっ、きな子はフンのために呼ばれたっすか！？」

四季「そう、きな子ちゃんが最適」

きな子「最適って……確かにきな子は動物には詳しい方だと思うっすけど、それで頼りにしてくれたんすか？」

四季「メイ本人はダメ、先輩たちは申し訳ない、後輩たちを使い走りにさせるのも悪い先輩だと思われそう、夏美ちゃんは寧ろSNSにアップロードしかねない、きな子ちゃんが最適」

きな子「消去法だったっす」

きな子「うぅ……消去法でも、きな子の事を頼ってくれたなら……」

きな子「分かったっす、とりあえずきな子は、フン掃除の為にコンビニで手袋とか洗剤を買ってくるからー」

四季「ドローン発信準備完了」

きな子「ひえぇーっっ！？ これは何っすか四季ちゃん！？」

四季「きな子ちゃんがFlagを綺麗にしている間に、私はメイを汚したカラスを駆除する…許さない、Extermination」

きな子「いやいや、勝手にカラスを駆除しちゃダメっすよ！ 監視カメラもあるし、四季ちゃん捕まっちゃうっす！」

四季「人を守るための監視カメラが、メイを守れなかった癖に、カラスを守るなんて……Irony」

きな子「きな子がコンビニから戻ってくるまで、危ないことしちゃダメっすよ」

四季「監視カメラの数、死角は……」

きな子「だ、大丈夫っすかね……？」ﾀｯﾀｯﾀ

？？？フラッグ「」ﾋﾗﾋﾗ

きな子「あ、ここにもきな子の旗が……」

きな子フラッグ「https://imgur.com/sGxodAK」

きな子「はにゃああぁぁぁっっっ！？」

えっっっっっ？

四季「どうかした？」ﾁﾗｯ

きな子「きな子の、きな子の旗がぁ、5,500,000円がぁ！」

四季「……大丈夫、メイに比べれば傷は浅い」

きな子「深いっす！　思いっきり髪と頬っぺたに、ベターって残っちゃってる！」

四季「衣装の胸元の白い紐と見分けがつけない、平気」

きな子「フンと見分けがつかないのも、それはそれでイヤっすよ！」

四季「きな子ちゃんのは本人が既に見てしまったから、もうどうしようもない。メイのは本人が見る前に変えられる、過去より未来」

きな子「う～ん、すごくそれっぽい言葉で丸め込まれている気が……」

カラス「ｶﾞｧｶﾞｧ！」

四季な子「！？」

きな子「あ、あいつっす！　あのカラスがフンをかけてやったって、言ってるっす」

四季「メイの仇、Extermination……！」

カラス「ｶﾞｧｶﾞｧ！」

きな子「そこの青いの、フンごときで怒るなんて器が小さいな、っす」

四季「メイにフンをかけられたら怒って当然、何が悪いの」

きな子「ぐえっ、きな子じゃなくて……カラスが言ってるっす、首が締まる、締まるっす……」

カラス「ガァー」

きな子「他人の心配ばかりでいいのか？ っす」

四季「……どういう意味？」

カラス「ｶﾞｧｰ！」ﾊﾞｻﾊﾞｻ

きな子「坂の下の方へ！」

四季「追う」

～

コンビニ「」

きな子「結局コンビニの前までカラスを追いかける事に……」

四季「ここのFlagは……」

恋フラッグ「」

きな子「恋先輩のっす、特に問題はないみたい」

カラス「ｶﾞｧｰ！」

きな子「あのカラスは横断歩道を渡った先の街灯に止まったっすね」

四季「そこにあるポスターは……」

？？？フラッグ「https://imgur.com/Pq2Jwv3」

四季「」

きな子「四季ちゃーんッッ！！？？」

きな子「ひどい…位置が、ひどすぎ……っ」

四季「……」ﾑｽｯ

きな子「完全に、鼻から、白いのが、マンガの鼻水みたいっす、ふふっ」

四季「私のFlagを汚して笑うカラス、必ず駆除する……！」

きな子「あ、今のはカラスじゃなくてきな子で」

四季「……」

きな子「ぐえっ、ごめんなさっ、締まる、締まってるっす……」

草

四季「こんなのメイに見られたら、真っ白い鼻水垂らして口に含んでいる汚い女って嫌われる……」

きな子「そんなことないと思うっすけど……じゃあ、メイちゃんの旗じゃなくて、四季ちゃんのから掃除するっすか？」

四季「メイのFlagも大事……どうすればいいか、分からない」

カラス「ガァ？」

きな子「メイってどんな人間だ、って赤い髪の子っすよ」

カラス「ガァ」

きな子「あいつか？ って」

メイ「おーい」ﾃｸﾃｸ

四季な子「」

きな子「メメメ、メイちゃん！？どうしてここに」

四季「上見ないで、上見ないで、上見ないで」

メイ「いや、道玄坂にフラッグを設置するっていうから、自分たちがどんな風に飾られてるのか見に来たんだよ、そしたら2人の声がしたから」

きな子「き、奇遇っすね、きな子たちも同じ目的で」

メイ「じゃあ一緒に見ようぜ、ここにあるのは誰のー」

四季「メイ、下を見よう、下。Flagより下がオススメ、道玄坂の路地を目に焼き付ける」

メイ「ゴミしかねぇよ」

四季「たまに人とかネズミ、鳥が倒れている」

メイ「見たくねぇよ」

メイ「さっきからなんだよ、下、下って。上見ないとフラッグが見えー」

四季フラッグ「」

メイ「」

きな子「あっ」

四季「……終わった」

メイ「……っ」

四季「見ないで、お願い……」

きな子「あ、あのこれはカラスのせいっていうか、四季ちゃんだけじゃなくて、きな子も髪と頬っぺたに白いのがベターってなってて、そ、それも見に行こうっす！」

メイ「……わりぃ」

きな子「そ、そんな……」

四季「メイ……」

メイ「もう堪えきれなひっ、あははははははっっ！！」

メイ「ひひひっ、わ、悪い四季……笑っちゃ悪いとは思うんだけど、くひひ……」

四季「……？」

メイ「ありえねぇ、いひひっ！ ちょうど鼻の位置で、鼻水みたいになって、ぶふふっ」

四季「……」

メイ「四季の普段の姿と、ひひっ……笑顔で鼻水垂らしてるフラッグが、ギャップが、ははははっ！」

きな子「メイちゃん、四季ちゃんが鼻から垂らしているのは鼻水じゃなくて、トリのフンっす」

四季「きな子ちゃん、悪化してる」

メイ「はぁ……はぁ、腹痛い…」

四季「メイ、私のこと汚いって思わない？」

メイ「はぁ？ 鳥がやったことなんだから、どうしようもないだろ」

きな子「ほっ……四季ちゃん良かったっすね。それで、結局旗の掃除はどうするっすか？」

四季「……いい、メイが笑って楽しんでくれるなら、私の旗はこのままで」

きな子「そうっすか……きな子も四季ちゃんの悩みが解決したなら、それでいいっす！」

メイ「きな子のもやられたんだって？そっちも見せてくれよ」

きな子「えっ、きな子の、っすか……？」

四季「きな子ちゃんのより、私のフラッグの方が面白い」

きな子「いや、まぁ、そうっすけど」

きなしきメイ「」ﾜｲﾜｲ

その後、メイは自分のフラッグを見て、笑い話にもならない微妙な汚れだと、複雑な気持ちになりました

終わり（フラッグ広告には気を付けよう！）


※道玄坂Liella！コラボは６月２９日（土）まで
最後までお読みいただき、ありがとうございます