曜「そんなこと無いって！」

曜「それに私達３人で今まで積み上げてきた物をどうするの！？」

曜「投げ出して良いの！？」

曜「私と梨子ちゃんを弄んだっていうの！？」

梨子「曜ちゃん、言い方！！」

千歌「だってもう…崩れそうなんだもん」

千歌「壊れそうなんだもん…」

曜「千歌ちゃん…」

千歌「私だって必死にやって来たよ！」

千歌「２人に負けないように…」

千歌「でも、ダメだった…」

千歌「私には２人が眩しすぎる…」

千歌「遠い存在なんだなって改めて実感したよ」

千歌「輝きたい！って思っても弱い光は強い光に飲み込まれちゃって」

千歌「なーんにも無くなっちゃう」

千歌「そんなの悔しいじゃん！」

曜「悔しいって思うならまだ出来るよ！」

梨子「そうよ！千歌ちゃん諦めないで」

梨子「私と曜ちゃんは、千歌ちゃんの頑張りを知ってるよ？」

千歌「頑張っても結果が良くないと意味ないんだよ…」

千歌「頑張ってる人なんてそこらじゅうに居るよ」

千歌「結果が全てなんだよ！？」

曜「結果って…そんなに重要かな？」

千歌「重要だよ！やるからには勝たないと！！」

梨子「そんなことないわ」

曜「千歌ちゃんはちょっと気張り過ぎなんだよ」

曜「もっと気を楽にして良いんだよ？」

梨子「千歌ちゃん、結果以外にも大切な事ってあると思うの」

梨子「私は東京から内浦に引っ越してきて、すごく不安だったの」

千歌(語り始めた…)

梨子「友達にピアノに…ちゃんと出来るかなって」

梨子「でも一番最初にその不安を振り払ってくれたのは千歌ちゃんなの！」

梨子「千歌ちゃんのおかげで曜ちゃんとも仲良く慣れて、３人でこうやってやっていけるだなんて素敵だなって」

梨子「東京にいた頃には考えられなかった」

梨子「こんなに楽しい事があるって事が！」

梨子「千歌ちゃんがいたから私は変われたんだよ！？」

梨子「だからね…千歌ちゃん」

梨子「やめるだなんて言わないでよ」

曜「そうだよ！私も梨子ちゃんと同じで千歌ちゃんに助けてもらってるんだよ！」

曜「水泳でスランプに入った時、たくさん気にかけてくれたよね」

千歌(曜ちゃんも語り始めた…)

曜「気晴らしにでもやってみない？って誘ってくれて、すっごく嬉しかった」

曜「それで私は救われたんだ」

曜「毎日毎日辛くて、プレッシャーに押し潰されそうになっても」

曜「千歌ちゃんと梨子ちゃんと一緒なら平気だった」

曜「だからさ千歌ちゃん…もうちょっとだけで良いから、やってみようよ」

曜「ね？」

千歌「２人ともそんな風に思ってくれてたんだね…」

千歌「なのに私ったら、１人で全部自分が悪いって思いこんでたのかも」

曜「１人で抱え込まなくても良いんだよ」

梨子「私達だって失敗はするし、完璧には出来ないもの」

千歌「ありがとう！曜ちゃん、梨子ちゃん！」

千歌「私まだ諦めない！もうちょっとやってみるよ！」

曜「その意気だよ！」

梨子「それでこそ、私たちの千歌ちゃんね！」

千歌「それじゃあ…いくよ？」ｺﾞｸﾘｯ

曜「う、うん…」

梨子「ゆっくり慎重に…ね」

千歌「はぁあ…緊張する…」

千歌「そーっと…そーっと…」

曜「あっ！千歌ちゃん！」

千歌「…！」ﾋﾞｸｯ

千歌「ちょっと今話し掛けないでよ…」

曜「ご、ごめん…」

曜「振動与えて、トントンするのも良いよって伝えようかなって」

千歌「ここは自分流でいくよ！ありがと」

梨子「千歌ちゃんは引き抜く派なのね」

千歌「…えいっ！」ｽｯ

曜「おおっ！？」

梨子「抜けた！？」

千歌「ゆ、揺れてる……あっ」

ｶﾞｯｼｬｱｧｧｧｱｱﾝ

千歌「倒れたぁあああ…」

曜「千歌ちゃんの負けー！」

千歌「で、でも！勝ち負けじゃないよね？」

千歌「結果が全てじゃないんだよね！？ね？」

梨子「でもルールは守ってもらわないとね千歌ちゃん？」

千歌「２人とも私に救われたんだよね！？助けられたんだよね！？」

千歌「少し位情けは…」

曜「ルールは絶対だよ！」

千歌「えぇ…酷いよー」

千歌「今月お小遣い厳しいのに…」

曜「今日のおやつは千歌ちゃんのおっごりー！！」

曜梨子「いぇーい！」ﾊｲﾀｯﾁ!

千歌「はぁ…もう分かったよぉ…」

千歌「うじうじしても仕方ないや！」

千歌「さぁ、次は何の罰ゲームでジェンガやる？」

おわり