1: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/07(金) 22:38:06.37 ID:GFZzJHiJ.net
「我ら3人、生涯この身を主に捧げます」

「主に仕え、いつも主と共に」

「さぁ、今宵はいかがされますか?」


「............」

「....退屈ね.....」

2: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/07(金) 22:46:05.44 ID:GFZzJHiJ.net
穂乃果「ねぇねぇ、知ってる?」

ことり「なぁに?穂乃果ちゃん?」

穂乃果「ほら!街外れの洋館の噂!」

海未「噂ですか?」

穂乃果「うん!!」

ことり「その洋館がどうしたの?」

穂乃果「出るんだって」

海未「出る?」

穂乃果「お化けだよ!お化け!」

ことり「お、お化け?」

4: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/07(金) 23:03:17.00 ID:GFZzJHiJ.net
海未「また、穂乃果はくだらないことを....」

穂乃果「くだらなくないよ!!」

海未「お化けって...ただの噂話なんじゃ」

穂乃果「ただの噂話じゃないって!!」

ことり「それで...その噂がどうしたの?」

穂乃果「ふふふ.....よくぞ聞いてくれたよ!ことりちゃん!」

海未「...ことり.....」

ことり「え、あ!」

穂乃果「行ってみようよ!!ほら!夏だし!!」


海未「ほら...始まってしまいました」

ことり「ごめん...海未ちゃん」

5: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/07(金) 23:04:48.81 ID:GFZzJHiJ.net
海未「お断りします」

穂乃果「えぇーー!!行こうよーー!海未ちゃん!」

海未「嫌です」

穂乃果「むー.....」

ことり「穂乃果ちゃん、ことりも危ないと思うし...やめたほうが....」

穂乃果「ことりちゃんまで!行こうよぉ....」

ことり「えー...だって危ないし、怖いよぉ....」

穂乃果「刺激だよ!刺激を求めようよ!」

ことり「え、えー.....」

海未「...........」

6: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/07(金) 23:12:15.62 ID:GFZzJHiJ.net
穂乃果「ねぇねぇ、行こうよー」

海未「穂乃果!!」

穂乃果「!?」

海未「いい加減にしなさい!!ことりも嫌がってるじゃないですか!!」

ことり「海未ちゃん....」

穂乃果「で、でも刺激が!」

海未「そう言って、この間も街はずれの廃病院に行ったじゃないですか!!」

穂乃果「な、なら今回も....」

海未「忘れたんですか?この間、それで怒られたのも!それで穂乃果が怪我をしたことも!」

穂乃果「べ、別に穂乃果が怪我しても困るのは穂乃果だからいいじゃん....」

海未「!...っ!....もういいです」

穂乃果「え?」

海未「勝手に行けばいいじゃないですか!私はもう知りません!!」

ことり「あ、海未ちゃん!!」

穂乃果「...........」

7: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/07(金) 23:31:24.08 ID:GFZzJHiJ.net
穂乃果「海未ちゃんの馬鹿!!」

穂乃果「ふん!もういいもん....こうなったら一人でも行くもんね」スタスタ

穂乃果「あ、見えてきた!」


カーカー

穂乃果「.....い、いい雰囲気だね」

穂乃果「よし、行こうか.....」

穂乃果「..........」

8: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/07(金) 23:40:46.42 ID:GFZzJHiJ.net
穂乃果「お、お邪魔します.....」

穂乃果「うわぁ...広い....お屋敷みたい....」

穂乃果「外は荒れてたけど...中は意外と綺麗なんだね」

穂乃果「よし、探検開始だ!!」



海未「え、穂乃果がまだ帰ってない!?」

雪穂「はい、てっきり海未さん達と遊んでると....」

海未「いえ、今日は特別は....」

雪穂「電話にも全然でないし、おかげで私が店番ですよ」

海未「....まさか」

雪穂「海未さん?」

海未「雪穂、また後で来ます!なにかあったら私の携帯に連絡を」

雪穂「え?え!?」

海未「まったく、穂乃果は!」ダッ

雪穂「買ったお饅頭はどうするんですか!?....行っちゃった....」

9: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/07(金) 23:45:45.47 ID:GFZzJHiJ.net
穂乃果「うーん...やっぱり広いなこの建物」

穂乃果「あれ?こんなところに階段が....下への階段?」

穂乃果「地下室もあるんだ....地下....」ゴクリ

穂乃果「うん、せっかくここまで来たんだし、行ってみよう....」

穂乃果「...........」スタスタ

「..........」ジー


穂乃果「く、暗い....そうだ!携帯のライトで....」ゴソゴソ

穂乃果「ん?圏外だ....地下だからかな?」

穂乃果「.....それにしても暗いなぁ....」

11: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/07(金) 23:54:14.07 ID:GFZzJHiJ.net
海未「たしか....噂では....こちらの方のはず」

海未「ことりのとこにも行ってないと言ってましたし」

海未「どこなんですか、その洋館は」キョロキョロ


絵里「そこの貴方!」

海未「え?私ですか?って、貴方は....生徒会長?」

絵里「貴方、たしか...うちの生徒よね」

海未「はい」

絵里「こんな時間にこんな場所をうろついてるなんて感心できないわね」ギロッ

海未「す、すいません....」

絵里「.........」

希「まぁまぁ、エリチ、この子だってなにか用事があったか、たまたまここを通っただけかもしれないやん?」

絵里「そうかもしれないけど....」

海未「副会長まで、なんでこんなとこに?」

希「ん~?」チラッ

海未「!?」ビクッ

12: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/08(土) 00:00:36.44 ID:r3V/009y.net
海未(い、今のは殺気?いや、副会長がそんなことをするはずが....)

海未「.........」

希「ほらーエリチが怖い顔をして言うから、海未ちゃんが怖がっちゃったじゃん」

絵里「私、そんな顔してないわよ」

希「してたしてた」

絵里「してないったら」

希「無自覚って怖いなー」

海未「あ、あの......」

希「ん?何?」

海未「どうして私の名前を知ってるんですか?」

希「...........」

13: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/08(土) 00:02:52.63 ID:r3V/009y.net
希「副会長ならそれくらい知っていて当然だよ?」

海未「は、はぁ......」

絵里「はいはい」パンパン

海未「!」

絵里「世間話はその辺にして、もう家に帰りなさい」

希「そうそう、最近この辺の洋館だっけ?噂になってるとこを見に行こうとする人が多いって噂を聞いてなぁ」

絵里「うちの生徒がそういうことをしないように見回りをしているの」

希「まぁ、これも生徒会の業務ってことやね、だから海未ちゃんも早くお家に帰りな」

絵里「この辺は人通りも少なくて物騒だからね」

希「海未ちゃんも気をつけて帰るんだよ?」

海未「は、はい....」

希「じゃあ、またねー」

海未「はい.....」

絵里「..........」

14: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/08(土) 00:08:45.11 ID:r3V/009y.net
海未「...........」キョロキョロ

海未「会長達は帰ったようですね、それにしても....」

海未「副会長の目...まるで全てを見透かされてるかんじがしました」

海未「少し考えすぎですかね....そもそも見透かれていればこれから私がやろうとしてることだってわかるはずですもんね?」

海未「......穂乃果.....私の取り越し苦労だったらいいのですが」

海未「それにしてもここが噂の洋館ですか....薄気味悪いですね」



穂乃果「うぅ...暗くてなんか寒いなぁ.....」

穂乃果「でも、ここまで来たんだからしっかり探索しないと」

穂乃果「ん?なんだろこれ?」

穂乃果「これって....棺桶?」

15: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/08(土) 00:13:22.59 ID:r3V/009y.net
穂乃果「....まさか、誰か入ってるとかないよね?」

穂乃果「..........」ゴクリ

穂乃果「し、失礼しまーす....」スッ

穂乃果「.........!?」


「...............」

穂乃果「ひ、ひ、人?....いや、人形だよね?肌もやけに白いもんね」

「...............」

穂乃果「でも綺麗な顔をしてるなぁ....本当に人みたい」

「.............」パチッ

穂乃果「え?」

「...ん?もう......夜なの?.....」

穂乃果「ひっ.....きゃあああああ!!!!!!」


海未「穂乃果!?」

海未「洋館の中から聞こえてきました!!今、行きます!!」

16: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/08(土) 00:18:12.27 ID:r3V/009y.net
穂乃果「ひ...ひ、人がか、棺桶に....人なの?」

「......誰?.....眠い....」ギロッ

穂乃果「ひぃ!!」

「...うるさい....zzzzzzzz」

穂乃果「あわわわわ!!」ダッ


海未「穂乃果!!どこにいるんですか!」

穂乃果「!?海未ちゃん!?」

穂乃果「上から聞こえる、海未ちゃん!!」

海未「穂乃果?...穂乃果どこにいるんですか!?」

「zzzzzzzzzzzzzzz」

17: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/08(土) 00:25:05.25 ID:r3V/009y.net
穂乃果「海未ちゃん!!」

海未「穂乃果!!」

穂乃果「怖かったよぉ!!海未ちゃーん!!」

海未「全く貴方は何をしていたんですか!!」

穂乃果「ご、ごめんなさい.....」

海未「.........」

穂乃果「そ、それよりも地下室にお化けが!!」

海未「お、お化け?」

18: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/08(土) 00:31:16.07 ID:r3V/009y.net
「何をやってるのあんた達」

海未「!?」

穂乃果「だ、誰?」

「ここは西木野家の私有地よ、勝手に無断に入るなんてあんた達、犯罪よ」

海未「す、すみません!」

穂乃果「あ、あの!!ち、地下室にお化けが!!」

「!....そう、見たのね」

穂乃果「!」

海未「すぐ帰りますので、本当に申し訳ございませんでした」

「............」

19: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/08(土) 00:42:27.08 ID:r3V/009y.net
「誰が帰っていいって言ったの?」ガッ

海未「へ?」

「.............」ドンッ

海未「!?」ドサッ

穂乃果「う、海未ちゃん!!」

「そこのあんた、このお友達を助けてほしいなら私の言う事を聞きなさい」

海未「一体貴方は...何者なんですか....」

穂乃果「海未ちゃんを離して!!」

「あれを見てしまった以上は簡単には帰さないわ、そもそも勝手にあんた達がここに入ったのがいけないんだからね」

海未「...........」

20: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/08(土) 00:52:28.10 ID:r3V/009y.net
海未「ここは地下室?....」

穂乃果「そこの棺桶に女の子が入ってたの!!」

「............」

海未「私達をどうするつもりですか!」

「さぁね?それは私が決められることではないわ」

海未「では誰が決めるって言うんですか!」

「それはこの屋敷の主、西木野家当主が決めることよ」

穂乃果「屋敷の主?」

海未「西木野家....どこかで聞いたことがあるような....」

「地元の人間なら聞いたことはあるはずよ、かつては地元の病院の医院長であり、地元の権力者みたいなものだったんだから」

海未「西木野総合病院....」

穂乃果「それって、あの廃病院のこと!?」

「っ........」ギリッ

「!どうやら他の奴らも来たみたいね」

21: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/08(土) 00:57:00.30 ID:r3V/009y.net
ガチャ

絵里「にこ、急に呼び出してなによ....って貴方は!」

海未「!?生徒会長!?」

希「あちゃー....あれだけ警告したのに....」

海未「副会長まで...どういうことですか?」

にこ「何よ、あんた達知り合い?」

絵里「知り合いって程ではないわよ、さっきそこで軽く話したくらいよ」

希「海未ちゃん、あれだけ注意したのに来るなんていい度胸してるやん?」


穂乃果「う、海未ちゃんは悪くないよ!!」

希「ん~?貴方は海未ちゃんのお友達かな?」

穂乃果「穂乃果がここに勝手に1人で来ちゃったから、それで海未ちゃんは心配して...」

希「ふ~ん....」

海未「私は私の意思で来ただけです!穂乃果は悪くないです!」

絵里「美しい友情って言ったところかしら」

にこ「くだらない....」

22: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/08(土) 01:06:22.35 ID:r3V/009y.net
絵里「で、この子達の処分は?」

穂乃果「しょ、処分!?」

にこ「そこは真姫ちゃんに委ねましょう」

希「そうやね、うちらで勝手に決めて面倒なことになったら真姫ちゃん怖いもんなー」

海未「...........」

海未(一体この人達は....何者なんですか?)


「ん~....騒がしいわね...何事よぉ....」

海未「!?」

穂乃果「う、海未ちゃん!あの人だよ!あの人が棺桶に!」

絵里「真姫、ごめんなさい、騒がしくて」

「ん......なにかあったの?....」

にこ「相変わらず昼間はシャキッとしないんだから...」

「ん.....zzzzzzz」

希「ちょ、立ったまま寝たらあかんて!!」

23: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/08(土) 01:09:25.49 ID:r3V/009y.net
真姫「zzzzzzzzzzz」

絵里「どうする?真姫、また寝ちゃったけど」

希「んー....じゃあ、今日は仮処分ってことでうちらで決めへん?とりあえず」

にこ「そうね、にこもそろそろ一旦、家に帰りたいし」


海未「あのー.....」

絵里「何?」

海未「貴方達は一体何者なんですか?」

にこ「........」

希「この状況でそんなことを聞くなんて海未ちゃんも中々度胸があるなぁー...」

絵里「まぁ、真姫を見ちゃったし隠しても無駄か....」

にこ「はぁ....めんどくさいわね、本当....」

海未「..........」

33: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/08(土) 22:52:47.33 ID:r3V/009y.net
希「じゃあ、簡単に説明してあげるね」

にこ「..........」

絵里「私達は人であって人じゃないの」

海未「人じゃない?」

希「簡単に言えば、半分は人間で半分は人間じゃないってこと」

希「うちは魔女の末裔、エリチは妖狐、にこっちは.....」

にこ「希!!」

希「なに?にこっち?」

にこ「勝手に人の素性を言わないでくれる?」

希「あ、うん...わかった....」

にこ「ふん!」

34: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/08(土) 23:00:26.83 ID:r3V/009y.net
絵里「全く、にこは....」

海未「あの...質問をしてもいいですか?」

希「ん?なぁに?」

海未「なぜ、そんな人達がこんなところに集まっているんですか?」

希「それは.....」

絵里「あの子が私達の主人だからよ」

海未「主人?」

絵里「代々、西木野家は....いえ、私達の家系も含めてこの地を守ってきたの」

穂乃果「守ってきた?何から守ってるの?」

希「う~ん、そうやね...人ならざるモノ達ってとこかな?」

絵里「私達は裏の世界の住人なの、いえ...裏というよりは闇ってことかしら」

希「だから本来は貴方達が関わってはいけないような存在なの」

にこ「...........」

35: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/08(土) 23:13:03.36 ID:r3V/009y.net
海未「私の家も古くからこの地に住んでいますが、初めて聞きました」

穂乃果「穂乃果も....」

絵里「そりゃ、公にそんなこと言う訳ないじゃない」

にこ「少し考えればわかることでしょ」

希「まぁ、うちらはそんなかんじってことで、理解できたかな?」

海未「はい....」

穂乃果「...........」


海未「しかし、そうだとしてもなんでこんな古びた洋館にさっきの方は住んでいるんですか?」

希「えっと、真姫ちゃんのことかな?」

海未「はい、あの赤髪の方です」

絵里「それはここが真姫の家だからよ」

海未「しかしそうだとしても、身を隠すにしても、この家だと少し住みづらくないんですか?」

絵里「まぁ、たしかにそう見えるかもしれないわね」

希「ここは真姫ちゃんと真姫ちゃんの両親との思い出の場所なんよ」

海未「思い出....」

絵里「まぁ、私達にも色々あるってことよ」

36: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/08(土) 23:21:52.26 ID:r3V/009y.net
穂乃果「あの、さっき真姫さんのことを主人って言っていましたけど、真姫さんって偉いんですか?」

絵里「偉いわね、まぁ、今となっては強い権力を持っている訳ではないんだけど」

希「なんか放っておけないんよね、見ていて危なっかしいっていうか」

絵里「それに真姫はこの音ノ木のクイーンだから」

穂乃果「クイーン?」

希「うちらじゃ、束になっても勝てないくらいの力を秘めているんよ、真姫ちゃんは」

絵里「西木野家は代々、高潔な吸血鬼の家系でね、音ノ木の住む闇の世界の住人なら誰でも知っている存在くらいなのよ」

希「だからこそ、敬い、恐れ、そして忠義を尽くしてきた」

絵里「あの日まではね....」

海未「あの日?」

37: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/08(土) 23:26:13.75 ID:r3V/009y.net
にこ「あんた達、いい加減にしなさい!無関係な人間にベラベラと喋りすぎよ!」

絵里「!つい...ごめんなさいにこ」

希「ごめん、にこっち」

にこ「ったく......」


真姫「何よ、また喧嘩?」

絵里「真姫、起きたの?」

真姫「あれだけ騒いでれば起きるわよ....全く、こんな時間に起きるなんて」

希「ごめんごめん」

海未(完全にこの方は夜行性の方なんでしょうか?)

真姫「..........」チラッ

海未「!..........」

真姫「............?.......」


真姫「.....?....人間がいる!?」

にこ「今更?」

38: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/08(土) 23:32:37.14 ID:r3V/009y.net
真姫「な、なんで人がいるのよ!!エリーどういうこと!!」

絵里「ごめんなさい、どうやらここ最近、巷でここが肝試しスポットになってるみたいで」

真姫「スポットってふざけないでよ!不法侵入よ!」

希「どうどう、落ち着いて」

穂乃果「さっき、棺桶開けた時は普通だったのに...どうしたんだろう?」

海未「さっきまであのかんじだと寝ぼけていたのでは....」

穂乃果「そっか、成程....って、副会長の後ろに隠れちゃった」


真姫「うぅ.....」

希「よしよし」

絵里「真姫は人間が苦手なのよ、だからいつもこうなっちゃうの」

39: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/08(土) 23:38:40.65 ID:r3V/009y.net
絵里「だからこの家に人を近づけたくなかったの」

海未「そうだったんですか....」

希「まぁ、色々と苦手になったのは原因が」

にこ「希!!!」

希「!....ごめん....」

にこ「処分は後日考えて伝えるから、今すぐ出て行って」

海未「え、あ、出てっていいんですか?」

にこ「いいからさっさと出て行って!!!」

海未「は、はい!!行きますよ穂乃果!!」

穂乃果「う、うん!!」

絵里「じゃあ、私が外まで案内するわ、ついてきて」

40: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/08(土) 23:43:41.34 ID:r3V/009y.net
穂乃果「うわぁ...外が真っ暗だ...お母さんに怒られる....」

海未「.....貴方は本当に呑気というか、マイペースというか」 

絵里「気をつけて帰るのよ、夜道は危険だから」

海未「はい」

穂乃果「............」

絵里「じゃあ、学校でまた会えたら会いましょう」

穂乃果「はい」

海未「それでは失礼します、行きますよ穂乃果」

穂乃果「うん.....」

スタスタ

絵里「............」

絵里「あ!そうだ!」

海未「どうかしたんですか?」

穂乃果「?」


絵里「今日のことを誰かに喋ったらわかる....わよね?」ギロッ

海未「!?」

穂乃果「は、はい!」

絵里「なら、よろしい、賢い子は好きよ」

海未「...........」

42: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/08(土) 23:50:13.31 ID:r3V/009y.net
真姫「帰った?」

絵里「えぇ、帰ったわよ」

真姫「そう.....ねぇ、ピアノ弾いてもいいかしら?」

希「うん、ええよ♪」

真姫「ありがと.....」


~♪

真姫「~♪」

絵里「...........」

希「相変わらずピアノ弾いてる時の真姫ちゃんはかっこいいなぁ....」

にこ「ピアノを弾いてる時だけは生き生きしてるんだから」

希「あれ?にこっち帰らなくていいの?」

にこ「別に少しくらいいいじゃない」

絵里「もう、素直じゃないんだからにこは」

にこ「.....ふん」

56: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/10(月) 00:04:56.56 ID:L1PKQ2K5.net
穂乃果「..........」

海未「.............」

穂乃果「ねぇ、海未ちゃん」

海未「今日の事は私と穂乃果だけの秘密ですよ」

穂乃果「う、うん....」

海未「私だけではなく、穂乃果や他の人に何があるかわかりませんからね」

穂乃果「ことりちゃんにも?」

海未「当たり前じゃないですか、ことりを危険な目に巻き込む訳にはいけません」

穂乃果「わかったよ」

海未「それにしても....あれは本当に現実だったのでしょうか....」

海未「吸血鬼ですか.....」

57: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/10(月) 00:13:08.23 ID:L1PKQ2K5.net
希「ん~今日もいい夜空♪」

絵里「そうね、今日は三日月みたいね」

にこ「今日はなんか疲れたわ....色々と」

真姫「いい夜ね....さぁ、行くわよ」

絵里「真姫も本調子になったみたいね」

希「真姫ちゃんは完全に夜型やからねー」

真姫「今日はよそ者の気配がするわね」

にこ「今日忍び込んできたの奴らじゃなくて」

真姫「違うわ、人ではないわ」

希「じゃあ、探しに行こうか?」

絵里「真姫、相手がもし友好的ではなかったら?」

真姫「その時は始末するだけよ」

希「おー怖い、怖い」

にこ「茶化さないの希」

希「はーい」

58: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/10(月) 00:25:42.52 ID:L1PKQ2K5.net
真姫「ここは.....」

絵里「骨董屋さんね」

にこ「ここから気配がするの?真姫ちゃん?」

真姫「えぇ、感じるわ」

希「え、にこっち感じないの?この嫌な感じ」

にこ「うっさいわね、私はそこまで相手の気配を感知する能力が高くないんだから仕方ないじゃない!」

絵里「私もそんな得意じゃないわね」

真姫「っち!この家はだめだわ、面倒くさい家ね」

絵里「どうしたの真姫?」

真姫「この家、魔除けがされているわ」

希「本当だ、しかもなんか色々混ざってるなぁ....」

絵里「これじゃあ、入りたくても入れないわね」

60: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/10(月) 00:36:36.92 ID:L1PKQ2K5.net
真姫「夜だから体もこっち側の体だし、これだと忍び込むのも無理そうね」

絵里「仕方ない、昼間に来るしかないわね」

希「にこっちよろしく!」

にこ「なんで私だけなのよ!!!」

絵里「こーら希、ちゃんとじゃんけんして決めないと」

にこ「なんでじゃんけんなのよ!!」

真姫「はぁ...なんか、興がそがれたわね....今日は帰りましょう」


にこ「最初はラブ!」

絵里「じゃんけん」

希「ポン!!」

真姫「何やってるのよ、貴方達は.....」

61: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/10(月) 00:56:43.78 ID:L1PKQ2K5.net
絵里「あ、そうそう昼間の2人はどうするの?」

真姫「昼間の?あぁ...あの2人ね」

にこ「処分するの?」

真姫「しないわよ、ちょうど手駒が欲しかったのよね、昼間に動ける」

希「手駒?」

真姫「だから事情を話して泳がせているんでしょ?エリー」

絵里「....さぁね?」

真姫「利用できるものは利用する、さすがね」

希「悪い子やな~エリチ」

真姫「私もそうやって利用されないように気をつけないと...なんてね」

にこ「...........」

70: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/11(火) 00:25:10.85 ID:FRGuXz84.net
絵里「ねぇねぇ、真姫」

真姫「なによエリー」

絵里「今日はもうどうせこのまま解散っぽいし、うちに来ない?」

真姫「エリーのとこ?」

絵里「えぇ、うちって言ってもおばあ様の様のお店の方だけど」


希「おー?エリチ抜け駆け?」

絵里「ちょっと、そんなんじゃないわよ、おばあ様が真姫に会いたいって言ってて」

にこ「本当かしら?」

絵里「なんで疑うのよ!!」

真姫「............」

絵里「....美味しいトマトスープもあるんだけど.....」

真姫「行く」

希「完全に物で釣ってるやん!!」

71: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/11(火) 00:37:56.83 ID:FRGuXz84.net
絵里「さぁ、行きましょう♪真姫」

真姫「トマトスープ.....」

希「ちょっと待ってよ、うちも行くーー!!」

にこ「...一人だけ行かないのもなんか空気読めてないから行ってあげるわ」

絵里「別に貴方達は誘ってないんだけど」

希「真姫ちゃん、エリチのおばあ様に会うの久しぶりやねーいつぶりだろ?」

にこ「希、真姫ちゃんをいきなり引っ張らないの!転んだりしたらどうするのよ」

希「もう、にこっちはガミガミうるさいんだから...ね?真姫ちゃん?」

にこ「なんですって!!」

絵里「....にこって真姫には甘いんだから、ってなんで先に行こうとしてるのよ!!」

絵里「誘ったのは私よーー!!」

72: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/11(火) 00:55:01.17 ID:FRGuXz84.net
真姫「~♪」

希「真姫ちゃんご機嫌やね」

絵里「..........」ムスッ

にこ「対してこっちは不機嫌そうね」

絵里「別に...」

希「エリチ、抜け駆けはあかんよ」

絵里「だから...抜け駆けなんて....」

にこ「もうそれはいいわよ、もうそろそろ明け方ね」

絵里「それにしても便利な体よね、短い睡眠で済むなんて」

希「それだけうちらが人間じゃないってことやね」

にこ「そうね.....」

真姫「ん......」コテン

絵里「真姫のおねむの時間みたいね」

にこ「帰りましょう」

希「そうやね」

73: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/11(火) 01:02:37.17 ID:FRGuXz84.net
真姫「zzzzzzzz」

絵里「さてと、真姫も寝かしたことだし、お留守番は誰にする?」

希「じゃあ、うちが」

にこ「今日はにこがするわ」

希「えー!うち真姫ちゃんとお留守番したい」

にこ「あんたは学校をさぼりたいだけでしょ!!」

絵里「にこもそう言ってそれが目的だったんじゃ」

にこ「違うわよ!!じゃあ理由を言ってあげるわ!!」


にこ「にこがいきなり昨日の二人に会ったらおかしいでしょ」

絵里「成程ね」

希「ん?どういうこと?」

絵里「ほら私と希は表向きでは生徒会じゃない、だから昨日の二人に接触しても違和感がないってこと」

にこ「そういうこと」

希「ふーん....」

にこ「な、なによ....」

希「別にー」

絵里「?」

74: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/11(火) 01:13:22.85 ID:FRGuXz84.net
絵里「さて、行きますか」

希「明日はうちがお留守番な!」

にこ「はいはい、絵里と相談ちゃんとしてからね」

絵里「じゃあ、真姫のことよろしく」

にこ「えぇ」

バタン


にこ「...........」

真姫「zzzzzzzzzzzzz」

にこ「よし、これで今日のテストを受けずに済むわ!!」

にこ「...それにしても....」

真姫「ん...zzzzzzzzzzzz」

にこ「夜はあんなにカッコいいのに昼間はてんでいけてないわね、本当」

にこ「まぁ、いっか...結界でも貼ってにこもたまには寝ますか」

にこ「............」キョロキョロ

にこ「....添い寝くらいはいいわよね?」

86: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/13(木) 01:35:33.69 ID:plr4d292.net
海未「............」

ことり「えっと.....」

穂乃果「............」

ことり「二人共どうしたの?」


海未(昨日の件に関してはことりは全く知らないはず、穂乃果があの屋敷に忍び込んだこと自体も)

ことり「あの....」

穂乃果(でもことりちゃんだけに隠し事ってなんか嫌だなぁ.....)

ことり「うぅ......」グスッ

海未(もし、口が滑って喋ってしまったらことりの身まで危険が.....)

穂乃果(穂乃果のせいで、これ以上誰かが危険な目に遭うのは嫌だよ!!)

ことり「無視しないで!!!」

穂乃果 海未「!?」

87: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/13(木) 01:42:32.80 ID:plr4d292.net
ことり「さっきからことりの話聞いてる?二人共?」

海未「あ、その...すいません...考え事をしてて....」

穂乃果「ご、ごめん、ことりちゃん....」

ことり「二人共、昨日の喧嘩の続き?」

海未「いえ、そういう訳では....」

ことり「............」

穂乃果「あ、あはは......」


絵里「ちょっといいかしら」

穂乃果 海未「!?」

ことり「え?生徒会長さん?」

絵里「...........」

88: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/13(木) 01:58:36.42 ID:plr4d292.net
ことり「なんで生徒会長さんが2年生の教室に?」

絵里「............」

絵里(たしかこの子は理事長の娘....この二人もそうだけど、地元の有名な家の子が多いわね....)

絵里「ちょっと、そこの二人に用事があってね」

ことり「用事?」

絵里「園田さん、高坂さん、ちょっといいかしら?」

穂乃果「!!」

海未「は、はい...」

絵里「南さんごめんね、ちょっと二人を借りるわね」

ことり「は、はい!....」

海未「............」

89: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/13(木) 02:05:58.57 ID:plr4d292.net
海未「一体、私達に何の用ですか?」

絵里「随分な言い方ね、せっかく昨日は見逃してあげたのに」

海未「.......」

絵里「まぁ、いいわ、ちょっとお願い事をしてもいいかしら?」

穂乃果「お願い事ですか?」

絵里「えぇ、ちょっとお使いっていうか、とあるところに行ってほしくてね」

海未「..........」

絵里「はぁ...別に取って食いしないわよ、今はね」

穂乃果「今って....人間を食べるんですか?」

絵里「いや、ただの冗談よ」

海未「それで、何をすればいいんですか?」

絵里「それはね、これを置いてきてほしいの」

91: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/13(木) 02:20:09.31 ID:plr4d292.net
海未「これは箱ですか?」

絵里「まぁ、そんなところね」

穂乃果「中身はなんなんだろう....」

絵里「!!開けちゃだめよ、絶対に!」

穂乃果「!?」

海未「...........」

絵里「それを少し前にできた骨董屋さんの商品の中に混ぜて置いてきてほしいの」

海未「置いたらどうなるんですか?」

絵里「貴方達は知る必要はないわ、貴方達は私達に従っていればいいの」

海未「......はい」

絵里「じゃあ、よろしくね、くれぐれも....」

絵里「箱を開けたり、誰かにこの事を言わないように」

穂乃果「は、はい....」

絵里「じゃあ、よろしくねー」

92: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/13(木) 02:29:25.36 ID:plr4d292.net
海未「........」

穂乃果「この箱にはなにが入ってるんだろう....」

海未「考えるだけ無駄です、大人しく指示されてことをしましょう」

穂乃果「うん.....」


ことり「あ、二人共お帰りー」

穂乃果「ただいま」

ことり「ねぇ、生徒会長さん何の用事だったの?」

海未「まぁ、野暮用ってやつですよ」

ことり「野暮用?」

海未「気にしないでください」

ことり「う、うん......」

海未「...........」

93: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/13(木) 02:43:48.63 ID:plr4d292.net
ことり「え?今日は一緒に帰れない?」

海未「えぇ、まぁ....」

ことり「穂乃果ちゃんも?」

穂乃果「う、うん.....」

ことり「もしかして、さっき言ってた会長さんの頼まれ事?」

海未「まぁ、そんなかんじですね...」

ことり「ふ~ん、あ!そうだ!ことりも手伝うよ!2人より3人のが早く終わりかもしれないし」

穂乃果「!だ、大丈夫だよ!!すぐ終わることだから!!」

ことり「そうなの?」

海未「すみません!ことり!この埋め合わせは必ずしますから!!」

穂乃果「ごめんね!ことりちゃん!」

ことり「あ!」

ことり「.....行っちゃった....」

94: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/13(木) 02:51:45.22 ID:plr4d292.net
海未「メモによればこの辺ですね....」

穂乃果「あ!これじゃない?」

海未「....骨董屋さんでしょうか?こんな店があったんですね...」

穂乃果「なんか、その...入りづらいね....」

海未「そうですね、でもやらなくては....」

穂乃果「そうだね、行こうか?海未ちゃん」

海未「そうですね、さっさとすませましょう」

穂乃果「うん」


ことり「なんか気になってついてきちゃったけど.....」

ことり「用事って骨董屋さん?」

ことり「ことりも入ってみようかな....」

ことり「.............」

95: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/13(木) 02:52:13.02 ID:plr4d292.net
今日はここまでで

99: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/14(金) 01:50:10.41 ID:zv7lYjXM.net
海未「色々な物がありますね」

穂乃果「そうだね、でもなんかほこりっぽいね」

海未「まぁ、骨董屋さんなら仕方ないですよ」

穂乃果「それにしてもなんか薄暗くて薄気味悪いね」

海未「穂乃果!お店の人に失礼ですよ!」

穂乃果「さっさと済ませて帰ろうよ!」

海未「そうですね.....」

穂乃果「それにしてもこのお店、中が迷路みたい」


穂乃果「ふぅ....無事終わったね」

海未「はい」

穂乃果「もう帰っていいいだよね?」

海未「はい、今日はちゃんと家にまっすぐ帰ってくださいね」

穂乃果「わかってるよ!」

100: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/14(金) 01:57:43.32 ID:zv7lYjXM.net
ことり「うぅ..........」キョロキョロ

ことり(穂乃果ちゃん達を追いかけて入ってみたのはいいけど、ここ薄暗くて怖いよぉ....)

ことり(なんかほこり臭いし、中が迷路みたいで出口がわからないし)

ことり「穂乃果ちゃん....海未ちゃん.....」

「どうかなされましたか?」

ことり「ぴぃ!?」


ことり「ごめんなさい、大きな声を出してしまって...」

店員「いえいえ、こちらこそいきなり後ろから声をかけてしまってすいません」

ことり「えっと....」

店員「何かお探しですか?」

ことり「いえ、その....」

店員「?」

ことり(どうしよう、出口はどこですかって聞きづらいよぉ....)

101: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/14(金) 02:06:28.55 ID:zv7lYjXM.net
ことり「えっと、えっと....鏡...そう手鏡とかないですか?」

店員「手鏡ですか?」

ことり「は、はい!!」

ことり(咄嗟に適当な事言っちゃった...どうしよう)

店員「ございますよ」

ことり「!」

ことり(え?あるの?どうしよう?ことり、高い鏡なんて買えないよ!!)

店員「ご案内しますね」

ことり「はい....」

ことり(どうしようーーー)

102: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/14(金) 02:17:12.37 ID:zv7lYjXM.net
店員「こちらになります」

ことり「ど、どうも....」

店員「ごっくりどうぞ」

ことり「はい.....」

ことり(案内されちゃったけど、どうしよう....)

ことり「........」キョロキョロ

ことり「...あ、この手鏡可愛い」

ことり「しかも安い!どうしようかな?....」

ことり(このまま手ぶらで出るのも気まずいし...いっか...)

ことり「これください」

店員「ありがとうございます」

103: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/14(金) 02:26:04.61 ID:zv7lYjXM.net
穂乃果「さっきのお店、なんか嫌な雰囲気だったね」

海未「そうですね....」


希「お!お二人さん奇遇やね」

穂乃果「ふ、副会長さん!」

海未「奇遇とはよく言いますね...私達がちゃんとやったかの確認ですよね?」

希「鋭いやん、海未ちゃん」

絵里「それで?ちゃんと置いてきたの?」

海未「!?」

穂乃果「生徒会長!....いつの間に後ろに!...」

絵里「ふふふ.....」

海未「置いてきましたよ、ちゃんと」

絵里「そう、ご苦労様」

海未「..........」

104: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/14(金) 02:30:04.85 ID:zv7lYjXM.net
海未「それだけですか?」

絵里「え?」

海未「私達をその、処分するとか言ってましたが...しないんですか?」

絵里「..........」

希「あー...それはなぁ...」

絵里「して欲しければするけど、して欲しいのかしら?」

穂乃果「!?」

絵里「冗談よ、無駄に殺生はするなって上から言われててね...命令がない限りはしないわ」

海未「........」

絵里「命令が下れば容赦はしないけどね」

希「エリチー脅したらあかんよ?」

絵里「事実を言っただけよ、だから余計な詮索をしないように」

海未「はい....」

絵里「じゃあ、またね、いい人生を」

希「バイバイー」

海未「..........」

111: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/16(日) 01:53:21.81 ID:pdQzIQOk.net
海未「はぁ....」

穂乃果「海未ちゃん...」

海未「私達はいいように利用されていますね...」

穂乃果「うん....」

海未「.........」

穂乃果「ご、ごめん....ごめんなさい...」

海未「穂乃果?」

穂乃果「穂乃果が...穂乃果があの時、勝手にあそこに行ったから」

海未「...穂乃果」

穂乃果「ぐすっ...ごめんね、ごめんね、海未ちゃん...っ...」

海未「........」

112: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/16(日) 02:03:52.62 ID:pdQzIQOk.net
海未「あの時、私も喧嘩してでも止めなかった私にも責任はあります」

穂乃果「海未ちゃんは悪くないよ、穂乃果が...」

海未「ですから、穂乃果も悪いですが、私にも多少は責任は....」

穂乃果「そんなことない!!」

海未「...穂乃果はどうしてほしいんですか?私に」

穂乃果「え?」

海未「ここで自分が悪いと言ってなんになるんですか?」

穂乃果「そ、それは....」

海未「厳しいことを言いますが、私が穂乃果は悪くないって言えば気が済むんですか?」

穂乃果「そ、そんなことは!」

海未「でしたら、この責任についての話はやめましょう、ここで言っても何の解決にはならないんですから」

海未「今の状況を受け入れる、そしてこれからどうするか、それが一番重要です」

穂乃果「....そうだね、海未ちゃん、ありがとう」

海未「事実を言っただけです、とりあえず今日はもう帰りましょう」

穂乃果「うん」

113: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/16(日) 02:10:37.18 ID:pdQzIQOk.net
ことり「............」

ことり「はぁ.....」

ことり「穂乃果ちゃんと海未ちゃん、何かあったのかな?」

ことり「なんか隠し事されてる感じがして、なんか寂しいなぁ...」

ことり「.........」ジッー

ことり「そもそもなんで二人は骨董屋さんに行ったんだろう?」

ことり「うーん.....なんでかな?」

ことり「......鏡よ、鏡よ、鏡さん」

ことり「穂乃果ちゃん達はことりに隠し事をしてるんでしょうか?」

ことり「....なーんちゃって?」

ことり「鏡に向かって何を言ってるんだろ?私は」


「知りたい?」

ことり「え?」

114: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/16(日) 02:21:21.19 ID:pdQzIQOk.net
絵里「...学校から戻ってみれば」

希「..........」

絵里「随分と快適そうに過ごしてるわね」


にこ「zzzzzzzzzzz」

真姫「zzzzzzzzzzzzz」

希「まぁまぁ、エリチ、にこっちが中々こうやってくつろいでのも珍しいやん?」

絵里「まぁ、そうね...」

希「にこっち、いつも難しい顔をしてて疲れてそうだし、今日くらいは大目に見てあげない?」

絵里「わかったわ、その代わり明日の夕飯の当番はにこだからね」

希「ありがとう、エリチ」

絵里「別に...さぁ、さっさと夕飯の準備しましょう?」

希「あれ?でも今日はにこっちの番だけど....」

絵里「だから明日代わりにやってもらうのよ」

希「ふふ...エリチはにこっちに甘いなぁ....」

絵里「...........」

115: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/16(日) 02:29:10.81 ID:pdQzIQOk.net
真姫「ふわぁ.....んー....」

にこ「ごめん....つい、寝過ごしちゃった」

希「ええよ、それより少しは休めた?」

にこ「まぁ、うん...おかげ様で」

絵里「明日の当番はにこだからね」

にこ「うん、ありがと...」

絵里「............」


真姫「zzzzzzzzzzzz」

希「真姫ちゃん!寝るならちゃんと寝床で!」

真姫「んー......」

絵里「真姫は相変わらず、夜にならないとしゃきとしないわね」

116: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/16(日) 02:37:30.41 ID:pdQzIQOk.net
希「まぁ、真姫ちゃんはうちらと違って人間の血が薄いからね」

絵里「大きな力を得るには代償が必要ってことよね」

にこ「にこ達は半々くらいだけど、真姫ちゃんは9割くらいは人間の血じゃないもんね」

絵里「でも私達は私達で半分なおかげで人間としても生活できるけどね」

希「代償として、魔力とかは弱くなったりするけどね」

にこ「夜中でも力を一人で長い時間使おうとするとすぐ人間の体に戻っちゃうし」

絵里「どっちどっちってかんじね」

希「人間として生きていくか」

にこ「人外として生きていくか」

絵里「難しい話よね、本当」

真姫「zzzzzzzzzzzzzz」

127: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/18(火) 21:59:15.73 ID:erv8pT90.net
真姫「んー......よく寝た....」

真姫「...今夜も月が綺麗ね」


希「お!真姫ちゃん起きたんやね」

真姫「おはよう、希、昨夜の件の首尾はどうなったの?」

絵里「昨日の二人に物を渡して置いてこさせたわ」

真姫「ならOKね」

にこ「でもなんでわざわざあの二人に行かせたの?昼間なら私や絵里、希でも入れたんじゃ...」

真姫「敵に感付かれたくなかったってのもあるし、向こうが昼間でも戦えるタイプだった時に3人になにかあったら大きな痛手になるしね」

希「そっか」

真姫「それに反応は一つじゃなかったし、複数だったし、やるなら私達が戦いやすい状態がいいと思ってね」

絵里「それで相手は手ごわそうなの?」

真姫「さぁ?でもそんな強い力は感じなかったわ」

にこ「まぁ、油断しないように心掛ければいいんじゃないの?」

真姫「その通りね、にこちゃん」

128: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/18(火) 22:11:48.19 ID:erv8pT90.net
真姫「全く、私達もある意味お人よしよね」

絵里「え?」

真姫「だって、この街に害をなす敵を退けているのに何の報酬もないのよ?」

にこ「まぁ、それは....」

真姫「しまいには人の家を勝手に心霊スポットにして...人が嫌いなるわ...」

希「真姫ちゃん....」

真姫「愚痴っても仕方ないか...それなら人を利用するだけしてやればいいのよね」

真姫「戦う理由も自分の居場所を守る為、それだけで充分ね」

絵里「.........」

真姫「さぁ、行きましょう、狩りの時間よ」

129: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/18(火) 22:20:49.00 ID:erv8pT90.net
真姫「よし、着いたわね」

希「相変わらず変な雰囲気がするお店やね」

絵里「まぁ、骨董店だし、物に何かが宿っているのかもね」

にこ「気を抜かずに行きましょう」

希「でもここじゃあ、にこっちは活躍はできなそうやね」

絵里「そもそもこの辺でにこが戦いやすいフィールドってあるの?」

にこ「うっさいわね!武器くらいは出したり、能力の一部はちゃんと使えるわよ!!」


真姫「...3人共静かに」

絵里「あ、ごめんなさい、真姫」

希「ほら~にこっちのせいで真姫ちゃんに怒られたー」

にこ「あんた達のせいでしょうが!」

真姫「...はぁ、全く仲がいいんだか、悪いんだか....」

130: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/18(火) 22:42:34.51 ID:erv8pT90.net
真姫「どうやら、魔除けはちゃんと解けてるみたいね」

絵里「あの二人はちゃんと仕事をしてくれたみたいね」

にこ「...どうだか、まぁ真姫ちゃんがそう言うなら魔除けは解除されてるみたいだけど」

希「まぁまぁ、さて、じゃあ乗り込っか?」

絵里「話し合いで済む相手ならいいんだけど....」

希「お邪魔しまーす♪」

にこ「緊張感がないわね...」


真姫「..........」

にこ「目標はどこにいるかしら?」

絵里「多分この家の中にはいるんだけど....」


店主「それを置いていったのは貴方達?」

希「!?」

にこ「人間?」

絵里「............」

131: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/18(火) 22:51:22.72 ID:erv8pT90.net
店主「こんな時間に忍び込むなんて泥棒さんかしら?」

希「....エリチ」

絵里「そうね....」

真姫「そんな見え透いた芝居はいいわ、貴方、この街に何の用かしら?」

店主「演技?」

真姫「体はたしかに人間だけど、精神は人間じゃない...乗っ取っていると言ったところかしら」

店主「.......」

絵里「素直に話してくれれば危害は与えるつもりはないわ」

店主「話さなければ?」

真姫「お望みならば消してあげるまでよ」

店主「面白い!....返り討ちにしてくれるわ」

にこ「話し合いは...無理そうね」

132: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/18(火) 22:58:11.09 ID:erv8pT90.net
絵里「交渉決裂ね」

希「元から交渉してたっけ?」

絵里「細かいことはいいじゃない」

希「さーて、お仕事お仕事」


店主「ほぉ、魔女に妖狐...それに吸血鬼ってところかしら」

にこ「........」

店主「おや、あなただけは人間のままなの?」

にこ「あんたなんて私がいなくても余裕よ」

店主「えらくなめられたものね」

にこ「...........」

133: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/18(火) 23:09:20.27 ID:erv8pT90.net
希「いや、そもそも変わる必要がないというか...」

真姫「希!」

希「あ!うん...ごめん...」

真姫「全く....」

絵里「感謝するのね、音ノ木のクイーンである真姫から手を下してもらえるのだから」

店主「クイーン?その吸血鬼の小娘が?」

真姫「.....小娘?」ピクッ

絵里「口は慎んだ方が身のためよ、謝るなら今のうちよ」

店主「謝る?何を?その小娘にかしら?」

真姫「............」

希「あちゃー....うち知ーらない」

真姫「面白いわね、気に入ったわ貴方」

絵里「...........」

真姫「この地の糧にしてあげるわ」ギラッ

134: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/18(火) 23:15:29.83 ID:erv8pT90.net
店主「」

真姫「口ばっかり達者なトーシローばかりだったわね」

絵里「そうね、思っていた以上にあっけなかったわ」

希「だって、真姫ちゃん本気やったやん、大人気ない」

真姫「別に本気はだしてないわ」

希「うちは誤魔化せないよ、魔力がごっそり減ってるやん、無駄使いしすぎや!」

にこ「...この人間生きてるの?」

真姫「....多分....」

にこ「多分って....」

絵里「そんな奴のことより、この場所の奴らはこれで全滅ってところかしら?」

希「多分...気配はもうないね」

真姫「妙ね....」

にこ「どうしたの?真姫ちゃん?」

真姫「この場所に違和感を感じるのよ」

希「違和感?」

135: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/18(火) 23:31:43.90 ID:erv8pT90.net
真姫「この場所に残留思念というか、力を感じるのよね」

にこ「たくさん鏡があるところね」

真姫「まぁ、いいわ...これからそれを探しても時間がかかるだろうし」

絵里「いいの?」

真姫「何かあったら騒ぎにでもなるでしょうし、その時に処理すればいいわ」

希「まぁ、真姫ちゃんがそう言うなら」

真姫「.............」

にこ「じゃあ、とりあえず帰る?」

真姫「そうね、帰りましょう」

136: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/18(火) 23:37:20.75 ID:erv8pT90.net
真姫「zzzzzzzzzz」

にこ「帰ってくるなり、寝ちゃったわね」

絵里「そんなに強くないとはいえ、数がそこそこいたものね」

希「そうやね、でもいつも寝てるようなイメージやね」

にこ「そうかもね」



真姫『ママー』

『真姫ちゃん、西木野家は代々、この地を影から守ってきたわ』

『だから真姫ちゃんも大きくなったらパパやママと一緒にこの音ノ木を守っていくのよ』

真姫『うん、わかった!!』

『いい子ね、真姫ちゃん』

真姫『えへへー....』


真姫「zzzzz...ママ...zzzzzzzzzzz」

147: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/20(木) 01:39:10.40 ID:LfPR+Gvy.net
穂乃果「おはよー海未ちゃんー」

海未「おはようございます」

穂乃果「あれ?ことりちゃんは?」

海未「珍しく来てないんですよ、体調不良でしょうか?」

穂乃果「うーん.....LINEも既読にならない」

海未「もう少しだけ待ってみますか?」

穂乃果「うん」


穂乃果「来ないね....」

海未「そうですね、このままだと遅刻しちゃうからとりあえず学校に行きましょうか?」

穂乃果「そうだね」

148: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/20(木) 01:43:28.38 ID:LfPR+Gvy.net
穂乃果「ことりちゃんどうしたんだろう?」

海未「病欠でしょうか?」

穂乃果「後でまた連絡してみよっか?」

ガララ


ことり「...........」

穂乃果「あれ?ことりちゃん?」

海未「ことり、今日は用事でもあったんですか?先に1人で行くなんて」

ことり「...........」

穂乃果「ことりちゃん?どうかしたの?」

海未「具合でも悪いんですか?」

ことり「ほ....いて....」

穂乃果「え?なんか言った?ことりちゃん?」


ことり「放っておいてって言ったの!!話しかけないで!!」

穂乃果「!?」ビクッ

海未「こ、ことり?....」

ことり「...........」

149: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/20(木) 01:51:58.73 ID:LfPR+Gvy.net
穂乃果「こ、ことりちゃん?何か...穂乃果、ことりちゃんに何かした?したなら謝るよ」

ことり「......」

海未「どうしたんですか、ことり」

ことり「話しかけないでって言ったよね、聞こえなかったの?」ギロッ

穂乃果「っ!!」

海未「何かことりの気分を害したなら謝りますから、その落ち着いてください」

ことり「ねぇ、聞こえなかったの?放っておいてって言ったの」

海未「ことり......」

穂乃果「海未ちゃん.....ほ、穂乃果...何かしちゃったのかな?...グスッ....ことりちゃんを怒らせちゃったのかな?」

海未「穂乃果....」


ことり「はぁ...朝からうるさいなぁ...もういいや」スッ

海未「ことり?どこに行くんですか?もうHRが始まりますよ」

ことり「..........」スタスタ

海未「ことり!!」

150: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/20(木) 01:58:24.64 ID:LfPR+Gvy.net
ことり「............ふ」

ことり「ふふふ...どうだった?自分の気持ちをぶつけて見て」スッ

『ここから出して!!』

ことり「何言ってるのよ、私は貴方の代わりとして貴方のストレスを発散してあげてるのよ」

『そんなの頼んでないよ!!二人にひどいことを言わないで!!』

ことり「貴方が私に言ったんじゃない?あの二人が貴方に隠し事をしてるんじゃないかって」

『そ、それは....でもあんな言い方ないよ!!穂乃果ちゃんや海未ちゃんに謝って!!』

ことり「ピーピーうるさいわね、しばらく鏡の中で大人しくしてなさい」スッ

『!!』

ことり「さもないと割っちゃうわよ?そうしたら二度と貴方はこの世界には戻れないし、見ることでもできなくなる」

『っ......』

ことり「ふふふ....」

151: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/20(木) 02:09:44.67 ID:LfPR+Gvy.net
絵里「!!」

希「エリチ」

絵里「えぇ、気のせいかしら、一瞬、嫌な気配を感じたわ」

にこ「そう?にこは特に何も感じなかったけど」

絵里「でも本当に一瞬ね、すぐに消えてしまったわね」

希「まさかこの学校内に何かが?」

絵里「さぁ...でも用心に越したことはないわ、何かあったらお互いにちゃんと連絡を取り合いましょう」

希「全く、真昼間から活動とは元気がいいねー」

にこ「面倒なことにならなければいいんだけど」

絵里「そうね....」

152: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/20(木) 02:11:06.55 ID:LfPR+Gvy.net
穂乃果「...........」

海未「穂乃果.....」

海未(一体、ことりはどうしたんでしょうか...まるで別人みたいでした...)

海未(穂乃果は落ち込んでしまいますし、どうすれば....)

海未(そもそもなんでことりは怒っているんでしょうか....まさか昨日の件が.....)

海未(しかし、無暗に喋ったら...私の身だけではなく、二人までも危険な目に...)

海未(いえ、それは考えすぎでしょうか....)

海未「.........」

161: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/22(土) 00:55:09.41 ID:DuULE2nr.net
海未「.........」

海未(結局、放課後になってもことりと仲直りすることができませんでした)

海未(一体なぜ、ことりは怒っているんでしょうか?)

海未「.........」


ことり「海未ちゃん」

海未「!!...ことり?」

ことり「ちょっとお話したいんだけどいいかな?」

海未「話ですか?」

ことり「うん...ちょっと海未ちゃんとお話しがしたくて」

海未「わかりました」

162: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/22(土) 01:00:42.63 ID:DuULE2nr.net
ことり「..........」

海未(これはラッキーなのかもしれません、もしかしたら、ことりが私達に怒っている理由がわかるかもしれません)

ことり「ここでいいかな?」

海未「校舎裏で一体私に何の用ですか?」

ことり「海未ちゃん気付いた?」

海未「え?」

ことり「むー...やっぱり気付いてない」

海未「え、えっと...何の話ですか?」

ことり「見てわからない?ことり変わったんだよ?」

海未「変わった?」

ことり「うん、変わったの」

163: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/22(土) 01:09:13.06 ID:DuULE2nr.net
海未「変わったと言われましても....はっ!」

海未(もしかしてことりが怒っていたのはこれが原因なのでしょうか?いや、でも、ことりがそもそもそんなことであんなに怒るのでしょうか?)

ことり「..........」ジー

海未「っ....変わった....」

海未(しかし変わったと言っても見た目は変わってないような気がしますが....髪型も特には)

ことり「...わからないの?」

海未「!?」ゾクッ

海未(なんでしょう、いきなり寒気が...気のせいでしょうか?)

ことり「...........」

164: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/22(土) 06:40:40.33 ID:DuULE2nr.net
海未「えっと...その....」

ことり「ぶー!時間切れです」

海未「そんな!」

ことり「残念だよ...海未ちゃんならわかると思ったのに」

海未「変わったってどこが変わったんですか?髪型や鞄やアクセサリーとかは特に変わってないはずですが」

ことり「もっと違う大切なものだよ、海未ちゃん」

海未「もっと大切なもの?」

ことり「そうだよね......ね?」


ことり「ことりちゃん?」スッ

『海未ちゃん!!助けて!!!』

海未「なっ!!鏡の中に違うもう一人のことりが?」

165: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/22(土) 06:59:23.87 ID:DuULE2nr.net
海未「これは一体....」

ことり「残念だよ、海未ちゃん、海未ちゃんなら気付くと思ったのに」

海未「どういうことですか!!」

ことり「この鏡に入ってることりちゃんは海未ちゃんが知ってることりちゃんって言えばわかるよね?」

海未「そ、そんなオカルトな!」

ことり「信じたくなければそれでもいいよ、でも勝負は海未ちゃんの負けだね」

海未「勝負?」

ことり「一番大事なものが変わったのにわからなかったもんね、これは罰だね」

海未「罰?一体何をする気ですか!ことりを元に戻してください!!」

ことり「バイバイ海未ちゃん?」

海未「え?」

『海未ちゃん!!!!!』


ことり「ふふふ...大丈夫だよ、これから二人は同じ世界で暮らせるんだから」

ことり「まぁ、同じ鏡とは限らないけどね」

169: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/23(日) 00:15:31.49 ID:UBnIEJT7.net
『ん?...ここは.....』

海未「..........」

『っ!!....って、脅かさないでくださいよ』

『私?...いえ、これは鏡でしょうか....』

海未『..........』

『そうだ!ことりは!....というかここは...どこですか』キョロキョロ

『いないですね...さっきまでのあれは夢だったのでしょうか?』

海未『..........』

『....!ちょっと待ってください、なんで鏡の私は全く動かないんですか!?』

海未「ふふ......」

『!?』

170: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/23(日) 00:30:37.95 ID:UBnIEJT7.net
ことり「海未ちゃん、目が覚めたみたいだね」

『その声はことり?どこにいるんですか?』

ことり「目の前にいるよ?」

『目の前って....ちょっと待ってください、なんでことりも鏡の中にいるんですか?』

ことり「あれ?忘れちゃった?さっきまでのこと?」

『さっきまでのこと?.....!!』

ことり「それに鏡の中にいるには海未ちゃんの方だよ?」

『まさか、あれは現実だったんですか!?』

ことり「そうだよ、海未ちゃんは勝負に負けたから罰として鏡の中の海未ちゃんと変わってもらいましたー」

『ふざけないでください!!ことりを...私を元に戻しなさい!!』

ことり「だめだめ、これはゲームなんだから」

『ゲーム?何をふざけたことを!』

ことり「さて、あとは穂乃果ちゃんだけだね、穂乃果ちゃんはことりやこの海未ちゃんを本物じゃないって見分けられるかな?」

『待ってください!!穂乃果にもこのようなふざけたことをするつもりですか!?』

ことり「そうだよ?」

『ふざけないでください!!そんなこと!私が許しませんよ!!』

ことり「............」

171: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/23(日) 00:36:13.62 ID:UBnIEJT7.net
ことり「海未ちゃんはさ...今の立場をわかってるの?」

『どういう意味ですか?』

ことり「海未ちゃんはさ、今、鏡の中にいるんだよ?」

『それがなんなんですか!』

ことり「この鏡を割ったらどうなっちゃうのかな?」

『!?』

ことり「元の戻れなくなっちゃうんじゃないかな?ー」

『っ!』

ことり「それにもう一人のことりも」

『や、やめてください!!ことりには手を出さないでください!!』

ことり「どうしようかな?ー」

『っ!卑怯ですよ....』

ことり「卑怯もらっきょうもないよ」

172: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/23(日) 00:45:59.59 ID:UBnIEJT7.net
ことり「そもそも海未ちゃん達が悪いんだよ?」

『何が...私の何が悪いんですか?』

ことり「ことりに隠し事をしてるでしょ?」

『....何のことですか?』

ことり「隠しても無駄だよ、言ってたよ、あのことりが」

ことり「穂乃果ちゃんと海未ちゃんがことりに隠し事をしてるんじゃないかって」

『............』

ことり「そんなことを言ってたよあのことりは、どうなの?」

『そ、それは.......』

ことり「言えないの?」

『...............』

ことり「まぁ、いいや、そんなことは今となっては」

173: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/23(日) 00:51:10.15 ID:UBnIEJT7.net
ことり「じゃあ、私はそろそろ行くね」

海未「穂乃果のことは私達に任せてください」

『まっ待ってください!!話はまだ!』

ことり「海未ちゃん、この手鏡をよろしく」

海未「はい、承りました」

『承らないでください!!』

ことり「ばいばーい」

『待ちなさい!!』

海未「うるさいですよ、黙らないと割りますよ?」

『~っ!!!』

海未「...........」

174: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/23(日) 01:00:50.82 ID:UBnIEJT7.net
ことり「聞いてたでしょ?」

『...........』

ことり「海未ちゃんは貴方に隠し事をしてるのよ」

『海未ちゃんを、私を元に戻して!!』

ことり「貴方は願ったでしょ?二人が隠し事をしてないか知りたいって」

『たしかに言ったかもしれないけど、こんなことしなくてもいいじゃない!!』

ことり『勝手だね』

『...........』

ことり「まぁ、いいや、どうせ貴方は鏡の中だし」

ことり「ゆっくりこれから起きることを見てるんだね」

184: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/25(火) 00:47:29.79 ID:TFbZhJyT.net
絵里「誰もいないわね....」

希「気のせいだったかのかな?」

にこ「三人共が勘違いはないでしょ、何かがさっきまでここにいたのよ」

希「うーん....」

にこ「まぁ、そこまで強い気配じゃなかったから大したことはないかもしれないけど」

絵里「一応、警戒はしておいたほうがよさそうね」

希「そうやね」

にこ「真姫ちゃんには話しておく?」

絵里「そうね」

185: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/25(火) 00:56:48.53 ID:TFbZhJyT.net
穂乃果「はぁ....ことりちゃんどうしちゃったんだろう....」


ことり「...........」

海未「............」


穂乃果「!あ、海未ちゃんとことりちゃんだ!」

穂乃果「あそこでなにしてるんだろ?」

穂乃果「おーい!海未ちゃん!!ことりちゃん!」


海未「...........」

ことり「..........」

穂乃果「あ、あれ?」

186: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/25(火) 01:02:24.31 ID:TFbZhJyT.net
穂乃果「海未ちゃん...?ことりちゃん...?」

海未「あ、穂乃果ですか」

穂乃果「う、うん...」

ことり「.........」

穂乃果「こんなところで何してたの?帰り?」

海未「まぁ、そんなところですね」

ことり「..........」

穂乃果「え、えっと...その....」

海未「....?あぁ、ことりですか?」

穂乃果「!え、う、うん...その...」

ことり「ごめんね、穂乃果ちゃん」

穂乃果「え?」

187: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/25(火) 01:18:35.60 ID:TFbZhJyT.net
ことり「今朝はごめんね、ちょっとイライラしてて」

穂乃果「.......」

ことり「それで海未ちゃんに怒られちゃってね、ごめんなさい穂乃果ちゃん」

穂乃果「ことりちゃん...」

ことり「別に穂乃果ちゃんや海未ちゃんと喧嘩をしたかった訳じゃないの...許してくれる?穂乃果ちゃん」

穂乃果「そ、そんなのもちろん!!許すに決まってるじゃん!」

ことり「よかったぁ...」

穂乃果「えへへ....」

海未「.............」

穂乃果「海未ちゃん?」

188: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/07/25(火) 01:26:23.76 ID:TFbZhJyT.net
海未「いえ、なんでもないです」

穂乃果「...?そっか」

海未「じゃあ、私はこれから用事あるのでこの辺で」

ことり「あ、ことりも用事があったんだったんだ!ことりもそろそろ帰るね」

穂乃果「そっか...じゃあ、また明日ね!」

海未「はい」

ことり「またねー」


海未「どうやら気づいてないみたいですね」

ことり「みたいだね」

『~!!』

ことり「ふふふ...所詮、幼馴染もこんなもんなんだね」

海未「そうですね」

238: 名無しで叶える物語 2017/08/09(水) 23:02:55.61 ID:dUeiOeUl.net
ことり「さて、穂乃果ちゃんはどうしよっか?」

海未「穂乃果のことなら私に任せてください」

ことり「そう?じゃあ、海未ちゃんにお任せしようかな?」

海未「はい、ではまた後で...今度は穂乃果を連れて」

ことり「わかったよ、じゃあまたね」



海未「穂乃果」

穂乃果「あ!海未ちゃん、どうしたの?」

海未「少し穂乃果に野暮用がありましてね...少しお時間をいただいてもいいですか?」

穂乃果「うん?いいけど...」

海未「ここで立ち話もなんですから、場所を変えてもいいですか?」

穂乃果「わかったよ」

239: 名無しで叶える物語 2017/08/09(水) 23:09:05.90 ID:dUeiOeUl.net
穂乃果「あれ?こんなところに公園なんてあったっけ?」

海未「住宅地から少し離れてますからね」

穂乃果「だから人気もあんまりないのかな?」

海未「かもしれませんね、あと近くに例の家もありますからね」

穂乃果「例の家?」

海未「穂乃果は例の家というか洋館の話ですよ」

穂乃果「え?」

海未「どうしたんですか?穂乃果?」

穂乃果「いや、なんでもないよ?」

穂乃果(穂乃果があの洋館の事を知らないと思ってる?あんなことがあったのに.....)

穂乃果(海未ちゃん、ふざけてるのかな?でも海未ちゃんはそんなことをする人じゃないし...なんで?)

穂乃果「...........」

241: 名無しで叶える物語 2017/08/09(水) 23:16:57.30 ID:dUeiOeUl.net
海未「穂乃果、興味本位で行ってはあそこに行ってはいけませんよ?」

穂乃果「う、うん.....」

穂乃果(やっぱりなにかおかしい、海未ちゃんどうしたんだろう?)


海未「そうだ!穂乃果、クイズをしませんか?」

穂乃果「クイズ?」

海未「そうです、正解したらいいものをあげましょう」

穂乃果「いいよーどんなクイズ?」

海未「簡単なクイズですよ、その代わり正解できなかったら罰ゲームを受けてもらいますよ?」

穂乃果「えー罰ゲーム?」

海未「正解したらケーキをおごってあげますよ」

穂乃果「ケーキ!?やるやる」

海未「じゃあ、いきますね」ニヤリ

穂乃果「!う、うん.....」

穂乃果(なんか一瞬、寒気がしたような気がしたけど気のせいだよね?)

242: 名無しで叶える物語 2017/08/09(水) 23:21:52.00 ID:dUeiOeUl.net
海未「問題です」

海未「今朝の私と今の私、違うところがあります」

穂乃果「え?」

海未「さて、違うところはどこでしょう」

穂乃果「それが問題?」

海未「はい、そうです」

穂乃果「...違うところ....」

海未「はい、穂乃果ならきっとわかってくれるはずです」

穂乃果「!!......」ゾクッ

穂乃果(なんだろう...さっきから海未ちゃんから寒気を感じるんだけど....)

243: 名無しで叶える物語 2017/08/09(水) 23:29:38.14 ID:dUeiOeUl.net
海未「穂乃果、わかりましたか?」

穂乃果「え、えっと....」

『~!!!!』

穂乃果「え、何?」

海未「っ、うるさい奴ですね.....この...」ゴソゴソ

『逃げてください!!穂乃果!』

穂乃果「え!海未ちゃんの声がバックから?」

海未「...どうやら時間のようですね」

穂乃果「!?貴方は....海未ちゃんじゃない?」

海未「はぁ...余計な邪魔のせいでバレてしまったようですね」

穂乃果「っ!!」ダッ

海未「逃がしませんよ!」

244: 名無しで叶える物語 2017/08/09(水) 23:34:52.78 ID:dUeiOeUl.net
穂乃果「はぁ...はぁ....」タッタッタッ

穂乃果(どういうことなの?海未ちゃんが海未ちゃんであって海未ちゃんじゃない?)

穂乃果「とにかく逃げないと....でもどこに....それになんで周りに人が全然いないの?」

穂乃果「そうだ!ここはあの洋館の近くのはず、怖いけど、あの人達に助けを求めてみよう!!」

穂乃果「............」



穂乃果「誰か、誰か助けてください!!」バタン

穂乃果「はぁ....はぁ...誰もいないの?」

穂乃果「海未ちゃんが海未ちゃんが変なの!!」

海未「誰が変なんですか?」

穂乃果「!!」

海未「追いつきましたよ、穂乃果」

穂乃果「貴方は誰なの.....」

海未「............」

256: 名無しで叶える物語 2017/08/13(日) 01:08:56.91 ID:WT+IlgSu.net
海未「私は私ですよ、穂乃果」

穂乃果「ふざけないで!!」

海未「..........」

穂乃果「貴方は海未ちゃんじゃない!!たしかに貴方は海未ちゃんの姿をしてるけど貴方は海未ちゃんじゃない!!」

海未「ふふふ....」

穂乃果「な、なにがおかしいの!!」

海未「これから穂乃果も私達と同じになるんです、ずっと一緒にいられますよ」

穂乃果「お、同じ目?」

海未「これを見ればわかりますよ」スッ

257: 名無しで叶える物語 2017/08/13(日) 01:26:19.93 ID:WT+IlgSu.net
『穂乃果!!』

穂乃果「う、海未ちゃん?」

『穂乃果!!この私は私ではありません!!偽物です』

穂乃果「手鏡の中の海未ちゃんが喋ってる?」

『早く逃げてください!!ことりもすでに私と同じ目に!!....』

穂乃果「こ、ことりちゃんが!?」

海未「おしゃべりはそこまでです」スッ ゴソゴソ

『~!!!!!!!!!!』

穂乃果「!!海未ちゃんを元に戻してよ!!海未ちゃんをバックから出して!!」

海未「大丈夫です、貴方もすぐに仲間にしてあげますよ」

穂乃果「っ.......」

258: 名無しで叶える物語 2017/08/13(日) 01:34:21.09 ID:WT+IlgSu.net
海未「ふふふ....」ジリッ

穂乃果「い、嫌っ!!」

海未「..........」

穂乃果「だ、誰か助けて!!」

海未「そう都合よく助けなんてきませんよ」


真姫「んー.....うるさいわね...誰よ...」

海未「!?」

穂乃果「あ、貴方は.....」

真姫「ん....また貴方達?....懲りないわね....本当に」

穂乃果「た、助けてください!!」

真姫「眠い....zz.....」

穂乃果「起きてくださいよ!!!」ユサユサ

259: 名無しで叶える物語 2017/08/13(日) 01:54:24.04 ID:WT+IlgSu.net
真姫「んー.....何よぉ....」

穂乃果「あの海未ちゃんは海未ちゃんじゃないの!!なんか変なの!!」

海未「.....貴方は......」

真姫「ん?......」パチッ

真姫「......ってひ、人がいる!?」


海未「..........」

真姫「....!!」

真姫「...ふ~ん....面白いモノがいるじゃない、貴方、この間の人間じゃないわね」

海未「意外ですね、この地にも貴方みたいな人間ではないものがいたんですね」

真姫「いるわよ、ずっと昔からね」

海未「成程、それは失礼しました...では穂乃果を渡してもらえませんか?私は穂乃果に用事があるので」

穂乃果「!!」

真姫「いいわよ、別に」

穂乃果「え?」

260: 名無しで叶える物語 2017/08/13(日) 02:05:40.91 ID:WT+IlgSu.net
海未「ふふふ、話が早くて助かります」

穂乃果「た、助けてくれないの!?」

真姫「............」

海未「では、穂乃果を渡していただきましょう」

穂乃果「た、助けてよ!!」

真姫「別に貴方を助ける義理なんて私にはないわよ」

穂乃果「そ、そんな.....」

真姫「そもそも私の安眠を妨害をした時点で私は機嫌が悪いの」

海未「さぁ、穂乃果一緒にいきましょう」

穂乃果「嫌!!!海未ちゃんとことりちゃんを返して!!」

真姫「..........」

海未「大丈夫ですよ、あっちの世界で仲良くやっていけますよ、きっと」

穂乃果「返して!!皆を返して!!」

261: 名無しで叶える物語 2017/08/13(日) 02:13:12.73 ID:WT+IlgSu.net
真姫「..........」

(返して!!パパとママを返してよ!!!返してよ!!)

海未「さぁ、貴方もこの鏡の世界に....」

穂乃果「い、嫌!!!」

真姫「.........」


(真姫ちゃん、西木野家は代々、この地を影から守ってきたわ)

(だから真姫ちゃんも大きくなったらパパやママと一緒にこの音ノ木を守っていくのよ)

真姫「.......はぁ.....」スッ

穂乃果「!?」

真姫「耳障りね.....」

海未「すぐに済みますよ」

真姫「....気が変わったわ、助けてあげる」

穂乃果「え?」

262: 名無しで叶える物語 2017/08/13(日) 02:18:55.94 ID:WT+IlgSu.net
穂乃果「助けてくれるの?」

真姫「えぇ、その代わり報酬は後でいただくからね」

穂乃果「ほ、報酬?」

海未「...私の邪魔をするって言うんですか?」

真姫「そうね、やっぱり自分の縄張りで好き勝手されるのも面白くないなって思ってね」

海未「そうですか.....なら.....!!」

真姫「........」

海未「貴方も一緒に始末してあげますよ!!!!」

真姫「ふん.....面白い、相手してあげるわ」

301: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 01:32:19.19 ID:anLCdfEy.net
真姫「さて、とりあえず....」

穂乃果「は、はい!」

真姫「下がってて、邪魔だから」

海未「そう簡単に逃がすとでも?」ブンッ


シャキン!シャキン!

穂乃果「!!な、なにこれ」

真姫「へぇ...鏡の鳥籠ってところかしら....」

海未「ふふふ...こう、四方を鏡に囲まれては私がどこにいるかわからないでしょう」

真姫「貴方、鏡を操る能力なのね」

海未「はい、鏡と現実世界を自在に移動できるのが私の能力です」

真姫「ふ~ん...」

302: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 01:43:45.03 ID:anLCdfEy.net
海未「随分と余裕じゃないですか」

真姫「どうかしら?こっちはお荷物もあるし」

穂乃果「お、お荷物って私のこと?」

真姫「貴方以外になにがあるっていうのよ、他に」

穂乃果「ひ、ひどい...」

真姫「だって、事実じゃない」

穂乃果「うぅ.......」


海未「では、そろそろ貴方のお手並みを拝見するとしますか」

真姫「.........」

303: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 01:50:37.52 ID:anLCdfEy.net
海未「この鏡の結界の中では私は無敵です」

真姫「無敵ねぇ....そんなものは存在しないわよ」

海未「そんな無駄口がたたけないくらいまでいたぶってあげますよ」

真姫「だって、そんなものがあるのならこの世界はその無敵な誰かに支配されているはずなんだから」

海未「本当に口だけは達者ですね!!」シュッ

真姫「っ!」ツー

穂乃果「だ、大丈夫?血が!!」


海未「ほぉ...今のをかわしましたか」

真姫「...鏡の矢っていったとことかしら、これは」チラッ

海未「はい、どうやらこの体の元になっている人間は弓や剣術などが得意なようでしたので」

真姫「面白いわ、私の体に傷をつけた罪は重いわよ」

海未「ふふふ...この状況でいつまでその余裕が続きますかね!!」

304: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 01:57:30.91 ID:anLCdfEy.net
海未「さぁ、次はかわせますか?」ギリリリ

真姫「...........」ジッ

海未「!!....」

海未(こっちを見ている?...いえ、そんな、ただの偶然です)


海未「.........」シュッ

真姫「.........」スッ

海未「な!よ、避けた?そんなばかな!」

真姫「そんなまやかしは無駄よ、私には貴方の位置がわかるんだから」

海未「そんな...何故!!何故なんですか」

305: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 02:10:44.08 ID:anLCdfEy.net
真姫「それは私が強いからよ」

海未「はい?」

真姫「貴方より私が強いから、対処もできる、ただそれだけよ」

海未「何をふざけたことを!!」

真姫「冥土の土産に一つ教授してしてあげるわ」

海未「た、ただの偶然に決まってます」

真姫「偶然ではないわ、私は貴方の位置がわかる」

海未「なら!!何故わかるんですか!」


真姫「気配よ」

海未「気配?」

真姫「どんなに鏡張りにして視認しづらくても、貴方そのものの気配までは鏡に写すことはできない」

真姫「それが答えよ」

海未「そんな.....」

真姫「じゃあ、そろそろ終わりにしましょうか?」

海未「っ!!」

306: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 02:16:36.24 ID:anLCdfEy.net
海未「ならば!こっちを狙うまで!!」シュッ!!

穂乃果「!!!」

真姫「...っ!!!」


ザシュ!!

真姫「っく!!」

穂乃果「あ!!!」

海未「さらに追撃です!!」シュッ

真姫「っ!!!」カン!カン!!

海未「ほぉ...まだはじき返す力がありますか...」

真姫「...卑怯者なのね、貴方...」

海未「毒矢は古く昔から伝わる攻撃です」

真姫「成程、急に体が痺れるなって思ったらそういうことね....」ガクッ

海未「膝をつきましたね、どうやら勝負ありのようですね」

真姫「..........」

307: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 02:22:07.76 ID:anLCdfEy.net
穂乃果「ご、ごめんなさい、私を庇ったばっかりに....」

真姫「気にしなくていいわ、貴方を助けるって宣言した以上、それを守らないと私のプライドが許せないから」

海未「そんなプライドよりも自分を守ったほうがよかったんじゃないですか?」


真姫「すぅ.....やあ!!」ドシン!!

真姫「...........」スッ

穂乃果「鏡なのに傷が一つもついてない....」

海未「はははは!!無駄ですよ、その鏡は特殊な鏡ですから割ることはできませんよ」

真姫「はぁ....本当はしたくはなかったけど、これじゃあラチがあかないし、仕方ないか....」

海未「?何を言ってるんですか?」

真姫「見てればわかるわよ」


真姫「はあああああ!!!!!!」

海未「!?」

308: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 02:30:43.84 ID:anLCdfEy.net
海未「な、なんですか、このオーラは.....」

真姫「やあ!!」バシン!!!


パリン!!!

穂乃果「わ、割れた!?」

真姫「鏡なんて壊せばいいのよ!!!」ブンッ!!

パリン!!!パリン!!

海未「そ、そんなばかなぁ!!!!」


真姫「.....貴方の無敵も大したことないようね」

海未「っ!!」ギリッ

穂乃果「す、すごい.....」

真姫「.....限界のようね.....」

穂乃果「え?」

309: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 02:32:01.15 ID:anLCdfEy.net
ポン!!

海未「な、なんですか?この煙は!!」

穂乃果「どうしたんですか!!一体」


穂乃果「けほけほ.....あれ?吸血鬼さんは?」

「..........」

穂乃果「あ、あれ?なんでこんなところに急に」

「失礼ね、私よ」

穂乃果「え.....その赤髪はもしかして」

「そうよ、私よ」

穂乃果「こ、体が縮んでる!?」

チビ真姫「....今、子供って言おうとしたわね、貴方」

310: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 02:45:57.16 ID:anLCdfEy.net
穂乃果「ど、どうしちゃったんですか?なんで子供に!?」

チビ真姫「どうやら魔力を使いすぎてガス欠みたいね、よいしょっと...あぁ、体が痺れてる...」スッ

穂乃果「ガス欠?」

チビ真姫「そうよ、だから今、私はただの子供みたいなものね」

穂乃果「子供.....」

海未「ふふふふ.....」

穂乃果「!?」

海未「どうやら私に運が向いてきたみたいですね」

チビ真姫「..........」


海未「貴方を倒したらいい硝子人形ができそうですね」

チビ真姫「もう勝った気でいるのかしら?」

海未「貴方が戦えない状況ならそれも必然でしょう」

チビ真姫「.....愚かね」

海未「お、愚か!?」

チビ真姫「...ふん」

311: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 02:48:29.86 ID:anLCdfEy.net
海未「その姿で何を言ってるんですか」

チビ真姫「事実を言ったまでよ」

海未「」イラッ

海未「....わかりました、すぐに楽にしてあげます」スッ

海未「結界がなくてもただの人間と子供になった貴方くらい簡単に始末するなんて容易です!」

穂乃果「!?」

真姫「.........」


真姫「!......全く、遅いわよ」

穂乃果「え?」


バタン!!

海未「!?」

「真姫!!」「「真姫ちゃん!!!」」

312: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 02:53:02.64 ID:anLCdfEy.net
穂乃果「あ、あの人達は」


チビ真姫「遅かったわね」

希「真姫ちゃん!?」

絵里「その姿は.....」

にこ「なに無茶してんのよ!!」

チビ真姫「まぁ、色々あってね、今回はあの人間を守ってみることにしたのよ」

絵里「あれは....」

希「穂乃果ちゃん....」

穂乃果「あ、その....」

にこ「..........」


海未「ぞろぞろと騒がしい連中ですね」

希「あら?海未ちゃんまで」

絵里「どう見ても違うでしょ、ふざけないの希」

希「はーい」

チビ真姫「とりあえず、あいつを倒すからちょっと力を借りてもいいかしら?」

絵里「今日は誰にするの?」

チビ真姫「さて、どうしようかしら?」

313: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 02:58:38.33 ID:anLCdfEy.net
チビ真姫「よし、とりあえず今日は希で」

にこ「...また、選ばれなかった....」

絵里「まぁまぁ...」

チビ真姫「行くわよ、希!!」

希「OK!!わかった!!」


チビ真姫「ポゼッション!!」

希「..........」スッー

穂乃果「か、体が消えていく!?」

海未「な、何が起きているというんですか!!」


真姫「まぁ、簡単に言えば融合っていったところかしら?」

穂乃果「子供から戻ってる!いつの間に!あと格好と雰囲気もいつもと違う....」

魔女真姫「ウィッチモード真姫よ、貴方に素敵な魔法をかけてあげるわ」

海未「...吸血鬼が魔女になった?これはどういうことですか?」

魔女真姫「さぁね?貴方はここで終わるんだから説明する必要もないわ」ギロッ

海未「さっきの以上のオーラ!?これは.....」

魔女真姫「さぁ、裁きの時間よ」

318: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 21:57:48.17 ID:anLCdfEy.net
魔女真姫「ふふ、貴方に面白いものを見せてあげるわ」

海未「ならば....こっちも奥の手です!!」

海未「いでよ!!ミラーナイト!!!」


穂乃果「!?鏡でできた兵士みたいなのがたくさん出てきた!?」

魔女真姫「意外と器用なのね、貴方」

海未「行きなさい!ミラーナイト達!」

魔女真姫「ならこっちも....」

魔女真姫「コール!!」

穂乃果「な、なんかカードが出てきた?」

魔女真姫「さぁ、私と貴方の運命を決めましょうか?」

319: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 22:06:32.89 ID:anLCdfEy.net
魔女真姫「運命を決めるこの3枚のカード!」ヒュン

穂乃果「カードが光って空中に浮いてる?」

魔女真姫「さぁ、どれを選ぶ?貴方は」

海未「そんな危険そうなもの!誰が選ぶものですか!!」

海未「いきなさい、ミラー....な、体が....」ググッ


魔女真姫「これは貴方が裁かれる時間なのよ、拒否することはできないわ」

魔女真姫「カードを選ばない限り貴方は動くこともできないわ」

海未「っく....」

魔女真姫「さぁ、選びなさい」

海未「では!左のカードです!」

魔女真姫「左ね.....」パチン!!

穂乃果「カードが勝手に手元まで.....」

魔女真姫「.......」スッ

魔女真姫「成程ね」

320: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 22:20:27.69 ID:anLCdfEy.net
魔女真姫「月が今日も綺麗ね」

海未「は?ここは建物の中ですよ、何をいきなり変なことを....」

魔女真姫「月が綺麗ね」

海未「だから...何を....!?」


穂乃果「え!ここはどこ?」

魔女真姫「ここはカードが支配する世界、まぁ、結界っていったところかしら」

海未「なんですか!この草原は!!」

魔女真姫「綺麗だと思わない?」

海未「ミラーナイト!!!」

ミラーナイト「!!」ブンッ

魔女真姫「!?」ザック

穂乃果「あ!!吸血鬼さん!!」

魔女真姫「」

海未「なんだ随分とあっけないですね....ふふふ、はははは!!」

321: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 22:28:56.53 ID:anLCdfEy.net
魔女真姫「いい思いはできたかしら?」

海未「は?」

魔女真姫「..........」

海未「い、いつの間に背後に!!さっきまでそこでミラーナイトに!」

魔女真姫「」スッ

海未「き、消えた!?」

魔女真姫「幻覚よ、貴方が選んだカードは『THE MOON』月のカードの効果よ」

魔女真姫「このカードは夜の間に月が姿を変えたりするように、姿を変えたり、強い幻覚などを見せることができるカード」

海未「幻覚....卑怯ですよ!!」

魔女真姫「勝てば正義よ、なんだってね、それに先に卑怯なことを貴方じゃない」

322: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 22:47:09.80 ID:anLCdfEy.net
魔女真姫「さーて、じゃあ必殺技でも見せてあげるわ」

海未「必殺技?させませんよ!!ミラーナイト!!」

ミラーナイト「!!」ダッ

魔女真姫「邪魔よ」ブンッ

パリン!!!パリン!!

海未「なっ!!」

魔女真姫「さて、このマジカルステッキ?だったかしら、このステッキにこのカードを読み込ませると....」

魔女真姫「さらに....コール!!」

海未「!!カードが勝手に!!それは私が選ばないと使えないはずでは!」

魔女真姫「それはファーストコールだけよ」

海未「そ、そんな....」

魔女真姫「敵にベラベラとそんなに喋る訳ないでしょ、普通」


にこ「遊びすぎよ、真姫ちゃん」

絵里「まぁまぁ、真姫が楽しそうだからいいじゃない」

にこ「ふん」

絵里「もう、選ばれなかったらって拗ねないの!にこ」

にこ「べ、別に拗ねてないわよ」

323: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 22:59:52.05 ID:anLCdfEy.net
魔女真姫「ふ~ん....このカードね」

海未「こうなったら、ミラーナイト合体しなさい!!」

穂乃果「が、合体?」

ミラーナイト「.......」ガシャンガシャン


海未「貴方が2体ほど倒されてしまったので、6体での合体ですが、まぁ、よしとしましょう」

魔女真姫「........」

穂乃果「お、大きい....穂乃果、こんなに大きくて動くものを見たのは初めてだよ...」

海未「ふふふ...これが私の本気です!!!」



にこ「巨大化は」

絵里「負けフラグよねー」

にこ「もう!にこの台詞を取らないでよ!!」

324: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 23:06:25.47 ID:anLCdfEy.net
魔女真姫「引いたカードは『THE MAGICIAN』 」

魔女真姫「なら、こんな攻撃はいかがかしら?」スッ


海未「行きなさい!!ミラーナイト!!」

ミラーナイト「.......」ガキン!!

魔女真姫「........」ガシャン!!


穂乃果「あれ?なんか暗くなってきた?」

にこ「あー.....」

絵里「あれは私でも無理だわ」

海未「何を騒いでいるんですか....ん、なんで急に暗く?」

海未「....なんですか!これは!!」


魔女真姫「月が綺麗ね」

海未「なっ....月が大きくなっている?」

魔女真姫「いえ、正確には落ちてきてるのよ」

海未「はぁああ!?」

魔女真姫「潰れなさい!」

ミラーナイト「!!」


バリン!!!


海未「ミラーナイト!!!」

魔女真姫「終わりね」

325: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 23:21:22.17 ID:anLCdfEy.net
海未「ま、まだです!!まだ終わってません!!」

魔女真姫「終わりよ、貴方は奥の手を使っても私には勝てなかった...いえ、私達に勝つことができなかった」

海未「あああああああああ!!」ダッ

魔女真姫「最後まであがくのね....スタームーン!!」バッ

海未「ぎゃあああああああ!!」

パリン!!

海未「」


穂乃果「やったの?...」

魔女真姫「えぇ、終わ」


ポン!!

チビ真姫「あ」

希「時間切れみたいやね」

チビ真姫「とにかく終わりよ」

にこ「なんかイマイチしまらないわねー」

絵里「それより真姫怪我とかしてない?」

チビ真姫「大丈夫よ」

絵里「そう、よかったわ」

にこ「過保護ね....」

希「にこっちだって過保護な癖に」

にこ「なんですって!!」

326: 名無しで叶える物語 2017/08/26(土) 23:35:06.71 ID:anLCdfEy.net
穂乃果「あれ?海未ちゃんの鞄が光ってる?」ゴソゴソ

穂乃果「これは鏡?」


ピカーーー

海未「こ、ここは?」

希「どうやら海未ちゃんも元に戻ったみたいやね、よくわかんないけど」

海未「ここは...あの洋館...穂乃果は?穂乃果はどこですか!!」

穂乃果「ここだよ....」

海未「ど、どこいるんですか?」キョロキョロ

穂乃果「海未ちゃんどいて.....」

海未「へ?....あぁ、すいません!!穂乃果!!」

穂乃果「あはは....」

絵里「一気に騒がしくなったわね、ねぇ、真姫」


チビ真姫「zzzzzzzzz」

絵里「....お疲れ様」

にこ「とりあえず、毛布を持ってくるわ」

絵里「ありがとうにこ」

希「うちも疲れたー...エリチ焼肉ー....」

絵里「真姫が起きたらね」

希「やった!!」

333: 名無しで叶える物語 2017/08/28(月) 00:23:04.19 ID:P6EEX4M3.net
絵里「...つまり、話を整理すると貴方はその南ことりさんに襲われて鏡の貴方と入れ替わってしまったと」

海未「はい....」

にこ「なんか南って聞いたことがあるわね」

希「たしか、理事長の娘さんやね」

にこ「あー...そういうことね」

海未「あの.....」

絵里「何?」

海未「穂乃果や私を助けてくれてありがとうございます....本当になんてお礼を言っていいか」

絵里「お礼なら真姫に言って頂戴、真姫が貴方達を助けるって言うから私達は手伝っただけなんだから」

希「でも、うちらが逃がしたやつが悪さしてるなら、うちらも責任が多少なりともあるんじゃ」

絵里「それは....」

にこ「今、私達は街から報酬も何も貰ってないわ、責任も何もないでしょう」

希「...言われて見ればたしかにそうかも!」

にこ「こっちは真姫ちゃんの気まぐれみたいもんでやってるんだから、そんなの気にする必要はないわ」

穂乃果「..........」

334: 名無しで叶える物語 2017/08/28(月) 00:41:39.78 ID:P6EEX4M3.net
にこ「報酬をきちんと貰えてれば、この屋敷だってもう少しは綺麗に管理できたはずよ」

絵里「そうね、先代が亡くなってからはお払い箱みたいなものになってるしね」

希「まー街が昔よりは平和になったからじゃないの?」

にこ「その平和は誰が守ってきたっていうって話なんだけどね...」

穂乃果「あのー.....」

絵里「今度は何?」

穂乃果「え、えっと...ことりちゃんはどうするの?ことりちゃんも助けてもらえたりするの?」

にこ「ことり?」

絵里「あぁ、南さんの名前よ」

希「うーん、どうしよっか?」

にこ「にこはパス、真姫ちゃんも寝てるし、魔力切れみたいだし」

絵里「希は?」

希「いや、うちもさっきので魔力あんなないからパスかな?」

絵里「そう、じゃあ、南さんは放っておきましょう」

穂乃果「え、そんな!!助けてくれないの?」

絵里「こっちも慈善活動じゃないのよ、気まぐれでやってるようなもんだから」

335: 名無しで叶える物語 2017/08/28(月) 00:52:28.87 ID:P6EEX4M3.net
穂乃果「そこをなんとか!ことりちゃんは大切な幼馴染なんです!」

にこ「あんたの親友って言われても、にこ達とっては会ったこともないただの他人よ」

穂乃果「お願いします!!」

海未「私からもお願いします!!私はどうなってもいいですから!ことりだけは!!」

穂乃果「ダメだよ!!それなら穂乃果はどうなってもいいから!!お願いします!」

海未「穂乃果こそ何を言ってるんですか!ここは私が!!」


希「おー美しい友情やね、泣けてくるねエリチ、にこっち」

絵里「茶化さないの、希」

にこ「見ててむかつくわね」

絵里「にこ!」

にこ「........」

336: 名無しで叶える物語 2017/08/28(月) 01:00:56.66 ID:P6EEX4M3.net
にこ「だって、こいつら真姫ちゃんに助けてもらったんでしょ?」

にこ「その助けてもらった命を体をもう手放そうとしてるんでしょ?」

にこ「真姫ちゃんに失礼だと思わないの?助けてもらったなら自分を大切にすべきなんじゃないの?」

絵里「にこ、考え方がひねくれすぎよ」

にこ「私は自分の思ったことを言っただけよ、絵里もそう思わないの?」

絵里「..........」


チビ真姫「別に私は構わないわよ」

絵里「真姫!起きたの?」

チビ真姫「そんだけ大きな声を出されれば起きるわよ」ギロッ

穂乃果「!!ご、ごめんなさい...」

海未「すいません.....」

チビ真姫「まぁ、今回の敵は仲間を増やすタイプみたいだし、早めに親玉を叩いておいたほうがいいんじゃないの?」

絵里「でも真姫、そんな体じゃ戦うのはきついんじゃないの?」

チビ真姫「そうね、でも手がないわけでもないわ」

337: 名無しで叶える物語 2017/08/28(月) 01:09:28.11 ID:P6EEX4M3.net
チビ真姫「たしか...穂乃果と海未だったかしら?」

穂乃果「は、はい!」

海未「........」

チビ真姫「貴方達に問うわ、そのことりって子を助ける為なら自分を犠牲にしてもいいのね?」

穂乃果「....いいよ、吸血鬼さんに助けてもらった命だけど、穂乃果はことりちゃんを助けたい!!」

海未「私もことりを助けたいです!!親友を見捨てて生きてくなんて私にはできません!!」

チビ真姫「ふふふ....あはははは!!」

絵里「ま、真姫?」

にこ「ちょっと真姫ちゃんどうしたのよ」

チビ真姫「これが友情ってやつなのかしら?」

チビ真姫「面白いわ、手を貸してあげるわ、ただし条件があるわ」

穂乃果「条件?」

338: 名無しで叶える物語 2017/08/28(月) 01:32:59.16 ID:P6EEX4M3.net
チビ真姫「そうね、たしか貴方は園田道場の娘だったわよね」

海未「は、はい...そうですが...」

チビ真姫「ねぇ、皆」

絵里「何?真姫」

チビ真姫「せっかくだから地元の有力者の家に恩を売っておかない?」

希「おぉ....でもそれって....」

にこ「真姫ちゃんもいい性格してるわね」

チビ真姫「まぁ、園田家には昔よくしてもらってたみたいだし」

チビ真姫「今回は軽い感じで済ませてあげるわ」

海未「軽い感じ?」

チビ真姫「そうね....じゃあ、血を吸わせて頂戴?」

海未「え」

チビ真姫「大丈夫よ、痛みは一瞬だから」

339: 名無しで叶える物語 2017/08/28(月) 01:39:48.51 ID:P6EEX4M3.net
チビ真姫「これからさっきの親玉と戦うっていうのに、この体じゃ戦いづらいからね」

チビ真姫「てっとり早く回復させてもらうわ」

海未「っ.....わ、わかりました....」

穂乃果「待ってよ!!吸われたら海未ちゃんも吸血鬼になっちゃうんじゃ...」

海未「!!.....」

チビ真姫「それはそれで面白いわね、でもそれは今回はいいわ」

チビ真姫「今回は貴方達の血をいただくだけでいいわ、眷属にはしないから安心しなさい」

海未「........」

チビ真姫「とは言ってもその感じだと貴方達が怖がりそうだから....にこちゃん、あれを持って頂戴」

にこ「はいはい」

穂乃果「あれ?」

にこ「えっと....あった、あった」

絵里「ちゃんと消毒するのよ?」

にこ「わかってるわよ、一応未使用品だけどしとくか....」

穂乃果「あれって....」

海未「注射器ですね....」

チビ真姫「まぁ、うちの親は医者だったし、医療器具はたくさんあるのよ」

穂乃果「成程....」

340: 名無しで叶える物語 2017/08/28(月) 01:49:36.72 ID:P6EEX4M3.net
チビ真姫「はい、腕を出して」

穂乃果「穂乃果もやるの?」

チビ真姫「当然よ、報酬はもらうっていったでしょ」

穂乃果「うぅ.....」

チビ真姫「何?注射は苦手なの?」

穂乃果「はい....」

チビ真姫「ふ~ん...でもやめないわ、これくらい我慢しなさい」グッ

穂乃果「っ~~!!!!」


絵里「子供が注射を刺してるって中々、異様な光景よね」

希「まぁ...あぁ見えて医者の娘だし、大丈夫だよ」

にこ「それにしても真姫ちゃん、随分人間に慣れたみたいね」

絵里「あ、たしかに言われてみれば」

希「いいことやん?」

にこ「どうだか.....」


チビ真姫「よし、こんなもんか....」

穂乃果「やっと、終わった...なんかフラフラする」

海未「大丈夫ですか?穂乃果?」

チビ真姫「次は貴方よ、早くしなさい」

海未「は、はい!」

穂乃果「頑張ってね、海未ちゃん...」

341: 名無しで叶える物語 2017/08/28(月) 01:55:30.19 ID:P6EEX4M3.net
チビ真姫「まぁ、こんなもんかしら.....」

絵里「どうすんの?それ」

チビ真姫「とりあえず冷蔵庫に保存しておいて」

希「了解」

チビ真姫「さてと...とりあえず少し飲んでおきますか...」

チビ真姫「.......」ゴクゴク

穂乃果「ジュースのように....」

海未「血を飲んでますね....」

チビ真姫「..........」


ポン!!

真姫「まぁまぁ、回復ってところかしら」

希「真姫ちゃんうちも回復したーい...焼肉ぅ....」

真姫「この件が片付いてからね、そろそろ日も沈むわね....準備はいい?」

絵里「私はいつでもOKよ」

にこ「はいはい」

希「お肉ぅ.....」

真姫「さぁ、狩りの時間よ」

347: 名無しで叶える物語 2017/08/28(月) 23:57:05.99 ID:P6EEX4M3.net
真姫「........」

希「どうやらあそこに敵さんはいるみたいやね」

絵里「向こうは待ち構えているようね」

真姫「まぁ、分身みたいなものを倒したんだから向こうもわかってるはずよ」

にこ「私でも妖気が感知できるくらいのオーラね」

希「今回の敵は中々、強そうやね」

真姫「ますます面白くなってきたわね」

絵里「真姫、随分と乗り気ね」

真姫「たまにはちゃんと運動しないとね」

にこ「真姫ちゃん、魔力は大丈夫?」

真姫「まぁ、半分ってところかしら?もしかしたらエリーとかに協力はお願いするかも」

にこ「..........」

348: 名無しで叶える物語 2017/08/29(火) 00:12:34.54 ID:tM4C8n0t.net
にこ「...........」ムスッ

真姫「どうしたのよ、にこちゃん」

にこ「.....別に」

真姫「別にって....だったらそんなふくれっ面になってるよ」


希「にこっちは拗ねてるんよ」

真姫「拗ねてる?」

絵里「ほら、にこって中々、真姫とポゼッションしないじゃない?」

真姫「あー....だってにこちゃんって能力的に....」

にこ「どうせにこは使い勝手の悪い性能ですよ!!」

希「あーあ...完全に拗ねちゃった」

絵里「ねぇ...真姫、今回はにこを使ってあげて?」

真姫「まぁ、いいけど...にこちゃんは使い勝手のいい環境が中々ないから出番が少ないだけど、性能は悪くないわよ...うん」

にこ「じゃあにこは陸じゃ、使うことはないって言いたいの?」

真姫「そうは言ってないわよ」

にこ「.........」

349: 名無しで叶える物語 2017/08/29(火) 00:27:17.50 ID:tM4C8n0t.net
真姫「はぁ....わかったわ、今回はにこちゃんで行くわ」

にこ「...本当?」

真姫「本当よ」

にこ「本当に本当?」

真姫「しつこいわね、本当だってば」

にこ「そっか....えへへ.....」

真姫「........」


にこ「仕方ないわねー希は疲れてるみたいだし、絵里は今回譲るって言うから!私が真姫ちゃんと戦うわ」

希「あ、元気になった」

絵里「.....やっぱり、私が行こうかした?なんかイラッとしたわ」

にこ「~♪」

真姫「これから戦うってのに緊張感ないわね....」

350: 名無しで叶える物語 2017/08/29(火) 00:45:00.81 ID:tM4C8n0t.net
真姫「ここは....また妙な場所を選んだもんね」

ことり「待ってたよ、吸血鬼さん」

希「明神さんで戦うなんてうちに喧嘩を売ってるんかな?」

絵里「こらこら落ち着きなさい、貴方は魔力がほとんどないんだから」

希「だって...ここうちのバイト先なんだもん、バイト先に殴り込みされてるんよ?うちは」

にこ「はいはい....とりあえず、絵里お願いできる?」

絵里「人使いが荒いわね、せーの...っと」

ことり「へぇ...貴方結界を張れるんだ?」

絵里「うちのメンバーは暴れたがり屋とか多いからね、使わないと面倒なのよ」

ことり「ふーん...」

351: 名無しで叶える物語 2017/08/29(火) 00:50:29.34 ID:tM4C8n0t.net
真姫「さて、ちょっと事前確認なんだけど、この街から出るつもりとかはないの?」

ことり「ないよ」

真姫「じゃあ、私の配下になるつもりは」

ことり「全くないよ」

真姫「そう...話し合いは無駄なようね、じゃあ、始めましょうか?」

ことり「来なよ、私の半分の力しかない半身を倒していい気になってるみたいだけど、その半分の半身を倒すのに魔力を使い切った貴方に私が倒せるのかな?」

真姫「やってみればわかるわ」

ことり「そうだね、じゃあいくよ!!!」

352: 名無しで叶える物語 2017/08/29(火) 00:58:55.85 ID:tM4C8n0t.net
ことり「........」スッ

真姫「ふ、また鏡?それでまた兵士でも作るつもりかしら?」

ことり「兵士?そんな弱いものはいらないわよ」グググ


希「見て、鏡が南さんがまた南さんの姿に!」

絵里「あれは....分身?」


ことり「その通り、鏡で作った私の分身よ」

真姫「は!結局はさっきと同じじゃない」

ことり「戦ってみればわかるよ!」

鏡ことり「.......」ブンッ!!

真姫「っ!!」サッ

真姫(....早い....)

ことり「ふふふ、どうこれでもまだ弱いって言えるかな?」

真姫「...........」

353: 名無しで叶える物語 2017/08/29(火) 01:11:00.10 ID:tM4C8n0t.net
真姫「やああああ!!」

パリン!!


鏡ことり「!?」

ことり「やるね、強化したこの鏡の剣を割るなんて....でも」

鏡ことり「.........」スッ

ことり「剣はいくらでも再生できるから無駄だよ」

真姫「めんどうね.....」

鏡ことり「..........」ブンッ

真姫「おっと.....」サッ

ことり「ちなみにこの鏡の分身は私の力の8割を出せるから、甘くみないほうがいいよ」

真姫(これが....8割....)

354: 名無しで叶える物語 2017/08/29(火) 01:16:50.05 ID:tM4C8n0t.net
ことり「もっと面白いものをみせてあげる」

真姫「面白いもの?..........」

絵里「なっ!鏡の分身が.....」

にこ「増えていく.....」


ことり「ふふふ...全部で8体、私を含めて9人....これでどうかな?」

真姫「やるじゃない」

ことり「分身はさっきまで相手した分身を同じ強さだから、一人でも苦戦してるようじゃ、私の勝ちね」

真姫「それはどうかしら?」

真姫「....にこちゃん」

にこ「!!...待ってました」

355: 名無しで叶える物語 2017/08/29(火) 01:23:54.02 ID:tM4C8n0t.net
真姫「そっちが9人ならこっちも2人で行かせてもらうわ」

真姫「ポゼッション!!」

にこ「.........」スー


穂乃果「あ、さっきのやつだ!」

絵里「!!貴方、着いてきてたの?」

海未「お願いしたんですが、どうしても気になってしまって」

希「海未ちゃんまで.....」

絵里「はぁ...危ないからこの結界からは出ないでよ、出たら命の保証はないから」

穂乃果「はい!」

海未「ことり......」


真姫「さて...この姿は久しぶりね....」

ことり「..........」

穂乃果「あれ?もしかして吸血鬼さんが持ってるのって」

海未「メガホンでしょうか.....?」

356: 名無しで叶える物語 2017/08/29(火) 01:30:15.96 ID:tM4C8n0t.net
人魚真姫「マーメイド真姫よ、貴方に素晴らしい音楽を奏でてあげる」

ことり「人魚?......はははは!!ここは海じゃないんだよ?人魚の力を借りて何になるのよ」

人魚真姫「.........」

ことり「だったらそっちの金髪の女の子がよかったんじゃないの?結界張れるくらいの実力なんだから」

人魚真姫「今にわかるわよ」

ことり「何がわかるって言うの」

人魚真姫「すう~........」

人魚真姫「~♪」

ことり「歌を歌って何になるっていうの?ふざけるならとっとやっちゃうよ?」

人魚真姫「~♪」


ことり「......行きなさい!分身達!!八つ裂きにしちゃって!」

鏡ことり「.........」

ことり「?どうしたの?動きなさい!!」

357: 名無しで叶える物語 2017/08/29(火) 01:36:34.08 ID:tM4C8n0t.net
ことり「どうして動かないの!....まさか」

人魚真姫「~♪」

ことり「あの歌が原因?」

人魚真姫「ふぅ...効いてきたみたいね」

ことり「貴方、一体何をしたのよ!!」

人魚真姫「別に?私はにこちゃんと素晴らしいデュオをしただけよ?」

ことり「....人魚....まさか!!」

人魚真姫「ふふふ、やっと気づいたみたいね、海じゃなくても人魚だって戦えるのよ」

ことり「っく、動きなさい!!」

人魚真姫「無駄よ」

鏡ことり「............」


人魚真姫「さて、どうするの?」

ことり「..............」

363: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 00:06:31.95 ID:SryicQNz.net
人魚真姫「さて、動けないうちにその邪魔な偽物達を片付けてあげるわ」

ことり「無駄だよ」

人魚真姫「何が無駄なのよ、格好の的よ!!」ダッ


ガン!!

人魚真姫「.......」

鏡ことり「...........」

絵里「わ、割れない?」

希「あの状態の真姫ちゃんでも割れない硬さなの?」

人魚真姫「ふ~ん....」

鏡「........」にやっ

ことり「私の魔力を混ぜた特殊な強化鏡よ、絶対に貴方には壊せない硬さよ」

ことり「そして私自身も!!動けなくても私を傷をつけることもできないよ、絶対に」

人魚真姫「絶対にねぇ....」

364: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 00:19:30.50 ID:SryicQNz.net
人魚真姫「なら試してみましょうか、絶対に割れないのね」スッ

ことり「何度も殴っても蹴っても無駄だよ、貴方の力では割れないよ」

人魚真姫「ならこれならどうかしら....」

ポンッ

ことり「それは拡声器?....あははは!いくら大きな声で攻撃しても割れないよ」

人魚真姫「それはどうかしら?」

人魚真姫「Magnetic today!!スタート」

人魚真姫「~♪」

ことり「いくら歌ったって無駄だよ!音の振動で割るなんて....」


鏡ことり「..........」グググ

鏡ことり「...........」グググ

ことり「え?」

365: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 00:34:54.19 ID:SryicQNz.net
ことり「何、勝手に動いてるのよ貴方達!」

ことり「そもそも動けるならあいつを攻撃しなさい!!」

人魚真姫「~♪」


ことり「いや、これは....動いている訳じゃない!!」

鏡ことり「..........」グググ

ことり「何かに引っ張られている?」

鏡ことり「............」バッ

鏡ことり「............」バッ

ことり「え」


バリン!!!!

ことり「っ!!な、なにが起きたっていうの.....」

366: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 00:47:24.21 ID:SryicQNz.net
海未「敵が勝手に自滅した?」

絵里「いえ、違うわ」


ことり「なんでお互いにぶつかりあったのよ.....なんで自滅を」

人魚真姫「これが私の力よ」

ことり「馬鹿な!!鏡には心は無い!!歌で意思を奪うことなんかできないはず」

人魚真姫「磁力よ」

ことり「磁力?」

人魚真姫「片方に強いS極、もう片方には強いN極をかけたのよ、それがこの曲の効力」

人魚真姫「結果、お互いを引きあって衝突、自滅したってわけ」

ことり「そんな....」

人魚真姫「どんな割れない硬さの物でも同じ硬さのものなら割れるんじゃないかってね」

人魚真姫「結果は予想通り、粉々、残念だったわね」

ことり「.........」

人魚真姫「残りを片したら、貴方も片づけてあげるわ」

ことり「ふふふ.....」

367: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 01:05:13.23 ID:SryicQNz.net
人魚真姫「何、笑ってるのよ、全てを諦めたってことかしら?」

ことり「貴方、強いね、気に入ったわ」

人魚真姫「それはどうも、でも私は貴方のことは気に入らないわ」

ことり「釣れないなぁ...でも、ありがとう」

ことり「おかげでもっと私は強くなれそう」

人魚真姫「負け惜しみにしては随分と強気ね」

ことり「今にわかるよ!」カッ!!

パリン!!パリン!!!パリン!!!


海未「鏡のことり達が割れていく?」

絵里「な、なに?この光は!?」

希「眩しい!何も見えない!!」

人魚真姫「.........」


鏡真姫「.......ふぅ....」

鏡真姫「貴方の姿を写させてもらったわ」

鏡真姫「さぁ、仕切り直しといきましょうか?」

368: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 01:14:21.63 ID:SryicQNz.net
絵里「あれは真姫の姿よね...」

希「そっくりやん、さすが鏡やね」



人魚真姫「...........」

鏡真姫「相手が強ければ強いほど、私も強くなれる」

鏡真姫「貴方が強くてよかったわ、ちなみに......」

ポンッ!!

鏡魔女真姫「こんなのや」

鏡人魚真姫「こんなこともできるわ」


希「あー!!うちと真姫ちゃんのポゼッション状態まで!!」

絵里「本当に鏡みたいなやつね、厄介ね」

人魚真姫「............」プルプル

鏡真姫「あまりの衝撃に震えてるのかしら?」

人魚真姫「...........」ギロッ

鏡真姫「!?」

369: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 01:16:02.04 ID:SryicQNz.net
絵里「あー....」

希「これは......」


人魚真姫「いい度胸してるわね、貴方」

人魚真姫「私だけじゃなくて希やにこちゃんとの姿まで真似するなんて.....」

鏡真姫「そこにいるもう1人との姿は見たことはないからできないけど、見ればすぐに真似をしてあげるわ」

人魚真姫「ふざけないで!!」

鏡真姫「ふざけてはいないわ、貴方と違って魔力消費をしてない私の勝ちは見てきたわね、さっきの分身との戦いでも魔力を使ったみたいだし」

鏡真姫「本物を倒して、私が本物になってあげる」


人魚真姫「....は?」

人魚真姫「.....本物になる?....寝言を言ってるんじゃないわよ」

人魚真姫「決めたわ、全力でつぶしてあげる....私だけではなく希やにこちゃん、エリーとの絆でもあるその姿まで真似る罪....」

人魚真姫「極刑よ!!!!!!!」


希「真姫ちゃん、激オコやん...おー怖っ」

絵里「私もうしーらない」

374: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 21:35:04.24 ID:SryicQNz.net
人魚真姫「希!!あれを!!」

希「え!でも、さっき飲んだばっかじゃ....」

人魚真姫「いいから!!早く!!」

希「!う、うん.....」

絵里「真姫、そんなに飲んでどうなっても知らないわよ?」

人魚真姫「エリーは黙ってて!」

絵里「!!...はいはい....」


希「ほい!!」シュッ

人魚真姫「.........」パシッ

人魚真姫「.........」ゴクゴク

鏡真姫「何を飲んでるの?」


穂乃果「海未ちゃん、あの試験官に入ってるのって」

海未「おそらくは血ですね....」

375: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 21:43:50.93 ID:SryicQNz.net
人魚真姫「..........」スッ

ザー!!!!!!

鏡真姫「!?」


絵里「まずい!!希!!結界を強化しないと!!」

希「うち疲れてんのに...もうー!!」スッ

絵里「はぁああああ!!」

希「えい!」


鏡真姫「これは津波?なんでこんなところに水が....まさか!」

人魚真姫「........」クイッ

鏡真姫「っく!!!」

ザッパーン!!!!!

376: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 21:51:25.93 ID:SryicQNz.net
鏡真姫「............」ゴポゴポ

鏡真姫(まさか...結界の中に海を作るなんてなんて魔力なの)

鏡真姫(さすがに動きづらいわ....厄介ね)


鏡真姫(なーんてね♪)

ポンッ

鏡人魚真姫(よし、この状態なら海の中でも問題なく戦える)

鏡人魚真姫「...........」キョロキョロ

鏡人魚真姫(あの吸血鬼の姿が見えない?一体どこに....)

鏡人魚真姫(まさか海面?一旦上がって探してみますか.....息継ぎもしたいし)


鏡人魚真姫「........ぷはぁ!!」

人魚真姫「..........」グッ

鏡人魚真姫「!?」

377: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 21:58:15.40 ID:SryicQNz.net
人魚真姫「何を勝手に面をあげてるのよ、誰があげることを許したのよ」

鏡人魚真姫「っ!!........」ゴポゴポ

人魚真姫「いくら人魚と一緒になったからと言って半分は人魚じゃない、水の中では決まった時間しか活動はできない、息継ぎはしないとならないわ」

鏡人魚真姫「.......!!」ジタバタ

人魚真姫「どうやらその様子だと、貴方も長時間は潜ってられないみたいね」グググッ

人魚真姫「しかもこの海は私が魔力で作った海よ、普通の海とは違うわ」

人魚真姫「さて.....いつまで息が続くかしらね」

鏡人魚真姫(潜ることを想定しないうちに海に入ってしまったから息が.....しかも体も自由に動かない....このままだとまずい.....)


鏡人魚真姫「あああああああ!!!」

人魚真姫「!?」

鏡人魚真姫「はぁ....はぁ....」

人魚真姫「へぇ、まだ頑張るのね....少し見直したわ」

鏡人魚真姫「っく.....」

378: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 22:07:14.21 ID:SryicQNz.net
人魚真姫「これでもう貴方のレベルをこれでわかったわ、この程度でへばるようじゃ、私の相手にはならないわ」

鏡人魚真姫「たしかに、急激に貴方の魔力はあがったけど、私はそれに負けるつもりはないわ」

人魚真姫「そう、じゃあ、見せてあげる」

鏡人魚真姫「な、なにを」

人魚真姫「私達4人の絆を見せてあげるわ」

鏡人魚真姫「絆?」


絵里「まさか.....」

希「えー、うちもう限界なんだけど....」

人魚真姫「エリー!!希!!行くわよ」

379: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 22:18:31.86 ID:SryicQNz.net
鏡人魚真姫「一体、何をしようっていうの!!」

人魚真姫「私達は.....ひとつ!!」


絵里「......待って!真姫!!貴方、魔力が!!」

人魚真姫「.........」ゴクゴク

希「追加の血?でも、そんなに飲んだら!!」

人魚真姫「ミュージックスタート!!!」


絵里「っ....真姫ったら!!貴方達!!絶対にこの結界から出ちゃ駄目よ!!」スゥ

希「今日はなんか酷使されるなぁ....」スゥ

海未「ふ、二人が消えた?」

穂乃果「まさか....一つになるって....」


ピカーーーー

海未「っく!!眩しい!!」


鏡人魚真姫「一体...何が.....」

真姫「そうね、さっきまでがデュオなら.....」

鏡人魚真姫「!?」

真姫「今はカルテットってとこかしら?」

380: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 22:29:46.03 ID:SryicQNz.net
鏡人魚真姫「カルテット?」

真姫「...........」スッ

鏡人魚真姫「え?」


パリン!!!

鏡人魚真姫「え....なんでお腹が割れてるの?.....」

真姫「遊びは終わりよ」バシン!!

パリン!!

鏡人魚真姫「さ、再構築ができない?なんで....!!」

真姫「このカルテット状態は1分しか持たないけど、いつも何十倍もの力を発揮できる状態、紛い物の貴方には真似できないことよ」

真姫(その代わり代償として....魔力を大幅に消費しちゃうんだけどね....)

真姫「貴方のチンケなコピー能力や再生能力なんてものが及ぶものではないわ」

鏡人魚真姫「そんな、ばかな......」

真姫「刑の執行の時間よ、消えなさい!!」

鏡人魚真姫「あああああああああああ!!!」

パリン!!!


真姫「あー.....すっきりした」

381: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 22:43:13.72 ID:SryicQNz.net
海未「た、倒したんですか?」

穂乃果「た、多分.....」


真姫「.............」パチン!

穂乃果「あ、海が消えていくよ!!」

海未「海はわた.....いえ、なんでもないです」

真姫「これで全部おわ.....」フラッ


バタン!!

真姫「」

穂乃果「吸血鬼さん!!!」


ポンッ

絵里「あー.....疲れたわ」

にこ「あんたは一番戦ってないでしょうが」

希「....もう、うち動けない.....」

海未「どうやら融合が解けたみたいですね」

穂乃果「そっか.....あ、吸血鬼さんは?」


チビ真姫「zzzzzzzzzzzz」

穂乃果「寝てる.......」

絵里「これは当分起きなそうね....」

382: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 22:49:22.57 ID:SryicQNz.net
絵里「よいしょっと.....全く、無茶するんだからこのお姫様は」

チビ真姫「zzzzzzzzzzzzz」

希「にこっち....うちもおんぶ....動けない....」

にこ「なんで私があんたをおんぶしないといけないのよ!」

希「うぅ......だって.....」

にこ「.....ほら」スッ

希「え?」

にこ「おんぶはしないけど、肩くらいなら貸してあげるから」

希「にこっち!!!」バッ

にこ「だぁあああ!!!重い!!!重い!!!」



海未「とりあえず、一件落着と言いったところでしょうか」

穂乃果「....そうだね....!!ことりちゃんは?」

海未「穂乃果!!あそこに落ちている手鏡が光ってます、もしかしたら!!」

穂乃果「ことりちゃん!!」ダッ

383: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 22:52:25.33 ID:SryicQNz.net
絵里「よいしょっと.....全く、無茶するんだからこのお姫様は」

チビ真姫「zzzzzzzzzzzzz」

希「にこっち....うちもおんぶ....動けない....」

にこ「なんで私があんたをおんぶしないといけないのよ!」

希「うぅ......だって.....」

にこ「.....ほら」スッ

希「え?」

にこ「おんぶはしないけど、肩くらいなら貸してあげるから」

希「にこっち!!!」バッ

にこ「だぁあああ!!!重い!!!重い!!!」



海未「とりあえず、一件落着と言いったところでしょうか」

穂乃果「....そうだね....!!ことりちゃんは?」

海未「穂乃果!!あそこに落ちている手鏡が光ってます、もしかしたら!!」

穂乃果「ことりちゃん!!」ダッ

384: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 22:53:27.71 ID:SryicQNz.net
>>383はミス

385: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 22:54:26.86 ID:SryicQNz.net
ことり「..........」

ことり「あれ?ここは....神社?」

穂乃果「ことりちゃん!!」

海未「ことり!!」

ことり「!!穂乃果ちゃん!!海未ちゃん!!!」

穂乃果「よかった!無事だったんだね!!」

ことり「無事?」

海未「そうです、無事でよかったです!!」

ことり「えっと....無事ってなんのこと?」

海未「覚えていないのですか?ことり....貴方はさっきまで.....」

ことり「海未ちゃん?」

海未「....えっと、なんで私達はここにいるんでしょう?」

穂乃果「えっと...穂乃果もわからないや」

ことり「......はっ!!穂乃果ちゃん!海未ちゃん!!」

海未「どうしたんですか?ことり?」

ことり「時間!!もう遅い時間だよ!!」

穂乃果「え.....あー!!!」

海未「....!!急いで帰りましょう!!!」

ことり「うん!!」

穂乃果「ひぇー!!お母さんに怒られる!!」

386: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 22:59:55.92 ID:SryicQNz.net
チビ真姫「zzzzzzzzz」

にこ「そういえば、さっきの連中の記憶を消したのは絵里?」

絵里「そうよ、さすがに色々と見られすぎて面倒だったし」

希「手駒はいいの?」

にこ「その手駒のせいでこんなに疲れることになったんでしょうが!!」

絵里「でも真姫の命令だったし....」

にこ「っ....本当にわがままなお姫様ね」

希「でも、そんな真姫ちゃんについて行くうちらも中々の物好きだよね?」

絵里「たしかに」

にこ「そうかもね」


チビ真姫「zzzzzzzzzzzzzzz」

387: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 23:07:02.63 ID:SryicQNz.net
真姫「エリー今日の予定は?」

絵里「特にはないわね」

真姫「そう....退屈ね.....」

にこ「退屈って....3日振りに目を覚ましたと思ったら....」

希「ねぇー!!真姫ちゃんが起きたんなら焼肉行こうよぉ!!」

真姫「あ!それ、いいわね」

希「お!真姫ちゃん乗り気?」

真姫「なんか新鮮な血肉が欲しい」

絵里「さすが吸血鬼.....」

にこ「じゃあ...これから焼肉行く?」

希「行くー行くー!!!」

にこ「あんたには聞いてないっての!!」

388: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 23:09:15.61 ID:SryicQNz.net
絵里「じゃあ、行きましょうか」

希「わーい焼肉!!焼肉!!」

にこ「子供か!!」

真姫「............」スタスタ

真姫「.......!!」クルッ


真姫「............」

絵里「真姫ー行くわよー」

真姫「!今行くわ、エリー」

真姫「これにて閉幕よ」

389: 名無しで叶える物語 2017/08/30(水) 23:10:08.42 ID:SryicQNz.net
これでおしまいです
本当にダラダラと長々とお付き合いいただきありがとうございました

引用元: 真姫「赤髪吸血鬼のカルテット」