1: 名無しさん@おーぷん 2017/07/30(日)22:07:22 ID:T9X
彡(゚)(゚) 「ワイは何の為に生まれたんや?」

彡(゚)(゚) 「ワイはどこに行くべきなんや?」

彡(゚)(゚) 「ちきうは今どっちに動いとるんや? ワイらはどっちへ動いとるんや? 太陽から離れとるんか?」

彡(゚)(゚) 「前か? 後ろか? 右か左か? 上か下か?」

彡(゚)(゚) 「ワイらは無限の虚無の中を彷徨するように、さ迷っているんやないか?」

彡(゚)(゚) 「……さっぱりわからん」

彡(^)(^) 「とりあえず>>5でもするか!」

6: 名無しさん@おーぷん 2017/07/30(日)22:14:49 ID:T9X
彡(゚)(゚)「……」

彡(゚)(゚)「……なんというか、まあ」

彡(^)(^)「期待通りの答えやなwwww」

彡(^)(^)「お前らはワイの期待に応えてくれた」

彡(^)(^)「今度はワイがお前らの期待に応える番やな」

彡(゚)(゚)「よっしゃ! いつもより多めにいくで! しっかり見とけや!」

彡(●)(●)「あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!! 」

彡(●)(●)「あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!! 」

彡(●)(●)「あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!! 」

7: 名無しさん@おーぷん 2017/07/30(日)22:17:48 ID:T9X
十分後

彡;(゚)(゚)「……アカン、調子に乗り過ぎたわ……」

彡;(゚)(゚)「高さ100mはあるわこれ……どうしよ……」

彡;(゚)(゚)「この前高さ50mの   して国に怒られたばっかりなんだよなあ……なんか妨害電波が出たとかで」

彡;(;)(;)「どうすりゃいいんや……このままじゃ二度と   できない体にされてまう……」

9: 名無しさん@おーぷん 2017/07/30(日)22:24:19 ID:T9X
「お困りのようですね」

彡;(゚)(゚)「な、なんやお前は!」

フンコロガシ「通りすがりのフンコロガシ(体長20m)です」

彡(゚)(゚) 「フンコロガシっつーと   丸めて転がす虫か。 ワイを助けてくれるんか?」

フンコロガシ「そうです。 貴方さえよければ、この   を残らず片付けてみせましょう」

彡;(゚)(゚)「ホ、ホンマか!? でも、そんなことしてお前になんの得があるんや!?」

フンコロガシ「家で子供がお腹をすかせて待ってるので、お土産にと思って」

彡;(゚)(゚)「子供に   食わせるとか、虐待かな?」

フンコロガシ「我々の一族は揺り籠から墓場まで、   以外の食べ物を口にすることを禁じられているのです」

彡(゚)(゚)「はえー、大変なんやなあ……」

フンコロガシ「それが我々の運命ですから。 それでは丸めますね」

彡(゚)(゚)「おう、頼むわ」

10: 名無しさん@おーぷん 2017/07/30(日)22:26:37 ID:T9X
30分後

フンコロガシ「……できた!」

そこには直径100mの糞の玉が!

彡;(゚)(゚)「……はえー、すっごい……芸術や……」

彡(゚)(゚)「綺麗な球体や……とても虫けらが作ったとは思えん……」

彡(゚)(゚)「まるで太陽……いや、世界そのものや……」

彡(^)(^)「古代エジプト人が『スカラベ』と呼んで崇めたのも当然やな!」

フンコロガシ「いやあ、そんなお恥ずかしい」

彡(^)(^)「謙遜しなくてええって! お前はワイの命の恩人なんやからな! いやホンマ助かったわ、ありがとナス!」

フンコロガシ「いえ、私の方こそお礼を言うべきです。 貴方のお蔭で半年は食事に困りません」

彡(^)(^)「そりゃよかったわ。 ほな、気を付けて運びや!」

フンコロガシ「ありがとうございます。 貴方もお元気で」コロコロ

11: 名無しさん@おーぷん 2017/07/30(日)22:32:35 ID:T9X
こうしてフンコロガシは糞玉を作ったおん宮から、子供が待つ自宅まで、一心不乱に糞玉を運び続けたのだった

TOKYO

フンコロガシ「よいしょ、よいしょ」コロコロ

「なんやあれ!」 「フンコロガシや!」 「くっさ!」 「ファッ!? 圏外になってるやんけ!」 「ああ! 東京タワーが!」 「国会議事堂が巻き込まれた!」 「やったぜ」 「ユーチューブで儲けるチャンスや!」

数々の罵倒にも負けず、フンコロガシは糞玉を転がし続けた。

12: 名無しさん@おーぷん 2017/07/30(日)22:40:20 ID:T9X
そしてフンコロガシは海を越え―――

ソウル

フンコロガシ「よいしょ、よいしょ」コロコロ

「チョンギレヌハサミダ!」 「パンニハムハサムニダ!」 「ヨクチョンギレルハサミダ!!」

ピョンヤン

フンコロガシ「よいしょ、よいしょ」コロコロ

「チョンギレヌハサミダ!」 「パンニハムハサムニダ!」 「ヨクチョンギレルハサミダ!!」

ペキン

フンコロガシ「よいしょ、よいしょ」コロコロ

「巨大的糞転甲虫!!」 「臭!! 臭!!」 「我浮良考! 投糞巨大的糞転甲虫! 糞対糞!」 「良考!」 「投糞!!」 「食糞!!」

糞を投げつけられても、フンコロガシは糞玉を転がし続けた。

13: 名無しさん@おーぷん 2017/07/30(日)22:49:08 ID:T9X
その後もフンコロガシはユーラシア大陸の国々の首都を通って糞玉を転がし続けた。

ペキンで糞を投げつけられた上にインドのガンジス河を通ったので、糞玉の直径は200mになっていた。

当然フンコロガシの負担は倍増した。

フンコロガシの前足が悲鳴をあげる。

フンコロガシ「ぐっ……」コロコロ

それでも家で待っている子供の事を思えば、耐えられないことなどなかった。

そしてユーラシア大陸を超え、いよいよ北アメリカ大陸に上陸しようとしたその時―――

フンコロガシ「……あ、ロンドンに行くの忘れてた」

彼は慌てて引き返した。

ロンドン

フンコロガシ「よいしょ、よいしょ」コロコロ

「SHIT!!」

15: 名無しさん@おーぷん 2017/07/30(日)22:58:14 ID:T9X
そして彼は世界中の首都を通り、糞玉を転がし続けた。

多くの人から理不尽な罵声を浴びた。

何故人間は私を嫌うのだろうか。 どうしてそんなひどいことを言えるのか。

私はただ、可愛い子供に美味しいご飯を食べさせたいだけなのに……

そう思いは止まらなかった。 だが、それももうすぐ終わりだ。

もうすぐ、自宅のあるおん津市に着く。

子供の笑顔がこの陰鬱な思いを、全て吹き飛ばしてくれるに違いない。

そしてついに自宅の前に着き、ドアを開けると―――

幼虫「おかえり、ママ!!」

17: 名無しさん@おーぷん 2017/07/30(日)23:10:31 ID:T9X
幼虫「うわー! すっごーい! 美味しそー!!」

フンコロガシ「こらこら、そんな慌てないの」

幼虫「ありがとう、ママ! ここまで運んでくるの大変だったでしょ?」

フンコロガシ「あら、こんなの慣れよ。 あなただっていつかは糞を丸めて運ぶのよ?」

幼虫「うーん……わたしにもできるのかな……ママみたいに美味く作れそうにないよ……」

フンコロガシ「大丈夫よ、ママの子だもの。 さ、暖かいうちに食べましょう」

幼虫「うん! いただきまーす!!」モッチャモッチャ

幼虫「おいしー! 餃子の味がするー!」モッチャモッチャ

フンコロガシ「こっちはペペロンチーノの味がするわよ」モッチャモッチャ

幼虫「ホントだ!! すっごーい! おいしー!」モッチャモッチャ

フンコロガシ「こらこら、そんなにがっつかないのよ」

ああ、よかった。 ここまで運んできたかいがあった。

この笑顔の為なら、私はまた頑張れる。

運命に転がされ、輪廻を転がり、糞を転がし続ける。 

そんな人生にも耐えられる―――

終わり

引用元: 彡(゚)(゚) 「ワイは何をすればええんや?」