1: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/26(土) 01:27:04.374 ID:fzVRAMXW0.net
ヴィーネ「魔界通販で宣伝していた魔法のランプ」

ヴィーネ「おとぎ話にでてくるようなランプで、なんでも願いがかなうとかの売り文句で、注文が殺到したらしいけど……」

ヴィーネ「偽物だったらしく、返品騒動にまでなったわ」

ヴィーネ「私もデザインが気に入ったから買ったわ。買う時に願いの件は嘘だろうと思っていた……けど」



ランプの精霊「お嬢さんの願いはなんだ?」

ヴィーネ「どうやら本物だったらしく、ランプを擦ってみたらランプの精霊が出てきたわ……」

3: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/26(土) 01:29:43.095 ID:fzVRAMXW0.net
ヴィーネ(どうしよう……興味本位で買ったから、願いは考えてない……取りあえず)

ヴィーネ「えーと……願いっていうのは、どれくらいまで叶えられるんですか……?」

ランプの精霊「なんでもさ。大金持ちになりたいとか、世界を自分のものにしたいとか……」

ヴィーネ(サターニャは喜びそうね)


ランプの精霊「意中の人と恋仲になりたいとか」

ヴィーネ「!!」

ランプの精霊「なんでも叶えることができる」

4: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/26(土) 01:31:08.613 ID:fzVRAMXW0.net
ヴィーネ「……」

ランプの精霊「あ、願いを叶えられるのは一つまでだからな」

ヴィーネ「……」ウーン

ランプの精霊「あの……聞いているか?」

ヴィーネ「あっ、すみません……すこし考え事を……」

ランプの精霊「……まあ、焦ることはないが、できれば早く決めてほしい」

5: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/26(土) 01:31:59.160 ID:fzVRAMXW0.net
ヴィーネ(お金持ちになることは、そこまで興味がない……世界征服などもっぱらだ)

ヴィーネ(私が一番叶いたい願いは……)


ヴィーネ(ガヴと付き合いたい……///)カアア


ヴィーネ(人によっては『そんなことに大事な願いを使うな』と言われそうだが……)

ヴィーネ(臆病な私にとっては大事なこと!)

ヴィーネ(でも……例え、願いで恋人関係になっても、彼女の気持ちは偽りだと思うと……)

6: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/26(土) 01:33:17.647 ID:fzVRAMXW0.net
ランプの精霊「…………好きな相手と付き合いたいのか?」

ヴィーネ「!? ちょ、ちょっと/// 心を読まないでください///」カアア

ランプの精霊「いや、すまない……それで、私がその願いを叶えたら、恋愛感情は偽りの物だと思っているのか?」

ヴィーネ「……はい」

ランプの精霊「安心していい、お嬢さん。その感情は嘘の物ではない」

ヴィーネ「……どういうことですか?」

8: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/26(土) 01:35:37.297 ID:fzVRAMXW0.net
ランプの精霊「要は、その子の好きという感情を、君に向けるだけだ。誰であろうが君を好きになる可能性は必ずあるからな」

ヴィーネ「……わかりました。ありがとうございます」ペコリ

ランプの精霊「では、願いは決まったか?」

ヴィーネ「……はい! 私の願いは……天真=ガヴリール=ホワイトと」


ヴィーネ「お付き合いしたいです///」カアア

9: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/26(土) 01:36:38.815 ID:fzVRAMXW0.net
ランプの精霊「よし! その願いを叶えよう!」

ヴィーネ「ありがとうございます!」

ランプの精霊「……」

ヴィーネ「……」

ランプの精霊「…………」

ヴィーネ「…………?」

ランプの精霊「……すまない。その願いは無理だ」

10: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/26(土) 01:38:39.423 ID:fzVRAMXW0.net
ヴィーネ「な、なんでですか!?」

ランプの精霊「すまない……」

ヴィーネ「私とガヴが天使と悪魔だから!?」

ランプの精霊「いや、あの……」

ヴィーネ「私達が女同士だから……?」グスッ

ランプの精霊「えーと……」

ヴィーネ「ガヴと恋人になれる可能性もないっていうことなの……? そんなのって……」ポロポロ

12: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/26(土) 01:40:37.679 ID:fzVRAMXW0.net
ランプの精霊「すまない、ヴィネット。間違って伝わったようだ」

ヴィーネ「…………へ?」

ランプの精霊「すでにその願いは叶っているということだ」

ヴィーネ「どういうことですか……?」

ランプの精霊「天真=ガヴリール=ホワイトは、君のことがすでに好きっていうことだ」

ヴィーネ「えっ……えええええええええ///」

ランプの精霊「流石の私もすでに叶えられている願いを、叶えることができないからな」

ヴィーネ「もう/// 最初からそう言ってくださいよ!!///」

ランプの精霊「まあ、両想いで良かったではないか」

13: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/26(土) 01:41:26.224 ID:fzVRAMXW0.net
ヴィーネ(ガヴは私のことを……/// とても嬉しい///)エヘヘ

ランプの精霊「それで、他に叶えたい願いはあるか?」

ヴィーネ「いえ、もう願いはありません!」

ヴィーネ「私にとってガヴが全てですから!」

ランプの精霊「そうか。では、私は戻るぞ」

ヴィーネ「はい! ありがとうございました!」ペコッ

15: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/26(土) 01:42:52.516 ID:fzVRAMXW0.net
ランプの精霊「では、さらばだ」シュン

ヴィーネ「ランプごと消えた……」


ヴィーネ(ありがとう、ランプの精霊さん。私、頑張りますから)

ヴィーネ(……そうだ、今からガヴに告白しよう。こういうのは早いほうがいいからね)スタスタスタ

ヴィーネ(ガヴともっと親密になって……恋人になりたい! だから……)ガチャッ

ヴィーネ「待っててねガヴ!」


――――バタン

16: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/08/26(土) 01:44:36.927 ID:fzVRAMXW0.net
ランプの精霊「……」

ヴィーネ『ガヴーー!』ガチャ

ガヴリール『ヴィ、ヴィーネ!? どうしたんだ……? いつもなら連絡入れて来るのに』

ヴィーネ『ガヴと会いたかったから』

ガヴリール『えっ/// 私に会いに来たの……?///』

ヴィーネ『ええ、そうよ! ねえ、ガヴ……』

ヴィーネ『私ね――――――』

ガヴリール『……』

ガヴリール『――――――?―――』

ガヴリール『――――――?』ポロポロ

ヴィーネ『――――――。――――――?』ギュッ

ガヴリール『――、―――』ギュッ


ランプの精霊(良かったな。二人共)

ランプの精霊「……さて、私もどこかに行くとしようか」
 


       終わり

引用元: ヴィーネ「これがなんでも願いを叶える魔法のランプね……」